JPH04266203A - アンテナ装置の支持台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、衛星放送を受信する
衛星放送用アンテナ装置を支持する支持台に係り、特に
仰角と方位角を正確に設定するためにアンテナの支持部
を水平に保持するための支持台に関する。

【０００２】

【従来の技術】衛星放送を受信するときには、一般にパ
ラボラアンテナもしくは平面状のアンテナを受信対象と
なる衛星に向ける必要がある。この場合、一般家庭やビ
ル設備において使用されるときには、設置する場所が恒
常的であるので、一旦、最適な仰角と方位角に固定して
おけば、その後、これらの仰角および方位角を変える必
要はない。

【０００３】しかし、放送衛星の数が増えると、対象と
なる衛星に応じて方位角を変える必要があり、さらには
、仰角も変える必要が出てくる場合も考えられる。

【０００４】また、現在、車載用のテレビジョンセット
も普及しつつあるが、この種のテレビ受像機においても
、衛星放送を受信したいという要望がある。車載用のテ
レビ受像機でも、アンテナによって放送衛星を追尾しさ
えすれば、放送衛星からの電波を受信することができる
ので、衛星放送の受信は可能である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、放送衛星は
所定の静止軌道に乗っており、地球との相対的な関係が
変わらないように設定されているが、衛星放送の受信に
際しては、前述のように放送衛星に対してアンテナを正
対させる必要がある。

【０００６】したがって、受信側の地域や地点によって
アンテナの仰角および方位角が変わってくる。しかも、
衛星が複数個あるときや車載用の受信装置では、対象と
なる衛星や受信する地点に応じて衛星を追尾する必要が
ある。

【０００７】そのため、異なる衛星からの放送を受信す
るときや移動により受信地が異なったときには、その都
度、アンテナからの受信出力を見ながら仰角と方位角を
調整している。そして、この調整は手動によって行われ
るのが一般的である。

【０００８】しかし、このように手動により仰角と方位
角を調整する場合には、アンテナそのものの仰角と方位
角がわかればよいが、車載用のものでは、アンテナを取
り付ける車自体の方向や傾きが一定ではないので、たと
え放送衛星の位置がわかっていてもアンテナの方向を調
整することは容易でない。

【０００９】さらに、自動的に、言い換えれば電気的に
アンテナの仰角と方位角を調整して放送衛星を追尾でき
るようにするためには、基本的にアンテナ装置の特定の
部分の姿勢を一定にしておく必要がある。すなわち、一
つの基準を確定しておかないとアンテナの姿勢（仰角、
方位角）を制御することはできない。

【００１０】そこで、一般には、アンテナ装置の直接の
支持台を水平に保持するような装置が使用されている。 この水平に保持するために、簡便な装置として気泡管を
検知手段として水平装置の複数の調整足の長さを変える
方法が知られている。また、高度なものとしては、航空
機、船舶などの方位計測、位置計測、自動安定制御に使
用されるジャイロスコープを角変化検知手段として利用
することがよく知られている。

【００１１】しかしながら、水平位置を保持するように
自動制御するものに、上記気泡管を利用することは一般
には不可能であり、また、ジャイロスコープを利用する
と、非常に高価なものになる。

【００１２】そこで、例えば、ジャイロスコープより安
価な傾斜角センサなどを水平方向の検知手段として利用
し、水平制御面をＸ軸およびＹ軸回りにモータなどによ
り回転させることは、当業者にとって容易に考えられる
が、機構が複雑になったり、装置が大型化する。

【００１３】この発明は、このような技術的背景に鑑み
てなされたもので、その目的は、簡単な構造で安価に水
平維持制御が可能なアンテナ装置の支持台を提供するこ
とにある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、この発明は、衛星放送を受信するアンテナ装置を支持
するアンテナ装置の支持台を、アンテナ装置を直接支持
する第１の基台と、この第１の基台に付設された水平方
向の位置検出手段と、第１の基台の下面から突出した支
軸と、全ての方向に対して揺動自在に上記支軸を支持す
る球軸受と、この球軸受の受け部材側が固設され、上記
支軸を介して第１の基台を支持する第２の基台と、第２
の基台上に設置された第１および第２のモータと、第１
の基台の下面にそれぞれ当接し、第１および第２のモー
タによって回転駆動され、第１の基台の傾きを変更可能
な第１および第２のカム手段と、上記位置検出手段から
の検出出力に応じて、第１または／および第２のモータ
を駆動して第１の基台を水平に保持させる制御手段とを
備えた構成になっている。

【００１５】

【作用】上記手段によれば、制御手段は位置検出手段か
らの出力によって第１の基台の水平方向の傾きを検出し
、この傾きを補正するように第１および／または第２の
モータを駆動する。

【００１６】これにより、第１および／または第２のカ
ム手段が回転し、カム手段の変位により第１の基台は球
軸受を中心に揺動する。すなわち、球軸受に支持された
支軸と、二つのカム手段とによって第１の基台は３点で
支持されており、このうち１点が自在支持で、２点で高
さ方向の位置を変位させることによって第１の基台の位
置制御が行えるようになっている。

【００１７】したがって、上記検出手段の検出出力によ
って第１の基台の水平方向の姿勢を常に監視し、さらに
制御手段によって第１および第２のモータを駆動して、
常に第１の基台の傾きが水平になるように制御する。

【００１８】

【実施例】図１はこの発明の実施例に係るアンテナ装置
の支持台の一部を切り欠いた斜視図である。同図におい
て、支持台１は第１の基台としての水平台２と、第２の
基台としてのベース３と、このベース３に固設された球
軸受（スフェリカル軸受）４と、基端が球軸受４の球部
分４１に、他端が水平台２の下面にそれぞれ固定され、
水平台２を球軸受４を介して支持する支軸５と、ベース
３上に固設された第１および第２のモータ６，７と、第
１および第２のモータ６，７によってそれぞれ駆動され
、常に水平台２の下面に外周の一部が当接するカム板８
１，９１を含むカム手段８，９と、水平台２に固設され
た水平センサ１０とから基本的に構成されている。

【００１９】第１および第２のカム手段８，９のカム板
８１，９１は、それぞれ水平台２の下面側の離れた位置
に設けられ、支軸５とともに水平台２をベースに対して
３点支持している。なお、３点支持のためには、カム板
８１，９１の水平台２との当接位置および支軸５の支持
位置はなるべく離れていたほうがよい。

【００２０】カム板８１，９１はそれぞれ図示しない支
持板に支持され、この支持板には、さらにカム板８１，
９２の回転軸８２，９２に軸着されたウォームホイール
８３，９３が回転自在に取り付けられている。

【００２１】そして、このウォームホイール８３，９３
には、第１および第２のモータ６，７の回転軸６１，７
１に軸着されたウォームギア６２，７２が噛み合うよう
になっている。

【００２２】また、カム板８１，９１は外縁８４、９４
と回転軸８２，９２との距離が連続的に異なるように形
成されたもので、カム板８１，９１の回転によって水平
台２が上下するように設定されている。

【００２３】この水平台２の上下運動は、支軸５の支持
高さとの相対的な関係によって水平台２を傾けさせるよ
うに働く。

【００２４】したがって水平台２のベース３に対する傾
きはカム板８１，９１の回転角によって規定される。こ
のため、カム板８１，９１の回転角を精度よく制御する
必要がある。そこで、モータ６，７としては、制御が簡
単な例えばステッピングモータが採用される。

【００２５】球軸受４は、球部分４１をケーシング４２
で全方向にわたって回動自在に支持した公知のもので、
球部分４１の回動範囲は実質的に球部分４１から伸びる
支軸５のケーシング４２の開口部内での移動可能範囲で
決まる。

【００２６】水平センサ１０は、例えば錘子を円椀状の
浮け皿上で移動可能に支持し、錘子の浮け皿上の位置を
電気的に検出して受け皿、ひいては受け皿が取り付けら
れている水平センサ１０本体の水平面からの傾きを検出
するもので、水平センサ１０の受け皿部分と水平台２と
の平行を精度よくとって水平センサ１０を水平台２に取
り付けておけば、水平センサ１０の出力から水平台２の
水平方向からの傾きが精度良く検出できる。なお、この
水平センサ１０としてトルクバランス式傾斜角検出器を
用いてもよい。同水平センサ１０の検出出力はベース３
の上面に設けられた図示しない制御装置に入力され、そ
の傾きに応じて同制御装置からモータ６，７に駆動電流
が送出される。

【００２７】この実施例では、第１のモータ６を駆動す
ると、カム手段８によってカム板８１が回転し、これに
より図示Ａ方向に上下動する。また、第２のモータ７を
駆動すると、カム手段９によってカム板９１が回転し、
図示Ｂ方向に上下動する。これにより、水平台２は、１
点、すなわち支軸５の支持位置でベース３との相対的な
位置が規制されたまま、同一平面の異なる２点で上下動
することになり、ベース３に対する傾きをカム板８１，
９１で設定できる範囲において制御できることになる。

【００２８】したがって、ベース３が水平面から傾いて
いたとしても、水平センサ１０の検出出力に応じて水平
センサ１０が水平になるようにモータ６，７を制御すれ
ば、水平台２も自ずと水平になり、水平台２の水平状態
の保持が可能になる。

【００２９】なお、カム板８１，９１と水平台２の当接
状態を確保するためベース３と水平台２との間に弾性付
勢手段を設け、水平台２を常時ベース３側に引き付ける
ようにしておいても良い。

【００３０】このように構成すれば、この種のアンテナ
装置を車に搭載したときには、車がどのような傾斜の位
置に止まったとしても、あるいは、走行中に傾いたとし
ても自動的に水平状態が保持され、これによりアンテナ
装置の仰角の制御が可能になる。

【００３１】

【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、上記
のように構成されたこの発明によれば、水平方向の位置
検出手段からの検出出力に応じて第１および第２のモー
タを駆動するだけで第１の基台を自動的に水平に保持す
ることができる。この場合、水平制御に使用する各部品
自体は、全てコストの安い公知のもので足りるので、こ
の発明に係る支持台も低コストで提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係るアンテナ装置の支持台の一部切欠
き斜視図である。

【符号の説明】

１　　支持台 ２　　水平台（第１の基台） ３　　ベース（第２の基台） ４　　球軸受 ５　　支軸 ６　　第１のモータ ７　　第２のモータ ８　　第１のカム手段 ９　　第２のカム手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　衛星放送を受信するアンテナ装置を支
   持するアンテナ装置の支持台において、上記アンテナ装
   置を直接支持する第１の基台と、この第１の基台に付設
   された水平方向の位置検出手段と、上記第１の基台の下
   面から突出した支軸と、すべての方向に対して揺動自在
   に上記支軸を支持する球軸受と、この球軸受の受け部材
   側が固設され、上記支軸を介して第１の基台を支持する
   第２の基台と、同第２の基台上に設置された第１および
   第２のモータと、上記第１の基台の下面にそれぞれ当接
   し、モータによって回転駆動され、第１の基台の傾きを
   変更可能な第１および第２のカム手段と、上記位置検出
   手段からの検出出力に応じて、第１または／および第２
   のモータを駆動して第１の基台を水平に保持させる制御
   手段とを備えていることを特徴とするアンテナ装置の支
   持台。