JPH04251534A - 回転電機装置 - Google Patents

回転電機装置

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Publication number
JPH04251534A
JPH04251534A JP3101668A JP10166891A JPH04251534A JP H04251534 A JPH04251534 A JP H04251534A JP 3101668 A JP3101668 A JP 3101668A JP 10166891 A JP10166891 A JP 10166891A JP H04251534 A JPH04251534 A JP H04251534A
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JP
Japan
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rotor
permanent magnet
rotational speed
stator
movable
Prior art date
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Pending
Application number
JP3101668A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tsujii
啓 辻井
Yoshihiro Kawashima
川島 由浩
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、永久磁石を用いた回
転電機装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種機器の駆動源として電動
機が広く利用されており、その1つとして永久磁石電動
機(ブラシレスDC電動機)が知られている。この永久
磁石電動機は、例えば特開平1−170778号公報に
示すように、回転軸に取り付けられる非磁性材料で形成
されるロータ基部の周囲にアルミニウムけい素鋼板等の
継鉄を固着し、この継鉄の周囲に複数の永久磁石を周回
方向に並べて取り付けることによりロータを構成し、更
にこのロータの周囲に複数のコイルからなるステータを
配置したものであり、ステータコイルへの同期通電によ
り回転磁界を発生することによって、永久磁石を有する
ロータを回転させ回転駆動力を得るように構成される。
【0003】このような、永久磁石を用いた回転電機装
置、例えば永久磁石電動機は、誘導電動機に比べて励磁
電流が不要なことから効率的に運転できるという特長が
あり、その特性を生かしてバッテリで駆動される電気自
動車に適用した場合、1回の充電あたりの走行距離を延
ばすことができるという利点がある。更に、永久磁石電
動機はロータを回転させることにより、ステータコイル
に起電力を得ることができ、発電機として作動させるこ
とが容易である。従って、エンジン自動車のスタータモ
ータに永久磁石電動機を用いれば、エンジンの回転時は
この永久磁石電動機を発電機として使用することができ
るというメリットがある。
【0004】ここで、永久磁石を用いた回転電機装置、
特に永久磁石電動機の場合、そのロータ構造上、永久磁
石の発生する磁束φは一定なので、ロータの回転数Nが
上昇すると逆起電圧E(=k・φ・N,但しkは定数)
が上昇するという特性がある。図8は回転数Nと逆起電
圧Eの関係を示す特性図であり、同図に曲線Aで示すよ
うに、回転数Nの上昇に伴い逆起電圧Eも増加する。そ
こで、この逆起電圧Eが電動機への印加電圧Vと等しく
なってくるとステータコイルにそれ以上の電流を流せな
くなってしまい、電動機を高回転数で回転させることが
できないという問題がある。図9は電流一定の場合の回
転数NとトルクTの関係を示す特性図であり、逆起電圧
Eと印加電圧Vの関係が逆転した時点までトルクTはト
ルクT0の状態にあるが、それ以上ではトルクを得られ
ない。
【0005】また、電動機の運転中に発生する鉄損Wは
ロータを構成する永久磁石の磁束φと回転数Nの関数W
(φ,N)となっており、磁束φが一定の場合、図10
の回転数Nと鉄損Wの関係を示す特性図に示すように変
化する。このように、永久磁石電動機の場合、永久磁石
の磁束φは一定であるため、回転数Nの上昇に伴い鉄損
Wは増加する。この鉄損は電動機の出力トルクに関係な
く決まるので、電動機出力トルクが小さな領域では鉄損
Wの占める割合が大きく効率が悪いという問題がある。
【0006】永久磁石を用いた回転電機装置の場合は電
動機をそのまま発電機として用いることができるが、電
動機の回転数が上昇した場合にはそのまま電圧が上昇し
てしまう。すなわち、ロータに取り付けられている永久
磁石は発生する磁束が一定であり、このロータを回転し
た場合、ステータのコイルを横切る磁束量が回転数に比
例し、その変化量も回転数に比例することになる。そこ
で、ロータ回転数に比例して発生電圧が比例して増加す
ることになる。例えば、永久磁石電動機をエンジンのス
タータとして用いる通常の回転数が700rpmであり
、その時に14Vの電圧で動作するものとすると、これ
を発電機として用いた場合にはその回転数がエンジンの
最高回転数の例えば7000rpmまで上昇すると14
0Vという高電圧を発生することになってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転電機装置は
以上のように構成されているので、永久磁石の磁束が一
定であることによる様々な弊害を生じる。すなわち、電
動機として用いた場合は逆起電圧の増大による回転数上
昇の頭打ちや鉄損の増大による効率の低下が問題となり
、発電機として用いた場合は発生電圧の上昇による他の
機器や配線への悪影響等の問題を生じる。このため、永
久磁石を用いた回転電機では永久磁石の磁束がステータ
に与える影響力を制御することが高回転数の実現、電力
効率の向上、発生電圧の制御等の観点から大きな課題と
なる。
【0008】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、永久磁石による磁束のステータコイルへの影響を
制御できる回転電機装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、回転軸に固定され、その周囲に永久磁石
が複数個配置されたロータと、このロータを取り囲むよ
うに配置され、通電により回転磁界を発生するためのコ
イルを有するステータと、前記ロータの回転数に応じて
前記ロータとステータの位置を相対的に変化させる移動
手段を有することを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明の回転電機装置では、回転数に応じて
、ロータとステータの相対位置を変更する。このため、
回転数に応じてステータのコイルを横切る磁束を制御で
きる。そこで、電動機として使用する場合は高回転領域
では逆起電圧を低減するように、低回転領域では鉄損を
低減するように、また発電機として使用する場合は高回
転領域で発生電圧を抑制することができる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
を説明する。図1は、この発明の一実施例に係る回転電
機装置、特に永久磁石電動機を例に取った場合の縦断面
図であり、スラスト方向にカットして得た縦断面図とそ
れをX−Y線でカットして得た断面図を示すものである
。図から明らかなように、この永久磁石電動機は、回転
電機装置のケース1、ケース1内に収納されるステータ
2、ステータ2の内面側の周回方向に複数個を形成され
る図示しないスロットに巻回されるステータコイル3、
回転軸10を中心に回転可能に配置されるロータ4、ロ
ータ4の最外周に周回方向に永久磁石を複数個分割して
配置した永久磁石部5、ロータ4の基部を形成する磁化
しにくい材料、例えば銅やアルミニウム等で構成される
非磁性体部6、非磁性体部6内にラジアル方向に複数個
形成されるガイド坑8内部にラジアル方向に摺動可能に
配される可動永久磁石7、ケース1に対して回転軸10
を回転可能に保持する軸受11、回転軸10に軸着され
ロータ4の回転を外部に取り出すための出力歯車12、
出力歯車12と噛み合い出力歯車12の回転力を減速し
て出力駆動軸14に伝達する減速歯車13からなってい
る。
【0012】図2は、図1の構成の永久磁石部5の詳細
な構成を示す部分断面図である。図に示すように、永久
磁石部5は、非磁性体部6の周囲に配された磁化し易い
材料、例えばけい素鋼板でできた継鉄15の外周にガイ
ド坑8に対抗する位置で分割された複数の永久磁石16
を配置して構成される。そして、永久磁石16によって
形成される極は可動永久磁石7と反発するようにそのN
Sが設定される。
【0013】次に、この永久磁石電動機の動作を図3、
図4の縦断面図も用いて説明する。なお、図1が回転数
Nが回転数N0以下の場合を示しているのに対して、図
3は回転数Nが回転数N0より大きくN1以下の場合を
示しており、図4は回転数Nが回転数N1より大きい場
合を示している。また、図1の状態は永久磁石部5と可
動永久磁石7の間の磁気反発力がロータ4の回転に伴い
可動永久磁石7に作用する遠心力とが等しくなる回転数
N0以下の状態であり、図3はロータ4の回転に伴い可
動永久磁石7に作用する遠心力が永久磁石部5と可動永
久磁石7の磁気反発力に打ち勝って可動永久磁石7がラ
ジアル方向外側に向かって移動し磁気反発力と遠心力が
釣り合った状態であり、図4は更に回転数が上昇して可
動永久磁石7が磁気反発力に抗してラジアル方向外側に
向かってこれ以上移動できなくなる回転数N1以上の状
態である。
【0014】また、図8は、ロータ4の回転数Nのそれ
ぞれの状態に対応する逆起電圧Eの関係を曲線Bで示し
ており、図9の特性図では電流一定の場合のロータ4の
回転数Nのそれぞれの状態に対応するトルクTの関係を
曲線Bで示している。
【0015】図1の状態(つまり回転数NがN0以下)
の場合、永久磁石部5に対する可動永久磁石7の影響力
は無視でき、永久磁石部5からの磁束φ0はほとんどロ
ータ4とステータ2の間のギャップに作用する。このた
め、永久磁石部5とステータ2の関係において発生する
逆起電圧Eは、 E=k0・φ0・N  …  (式1)で表わされる。 ここで、k0は定数である。
【0016】一方、ロータ4の回転数NがN0を超えて
N1に達するまでの間は、ロータ4の回転数Nに応じて
可動永久磁石7はガイド坑8内部をラジアル方向に移動
するので、永久磁石部5に対する可動永久磁石7の影響
は変化し、永久磁石部5からの磁束は可動永久磁石7の
移動量xに応じて変化する。ここで、永久磁石部5とス
テータ2の関係において発生する逆起電圧Eは、E=k
0・φ0・N−k1・f(N2 ,x)・φ1・N  
…  (式2)である。ここで、k1は定数であり、磁
束φ1は可動永久磁石7が発生する磁束である。f(N
2 ,x)は0から1までの値を示す関数で、Xが増加
するに従って増加する関数である。
【0017】ロータ4の回転数Nが更に増加してN1を
超えると、永久磁石部5に対する可動永久磁石7の影響
力は一定となり、永久磁石部5からの磁束φ0−φ1は
変わらなくなる。このため、永久磁石部5とステータ2
の関係において発生する逆起電圧Eは、E=k2・(φ
0−φ1)・N  …  (式3)で表わされる。ここ
で、k2は定数である。
【0018】一方、図9において示される電動機のトル
クTは、 T=EI/N  …  (式4) で表わされる。ここで、Iはステータコイル3の電流で
あり、この電流Iは、 I=(V−E)/R  …  (式5)となる。ここで
、Rはステータコイル3の巻線抵抗である。従って、ス
テータコイル3に流し得る電流Iを一定とすると、図8
に示すように、ロータ4の回転数NがN0を超えた時点
より逆起電圧Eの上昇が抑制され、ステータコイル3へ
の印加電圧Vを超えるのが回転数N1付近となる。その
結果、ロータ4の回転数Nは従来は回転数N0で頭打ち
であったのに対して、回転数N1まで持ってくることが
可能となり、出力可能範囲が広がり高速運転ができるよ
うになる。
【0019】また、回転数の上昇に伴い、トルクTも図
9に示すように、ロータ4の回転数NがN0を超えた時
点より徐々に低下してゆく。このように、電動機は回転
数上昇に伴い低トルク運転となるが、この場合、図11
の回転数Nに対する鉄損Wの関係をトルクTを加味して
示した特性図にも示すように、ロータ4とステータ2の
間のギャップに作用する磁束が小さくなりトルクが低減
すると同じ回転数でも鉄損Wが低減し、高効率運転を行
なうことが可能となる。ここで、図11において、曲線
AはトルクTがT1以上の場合、曲線BはトルクTがT
0より小さくT0より大きな場合、曲線AとBの間はト
ルクTがT0以上でT1より小さな場合をそれぞれ示し
ている。
【0020】なお、上記実施例では可動永久磁石7と永
久磁石16の反発力とロータ4の回転により可動永久磁
石7に作用する遠心力のバランスにより永久磁石部5と
可動永久磁石7の間の距離を調節するような構成を例示
したが更にスプリング等による補助力を作用させ、所望
の特性を得るようにしてもよい。
【0021】また、可動永久磁石7の可動範囲を更に低
速回転数側に広げてよりきめの細かな制御を行なうよう
にしてもよい。
【0022】図5は、この発明の他の実施例に係る回転
電機装置、特に永久磁石電動機を例に取った場合の縦断
面図であり、スラスト方向にカットして得た縦断面図と
それをX−Y線でカットして得た断面図を示すものであ
る。この永久磁石電動機は、可動永久磁石7をガイド坑
8内においてラジアル方向内側に向かって付勢するスプ
リング9、回転軸10内部に形成されロータ4を構成す
る非磁性体部6内部に形成されるロータ内油圧通路18
と連通する軸内油圧通路17、回転軸10内部の軸内油
圧通路17に外部から油圧を供給したり解除したりする
ための油圧カップリング19、回転軸10の回転数を検
出するための回転数検出器20、油圧を発生するための
オイル22を蓄えておくオイルタンク21、オイルタン
ク21からオイル22を吸い上げ油圧系統25に油圧を
供給するオイルポンプ23、油圧系統25からの油圧を
油圧カップリング19側に供給したりオイルタンク21
側に戻すための切り替え動作を行なう油圧切替器24、
回転数検出器20を通じて検出したロータ4の回転数に
応じて油圧切替器24を制御する電子制御ユニット26
を有している。なお、油圧系統25から油圧切替器24
、油圧カップリング19を通じて軸内油圧通路17から
ロータ内油圧通路18に油圧がかかると可動永久磁石7
はガイド坑8内をスプリング9の付勢力に逆らってラジ
アル方向外側に向かって移動する。また、図5の構成に
おいて、永久磁石部5の構成は図2の部分断面図に示す
とおりである。
【0023】以上のような構成において、次にその動作
を図6、図7の縦断面図も用いて説明する。
【0024】ここで、図5はロータ4の回転数Nが回転
数N0以下の場合を示しており、この状態で電子制御ユ
ニット26は、回転数検出器20で検出した回転数Nに
基づいては油圧切替器24を切り替え、油圧系統25の
油圧が油圧カップリング19、軸内油圧通路17、ロー
タ内油圧通路18を通じて可動永久磁石7に作用しない
ように制御する。従って、この場合、可動永久磁石7は
スプリング9の付勢力により永久磁石部5との距離がも
っとも離れた状態に保持される。なお、この場合、電動
機の出力トルクTは比較的大きなトルクT0にある。
【0025】図6はロータ4の回転数Nが回転数N0よ
り大きくN1以下の場合を示しており、この状態で電子
制御ユニット26は回転数検出器20で検出した回転数
Nに基づいて油圧切替器24を制御し、油圧系統25か
らの油圧が油圧カップリング19、軸内油圧通路17、
ロータ内油圧通路18を通じて可動永久磁石7に回転数
Nに応じた力で作用するように制御する。従って、この
場合、可動永久磁石7はスプリング9の付勢力と油圧の
バランスにより永久磁石部5との距離が回転数Nに応じ
た距離に制御される。なお、この場合、電動機の出力ト
ルクTは低下して比較的小さな状態、つまりトルクT0
以下の状態にある。
【0026】図7はロータ4の回転数Nが回転数N1よ
り大きい場合を示しており、この状態で電子制御ユニッ
ト26は回転数検出器20で検出した回転数Nに基づい
て油圧切替器24を制御し、油圧系統25の油圧が油圧
カップリング19、軸内油圧通路17、ロータ内油圧通
路18を通じて可動永久磁石7に一杯に作用するように
制御する。なお、この場合も電動機の出力トルクTは更
に低下して小さなトルク状態、つまりトルクT0より十
分に小さな状態にある。
【0027】また、図8の特性図では、ロータ4の回転
数Nのそれぞれの状態に対応する逆起電圧Eの関係を曲
線Bで示しており、図9の特性図では電流一定の場合の
ロータ4の回転数Nのそれぞれの状態に対応するトルク
Tの関係を曲線Bで示している。
【0028】ここで、図5の状態、つまりロータ4の回
転数NがN0以下の場合、永久磁石部5に対する可動永
久磁石7の影響力はほとんど無視できるため、永久磁石
部5からの磁束φ0がステータ2とロータ4の間のギャ
ップに作用する。
【0029】一方、図7の状態、つまりロータ4の回転
数NがN1以上の場合、永久磁石部5に対しては可動永
久磁石7の磁束φ1が作用するため、両者の差φ0−φ
1がステータ2とロータ4の間のギャップに作用する。
【0030】さらに、図6の状態、つまりロータ4の回
転数NがN0を超えてN1に達するまでの間は、ロータ
4の回転数Nに応じて電子制御ユニット26の制御に基
づいて可動永久磁石7はガイド坑8内部をラジアル方向
に位置制御されるので、永久磁石部5に対する可動永久
磁石7の影響は変化し、永久磁石部5からロータ4とス
テータ2の間のギャップに作用する磁束は可動永久磁石
7の移動量xに応じて変化する。
【0031】このため、永久磁石部5とステータ2の関
係において発生する逆起電圧Eは式1〜式3ならびに図
8の特性図に示すように変化することになる。つまり、
ステータコイル3に流し得る電流Iを一定とすると、図
6に示すように、ロータ4の回転数NがN0を超えた時
点より逆起電圧Eの上昇が抑制され、ステータコイル3
への印加電圧Vを超えるのが回転数N1付近となる。そ
の結果、発生するトルクTも、図9の特性図に示すよう
に、ロータ4の回転数NがN0を超えた時点より徐々に
低下してゆく。そこで、ロータ4の回転数Nは、従来は
回転数N0で頭打ちであったのに対して、回転数N1ま
で持ってくることが可能となる。
【0032】また、可動永久磁石7の強さや可動範囲を
更に広げることにより、よりきめの細かな制御を行なう
ようにしてもよく、更に回転数を高めたり鉄損の低減に
よる更なる高効率化を計ることが可能である。
【0033】さらに、回転数の上昇に伴い、トルクTも
図9に示すように、ロータ4の回転数NがN0を超えた
時点より徐々に低下してゆく。このように、電動機は回
転数上昇に伴い低トルク運転となるが、この場合、図1
1の回転数Nに対する鉄損Wの関係をトルクTを加味し
て示した特性図にも示すように、ロータ4とステータ2
の間のギャップに作用する磁束が小さくなりトルクが低
減すると同じ回転数でも鉄損Wが低減し、高効率運転を
行なうことが可能となる。
【0034】図12は、この発明の更に他の実施例に係
る回転電機装置、特に永久磁石電動機を例に取った場合
の縦断面図であり、スラスト方向にカットして得た縦断
面図とそれをX−Y線でカットして得た断面図を示すも
のである。図において、半円筒状の電動機のケース1の
中心部には回転軸10が貫通配置され、その両端は軸受
11によって支持されている。そして、この回転軸10
にはロータ4が固定されている。このロータ4は回転軸
10が中心を通る円筒状のものであり、その外周面には
複数の永久磁石を張り合せて形成される永久磁石部5が
配置される。なお、この場合の永久磁石の張り付け方に
よって、2極、4極、8極等の極数の設定を行なうこと
ができる。一方、ロータ4の周囲にはケース1の内周面
に凸条と凹条を噛み合わせるスプライン状の構成によっ
てスラスト方向(矢印Cまたは矢印D方向)に移動自在
に接合される可動ステータ33が配置されることになる
。ここで、この可動ステータ33には図示しないスロッ
トに複数個のステータコイル3が配置される。この可動
ステータ33を保持してガイドレール29上を矢印Cま
たはD方向に移動自在なボールねじ受部30にはステッ
プモータ32の回転軸に接続されたボールねじ31が螺
合されている。従って、ステップモータ32の回転に応
じて可動ステータ33が回転軸10と平行なスラスト方
向、つまり矢印CまたはD方向に往復移動する。
【0035】また、回転軸10の一端には出力歯車12
、減速歯車13が設けられ、回転出力を出力駆動軸14
に供給し、また出力駆動軸14に与えられる回転力を回
転軸10からロータ4に伝達する。一方、回転軸10の
他端には回転数検出器20が設けられており、回転軸1
0の回転数つまりロータ4の回転数を検出して電子制御
ユニット26に送出するようになっている。
【0036】一方、ステータコイル3にはインバータ2
8を介してバッテリ27が接続される。このため、バッ
テリ27の直流電力をインバータ28によって所望の交
流電力に変換し、ステータコイル3に供給することがで
きる。その結果、可動ステータ33においてインバータ
28から供給される交流電流に応じた回転磁界が発生す
る。そして、この回転磁界によりロータ4が回転する。
【0037】電子制御ユニット26はインバータ28と
ステップモータ32を制御するために設けられているが
、特に電動機回転時に所望の回転磁界が可動ステータ3
3において発生させられるようにインバータ28の動作
制御を行なう。一方、ロータ4を外部から回転させるこ
とによる発電時においては回転数検出器20からの回転
数Nの検出信号に応じてインバータ28を制御して、直
流電力をバッテリ27に供給し、バッテリ27の充電を
行なう。更に、この電子制御ユニット26は発電時にお
いて、ロータ4の回転数に応じてステップモータ32を
回転制御し、ボールねじ31の回転により可動ステータ
33をスラスト方向、つまり矢印CまたはD方向に移動
する。
【0038】なお、電子制御ユニット26にはスタータ
信号STが供給されており、このスタータ信号STによ
ってこの回転電機を電動機として動作させるか、発電機
として動作させるかの切替が行なわれる。つまり、スタ
ータ信号STはこの回転電機を自動車の発電機とスター
タ用の電動機として用いた場合、両者の機能の切替を行
なわせる信号として用いられる。
【0039】以上述べたような構成において、次にその
動作を説明する。先ず、この回転電機装置を発電機とし
て使用する場合、ロータ4の回転数Nと発電電圧の関係
は図13の特性図に示す通りとなる。つまり、曲線Aま
たはBまたはCまたはDに沿って変化する。このように
、回転数Nと発生電圧VGの間には比例的な関係がある
。そして、発生電圧VGはステータコイル3を横切る磁
束の量に比例しているため、ステップモータ32により
可動ステータ33をスラスト方向に移動するとステータ
コイル3を横切る磁束φの量が変化する。つまり、図1
3にも示すように、ステータコイル3を横切る磁束が多
いと回転数Nに対応する発電電圧VGは曲線Aのように
変化し、ステータコイル3を横切る磁束φが少ないと発
電電圧VGは曲線Dのように変化する。そして、磁束φ
が両者の中間にある場合、ステータコイル3を横切る磁
束φに応じて回転数に対応する発電電圧VGは曲線Bま
たはCのように変化する。
【0040】従って、電子制御ユニット26で検出した
回転数Nに応じてステップモータ32を制御して可動ス
テータ33のロータ4に対する変位量Lを変化させた場
合、ステータコイル3を横切る永久磁石部5からの磁束
φの量が変化し発電電圧VGが変更される。そして、先
にも述べたように、この変位量Lを変化させた場合には
回転数Nに対する電圧変化の傾きが、曲線Aと曲線Dの
間で変化することとなる。従って、回転数Nの上昇に拘
わらず発電電圧VGを一定の上限値、例えば電圧V0に
保とうとする場合は、回転数Nに応じて変位量Lを変化
させてやればよい。
【0041】ここで、この回転電機を発電機として用い
た場合の発電電圧VGは可動ステータ33を横切る磁束
φと回転数Nを用いて次のように表わすことができる。
【0042】 VG=k・φ・N  …  (式6) 但し、kは定数である。従って、回転数Nの増加に関わ
らず出力電圧Vを一定にするためには、磁束φを回転数
Nに反比例の関係にすればよいことが解る。そして、磁
束量φは可動ステータ33およびロータ4の対抗面積に
比例する。そこで、可動ステータ33をスラスト方向に
矢印D方向に移動させれば、その移動距離に比例して可
動ステータ33とロータ4の対向面積が減少し、磁束φ
も減少する。
【0043】図14は電子制御ユニット26による可動
ステータ33の変位量Lの制御特性図である。電子制御
ユニット26は回転数検出器20の出力である回転数N
に応じてステップモータ32を制御し、可動ステータ3
3の変位量Lを調整するが、これは図14のように実施
される。つまり、この回転電機を電動機として用いる場
合の回転数N0に達するまでは変位量Lを0とし、可動
ステータ33とロータ4の対向面積を最大にしておく。 これにより、能力を最大にした電動機または発電機とし
ての動作が可能である。そして、この回転数N0に対し
ては発電電圧VGとして適正な電圧V0、例えば14V
程度の電圧が対応する。そして、回転数NがN0以上と
なった場合には、その回転数Nに比例して最大回転数N
max時に変位量L0となるまで変位量Lの制御を行な
う。
【0044】以上のような制御の結果、この回転電機を
発電機として動作させる場合、回転数NがN0以上にな
った場合、それに対応して可動ステータ33とロータ4
の対向面積が減少させられることとなり、磁束φが回転
数Nに反比例して低減することになる。そこで、図15
の回転数と発電電圧の関係を示す特性図のように、回転
数N0以上では発電電圧VGが電圧V0に固定されるこ
とになる。
【0045】なお、上記実施例では可動ステータ33を
スラスト方向に移動して可動ステータ33とロータ4の
対向面積を制御する構成を例示したが、これに限らずロ
ータ4をスラスト方向に移動するようにしても、両者を
相対的に移動するように構成してもよい。
【0046】以上のように、回転電機を運転状態に応じ
て電動機と発電機に切り替えて使用し適正な制御が可能
なため、自動車のスタータ電動機と発電機のように両用
させることでスペース効率を高めることができる。なお
、上記実施例では永久磁石電動機を自動車のスタータと
発電機に適用する場合を例示したが、他の用途に用いる
電動機と発電機の組み合わせにも適用可能なことはもち
ろんである。そして、電動機と発電機を1台で兼用する
場合の発生電圧量を所定値に制御できるため、発生電圧
の適正な制御ができ利用範囲を拡大することができる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
永久磁石を用いて高効率化を計った永久磁石式の回転電
機装置において、ロータおよびステータの相互間に作用
する磁気力を回転数に応じて変化させることができるよ
うに構成したので、高速回転時の逆起電力を低減して出
力範囲を広げ動力性能を向上させることが可能となり、
低負荷時の鉄損が低減できるので、高効率の運転ができ
バッテリ駆動の電動機に適用した場合の1充電当りの運
転時間を長くすることが可能であり、発電機として用い
た場合の発電電圧を変化できるので電動機と発電機を切
り替えて使用する用途に効果的に適用可能になる等の数
多くの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る回転電機装置の縦断
面図である。
【図2】図1の永久磁石部の部分断面図である。
【図3】図1の構成の別の状態の縦断面図である。
【図4】図1の構成の更に別の状態の縦断面図である。
【図5】この発明の他の実施例に係る回転電機装置の縦
断面図である。
【図6】図5の構成の別の状態の縦断面図である。
【図7】図5の構成の更に別の状態の縦断面図である。
【図8】回転数と逆起電圧の関係を示す特性図である。
【図9】回転数とトルクの関係を示す特性図である。
【図10】回転数に対する鉄損の関係を示す特性図であ
る。
【図11】回転数に対する鉄損の関係をトルク領域毎に
示す特性図である。
【図12】この発明の更に他の実施例に係る回転電機装
置の縦断面図である。
【図13】回転数と発電電圧の関係を示す特性図である
【図14】回転数に対応した変位量の制御特性図である
【図15】回転数と発電電圧の関係を示す特性図である
【符号の説明】
1  ケース 2  ステータ 3  ステータコイル 4  ロータ 5  永久磁石部 6  非磁性体部 7  可動永久磁石 8  ガイド坑 9  スプリング 10  回転軸 14  出力駆動軸 15  継鉄 16  永久磁石 17  軸内油圧通路 18  ロータ内油圧通路 19  油圧カップリング 20  回転数検出器 21  オイルタンク 22  オイル 25  油圧系統 26  電子制御ユニット 27  バッテリ 28  インバータ 29  ガイドレール 30  ボールねじ受部 31  ボールねじ 32  ステップモータ 33  可動ステータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に固定され、その周囲に永久磁石が
    複数個配置されたロータと、このロータを取り囲むよう
    に配置され、通電により回転磁界を発生するためのコイ
    ルを有するステータと、前記ロータの回転数に応じて前
    記ロータとステータの位置を相対的に変化させる移動手
    段を有することを特徴とする回転電機装置。
JP3101668A 1990-12-21 1991-05-07 回転電機装置 Pending JPH04251534A (ja)

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JP40487490 1990-12-21
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