JPH04256470A - 分級装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，セメント業界や化学業
界で使用され，粉砕機によって粉砕された各種の粉体を
含む含塵ガスを分級する分級装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】分級装置は，粉砕機によって粉砕された
粉粒体を気流によって所要の粒度の粉体を選別し，製品
とすることを目的としており，その分級原理としては重
力分級，慣性力分級および遠心力分級に大別され，この
うち粉体の大量分級に好適な遠心力分級には，分級室の
形状を渦巻状にすることで気流を旋回させる自由渦式の
ものと，分級室内に設けられた回転羽根によって気流を
強制的に旋回させる強制渦のものと，これらふたつの合
成である自由渦と強制渦の共用式のものとがある。

【０００３】また，分級装置には，粉砕機によって粉砕
された粉粒体を導いて粉砕機とは別置に独立して設けた
ものと，粉砕機に付属して設けられ粉砕室にある粉粒体
を気流搬送によって分級室に導入して分級する付属型の
ものとがある。

【０００４】そして，最近では，粉砕原料の多様化や超
微粉の需要の拡大とともに製品の粒径分布に対する要求
が高度化してきており，かなり細かい平均粒径を要求さ
れるばかりでなく，粒径分布の拡がりがある範囲に眼定
されること，つまりシャープな粒径分布曲線となること
の条件も課せられるなど苛酷な製品が要求されるように
なった。それに伴って粉砕機の性能向上とともに分級装
置も高能力で，かつ，分級性能の擾れたものの出現が渇
望されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記のような製品，す
なわち，平均粒径がある程度細かく，かつ，平均粒径よ
りはるかに細かい微粉の割台があまり多くない，いわゆ
る粒径範囲の狭い粒ぞろいの製品を得るためには，分級
後の戻粉（粗粉）の中に存在する分級点以下の微粉を粉
砕機へ戻す前に出来るだけ回収できる分級装置が望まし
い。しかし，遠心力分級においては流体の抗力と遠心力
のバランスで分級が行なわれるという確固たる理論が成
立しているにも拘らず，従来技術では，微細な粒子のみ
を微粉として取出すことは難しく微粉側へ粗粉が混入す
るばかりでなく，粗粉側へも微粉が混入するケースが多
々発生する等の問題があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで，上記の課題を解
決するために，本発明の分級装置においては，円筒およ
び逆截頭円錐台形状からなるケーシングの中心に同心円
状に回転可能に軸支された中空管からなる駆動軸とその
周囲に一体的に回転する円周複数個の分級羽根とを有し
，該中空管の上方には分級後の微粉の排出管を備え，該
分級羽根の外周に含塵ガスに旋回を与えるための竪軸回
りに回動自在なガイドベーンを円周複数個該中空管と同
心円状に配設するとともに，該ガイドベーンの下部に該
ガイドベーンに連接して略逆截頭円錐台形状のガイドコ
ーンを備えた分級装置であって，該ガイドベーンの高さ
の該ケーシングに分級羽根の回転方向に向けて接線方向
に円周複数個の含塵ガスの供給管を配設し，前記ガイド
コーンに円周方向に沿う複数個の円弧状のスリットを設
けるとともに，前記ケーシングの逆截頭円錐台形状を形
成する個所より円周複数個の分級用空気の取入口を該分
級羽根の回転方向とは逆の接線方向に該ケーシングに配
設した構成とした。

【０００７】

【作用】本発明の分級装置においては，分級を受ける粉
体は気流とともに含塵ガスとして供給管よりケーシング
内に旋回しながら導入され，ガイドベーンを通過して分
級羽根へ向かう。ここで，回転する分級羽根によって分
級作用を受け，微粉中の粗粉は分級羽根によって叩き落
とされて分級羽根間を通過することはできず，下方のガ
イドコーンの壁面をスパイラル状に滑って落下するか，
またはガイドベーンの外側まで飛ばされた粗粒や粗粉は
ケーシングの内面に沿って同じく滑り落ちる。ガイドコ
ーンやケーシング内面に衝突した際，粗粒に付着してい
た微粉や微粉同志の凝集によって粗大化していた粗粉は
それぞれ微粉となって戻粉としてケーシング下方にある
ホッパを経由して再び粉砕機に供給されるが，ケーシン
グコーンに設けた取入口より導入される分級気流によっ
てケーシング内およびガイドコーン内を上昇し再度分級
作用を受けて微粉として回取される。これらの再分級作
用を受けない粗粒および粗粉は再度粉砕される。

【０００８】

【実施例】以下，図面に基づいて本発明の詳細について
説明する。図１〜図３は本発明に係る実施例を示し，図
１は分級装置の全体縦断面図，図２は図１のＩＩ−ＩＩ
視の平面図，図３は図１のＩＩＩ−ＩＩＩ視の平面図で
ある。図において，実線の矢印は原料の流れ，点線の矢
印は気流の流れを示す。

【０００９】分級装置１は，円筒のケーシング２ａと逆
截頭円錐台形状のケーシングコーン２ｂとからなるケー
シング２の中央上部に立設する架台６に嵌装された上下
一対の軸受４，５に軸支された中空管３が回転駆動され
るよう構成されている。すなわち，中空管３の上端近く
の外周に固設されたチエンホイル７はローラチエン８を
介して可変速電動機９の出力軸に取り付けたチエンホイ
ル１０によって任意の回転数で回転駆動される。一方，
中空管３の下方には複数段の水平円板１１の外周に垂直
に円周複数個の分級羽根１２が配設され，さらに分級羽
根１２の外周には，サポート１４ａを介してケーシング
コーン１２ｂに固設された逆截頭円錐形状のガイドコー
ン１４の上端フランジに軸受１３ｂを介して回動自在に
立設された回転軸１３ａ回りに回動調節できるガイドベ
ーン１３が複数個配列されている。ガイドベーン１３の
傾きは，図２に示すように，分級羽根１２の回転方向（
本実施例では時計回り）に同調して流れ込む含塵ガスの
気流を旋回流とする方向にセッ卜される。同様に分級羽
根１２の傾きもガイドベーン１３の傾きと同一方向に配
列され，スパイラル方向とされる。

【００１０】ケーシング２ａのガイドベーン１３に対向
する位置には，図２に示すように，４本の含塵ガスの供
給管１６が接線方向に取りつけられており，ほぼ均等に
各ガイドベーン間に含塵ガスが流れ込むようになってい
る。符号１５は分級羽根１２の上部を覆う天板である。 ガイドコーン１４の途中には，図３に示すように，水平
円弧状のスリット１４ｂが円周等分に複数個設けられ，
このスリット１４ｂに対向するケーシングコーン２ｂの
位置に分級用気流の取入口１８が供給管１６とは逆の接
線方向に複数個（本実施例では２個）配設されている。 取入口１８から流入した気流はケーシングコーン２ｂお
よびケーシング２ａに沿ってガイドベーン１３へ向かう
とともに，ガイドコーン１４のスリット１４ｂから侵入
していずれもケーシング内面やガイドコーン内面を滑り
落ちる粉体のうち微粉を再び分級羽根１２へ運ぶ働きを
する。取入口１８の接線取付方向を供給管１６の接線取
付方向と逆の方向（本実施例では反時計回り）にしたの
は，時計回りにスパイラル状に落下してくる粉体の凝集
を破壊し微粉を気流搬送しやすくするためである。

【００１１】中空管１３の上端には分級後の微粉の排出
管１７が軸受１９を介して固設される。また中空管１３
の最下端には蓋３ａが設けられ，気流のショートパスを
防ぐ。ケーシングコーン２ｂの下端にはフランジを介し
て粗粉のサービスホッパ２０が設けられ，下流の図示し
ない粉砕機に連接される。

【００１２】次に，上記のように構成された本発明の分
級装置２の作動について説明する。原料の粉体を含む含
塵ガスを供給管１６より分級装置１内へ導入すると，ガ
イドベーン１３の傾きおよび回転する分級羽根１２の作
用により含塵ガスは旋回流を形成しながら，ほぼ円周均
等に分配され分級羽根１２間に流入し分級作用を受ける
。分級の結果，分級点以下の微粉は中空管３の内部を通
って排出管１７より排出されるが，分級点以上の粗粉や
凝集を起こして見掛上分級点よりも大きな粒子群は分級
羽根１２に排除されはじき飛ばされてケーシング２ａや
ガイドコーン１４の内面へ衝突し下方へ落下する。とこ
ろが本発明の分級装置では，ケーシングコーン２ｂの途
中に設けた取入口１８より空気を導入しており，この空
気は含塵ガスと同様に分級装置１の下流に図示しない吸
引ファンの吸引力によってケーシング２内およびガイド
コーン１４のスリット１４ｂから侵入してガイドコーン
１４内を上昇するので，前記の落下する粗粒，粗粉に付
着または混入する微粉を随伴して再び分級羽根１２に搬
送し分級作用を受けさせる。この結果，粗粒や粗粉中の
微粉を回収することが出来て，戻粉として粉砕機へ再供
給する原料の中の微粉を出来るだけ少なくすることがで
きる。取入口１８の接線取付方向を分級羽根１２の回転
方向，すなわち，供給管１６の接線取付方向と逆にした
理由は，既に述ベたとおり，主として回転方向にスパイ
ラル状に落下してくる粉体の凝集体を破壊して微粉をバ
ラバラに分散して微粉の回収を容易にするためである。 このようにして戻粉の中の微粉が分級羽根１２によって
分級作用を受けた後の挙動は前述したとおりであり，分
級点以下の微粉は排出管１７から排出され，分級点以上
の粗粉は排除され再び戻粉となる。分級後ガイドコーン
１４やケーシングコーン２ｂを通過した戻粉はサービス
ホッパ２０に貯溜後再度粉砕に供せられる。

【００１３】分級点の調整は分級羽根１２の回転数制御
が主であり，補肋手段としてガイドベーン１３の傾き角
の変更も考えられるが，この作業は運転を中断して手動
により各々のガイドベーン１３の傾きを変更しなければ
ならないので煩雑であり多用できない。ガイドベーン１
３の傾き角の変更を運転中，かつ，自動的に変更したい
場合が頻繁に起こる実機においては，ガイドベーン１３
の回転軸１３ａを軸承する軸受１３ｂの代りにマイクロ
モータを使用して遠隔操作で変更しても良い。

【００１４】

【発明の効果】以上のようにして，本発明の分級装置に
おいては，分級後の戻粉中の微粉を分級用の気流に乗せ
て再度分級することにより回収して戻粉中の微粉を出来
るだけ少なくして，粉砕機に再供給するので，微粉の過
粉砕を防止して粒径分布の狭い粒のそろったシャープな
微粉が精粉として得られるとともに，高性能の分級を実
施することが出来る。また，余分な過粉砕が排除される
結果，粉砕機の粉砕効率が向上し，微粉の混入の少ない
原料の粉砕は振動の少ない静粛な運転が確保される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す分級装置の全体縦断面図
である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ視の平面図である。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ視の平面図である。

【符号の説明】

１　　分級装置 ２　　ケーシング ２ａ　　ケーシング ２ｂ　　ケーシングコーン ３　　中空管 ３ａ　　蓋 ４　　軸受 ５　　軸受 ６　　架台 ７　　チエンホイル ８　　ローラチエン ９　　可変速電動機 １０　　チエンホイル １１　　円板 １２　　分級羽根 １３　　ガイドベーン １３ａ　　回転軸 １３ｂ　　軸受 １４　　ガイドコーン １４ａ　　サポート １４ｂ　　スリット １５　　天板 １６　　供給管 １７　　排出管 １８　　取入口 １９　　軸受 ２０　　サービスホッパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　円筒および逆截頭円錐台形状からなる
   ケーシングの中心に同心円状に回転可能に軸支された中
   空管からなる駆動軸とその周囲に一体的に回転する円周
   複数個の分級羽根とを有し，該中空管の上方には分級後
   の微粉の排出管を備え，該分級羽根の外周に含塵ガスに
   旋回を与えるための竪軸回りに回動自在なガイドベーン
   を円周複数個該中空管と同心円状に配設するとともに，
   該ガイドベーンの下部に該ガイドベーンに連接して略逆
   截頭円錐台形状のガイドコーンを備えた分級装置であっ
   て，該ガイドベーンの高さの該ケーシングに分級羽根の
   回転方向に向けて接線万向に円周複数個の含塵ガスの供
   給管を配設し，前記ガイドコーンに円周方向に沿う複数
   個の円弧状のスリットを設けるとともに，前記ケーシン
   グの逆截頭円錐台形状を形成する個所より円周複数個の
   分級用空気の取入口を該分級羽根の回転方向とは逆の接
   線方向に該ケーシングに配設した分級装置。