JPH0427020Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、ビデオ記録および再生機に使用する
型式のビデオカセツトのアクセスドア用ヒンジ継
手に関し、特にソニー株式会社（Sony
Corporation）により開発された「Ｕ−Matic」
カセツトのドアのヒンジ継手に関する。

〔背景技術〕

米国特許第3809219号の第２図から最もよく判
るように、従来技術によるビデオテープカセツト
即ちビデオカセツト１０は典型的に一定の長さの
磁化可能記録テープ１９と、それぞれ、一定の長
さのテープ１９の別々のらせん状に巻いた端部を
支持する２個のリール１７，１８と、および前記
リール１７と１８との間でテープ１９を移送する
ために前記リール１７，１８が回転するよう密閉
しかつ支持した全体的に長方形のハウジング１１
とからなつている。前記ハウジング１１は、全体
的に平坦な端部と該ハウジング１１の外面に沿つ
てテープアクセス領域を形成する凹み部１６とを
有する表面外壁と、ビデオテープ記録／再生機の
機構６２によりテープに接触しうるよう前記外壁
を貫通し、かつ前記凹み部１６を横切つてリール
１７と１８の間でテープを案内する案内ピン２０
および２１とを含む。ドア２２は、テープアクセ
ス領域（第５図）を通つて延びるテープの長さ部
分１９ａにかぶさる閉鎖位置とテープアクセス領
域１６から隔置した開放位置（第１図）との間で
運動するよう、ヒンジ組立体２３，２４によりハ
ウジング１１に枢着され、ドア２２は前記ハウジ
ング１１とドア２２との間で緊張した、らせん状
巻きのばね２５によりその閉鎖位置まで弾圧され
ている。

前述のばね２５を使用することはドア２２をそ
の閉鎖位置まで弾圧する上で効果的ではあるが、
それをカセツト１０に組み込むことは困難でカセ
ツトつと１０の原価を増大させる。

米国特許第4130221号は、前記らせん状巻きの
ばねが廃除され、カセツトのドアをその閉鎖位置
まで弾圧する以外にヒンジとして作用する捩りば
ねに代替させている点で前述の従来技術によるカ
セツトに対する改良である。米国特許第4130221
号のカセツト５０はドア５４用のヒンジのナツク
ル継手を形成するためにヒンジプレート７０の転
造された円筒形突起７６と適合する２個の転造し
た円筒形突起７４を有する金属製ドア５４を含
む。捩りばね５２がドア５４および７０の転造部
分７４，７６をそれぞれ貫通してヒンジピンを提
供し、かつドア５４をその閉鎖位置まで弾圧する
よう作用する、それぞれドア５４とヒンジプレー
ト７０に取付けられた端部分８０，８２を含む。

米国特許第4130221号の捩りばねはドア５４用
の弾圧機構を簡素化する上で効果的であるが、金
属製ドア、特にその転造したナツクル継手部分７
４は製作が難しく、かつカセツト５０へのヒンジ
プレート７０の取付けには組立時間を要し、その
ためカセツト５０の原価を増大させる。

〔考案の開示〕

本考案によれば、ビデオカセツトのハウジング
に対してアクセスドアを接続するヒンジ用の改良
したナツクル継手であつて、前記ドアおよびビデ
オカセツトのハウジングと共に成形された一体突
起により形成されるナツクル継手が提供される。

本考案に係るヒンジの改良したナツクル継手は
米国特許第4130221号に関して前述した形式の捩
りばねを受入れ、かつドアに向かつてハウジング
から延び、捩りばねの真直の中央部分を受け入れ
る長手方向の溝を含む少なくとも１個の突起と；
ハウジングに向かつてドアから延び捩りばねの真
直の中央部分を受け入れる長手方向の溝を含む少
なくとも１個の突起を含み、前記ハウジングの突
起とドアの突起とにおける前記溝が整合して前記
ばねの中央部分が通れるようにし、そのため前記
ハウジングの突起とドアの突起は、ドアがハウジ
ングに対して、かつ捩りばねの中央部分の周りで
回転できるようにするヒンジのナツクル継手を形
成し；さらに前記ハウジングの突起とドアの突起
における溝の内部で捩りばねの中央部分を保持す
る手段を含む。捩りばねを保持する好適手段はハ
ウジングの熱変形した部分と、捩りばねを囲むド
アの突起である。

本考案について、いくつかの図を通して同じ部
材を同じ番号で引用する添付図面を参照して詳し
く説明する。

〔考案の詳細説明〕

さて図面を参照すれば、ポリマから形成される
のが好ましいハウジング１２を含み、２個のリー
ル１４，１６を囲むビデオテープカセツト即ちビ
デオカセツト１０が示され、前記２個のリール１
４，１６には磁化可能のテープ１８がらせん状に
巻き上げられ、該テープはリールの回転により該
リールの間を移送可能である。テープ１８はテー
プガイド２０，２２によつて、ハウジング１２の
前面２４に対して平行に導かれる。ハウジング１
２の前面２４は外部の記録および再生機（図示せ
ず）がテープ１８に近接できるようにする凹部２
６を含む。この凹部２６はビデオカセツト１０を
使用していないときテープ１８の汚れを阻止する
ためドア２８によつて閉鎖される。ドア２８とハ
ウジング１２は、その他の材料および／または形
成方法を採用しうるが、高分子材料で成形するの
が好ましい。

ドア２８は、細長い真直な中央部分３２と、折
曲げ端３４，３６とを含む金属製の捩りばね３０
によつて、第１図に示す閉鎖位置まで弾圧されて
いる。前記の折曲げ端３４と３６は真直な中央部
分３２に対して90度の角度で全体的に向いてお
り、第３図から最もよく判るように、前記端部３
４はハウジング１２の内面４０から延びる突起３
８により保持されている。捩りばね３０の別の端
部３６はドア２８中へ成形されたポケツト４２に
保持されている。ドア２８が開放すると、端部３
４と３６とは相互に対して回転し中央部分３２を
捩じ曲げることによつて、ドア２８を閉鎖させよ
うとする弾圧力を発生させる。

ハウジング１２とドア２８との間でヒンジを提
供するために、ハウジング１２は捩りばね３０の
真直な中央部分３２を受入れる、成形された長手
方向の溝４６を含む突起４４を設けている。ドア
２８は２個の突起４８，５０を設けられ、該突起
の各々は、これも同様に捩りばね３０の真直な中
央部分３２を受け入れる長手方向の溝５２，５４
を含む。ドア２８がビデオカセツトのハウジング
１２に対して組み立てられると、ドアの突起４８
と５０がハウジングの突起４４にまたがり、それ
らが整合してドアの突起の溝５２，５４の底部が
ハウジングの突起の溝４６の底部と整合する。ビ
デオカセツトのハウジング１２に対するドア２８
の組立ては捩りばね３０の真直な中央部分３２を
ハウジングの突起の溝４６内に位置させ、ドアの
突起の溝５２，５４がハウジングの突起の溝４６
の端部を越えて延びる捩りばね３０の部分を受け
入れるようにしてドアをハウジング１２に組み付
けることにより行われる。このように、ハウジン
グの突起４４、ドアの２個の突起４８と５０が、
ヒンジピンとして作用する捩りばね３０の真直な
中央部分３２によつて接続されるヒンジのナツク
ル継手の掛止部分を形成する。

捩りばね３０をハウジング１２に対して、かつ
ドア２８を捩りばね３０に対して永久に取り付け
るには、第３図から最もよく判るように、ハウジ
ング１２とドア２８の材料に形成し、溝４６，５
２および５４を閉鎖し、かつ捩りばね３０を保持
する変形部分５６によつて行う。前記の変形５６
は超音波加熱によりドア２８とハウジング１２の
高分子材料に形成することが好ましい。ドア２８
とハウジング１２の材料が高分子材料である場
合、突起４４，４８および５０の材料を加熱変形
させて形成してもよい。ハウジング１２および／
またはドア２８が例えば金属のように異なつた材
料で形成されれている場合、前記の変形はその材
料を単に曲げることによつて作ればよい。

本考案を一実施例のみについて述べたが、当該
分野の専門家にはその他多くの修正形態も明らか
であることが認められる。例えば、突起の数はド
ア２８およびハウジング１２から１個の突起に減
少してもよく、かつ掛止突起の数は何個でも増し
てよく、溝４６，５２および５４は組立に都合よ
いように突起４４，４８および５０のいずれの面
に形成してもよく、かつ溝４６，５２および５４
はドア２８およびハウジング１２の高分子材料に
は接着するが、ばね３０の金属には接着しない接
着剤あるいはエポキシ材料によつてばね３０を保
持するよう閉鎖してよい。実用新案請求の範囲と
精神とに含まれる前述のような全ての修正も本考
案に含まれるものとする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるビデオカセツトの斜視
図；第２図は第１図に示すビデオカセツトを形成
するアクセスドア、捩りばねおよびハウジングの
分解斜視図；第３図は第２図に対して反対側、即
ち裏側からみた斜視図で、組立て状態での第２図
に示す部材の斜視図；および第４図は第１図の線
４−４に沿つて全体的に視たハウジングとドアの
部分断面図である。 図において、１０……ビデオカセツト、１２…
…ハウジング、１４，１６……リール、１８……
テープ、２０，２２……テープガイド、２４……
ハウジングの前面、２６……凹部、２８……ド
ア、３０……ばね、３２……ばねの中央部分、３
４，３６……ばねの端部、３８……突起、４２…
…ポケツト、４４……突起、４６……溝、４８，
５０……突起、５２，５４……溝、５６……変形
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 一定の長さの磁化可能の記録テープ１８と；
   それぞれ前記テープ１８の別々のらせん状に巻
   かれた端部を支持する２個のリール１４，１６
   と；前記リール１４，１６が回転してその間で
   テープを運ぶように該リールを囲み、かつ支持
   するハウジングであつて、全体的に平坦な端部
   分を有する前面の外壁２４と、前記端部分の間
   に設けた凹部２６と、前記外壁２４を通して、
   かつ前記凹部２６を横切つて前記リール１４，
   １６の間でテープ１８を導き、テープアクセス
   領域を提供する手段２０，２２とを含む全体的
   に長方形のハウジング１２と；ドア２８と；前
   記テープアクセス領域にかぶさる閉鎖位置と前
   記テープアクセス領域から隔置した開放位置と
   の間で運動するよう前記ハウジング１２に前記
   ドア２８を枢着するヒンジ組立体と；前記ドア
   ２８をその閉鎖位置に向かつて弾圧し、ヒンジ
   ピンを提供する真直な中央部分３２と、前記ド
   ア２８に固定された第１の端部分３６と前記ハ
   ウジング１２に固定された第２の端部分３４と
   を含む捩りばね３０とを含むビデオカセツト１
   ０において； 前記ドアに向かつて前記ハウジングから延
   び、前記捩りばね３０の前記の真直な中央部分
   ３２を受け入れる長手方向の溝４６を含む少な
   くとも１個の突起４４と； 前記ハウジング１２に向かつて前記ドア２８
   から延び、前記捩りばね３０の前記真直の中央
   部分３２を受け入れる長手方向の溝５２，５４
   を含む少なくとも１個の突起４８，５０を含
   み； 前記ハウジングの突起４４の前記溝４６と、
   前記ドアの突起４８，５０の前記溝５２，５４
   とが整合し、前記ばねの中央部分３２が通れる
   ようにし、そのため前記ハウジングの突起４４
   と前記ドアの突起４８，５０は、前記ドア２８
   が前記ハウジング１２に対して、かつ前記ばね
   の中央部分３２の周りで回転できるようにする
   ヒンジ組立体のナツクル継手を形成し；さら
   に、前記ばねの中央部分３２を前記ハウジング
   の突起４４の前記溝４６および前記ドアの突起
   ４８，５０の前記溝５２，５４内で保持する手
   段５６を含むことを特徴とするビデオカセツ
   ト。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項に記載のビデ
   オカセツト１０において、前記ハウジング１２
   が前記の１個の突起４４を含み、前記ドア２８
   がその間に前記ハウジングの突起４４を受け入
   れるよう隔置した前記２個の突起４８，５０を
   含むことを特徴とするビデオカセツト。 (3) 実用新案登録請求の範囲第１項に記載のビデ
   オカセツト１０において、前記ドア２８と前記
   ハウジング１２が高分子材料で作られ、前記ば
   ねを保持する手段５６が前記ハウジングの突起
   ４４と前記ドアの突起４８，５０とを加熱変形
   させた部分であつて、前記溝４６，５２，５４
   を閉鎖することを特徴とするビデオカセツト。