JPH04263946A - オフセット印刷機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷機、特
に、ローラ目の発生を防止したオフセット印刷機に関す
る。

【０００２】

【発明の背景】オフセット印刷の基本原理は、油性のイ
ンキと湿し水とが相互に反発する性質を利用して、化学
的処理の施された版面ひいては紙面に所望の絵柄を得る
ものである。このために、インキ装置に貯留されたイン
キは、多数のインキローラ群を経由しながら分裂を繰り
返し、最終的に複数のインキ着ローラを介して版面に供
給され、また、水舟に準備された湿し水は、水元ローラ
等を経由しつつ、水着ローラを介して同じく版面に供給
される。そして、版胴に巻回された印刷上で、インキと
湿し水とが相互に反発し合い、所望の絵柄が形成されて
、ブラケットを介して用紙に転写されるのである。

【０００３】湿し水装置に関し、近時は印刷の高速化に
伴ない、応答性能の良い連続給水方式が採用されている
。この連続給水方式とは、旧来の如く間欠的に給水を行
なうのではなく、一連のローラ群によって連続的に湿し
水を供給するものである。このような連続給水方式にお
いては、湿し水の供給量を可能な限り少なく絞り込もう
と制御する傾向が強い。さもないと、連続的に供給され
る湿し水が過剰になってしまうからである。

【０００４】ところが、連続給水方式を適用して得られ
た印刷物には、ローラ目と称される印刷障害が発生して
しまうことがある。このローラ目とは、筋目の一種であ
り、ローラの回転等に起因して、印刷物の左右方向と平
行に筋目模様の画線の濃淡が発生する現象をいう。

【０００５】

【従来の技術】ローラ目の発生を防止するため、従来に
あっては、版面に最終的にインキを付着させる複数のイ
ンキ着ローラの外径を、各々ランダムにしていた。これ
は、複数のインキ着ローラによるインキ付着の境目を不
規則化しようとする考えに基づくものと思われるが、依
然としてローラ目の発生を根絶するには到っていないの
が現状である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した課
題に鑑みてなされ、進歩したオフセット印刷機を提供す
るもので、その目的は、ローラ目の発生を極力防止する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そして、このために本発
明は、複数のインキ着ローラのうち最先に位置する第１
インキ着ローラの外径を水着ローラの外径とほぼ等しく
したことを特徴とする。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
き詳細に説明する。

【０００９】図１は、本発明に係るオフセット印刷機の
一実施例を示す概略側面図、図２の（ａ）から（ｆ）ま
では、本発明装置によるインキ−湿し水の消費を模式的
に示す断面図である。

【００１０】図１において、（１）はインキ装置、（２
）は湿し水装置、（３）は版胴、そして、（４）はブラ
ケット胴を全体的に指称する。

【００１１】インキ装置（１）に貯留されたインキ（５
）は、多数のインキローラ群（６）を経由しながら、練
り合わせと分裂とを繰返し、複数のインキ着ローラ（７
）、（８）、（９）、（１０）に分配される。これらの
インキ着ローラにつき、版胴（３）の回転方向を考えて
、最先に位置するものを第１インキ着ローラ（７）、次
のものを第２インキ着ローラ（８）等と指称する。ちな
みに、インキ着ローラの本数は４本に限られることはな
い。

【００１２】これらのインキ着ローラ（７）、（８）、
（９）、（１０）に到達したインキ（５）は版胴（３）
に巻回された刷版（１１）の版面に付着される。なお、
（１２）は、刷版（１１）を取り付けるためのクランプ
装置、また、（１３）は、クランプ装置（１２）を配設
するスペースであるカット面を示す。

【００１３】インキ（５）が付着する前に刷版（１１）
に湿し水（１４）を供給するため、連続給水方式による
湿し水装置（２）が設けられており、変速可能な水元ロ
ーラ（１５）よって汲み上げられた湿し水（１４）は、
調量ローラ（１６）によって水膜の厚さが調節された後
、水着ローラ（１７）を介して刷版（１１）に付着され
る。

【００１４】このようなインキ−湿し水供給形態にあっ
て、本発明装置は、第１インキ着ローラ（７）の外径を
水着ローラ（１７）の外径とほぼ等しくしたものであり
、他のインキ着ローラ（８）、（９）、（１０）につい
ては、特に関与するものではなく、旧来の如くランダム
に外径を設定するだけでよい。

【００１５】本発明は、試行錯誤の結果なされたもので
あり、何等理論的究明に基づくものではない。しかしな
がら、本発明装置による印刷物には、ローラ目が発生す
ることがなく、インキ−湿し水の消費バランスが極めて
良好なことがうかがえるのである。

【００１６】本発明によるインキ−湿し水の消費バラン
スを模式的に示したものが図２の（ａ）から（ｆ）まで
であり、それらのうち、（ａ）から（ｃ）までは水着ロ
ーラ（１７）に関するもの、また、（ｄ）から（ｆ）ま
では、インキ着ローラ（７）に関するものである。

【００１７】（ａ）において、（１８）は、刷版（１１
）のうちの、特に印刷部を示したものであるが、実際に
は盛り上がっているわけではない。すなわち、版胴（３
）には、前記の如くカット面（１３）が存在するが、刷
版（１１）は、カット面（１３）に引き続いてすぐに実
際の印刷に関与する印刷部（１８）を有するのではなく
、その前に必ず非印刷部（１９）を有するのである。

【００１８】この非印刷部（１９）においては、誇張し
て図示されたように、湿し水の消費が多く、従がって、
水着ローラ（１７）の膜厚に不均一部分（２０）が生じ
てしまう（（ｂ））。そして、この不均一部分（２０）
に起因して、刷版（１１）の印刷部（１８）上にも、湿
し水の量の少ない不均一部分（２１）が生じてしまう（
（ｃ））。

【００１９】しかしながら、水着ローラ（１７）の外径
と第１インキ着ローラ（７）の外径とをほぼ等しくした
ことにより、非印刷部（１９）に多量に存在していた湿
し水（１４）は（（ｄ））、前記不均一部分（２１）と
丁度合致することとなり（（ｅ））、これにより、イン
キ−湿し水の消費バランスが良好となり（（ｆ））、オ
フセット印刷本来のインキ−湿し水の相互反発性が刷版
（１１）の全ての面上で確保され、この結果、ローラ目
の発生が極力防止されることとなる。

【００２０】

【発明の効果】本発明に係るオフセット印刷機によれば
、第１インキ着ローラの外径を水着ローラの外径とほぼ
等しくしたことにより、インキ−湿し水の消費バランス
が良好となり、ローラ目の発生を極力防止することがで
き、印刷品質を向上させることができるという有益な効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るオフセット印刷機の一実施例を示
す概略側面図である。

【図２】本発明装置によるインキ−湿し水の消費を模式
的に示す断面図である。

【符号の説明】

１　　　　　　インキ装置 ２　　　　　　湿し水装置 ３　　　　　　版胴 ５　　　　　　インキ ７　　　　　　第１インキ着ローラ ８　　　　　　第２インキ着ローラ ９　　　　　　第３インキ着ローラ １０　　　　　　第４インキ着ローラ １１　　　　　　刷版 １４　　　　　　湿し水 １７　　　　　　水着ローラ １８　　　　　　印刷部 １９　　　　　　非印刷部 ２０　　　　　　不均一部分 ２１　　　　　　不均一部分

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　インキ装置からのインキを複数のイン
   キ着ローラを介して版面に供給するとともに、湿し水装
   置からの湿し水を水着ローラを介して版面に供給するオ
   フセット印刷機において、前記インキ着ローラのうち最
   先に位置する第１インキ着ローラ（７）の外径を前記水
   着ローラ（１７）の外径とほぼ等しくしたことを特徴と
   するもの。