JPH04265318A - 直線掘削制御装置 - Google Patents

直線掘削制御装置

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Publication number
JPH04265318A
JPH04265318A JP2618991A JP2618991A JPH04265318A JP H04265318 A JPH04265318 A JP H04265318A JP 2618991 A JP2618991 A JP 2618991A JP 2618991 A JP2618991 A JP 2618991A JP H04265318 A JPH04265318 A JP H04265318A
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JP
Japan
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arm
angle
bucket
boom
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Application number
JP2618991A
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English (en)
Inventor
Makoto Kakuzen
誠 覚前
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、法面掘削(仕上げ)作
業や溝底等を水平に掘削する作業等、バケットを一定の
姿勢で掘削面と平行に移動させる直線掘削作業を行うた
めの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧ショベルのブームやアーム、
バケットを駆動制御して直線掘削作業を実現するための
装置として、例えば特開昭64−14431号公報に示
されるような装置が知られている。この装置は、操作レ
バーの操作によってブーム、アームのいずれか一方の梁
部材の作動が手動制御されるとともに、この一方の梁部
材の作動を基準にし、他方の梁部材及びバケットの駆動
制御が行われることにより、作動中に掘削面に対するア
ーム先端対地高さ及びバケット角度が一定に保たれるよ
うにしたものである。この装置は、例えば仕上げ作業の
ように掘削抵抗が小さいことを前提とし、目標値との比
較によるフィードバック制御で外乱への対応を行うよう
に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記装置は、大きな負
荷がほとんど生じない作業を想定して構成されているが
、その掘削中には、予測し得ないような大きな外部負荷
が作用する場合がある。その原因としては、次のような
ものが挙げられる。
【0004】(1) 掘削開始姿勢は運転者のマニュア
ル操作によって設定されるが、この初期姿勢が良好でな
く、予定よりも深く削ってしまうような場合。 (2) 掘削途中で固いところに当たった場合。 (3) 仕上げ作業を行う前に、ある程度の掘削負荷が
かかるような掘削作業を実行する場合。 このようにして大きな外部負荷(外乱)が掘削中に作用
し、このため制御偏差(目標値に対する実際のアーム角
度やバケット角度のずれ量)が許容範囲を超えて大きく
なってしまった場合、従来の装置では、オペレータの判
断により、制御掘削動作を中止(あるいは停止)させる
、もしくは手動操作の介入でアーム先端の軌道を修正し
、その掘削面に対する高さ(対地高さ)を大きくする(
すなわちアーム先端を掘削面から離す方向に移動させる
)といった回避操作を行う必要がある。この手動介入操
作としては、■制御中に何らかの手動レバー操作によっ
てアーム先端の目標軌道を掘削面から離れる方向へずら
す、あるいは■制御中にブームレバーが操作されてブー
ム上げに入ると油圧回路に手動要素が優先されてその手
動操作に応じたブームの駆動が行われるようにし、この
手動介入が終わった時点でのアーム先端高さを新たな目
標値とする、等の対策が考えられるが、いずれに従って
も、このような従来装置では、ブームやアーム、バケッ
トの駆動制御が自動的に行われているといっても、運転
者は終始目標値に対するアーム角度やバケット角度のず
れを監視し、かつ適当な回避操作をいつでも行えるよう
に待機しておかなければならない不便がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、予測し
得ない外的負荷の作用などで掘削中にアーム角度やバケ
ット対地角度に大きな制御偏差が生じても、これに対応
して自動的に回避処理を行うことができる直線掘削制御
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブームと、こ
のブームの先端に枢着されたアームと、このアームの先
端に枢着されたバケットと、上記ブームを俯仰させるブ
ーム駆動手段と、上記アームを回動させるアーム駆動手
段と、上記バケットを回動させるバケット駆動手段とを
備えた掘削装置に設けられ、上記バケットの対地角度及
び掘削面に対する高さを一定に保つように駆動制御を行
う直線掘削制御装置であって、上記ブーム角度を検出す
るブーム角度検出手段と、ブームに対するアームの角度
を検出するアーム角度検出手段と、バケットの対地角度
を検出するバケット角度検出手段と、これらの検出結果
から求められる実際のアーム先端の掘削面からの高さと
その目標値との比較に基づき上記ブーム、アームのいず
れか一方の駆動をフィードバック制御するブーム・アー
ム角度フィードバック制御手段と、上記バケット角度検
出手段により検出される実際のバケット対地角度とその
目標値との比較に基づきバケットの駆動を制御するバケ
ット角度フィードバック制御手段とを備えるとともに、
作動中での各制御周期毎のアーム角度の標準値を発生さ
せるアーム角度標準値発生手段と、このアーム角度標準
値に対する実際のアーム角度の遅れに応じて上記アーム
先端の掘削面からの高さの目標値を増加させるアーム高
さ目標値調節手段とを備えたものである。
【0007】また、上記アーム高さ目標値制御手段が、
上記バケット対地角度の目標値に対する実際のバケット
対地角度のずれに応じて上記アーム先端の対地高さの目
標値を増加させるものであってもよい。
【0008】
【作用】上記構成によれば、外的負荷などに起因してア
ーム角度やバケット対地角度の制御偏差が大きくなるの
に伴い、アーム先端の対地高さの目標値が増加されるの
で、この増加された目標値に基づいてフィードバック制
御が続行されることにより、実際のアーム先端の対地高
さも大きくなる、すなわち回避動作が自動的に行われる
ことになる。
【0009】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜図7に基づいて
説明する。
【0010】図7において、1は油圧ショベル本体の旋
回体、2は旋回体1に俯仰可能に枢着されたブームであ
り、このブーム2の先端にアーム3が回動可能に枢着さ
れるとともに、このアーム3の先端にバケット4が回動
可能に枢着されている。そして、上記ブーム2、アーム
3、バケット4は、それぞれブームシリンダ(ブーム駆
動手段)5、アームシリンダ(アーム駆動手段)6、バ
ケットシリンダ(バケット駆動手段)7により回動駆動
される。
【0011】上記ブーム2、アーム3、バケット4の各
枢着点及びその近傍には、図6に示されるようなブーム
角度検出器(ブーム角度検出手段)8、アーム角度検出
器(アーム角度検出手段)9、バケット角度検出器(バ
ケット角度検出手段)10が配設されている。上記ブー
ム角度検出器8は、ブーム1の対地角度θ1を検出し、
アーム角度検出器9はブーム2に対するアーム3の相対
角度α2を検出し、バケット角度検出器10はバケット
4のアーム3に対する角度α3を検出する。
【0012】旋回体1の運転室内には、アーム3の作動
速度の指令入力を行うためのアームレバー(図示せず)
と、その指令速度をアーム上げ下げ両方向についてリモ
コン弁のパイロット圧によって検出するアームレバーパ
イロット圧検出器11,12と、掘削角度設定スイッチ
13と、自動・手動切替スイッチ14とが設けられてい
る。図7は法面掘削(仕上げ)作業の場合を示している
が、ここで法面(掘削面)Gの傾斜角度βが目標掘削角
度として掘削角度設定スイッチ13により設定される。 また、バケット4が掘削開始地点に所定の姿勢で置かれ
た状態で自動・手動切替スイッチ14が自動側にセット
されることにより、この時のアーム先端(アーム3に対
するバケット4の枢着点)Bの掘削面Gに対する高さ位
置、およびバケット対地角度θ3がそれぞれ目標値とし
て設定される。
【0013】なお、図7において、l1はブーム基端O
からブーム先端Aまでの距離(ブーム長さ)、l2はブ
ーム先端Aからアーム先端Bまでの距離(アーム長さ)
を示す。また、xは水平座標軸、yは垂直座標軸であり
、溝底等の水平面掘削では両座標軸x,yからなる座標
系で演算が行われるが、図示のような法面掘削では、上
記座標軸x,yに対し掘削角度(法面傾斜角)βだけ回
転した座標軸x´,y´に基づいて、アーム先端Bの位
置座標の演算がなされる。
【0014】上記各検出器8〜12の検出信号、掘削角
度設定スイッチ13及び自動・手動切替スイッチ14の
指令信号は、図6に示されるコントローラ15に入力さ
れる。このコントローラ15は、上記アームレバーの操
作に基づき、アームシリンダ6に対する制御信号をアー
ムシリンダ油圧制御部16に入力するとともに、アーム
先端Bの対地高さ位置yb(法面掘削の場合は法面から
の高さyb´)及びバケット対地角度θ3をそれぞれ一
定(目標値)に保ちつつバケット4を図7矢印方向に直
線移動させるために必要なブームシリンダ5及びバケッ
トシリンダ7の制御量を演算し、これをブームシリンダ
油圧制御部17及びバケットシリンダ油圧制御部18に
出力する。各シリンダ油圧制御部16〜18は、電磁比
例減圧弁及びこの減圧弁の二次圧によって作動する切替
弁(いずれも図示せず)をそれぞれ具備し、上記切替弁
の作動によって各シリンダ5〜7への圧油供給量の制御
、すなわちシリンダ作動速度の制御を行う。
【0015】図1は、上記コントローラ15の機能構成
を示したものである。図示のように、このコントローラ
15は、アーム制御ブロック15a、ブーム制御ブロッ
ク15b、及びバケット制御ブロック15cからなって
いる。
【0016】アーム制御ブロック15aでは、アームレ
バーパイロット圧検出器11(又は12)によるアーム
レバー信号(速度指令信号)に、演算手段19において
所定のゲインが乗ぜられて基本制御量u21が出力され
、これにアームリンク補正手段20による補正が加えら
れて1次補正制御量u22が求められる。さらに、この
1次補正制御量u22に非線形補償手段21による補正
が加えられた2次補正量u2がアームシリンダ制御出力
としてアームシリンダ油圧制御部16に出力される。
【0017】ここで、アームリンク補正手段20は、実
際のアームシリンダ6の伸縮速度とアーム3の回動角速
度とが比例関係にないことに鑑み、これらの関係をシリ
ンダ各ストロークを通じて比例関係に保つように所定の
補正を加えるものであり、非線形補償手段21は、アー
ムシリンダ油圧制御部16における電磁比例減圧弁への
出力電流値とアームシリンダ6の伸縮速度との間の非線
形性、詳しくは、電磁比例減圧弁の不感帯や、切替弁の
スプールストロークと開度との非線形性等に起因して生
じる非線形性を補償し、線形性を保つものである。
【0018】以上のような演算制御動作により、アーム
レバーからの指令速度に従ってアーム3が一定角速度で
手動制御される。
【0019】ブーム制御ブロック15bにおいては、ブ
ーム角度、アーム角度両検出器8,9から現在のブーム
角度θ1及びアーム角度α2に関する検出信号が入力さ
れ、これらの信号と、上記アーム制御ブロック15aか
ら出力される基本制御量u21とに基づいて、ブームシ
リンダフィードフォワード演算手段22により、アーム
先端Bの掘削面Gからの高さ位置yb(法面掘削の場合
はyb´)を一定に保つためのブームシリンダフィード
フォワード量u11の演算が行われる。その演算内容は
次の通りである。
【0020】なお、以下の説明では便宜上、水平面を掘
削する場合、すなわち水平座標軸x及び垂直座標軸yを
基準に座標演算を行う場合について説明するが、図3に
示されるような法面掘削を行う場合には、その傾斜角β
だけ回転変換した座標軸x´,y´に基づいて演算を進
めればよい。
【0021】アーム先端Bの対地高さ位置(掘削面(こ
こでは水平面)Gからの高さ位置)ybは、次式数1で
表される。
【0022】
【数1】
【0023】ここで両辺を時間tで微分することにより
、次式数2に示されるように、アーム先端Bの昇降速度
dyb/dtが求められる。
【0024】
【数2】
【0025】対地高さybが一定であるとすると、dy
b/dt=0であるから、これを上式数2に代入するこ
とにより、次式数3が得られる。
【0026】
【数3】
【0027】従って、図1におけるブームシリンダフィ
ードフォワード制御量u11は次式数4で表される。
【0028】
【数4】
【0029】ここで、Kffはフィードフォワードゲイ
ンである。
【0030】一方、座標演算手段23においては、上式
数1に基づいて、実際のアーム先端Bの対地高さ位置y
bが求められ、この演算値ybと、アーム先端高さ目標
値発生手段40(詳細後述)から出力されるアーム先端
高さ目標値yboとの偏差(アーム先端高さの制御偏差
)Δybとに基づき、比例積分手段(アーム角度フィー
ドバック制御手段)24によってフィードバック制御量
u12が演算される。
【0031】このフィードバック制御量u12と上記フ
ィードフォワード制御量u11との加算によりブームシ
リンダ基本制御量u13が算出され、これに、ブームリ
ンク補正手段25による補正(1次補正制御量u14)
、ブーム姿勢補正手段26による補正(2次補正制御量
u15)、及び非線形補償手段27による補正が加えら
れてブームシリンダ制御出力u1が求められる。ここで
、ブームリンク補正手段25及び非線形補償手段27は
上記アームリンク補正手段20及び非線形補償手段21
と同様の補正を行うものであり、ブーム姿勢補正手段2
6は、ブーム角度θ1の変化に伴うブーム2の慣性モー
メントの変化によって、ブームシリンダ圧が変化し、さ
らにはシリンダ速度が変化することを考慮し、ブーム角
度に応じて補正ゲインを乗じることにより、ブーム角速
度を一定に保つ補正を行うものである。
【0032】このような演算制御動作により、アーム先
端Bが対地高さybを一定に保ちながら掘削面Gに沿っ
て直線移動をするように、ブーム2の駆動制御がなされ
る。
【0033】バケット制御ブロック15cにおいては、
バケット角度検出器10によるバケット角度α3の検出
値等から求められるバケット対地角度θ3と、このバケ
ット対地角度の目標値θ30との偏差Δθ3とに基づき
、比例積分手段28によってフィードバック制御量u3
2が求められる。また、上記アーム制御ブロック15a
からの基本制御量u21と、ブーム制御ブロック15b
からの基本制御量u13とに基づき、バケットシリンダ
フィードフォワード演算手段29によりバケット対地角
度θ3を目標値θ30に一致させる方向のバケットシリ
ンダフィードフォワード制御量u31が演算される。
【0034】具体的に、上記バケット対地角度θ3はθ
3=θ1−α2−α3で表されるので、両辺を時間tで
微分すると次式が得られる。
【0035】
【数5】
【0036】ここで、バケット対地角度θ3を一定にす
るには(左辺)=0であればよいから、これにより次の
数6が得られる。
【0037】
【数6】
【0038】この数6に基づいて、バケットフィードフ
ォワード制御量u31を求める式 u31=Kff(u13−u21) が得られる。
【0039】このバケットフィードフォワード制御量u
31と上記フィードバック制御量u32との加算により
基本バケット制御量u33が求められ、これにバケット
補正手段31による補正(1次補正制御量u34)及び
非線形補償手段32による補正が加えられてバケットシ
リンダ制御出力u3が求められる。このような演算制御
動作により、バケット4の対地角度θ3が一定(目標値
θ30)に保たれ、このバケット対地角度保持機能と、
上記のようなアーム先端対地高さ保持機能との組合せに
よって、直線掘削作業が実現されることとなる。
【0040】次に、この装置の特徴部分であるアーム先
端高さ目標値発生手段40について説明する。
【0041】従来の装置の場合、このアーム先端高さ目
標値発生手段40からは掘削の最初から終わりまで常に
一定の目標値yboが出力されることとなるが、この装
置では、実際のアーム角度α2が後に詳述するアーム角
度標準値α21を基準として一定以上遅れた場合に、バ
ケット4に予測し得なかった大きな外部負荷が作用した
ものとみなして上記目標値yboを増加させるようにア
ーム先端高さ目標値発生手段を構成し、これによって実
際のアーム先端高さybを増加させる、すなわちバケッ
ト4を掘削面Gから離れる方向に移動させるようなバケ
ット4の自動退避を図っている。
【0042】具体的に、上記アーム先端高さ目標値発生
手段40は、図2に示されるように、アーム角度標準値
発生器41、許容限度超過量演算器42、アーム先端高
さ目標値変化量演算器43、及び加算器44を備えてい
る。
【0043】アーム角度標準値41は、アーム角度初期
値(制御開始指令が発せられた時点でのアーム角度)α
20と、アームレバーにより入力される指令速度とに基
づいて、アームシリンダ基本制御出力u21のパターン
に沿ったアーム角度標準値α21を制御周期毎に発生さ
せるものである。例えば、アーム基本制御出力u21が
図3(a)に示されるようなパターンを有する場合には
、同図(b)の実線L1に示されるように、上記アーム
角度初期値α20から始めて制御周期毎に1制御周期当
りのアーム角度変化量(一定値)dα2を加算していく
ようにすることにより、前記出力パターンに沿ったアー
ム角度標準値を発生させることができる。このとき、上
記1制御周期当りのアーム角度変化量dα2の設定につ
いては、開始直後における駆動系の応答遅れを考慮する
ことがより好ましい。この実施例では、図4に示される
ように、アーム制御出力u2に対して推定むだ時間εだ
けずらしてアーム角度変化量dα2が設定されている。
【0044】許容限度超過量演算器42は、各制御周期
毎に、上記アーム角度標準値α21と、その時点での実
際のアーム角度α2とを比較し、実際のアーム角度α2
が予め定められた一定の許容値を超えて上記標準値α2
1に対して遅れている場合に、その許容限度超過量α2
2を演算するものである。例えば、上記許容値をδとす
ると、実際のアーム角度α2の許容限度は図3(b)の
一点鎖線L2で示されることになるが、ここで、実際の
アーム角度α2の変動を実線L3とすると、この実線L
3が上記一点鎖線L2を下回る領域において、その差す
なわち許容限度超過量α22が演算される。この時の許
容限度超過量α22の時間変化量の経緯は図3(c)の
ようになる。 これに対し、実際のアーム角度α2の変動が図3(b)
における破線L4であるとすると、許容限度超過量α2
2は終始0ということになる。
【0045】アーム先端高さ目標値変化量演算器43は
、掘削開始時点でのアーム先端高さ目標値変化量Δyb
を0に設定するとともに、掘削中において、実際のアー
ム角度α2が許容値を超えて標準値から遅れており(す
なわち上記許容限度超過量α22が演算されており)、
かつ、アーム角度遅れ量が一回前の制御周期時点と比べ
て増加している場合(すなわち1制御周期当りの許容限
度超過量α22の時間変化量dα22(図3(c)参照
)が正である場合)に、前回のアーム先端高さ目標値変
化量Δybに1制御周期当りアーム先端高さ目標値変化
量dy(一定値;図3(d)参照)を加算して新しい目
標値変化量Δybとし、出力するものである。このアー
ム先端高さ目標値変化量Δybは、予め設定されている
アーム先端高さ目標値の初期値ybooに加算器44に
よって加算され、その加算された値が実際のアーム先端
高さ目標値yboとして出力される。上記図3(b)に
おける実線L3の例では、アーム先端高さ目標値ybo
の時間変化は同図(e)に示されるようになる。この図
に示されるように、アーム先端高さ目標値yboは現状
維持か増加かのいずれかであり、減少することはない。 以上の手段によりなされる一連の演算動作を図5のフロ
ーチャートに示す。
【0046】まず、掘削を行うに当り、各変数値の初期
化が行われる(ステップS1)。具体的に、アーム先端
高さ目標値yboはybooに、アーム角度標準値α2
1はα2にそれぞれ設定され、アーム先端高さ目標値変
化量Δybo、制御周期回数カウント数n、許容限度超
過量記憶値α22´は各々0に設定される。
【0047】次いで、1制御周期分の直線掘削制御動作
が行われた後(ステップS2)、現在の制御周期回数カ
ウント値nに応じた1制御周期当りアーム角度標準値変
化量dα2を演算し(ステップS3)、上記カウント値
nに1を加算する(ステップS4)とともに、現在のア
ーム角度標準値α21に上記変化量dα2を加算したも
のを新しいアーム角度標準値α21として設定する(ス
テップS5)。
【0048】次に、このアーム角度標準値α21と実際
のアーム角度α2とを比較し、両者の差が許容値δを超
えている場合(ステップS6でYES)、すなわちアー
ム角度標準値α21に対して実際のアーム角度α2が許
容限度を超えて遅れている場合には、その許容限度超過
量(α21−α2−δ)を新たな許容限度超過量α22
として設定する(ステップS7)。これに対し、上記差
(α21−α2)が許容値δ以下である場合には(ステ
ップS6でNO)、許容限度超過量α22は0とする(
ステップS8)。
【0049】そして、上記許容限度超過量α22が0で
なく(ステップS9でNO)、かつ現在の許容限度超過
量α22が前回の許容限度超過量記憶値α22´よりも
大きい場合(ステップS10でYES)、すなわち許容
限度超過量α22が増加している場合には、現在のアー
ム角度標準値変化量Δyboに一定値dyを加算したも
のを新たなアーム角度標準値変化量Δyboとして設定
し(ステップS11)、このアーム角度標準値変化量Δ
yboをアーム角度標準値の初期値ybooに加算した
ものを最終的なアーム先端高さ目標値yboとして設定
し(ステップS12)、出力する。これに対し、許容限
度超過量α22が0である場合(ステップS9でYES
)、または、許容限度超過量α22が0でなくても前回
の許容限度超過量α22´を超えていない場合(ステッ
プS10でNO)には、アーム先端高さ目標値変化量Δ
yboは変化させずにそのままステップS12に移行す
る。従って、この場合にはアーム先端高さ目標値ybo
も現状維持となる。
【0050】その後は、現在の許容限度超過量α22を
新たに許容限度超過量記憶値α22´として記憶し(ス
テップS14)、以上の動作を制御終了時まで繰り返す
(ステップS14でNO)。
【0051】以上のように、この装置では、制御周期毎
に実際のアーム角度α2とアーム角度標準値α21とを
比較してアーム角度α2の遅れを監視し、これに基づき
過大な掘削負荷がかかっていると判断した場合には、ア
ーム先端高さ目標値yboを増加させるようにしている
ので、以後、このアーム先端高さ目標値yboに基づい
てフィードバック制御が続行されることにより、実際の
アーム先端高さybも増え、すなわち実際にアーム先端
Bが掘削面Gから離れる方向に自動的に逃げることにな
る。 よって、自動的に過負荷作用時の回避動作を行わせるこ
とができ、運転者による手動操作の介入を不要にするこ
とができる。
【0052】なお、以上の説明はアーム角度α2が増加
する方向の掘削(往動掘削)についてであるが、アーム
角度α2が減少する方向の掘削(復動掘削)を行う場合
には、実際のアーム角度α2からアーム角度標準値α2
1を差し引いた値(α2−α21)をアーム角度遅れ量
として演算すればよい。
【0053】次に、第2実施例を図8に基づいて説明す
る。
【0054】上記実施例では、アーム角度α2の遅れに
基づいて回避動作の判断を行うようにしていたが、この
実施例では、バケット対地角度θ3の制御偏差Δθ3に
基づいて上記判断を行うようにしている。すなわち、正
常な掘削が行われている間は、上記制御偏差Δθ3がほ
ぼ0となるように(実際のバケット対地角度θ3がバケ
ット対地角度目標値θ30にほぼ合致するように)バケ
ット制御がなされるが、掘削中に大きな負荷が作用した
場合には、その負荷に負けてバケット対地角度θ3が変
化するので、このバケット対地角度θ3の監視により回
避操作の判断を行うことができるのである。
【0055】この実施例においても、上記コントローラ
15の全体構成は図1と同様であるが、同図におけるア
ーム先端高さ目標値発生手段40の代わりに、図8に示
されるようなアーム先端高さ目標値発生手段40´が用
いられている。
【0056】同図において、許容限度超過量演算器42
´は、各制御周期毎に、バケット対地角度制御偏差Δθ
3が許容範囲内にあるか否かを判断し、許容値を超えて
いる場合に、その許容限度超過量Δθ31を演算するも
のである。例えば、上記許容範囲を−δ´≦Δθ3≦δ
´(δ´は正の定数)とすると、実際のバケット対地角
度制御偏差Δθ3の許容限度は図9(a)の一点鎖線L
5で示されることになるが、ここで、実際のバケット対
地角度制御偏差Δθ3の変動を実線L6とすると、この
実線L6が上記許容範囲からはみ出す領域において、そ
のはみ出し量すなわち許容限度超過量Δθ31が演算さ
れる。この時の許容限度超過量Δθ31の時間変化は図
9(b)のようになる。
【0057】アーム先端高さ目標値変化量演算器43´
は、掘削開始時点でのアーム先端高さ目標値変化量Δy
bを0に設定するとともに、掘削中において、実際のバ
ケット対地角度制御偏差Δθ3が上記許容範囲からはみ
出している(すなわち上記許容限度超過量Δθ31が演
算されている)場合に、前回のアーム先端高さ目標値変
化量Δybに1制御周期当りのアーム先端高さ目標値変
化量dyを加算して新しい目標値変化量Δybとし、出
力するものである。この実施例では、図10に示される
ように、上記アーム先端高さ目標値変化量dyには許容
限度超過量Δθ31に比例した値(=kΔθ31;kは
比例定数)が設定されるので、1制御周期当りアーム先
端高さ目標値変化量dyの時間変化は図9(c)のよう
になる。
【0058】上記アーム先端高さ目標値変化量Δybは
、前記実施例と同様、予め設定されているアーム先端高
さ目標値の初期値ybooに加算器44´で加算され、
その加算された値が実際のアーム先端高さ目標値ybo
として出力される(図9(d)参照。)。この実施例に
おいても、アーム先端高さ目標値yboは現状維持か増
加かのいずれかであり、減少することはない。
【0059】なお、図9(a)ではバケット対地角度制
御偏差Δθ3が許容範囲の上限を上回る場合を示してい
るが、バケット対地角度制御偏差Δθ3が許容範囲の下
限を下回る場合にも同様に1制御周期当り目標値変化量
dyは正の値に設定すればよい。
【0060】以上の手段によりなされる一連の演算動作
を図11のフローチャートに示す。
【0061】まず、掘削を行うに当り、アーム先端高さ
目標値yboを初期値ybooに設定し、アーム先端高
さ目標値変化量を初期値0に設定する(ステップS21
)。
【0062】次いで、1制御周期分の直線掘削制御動作
が行われた後(ステップS22)、そのバケット対地角
度制御偏差Δθ3が許容範囲内にあるか否かを確認し、
範囲外である場合(ステップS23でNO)には、その
許容限度超過量Δθ31に応じた1制御周期当りの目標
値変化量dyを算出する(ステップS24)。
【0063】そして、この量dyを現在のアーム角度標
準値変化量Δyboに加算したものを新たなアーム角度
標準値変化量Δyboとして設定し(ステップS25)
、さらにこのアーム角度標準値変化量Δyboをアーム
先端高さ目標値の初期値ybooに加算したものをyb
oとして設定し、出力する。これに対し、上記制御偏差
Δθ3が許容範囲内にある場合(ステップS23でYE
S)には、アーム先端高さ目標値変化量Δyboは変化
させずにそのままステップS26に移行する。従って、
この場合にはアーム先端高さ目標値yboも現状維持と
なる。
【0064】以上の動作を制御終了時まで繰り返す(ス
テップS27でNO)ことにより、前記第1実施例と同
様に、過負荷作用時の回避動作を自動的に行わせること
ができる。
【0065】以上のように、この装置では、各制御周期
毎に実際のバケット対地角度制御偏差Δθ3を監視し、
これに基づき、過大な掘削負荷がかかっていると判断し
た場合にはアーム先端高さ目標値yboを増加させるよ
うにしているので、前記第1実施例と同様に、自動的に
過負荷作用時の回避動作を行わせることができる。
【0066】次に、第3実施例を図12(a)に基づい
て説明する。ここに示されるアーム先端高さ目標値発生
手段50では、各制御周期毎のアーム角度標準値α21
に対する実際のアーム角度の偏差(以下、対標準値偏差
と称する)Δα2と、この対標準値偏差Δα2の1制御
周期当りの変化量(すなわち対標準値偏差Δα2の変化
速度)d(Δα2)とに基づき、ファジィ演算を用いて
アーム先端高さ目標値変化量Δyboを求めるようにし
ている。
【0067】具体的に、アーム角度標準値発生器51は
、前記第1実施例におけるアーム角度標準値発生器41
と同様に、アーム角度初期値α20とアームレバー信号
(速度指令信号)とに基づき、アーム角度標準値α21
を算出し、出力する。そして、このアーム角度標準値α
21から比較器54によって実際のアーム角度α2が減
算された値がアーム角度対標準値偏差Δα2として制御
偏差時間変化量演算器52及びアーム先端高さ目標値変
化量演算器53に入力される。
【0068】対標準値偏差時間変化量演算器52は、前
回演算された対標準値偏差Δα2´を記憶するとともに
、この記憶した対標準値偏差Δα2´を今回演算された
制御偏差Δα2から差引き、これを1制御周期差当りの
対標準値偏差変化量(対標準値偏差の時間変化量)d(
Δα2)としてアーム先端高さ目標値変化量演算器53
へ入力する。
【0069】アーム先端高さ目標値変化量演算器53は
、上記アーム角度対標準値偏差Δα2及び対標準値偏差
時間変化量d(Δα2)に基づき、ファジィ演算を用い
て好適な1制御周期当りのアーム先端高さ目標値変化量
dyを求め、その加算によって最終的なアーム先端高さ
目標値変化量Δyboを算出する。このような目標値変
化量Δyboをアーム先端高さ目標値初期値ybooに
加算した値がアーム先端高さ目標値yboとされ、これ
に基づいてフィードバック制御がなされることにより、
前記実施例と同様に自動的な回避動作が行われることと
なる。
【0070】ここで、上記ファジィ演算に適用されるル
ールの一例をルールAとして以下に示すとともに、この
ルールAにおいて使用されるメンバーシップ関数を図1
3(a)〜(c)に示しておく。
【0071】   ルールA     IF  Δα2=PL AND d(Δα2)
=PM     THEN dy=PMなお、このファ
ジィ演算の具体的な手順については、後記の「ファジィ
演算手順の説明」の項にて詳述する。
【0072】第4実施例を図12(b)に示す。ここで
は、第2実施例のようにバケット対地角度標準偏差Δθ
3に基づいて回避動作を行う装置について、上記ファジ
ィ演算を適用している。
【0073】具体的に、図示の制御偏差時間変化量演算
器52´は、前回演算されたバケット対地角度制御偏差
Δθ3´を記憶するとともに、この記憶した制御偏差Δ
θ3´を今回演算された制御偏差Δθ3から差引き、こ
れを1制御周期差当りの制御偏差変化量(制御偏差の時
間変化量)d(Δθ3)としてアーム先端高さ目標値変
化量演算器53へ入力する。
【0074】アーム先端高さ目標値変化量演算器53´
は、上記アーム角度制御偏差Δθ3及び制御偏差時間変
化量d(Δθ3)に基づき、ファジィ演算を用いて好適
な1制御周期当りのアーム先端高さ目標値変化量dyを
求め、その加算によって最終的なアーム先端高さ目標値
変化量Δyboを算出する。このような目標値変化量Δ
yboをアーム先端高さ目標値初期値ybooに加算し
た値がアーム先端高さ目標値yboとされ、これに基づ
いてフィードバック制御がなされることにより、前記実
施例と同様に自動的な回避動作が行われることとなる。
【0075】ここで、上記ファジィ演算に適用されるル
ールの一例をルールBとして以下に示すとともに、この
ルールBにおいて使用されるメンバーシップ関数を図1
4(a)〜(c)に示しておく。
【0076】   ルールB     I  往動掘削を行う場合       IF  Δθ3=PL AND d(Δθ
3)=PM     THEN dy=PM    I
I  復動掘削を行う場合       IF  Δθ3=NL AND d(Δθ
3)=NM     THEN dy=PMなお、より
キメの細かい制御を行いたい場合には、例えば次のよう
なルールCに基づき、min−max−重心法を用いて
演算を行うようにすればよい。
【0077】   ルールC     I  往動掘削を行う場合       ■  IF  Δθ3=PL    TH
EN dy=PL      ■  IF  Δθ3=
PS AND d(Δθ3)=PM     THEN
 dy=PM    II  復動掘削を行う場合       ■  IF  Δθ3=NL    TH
EN dy=NL      ■  IF  Δθ3=
NS AND d(Δθ3)=NM     THEN
 dy=PM次に、具体的な演算手順を説明する。
【0078】*ファジィ演算手順の説明(以下、図15
参照)ここでは、上記各ルールにおいて最も複雑なルー
ルCを用いた演算手順を、「I  往動掘削を行う場合
」について説明する。
【0079】いま、計測結果として、制御偏差Δθ3が
0.7 (deg)、制御偏差時間変化量d(Δθ3)
が0.2 (deg/sec)であるとする。これを、
ルールCのI■(図15の上段に対応)について適用す
ると、上記制御偏差Δθ3に対応するメンバシップ関数
値PLは0.4となる。これに対し、制御偏差時間変化
量d(Δθ3)は無条件であるので、上記PL=0.4
 でdyについてのメンバシップ関数PLを頭切りする
ことにより、図15の上段右部のグラフに太線で示され
るような台形状関数を得ることができる。
【0080】これと同様にして、上記制御偏差Δθ3=
0.7 (deg)、制御偏差時間変化量d(Δθ3)
=0.2 (deg/sec)を、ルールCのI■(図
15の中段に対応)について適用すると、上記制御偏差
Δθ3に対応するメンバシップ関数値PLは0.6、制
御偏差時間変化量d(Δθ3)に対応するメンバシップ
関数PMは0.4 となる。ここで、小さい方の値、す
なわち上記PM=0.4 でdyについてのメンバシッ
プ関数PLを頭切りすることにより、図15の中段右部
のグラフに太線で示されるような台形状関数を得ること
ができる。
【0081】次に、上記2つの台形状関数を重ね合わせ
ることにより、図15最下段に示されるような台形状関
数が得られるが、この台形状関数の線とdy軸(水平軸
)とで囲まれる台形(網目領域)の重心位置を求め、こ
れを実際の1制御周期当り標準値変化量dyとして設定
する。図例では、dyは約22(mm/sec)となる
【0082】このようなファジィ演算を実行することに
より、バケット対地角度Δθ3と1制御周期当りアーム
高さ目標値変化量dyとの関係を前記各実施例よりもさ
らにキメ細かく使いやすいように設定することが可能に
なる。
【0083】次に、第5実施例を図16及び図17に基
づいて説明する。
【0084】前記各実施例では、アームレバーによって
アーム作動速度指令が入力され、その指令に基づいてブ
ーム2、アーム3、バケット4の全てが自動制御される
ものを示したが、この実施例では、アームレバー操作量
を検出する検出手段59が設けられ、この検出手段59
により検出される操作量u2に応じてアーム3が手動で
制御されるものについて、第1実施例で示した制御内容
を適用したものを示している。
【0085】この場合、図16に示されるように検出手
段59のアームレバー操作量検出信号u2を直接アーム
先端高さ目標値発生手段60に入力し、これに基づいて
アーム角度標準値α21を発生させるようにすればよい
が、上記アームレバー操作量とアーム角速度とは必ずし
も比例関係にないので、その非線形性を考慮した演算が
要求される。従って、上記アーム先端高さ目標値発生手
段60としては、例えば図17に示されるようなものが
好適である。
【0086】図において、非線形補償手段65及びアー
ムリンク補正手段66は、前記図1に示される非線形補
償手段21及びアームリンク補正手段20と同様の補正
を実行するものであり、これらによって、上記検出手段
59から出力されるアームレバー操作量検出値u2が補
正され、この補正された値がアーム速度推定値としてア
ーム角度標準値発生器61に入力される。その後は、上
記アーム速度推定値が前記第1実施例におけるアームレ
バー信号(速度指令信号)と同様に扱われ、アーム角度
標準値発生器61、許容限度超過量演算器62、アーム
先端高さ目標値変化量演算器63、及び加算器64によ
ってアーム先端高さ目標値ybが演算される。
【0087】このように手動操作が行われる油圧ショベ
ルへの適用は、前記第2実施例に示されるようにバケッ
ト対地角度標準偏差Δθ3の監視により自動回避動作を
行わせるものも同様に適用することが可能である。
【0088】なお、以上記した各実施例では、アーム3
の作動速度を基準とし、これに基づいてブーム2の駆動
をフィードバック制御を行うものを示したが、逆に、ブ
ーム2の作動速度を基準としてアーム3の駆動をフィー
ドバック制御するものについても、同様に適用が可能で
ある。この場合には、アーム制御ブロック15aに上記
アーム先端高さ目標値発生手段を設け、その出力値(ア
ーム先端高さ目標値)yboに基づいてアーム3の駆動
をフィードバック制御するようにすればよい。
【0089】
【発明の効果】以上のように本発明は、作動中での各制
御周期毎のアーム角度の標準値に対する実際のアーム角
度の遅れや、バケット対地角度標準値に対する実際のバ
ケット対地角度のずれに基づいて、大きな外部負荷が作
用しているか否かを判断し、作用していると判断した場
合に上記アーム先端の掘削面からの高さの目標値を増加
させるアーム高さ目標値調節手段を備えたものであるの
で、上記負荷作用時におけるアーム先端(すなわちバケ
ット)の回避動作を、掘削中に自動的に行わせることが
でき、これによって運転者の負担を大幅に軽減すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるコントローラの機
能ブロック図である。
【図2】上記コントローラにおけるアーム先端高さ発生
手段の機能ブロック図である。
【図3】(a)は上記コントローラのアームシリンダ基
本制御出力の時間変化を示すグラフ、(b)は実際のア
ーム角度の時間変化を示すグラフ、(c)は同アーム角
度の許容限度超過量の変化量の時間変化を示すグラフ、
(d)は上記許容限度超過量の変化量に基づいて設定さ
れる1制御周期当りアーム先端高さ目標値変化量の時間
変化を示すグラフ、(e)は最終的に求められるアーム
先端高さ目標値の時間変化を示すグラフである。
【図4】上記アーム先端高さ目標値発生手段において用
いられる1制御周期当りアーム角度標準値変化量とアー
ムシリンダ制御出力との関係を示すグラフである。
【図5】上記アーム先端高さ目標値発生手段において行
われる演算動作を示すフローチャートである。
【図6】上記コントローラの入出力信号を示すブロック
図である。
【図7】上記コントローラが備えられた油圧ショベルの
掘削状態を示す正面図である。
【図8】第2実施例におけるアーム先端高さ目標値発生
手段の機能ブロック図である。
【図9】(a)は実際のバケット対地角度制御偏差の時
間変化を示すグラフ、(b)はその許容限度超過量の時
間変化を示すグラフ、(c)は上記許容限度超過量に応
じて設定される1制御周期当りアーム先端高さ目標値変
化量の時間変化を示すグラフ、(d)は最終的に演算さ
れるアーム先端高さ目標値の時間変化を示すグラフであ
る。
【図10】バケット対地角度制御偏差と1制御周期当り
アーム先端高さ目標値変化量との関係を示すグラフであ
る。
【図11】上記アーム先端高さ目標値発生手段において
行われる演算動作を示すフローチャートである。
【図12】(a)は第3実施例におけるアーム先端高さ
目標値発生手段の機能ブロック図 、(b)は第4実施例におけるアーム先端高さ目標値発
生手段の機能ブロック図である。
【図13】(a)は第3実施例において行われるファジ
ィ演算に用いられるアーム角度対標準値偏差に関するメ
ンバシップ関数値を示すグラフ、(b)は同ファジィ演
算に用いられるアーム角度対標準値偏差時間変化量に関
するメンバシップ関数値を示すグラフ、(c)は同ファ
ジィ演算に用いられる1制御周期当りアーム先端高さ目
標値変化量に関するメンバシップ関数を示すグラフであ
る。
【図14】(a)は第4実施例において行われるファジ
ィ演算に用いられるバケット対地角度制御偏差に関する
メンバシップ関数値を示すグラフ、(b)は同ファジィ
演算に用いられるバケット対地角度制御偏差時間変化量
に関するメンバシップ関数値を示すグラフ、(c)は同
ファジィ演算に用いられる1制御周期当りアーム先端高
さ目標値変化量に関するメンバシップ関数を示すグラフ
である。
【図15】上記ファジィ演算の具体的な手順を説明する
ためのグラフである。
【図16】第5実施例におけるコントローラの機能ブロ
ック図である。
【図17】上記コントローラにおけるアーム先端高さ目
標値発生手段の機能ブロック図である。
【符号の説明】
2  ブーム 3  アーム 4  バケット 5  ブームシリンダ(ブーム駆動手段)6  アーム
シリンダ(アーム駆動手段)7  バケットシリンダ(
バケット駆動手段)8  ブーム角度検出器 9  アーム角度検出器 10  バケット角度検出器 15  コントローラ 24  比例積分手段(アーム角度フィードバック制御
手段) 28  比例積分手段(バケット角度フィードバック制
御手段) 40,40´,50,50´,60  アーム先端高さ
目標値発生手段 41,51,61  アーム角度標準値発生手段42,
42´,62  許容限度超過量演算器(アーム高さ目
標値調節手段を構成)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ブームと、このブームの先端に枢着さ
    れたアームと、このアームの先端に枢着されたバケット
    と、上記ブームを俯仰させるブーム駆動手段と、上記ア
    ームを回動させるアーム駆動手段と、上記バケットを回
    動させるバケット駆動手段とを備えた掘削装置に設けら
    れ、上記バケットの対地角度及び掘削面に対する高さを
    一定に保つように駆動制御を行う直線掘削制御装置であ
    って、上記ブーム角度を検出するブーム角度検出手段と
    、ブームに対するアームの角度を検出するアーム角度検
    出手段と、バケットの対地角度を検出するバケット角度
    検出手段と、これらの検出結果から求められる実際のア
    ーム先端の掘削面からの高さとその目標値との比較に基
    づき上記ブーム、アームのいずれか一方の駆動をフィー
    ドバック制御するブーム・アーム角度フィードバック制
    御手段と、上記バケット角度検出手段により検出される
    実際のバケット対地角度とその目標値との比較に基づき
    バケットの駆動を制御するバケット角度フィードバック
    制御手段とを備えるとともに、作動中での各制御周期毎
    のアーム角度の標準値を発生させるアーム角度標準値発
    生手段と、このアーム角度標準値に対する実際のアーム
    角度の遅れに応じて上記アーム先端の掘削面からの高さ
    の目標値を増加させるアーム高さ目標値調節手段とを備
    えたことを特徴とする直線掘削制御装置。
  2. 【請求項2】  ブームと、このブームの先端に枢着さ
    れたアームと、このアームの先端に枢着されたバケット
    と、上記ブームを俯仰させるブーム駆動手段と、上記ア
    ームを回動させるアーム駆動手段と、上記バケットを回
    動させるバケット駆動手段とを備えた掘削装置に設けら
    れ、上記バケットの対地角度及び掘削面に対する高さを
    一定に保つように駆動制御を行う直線掘削制御装置であ
    って、上記ブーム角度を検出するブーム角度検出手段と
    、ブームに対するアームの角度を検出するアーム角度検
    出手段と、バケット角度を検出するバケット角度検出手
    段と、バケットの対地角度を検出するバケット角度検出
    手段と、これらの検出結果から求められる実際のアーム
    先端の掘削面からの高さとその目標値との比較に基づき
    上記ブーム、アームのいずれか一方の駆動をフィードバ
    ック制御するブーム・アーム角度フィードバック制御手
    段と、上記バケット角度検出手段により検出される実際
    のバケット対地角度とその目標値との比較に基づきバケ
    ットの駆動を制御するバケット角度フィードバック制御
    手段とを備えるとともに、上記バケット対地角度の目標
    値に対する実際のバケット対地角度のずれに応じて上記
    アーム先端の対地高さの目標値を増加させるアーム高さ
    目標値調節手段を備えたことを特徴とする直線掘削制御
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09330886A (ja) * 1996-06-10 1997-12-22 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板の枚葉式熱処理装置
KR100395823B1 (ko) * 1999-01-14 2003-08-27 코벨코 겐키 가부시키가이샤 유압셔블의 제어장치
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