JPH04261299A - 炭素質音響機器用振動板及びその製造方法 - Google Patents

炭素質音響機器用振動板及びその製造方法

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JPH04261299A
JPH04261299A JP3042327A JP4232791A JPH04261299A JP H04261299 A JPH04261299 A JP H04261299A JP 3042327 A JP3042327 A JP 3042327A JP 4232791 A JP4232791 A JP 4232791A JP H04261299 A JPH04261299 A JP H04261299A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素質音響機器用振動
板及びその製造方法に関する。詳しくは、スピーカー用
およびマイクロフォン用の振動板として、従来の振動板
素材に比較して高硬度、高強度、高弾性率を有しかつ軽
量であることから優れた音響特性を有する炭素質音響機
器用振動板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、スピーカー等の振動板としては
、次の条件を満たすことが望ましい。■密度が小さいこ
と。■ヤング係数が大きいこと。■縦波の伝播速度が大
きいこと。■振動の内部損失が適度に大きいこと。■外
気条件の変化に対して安定であり、変形や変質がないこ
と。■製造方法が簡単で安価であること。
【0003】すなわち、広範な周波数帯域を忠実に再生
でき、電気一音のエネルギー変換能率が良く、明瞭な音
質を発現させるためには、高剛性かつ軽量で、外部応力
によるクリープ等の歪みがなく、更に V=(E/ρ) (但し、V:音速  E:ヤング係数  ρ=密度)の
式から音速を高めるには、密度が小さく、ヤング率の高
い素材が要求される。
【0004】従来の振動板素材としては、紙(パルプ)
、プラスチック、アルミニウム、チタニウム、ベリリウ
ム、ボロン等の素材を基材として、更にこれらにガラス
繊維や炭素繊維を複合させたものや、金属合金、金属炭
化物、金属硼化物等に加工されたものが使用されていた
【0005】しかしながら、紙、プラスチック及びそれ
らの材料はヤング率と密度の比が小さく、剛性が低いた
め、特定のモードで分割振動を起こして、とくに高周波
数帯域での周波数特性が著しく低下するので明瞭な音質
を得ることが困難であり、そのうえ、温度・湿度等の外
的環境に左右され易く、素材の質的劣化や経時疲労が発
生して特性を低下させる等の欠点を有している。また、
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は高強度、高弾
性であり、繊維配向方向における音の伝播速度が大きい
など優れた特性を有する複合材料であるが、炭素繊維の
持つ高い異方性により繊維配向方向と他方向に於ける物
理特性が著しく異なるという欠点を有している。
【0006】一方、アルミニウム、チタニウム等の金属
板を用いた場合は、音速が速く優れた性質を有するが、
振動板の内部損傷が小さく高周波数領域において鋭い共
振現象を生じたり、材質のクリープ等の経時疲労が発生
して特性を低下させる欠点がある。また、ボロン、ベリ
リウム及びそれらの窒化物、炭化物、硼化物等は優れた
物理特性を有する材料であり、これらを振動板に用いた
高音域再生用のトウィターは、再生限界が可聴周波数帯
域以上まで伸びているので、高周波歪が可聴周波数帯域
を越えており、したがって可聴周波数帯域における信号
を忠実に再生でき自然な音質を発現させることができる
【0007】しかし、これらの素材は極めて高価であり
、かつ工業的にもその加工が著しく困難であって、ロー
ル圧延とプレス成形による従来の振動板製造方法では実
用性に乏しく、C.V.D.及びP.V.D.等の高度
な技術を要求される蒸着法に頼らざるを得ないので、加
工費も極めて高価になり、また低音域再生用の大型スピ
ーカーの製造が困難である等の欠点を有している。
【0008】周知のごとく、炭素はダイヤモンド、黒鉛
の結晶質炭素からカーボンブラック、木炭等の非晶質炭
素に至るまで極めて広範な物理的、化学的性質を有して
いる。本発明者らは、これらの炭素材料を、要求される
機能に応じて、設計し組み合わせることにより、目的と
する多様な機能特性を発現させるべく鋭意研究した。
【0009】そして先に、黒鉛の理論弾性率が1020
GPaで他の素材の弾性率に比較し極めて高いことや密
度の小さいことと、ガラス状炭素が樹脂や金属材料に比
べて高い物理特性をしめすこととに注目し、ガラス状炭
素をマトリックスとし高弾性率を有する天然黒鉛等の炭
素粉末を複合させることで、全部が優れた物理特性を有
する黒鉛/炭素複合材料からなる炭素質振動板の製造方
法を発明し、特許出願した(特開昭60−121895
号公報)。
【0010】更に、樹脂のみを原料とするガラス状硬質
炭素が、精度が高く自由な加工性を有することに着目し
、工業的な量産が可能であり・低コストでの製造が可能
であるガラス状硬質炭素質音響振動板の製造方法を発明
し、特許出願した(特開昭61−65596号公報)。 しかし、黒鉛/炭素複合材料を素材とした炭素質振動板
は、極めて優れた物理特性を有するものであるが、やや
賦形性に乏しく工業的な量産性に欠ける欠点があり、一
方、ガラス状硬質炭素のみを素材とした炭素質振動板は
、工業的に容易に量産が可能ではあるが、黒鉛/炭素複
合材料を素材とした炭素質振動板に比べて物理特性が劣
るという欠点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の振動板材料の上記の欠点に鑑み、炭素の持つ優れた物
理特性を生かし、温度や湿度等の外的環境に左右されず
、また材質のクリープ等の経時疲労を発生せず、低音域
から高音域に至る広範な周波数帯域を忠実に再生でき、
明瞭な音質を発現することのできる振動板を提供しまた
それを工業的に安価に製造する方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、工業的
に容易に量産が可能であり、優れた物理特性を有する炭
素質振動板の製造方法を得るべく更に鋭意研究を重ねた
。その結果、ガラス状硬質炭素からなる振動板基材表面
部に、高弾性率を有する結晶の発達した黒鉛を、面方向
に配向し形成することで、ガラス状硬質炭素を素材とし
た炭素質振動板よりも優れた物理特性を有し・黒鉛/炭
素複合材料を素材とした炭素振動板よりも優れた量産性
を有する、本発明の炭素質音響機器用振動板と、その製
造方法を完成するに至った。
【0013】すなわち本発明は (1)  ガラス状硬質炭素からなる振動板基材表面部
に、高弾性率を有する結晶の発達した黒鉛が、面方向に
配向し、固着形成されてなる炭素質音響機器用振動板で
あり、
【0014】(2)  熱硬化性樹脂のモノマー及び/
又は初期縮合物を振動板形状へ賦形し、その表面に平均
粒度1.0〜200μmの高結晶性黒鉛と熱硬化性樹脂
との混合物を塗布又は型中で注型し、硬化反応を進行せ
さて、生成形体を得、該生成形体に炭素前駆体処理を施
した後、不活性雰囲気中で、昇温速度を制御しつつ90
0℃以上に加熱して炭素化することを特徴とする炭素質
音響機器用振動板の製造方法であり、
【0015】(3)  剥離剤を表面に有するバックシ
ート上に、熱硬化性樹脂のモノマー及び/又は初期縮合
物の膜と、平均粒度1.0〜200μmの高結晶性黒鉛
と熱硬化性樹脂の混合物の膜との複合膜を作成し、予備
硬化させ、未だ柔軟な可塑性を有する予備成形シートを
得、バックシートを取り除き、該予備成形シートを振動
板形状に賦形し、硬化反応を進行させて生成形体を得、
該生成形体に炭素前駆体処理を施した後不活性雰囲気中
で、昇温速度を制御しつつ、900℃以上に加熱して炭
素化することを特徴とする炭素質音響機器用振動板の製
造方法である。
【0016】本発明において、ガラス状硬質炭素からな
る振動板基材は、熱硬化性樹脂のみを原料として作成す
る。これは、熱硬化性樹脂を原料とすることで、■賦形
の際の自由度が大きくできる、■成形を著しく容易にお
こなうことが可能となる、■焼成歪み等の解消が容易で
ある、■焼成後のガラス状硬質炭素の密度が1.35〜
1.50g/cm3 と極めて小さく振動板の軽量化が
可能となる、■工業的に多くの賦形手段を使用すること
が可能である、■炭化に際して煩雑な前処理を必要とせ
ず工程の簡略化が可能であること等のためである。
【0017】一方、振動板基材表面の黒鉛層は、黒鉛粉
末とこれを結合する熱硬化性樹脂とを原料として作成す
る。これは、他の素材と比較し極めて高い理論弾性率を
持つ黒鉛粉末を用いることで、■高い物理特性を発現す
る振動板を得ることが可能となり、■熱硬化性樹脂を用
いることで、黒鉛を混合しても賦形の際の自由度を保て
、■成形を容易におこなうことができ、■黒鉛を配向さ
せることが可能となるためである。
【0018】次に本願発明による炭素質音響機器用振動
板の製造方法を具体的に説明する。本発明において、振
動板基材用の原料としては、熱硬化性樹脂に必要に応じ
て所定量の硬化剤を加え高速アジター等で分散を行った
後、減圧脱泡装置により気泡を除去したものを用いる。
【0019】一方、振動板基材表面の黒鉛層部用の原料
としては、黒鉛粉末と熱硬化性樹脂と高速アジター又は
三本ロール等を用いて充分に混練分散し、必要に応じて
硬化剤を加え再度分散を行った後、減圧脱泡装置により
気泡を除去したものを用いる。
【0020】ここで、使用可能な熱硬化性樹脂としては
、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、トルエ
ン樹脂、コプナ樹脂等であり、特にそのモノマー及び/
又は初期縮合物が好ましく、加熱により流動すると共に
、分子間架橋を生じ三次元化して硬化し特別の炭素前駆
体化処理を行うこと無く高い炭素残査収率をしめすもの
が用いられる。
【0021】また、高結晶性黒鉛としては、結晶質天然
黒鉛、キッシュ黒鉛、高配向性気相分解黒鉛、黒鉛ウイ
スカー等が好ましく、黒鉛粉末の粒度は平均粒度1.0
〜200μmのものが用いられる。
【0022】本発明において、振動板形状への作成・賦
形方法としては、通常のプラスチックの賦形方法である
ハンドレイアップ法、スプレイアップ法、注型成形法、
射出成形法、真空成形法、ブロー成形法等の簡易・迅速
な成形手段を、単独または組み合わせて使用する。
【0023】この時、振動板形状への作成・賦形方法と
して、ハンドレイアップ法、スプレイアップ法、注型成
形法、射出成形法等を用いる場合には、まずガラス状硬
質炭素層部となる部分用に得た原料液を、型表面上に塗
布又は型中に注入し、常温又は加温下で硬化反応を進行
させ固体化した後、その上から黒鉛層部となる部分用に
得た原料液を、型表面上に塗布又は型中に注入し、さら
に常温又は加温下で硬化反応を充分進行させた後、離型
することで生成形体を得る。
【0024】また、真空成形法、ブロー成形法等を用い
る場合には、先に、剥離剤を表面に有するバックシート
上にコーター又はカレンダーロール等を用いて、ガラス
状硬質炭素層部用として得た原料液からなる所望の厚さ
の層と黒鉛層部用として得た原料液からなる所望の厚さ
の層とからなるフィルムを、予備成形加工しておき、次
に、該フィルムが未だ硬化せず可塑性を有する領域(B
ステージ)においてバックシートを取り除き、各成形方
法を用いて、所望の振動板形状に成形する。この際に、
適宜加温して可塑性を増加させたり、硬化反応を進行さ
せたりすることができる。素材が充分硬化した後、離型
して、生成形体を取り出す。
【0025】次に、得られた生成形体を、常温もしくは
加温したエアーオーブン中で炭素前駆体処理を施した後
、焼成用容器中に収納して窒素ガス又はアルゴンガス等
の不活性雰囲気中で、昇温速度を制御しつつ、900℃
以上に加熱して炭素化を終了させた後、自然放冷して焼
成を完了させることによってガラス状硬質炭素からなる
振動板基材表面部に、高弾性率を有する結晶の発達した
黒鉛が、面方向に配向し形成されている炭素質音響機器
用振動板が得られる。必要に応じて、更に、真空中また
はアルゴン気相中で2500℃から3000℃まで加熱
処理を施し全体を黒鉛質にすることも行われる。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
るが、本発明は、この実施例によって限定されるもので
はない。 (実施例1)ガラス状硬質炭素層部用原料液として、フ
ルフリルアルコール/フルフラール系樹脂の初期縮合物
(日立化成(株)製VF−302)100重量%に対し
て、硬化剤としてp−トルエンスルホン酸3重量%とメ
タノール液3重量%とを添加し高速ホモミキサーを用い
室温下において充分撹拌しながら減圧脱泡操作を施した
物を用意した。
【0027】また、黒鉛層部用原料液として、フルフリ
ルアルコール/フルフラール系樹脂の初期縮合物(日立
化成(株)製VF−302)85重量%・結晶の良く発
達した天然鱗状黒鉛(平均粒度5μm)15重量%を、
三本ロールを用いて充分に混練分散させたものに、硬化
剤としてp−トルエンスルホン酸5重量%とメタノール
液5重量%を添加し高速ホモミキサーを用い室温下にお
いて充分撹拌しながら減圧脱泡操作を施したものを用意
した。
【0028】次に、複層コーティング可能なドクターブ
レード部を有するコーターを用いて、表面に剥離膜を設
けたバックシート上に、ガラス状硬質炭素層部用原料液
からなる100μm厚みの膜と黒鉛層部用原料液からな
る15μm厚みの膜との複合膜を作成し、予備硬化させ
、いまだ充分に柔軟な可塑性を有する(Bステージ状態
)予備成形シートを得た。
【0029】次ぎに、得られた膜のバックシートを取り
除き、30mmφの口径を有するドーム形状の成形型を
用いた真空成形機によりドーム形に成形し、80℃の温
風で加熱硬化させて脱型し生成形体を得た。
【0030】この成形体を、さらに150℃のエアーオ
ーブン中にて5時間後硬化処理を行った後、焼成用ケー
スに入れ窒素ガス雰囲気炉で500℃迄15℃/時の昇
温速度で加熱し、500℃以上1000℃迄を50℃/
時の昇温速度で加熱し、1000℃で3時間保持した後
自然冷却して焼成を終了させた。
【0031】このようにして得られた、ガラス状硬質炭
素からなる振動板基材表面に高弾性率を有する結晶の発
達した黒鉛が面方向に配向し形成されている炭素質音響
機器用振動板は、口径24mmφ厚さ55μm、重量3
0mg、ヤング率102GPa、音速8.3km/se
c 、密度1.46g/cm3 、内部損失 tanδ
が0.01の物性を全方向に等しく有するものであった
【0032】(実施例2)ガラス状硬質炭素層部用原料
液として、レゾール型フェノール樹脂(旭有機材工業(
株)製  RM−300A)を用意し、これを用いてト
ランスファ型の射出形成機により60mmφの口径を有
するドーム形状の生体形体を得た。
【0033】次に、黒鉛層部用原料液として、レゾール
型フェノール樹脂(旭有機材工業(株)製  RM−3
00A)85重量%・結晶の良く発達した天然鱗状黒鉛
(平均粒度5μm)15重量%を、高速ホモミキサーを
用い室温下において充分撹拌しながら減圧脱泡作用を施
したものを用意した。
【0034】そして、先ほど得た生成形体を惑星運動可
能な治具に保持し、その表面に黒鉛層部用原料液からな
る均等な層をスプレイアップ法を用いて構築した。
【0035】その後、この成形体を、さらに180℃の
エアオーブン中にて5時間後硬化処理を行った後、焼成
用ケースに入れ窒素ガス雰囲気炉で500℃迄15℃/
時の昇温速度で加熱し、500℃以上1000℃迄を5
0℃/時の昇温速度で加熱し、1000℃で3時間保持
した後自然冷却して焼成を終了させた。
【0036】このようにして得られた、ガラス状硬質炭
素からなる振動板基材表面に高弾性率を有する結晶の発
達した黒鉛層が形成されている炭素質音響機器用振動板
は、口径50mmφ、厚さ105μm、重量600mg
、ヤング率91GPa、音速8.0km/sec 、密
度1.41g/cm3 、内部損失tan δが0.0
15の物性を全方向に等しく有するものであった。
【0037】
【発明の効果】本発明の炭素質音響機器用振動板と、そ
の製造方法によれば■  高弾性率を発現させる高結晶
質の黒鉛粉末層を、振動板の基材表面に配向・構築した
ので優れた物理特性を有する振動板が得られる。■  
振動板の成形の主原料として熱硬化性樹脂を使用してい
るため、工業的に多くの賦形手段を使用することが可能
であり、工業的な量産性に優れている。■  主原料と
して熱硬化性樹脂を使用しているため、炭化に際して煩
雑な前処理を必要とせず工程の簡略化が可能であり、焼
成歪み等の解消が容易であり、品質管理が容易である。
【0038】従って、本発明の振動板は、明瞭な音質と
幅の広いダイナミックレンジを誇るディジタルオーディ
オ機器の能力を高性能に発揮させるものである。またそ
の製造方法は、簡単な工程により、極めて安価に製造し
得るので、工業上の効果は大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ガラス状硬質炭素からなる振動板基材
    表面部に、高弾性率を有する結晶の発達した黒鉛が、面
    方向に配向し、固着形成されてなる炭素質音響機器用振
    動板。
  2. 【請求項2】  熱硬化性樹脂のモノマー及び/又は初
    期縮合物を振動板形状へ賦形し、その表面に平均粒度1
    .0〜200μmの高結晶性黒鉛と熱硬化性樹脂との混
    合物を塗布又は型中で注型し、硬化反応を進行せさて、
    生成形体を得、該生成形体に炭素前駆体処理を施した後
    、不活性雰囲気中で、昇温速度を制御しつつ900℃以
    上に加熱して炭素化することを特徴とする炭素質音響機
    器用振動板の製造方法。
  3. 【請求項3】  剥離剤を表面に有するバックシート上
    に、熱硬化性樹脂のモノマー及び/又は初期縮合物の膜
    と、平均粒度1.0〜200μmの高結晶性黒鉛と熱硬
    化性樹脂の混合物の膜との複合膜を作成し、予備硬化さ
    せ、未だ柔軟な可塑性を有する予備成形シートを得、バ
    ックシートを取り除き、該予備成形シートを振動板形状
    に賦形し、硬化反応を進行させて生成形体を得、該生成
    形体に炭素前駆体処理を施した後不活性雰囲気中で、昇
    温速度を制御しつつ、900℃以上に加熱して炭素化す
    ることを特徴とする炭素質音響機器用振動板の製造方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010071090A1 (ja) * 2008-12-18 2010-06-24 三菱鉛筆株式会社 炭素質音響振動板とその製造方法
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