JPH04264152A - ポリアセタール組成物 - Google Patents

ポリアセタール組成物

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JPH04264152A
JPH04264152A JP4407391A JP4407391A JPH04264152A JP H04264152 A JPH04264152 A JP H04264152A JP 4407391 A JP4407391 A JP 4407391A JP 4407391 A JP4407391 A JP 4407391A JP H04264152 A JPH04264152 A JP H04264152A
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JP
Japan
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polyacetal
weight
polyvinylidene fluoride
parts
composition
Prior art date
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JP4407391A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mimura
博 三村
Akiyoshi Shibata
昭義 柴田
Satoshi Nagai
聡 長井
Masaharu Kimura
木村 政春
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気・電子機器、事務
機器、自動車、産業機器等で要求されている高品質化を
目的とした軸受、歯車、カム、ローラー、滑り板、プー
リー、レバー、ガイド等の摺動部品材料として好適な自
己潤滑性、および、熱安定性に優れたポリアセタール組
成物、特に、モールドデポジットの少ないポリアセター
ル組成物、および、または、該組成物からなる成形物に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタールは、機械的特性に優れ、
摩耗特性が良く、しかも軽量であるため、歯車等の摺動
部品等の成形材料として極めて有用である。ポリアセタ
ールは、通常は、射出成形法により歯車、軸受、カム、
ローラー、滑り板、プーリー、レバー、ガイド等に成形
されて利用される。ポリアセタールの摩擦摩耗特性を改
良するために、ポリ四フッ化エチレンを混合する方法(
例えば、特公昭39−7615号、特公昭46−305
90号)が提案されている。しかし、このポリ四フッ化
エチレンを混合する方法には、当該樹脂組成物の成形操
作に際して、モールドデポジットが出やすいという重大
な欠点がある。
【0003】モールドデポジットの低減を目的として、
特定のエステル化合物とポリエチレンを共存させる方法
〔特公昭56−34024号〕やポリカーボネートを添
加して溶融する方法〔特公昭61−36021号〕、或
いは、ポリカルボジイミドを添加させ溶融する方法〔特
公昭61−31142号等〕などが提案されている。こ
れらの方法は、モールドデポジットの低減と云う点では
、何れもそれなりの効果を有しているが,ここに添加・
配合したエステル化合物とポリエチレンによって成形品
の機械的性質が低下・劣化してしまうため、高精度を要
求される成形材料の製造方法としては不適当である。
【0004】一方、特開昭59−223755号には、
熱可塑性ポリマー類と繊維補強層を形成する結晶性フル
オロポリマー類とを、結晶性フルオロポリマー類の溶融
温度より低い温度で剪断、または、延伸により混練・配
合してなる複合材料が提案されている。当該熱可塑性ポ
リマー類の具体的な例として、実施例にポリフェニレン
スルフィド、ポリカーボネート、スチレン・アクリロニ
トリル・コポリマー、α−メチルスチレン・アクリロニ
トリル・コポリマー、無定形ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエチレンテレフ
タレートが、その他の例として明細書中にポリアミド、
ポリメチルメタアクリレート、ポリビニルクロライド、
ポリエーテル、ポリアセタール、ポリウレタンなどが列
挙されている。また、当該結晶性フルオロポリマー類の
具体的な例として、実施例にポリテトラフルオロエチレ
ンのみが、その他の例として明細書中に過ふつ素化ポリ
(エチレン/プロピレン)、パーフルオロアルコキシポ
リマー、ポリフッ化ビニリデンが列挙されている。しか
し、当該明細書には、ポリアセタールとポリフッ化ビニ
リデンとの組み合わせについての何らの記述もなく、そ
の可能性、並びに、効果についての示唆もされていない
【0005】また、特開昭60−199046号には、
フッ化ビニリデン樹脂95〜30%とポリエーテル(ポ
リアセタールを含む)5〜70%とからなるフッ化ビニ
リデン樹脂組成物が提案されている。本発明は、誘電特
性に優れたフィルムを得ることを目的としたもので、成
形材料として重要な組成物の機械的物性や射出成形加工
性などについては、全く記載されていない。即ち、当該
発明の明細書実施例には、ポリフッ化ビニリデンとポリ
アセタールとの組成比が50:50重量%、および、6
0:40重量%のインフレーションフィルムの誘電率と
誘電正接が示されているのみである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐摩
擦摩耗特性、機械的物性および熱安定性に優れ、しかも
射出成形の際にモールドデポジットが少ないポリアセタ
ール組成物を提供することにある。ここで、モールドデ
ポジットとは、射出成形を重ねるにつれて成形金型(モ
ールド)に樹脂材料に起因する成分が付着することを意
味する。モールドデポジットは、形品表面の円滑性と均
一性に悪影響を与え、歯車やローラなどの大量生産にお
いて、成形品の外観不良や寸法不良の原因となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した種
々の問題点を解決するために鋭意検討を行った結果、特
定のポリアセタール組成物によって、これらの問題点を
一挙に解決し得るとの知見を得て、更に改良と検討を行
い、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、ポリア
セタール70〜99.8重量%、ポリフッ化ビニリデン
0.1〜20重量%、および、有機潤滑剤0.05〜1
0重量%とを混合したのち、ポリアセタール、および、
ポリフッ化ビニリデンの融点以上の温度に加熱溶融して
なるポリアセタール組成物にある。
【0008】本発明において使用されるポリアセタール
とは、ホルムアルデヒド、または、トリオキサンを重合
させて得られるオキシメチレン連鎖を主成分としたホモ
ポリマー、或いは、トリオキサンと環状エーテル化合物
、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ジ
オキソランなどとのコポリマー、または、ブロックポリ
マーで、その溶融指数(MI)〔ASTM−D1238
:190℃、2.16kg荷重下〕が0.01乃至60
のものを意味する。通常一般に市販されているポリアセ
タールには、分子末端からの分解を防止するために安定
化処理を施したのちにメラミン、メラミン樹脂、シアノ
グアニジンやポリアミド等の安定剤、および、または、
ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の酸化防止
剤などが添加・配合されている。本発明の実施に際して
、ここに添加・配合された安定剤や酸化防止剤などが本
発明の効果に悪影響や支障を与えることはなく、むしろ
ポリアセタール組成物の熱安定性の改善に有効であり、
好ましいことである。通常一般に市販されているポリア
セタールは、粉末、フレーク、ペレットなどの形状に成
形されているが、本発明の実施においてポリアセタール
形状は任意であり、市販品の中から、適宜に選択して使
用すれば良い。
【0009】本発明を実施するとき、ポリアセタールの
割合は、70〜99.8重量%、より好ましくは、85
〜99.5重量%である。ポリアセタールの割合が70
重量%未満では、組成物の機械的性能が低下するので好
ましくない。一方、ポリアセタールの割合が99.8重
量%を越えると、十分な本発明の効果を得ることが出来
ない。
【0010】本発明組成物においてポリフッ化ビニリデ
ンとは、フッ化ビニリデンホモポリマー、もしくはこれ
と共重合可能なエチレン系不飽和モノマーとのコポリマ
ー、または、ブロックポリマーで、溶融指数(MI)〔
ASTM−D1238:235℃、5kg荷重下〕が0
.01乃至1000のものを意味する。ここにフッ化ビ
ニリデンと共重合可能なエチレン系不飽和モノマーとし
ては、フッ化ビニル、トリフロロエチレン、クロロトリ
フロロエチレン、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレ
ンなどを挙げることができる。なお、コポリマー、また
は、ブロックポリマーに占めるフッ化ビニリデンの割合
は、ポリマーの50モル%以上であることが望ましい。 ポリフッ化ビニリデンは、通常、懸濁重合や乳化重合等
によって得られ、その形状は、粉末、フレーク、ペレッ
トなどである。
【0011】本発明を実施するとき、ポリフッ化ビニリ
デンの配合量は、0.1乃至20重量%である。ポリフ
ッ化ビニリデンの配合量が0.1重量%未満では、十分
な本発明の効果を得ることが出来ない。一方、ポリフッ
化ビニリデンの配合量が20重量%を越えると、伸び、
衝撃強度、曲げ弾性率などの機械的強度、および、熱変
形温度が不十分となり、熱変形温度が低下し、更に、着
色・変色を生じる場合がある。リフッ化ビニリデンは高
価な物質であるため、その使用量・配合量が多いと、組
成物が高価になり、汎用性に欠けるようになる。従って
、より好ましいポリフッ化ビニリデンの配合量は、0.
2乃至10重量%である。
【0012】本発明において、有機潤滑剤とは、常温乃
至加熱下において液体、若しくは、ワックス、粉末、繊
維、或いは、粒状の公知の有機潤滑剤を意味する。その
例として、シリコーンオイル、パラフィン、ポリオレフ
ィンワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂
肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、ポリアルキレングリ
コール〔例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール〕、ポリアルキレングリコール脂肪酸エ
ステル〔例えば、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル〕、ポリ
オレフィン〔例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレン共重合体〕、ポリオレフィン系グラフト重
合体〔例えば、ポリエチレンにポリメタクリル酸メチル
あるいはアクリロニトリル−スチレン共重合体をグラフ
ト重合させたもの〕、ポリテトラフルオロエチレン等が
挙げられる。より好ましくは、有機潤滑剤がシリコーン
オイル、パラフィン、ポリオレフィンワックス、高級脂
肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステル、もしく
は高級脂肪酸アミドの中から所望によって適宜に選択す
ればよい。
【0013】ここにシリコーンオイルとは、例えば、ポ
リジメチルシロキサンオイル、メチル基の一部がフェニ
ル基、水素、炭素数2以上のアルキル基、ハロゲン化フ
ェニル基、あるいはフルオロエステル基と置換されたポ
リジメチルシロキサンオイル、エポキシ変成ポリジメチ
ルシロキサンオイル、アミノ変成ポリジメチルシロキサ
ンオイルオイル、アルコール変成ポリジメチルシロキサ
ンオイルオイル、ポリエーテル変成ポリジメチルシロキ
サンオイルオイル、アルキルアラルキルポリエーテル変
成シリコーンオイルなどの公知のシリコーンオイルのこ
とを意味する。
【0014】また、パラフィンとは、石蝋のような公知
の高級パラフィン系炭化水素類を意味する。ポリオレフ
ィンワックスとは、数平均分子量が500〜15000
の低分子量のポリオレフィン、例えば、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリエチレン共重合体、その酸化変成
ポリエチレンワックス、その酸変成ポリエチレンワック
ス、ポリプロピレンワックスなどの公知のポリオレフィ
ンワックスのことを意味する。これらは、エチレンとプ
ロピレンなどのα−オレフィンとをチーグラー触媒など
で直接重合する方法、高分子量ポリオレフィン製造時の
副生物として得る方法、高分子量ポリオレフィンを熱分
解する方法などによって製造することができる。酸化変
成ポリエチレンワックス、および、酸変成ポリエチレン
ワックスとは、ワックスを酸素、パーオキシド、無機酸
、有機酸、或いは、不飽和カルボン酸等によって変成処
理して、カルボキシル基、水酸基等、或いは、スルホン
酸基等の極性基を導入したものを意味する。
【0015】高級脂肪酸とは、炭素数が10以上の高級
脂肪酸、例えば、カプリル酸、ラウリル酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ミスリスチン酸、ベヘン酸、セロチ
ン酸などを意味する。また、高級脂肪酸金属塩とは、当
該高級脂肪酸のカルシウム、マグネシウム、バリウム、
亜鉛、鉛、カドミウムなどを意味する。
【0016】高級脂肪酸エステルとは、上記の高級脂肪
酸と、一価、または、多価アルコール、或いは、一価、
または、多価アミンとのエステル、および、蜜蝋、シナ
蝋、鯨蝋などの天然エステルワックスのことを意味する
。なお、一価アルコールとは、カプリルアルコール、ラ
ウリルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリル
アルコール、ミスリスチルアルコール、ベヘニルアルコ
ール、セロチルアルコールなどを意味する。また、多価
アルコールとは、グリセリン、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ポリエチ
レングリコールなどのことを意味する。
【0017】高級脂肪酸アミドとは、上記の高級脂肪酸
と、一価、または、多価アミンとのアミドを意味する。 なお、一価、または、多価アミンとは、カプリルアミン
、ラウリルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミ
ン、ミスリスチルアミン、メチレンジアミン、エチレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、アンモニアなどの
ことを意味する。
【0018】本発明を実施するとき、これらの潤滑剤は
、単独で、或いは、2種以上組み合わせて使用される。 その添加量は、全組成物重量の0.05乃至10重量%
、より好ましくは、0.1乃至5重量%である。潤滑剤
の添加量が0.05重量%未満では充分な耐摩擦摩耗特
性が得られない。また10重量%を越えると、組成物の
成形加工性、機械的性能、および、外観性が悪化・劣化
するので好ましくない。
【0019】本発明を実施するとき、ポリアセタール、
ポリフッ化ビニリデン、および、有機潤滑剤の配合は、
一般公知の方法で実施することができるが、各原料を混
合した後、当該混合物をポリアセタール、および、ポリ
フッ化ビニリデンの融点以上の温度で少なくとも1回の
加熱溶融過程を経過させることが必須である。ポリアセ
タールの融点は、ポリマー組成によって異なるが、通常
、コポリマーで130〜170℃、ホモポリマーで18
0〜190℃である。また、ポリフッ化ビニリデンの融
点は、ポリマー組成によって異なるが、通常一般的に、
ホモポリマーで150〜180℃である。加熱溶融温度
が高過ぎるとポリアセタールが熱分解する。従って、通
常一般的には、加熱溶融温度は、約180〜260℃に
選ばれる。
【0020】本発明を実施するとき、本発明の組成物に
は、更に、必要に応じて機械的特性や外観、或いは、加
工性などを改良する目的で、公知のフィラー類、無機添
加物〔例えば、二硫化モリブテン、二硫化タングステン
、フッ化黒鉛、窒化ホウ素等〕、熱可塑性ポリマー〔例
えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、テ
フロン等〕、スリッピング防止剤、離型剤、核剤、帯電
防止剤、および、顔料などを配合・混合することができ
る。なお、フィラー類を例示すると、ガラス繊維、炭素
繊維、ウィスカー〔例えば、チタン酸カリウム、酸化亜
鉛、炭化珪素、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ア
ルミナ等〕、フレーク〔マイカ、タルク、ガラスフレー
ク、カオリンフレーク、グラファイト等〕、球状無機充
填物〔例えば、ガラスビーズ、ガラスバルーン、球状シ
リカ、球状アルミ等〕、無定形無機充填物〔例えば、水
酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等〕などである。
【0021】本発明を実施するとき、その実施態様、換
言すれば、原料物質の配合方法として、■  各原料を
混合したのち、一軸、或いは、二軸押出機を用いて18
0〜260℃で練り込み押出して、目的組成物のペレッ
トを調製する方法■常法に従って予め製造しておいたポ
リフッ化ビニリデンや有機潤滑剤を高濃度に含むマスタ
ーバッチの一定量を、射出成形に際してポリアセタール
に混合希釈して目的組成の成形品を製造する方法■  
各原料を混合して得た混合物を、そのまま180〜26
0℃で射出成形して目的組成の成形品を製造する方法な
どがあるが、設備の状況等を考慮して、適宜に選んで、
或いは、これらの方法を組み合わせて実施すれば、十分
にその目的を達成することができる。
【0022】以下に、実施例、および、比較例を挙げて
本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。なお、組成物の評価方法は次の通りで
ある。その他の物性値はASTMに規定されている方法
に従って試験、評価した。 ■  動摩擦係数および比磨耗量:動摩擦係数はオリエ
ンテック製スラスト式摩擦摩耗試験機を用い、面圧力5
kg/cm2の時、相手材が鋼(S45C)の場合と、
同一樹脂の場合とについて測定した。比磨耗量は22k
m走行時にて磨耗減量を測定した。 ■  モールドデポジット:スクリュープリプラ型射出
成形機〔住友重機械製、ミニマット〕、および、しずく
金型を用い、シリンダー温度230℃、金型温度35℃
、成形サイクル8秒で、1500ショットした時、金型
に付着したモールドデポジットを観察し、モールドデポ
ジットがほとんど無い場合をA、僅かにある場合をB、
明らかにある場合をCと評価した。
【0023】
【実施例】実施例1 ポリアセタール〔三菱瓦斯化学製ユピタールF20−0
2、融点165℃、MI=9 g/10min 〕95
重量部(9.5kg)、ポリフッ化ビニリデンKFポリ
マー#850〔呉羽化学工業製、融点177℃、メルト
フローレート:23g/10分(ASTM−D1238
、235℃、5kgf/cm2)〕3.0重量部(0.
3kg)、およびポリエチレンワックスMH720P〔
三井石油化学製、ハイワックス、一般低密度型、酸化0
、分子量7400、エチレン−プロピレン共重合型〕2
.0重量部(0.2kg)〔表1参照〕を混合し、スー
パーミキサー〔川田製作所製〕を用いて均質に混合した
のち、二軸押出機〔池貝鉄工製、PCM−30〕を用い
て200℃で練り込み押出して、ペレット化した。続い
て、インラインスクリュー型射出成形機〔日精樹脂工業
製、PS−40型〕を用いて、シリンダー温度200℃
、金型温度80℃、成形サイクル30秒で、円筒型スラ
スト試験片、および、ASTM−D638の強度試験片
を成形し、動摩擦係数、比磨耗量、および、機械強度の
測定を行った。更に、スクリュープリプラ型射出成形機
〔住友重機械製、ミニマット〕を用いてモールドデポジ
ットの評価を行った。その測定結果を表2に示す。表2
より本発明により優れた摩擦摩耗性、機械的特性、およ
び、低モールドデポジット性が得られたことが知れる。
【0024】実施例2 実施例1において、ポリアセタール99重量部(9.9
kg)、ポリフッ化ビニリデンKFポリマー#850を
0.5重量部(0.05kg)、およびポリエチレンワ
ックスMH720Pを0.5重量部(0.05kg)を
使用した〔表1参照〕以外は、全て実施例1と同様に処
理して、表2に示す結果を得た。
【0025】実施例3 実施例1において、ポリアセタール88重量部(8.8
kg)、ポリフッ化ビニリデンKFポリマー#850を
10重量部(1.0kg)、およびポリエチレンワック
スMH720Pを2.0重量部(0.2kg)を使用し
た〔表1参照〕以外は、全て実施例1と同様に処理して
、表2に示す結果を得た。
【0026】実施例4 実施例1において、ポリアセタール92重量部(9.2
kg)、ポリフッ化ビニリデンKFポリマー#850を
3.0重量部(0.3kg)、およびポリエチレンワッ
クスMH720Pを5.0重量部(0.5kg)を使用
した〔表1参照〕以外は、全て実施例1と同様に処理し
て、表2に示す結果を得た。
【0027】実施例5 実施例1において、ポリエチレンワックスの替わりにポ
リジメチルシロキサン型シリコーンオイル〔信越化学工
業製、KF−96、50000cs(25℃)〕2.0
重量部(0.2kg)を使用した〔表1参照〕以外は、
全て実施例1と同様に処理して、表2に示す結果を得た
【0028】実施例6 実施例1において、ポリアセタール96.5重量部(9
.65kg)を使用し、ポリエチレンワックスの替わり
にポリジメチルシロキサン型シリコーンオイル〔信越化
学工業製、KF−96、12500cs(25℃)〕0
.5重量部(0.05kg)を使用した〔表1参照〕以
外は、全て実施例1と同様に処理して、表2に示す結果
を得た。
【0029】実施例7 実施例1において、ポリアセタール96重量部(9.6
kg)を使用し、ポリエチレンワックスの替わりに高級
脂肪酸エステルのステアリルステアレート1.0重量部
(0.1kg)を使用した〔表1参照〕以外は、全て実
施例1と同様に処理して、表2に示す結果を得た。
【0030】実施例8 実施例1において、ポリアセタール96.9重量部(9
.69kg)を使用し、ポリエチレンワックスの替わり
に高級脂肪酸金属塩のステアリン酸亜鉛0.1重量部(
0.01kg)を使用した〔表1参照〕以外は、全て実
施例1と同様に処理して、表2に示す結果を得た。
【0031】実施例9 実施例1において、ポリアセタール96.5重量部(9
.65kg)を使用し、ポリフッ化ビニリデンKFポリ
マー#850の替わりにKFポリマー#1100〔呉羽
化学工業製、融点177℃、メルトフローレート:4.
0g/10分(ASTM−D1238、235℃、5k
gf/cm2 )〕を3.0重量部(0.3kg)、ポ
リエチレンワックスの替わりに高級脂肪酸アミドのエチ
レンビスステアリルアミド0.5重量部(0.05kg
)を使用した〔表1参照〕以外は、全て実施例1と同様
に処理して、表2に示す結果を得た。
【0032】実施例10 実施例1において、ポリアセタール97重量部(9.7
kg)を使用し、ポリフッ化ビニリデンはネオフロンV
DF・VP−850〔ダイキン工業製、平均粒径約6μ
m、融点160℃、メルトフローレート:2〜3cm3
 /秒(高化式フローテスター、ダイス1φ×1mm、
230℃、30kgf/cm2 )〕2.0重量部(0
.2kg)、ポリエチレンワックスの替わりに高級脂肪
酸のベヘン酸1.0重量部(0.1kg)を使用した〔
表1参照〕以外は、全て実施例1と同様に処理して、表
2に示す結果を得た。
【0033】
【比較例】比較例1 実施例1において、ポリアセタール98重量部(9.8
kg)を使用し、ポリフッ化ビニリデンを使用しなかっ
た〔表1参照〕以外は、全て実施例1と同様に処理して
、表2に示す結果を得た。
【0034】比較例2 実施例1において、ポリアセタール97重量部(9.7
kg)を使用し、ポリエチレンワックスを使用しなかっ
た〔表1参照〕以外は、全て実施例1と同様に処理して
、表2に示す結果を得た。
【0035】比較例3 実施例1において、ポリアセタール50重量部(6.0
kg)、ポリフッ化ビニリデンKFポリマー#850を
40重量部(4.0kg)、およびポリエチレンワック
スMH720Pを10重量部(1.0kg)を使用した
〔表1参照〕以外は、全て実施例1と同様に処理して、
表2に示す結果を得た。
【0036】比較例4 実施例1において、ポリフッ化ビニリデンKFポリマー
#850に替えてポリテトラフルオロエチレン粉末(ダ
イキン工業製、ルブロンL−5、PTFEと略す)3重
量部(0.3kg)を使用した〔表1参照〕以外は、全
て実施例1と同様に処理して、表2に示す結果を得た。
【0037】
【発明の効果】本発明のポリアセタール組成物は、ポリ
アセタールにポリフッ化ビニリデン、および、有機潤滑
剤を配合した自己潤滑性組成物であって、それらの相乗
効果により、極めて優れた摩擦摩耗性、機械的特性、お
よび、低モールドデポジット性を有し、各種の成形部品
、特に摺動部品用の材料として好適に用いることができ
る。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリアセタール70〜99.8重量%
    、ポリフッ化ビニリデン0.1〜20重量%、および、
    有機潤滑剤0.05〜10重量%とを混合したのち、ポ
    リアセタール、および、ポリフッ化ビニリデンの融点以
    上の温度に加熱溶融してなるポリアセタール組成物。
  2. 【請求項2】有機潤滑剤が、シリコーンオイル、パラフ
    ィン、ポリオレフィンワックス、高級脂肪酸、高級脂肪
    酸金属塩、高級脂肪酸エステル、もしくは高級脂肪酸ア
    ミドから選択されたものである請求項1記載のポリアセ
    タール組成物。
JP4407391A 1991-02-18 1991-02-18 ポリアセタール組成物 Pending JPH04264152A (ja)

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DE69219500T DE69219500T2 (de) 1991-02-18 1992-02-14 Polyacetalharzmischung und erhaltenes Formteil
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