JPH04258810A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH04258810A JPH04258810A JP4065591A JP4065591A JPH04258810A JP H04258810 A JPH04258810 A JP H04258810A JP 4065591 A JP4065591 A JP 4065591A JP 4065591 A JP4065591 A JP 4065591A JP H04258810 A JPH04258810 A JP H04258810A
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種記憶媒体として用
いられる磁気記録媒体に関し、特に所謂ハードディスク
の改良に関する。
いられる磁気記録媒体に関し、特に所謂ハードディスク
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンピュータ等の記憶媒体とし
ては、ランダムアクセスが可能な円板状の磁気ディスク
が広く用いられており、なかでも応答性に優れること、
記憶容量が多いことから、基板にアルミニウム等の硬質
材料を用いた磁気ディスク(ハードディスク)が使用さ
れている。
ては、ランダムアクセスが可能な円板状の磁気ディスク
が広く用いられており、なかでも応答性に優れること、
記憶容量が多いことから、基板にアルミニウム等の硬質
材料を用いた磁気ディスク(ハードディスク)が使用さ
れている。
【0003】この磁気ディスクにおいては、磁気ヘッド
との接触による衝撃等に耐えられるように、通常は基板
と磁性層との間にある程度高い硬度を有する非磁性下地
層が形成される。この非磁性下地層により基板の硬度を
増大させることができるとともに、基板と磁性層の密着
性を高めて磁性層の脱落等の障害を防止することができ
る。
との接触による衝撃等に耐えられるように、通常は基板
と磁性層との間にある程度高い硬度を有する非磁性下地
層が形成される。この非磁性下地層により基板の硬度を
増大させることができるとともに、基板と磁性層の密着
性を高めて磁性層の脱落等の障害を防止することができ
る。
【0004】かかる構成を有する磁気ディスクにおいて
は、近年の高密度記録化に対応するために磁気ヘッドの
浮上量(フライングハイト)の微小化が進められており
、それに伴いヘッドクラッシュ等の重大な障害が問題と
なっている。そこで、このような問題を回避し、良好な
機械的耐久性や走行性を得るためには、磁気ディスクの
表面性を制御することが要求され、これまで磁性層が設
けられる基板の表面性を制御することによって磁気ディ
スクの表面性を改善しようという思想が生まれている。
は、近年の高密度記録化に対応するために磁気ヘッドの
浮上量(フライングハイト)の微小化が進められており
、それに伴いヘッドクラッシュ等の重大な障害が問題と
なっている。そこで、このような問題を回避し、良好な
機械的耐久性や走行性を得るためには、磁気ディスクの
表面性を制御することが要求され、これまで磁性層が設
けられる基板の表面性を制御することによって磁気ディ
スクの表面性を改善しようという思想が生まれている。
【0005】従来より、基板の表面性を制御する方法と
しては、磁性層を成膜する前に基板の表面にテクスチャ
ー処理(基板表面を微細に荒らす処理)を施す方法が知
られている。テクスチャー処理を行うと、基板の表面に
微細な凹凸が形成され、形状異方性が付与される。そし
て、この基板上に形成される磁性層の表面は上記基板の
表面形状に応じて凹凸状とされる。
しては、磁性層を成膜する前に基板の表面にテクスチャ
ー処理(基板表面を微細に荒らす処理)を施す方法が知
られている。テクスチャー処理を行うと、基板の表面に
微細な凹凸が形成され、形状異方性が付与される。そし
て、この基板上に形成される磁性層の表面は上記基板の
表面形状に応じて凹凸状とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにテクスチャ
ー処理を施した磁気ディスクにおいては、基板の表面形
状が電磁変換特性や耐久性等に大きく影響している。従
って、良好な電磁変換特性や耐久性を得るためには、テ
クスチャー処理された基板の表面性を最適化させること
が重要な課題とされる。これまで基板の表面性を表す指
標としては、専ら表面粗さが用いられている。
ー処理を施した磁気ディスクにおいては、基板の表面形
状が電磁変換特性や耐久性等に大きく影響している。従
って、良好な電磁変換特性や耐久性を得るためには、テ
クスチャー処理された基板の表面性を最適化させること
が重要な課題とされる。これまで基板の表面性を表す指
標としては、専ら表面粗さが用いられている。
【0007】しかし、表面粗さにより基板の表面性を制
御する方法は、データのバラツキが大きく、実用的とは
言い難い。そこで、本発明はこのような実情に鑑みて提
案されたものであって、基板の表面性を良好に制御して
、優れた電磁変換特性や耐久性を有する磁気記録媒体を
提供することを目的とする。
御する方法は、データのバラツキが大きく、実用的とは
言い難い。そこで、本発明はこのような実情に鑑みて提
案されたものであって、基板の表面性を良好に制御して
、優れた電磁変換特性や耐久性を有する磁気記録媒体を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、剛性基板の表面粗
さを制御するとともに、径方向の磁気異方性tに対する
周方向の磁気異方性rの値を規定することにより、電磁
変換特性を確保しつつ、耐久性を向上させることができ
ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである
。即ち、本発明は円盤状の剛性基板上に磁性層が形成さ
れてなる磁気記録媒体において、径方向の磁気異方性t
と周方向の磁気異方性rの比r/tが1.1以上とされ
るとともに、前記剛性基板の表面粗さが中心線平均粗さ
Raで20〜60Åとされていることを特徴とするもの
である。
的を達成せんものと鋭意研究の結果、剛性基板の表面粗
さを制御するとともに、径方向の磁気異方性tに対する
周方向の磁気異方性rの値を規定することにより、電磁
変換特性を確保しつつ、耐久性を向上させることができ
ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである
。即ち、本発明は円盤状の剛性基板上に磁性層が形成さ
れてなる磁気記録媒体において、径方向の磁気異方性t
と周方向の磁気異方性rの比r/tが1.1以上とされ
るとともに、前記剛性基板の表面粗さが中心線平均粗さ
Raで20〜60Åとされていることを特徴とするもの
である。
【0009】本発明の磁気記録媒体においては、径方向
の磁気異方性tと周方向の磁気異方性rの比r/tを以
て、電磁変換特性や耐久性の向上を図る上の基準として
いることに特徴がある。前記磁気異方性の比r/tは、
径方向の保磁力に対する周方向の保磁力の値により表す
のが最も好適であるが、角形比の比率で表してもよい。 前記磁気異方性の比r/tは、1.1以上とされ、好ま
しくは1.5以上、2.5以下である。磁気異方性の比
r/tが1.1未満の場合には、十分な電磁変換特性を
得ることができない。
の磁気異方性tと周方向の磁気異方性rの比r/tを以
て、電磁変換特性や耐久性の向上を図る上の基準として
いることに特徴がある。前記磁気異方性の比r/tは、
径方向の保磁力に対する周方向の保磁力の値により表す
のが最も好適であるが、角形比の比率で表してもよい。 前記磁気異方性の比r/tは、1.1以上とされ、好ま
しくは1.5以上、2.5以下である。磁気異方性の比
r/tが1.1未満の場合には、十分な電磁変換特性を
得ることができない。
【0010】また、上記剛性基板の表面は、中心線平均
粗さRaが20〜60Åの範囲内であるように制御され
る。この中心線平均粗さRaが20Åよりも小さいと、
ヘッドの走行性が劣化する虞れがあるとともに、十分な
磁気異方性が得られず、電磁変換特性が低下する傾向に
ある。逆に60Åを越えると、ヘッドクラッシュ等が問
題となり再び耐久性が低下する。上記磁気異方性rの比
r/tや剛性基板の表面粗さを上記範囲内に制御する方
法としては、例えばテクスチャー処理時のテクスチャー
条件、磁性層の成膜条件等を最適化する方法が考えられ
る。
粗さRaが20〜60Åの範囲内であるように制御され
る。この中心線平均粗さRaが20Åよりも小さいと、
ヘッドの走行性が劣化する虞れがあるとともに、十分な
磁気異方性が得られず、電磁変換特性が低下する傾向に
ある。逆に60Åを越えると、ヘッドクラッシュ等が問
題となり再び耐久性が低下する。上記磁気異方性rの比
r/tや剛性基板の表面粗さを上記範囲内に制御する方
法としては、例えばテクスチャー処理時のテクスチャー
条件、磁性層の成膜条件等を最適化する方法が考えられ
る。
【0011】
【作用】テクスチャー処理された剛性基板上に形成され
る磁性層の径方向の磁気異方性tと周方向の磁気異方性
rの比r/tを1.1以上とするとともに、剛性基板の
表面粗さを中心線平均粗さRaで20〜60Åの範囲内
に抑えることにより、良好な電磁変換特性が向上すると
ともに耐久性が向上する。
る磁性層の径方向の磁気異方性tと周方向の磁気異方性
rの比r/tを1.1以上とするとともに、剛性基板の
表面粗さを中心線平均粗さRaで20〜60Åの範囲内
に抑えることにより、良好な電磁変換特性が向上すると
ともに耐久性が向上する。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明がこの実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。本実施例の磁気ディスクは、図1に
示すように表面にNi−Pメッキ膜2が形成されたアル
ミ基板1上に磁性層3が形成されてなる。上記Ni−P
メッキ膜2は、上記アルミ基板1の表面硬度を高めると
ともに、上記磁性層3に対する密着性を確保することを
目的として設けられるものである。従って、この種のハ
ードディスクにおいては、このNi−Pメッキ膜2を表
面に形成した状態のアルミ基板1が剛性基板として取り
扱われる。
るが、本発明がこの実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。本実施例の磁気ディスクは、図1に
示すように表面にNi−Pメッキ膜2が形成されたアル
ミ基板1上に磁性層3が形成されてなる。上記Ni−P
メッキ膜2は、上記アルミ基板1の表面硬度を高めると
ともに、上記磁性層3に対する密着性を確保することを
目的として設けられるものである。従って、この種のハ
ードディスクにおいては、このNi−Pメッキ膜2を表
面に形成した状態のアルミ基板1が剛性基板として取り
扱われる。
【0013】この剛性基板の表面、即ちアルミ基板1上
に形成されたNi−Pメッキ膜2の表面には、テクスチ
ャー処理が施され、所定の形状を有するテクスチャー痕
が形成される。これにより、形状磁気異方性の付与によ
る電磁変換特性の向上が図られる。上記Ni−Pメッキ
膜2の表面粗さは、耐久性を向上させる目的から、中心
線平均粗さRaで20〜60Åとされる。Ni−Pメッ
キ膜2の表面粗さを上記範囲内に制御するためには、テ
クスチャー処理の際に、テクスチャー条件を適宜選定す
ることが好ましい。
に形成されたNi−Pメッキ膜2の表面には、テクスチ
ャー処理が施され、所定の形状を有するテクスチャー痕
が形成される。これにより、形状磁気異方性の付与によ
る電磁変換特性の向上が図られる。上記Ni−Pメッキ
膜2の表面粗さは、耐久性を向上させる目的から、中心
線平均粗さRaで20〜60Åとされる。Ni−Pメッ
キ膜2の表面粗さを上記範囲内に制御するためには、テ
クスチャー処理の際に、テクスチャー条件を適宜選定す
ることが好ましい。
【0014】このようにテクスチャー処理された上記N
i−Pメッキ膜2上には、磁性層3が形成される。この
磁性層3の表面は、上記Ni−Pメッキ膜2の表面形状
に応じて微細な凹凸状となる。このような磁性層3では
、上記Ni−Pメッキ膜2の表面粗さを上記範囲内に抑
えることにより、良好な表面性が確保されている。従っ
て、ヘッドクラッシュ等が防止されるとともに、磁気ヘ
ッドに対する上記磁性層3の実質的な摩擦係数が抑えら
れ、耐久性を向上させることができる。この磁性層3を
構成する磁性材料としては、特に限定されず、その成膜
方法としても従来より公知の成膜技術が何れも適用可能
とされるが、本実施例ではスパッタによるCoCrTa
膜が使用される。
i−Pメッキ膜2上には、磁性層3が形成される。この
磁性層3の表面は、上記Ni−Pメッキ膜2の表面形状
に応じて微細な凹凸状となる。このような磁性層3では
、上記Ni−Pメッキ膜2の表面粗さを上記範囲内に抑
えることにより、良好な表面性が確保されている。従っ
て、ヘッドクラッシュ等が防止されるとともに、磁気ヘ
ッドに対する上記磁性層3の実質的な摩擦係数が抑えら
れ、耐久性を向上させることができる。この磁性層3を
構成する磁性材料としては、特に限定されず、その成膜
方法としても従来より公知の成膜技術が何れも適用可能
とされるが、本実施例ではスパッタによるCoCrTa
膜が使用される。
【0015】図2は、このような磁気ディスクの径方向
のヒステリシス曲線(M−Hループ)と周方向のヒステ
リシス曲線をそれぞれ測定した結果を示す。図2に示す
ように、径方向の保磁力HC1は1440Oe、周方向
の保磁力HC2が700Oeを示し、これらの磁気異方
性の比r/tは2.06であることが確認された。なお
、本実施例の磁気ディスクにおいては、必要に応じて上
記磁性層3上にカーボンを用いた保護膜や潤滑剤層等が
順次積層されても良い。
のヒステリシス曲線(M−Hループ)と周方向のヒステ
リシス曲線をそれぞれ測定した結果を示す。図2に示す
ように、径方向の保磁力HC1は1440Oe、周方向
の保磁力HC2が700Oeを示し、これらの磁気異方
性の比r/tは2.06であることが確認された。なお
、本実施例の磁気ディスクにおいては、必要に応じて上
記磁性層3上にカーボンを用いた保護膜や潤滑剤層等が
順次積層されても良い。
【0016】ここで、上述のような構成を有する磁気デ
ィスクにおいて、磁気ディスクの径方向の磁気異方性t
と周方向の磁気異方性rの比r/tが電磁変換特性に及
ぼす影響を検討するために、以下のような実験を行った
。即ち、上記Ni−Pメッキ膜2のテクスチャー処理時
のテクスチャー条件や上記磁性層3の成膜条件(ガス圧
、成膜温度、バイアス印加等)を変化させて種々の磁気
ディスクを作製し、得られた磁気ディスクの磁気異方性
の比r/t(周方向の磁気異方性r/径方向の磁気異方
性t)と出力特性(dB)の関係を調べた。
ィスクにおいて、磁気ディスクの径方向の磁気異方性t
と周方向の磁気異方性rの比r/tが電磁変換特性に及
ぼす影響を検討するために、以下のような実験を行った
。即ち、上記Ni−Pメッキ膜2のテクスチャー処理時
のテクスチャー条件や上記磁性層3の成膜条件(ガス圧
、成膜温度、バイアス印加等)を変化させて種々の磁気
ディスクを作製し、得られた磁気ディスクの磁気異方性
の比r/t(周方向の磁気異方性r/径方向の磁気異方
性t)と出力特性(dB)の関係を調べた。
【0017】図3は上記磁気ディスクの磁気異方性の比
r/t(横軸)に対する出力特性(縦軸)の変化を表す
。なお、上記磁気異方性の比r/tは、径方向の保磁力
に対する周方向の保磁力の比で示され、例えば径方向の
保磁力HC1が1500Oe、周方向の保磁力HC2が
1000Oeである時、磁気異方性の比r/tは1.5
とされる。図3に示すように、磁気異方性の比r/tが
1〜2.5となる範囲で変化させた場合、磁気異方性の
比r/tが大きくなると、出力が増加する傾向にあるこ
とが判った。特に、磁気異方性rの比r/tが1.1以
上の範囲では十分な出力特性を確保することができ、さ
らに1.5以上の範囲では1.0の場合に比べて+1d
B以上の高出力が得られた。
r/t(横軸)に対する出力特性(縦軸)の変化を表す
。なお、上記磁気異方性の比r/tは、径方向の保磁力
に対する周方向の保磁力の比で示され、例えば径方向の
保磁力HC1が1500Oe、周方向の保磁力HC2が
1000Oeである時、磁気異方性の比r/tは1.5
とされる。図3に示すように、磁気異方性の比r/tが
1〜2.5となる範囲で変化させた場合、磁気異方性の
比r/tが大きくなると、出力が増加する傾向にあるこ
とが判った。特に、磁気異方性rの比r/tが1.1以
上の範囲では十分な出力特性を確保することができ、さ
らに1.5以上の範囲では1.0の場合に比べて+1d
B以上の高出力が得られた。
【0018】次に、上記Ni−Pメッキ膜2の表面粗さ
が異なる4種類の磁気ディスクを用いて、それぞれ耐久
性を調べた。この結果を図4に示す。なお、表面粗さは
中心線平均粗さRaで示した。図4に示すように、中心
線平均粗さRaが20Åの場合と50Åの場合では、C
SS回数を20000回とした時でも摩擦係数は増加は
殆ど見られず、極めて良好な耐久性を示した。これに対
して、Ni−Pメッキ膜2の表面が平滑すぎる場合(中
心線平均粗さRaが10Åの場合)や逆に表面平滑度が
不足する場合(中心線平均粗さRaが100Åの場合)
では、十分な耐久性を確保することができないことが判
った。
が異なる4種類の磁気ディスクを用いて、それぞれ耐久
性を調べた。この結果を図4に示す。なお、表面粗さは
中心線平均粗さRaで示した。図4に示すように、中心
線平均粗さRaが20Åの場合と50Åの場合では、C
SS回数を20000回とした時でも摩擦係数は増加は
殆ど見られず、極めて良好な耐久性を示した。これに対
して、Ni−Pメッキ膜2の表面が平滑すぎる場合(中
心線平均粗さRaが10Åの場合)や逆に表面平滑度が
不足する場合(中心線平均粗さRaが100Åの場合)
では、十分な耐久性を確保することができないことが判
った。
【0019】また、このようなNi−Pメッキ膜2の表
面粗さを中心線平均粗さRaで10〜60Åの範囲で変
化させた場合、図3に示すように、Ni−Pメッキ膜2
の表面粗さは上記磁気異方性の比r/tと相関関係にあ
り、Ni−Pメッキ膜2の表面粗さが粗くなるほど、即
ち中心線平均粗さRaが増加するにつれて、出力が増加
する傾向を示した。従って、Ni−Pメッキ膜2の表面
粗さを制御するとともに、上記磁気異方性の比r/tを
1.1以上とすれば、良好な効果が得られることが判っ
た。
面粗さを中心線平均粗さRaで10〜60Åの範囲で変
化させた場合、図3に示すように、Ni−Pメッキ膜2
の表面粗さは上記磁気異方性の比r/tと相関関係にあ
り、Ni−Pメッキ膜2の表面粗さが粗くなるほど、即
ち中心線平均粗さRaが増加するにつれて、出力が増加
する傾向を示した。従って、Ni−Pメッキ膜2の表面
粗さを制御するとともに、上記磁気異方性の比r/tを
1.1以上とすれば、良好な効果が得られることが判っ
た。
【0020】なお、このような磁気ディスクにおいては
、実際の使用に当たり、磁気ディスクのうねり(平坦度
)が耐久性を向上させる上で重要な要因となる。磁気デ
ィスクのうねりを制御する方法としては、磁気ディスク
の平坦度を悪化させる要因となるテクスチャー処理時の
加工精度や磁性層の成膜時のスパッタ温度を適宜選定す
ること等が考えられる。そこで、磁性層の成膜時のスパ
ッタ温度を変化させた時の磁気ディスクのうねりと耐久
性の関係を調べた。
、実際の使用に当たり、磁気ディスクのうねり(平坦度
)が耐久性を向上させる上で重要な要因となる。磁気デ
ィスクのうねりを制御する方法としては、磁気ディスク
の平坦度を悪化させる要因となるテクスチャー処理時の
加工精度や磁性層の成膜時のスパッタ温度を適宜選定す
ること等が考えられる。そこで、磁性層の成膜時のスパ
ッタ温度を変化させた時の磁気ディスクのうねりと耐久
性の関係を調べた。
【0021】先ず、上記アルミ基板1上にNi−Pメッ
キ膜2を成膜した後、Ni−Pメッキ膜2の表面粗さが
中心線平均粗さRaで50Å程度にテクスチャー処理を
施した。そして、温度を270℃としてスパッタリング
を行って上記Ni−Pメッキ膜2上に2000Å厚の磁
性層3を形成した後、カーボンからなる保護膜(膜厚4
00Å)、潤滑剤(膜厚30Å)を順次積層させて磁気
ディスクを作製した。得られた磁気ディスクのうねりを
静電容量形非接触センサーにより測定したところ、18
μmであった。
キ膜2を成膜した後、Ni−Pメッキ膜2の表面粗さが
中心線平均粗さRaで50Å程度にテクスチャー処理を
施した。そして、温度を270℃としてスパッタリング
を行って上記Ni−Pメッキ膜2上に2000Å厚の磁
性層3を形成した後、カーボンからなる保護膜(膜厚4
00Å)、潤滑剤(膜厚30Å)を順次積層させて磁気
ディスクを作製した。得られた磁気ディスクのうねりを
静電容量形非接触センサーにより測定したところ、18
μmであった。
【0022】次に、上記磁性層3の成膜時のスパッタ温
度を200℃に代えて、その他は上述と同様にして磁気
ディスクを作製し、この磁気ディスクのうねりを測定し
たところ、8μmであった。これらの磁気ディスクを用
いて、CSS試験を行ったところ、後者(うねりが8μ
m)では、20000回後でもヘッドクラッシュがなく
、良好な耐久性を示したのに対して、前者(うねりが1
8μm)では、CSS回数が7600回の時にヘッドク
ラッシュが生じてしまった。更に、うねりが20μmを
越える磁気ディスクでは、うねりが大きすぎるために、
ヘッドが追従できず、安定なヘッド走行性が得られなか
った。従って、良好な耐久性を確保するためには、うね
りを20μm以下に抑えることが好ましく、10μm以
下とすることがより好ましいことが判った。
度を200℃に代えて、その他は上述と同様にして磁気
ディスクを作製し、この磁気ディスクのうねりを測定し
たところ、8μmであった。これらの磁気ディスクを用
いて、CSS試験を行ったところ、後者(うねりが8μ
m)では、20000回後でもヘッドクラッシュがなく
、良好な耐久性を示したのに対して、前者(うねりが1
8μm)では、CSS回数が7600回の時にヘッドク
ラッシュが生じてしまった。更に、うねりが20μmを
越える磁気ディスクでは、うねりが大きすぎるために、
ヘッドが追従できず、安定なヘッド走行性が得られなか
った。従って、良好な耐久性を確保するためには、うね
りを20μm以下に抑えることが好ましく、10μm以
下とすることがより好ましいことが判った。
【0023】
【発明の効果】上述のように、本発明では、剛性基板の
表面粗さが中心線平均粗さRaで20〜60Åとなるよ
うに剛性基板の表面性を制御するとともに、径方向の磁
気異方性tと周方向の磁気異方性rの比r/tを1.1
以上に制御するので、良好な電磁変換特性、耐久性を実
現することできる。また、径方向の磁気異方性tと周方
向の磁気異方性rの比r/tは、剛性基板のテクスチャ
ー処理時のテクスチャー条件や磁性層の成膜条件を適宜
選定することにより容易に制御することができ、データ
のバラツキも非常に小さいので、電磁変換特性や耐久性
の向上を図る上で非常に有効な基準である。
表面粗さが中心線平均粗さRaで20〜60Åとなるよ
うに剛性基板の表面性を制御するとともに、径方向の磁
気異方性tと周方向の磁気異方性rの比r/tを1.1
以上に制御するので、良好な電磁変換特性、耐久性を実
現することできる。また、径方向の磁気異方性tと周方
向の磁気異方性rの比r/tは、剛性基板のテクスチャ
ー処理時のテクスチャー条件や磁性層の成膜条件を適宜
選定することにより容易に制御することができ、データ
のバラツキも非常に小さいので、電磁変換特性や耐久性
の向上を図る上で非常に有効な基準である。
【図1】本発明を適用した磁気ディスクの構造を示す断
面図である。
面図である。
【図2】本発明を適用した磁気ディスクの径方向のヒス
テリシス曲線と周方向のヒステリシス曲線を併せて示す
特性図である。
テリシス曲線と周方向のヒステリシス曲線を併せて示す
特性図である。
【図3】磁気ディスクの径方向と周方向の磁気異方性の
比r/t並びに表面粗さに対する出力特性の変化を表す
特性図である。
比r/t並びに表面粗さに対する出力特性の変化を表す
特性図である。
【図4】Ni−Pメッキ膜の表面粗さが異なる4種類の
磁気ディスクのCSS回数と摩擦係数の関係を表す特性
図である。
磁気ディスクのCSS回数と摩擦係数の関係を表す特性
図である。
1・・・アルミ基板1
2・・・Ni−Pメッキ膜
3・・・磁性層
Claims (1)
- 【請求項1】 円盤状の剛性基板上に磁性層が形成さ
れてなる磁気記録媒体において、径方向の磁気異方性t
と周方向の磁気異方性rの比r/tが1.1以上とされ
るとともに、前記剛性基板の表面粗さが中心線平均粗さ
Raで20〜60Åとされていることを特徴とする磁気
記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4065591A JPH04258810A (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4065591A JPH04258810A (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04258810A true JPH04258810A (ja) | 1992-09-14 |
Family
ID=12586566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4065591A Pending JPH04258810A (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04258810A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06199513A (ja) * | 1992-07-31 | 1994-07-19 | Cvd Inc | 高研磨性と高熱伝導率を有する炭化ケイ素の製造方法とその用途 |
-
1991
- 1991-02-13 JP JP4065591A patent/JPH04258810A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06199513A (ja) * | 1992-07-31 | 1994-07-19 | Cvd Inc | 高研磨性と高熱伝導率を有する炭化ケイ素の製造方法とその用途 |
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