JPH04270295A - モノ−N、N−ジアルキル−4−アミノピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェートの製法及びホスファチジン酸類の調製におけるその使用 - Google Patents

モノ−N、N−ジアルキル−4−アミノピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェートの製法及びホスファチジン酸類の調製におけるその使用

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JPH04270295A
JPH04270295A JP3220303A JP22030391A JPH04270295A JP H04270295 A JPH04270295 A JP H04270295A JP 3220303 A JP3220303 A JP 3220303A JP 22030391 A JP22030391 A JP 22030391A JP H04270295 A JPH04270295 A JP H04270295A
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Jeffrey Davis
ジェフリー デイビス
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、sn−グリセロール−3−ホ
スフェートの結晶性塩の製造およびジアシルホスファチ
ジン酸類の直接的製造におけるその後のそれの使用に関
するものである。より特に、本発明は独特な結晶性で且
つ無水形のホスフェートであるsn−グリセロール−3
−ホスフェートのモノ−N,N−ジアルキル−4−アミ
ノピリジニウム塩(G−3−P(DMAP)1)の製造
に関するものである。さらに、本発明はジアシルホスフ
ァチジン酸類の新規な製造方法を提供するための無水脂
肪酸を用いる上記のN,N−ジアルキル−4−アミノピ
リジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェート塩の
直接的アシル化方法にも関するものである。
【0002】ジアシルホスファチジン酸類は、細胞膜の
主成分である燐脂質を合成するために有用な先駆体であ
る。ジアシルホスファチジン酸類は、種々の塩形のsn
−グリセロール−3−ホスフェートのアシル化により製
造することができる。例えば、Y.ラピドット(Lap
idot)およびZ.セリンガー(Selinger)
、ザ・ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・
ソサイエテイ(J.Am.Chem.Soc.)、87
巻、5522−5523(1965)はピリジニウムs
n−グリセロール−3−ホスフェートのアシル化による
ジアシルホスファチジン酸類の合成を記載している。ラ
ピドット他の方法は副生物をあまり生成せずに希望する
ジアシルホスファチジン酸類の許容可能な収率(70%
−80%)を与えるが、小規模(0.4ミリモル)であ
る。グプタ(Gupta)他は(プロセッシング・オブ
・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オ
ブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ(P
roc.Nat.Acad.Sci.)、74巻、43
15−4319(1977)中でラピドット他の方法に
対する改良法を記載しており、そこでは塩基性触媒であ
るN,N−ジアルキル−4−アミノピリジンを加えてピ
リジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェートによ
る親核性基への攻撃に対する無水脂肪酸の反応性を促進
させている。グプタ他の方法に従うと、ピリジニウムs
n−グリセロール−3−ホスフェートを無水脂肪酸(3
当量)およびN,N−ジアルキル−4−アミノピリジン
(4当量)と反応させた時には、優れた収率(87%)
のジアシルホスファチジン酸を与える。グプタ他の方法
はミリモル規模でのジアシルホスファチジン酸類の製造
には適用できるが、この方法を用いるジアシルホスファ
チジン酸類の大規模合成には大きな制限がある。
【0003】本発明の一面は、大規模適用に有用なジア
シルホスファチジン酸類の新規な合成方法を提供するこ
とである。
【0004】ジアシルホスファチジン酸のこれらの従来
の製造方法に関する他の制限は、ピリジニウムsn−グ
リセロール−3−ホスフェートの使用が必要なことであ
る。グプタ他により記載されている如く、ピリジニウム
sn−グリセロール−3−ホスフェートは吸湿性で且つ
ゴム状の油であり、従ってそれは大規模なアシル化反応
ではいくつかの欠点をもたらす。扱いにくい吸湿性油の
ためにピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェ
ートは正確に重量測定することが難しく、それにより反
応化学量論の定量化が問題となる。ピリジニウムsn−
グリセロール−3−ホスフェートからの水およびアルコ
ール類の完全除去が難しいことが他の重要な欠点となっ
ている。ジアシルホスファチジン酸製造に関する条件は
水およびアルコールを含んでいてはならないため、ピリ
ジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェートを用い
る大規模なジアシルホスファチジン酸合成では塩を無水
且つ無溶媒にさせる際の重要な欠点となっている。ラピ
ドット他およびグプタ他の両方法は労力がかかりしかも
繰り返される乾燥ピリジンの添加およびその後のピリジ
ニウムsn−グリセロール−3−ホスフェート塩を無水
にさせるための溶媒の蒸発が必要である。
【0005】本発明の別の面は、ジアシルホスファチジ
ン酸の合成においてピリジニウムsn−グリセロール−
3−ホスフェートの使用を避けることである。
【0006】ラピドット他およびグプタ他の方法に関す
る別の重大な欠点は、ピリジニウムsn−グリセロール
−3−ホスフェート自身の間接的生成である。現在まで
に知られている従来方法は、別のピリジニウムsn−グ
リセロール−3−ホスフェート形からsn−グリセロー
ル−3−ホスフェートへの誘導を与えるものである。s
n−グリセロール−3−ホスフェートの他の周知の結晶
性塩は、バリウム、カルシウム、ナトリウム、モノシク
ロヘキシルアンモニウムおよびジシクロヘキシルアンモ
ニウムsn−グリセロール−3−ホスフェート類である
。バリウムおよびジシクロヘキシルアンモニウム塩類の
両者は一般的にはsn−グリセロール−3−ホスフェー
トを単離するための手段としてのみ製造される(C.F
.クランス(Crans)他、ザ・ジャーナル・オブ・
ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイエテイ(J.Am.
Chem.Soc.)、107巻、7019(1986
))。しかしながら、バリウム塩は必要な有機反応媒体
中に不溶性でありそしてジアシルヘキシルアンモニウム
塩は共反応物である無水脂肪酸と相容性でないため、ど
ちらの塩もジアシルホスファチジン酸の製造用には直接
使用することはできない。バリウムまたはシクロヘキシ
ルアンモニウム塩類のいずれかを相容性にするためには
、アシル化反応を行おうとする場合にはそれらをsn−
グリセロール−3−ホスフェートのピリジニウム塩に転
化させることが必要である。そのような転化は、イオン
−交換樹脂を使用するピリジン用の対イオンの交換を必
要とするめんどうな方法である。塩をピリジニウムsn
−グリセロール−3−ホスフェートに転化させるために
使用される溶媒はピリジン水溶液でなければならない。 しかしながら、水溶液からのピリジニウムsn−グリセ
ロール−3−ホスフェートの単離および塩の乾燥には時
間および労力が非常にかかるため、この工程をキログラ
ム規模で実施することはできない。
【0007】本発明のさらに別の面は、ジアシルホスフ
ァチジン酸の製造におけるバリウムおよびジシクロヘキ
シルアンモニウム塩類の使用を避けることである。
【0008】本発明のさらに別の面は、その後にホスフ
ァチジン酸類から経済的に直接アシル化することのでき
る結晶性で且つ無水形のsn−グリセロール−3−ホス
フェートの塩を容易に単離する方法を提供すること、並
びにsn−グリセロール−3−ホスフェートからのジア
シルホスファチジン酸類および他の燐脂質類の合成方法
を提供することである。
【0009】
【発明の要旨】本発明の種々の原則および面に従うと、
N,N−ジアルキル−4−アミノピリジニウムsn−グ
リセロール−3−ホスフェートの簡便で且つ実用的な大
規模製造およびジアシルホスファチジン酸類を製造する
ためのこの塩の直接的使用が記載されている。一般的に
は、本発明の一面における特徴はsn−グリセロール−
3−ホスフェートの結晶性で且つ無水の塩の製造である
。他の面では、本発明の特徴は他の燐脂質類、最も特別
にはジアシルホスファチジルエステル類、の合成におけ
る中間生成物としてそれ自身で有用なジアシルホスファ
チジン酸類の直接的製造における図面に示されている結
晶性無水塩であるN,N−ジアルキル−4−アミノピリ
ジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェートの使用
である。前記のものを用いるそのような燐脂質類の製造
も本発明に包括される。
【0010】本発明のN,N−ジアルキル−4−アミノ
ピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェート塩
は、従来のピリジニウムsn−グリセロール−3−ホス
フェートとの比較時に、例えば塩化メチレンおよびクロ
ロホルムの如き有機溶媒中での増加された溶解性および
反応性を示す。増加された溶解性および反応性はジアシ
ルホスファチジン酸類およびそれらの誘導体類の大規模
製造を非常に促進させしかもそれらを初めて実用化させ
ることとなる。
【0011】
【実施例】結晶性の無水N,N−ジアルキル−4−アミ
ノピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェート
は下記の如くして理想的に得られる。遊離酸形のsn−
グリセロール−3−ホスフェートを好適には等モル量の
塩基であるN,N−ジアルキル−4−アミノピリジンと
アルコール系溶媒中で両方の反応物が溶液中に溶解する
まで混合する。最も好適な溶媒はメタノールである。他
の使用することのできる溶媒には、エタノールまたはn
−プロパノールが包含される。sn−グリセロール−3
−ホスフェートを例えばC1ヒドロキシルが−Cl、−
Br、−SH、−OCH3、−CH2OHおよび−CH
2CH3により置換されていてもよいそれの同族体と置
換することもできる。
【0012】粗製N,N−ジアルキル−4−アミノピリ
ジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェートを単離
するための好適方法は、真空濃縮によるメタノールの除
去からなっている。生成した油は残存メタノールおよび
主要不純物としてのN,N−ジアルキル−4−アミノピ
リジニウム塩酸塩を含有している。
【0013】主要不純物を除去するための好適方法は、
イソプロピルアルコール中への油の溶解およびその後の
有機溶媒の添加、灰白色の結晶性固体としてのN,N−
ジアルキル−4−アミノピリジニウムsn−グリセロー
ル−3−ホスフェートの沈澱からなっている。N,N−
ジアルキル−4−アミノピリジニウムsn−グリセロー
ル−3−ホスフェートの沈澱を行うために使用される好
適な有機溶媒はアセトンである。アセトン対イソプロピ
ルアルコールの好適な比は、決定的なものではないが、
それぞれ10容量対1容量でなければならない。アセト
ン対イソプロピルアルコール容量の範囲はそれぞれ約5
対1−約100対1までで変えることができる。
【0014】生じた沈澱した塩の懸濁液を次に激しく撹
拌して油状残渣が確実に生成しないようにする。sn−
グリセロール−3−ホスフェート塩の単離は理想的には
濾過により行われる。
【0015】揮発性溶媒不純物の完全な除去を確実にす
るためには、二種類の分析前に結晶性塩を真空中で乾燥
することが好ましい。生じたN,N−ジアルキル−4−
アミノピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェ
ートの分析は二種類の下記工程の一種または最も好適に
は二種を使用することにより最良に行われる。
【0016】第一の好適な分析工程は、sn−グリセロ
ール−3−ホスフェートに関する酵素検定である。ベル
グマイヤー(Bergmeyer)他、バイオヘミッシ
ェ・ツァイトシュリフト(Biochem.Z)、33
巻、471(1961)に従う酵素検定は、NADH−
要求デヒドロゲナーゼ、好適にはsn−グリセロール−
3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、によるsn−グリ
セロール−3−ホスフェートから1−ホスホ−3−ヒド
ロキシアセトンへの定量的転化に基づいている。N,N
−ジアルキル−4−アミノピリジニウムsn−グリセロ
ール−3−ホスフェート用の第二の好適な分析工程は、
塩の高分解能プロトン磁気共鳴スペクトルである。この
分析試験により、塩中の1当量のジメチルアミノピリジ
ンの正確な定量化が可能になる。N,N−ジアルキル−
4−アミノピリジン対sn−グリセロール−3−ホスフ
ェートの好適な比は1:1である。二種類の分析により
測定されたN,N−ジアルキル−4−アミノピリジニウ
ムsn−グリセロール−3−ホスフェート塩の純度が9
8%より高いことが好ましい。
【0017】上記の分析で塩が好適な純度基準に合致し
ていないことが示された場合には、第二の精製工程を行
わなければならない。好適な方法は、結晶性塩をイソプ
ロピルアルコール中に再懸濁させそして懸濁液を激しく
一夜撹拌する方法である。イソプロピルアルコールの量
は厳密なものではないが、好ましい量は1gの塩当たり
約20mlであろう。長期間にわたり撹拌した後の懸濁
液の濾過により、二種類の上記分析工程を使用して再検
定した時に98%より高い純度の物質が得られる。主要
不純物であるN,N−ジアルキル−4−アミノピリジニ
ウム塩酸塩はイソプロピルアルコール中に完全に可溶性
であるが、sn−グリセロール−3−ホスフェート塩は
微量しか可溶性でない。
【0018】結晶性の無水N,N−ジアルキル−4−ア
ミノピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェー
トのアシル化は下記の如くして実施される。
【0019】N,N−ジアルキル−4−アミノピリジニ
ウムsn−グリセロール−3−ホスフェート塩を有機溶
媒中に溶解させ、そして塩基であるN,N−ジアルキル
−4−アミノピリジンおよび無水脂肪酸を溶液に加える
。使用される有機溶媒はジクロロメタン、クロロホルム
、または四塩化炭素であることができ、クロロホルムが
最も好適である。sn−グリセロール−3−ホスフェー
ト塩対塩基の比およびsn−グリセロール−3−ホスフ
ェート塩対無水脂肪酸の比は決定的なものではないが、
好ましい比は1モル当量のsn−グリセロール−3−ホ
スフェート塩対9モル当量のN,N−ジアルキル−4−
アミノピリジンおよび1モル当量のsn−グリセロール
−3−ホスフェート塩対5モル当量の無水脂肪酸である
【0020】反応時間も決定的なものではないが、約7
2時間の反応時間を使用することが好ましいと見いださ
れている。反応温度は室温(25℃)から溶媒の還流温
度までで変えることができるが、それは決定的なもので
はない。無水ミリスチン酸(C=14)および無水パル
ミチン酸(C=16)を含有している反応に関しては好
適な反応温度は25℃であるが、例えば無水ステアリン
酸(C=18)の如き比較的可溶性でない傾向のある長
鎖無水脂肪酸類に関しては好適な反応温度は無水脂肪酸
の溶解を助けるためには60℃程度である。
【0021】反応は一般的にはメタノール:H2O混合
物を用いる急冷により、終結させることができる。メタ
ノール対水の比は1−10部のメタノール対1部の水で
変えることができる。1部のメタノール対4部の水の比
を使用することが最も好適であるが、この比はアシル化
反応を急却するために決定的なものではない。生じたジ
アシルホスファチジン酸生成物は、1)残存ジメチルア
ミノピリジンを除去するための酸洗浄および2)脂肪酸
加水分解副生物を除去するためのクロマトグラフィーと
いう好適な順序により、反応混合物から精製することが
できる。加水分解された反応混合物の有機溶液を酸性の
水溶液、最も好適には1N HCl、を用いて洗浄して
過剰の塩基を除去することが好適である。その後、生成
物であるホスファチジン酸および残存脂肪酸類を含有し
ている有機層を次に有利には例えばシリカゲルを使用す
るもの(グプタ他)の如き種々のクロマトグラフィー技
術により分別することができる。
【0022】単離された後に、ジアシルホスファチジン
酸を有機溶媒からの再結晶化によりさらに精製すること
ができ、ここで好適な溶媒はメタノールおよびエタノー
ルである。
【0023】下記の実施例の詳細な研究により本発明は
さらに理解されるであろう。これらの実施例は説明用に
示されているものであり、本発明を限定しようとするも
のではない。
【0024】実施例1:N,N−ジメチル−4−アミノ
ピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェート(
G−3−P(DMAP)1)の製造 ホワイトサイデス(Whitesides)他、ザ・ジ
ャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイエ
テイ(J.Am.Chem.Soc.)、107巻、7
019−7023(1985)に従いsn−グリセロー
ルおよびATPから酵素的に製造されておりそして50
0mlのメタノール中に溶解されている100gのsn
−グリセロール−3−ホスフェートに、レイリー・ター
ル・カンパニーから得られた66gのN,N−ジアルキ
ル−4−アミノピリジン(DMAP)を加えた。メタノ
ール性反応混合物を室温において、全てのDMAPが溶
液になるまで、激しく撹拌した。
【0025】メタノールを真空中で除去して、重質油を
生成した。この油を150mlのイソプロピルアルコー
ル中に溶解させ、そして1.5リットルのアセトンを溶
液に加えた。アセトンの添加で油状沈澱が生成した。沈
澱を18時間にわたり激しく撹拌することにより溶液中
に分散させた。沈澱の濾過および真空乾燥により、微細
結晶性の灰白色固体が生成した(44g、60モル%収
率)。
【0026】このようにして製造された結晶性G−3−
P(DMAP)1を酵素検定により分析すると、88重
量%のG−3−Pであることが見いだされた。1H−N
MRスペクトルは、不純物質がDMAP−HCl塩であ
ることを示していた。不純物質を500mlのイソプロ
ピルアルコール中に再懸濁させそして室温で一夜撹拌し
た。懸濁された物質を一般的な紙濾過により集め、そし
て真空中で乾燥すると、G−3−P(DMAP)1(融
点128−130℃)が生成し、それは酵素検定により
判定すると100%純度であった。1H−NMRにより
塩の構造を確認した:(D2O)ppm  7.9(d
)2H、6.8(d)2H、3.82(m)および3.
64(m)5H、3.1(s)6H。
【0027】実施例2:N,N−ジメチル−4−アミノ
ピリジニウムsn−グリセロール−3−ホスフェート(
G−3−P(DMAP)1)のアシル化によるジパルミ
トイルホスファチジン酸(DPPA)の製造この実施例
では、G−3−P(DMAP)1のアシル化は高温(6
0℃)において行われた。実施例1からのG−3−P(
DMAP)1(5g、15.2ミリモル)およびDMA
P(16.7g、137ミリモル)(レイリー・タール
・カンパニー)を150mlの乾燥クロロホルム中に懸
濁させた。反応混合物を激しく撹拌しながら2時間にわ
たり加熱還流させた。この時点で、全ての反応物が溶液
状になった。次に反応混合物を室温において18時間に
わたり撹拌した。次に等量のMeOH:H2O(4:1
)の添加により反応混合物を加水分解した。生じた水相
を濃HClの添加によりpH1とした。
【0028】有機層を分離しそして等量のMeOH:H
2O:CHCl3(48:47:3)で3回洗浄した。 有機層を集めそして真空中でそれの元の量の半分に減少
させた。この量は希望するジパルミトイルホスファチジ
ン酸および脂肪酸加水分解副生物を含有していた。その
ような副生物は有利にはグプタ他により記載されている
ようなシリカゲルクロマトグラフィー技術を使用して除
去することができる。次にジパルミトイルホスファチジ
ン酸を含有している留分類を理想的には一緒にし、そし
て次に真空中で濃縮してクロマトグラフィー溶媒を除去
した。生じた固体を次にアセトン沈澱またはメタノール
再結晶化によりさらに精製することができる。生じた生
成物の同定では、155−156℃の融点を有する約9
8%の化学的純度が生じたことが予測できた。このよう
にして製造されたジパルミトイルホスファチジン酸は理
想的には下記により同定されるであろう:Rf=0.3
9、シリカゲル60F254(メルク)、CHCl3−
MeOH−H2O(65:25:4);400MHZ 
′H NMR(D2O)ppm  5.2(d)1H、
4.38(d)1H、4.16(dd)1H、3.92
(m)2H、2.29(dd)4H、1.20(m)5
6H、0.87(t)6H。
【0029】前記の詳細な研究により、当技術の専門家
は本発明の物質、精神または範囲から逸脱しない限り反
応条件(例えば、緩衝液、温度、反応時間)に関して多
数の改変を行えることを容易に認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の新規な合成物であるN,N−ジアルキ
ル−4−アミノピリジニウムsn−グリセロール−3−
ホスフェートの構造を示す。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  a)遊離酸形のsn−グリセロール−
    3−ホスフェートまたはそれの同族体をN,N−ジアル
    キル−4−アミノピリジンと反応させて塩溶液を製造し
    、b)工程a)の塩溶液から有機溶媒を用いる沈澱によ
    りN,N−ジアルキル−4−アミノピリジニウムsn−
    グリセロール−3−ホスフェート塩を得て、そして任意
    にc)あらかじめ決められた純度を得るために必要に応
    じて工程b)を繰り返す工程からなる、sn−グリセロ
    ール−3−ホスフェートまたはそれの同族体から結晶性
    N,N−ジアルキル−4−アミノピリジニウム塩類を製
    造する方法。
  2. 【請求項2】  工程a)において反応するsn−グリ
    セロール−3−ホスフェートの該同族体が構造式【化1
    】 [式中、Xは−Cl、−Br、−SH、−OCH3、−
    CH2OHおよび−CH2CH3からなる群から選択さ
    れる]を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】  sn−グリセロール−3−ホスフェー
    トを工程a)において反応させる、請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】  工程a)において反応するN,N−ジ
    アルキル−4−アミノピリジンがN,N−ジメチル−4
    −アミノピリジンである、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】  工程a)において反応するN,N−ジ
    アルキル−4−アミノピリジンがN,N−ジメチル−4
    −アミノピリジンである、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】  工程a)において反応するN,N−ジ
    アルキル−4−アミノピリジンが構造式 【化2】 [式中、Yは(i) 【化3】 (ここでR1およびR2はそれぞれ炭素数が1−6の炭
    化水素基を表す)であるか、または(ii)【化4】 (ここでmは2−6)である]を有する、請求項2に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】  工程a)において反応するN,N−ジ
    アルキル−4−アミノピリジンが構造式 【化5】 [式中、Yは(i) 【化6】 (ここでR1およびR2はそれぞれ炭素数が1−6の炭
    化水素基を表す)であるか、または(ii)【化7】 (ここでmは2−6)である]を有する、請求項3に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】  請求項2に記載の方法により製造され
    たN,N−ジアルキル−4−アミノピリジニウム塩。
  9. 【請求項9】  請求項3に記載の方法により製造され
    たN,N−ジアルキル−4−アミノピリジニウム塩。
  10. 【請求項10】  a)下記式: 【化8】 [式中、Xは−Cl、−Br、−SH、−OCH3、−
    CH2OHおよび−CH2CH3からなる群から選択さ
    れ;そしてYは(i) 【化9】 (ここでR1およびR2はそれぞれ炭素数が1−6の炭
    化水素基を表す)であるか、または(ii)【化10】 (ここでmは2−6)である;nは1または2である]
    により表される化合物を、 b)下記式 【化11】 により表される無水脂肪酸と、 c)N,N−ジアルキル−4−アミノピリジンからなる
    塩基性触媒の存在下で、反応させる工程からなる、ホス
    ファチジン酸類の製造方法。
  11. 【請求項11】  Xが−OHである、請求項10に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】  nが1である、請求項11に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】  Yが構造式(i)でありそしてそこ
    でR1が−CH3であり且つR2が−CH3である、請
    求項12に記載の方法。
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