JPH0425262B2 - - Google Patents

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JPH0425262B2
JPH0425262B2 JP12256883A JP12256883A JPH0425262B2 JP H0425262 B2 JPH0425262 B2 JP H0425262B2 JP 12256883 A JP12256883 A JP 12256883A JP 12256883 A JP12256883 A JP 12256883A JP H0425262 B2 JPH0425262 B2 JP H0425262B2
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JP
Japan
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propylthio
tert
butyl
hydroxy
propionate
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JP12256883A
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English (en)
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JPS6028958A (ja
Inventor
Akyoshi Oonishi
Kenji Tanaka
Makoto Takeda
Kazuhiko Konno
Masaki Saito
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP12256883A priority Critical patent/JPS6028958A/ja
Priority to US06/584,636 priority patent/US4633008A/en
Publication of JPS6028958A publication Critical patent/JPS6028958A/ja
Priority to US06/866,280 priority patent/US4694102A/en
Publication of JPH0425262B2 publication Critical patent/JPH0425262B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の背景 本発明は、新規なフエノール誘導体に関する。
本発明の化合物は、種々の有機物質の酸化防止に
有効である。 天然高分子、合成高分子、油脂、潤滑油、作動
油等の有機物質は酸化を受けて有用性を減じるの
で、種々の酸化防止剤が工夫されてこれら有機物
質中に添加されている。例えば、ヒンダードフエ
ノール、有機イオウ化合物、有機リン化合物、芳
香族アミン等を単独であるいは複数の組合せで用
いると効果が有ることが知られている。ヒンダー
ドフエノール骨格を有する誘導体の具体例として
は特公昭33−2488号、特公昭38−17164号および
特公昭42−9651号各公報に記載された化合物が知
られており、現在実用に供されてもいる。特開昭
57−59835号、特開昭57−128656号および特開昭
57−128679各各公報にも有機物質用劣化防止剤と
してヒンダードフエノール誘導体が提案されてい
る。しかしながら、本発明者の知る限りでは、こ
れら従来の酸化防止剤は、非常に苛酷な条件下で
は必ずしも充分には有効ではない。 発明の概要 本発明は上記の点に解決を与えることを目的と
し、特定のフエノール誘導体によつてこの目的を
達成しようとするものである。 すなわち、本発明によるフエノール誘導体は、
式〔〕の化合物である。 ただし、R1は炭素数3〜8の第二級または第
三級の炭化水素残基、R2は炭素数1〜12の炭化
水素残基、R3は炭素数2〜4のおよびR4は炭素
数1〜4のアルキレン基、Zは下記の(イ)〜(ヘ)から
選ばれた基、nはZとして選ばれた基の価数に対
応する数をそれぞれ示す。 (イ) カルシウム、 (ロ) C1〜18のアルキル、 (ハ) C3〜10の3〜4価の脂肪族炭化水素残基、 (ニ) 2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル、 (ホ) O〔CH2C(CH2−)32、 (ヘ) それぞれ示す。 式〔〕の化合物は種々の有機物質の酸化防止
に有効であるが、成形加工時および製品使用時に
苛酷な酸化条件にさらされることの多い合成高分
子材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフイ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂
等の酸化防止に特に有効である。 発明の具体的説明 化合物 定 義 本発明によるフエノール誘導体は、前記の式
〔〕で示される。基R1〜R4はそれぞれが限定され
ているばかりでなく、基R1〜R3はフエノール母
核への結合位置においても限定されている。これ
らの限定は効果発現上重要な意味を持つている。 基R1は、炭素数3〜8の第二級または第三級
の炭化水素残基である。具体的には、例えば、イ
ソプロピル、イソブチル、第三ブチル、ならびに
第二級ないし第三級構造のペンチル、ヘキシル、
ヘプチルおよびオクチルのような鎖状構造のもの
の外に、1−メチルシクロヘキシル、1−フエニ
ルエチル、ノルボルニル等の環状構造のものがあ
る。これらのうちで好ましいのは、第三ブチルお
よび1−メチルシクロヘキシルである。 基R2は、炭素数1〜12の炭化水素残基である。
具体的には、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデ
シルのような鎖状構造のものの外に、1−メチル
シクロヘキシル、1−フエニルエチル、ノルボニ
ル等の環状構造のものがある。これらのうちで好
ましいのは、メチルおよび第三ブチルである。 基R3は炭素数2〜4のおよびR4は炭素数1〜
4のアルキレン基である。具体的には、例えば、
メチレン(ただしR4のみ)、エチレン、トリメチ
レン、プロピレン、テトラメチレンおよびエチル
エチレンがある。R3に関して、これらのうちで
最も好ましいのはトリメチレンであり、これらの
うちで最も好ましいのはエチレンである。 Zは、カルシウムである。 Zの他の一群は、炭化水素残基である。具体的
には、例えばC1〜C18のアルキル、C3〜C10の3価
〜4価の脂肪族炭化水素残基(例えば、1,2,
3−プロパントリイル、2,2−ジメチルブタン
−1,1′,1″−トリイル、ネオペンタンテトライ
ル)等がある。 Zの他の一群は、窒素原子を含むものである。
具体的には、2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルがある。 Zの他の一群は、酸素原子を含むものである。
具体的には、O〔CH2C(CH2−)32がある。 Zの他の一群は、窒素原子および酸素原子の両
方を含むものであり、具体的には、例えば、 がある。 nはZとして選ばれた基の価数に対応する数で
ある。 これらの化合物の具体例のいくつかを関連類似
化合物と共に示せば下記のとおりである。これら
の化合物に付した番号は、後記の実験例中でこれ
らの化合物を指示するのに使用するものとする。 3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ
−5−メチルフエニル)プロピルチオ〕プロピオ
ン酸ナトリウム ビス〔3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒド
ロキシ−5−メチルフエニル)プロピルチオ〕プ
ロピオン酸〕カルシウム ビス〔3−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−
2−ヒドロキシフエニル)プロピルチオ〕プロピ
オン酸〕カルシウム トリス〔3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフエニル)プロピルチオ〕
プロピオン酸〕アルミニウム メチル=3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフエニル)プロピルチオ〕
プロピオナート メチル=3−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル
−2−ヒドロキシフエニル)プロピルチオ〕プロ
ピオナート メチル=3−〔3−〔2−ヒドロキシ−5−メチ
ル−3−(1−メチルシクロヘキシル)フエニル〕
プロピルチオ〕プロピオナート エチル=3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフエニル)プロピルチオ〕
プロピオナート オクタデシル=3−〔3−(3−tert−ブチル−
2−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピル
チオ〕プロピオナート オクタデシル=3−〔3−(2−ヒドロキシ−3
−イソプロピル−5−メチルフエニル)プロピル
チオ〕プロピオナート オクタデシル=3−〔3−〔2−ヒドロキシ−5
−メチル−3−(1−メチルシクロヘキシル)フ
エニル〕プロピルチオ〕プロピオナート オクタデシル=3−〔3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−2−ヒドロキシフエニル)プロピルチ
オ〕プロピオナート オクタデシル=3−〔3−〔5−tert−ブチル−
2−ヒドロキシ−3−(1−メチルシクロヘキシ
ル)フエニル〕プロピルチオ〕プロピオナート オクタデシル=3−〔3−〔2−ヒドロキシ−
3,5−ビス(1−メチルシクロヘキシル)フエ
ニル〕プロピルチオ〕プロピオナート フエニル=3−(3−tert−ブチル−5−エチ
ル−2−ヒドロキシフエニルエチルチオ)ブチラ
ート メチル=3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒ
ドロキシ−5−イソプロピルフエニル)プロピル
チオ〕−2−メチルプロピオナート 2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル=4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−
ヒドロキシフエニル)プロピルチオ〕ブチラート 2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル=3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキ
シ−5−メチルフエニル)プロピルチオ〕プロピ
オナート シクロヘキシル=3−〔3−(3−tert−ブチル
−2−ヒドロキシ−5−ノニルフエニル)プロピ
ルチオ〕プロピオナート エチレン=ビス〔3−〔3−(3−tert−ブチル
−2−ヒドロキシ−4−メチルフエニル)プロピ
ルチオ〕プロピオナート〕 エチレン=ビス〔3−〔3−(3,5−ジ−tert
−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)プロピルチ
オ〕プロピオナート〕 1,2,3−トリス〔3−〔3−(3−tert−ブ
チル−2−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プ
ロピルチオ〕プロピオニルオキシ〕プロパン テトラキス〔3−〔3−(3−tert−ブチル−2
−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピルチ
オ〕プロピオニルオキシメチル〕メタン テトラキス〔3−〔3−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−2−ヒドロキシフエニル)プロピルチオ〕
プロピオニルオキシメチル〕メタン テトラキス〔3−〔3−〔2−ヒドロキシ−5−
メチル−3−(1−メチルシクロヘキシル)フエ
ニル〕プロピルチオ〕プロピオニルオキシメチ
ル〕メタン テトラキス〔3−〔3−〔2−ヒドロキシ−3,
5−ビス(1−メチルシクロヘキシル)フエニ
ル〕プロピルチオ〕プロピオニルオキシメチル〕
メタン 1,1,1−トリス〔3−〔3−(3−tert−ブ
チル−2−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プ
ロピルチオ〕プロピオニルオキシメチル〕プロパ
1,1,1−トリス〔3−〔3−(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)プロピ
ルチオ〕プロピオニルオキシメチル〕プロパン 1,1,1−トリス〔3−〔3−(3−tert−ブ
チル−2−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プ
ロピルチオ〕プロピオニルオキシメチル〕エタン 1,1,1−トリス〔3−〔3−(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)プロピ
ルチオ〕プロピオニルオキシメチル〕エタン 1,3,5−トリス〔3−〔3−(3,5−ジ−
tert−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)プロピ
ルチオ〕プロピオニルオキシ〕ベンゼン ビス〔2−〔3−〔3−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−2−ヒドロキシフエニル)プロピルチオ〕
プロピオニルオキシ〕エチル〕スルフイド トリス〔2−〔3−〔3−(3−tert−ブチル−
2−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピル
チオ〕プロピオニルオキシ〕エチル〕アミン ビス〔2−〔3−〔3−(3,5−ジ−tert−ブ
チルフエニル)プロピルチオ〕プロピオニルオキ
シ〕エチル〕エーテル ビス〔2,2,2−トリス〔3−〔3−(3−
tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフエ
ニル)プロピルチオ〕プロピオニルオキシメチ
ル〕エチル〕エーテル ビス〔2,2,2−トリス〔3−〔3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)
プロピルチオ〕プロピオニルオキシメチル〕エチ
ル〕エーテル ビス〔2,2,2−トリス〔3−〔3−〔2−ヒ
ドロキシ−5−メチル−3−(1−メチルシクロ
ヘキシル)フエニル〕プロピルチオ〕プロピオニ
ルオキシメチル〕エチル〕エーテル サツカーロースと3−〔3−(3,5−ジ−tert
−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)プロピルチ
オ〕プロピオン酸とのオクタキスエステル 1,3,5−トリス〔2−〔3−〔3−(3−
tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフエ
ニル)プロピルチオ〕プロピオニルオキシ〕エチ
ル〕−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,
3H,5H)−トリオン 化合物の製造 本発明化合物は、その特定の基または結合の形
成ないし導入に関して合目的な任意の方法によつ
て製造することができる。 そのような方法のいくつかを例示すれば、下記
の通りである。 (1) Zが金属の場合には、その金属を含む水酸化
物あるいは炭酸塩あるいは重炭酸塩に、式〔〕 (ただし、R1は炭素数3〜8の第2級また
は第3級の炭化水素残基、R2は炭素数1〜12
の炭化水素残基、R3は炭素数2〜4の、R4
炭素数1〜4のアルキレン基)。 で示されるカルボン酸を反応させることによつ
て製造できる。 カルボン酸金属塩合成反応は、水中あるいは
不活性有機溶媒中、0〜100℃、好ましくは10
〜40℃で反応させることにより実施される。有
機溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ヘキサメチルホスホンアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の極性溶剤を使用
できる。 (2) Zが有機基の場合には、式〔〕 (HO−)oZ 〔〕 (ただしnは1〜8の整数。) で示される化合物に、前記の式〔〕で示される
カルボン酸あるいはカルボン酸の活性誘導体
(酸低級アルキルエステル、酸ハライドあるい
は酸無水物)を反応させることによつて製造で
きる。 カルボン酸を用いるエステル化反応は、酸触
媒の存在下、不活性有機溶媒中で、あるいは前
記の式〔〕で示される化合物を過剰に用いて不
活性有機溶媒の不存在下で行なわれる。酸触媒
としては、硫酸、パラトルエンスルホン酸、強
酸性型イオン交換樹脂等が用いられる。不活性
有機溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロ
ヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素が用いられ
る。不活性有機溶媒を使用する際、エステルの
生成速度を高めるため、反応により生成する水
を不活性有機溶媒との共沸により、反応系外へ
除去する方法が採られる。 酸低級アルキルエステルを用いるエステル化反
応は、不活性有機溶媒中で強塩基の存在下、反応
系外に生成する低級アルコールを除去しつつ、加
熱反応させて好適に行なわれる。不活性有機溶媒
としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ヘキサメチルホスホンアミド等のアミ
ド類、トルエン、ジメチルスルホキシド等の有機
溶媒を使用できる。強塩基としては、例えば、水
素化リチウム、ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート、水酸カリウム、ナトリウムアミド
の様な強塩基性アルカリ金属化合物、またはチタ
ン酸テトライソプロピルもしくはテトラブチルの
様なチタン酸化合物が好適に使用される。反応
は、通常30〜180℃に加熱することによつて好適
に進む。 酸ハライドを用いるエステル化反応は、不活性
有機溶媒中、脱ハロゲン化水素剤の存在下、0〜
130℃、好ましくは20〜70℃で反応させることに
より実施される。脱ハロゲン化水素剤としては、
ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリ
ン、テトラメチル尿素等が用いられる。不活性有
機溶媒としてはn−ヘキサン、n−ヘプタン等の
脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化
水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル系化合物等が用いられる。 酸無水物を用いるエステル化反応は、不活性有
機溶媒中で、あるいは酸無水物を過剰に用いて不
活性有機溶媒の不存在下で行なわれる。不活性有
機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル系化合物等が用いられ
る。 化合物の応用 本発明による化合物〔〕は、前記のように、有
機物質に対する酸化防止剤として有用である。 酸化防止剤としての本発明化合物〔〕は各種の
有機物質に対して有用であるが、前記のように合
成高分子材料に添加して使用するのが特に好適で
ある。 酸化防止剤としての化合物〔〕の使用量は、安
定化する有機物質の種類、加工条件、使用条件等
によつて異なる。一般的には、樹脂の重量基準で
通常0.001%以上、特に0.01%以上、添加するの
が好ましい。上限については格別の限定はない
が、10%以上添加する必要はなく、ほとんどの場
合1%以下で良い。 本発明による化合物〔〕は単独で用いても酸化
防止剤として充分に有効であるが、他の酸化防止
剤、例えばイオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止
剤、またはフエノール系酸化防止剤、あるいはベ
ンゾフエノン系紫外線吸収剤またはベンズトリア
ゾール系紫外線吸収剤、あるいはヒンダードアミ
ン系光安定剤または有機ニツケル系光安定剤、あ
るいは金属害防止剤、充填剤不活性化剤、または
金属セツケン、その他と併用して、本発明化合物
の安定化効果を強調することができる。また、こ
の種酸化防止剤の使用の常法に従つて、帯電防止
剤、難燃剤、無滴剤、電圧安定剤、架橋剤、スリ
ツプ剤、着色剤等の補助資材を併用することがで
きる。 実験例 実施例 1 ビス〔3−〔3−(3,5−ジ−第三ブチル−2
−ヒドロキシフエニル)プロピルチオ〕プロピ
オン酸〕カルシウム(例示化合物番号3) 500mlの三口フラスコに3−〔3−(3,5−ジ
−第三ブチル−2−ヒドロキシフエニル)プロピ
ルチオ〕プロピオン酸7.25g(20.6mmol)およ
び水酸化カルシウム0.76g(10.3mmol)および
水200mlを仕込み、約5時間加熱還流させた。 反応終了後、水を留去し、残つた白色固体を少
量のメタノールで洗つた。目的物7.65g
(10.3mmol)が得られた。収率は100%であつた。
生成物の物性値は次のとおりである。 融点:230℃1 H−NMR:CDCl3δ〔ppm〕 1.28(9H,s)、1.42(9H,s)、1.95(2H,tt)、
2.40〜3.09(8H,m)、6.95(1H,d)、7.13
(1H,d) IR:KBr錠剤、波数〔cm-1〕 3400、2950、1550、1440、1410、1190、870 実施例 2 メチル=3−〔3−(3−tert−ブチル−2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフエニル)プロピルチオ〕
プロピオナート(例示化合物番号5) 1リツトル四口フラスコに3−〔3−(3−tert
−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフエニ
ル)プロピルチオ〕プロピオン酸50.00g
(161.1mmol)およびメタール500mlを仕込み、完
溶させてから濃硫酸1mlを加えた。反応器内を乾
燥窒素ガスで置換した後、約5時間加熱還流させ
た。 反応終了後、減圧でメタノールを除去した。シ
リカゲルカラムクロマトグラフイー(溶剤クロロ
ホルム)により単離操作を行なつた。目的物
49.63g(153.0mmol)が得られた。収率は95%
であつた。生成物の物性値は次のとおりである。1 H−NMR:CDCl3δ〔ppm〕 1.40(9H,s)、1.95(2H,tt)、2.23(3H,s)、
2.50〜3.10(8H,m)、3.66(3H,s)、5.42
(1H,s)、6.72(1H,d)、6.89(1H,d) IR:NaCI 波数〔cm-1〕 3500、2950、1740、1595、1440、1220、1170、
1020、860、765 MS:m/e(相対強度) 324(30.M+)、204(50)、189(100)、161(30) 実施例 3〜5 実施例2の方法に準じて、第1表に示すような
化合物を合成し、NMRスペクトル、IRスペクト
ルおよびMSスペクトルからその構造を確認し
た。
【表】 実施例 6 テトラキス〔3−〔3−(3−tert−ブチル−2
−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プロピル
チオ〕プロピオニルオキシメチル〕メタン(例
示化合物番号23) 蒸留冷却器、温度計、窒素導入細管を具えた50
ml反応容器に、メチル=3−〔3−(3−tert−ブ
チル−2−ヒドロキシ−5−メチルフエニル)プ
ロピルチオ〕プロピオナート11.00g
(33.90mmol)、ペンタエリスリトール0.92g
(6.78mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20
mlを仕込んだ。この系を20mmHgまで減圧にし、
試薬、溶剤および装置を乾燥するため、仕込んだ
N,N−ジメチルホルムアミドの75容量%(15
ml)を留去した。室温まで冷却し、乾燥窒素の導
入によつて真空を破り、水素化リチウム0.02g
(2.52mmol)をすばやく加えて、エステル交換反
応を開始した。最初は、50〜60℃/20mmHgで2
〜3時間加熱した。次に、60〜80℃/20mmHgで
N,N−ジメチルホルムアミドを蒸留しながら、
2〜3時間加熱した。この後、反応混合物を100
〜120℃/5mmHgでさらに2〜3時間加熱した。
反応終了後、希塩酸で中和し、クロロホルムを加
えた。分液後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減
圧で有機溶媒を除去した。シリカゲルカラムクロ
マトグラフイー(溶剤:クロロホルム)により単
離操作を行なつた。目的化合物7.05g(5.40mmol)
が得られた。収率は80%であつた。生成物の物性
値は次のとおりである。1 H−NMR:CDl3δ〔ppm〕 1.36(39H,s)、1.91(8H,tt)、2.22(12H,
s)、2.36〜3.01(32H,m)、4.16(8H,s)、
5.42(4H,s)、6.73(4H,d)、6.90(4H,d) IR:NaCl、波数〔cm-1〕 3500、2930、1735、1595、1440、1215、1165、
1020、860、750 実施例 7〜21 実施例6の方法に準じて、第2表に示すような
化合物を合成し、NMRスペクトル、IRスペクト
ル、MSスペクトルおよび元素分析値からその構
造を確認した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 応用例 1〜4 135℃テトラリン中で測定した極限粘度が1.9で
アイソタクチツクなものが98%のポリプロピレン
粉末に酸化防止剤を0.10重量%添加してミキサー
で充分混合した。そして、シリンダー温度260℃
でL/D=20、20mm径の押出機によつて溶融混練
して造粒した。こうして得られたペレツトの230
℃でのMFR(JIS K6758)を測定してMFR1とし
た。更に、同上混練造粒条件で押出機を繰り返し
て3回通し、得られたペレツトの230℃でのMFR
をMFR4とした。MFRは分子量の一つの指標で
あり、MFRが大きいということは分子量が小さ
いことに対応する。すなわち、MFR1および
MFR4が小さく、MFR1とMFR4との差が小さい
ということは押出機中での酸化劣化による分子量
の低下が小さいということであり、酸化防止剤を
用いている場合には酸化防止効果が大きいという
ことである。 結果は、第3表に示す通りである。
【表】 応用例 5〜7 135℃テトラリン中で測定した極限粘度が2.3で
エチレン含量が30重量パーセントであるプロピレ
ン−エチレンブロツク共重合体粉末に酸化防止剤
を0.10重量パーセント添加して、ミキサーで充分
混合した。そして、シリンダー温度260℃L/D
=20、20mm径の押出機によつて溶融混練して造粒
した。こうして得られたペレツトを230℃で厚さ
0.5mmのシートに圧縮成形して試験片とした。耐
熱老化性は、150℃の循環式空気炉中で試験片を
加熱して試験片が酸化劣化によつて褐変脆化する
までの所要時間を測定した。 結果は、第4表に示す通りである。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式〔〕の化合物。 ただし、R1は炭素数3〜8の第二級または第
    三級の炭化水素残基、R2は炭素数1〜12の炭化
    水素残基、R3は炭素数2〜4のおよびR4は炭素
    数1〜4のアルキレン基、Zは下記の(イ)〜(ヘ)から
    選ばれた基、nはZとして選ばれた基の価数に対
    応する数をそれぞれ示す。 (イ) カルシウム、 (ロ) C1〜18のアルキル、 (ハ) C3〜10の3〜4価の脂肪族炭化水素残基、 (ニ) 2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
    ジル、 (ホ) O〔CH2C(CH2−)32、 (ヘ)
JP12256883A 1983-03-15 1983-07-06 フエノ−ル誘導体 Granted JPS6028958A (ja)

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