JPH04266482A - 鉄骨ボックス柱の大入熱溶接角継手のhaz割れ防止方法 - Google Patents

鉄骨ボックス柱の大入熱溶接角継手のhaz割れ防止方法

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JPH04266482A
JPH04266482A JP2469891A JP2469891A JPH04266482A JP H04266482 A JPH04266482 A JP H04266482A JP 2469891 A JP2469891 A JP 2469891A JP 2469891 A JP2469891 A JP 2469891A JP H04266482 A JPH04266482 A JP H04266482A
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JP
Japan
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steel plate
steel
haz
heat input
welding
Prior art date
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Pending
Application number
JP2469891A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Yano
和彦 矢野
Shoji Tone
登根 正二
Shigeo Okano
岡野 重雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、50〜60キロ級の厚
肉高張力鋼板を用いて作製される高層建築物用の鉄骨ボ
ックス柱の大入熱溶接角継手のHAZ(溶接熱影響部)
割れ防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、土地の有効活用や居住空間の快適
性向上のため、建築物は高層化・大スパン化が進み、鉄
骨用として板厚 100mm程度の厚肉鋼板の使用が増
加してきた。使用鋼板の厚肉化に伴い溶接施工量も増加
し、これを抑えるために従来よりも溶接工数の低減が可
能な大入熱溶接の適用が進んでいる。
【0003】この溶接の大入熱化はボックス柱の角継手
溶接においても進み、入熱量50kJ/mmにも及ぶ大
入熱サブマージアーク溶接などが適用されるようになっ
てきたが、使用鋼板の偏析の程度が大きく、介在物が多
い場合には、いわゆる低温割れがHAZに生じることが
あり、構造物の安全性を確保する上で問題となる。
【0004】低温割れは溶接後の急冷によるHAZの硬
化、溶接金属からHAZへの水素の拡散・集積、溶接熱
に伴う熱応力という三つの因子が絡み合って生じるもの
であるが、ボックス柱の大入熱角継手溶接においては、
次のような理由により他の溶接の場合よりもHAZ割れ
が発生しやすくなるものと考えられる。
【0005】すなわち、先端の鋭いA系介在物と地鉄の
界面では、集積した拡散性水素の分子化によって空隙を
生じやすいが、大入熱溶接角継手では熱歪みにより板厚
方向の大きな引張応力が生じるため、この界面での割れ
が一層生じやすいものと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
めには、材質上からは、使用鋼板の偏析、介在物の著し
い低減といった対策が必要であり、そのためには鋼板製
造コストの上昇も避けられなかった。
【0007】一方、溶接施工上からは、拡散性水素量の
低減のために、フラックスの十分な乾燥、パス間時間・
温度の十分な管理などが必要であり、そのためには溶接
施工能率の低下、ひいては施工コストの上昇が避けられ
なかった。
【0008】上記のように、ボックス柱の大入熱溶接角
継手部に発生するHAZ割れに対する従来の対策は、使
用鋼板の材質面、溶接施工面のいずれにおいても、コス
トアップをもたらすものであった。本発明の目的はこの
ようなコストアップを伴うことなく、この割れを防止す
る方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは大入熱溶接
角継手のHAZ割れの発生に及ぼす種々の因子の影響に
ついて鋭意検討した。その結果、既に述べたように偏析
・A系介在物といった使用鋼板の材質上の要因および拡
散性水素量に影響を与えるパス間時間などの溶接施工の
要因は、このHAZ割れに極めて大きな影響を与えてい
るものの、これらの面でたとえ著しいコストアップを伴
うような特別の対策を取らない場合でも、ボックス柱の
4面を構成する鋼板の取り合わせを工夫することにより
、HAZ割れを防止することが可能であるという知見を
えた。
【0010】すなわち、本発明は大入熱溶接を行って、
鉄骨ボックス柱を作製するに際して、ボックス柱のフラ
ンジ側の鋼板として連鋳スラブから製造した鋼板を使用
し、ウエブ側の鋼板として造塊スラブから製造した鋼板
を使用する鉄骨ボックス柱の大入熱溶接角継手のHAZ
割れ防止方法である。
【0011】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明
者らは、炭素当量が比較的高くHAZ割れの発生しやす
い60キロ級の建築構造用高張力鋼板(板厚80mm)
を用いて試験を行った。供試鋼板の化学成分を表1に示
す。表1に示す素材スラブの製造方法の異なる鋼板を表
2に示すようにフランジとウエブに使い分け、角継手大
入熱サブマージアーク溶接を行った。
【0012】溶接条件は図1に示すように、開先幅の広
い2電極多層サブマージアーク溶接〔溶接方法(1)〕
とそれよりも開先幅の狭い3電極一層サブマージアーク
溶接〔溶接方法(2)〕の2種類である。
【0013】
【表1】
【0014】これらの角継手のHAZ割れの発生状況を
調査した結果を表2に併記しているが、4種類の継手の
中でHAZ割れの発生してないのは、フランジに連鋳ス
ラブから製造した鋼板を使用し、同時にウエブに造塊ス
ラブから製造した鋼板を使用した場合(区分C)のみで
あり、その他の3種類の継手ではフランジあるいはウエ
ブの一方に、または、両方にHAZ割れが発生している
ことがわかる。
【0015】
【表2】
【0016】この原因は、各々の場合の使用鋼板の偏析
線とHAZの位置関係の違いによるものであり、偏析線
がHAZにかかってもその位置が角継手表面となるため
、水素の大気への放出が進みやすい場合には、HAZ割
れが発生しにくくなるものと考える。
【0017】以下、これについて詳細に説明する。まず
、フランジ側の鋼板として連鋳スラブから製造した鋼板
を使用すべき理由を述べる。
【0018】図2にフランジに連鋳スラブから製造した
鋼板を使用した場合(以下溶接条件(a) と呼ぶ)お
よびフランジに造塊スラブから製造した鋼板を使用した
場合(以下溶接条件(b) と呼ぶ)の溶接部断面の溶
接金属、HAZ、偏析線の位置関係を模式的に示す。
【0019】溶接条件(a) の場合には、偏析線が連
鋳スラブ特有の板厚中央部にあるため、溶接方法(1)
では偏析線はHAZにかかるもののフランジ端面に近い
位置となり、水素が大気へ放出しやすい。また、溶接方
法(2)では偏析線はHAZにかからないためHAZ割
れは発生しない。
【0020】これに対して、溶接条件(b) の場合に
は、板厚方向の何箇所かに偏析線が存在するものの、最
もA系介在物を多く含みHAZ割れの発生に悪影響を与
える逆V偏析線は鋼板表面側にある。したがって、溶接
方法(1)、(2)とも逆V偏析線はHAZにかかり、
その位置は溶接条件(a) の場合よりも角継手表面か
ら遠くなり水素の大気への放出が起こりにくくなり、H
AZ割れが発生しやすくなる。
【0021】つぎに、ウエブ側の鋼板として造塊スラブ
から製造した鋼板を使用すべき理由を述べる。図3にウ
エブに連鋳スラブから製造した鋼板を使用した場合(以
下溶接条件(c) と呼ぶ)およびウエブに造塊スラブ
から製造した鋼板を使用した場合(以下溶接条件(d)
 と呼ぶ)の溶接部断面の溶接金属、HAZ、偏析線の
位置関係を模式的に示す。
【0022】溶接条件(c) の場合には、偏析線は板
厚中央部にあるため、溶接方法(1)、(2)とも、偏
析線は確実にHAZにかかり、しかも角継手表面からは
遠い位置となるため、水素が大気へ放出しにくくなり、
HAZ割れが発生しやすくなる。
【0023】これに対して、溶接条件(d) の場合に
は、偏析線はHAZにかかるものの、溶接条件(c) 
の場合よりも、その位置は角継手表面に近く、水素の大
気への放出が容易であり、HAZ割れが発生しにくくな
る。
【0024】なお、造塊スラブでも鋼塊のトップ側中央
に近い部分を使用した鋼板では、板厚中央部の偏析の程
度が大きくなるが、この場合でも他の偏析部に水素が分
散され各偏析部における集積水素量が減少すること、ま
た、ウエブ側では板厚方向の引張応力がフランジ側より
も小さいことからHAZ割れは発生しにくいと考えられ
る。
【0025】
【実施例】本発明に係わる大入熱溶接角継手のHAZ割
れを防止する方法の実施例について説明する。なお、本
発明は本実施例にのみ限定されるものではない。
【0026】表3に示す化学成分を有する連鋳スラブお
よび造塊スラブから製造した鋼板A(板厚80mm)と
鋼板B(板厚60mm)とを、表4に示すように、ウエ
ブとフランジに使い分け角継手溶接を行った。なお、開
先形状、拘束条件、パス間温度・時間、入熱量は図1に
示す溶接条件に準じた。角継手溶接後、これらのHAZ
割れ発生状況を調査し、その結果を表4に併記する。
【0027】
【表3】
【0028】HAZ割れ発生状況は、表4に示すように
、フランジ側の鋼板として連鋳スラブから製造した鋼板
を使用し、かつ、ウエブ側の鋼板として造塊スラブから
製造した鋼板を使用した場合には、フランジ、ウエブの
いずれにもHAZ割れは発生していないが、この他の場
合には、フランジあるいはウエブの一方に、または、両
方にHAZ割れが発生している。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明は、鉄骨ボックス柱を作製するに
際して、ボックス柱のフランジ側の鋼板として連鋳スラ
ブから製造した鋼板を使用し、ウエブ側の鋼板として造
塊スラブから製造した鋼板を使用して、鉄骨ボックス柱
の大入熱溶接角継手に発生するHAZ割れを防止するも
ので、本発明を採用することによって、材質上からは、
使用鋼板の偏析、介在物の著しい低減といった対策が不
要となり、溶接施工上からは、拡散性水素量の低減のた
めに、フラックスの十分な乾燥、パス間時間・温度の十
分な管理などが不要となり、使用鋼板の材質面、溶接施
工面のいずれにおいても、コストアップを避けることが
でき、かつ鉄骨ボックス柱の大入熱溶接角継手に発生す
るHAZ割れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄骨ボックス柱の大入熱溶接角継手の溶接条件
を示す図である。
【図2】角継手溶接部断面のフランジ側の溶接金属、H
AZ、偏析線の位置関係を示す模式図である。
【図3】角継手溶接部断面のウエブ側の溶接金属、HA
Z、偏析線の位置関係を示す模式図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  大入熱溶接を行って、鉄骨ボックス柱
    を作製するに際して、ボックス柱のフランジ側の鋼板と
    して連鋳スラブから製造した鋼板を使用し、ウエブ側の
    鋼板として造塊スラブから製造した鋼板を使用すること
    を特徴とする鉄骨ボックス柱の大入熱溶接角継手のHA
    Z割れ防止方法。
JP2469891A 1991-02-19 1991-02-19 鉄骨ボックス柱の大入熱溶接角継手のhaz割れ防止方法 Pending JPH04266482A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104607765A (zh) * 2014-12-12 2015-05-13 湖北源盛钢构有限公司 由角钢对扣成型且主焊缝全熔透的箱型钢的装焊工艺
CN104722887A (zh) * 2014-12-12 2015-06-24 湖北源盛钢构有限公司 角钢对扣箱型钢构件及主焊缝全熔透的装焊工艺
CN104722888A (zh) * 2014-12-12 2015-06-24 湖北源盛钢构有限公司 角钢对扣箱体主焊缝全熔透的成型工艺

Cited By (5)

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CN104722887A (zh) * 2014-12-12 2015-06-24 湖北源盛钢构有限公司 角钢对扣箱型钢构件及主焊缝全熔透的装焊工艺
CN104722888A (zh) * 2014-12-12 2015-06-24 湖北源盛钢构有限公司 角钢对扣箱体主焊缝全熔透的成型工艺
CN104722887B (zh) * 2014-12-12 2017-01-04 湖北源盛钢构有限公司 角钢对扣箱型钢构件及主焊缝全熔透的装焊工艺
CN104722888B (zh) * 2014-12-12 2017-01-04 湖北源盛钢构有限公司 角钢对扣箱体主焊缝全熔透的成型工艺

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