JPH0425044Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、化粧用コンパクト容器に係る。

「従来の技術」 従来のコンパクト容器においては、固形のおし
ろい等化粧品が収納された化粧品充填皿（通称パ
レツト）がコンパクト容器本体に対して嵌着等に
より固定的に取り付け収納されるのが一般的であ
つた。

「考案が解決しようとする問題点」 上記したように化粧品充填皿がコンパクト容器
本体へ固定的に取り付けられていたため、容器を
落した場合に、コンパクト容器本体が受ける衝撃
力が化粧品充填皿にも直接伝達され、これにより
化粧品がひび割れしたりして見栄えが悪くなると
共に商品価値がなくなるという欠点があつた。

そこで、本考案はコンパクト容器本体に対して
化粧品充填皿が弾性的に支持されるよう構成して
上記欠点を解決することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案は第１底壁２
周縁から第１周壁３が起立するコンパクト容器本
体１内に、第２底壁１２周縁から第２周壁１３が
起立する化粧品充填皿１４を収納させたコンパク
ト容器において、上記第１底壁２と第２底壁１２
との間に、上記化粧品充填皿１４を常に上方へ付
勢するスプリング部材７を介設させると共に、上
記第１周壁３内に枠状板ばね１０を、前後左右方
向へ変形可能でかつ上方への抜出が不能に、第１
周壁内面に枠状板ばね外面を内接して嵌合させ、
この枠状板ばね内に上記第２周壁１３を、上方へ
の抜出が不能に、枠状板ばね内面に第２周壁外面
を内接して嵌着させたことを特徴とする。

「作用」 上記構成により、化粧品充填皿１４は、その底
面と外周面とにおいて、スプリング部材７及び枠
状板ばね１０を介してコンパクト容器本体１に弾
性的に支持されるため、容器落下時等に受けるコ
ンパクト容器本体の衝撃力が上記スプリング部材
及び枠状板ばねで効果的に吸収されて化粧品充填
皿には直接伝達されない。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の実施例を説
明する。

第１図及び第２図において、１は角形の第１底
壁２から、第１周壁３としての角形の外周壁３ａ
と円形の内周壁３ｂとが起立するコンパクト容器
本体で、４は上記外周壁３ａの後壁部にコンパク
ト容器本体上面の開閉が自在に枢着された鏡５付
きのコンパクト蓋体をそれぞれ示す。

上記内周壁３ｂの内面には、上端が閉塞された
縦溝６が内周方向へ等間隔離間して複数個（図中
では６個）穿設されている。

そして、上記内周壁３ｂ内に位置した第１底壁
２上に、スプリング部材７が設けられている。該
スプリング部材７は、上記第１底壁２上面に接着
剤等により固着された円形の基板８と、該基板周
縁から該周縁に沿つて斜め上方へ起立されたＬ字
状の弾性片９とからなり、該弾性片９は円周方向
へ等間隔離間して複数個（図中では４個）設けら
れている。

さらに、上記内周壁３ｂ内に、六角形の枠状板
ばね１０が、内周壁３ｂ内面に枠状板ばね外面を
内接して嵌合されている。枠状板ばね１０の角部
外面には係合突起１１が切起しにより形成され、
該係合突起１１が上記縦溝６内に嵌合している。

上記枠状板ばね１０内に、円形の第２底壁１２
周縁から第２周壁１３が起立する化粧品充填皿１
４が、上方への抜出が不能に、枠状板ばね内面に
第２周壁外面を内接して嵌着されている。上記第
２周壁１３の上端外縁には角形の外向きフランジ
状部１５が付設されている。化粧品充填皿１４内
には金属製ドラム１６を介して化粧品Ａが充填さ
れている。

また、化粧品充填皿１４上には、上記外向きフ
ランジ状部１５上面に外周部を支持させてパフ１
７が設けられている。

従つて本実施例では、化粧品充填皿１４をコン
パクト容器本体１内に収納する際は、先ず第１底
壁２上にスプリング部材７を固設し、次いで内周
壁３ｂ内に、縦溝６内に係合突起１１を嵌合させ
て、枠状板ばね１０をセツトする。この後、化粧
品充填皿１４を、その第２底壁１２下面をスプリ
ング部材７の弾性片上面９に圧接させると共に、
第２周壁１３外面を枠状板ばね１０内面にきつく
内接させて、内周壁３ｂ内に嵌合すれば良い。

これにより、第１図に示すように、化粧品充填
皿が枠状板ばねと一体となつて、上方付勢でかつ
抜け止め状態で内周壁３ｂ内に収納される。この
際、外向きフランジ状部１５はコンパクト容器本
体１の内部を遮蔽する化粧枠板として機能する。

尚、上記実施例において、コンパクト容器本体
１の第１周壁３が円形の場合、該周壁を二重壁に
しないで角形の枠状板ばね１０を直接嵌合させる
こともできる。また、枠状板ばね１０は上記第１
周壁及び化粧品充填皿１４の第２周壁１３との兼
ね合いで円形でも良い。さらに、化粧品充填皿の
第２周壁１３も円形に限らず場合によつては角形
でも良い。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、化粧品充
填皿がコンパクト容器本体内に弾性的に支持され
るようにしたので、容器落下時等においてコンパ
クト容器本体が受ける衝撃力が化粧品充填皿に直
接伝達するのを防止でき、依て化粧品充填皿内の
化粧品がひび割れ等を起すのが回避できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す半断面図、第
２図はその分解斜視図である。 １……コンパクト容器本体、１４……化粧品充
填皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１底壁２周縁から第１周壁３が起立するコン
   パクト容器本体１内に、第２底壁１２周縁から第
   ２周壁１３が起立する化粧品充填皿１４を収納さ
   せたコンパクト容器において、上記第１底壁２と
   第２底壁１２との間に、上記化粧品充填皿１４を
   常に上方へ付勢するスプリング部材７を介設させ
   ると共に、上記第１周壁３内に枠状板ばね１０
   を、前後左右方向へ変形可能でかつ上方への抜出
   が不能に、第１周壁内面に枠状板ばね外面を内接
   して嵌合させ、この枠状板ばね内に上記第２周壁
   １３を、上方への抜出が不能に、枠状板ばね内面
   に第２周壁外面を内接して嵌着させたことを特徴
   とする化粧用コンパクト容器。