JPH04260694A - ダイヤモンド質被覆層の平坦化方法 - Google Patents
ダイヤモンド質被覆層の平坦化方法Info
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- JPH04260694A JPH04260694A JP4573291A JP4573291A JPH04260694A JP H04260694 A JPH04260694 A JP H04260694A JP 4573291 A JP4573291 A JP 4573291A JP 4573291 A JP4573291 A JP 4573291A JP H04260694 A JPH04260694 A JP H04260694A
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Landscapes
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切削工具や耐摩工具の
表面に形成された表面に凹凸が存在するダイヤモンド質
被覆層を平坦化する方法に関する。
表面に形成された表面に凹凸が存在するダイヤモンド質
被覆層を平坦化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは極めて硬度が高く、化学
的に安定であり、高い熱伝導率や音波伝播速度を備える
など、数多くの優れた特性を供えているため、多くの分
野で用途が広がつている。
的に安定であり、高い熱伝導率や音波伝播速度を備える
など、数多くの優れた特性を供えているため、多くの分
野で用途が広がつている。
【0003】例えば、切削工具としてはダイヤモンド被
覆したスローアウエイチップ、ドリル、マイクロドリル
、エンドミル等が実用化され、これらダイヤモンド被覆
切削工具によれば、AlやCu又はこれらの合金等を高
速で切削できる。又、耐摩工具として、例えばダイヤモ
ンド被覆したボンディングツールが広く使用されており
、半導体装置のワイヤボンディングが高い寸法精度で長
時間実施出来るようになつている。
覆したスローアウエイチップ、ドリル、マイクロドリル
、エンドミル等が実用化され、これらダイヤモンド被覆
切削工具によれば、AlやCu又はこれらの合金等を高
速で切削できる。又、耐摩工具として、例えばダイヤモ
ンド被覆したボンディングツールが広く使用されており
、半導体装置のワイヤボンディングが高い寸法精度で長
時間実施出来るようになつている。
【0004】かかるダイヤモンド被覆切削工具及び耐摩
工具は、超硬合金からなる基材、或は窒化ケイ素、炭化
ケイ素、窒化アルミニウム、アルミナ等を主成分とする
焼結体からなる基材の表面に、マイクロ波プラズマCV
D法、RFプラズマCVD法、EA−プラズマCVD法
、誘磁場マイクロ波プラズマCVD法、RF熱プラズマ
CVD法、DCプラズマCVD法、DCプラズマジェッ
トCVD法、熱フィラメントCVD法、燃焼法などの気
相合成法によりダイヤモン被覆層を形成して製造する。
工具は、超硬合金からなる基材、或は窒化ケイ素、炭化
ケイ素、窒化アルミニウム、アルミナ等を主成分とする
焼結体からなる基材の表面に、マイクロ波プラズマCV
D法、RFプラズマCVD法、EA−プラズマCVD法
、誘磁場マイクロ波プラズマCVD法、RF熱プラズマ
CVD法、DCプラズマCVD法、DCプラズマジェッ
トCVD法、熱フィラメントCVD法、燃焼法などの気
相合成法によりダイヤモン被覆層を形成して製造する。
【0005】ところが、上記の方法により切削工具や耐
摩工具の表面に形成されたダイヤモンド被覆層は完全に
平滑な表面を有しているわけではなく、ダイヤモンド粒
が集まって構成されているので表面に凹凸が存在し、そ
の表面粗さは一般にRmaxにて1μmを越えている場
合が多い。
摩工具の表面に形成されたダイヤモンド被覆層は完全に
平滑な表面を有しているわけではなく、ダイヤモンド粒
が集まって構成されているので表面に凹凸が存在し、そ
の表面粗さは一般にRmaxにて1μmを越えている場
合が多い。
【0006】しかるに、切削工具や耐摩工具においては
被削材の仕上げ面粗さ、切削抵抗、摩擦係数、寸法精度
等の点から、市場において要求されているこれら工具の
表面粗さはかなり低いものである。特に切削工具におい
ては、切れ刃近傍の凹凸が切削によつて直接被削材に転
写され、仕上げ面の粗さや精度に影響する。従って、こ
れらの工具に施されるダイヤモンド被覆層は、上記の方
法によつて形成したままでは市場の要求を満たすことが
困難であり、何らかの平坦化処理を行う必要があつた。
被削材の仕上げ面粗さ、切削抵抗、摩擦係数、寸法精度
等の点から、市場において要求されているこれら工具の
表面粗さはかなり低いものである。特に切削工具におい
ては、切れ刃近傍の凹凸が切削によつて直接被削材に転
写され、仕上げ面の粗さや精度に影響する。従って、こ
れらの工具に施されるダイヤモンド被覆層は、上記の方
法によつて形成したままでは市場の要求を満たすことが
困難であり、何らかの平坦化処理を行う必要があつた。
【0007】鉄や鉄合金、WC−Co合金、TiC系合
金等の材料はダイヤモンド砥石等で研磨することにより
、表面粗さをRmaxで1μm以下に平坦化するのは容
易であるが、ダイヤモンド被覆層をダイヤモンド砥石で
研磨しようとすると負荷が非常に大きくなるので、ダイ
ヤモンド被覆層に欠損又は剥離が生じ易い。このため、
負荷を余りかけない状態でダイヤモンド膜表面の凹凸を
擦り減らすことが必要となるが、その場合は研磨加工が
極めて長時間になる欠点があつた。
金等の材料はダイヤモンド砥石等で研磨することにより
、表面粗さをRmaxで1μm以下に平坦化するのは容
易であるが、ダイヤモンド被覆層をダイヤモンド砥石で
研磨しようとすると負荷が非常に大きくなるので、ダイ
ヤモンド被覆層に欠損又は剥離が生じ易い。このため、
負荷を余りかけない状態でダイヤモンド膜表面の凹凸を
擦り減らすことが必要となるが、その場合は研磨加工が
極めて長時間になる欠点があつた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
事情に鑑み、切削工具や耐摩工具の表面に設けたダイヤ
モンド質被覆層を、特殊な装置等を用いず又過大な負荷
をかけずに、切削工具や耐摩工具の本来の使用環境下に
おいて、短時間で必要な部分だけを簡単に平坦化する方
法を提供することを目的とする。
事情に鑑み、切削工具や耐摩工具の表面に設けたダイヤ
モンド質被覆層を、特殊な装置等を用いず又過大な負荷
をかけずに、切削工具や耐摩工具の本来の使用環境下に
おいて、短時間で必要な部分だけを簡単に平坦化する方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明のダイヤモンド質被覆層の平坦化方法は、切削
工具にダイヤモンド質被覆層を設けた場合には、該切削
工具で炭素固溶可能な又は炭化物生成可能な金属を被削
材として高速切削するか又は加熱した上記被削材を切削
することにより、切削工具の少なくとも切れ刃部におけ
るダイヤモンド質被覆層を化学的に平坦化させることを
特徴とする。
、本発明のダイヤモンド質被覆層の平坦化方法は、切削
工具にダイヤモンド質被覆層を設けた場合には、該切削
工具で炭素固溶可能な又は炭化物生成可能な金属を被削
材として高速切削するか又は加熱した上記被削材を切削
することにより、切削工具の少なくとも切れ刃部におけ
るダイヤモンド質被覆層を化学的に平坦化させることを
特徴とする。
【0010】又、耐摩工具にダイヤモンド質被覆層を設
けた場合には、該耐摩工具を相手材の表面形状に仕上げ
られ且つ加熱された炭素固溶可能な又は炭化物生成可能
な金属に間欠的に擦り合わせることにより、耐摩工具の
少なくとも相手材との接触面におけるダイヤモンド質被
覆層を化学的に平坦化させることを特徴とする。
けた場合には、該耐摩工具を相手材の表面形状に仕上げ
られ且つ加熱された炭素固溶可能な又は炭化物生成可能
な金属に間欠的に擦り合わせることにより、耐摩工具の
少なくとも相手材との接触面におけるダイヤモンド質被
覆層を化学的に平坦化させることを特徴とする。
【0011】
【作用】一般に、ダイヤモンドは加熱すると黒鉛化して
脆くなることが知られている。しかし、切削工具や耐摩
工具のダイヤモンド被覆層は薄いので、これを加熱した
とき加熱温度が高いほど又加熱時間が長いほど被覆層全
体が脆くなりやすく、本来の工具としての目的を果し得
なくなる。更に、大気中で加熱するとダイヤモンドが酸
化されるので、大気中での酸化は避けるべきであるとさ
れて来た。
脆くなることが知られている。しかし、切削工具や耐摩
工具のダイヤモンド被覆層は薄いので、これを加熱した
とき加熱温度が高いほど又加熱時間が長いほど被覆層全
体が脆くなりやすく、本来の工具としての目的を果し得
なくなる。更に、大気中で加熱するとダイヤモンドが酸
化されるので、大気中での酸化は避けるべきであるとさ
れて来た。
【0012】しかるに、本発明方法によれば、ダイヤモ
ンド被覆層を有する切削工具又は耐摩工具を本来の使用
環境下で使用することにより、即ち切削工具として被削
材を切削し又は耐摩工具として相手材と擦り合わせるこ
とにより、切れ刃部のみ又は相手材との接触面のダイヤ
モンド被覆層のみを加熱して、化学摩耗により平坦化で
きることが判った。
ンド被覆層を有する切削工具又は耐摩工具を本来の使用
環境下で使用することにより、即ち切削工具として被削
材を切削し又は耐摩工具として相手材と擦り合わせるこ
とにより、切れ刃部のみ又は相手材との接触面のダイヤ
モンド被覆層のみを加熱して、化学摩耗により平坦化で
きることが判った。
【0013】特に本発明方法では、切削時間が短くてす
み又相手材との擦り合わせも間欠的に行うので、ダイヤ
モンド被覆層全体が加熱されて脆くなることがなく、ダ
イヤモンド被覆層表面から突き出た凸部が優先的に加熱
され脆くなる。しかも、被削材や相手材として鉄又は鉄
系合金等の炭素固溶可能な金属又は炭化物生成可能な金
属を用いるので、これらの金属と直接接触するダイヤモ
ンド被覆層の凸部のみを黒鉛化しやすくなる上、黒鉛化
した凸部の炭素が前記金属中に固溶され又は前記金属と
炭化物を生成し、或は前記金属との摩擦により削られて
容易に平坦化する。
み又相手材との擦り合わせも間欠的に行うので、ダイヤ
モンド被覆層全体が加熱されて脆くなることがなく、ダ
イヤモンド被覆層表面から突き出た凸部が優先的に加熱
され脆くなる。しかも、被削材や相手材として鉄又は鉄
系合金等の炭素固溶可能な金属又は炭化物生成可能な金
属を用いるので、これらの金属と直接接触するダイヤモ
ンド被覆層の凸部のみを黒鉛化しやすくなる上、黒鉛化
した凸部の炭素が前記金属中に固溶され又は前記金属と
炭化物を生成し、或は前記金属との摩擦により削られて
容易に平坦化する。
【0014】ダイヤモンド被覆層の加熱温度の下限は明
確ではないが、約500℃程度以上にすることが望まし
い。加熱温度が低すぎると平坦化が困難であるし又高す
ぎるとダイヤモンド被覆層全体が脆くなり易いので、他
の切削条件等との兼合いで個々に定める必要がある。上
記の適切な加熱温度を得るためには、被削材又は相手材
を予めヒーター等で適当な温度まで加熱しておくが、特
に高速切削の場合には切削による温度上昇が大きいので
被削材を予め加熱しなくても良い。
確ではないが、約500℃程度以上にすることが望まし
い。加熱温度が低すぎると平坦化が困難であるし又高す
ぎるとダイヤモンド被覆層全体が脆くなり易いので、他
の切削条件等との兼合いで個々に定める必要がある。上
記の適切な加熱温度を得るためには、被削材又は相手材
を予めヒーター等で適当な温度まで加熱しておくが、特
に高速切削の場合には切削による温度上昇が大きいので
被削材を予め加熱しなくても良い。
【0015】このように本発明方法によれば、工具本来
の使用環境下で実機を用いてダイヤモンド被覆層を平坦
化することが可能であり、しかも切削工具や耐摩工具と
して平滑な表面が必要な切れ刃部又は相手材との接触面
若しくはその近傍のみを平坦化でき、平坦化に要する時
間も短くて良いので、極めて能率的である。尚、上記説
明はダイヤモンド被覆層に限って行ったが、本発明のダ
イヤモンド質被覆層にはダイヤモンド状炭素の被覆層も
含むものであり、又不定形炭素等の炭素で形成された被
覆層についても有効であることが明らかである。更に、
本発明は窒素やホウ素等の他元素を含有するダイヤモン
ド質被覆層についても適用できることは勿論である。
の使用環境下で実機を用いてダイヤモンド被覆層を平坦
化することが可能であり、しかも切削工具や耐摩工具と
して平滑な表面が必要な切れ刃部又は相手材との接触面
若しくはその近傍のみを平坦化でき、平坦化に要する時
間も短くて良いので、極めて能率的である。尚、上記説
明はダイヤモンド被覆層に限って行ったが、本発明のダ
イヤモンド質被覆層にはダイヤモンド状炭素の被覆層も
含むものであり、又不定形炭素等の炭素で形成された被
覆層についても有効であることが明らかである。更に、
本発明は窒素やホウ素等の他元素を含有するダイヤモン
ド質被覆層についても適用できることは勿論である。
【0016】
【実施例1】組成がSi3N4−3wt%Y2O3−2
wt%Al2O3−1wt%ZrO2−1wt%AlN
であるSi3N4基焼結体を、ISOで定められたSP
GN120803のスローアウエイチップに加工した。 得られた複数のチップ表面を、一般に行われている表面
処理として200番のレジンボンドダイヤモンド砥石に
て荒研磨した後、更に800番のレジンボンドダイヤモ
ンド砥石にて仕上げ研磨した。次に、上記各チップをC
VD成膜装置に入れ、H2−1.5%CH4混合ガス中
で、基材温度1000℃、周波数2.45GHZ、出力
800Wのμ波プラズマCVD法によりダイヤモンド被
覆層を8μmの厚さに形成した。得られた各ダイヤモン
ド被覆層はラマン分光法によりダイヤモンドの特徴であ
る1333cm−1にピークがあることを確認した。又
、この時点での各ダイヤモンド被覆層の表面粗さは、R
maxで3.2μmであつた。
wt%Al2O3−1wt%ZrO2−1wt%AlN
であるSi3N4基焼結体を、ISOで定められたSP
GN120803のスローアウエイチップに加工した。 得られた複数のチップ表面を、一般に行われている表面
処理として200番のレジンボンドダイヤモンド砥石に
て荒研磨した後、更に800番のレジンボンドダイヤモ
ンド砥石にて仕上げ研磨した。次に、上記各チップをC
VD成膜装置に入れ、H2−1.5%CH4混合ガス中
で、基材温度1000℃、周波数2.45GHZ、出力
800Wのμ波プラズマCVD法によりダイヤモンド被
覆層を8μmの厚さに形成した。得られた各ダイヤモン
ド被覆層はラマン分光法によりダイヤモンドの特徴であ
る1333cm−1にピークがあることを確認した。又
、この時点での各ダイヤモンド被覆層の表面粗さは、R
maxで3.2μmであつた。
【0017】上記のごとく製造した各ダイヤモンド被覆
チップを用い、下記する(1)〜(3)の条件で実際に
クロムモリブデン鋼SCM415を被削材として切削し
、ダイヤモンド被覆層の平坦化を行った; 条件(1)…試験方法:フライス試験 被 削 材:SCM415(予め加熱せず)切削速度:
400m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:2.0mm 切削時間:20秒 条件(2)…試験方法:旋削試験 被 削 材:SCM415(予め加熱せず)切削速度:
300m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:1.0mm 切削時間:10秒 条件(3)…試験方法:フライス試験 被 削 材:SCM415(シースヒータで予め400
℃に加熱)切削速度:100m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:1.0mm 切削時間:30秒。
チップを用い、下記する(1)〜(3)の条件で実際に
クロムモリブデン鋼SCM415を被削材として切削し
、ダイヤモンド被覆層の平坦化を行った; 条件(1)…試験方法:フライス試験 被 削 材:SCM415(予め加熱せず)切削速度:
400m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:2.0mm 切削時間:20秒 条件(2)…試験方法:旋削試験 被 削 材:SCM415(予め加熱せず)切削速度:
300m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:1.0mm 切削時間:10秒 条件(3)…試験方法:フライス試験 被 削 材:SCM415(シースヒータで予め400
℃に加熱)切削速度:100m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:1.0mm 切削時間:30秒。
【0018】上記各条件での平坦化の結果、得られた各
ダイヤモンド被覆チップの切れ刃部におけるダイヤモン
ド被覆層の表面粗さRmaxは、条件(1)で処理した
チップ(1)が0.3μm、条件(2)で処理したチッ
プ(2)が0.1μm、及び条件(3)で処理したチッ
プ(3)が0.4μmであつた。
ダイヤモンド被覆チップの切れ刃部におけるダイヤモン
ド被覆層の表面粗さRmaxは、条件(1)で処理した
チップ(1)が0.3μm、条件(2)で処理したチッ
プ(2)が0.1μm、及び条件(3)で処理したチッ
プ(3)が0.4μmであつた。
【0019】次に、上記平坦化を行った各チップ(1)
〜(3)と、上記のごとくダイヤモンド被覆層を形成し
たまま平坦化を行わなかった表面粗さRmax3.2μ
mの比較チップ(4)を用いて、下記条件で切削試験を
行った;試験方法:フライス試験 被 削 材:AC8A−T6(12%Siを含むAl合
金)切削速度:500m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:2.0mm 切削時間:1分。
〜(3)と、上記のごとくダイヤモンド被覆層を形成し
たまま平坦化を行わなかった表面粗さRmax3.2μ
mの比較チップ(4)を用いて、下記条件で切削試験を
行った;試験方法:フライス試験 被 削 材:AC8A−T6(12%Siを含むAl合
金)切削速度:500m/min. 送 り :0.3mm/rev. 切り込み:2.0mm 切削時間:1分。
【0020】切削試験後の各被削材の表面粗さRmax
を測定したところ、チップ(1)を用いた場合が0.5
μm、チップ(2)を用いた場合が0.3μm、及びチ
ップ(3)を用いた場合が0.6μmであつたのに対し
、比較チップ(4)を用いた場合は4.5μmと遥かに
粗かった。更に、本発明例のチップ(1)〜(3)を用
いて切削した各被削材の表面は光沢があったが、比較例
のチップ(4)を用いた場合には白濁していた。
を測定したところ、チップ(1)を用いた場合が0.5
μm、チップ(2)を用いた場合が0.3μm、及びチ
ップ(3)を用いた場合が0.6μmであつたのに対し
、比較チップ(4)を用いた場合は4.5μmと遥かに
粗かった。更に、本発明例のチップ(1)〜(3)を用
いて切削した各被削材の表面は光沢があったが、比較例
のチップ(4)を用いた場合には白濁していた。
【0021】
【実施例2】組成がSiC−1wt%Al2O3−0.
5wt%BであるSiC基焼結体を一辺15mmで厚さ
2mmの形状に加工した。このSiC基焼結体の一表面
上に、実施例1と同様のμ波プラズマCVD法によりダ
イヤモンド被覆層を200μmの厚さに形成した。得ら
れたダイヤモンド被覆層はラマン分光法によりダイヤモ
ンドの特徴である1333cm−1にピークがあること
が確認され、又この時点でのダイヤモンド被覆層の表面
粗さRmaxは4.5μmであつた。
5wt%BであるSiC基焼結体を一辺15mmで厚さ
2mmの形状に加工した。このSiC基焼結体の一表面
上に、実施例1と同様のμ波プラズマCVD法によりダ
イヤモンド被覆層を200μmの厚さに形成した。得ら
れたダイヤモンド被覆層はラマン分光法によりダイヤモ
ンドの特徴である1333cm−1にピークがあること
が確認され、又この時点でのダイヤモンド被覆層の表面
粗さRmaxは4.5μmであつた。
【0022】このダイヤモンド被覆基材のダイヤモンド
被覆面と反対側の面を、Au−Ta合金ろう材によりス
テンレス製ツールに真空中1100℃でろう付け接合し
、ボンディングツールを作製した。尚、ろう付けの前処
理として、ろう付け面となるSiC焼結体表面にPVD
法によりTiとNiをそれぞれ厚さ2μmづつ積層して
被覆した。
被覆面と反対側の面を、Au−Ta合金ろう材によりス
テンレス製ツールに真空中1100℃でろう付け接合し
、ボンディングツールを作製した。尚、ろう付けの前処
理として、ろう付け面となるSiC焼結体表面にPVD
法によりTiとNiをそれぞれ厚さ2μmづつ積層して
被覆した。
【0023】次に、上記により作製したボンディングツ
ールを通常のボンディング装置に取り付け、ボンディン
グツールのダイヤモンド被覆層表面と予め800℃に加
熱した炭素鋼S50Cの相手材とを、圧着時間5秒でボ
ンディングツール側を通常のボンディング操作と同様に
バイブレーションさせながら擦り合わせ、引き離した後
再び擦り合わせる操作を間欠的に5000回繰り返した
。この処理の後、ダイヤモンド被覆層は相手材と接触し
た部分の表面が平坦化され、その表面粗さRmaxを測
定したところ0.03μmであつた。
ールを通常のボンディング装置に取り付け、ボンディン
グツールのダイヤモンド被覆層表面と予め800℃に加
熱した炭素鋼S50Cの相手材とを、圧着時間5秒でボ
ンディングツール側を通常のボンディング操作と同様に
バイブレーションさせながら擦り合わせ、引き離した後
再び擦り合わせる操作を間欠的に5000回繰り返した
。この処理の後、ダイヤモンド被覆層は相手材と接触し
た部分の表面が平坦化され、その表面粗さRmaxを測
定したところ0.03μmであつた。
【0024】
【発明の効果】本発明方法によれば、切削工具又は耐摩
工具の表面に設けられたダイヤモンド質被覆層を、特殊
な装置や雰囲気を必要とせず、工具本来の使用環境下で
実機を用いて簡単に平坦化することができ、しかも切削
工具や耐摩工具として平滑な表面が必要な切れ刃部又は
相手材との接触面若しくはその近傍のみを平坦化でき、
平坦化に要する時間も短いので、極めて能率的である。
工具の表面に設けられたダイヤモンド質被覆層を、特殊
な装置や雰囲気を必要とせず、工具本来の使用環境下で
実機を用いて簡単に平坦化することができ、しかも切削
工具や耐摩工具として平滑な表面が必要な切れ刃部又は
相手材との接触面若しくはその近傍のみを平坦化でき、
平坦化に要する時間も短いので、極めて能率的である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ダイヤモンド質被覆層を設けた切削工
具において、該切削工具で炭素固溶可能な又は炭化物生
成可能な金属を被削材として高速切削するか又は加熱し
た上記被削材を切削することにより、該切削工具の少な
くとも切れ刃部におけるダイヤモンド質被覆層を化学的
に平坦化させることを特徴とするダイヤモンド質被覆層
の平坦化方法。 - 【請求項2】 ダイヤモンド質被覆層を設けた耐摩工
具において、該耐摩工具を相手材の表面形状に仕上げら
れ且つ加熱された炭素固溶可能な又は炭化物生成可能な
金属に間欠的に擦り合わせることにより、該耐摩工具の
少なくとも相手材との接触面におけるダイヤモンド質被
覆層を化学的に平坦化させることを特徴とするダイヤモ
ンド質被覆層の平坦化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04573291A JP3213954B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ダイヤモンド質被覆層の平坦化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04573291A JP3213954B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ダイヤモンド質被覆層の平坦化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04260694A true JPH04260694A (ja) | 1992-09-16 |
JP3213954B2 JP3213954B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=12727496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04573291A Expired - Fee Related JP3213954B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | ダイヤモンド質被覆層の平坦化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3213954B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06183890A (ja) * | 1992-12-15 | 1994-07-05 | Nippon Seiko Kk | 人工ダイヤモンド被覆材 |
US5713027A (en) * | 1994-05-26 | 1998-01-27 | Hitachi, Ltd. | Method and apparatus for controlling the shutdown of computer systems by using service utilization information and examining a dependency relationship between the computers |
JP2020193111A (ja) * | 2019-05-24 | 2020-12-03 | 新明和工業株式会社 | ダイヤモンド被膜付き部材およびその製造方法ならびにダイヤモンド被膜の平滑化方法 |
-
1991
- 1991-02-18 JP JP04573291A patent/JP3213954B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06183890A (ja) * | 1992-12-15 | 1994-07-05 | Nippon Seiko Kk | 人工ダイヤモンド被覆材 |
US5713027A (en) * | 1994-05-26 | 1998-01-27 | Hitachi, Ltd. | Method and apparatus for controlling the shutdown of computer systems by using service utilization information and examining a dependency relationship between the computers |
JP2020193111A (ja) * | 2019-05-24 | 2020-12-03 | 新明和工業株式会社 | ダイヤモンド被膜付き部材およびその製造方法ならびにダイヤモンド被膜の平滑化方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3213954B2 (ja) | 2001-10-02 |
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