JPH0424687Y2 - - Google Patents

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JPH0424687Y2
JPH0424687Y2 JP1985134614U JP13461485U JPH0424687Y2 JP H0424687 Y2 JPH0424687 Y2 JP H0424687Y2 JP 1985134614 U JP1985134614 U JP 1985134614U JP 13461485 U JP13461485 U JP 13461485U JP H0424687 Y2 JPH0424687 Y2 JP H0424687Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の技術分野] この考案は、画像読取り領域に載置された原稿
の画像を、キヤリツジに取付けられた光電変換器
を介して読取り走査する画像読取装置、特に、フ
イルタを介して色別に原稿の画像を読取る事の出
来る画像読取装置に関する。
[考案の技術的背景] 一般に、カラー原稿の画像読取装置において
は、(1)原稿からの反射光をダイクロイツクミラー
や、色フイルタを通して、3色に分解した上で、
3個の光電変換器に夫々導き、これら3個の光電
変換器により、対応する3色の画像情報を読取る
方式と、(2)光電変換器は1個のみ備え、この光電
変換器に導かれる3色の分解光を、順次3色に対
応して設けられたフイルタを切換ことにより、3
色の画像情報を読取る方式、とが知られている。
ここで、後者の方式は、前者の方式に対して、
光電変換器が1個で済むため、装置の小形化、及
び低廉化において有利と考えられる。しかしなが
ら、(2)の方式では、光電変換器に導かれる3色の
分解光を得る為に、フイルタを順次切換える切換
機構の構成が複雑になる事が指摘される。即ち、
ソレノイド等の駆動手段を用いて、フイルタを切
換えるようにすると、この切換機構の構成が複
雑、かつ、高価になり、反つて、(1)の場合と比較
して小形化、低廉化が実現できなくなる恐れがあ
る。
このため、従来、(2)の方式を採用しつつ、前述
した欠点を克服した技術として、特開昭60−
24759号公報に開示されるモータやソレノイドの
ような駆動源を一切キヤリツジに搭載することの
ない二つの装置が知られている。その一つは、歩
進機構を利用しフイルタの切換え及びリセツトを
行うようにしたもので、他の一つは、ホームポジ
シヨン領域に設けたフイルタの切換え用の胴当て
と、画像読取り領域の終端部に設けたフイルタの
リセツト用の胴当てとでキヤリツジとフイルタと
の位置を変位させるという極めて簡単な構成で、
フイルタの切換え及びリセツトが出来るようにし
たものである。
[背景技術の問題点] しかしながら、前者の歩進機構を利用するもの
は、いずれかの故障でフイルタを途中から初期の
フイルタ状態にリセツトする場合、数回の往復動
作を繰返さなければリセツト出来ず、また、その
リセツトのためにはフイルタの状態を検知するな
んらかの機構が必要となり、構造が複雑化する欠
点が在つた。
又、後者のものは、構造が簡単な半面、フイル
タのリセツト動作の毎にキヤリツジを全画像読取
り領域に渡つて移動させなければならず、連続的
に読取り動作する場合等に、読取り時間がかなり
長くなる欠点がある。
[考案の目的] この考案は、上述したような弊害を除去するた
めになされたものであり、その目的は、キヤリツ
ジを全画像読取領域に渡つて往復移動させること
なく、片側に配置されたホームポジシヨン領域内
で移動させるだけで、簡単且つ短時間に、所望の
フイルタへの切換操作を行うことができると共
に、フイルタ機構の初期位置への復帰操作を一度
で完了できる画像読取装置を提供することにあ
る。
[考案の概要] 上述した目的を達成するために、この考案は、
原稿が載置される原稿セツト面の画像読み取り領
域及びこの画像読み取り領域に隣設して設けられ
たホームポジシヨン領域に沿つて往復移動するキ
ヤリツジと、このキヤリツジに取り付けられ、前
記原稿セツト面に載置された原稿の画像を光学的
に読み取る光電変換器とを備えた画像読取装置に
おいて、前記キヤリツジに設けられており、前記
光電変換器に入射される光の光路中に、順次、介
在可能な複数のフイルタを有し、且つ、前記キヤ
リツジの移動に対して相対的に初期位置と終了位
置との間を移動可能なフイルタ機構と、前記キヤ
リツジと共に移動される前記フイルタ機構の移動
を、前記ホームポジシヨン領域内で規制させる規
制手段と、この規制手段によつて前記フイルタ機
構の移動を規制させた状態で、前記キヤリツジの
前記ホームポジシヨン領域内での移動量を制御し
て、前記キヤリツジと前記フイルタ機構とを相対
的に前記初期位置から前記終了位置方向へ移動さ
せることによつて、前記フイルタを前記光路中
に、順次、位置付ける制御手段と、前記キヤリツ
ジを前記ホームポジシヨン領域内で移動させるこ
とによつて、前記制御手段を介して任意のフイル
タを前記光路中に位置付けた状態で、前記フイル
タ機構を前記キヤリツジに固定させると共に、前
記制御手段を介して前記フイルタ機構を前記終了
位置へ移動させることによつて、前記フイルタ機
構を前記初期位置へ復帰させる切り換え手段と、
を備えたことを特徴としている。
〔考案の実施例〕
以下に、この考案に係わる画像読取装置の一実
施例を、添附図面を参照して、詳細に説明する。
この画像読取装置10は、第1図に示すよう
に、箱状の本体12を備えている。この本体12
の上部には、画像読取り領域Nに対応して開口1
2aが形成されている。この本体12の上部の下
面には、開口12aを挟むように、且つ、矢印X
で示す画像読走査方向に沿つて延出して、互いに
対向する一対の側板14a,14bが立ち下がつ
て設けられている。
第1及び第2の側板14a,14bの互いに対
向する側面には、第2図に示すように、案内部材
として規定される第1及び第2のレール16a,
16bが、画像走査方向Xに沿つて延出して、
夫々取り付けられている。各レール16a,16
bには、互いに平行に配設された凹所から構成さ
れる案内溝18a,18bが形成されている。こ
の一対のレール16a,16bに案内された状態
で、画像読取り領域Nを走査すべく画像走査方向
Xに沿つて往復動可能に、キヤリツジ20が設け
られている。
このキヤリツジ20は、画像走査方向Xに直交
する幅方向に沿つて長く形成された透孔22aを
有するキヤリツジ本体22を備えている。このキ
ヤリツジ本体22の第2のレール16b側には、
後述するレバー部材24の時計方向の回動を規制
するストツパアーム22bが設けられている。ま
た、キヤリツジ本体22の下面には、ミラー26
が取り付けられている。このミラー26には、幅
方向に沿つて配設された一対のハロゲンランプ2
8a,28bが着脱自在に取り付けられている。
このハロゲンランプ28a,28bは、これから
発光された光がミラー26により反射されて画像
読取り領域Nに載置された原稿の原稿面において
集光するように、その位置を規定されている。
また、このキヤリツジ本体22には、原稿から
の反射光の光路中に位置するように、反射光から
赤外成分のみをカツトし、後述するセンサにおけ
る赤外光の悪影響を排除するために、赤外光カツ
トフイルタ30が設けられている。更に、この反
射光の光路中には、この赤外光カツトフイルタ3
0の後段に位置した状態で、複数個の集束性光伝
送対を2列に配列して構成された結像素子(商標
名:セルフオツクレンズ)32が設けられてい
る。
この結像素子32により原稿からの反射光が結
像される位置のキヤリツジ本体22には、結像さ
れた反射光を光電変換する光電変換器34が取り
付けられている。この光電変換器34は、862画
素のシリコンフオトセルを一列に配設して構成さ
れている。この結像素子32と光電変換器34と
の間には、結像素子32により集光された原稿か
らの反射光を、波長により3通りに分解するフイ
ルタ機構36が設けられている。
このフイルタ機構36は、画像走査方向Xに沿
つて移動可能に設けられたフイルタ枠36aと、
このフイルタ枠36a内に設けられ、各々光電変
換器34に対応した形状に形成された赤色フイル
タR、緑色フイルタG、青色フイルタBとを備え
ている。この赤色フイルタRは、このフイルタを
透過する光の中で赤色成分のみを透過させるフイ
ルタを意味し、緑色フイルタGは、このフイルタ
を透過する光の中で緑色成分のみを透過させるフ
イルタを意味し、青色フイルタBは、このフイル
タを透過する光の中で青色成分のみを透過させる
フイルタを意味する。
ここで、各フイルタR,G,Bは、画像走査方
向Xに沿つて、夫々等しい距離Lだけ離間するよ
うに設定されている。各フイルタR,G,Bは同
一平面上に配設され、後述する切り換え機構74
によりフイルタ枠36aの位置が切り換えられる
ことに伴つて、換言すれば、フイルタ枠36aが
キヤリツジ本体22と相対的に位置を変更するこ
とに伴つて、夫々、選択的に結像素子32と光電
変換器34との間の反射光の光路中に位置するよ
うになされている。尚、フイルタの配設状態は、
緑色フイルタGを中央に置いて、画像走査方向X
に関して上流側に赤色フイルタR、下流側に青色
フイルタBが夫々配設されるようになされてい
る。
第3図及び第4図に示すように、キヤリツジ本
体22の第1のレール16a側の部分には、原稿
走査方向Xに沿つて、所定間隔だけ離間して配設
された一対の第1及び第2の支軸38a,38b
が、その位置を固定された状態で立ち下がつて設
けられている。各支軸38a,38bには、前述
した第1の案内溝18aに摺動可能に転接する第
1及び第2のガイドローラ40a,40bが夫々
回転可能に取り付けられている。
一方、キヤリツジ本体22の第2のレール16
b側の部分には、前述したように、レバー部材2
4が、回動自在に取り付けられている。即ち、キ
ヤリツジ本体22の第2のレール16b側の部分
には、前述した第1及び第2の支軸38a,38
bの間に位置する状態で、第3の支軸42が起立
して設けられている。この第3の支軸42に、レ
バー部材24の一端が回動自在に取り付けられて
いる。このレバー部材24の中央部には、第4の
支軸44が起立して設けられている。この第4の
支軸44には、可動ガイドローラ46が回動自在
に取り付けられている。この可動ガイドローラ4
6は、第2のレール16bの第2の案内溝18b
に摺動可能に転接するように、その位置を規定さ
れている。
ここで、第3の支軸42には、トーシヨンばね
48が巻回して設けられている。このトーシヨン
ばね48の一端はキヤリツジ本体22に当接さ
れ、他端はレバー部材24に当接され、このよう
にして、レバー部材24は、第3図において反時
計方向に回動するように付勢されている。即ち、
この可動ガイドローラ46は、このトーシヨンば
ね48の付勢力により、第2の案内溝18bに圧
接されるように付勢されている。
ここで、このレバー部材24の他端は、前述し
たキヤリツジ本体22のストツパーアーム22b
に、読取り走査開始時や走査中にキヤリツジ20
に衝撃が加えられた際にキヤリツジ本体22が時
計方向あるいは反時計方向に回動し傾斜しようと
した場合に、いずれの場合であつても可動ガイド
ローラ46がキヤリツジ20側に押込まれること
により当接し、キヤリツジ20の傾斜を防止する
ようになされている。
次に、キヤリツジ20を原稿走査方向Xに沿つ
て移動するための制御手段、即ち、キヤリツジ駆
動機構50について説明する。
第1図に示すように、原稿読取り領域よりも原
稿操作方向Xに関して下流側に位置するように、
第1及び第2の側板14a,14b間には、第1
のプーリ軸52aが回動自在に取り付けられてい
る。一方、原稿読取り領域よりも原稿操作方向X
に関して上流側に位置するように、第1及び第2
の側板14a,14b間には、取付板54が固定
して設けれている。この取付板54の、第1の側
板14a側の部分には、折曲片54aが立ち下が
つた状態で一体に設けられている。この折曲片5
4aと第1の側板14aとの間には、前述した第
1のプール軸52aと平行に第2のプーリ軸52
bが回動自在に取り付けられている。
このような第1のプーリ軸52aの第1の側板
14a側の部分には、第1のプーリ56aが固定
して取り付けられている。一方、この第1のプー
リ56aに対向する第2のプーリ軸52bの部分
には、第2のプーリ56bが固定して取り付けら
れている。
一方、第5図に示すように、これら第1及び第
2のプーリ56a,56b間には、駆動力伝達媒
体としてのワイヤ58が巻回されている。このワ
イヤ58の一端は、前述した第1の支軸38aの
突出端に固着され、ワイヤ58の他端は、コイル
スプリング60を介して、キヤリツジ本体22に
一体に成形された取付け片22cに固着されてい
る。このようにして、第1のプーリ軸52aの回
転により、キヤリツジ20は移動される。
また、このキヤリツジ駆動機構50は、第1図
に示すように、更に、駆動源としてパルスモータ
62を備えている。尚、この駆動源は、別段パル
スモータでなくとも良く、例えば、エンコーダを
備え、回転量の制御が可能なモータであつても良
い。このパルスモータ62の駆動軸62aと第1
のプーリ軸52aとの間には、パルスモータ62
の駆動力を伝達する駆動力伝達機構64が設けら
れている。
この駆動力伝達機構64は、パルスモータ62
の回転数を減速して伝えるギヤーユニツト64a
と、このギヤーユニツト64aにおける減速され
た駆動力を第1のプーリ軸52aに伝えるタイミ
ングベルト64bとを備えている。このようにし
て、パルスモータ62の駆動力によりキヤリツジ
20は、画像走査方向Xに沿つて、移動駆動され
る。
一方、前述した画像読取り領域Nに対応して本
体12に形成された開口12aには、これを閉塞
するように原稿セツト面、即ち、プラテンガラス
66が設けられている。この画像読取装置10に
より画像を読み取られる原稿は、原稿面を下にし
て、このプラテンガラス66上に載置される。ま
た、このプラテンガラス66を本体12に固定す
るために、プラテンガラス66の画像走査方向X
に関して下流側及び上流側の側縁には、第1及び
第2のプラテンガラス押え板68a,68bが取
り付けられている。
ここで、第6図に示すように、画像走査方向X
に関して上流側に位置する第2のプラテンガラス
押え板68bの下面には、プラテンガラス66の
側縁に隣接した状態で、即ち、画像読取り領域N
から画像読取り方向Xに沿つて外れた位置に、キ
ヤリツジ29の基準位置設定部材70が取り付け
られている。この基準位置設定部材70は、幅方
向に沿つて延出して設けられ、下面に凹所が形成
された黒色の第1の部材70aと、この凹所中に
埋設され、下面が露出された白色の第2の部材7
0bとから構成されている。
第1の部材70aは、アルミニウムの板材をブ
ラツクアルマイト処理して形成したものを用いて
いる。一方、第2の部材70bは、白色のセラミ
ツク板から形成されている。即ち、この基準位置
設定部材70においては、キヤリツジ20の移動
により走査される部分に、白色帯部Whと、この
白色帯部Whより画像読取り領域N側に隣接した
位置した黒色帯部Blとからなる検出面を備えて
いることになる。
尚、前述した光電変換器34により、白色帯部
Whにおいて検出される白レベルから黒色帯部Bl
において検出される黒レベルに検出レベルが変化
することを利用して、電気的に、読取り走査のた
めのスタート位置を設定している。一方、この白
色帯部Whは、読取り走査時における基準の白レ
ベルを設定し、光電変換器34における読取りレ
ベルの範囲を決定するための機能も備えている。
この白色帯部Whにおいて設定された白レベルを
基準として、一対のハロゲンランプ28a,28
bの光量の変化の補正、及びシエーデイング補正
が実行される。具体的には、これら補正は、各フ
イルタG,B,Rを切換え装着した状態で、各画
像読取り走査前に、その都度、白色帯部Whを読
取り、その白データを基準データとして上述した
ように、制御回路に記憶することにより行なわれ
ている。
また、第1図に示すように、前述した取付け板
54の幅方向の略中央部の下面には、パルスモー
タ62の駆動のタイミングを規定するためのリセ
ツトスイツチ72が取り付けられている。このリ
セツトスイツチ72は、キヤリツジ20の、リセ
ツトスイツチ72に対向する一側縁が、キヤリツ
ジ20の復帰動作に伴つて、リセツトスイツチ7
2のアクチユエータ72aを押し込むことによ
り、オンされ、キヤリツジ20の一側縁がアクチ
ユエータ72aから離間することにより、オフさ
れる。換言すれば、このキヤリツジ20は、これ
の一側縁が画像読取り領域Nを通り越して、リセ
ツトスイツチ72をオンするまで、移動するよう
に設定されている。
尚、前述した黒色帯部Blからリセツトスイツ
チ72までの範囲は、ホームポジシヨン領域Hと
して規定される。
次に、第7図乃至第9図を参照して、前述した
フイルタ機構36におけるフイルタ枠36aの位
置を切り換える切り換え手段、即ち、切り換え機
構74について説明する。
第7図に示すように、第1及び第2の側板14
a,14bには、前述した黒色帯部Blよりホー
ムポジシヨン領域H側に前述した距離Lだけ入り
込んだ位置に、キヤリツジ本体22には当接しな
いが、フイルタ枠36aには当接するように、作
動部材としての規制手段、即ち、第1及び第2の
突出部76a,76bが夫々設けられている。こ
こで、第1若しくは第2の突出部76a,76b
と前述したリセツトスイツチ72との距離は、前
述した距離Lの2倍の距離に相当するように設定
されている。
一方、キヤリツジ本体22の、フイルタ枠36
aが載置されている部分の上面には、フイルタ枠
36aを画像走査方向Xに沿つて移動可能に支持
するために、一対のフイルタ枠ガイドレール78
a,78bが、画像走査方向Xに沿つて延出した
状態で、互いに平行に取り付けられている。フイ
ルタ枠36aの下面には、これらガイドレール7
8a,78bに嵌合される一対の溝80a,80
bが形成されている。これらガイドレール78
a,78bが溝80a,80bに夫々嵌合するこ
とにより、フイルタ枠36aは、画像走査方向X
に沿つて、確実に摺動するように支持されてい
る。
このフイルタ枠36aとキヤリツジ本体22と
の間には、一対のコイルスプリング82a,82
bが取り付けられている。これらコイルスプリン
グ82a,82bは、フイルタ枠36aを、原稿
走査方向Xとは反対の方向に移動するように付勢
している。
前述したフイルタ枠36の上には、フイルタ群
B,G,Rの両側に位置するように、一対のカム
部材、即ち、カム溝84,86が形成されてい
る。一方、キヤリツジ本体22には、両カム溝8
4,86に夫々係止される一対の係止爪88,9
0が取り付けられている。即ち、第1の側板14
a側において、第1のカム溝84に第1の係止爪
88が係止され、第2の側板14b側では、第2
のカム溝86に第2の係止爪90が係止されてい
る。
これら第1及び第2のカム溝84,86、及び
第1及び第2の係止爪88,90は、間に置かれ
たフイルタ群B,G,Rを中心として左右対象形
状に形成されている。従つて、以下の説明におい
ては、第1の側板14a側の第1のカム溝84及
び第1の係止爪88を代表して説明し、第2のカ
ム溝86及び第2の係止爪90の説明は省略す
る。
第1のカム溝84は、第8図に示すように、画
像走査方向Xに沿つて延出する直線溝部84a
と、この直線溝部84aの画像走査方向Xに関し
て上流側の一端部に接続された一端部を有して第
1の側板14aに向けて突出し、直線溝部84a
の他端部付近に接続された他端部を有した曲線状
の復帰部、即ち、迂回溝部84bとから、概略D
字形状に構成されている。
この直線溝部84aは、所定の第1の深さD1
を有するように形成されている。この直線溝部8
4aには、中ほどに、第1及び第2の突起部84
c,84dが画像走査方向Xに沿つて距離Lを隔
てて形成されている。また、第2の突起部84d
と直線溝部84aの一端部との間の距離は、各フ
イルタ間の距離Lよりも短い距離に設定されてい
る。第1の突起部84c及び第2の突起部84c
は、共に、画像走査方向Xに反対の方向に沿つて
徐々にその高さを高くする傾斜面と、この傾斜面
の頂上が所定の第1の深さD1より浅い第2の深
さD2を有した位置で直立して設けられた直立面
とから構成されている。
この直線溝部84aの一端部の深さと、迂回溝
部84bの一端部の深さとは、共に第1の深さ
D1に設定されている。一方、迂回溝部84bの
中程から他端部に向けての部分は、その深さを
徐々に浅くするように傾斜して設けられている。
即ち、迂回溝部84bの他端部においては、その
深さは、第1の深さD1より浅い第3の深さD3
設定されている。
一方、前述したキヤリツジ本体22の、フイル
タ枠36aよりも、画像走査方向Xに沿つて下流
側に位置する部分には、支軸92が起立して設け
られている。この支軸92に、係止部材、即ち、
係止レバー94が枢動自在に取り付けられてい
る。即ち、この係止レバー94は、支軸92回り
に水平面内で回動可能に、且つ、支軸92に沿つ
て垂直面内で移動可能に、支軸92に取り付けら
れている。この係止レバー94は、第7図に示す
ように、その先端部に、前述した第1のカム溝8
4に係合する第1の係止爪88を下方に折曲した
状態で備えている。
この支軸92には、第9図に示すように、係止
レバー94を下方に付勢するとともに、第7図に
示すように、係止レバー94を図中時計方向に、
即ち、第1の側板14aに向けて回動するように
付勢するばね96が取り付けられている。換言す
れば、このばね96は、係止レバー94を下方に
付勢するコイルスプリング部96aと、側方へ付
勢するトーシヨンスプリング部96bとから構成
されている。このようにして、第1の係止爪88
は、これの下端が第1のカム溝84の底面に当接
するように、且つ、これの側面が第1のカム溝8
6の第1の側板14a側の側面に当接するよう
に、付勢されている。
このような構成により、フイルタ枠36aは、
一対のコイルスプリング82a,82bにより、
常に画像走査方向Xに反対の方向に、換言すれ
ば、ホームポジシヨン領域H側に付勢されている
ものの、第1の係止爪88が第1のカム溝84に
係止されることにより、その位置を係止位置に応
じて保持されることになる。即ち、第1のカム溝
84の画像走査方向Xに関して下流側の端面は、
係止部、即ち、青色フイルタ用設定面SBとして規
定され、第1の突起部84cの直立面は、係止
部、即ち、緑色フイルタ用設定面SGとして規定さ
れ、そして、第2の突起部84dの直立面は、係
止部、即ち、赤色フイルタ用設定面SRとして規定
されている。
ここで、前述した第1の係止爪88が青色フイ
ルタ用設定面SBに係合することにより、フイルタ
機構36の青色フイルタBは、反射光の光路中に
位置するように、また緑色フイルタ用設定面SG
係合することにより、フイルタ機構36の緑色フ
イルタGは、反射光の光路中に位置するように、
更に、第9図に示すように、赤色フイルタ用設定
面SRに係合することにより、フイルタ機構36の
赤色フイルタRは、反射光の光路中に位置するよ
うに、その位置を切り換えられることになる。
以上のように構成された画像読取装置10にお
いて、以下に画像読取り動作について説明する。
まず、原稿がカラー画像面を備え、このカラー
画像面を読み取る場合について説明する。
画像読取装置10の図示しないメインスイツチ
をオンすることにより、制御回路の作動により、
キヤリツジ20がいずれの位置にあろうと、パル
スモータ62の駆動により、ホームポジシヨン領
域Hまで復帰される。この復帰動作に伴つて、キ
ヤリツジ20に設けられたフイルタ機構36のフ
イルタ枠36aは、第1及び第2の側板14a,
14bに夫々設けられた第1及び第2の突出部7
6a,76bに当接する。このようにして、フイ
ルタ機構36においては、キヤリツジ20の復帰
動作前に、反射光の光路中にいずれのフイルタが
位置していたとしても、必ず、画像走査方向Xに
関して下流側に位置したフイルタ、即ち、この一
実施例においては、青色フイルタBが反射光の光
路中に位置するようになる。まず、この動作につ
いて詳述する。
反射光の光路中に赤色フイルタRが位置した状
態で、即ち、係止爪88,90が赤色フイルタ用
設定面SRに係止された状態で、キヤリツジ20
が、前述したように、パルスモータ62により画
像走査方向Xとは反対の方向に移動されて来る。
この移動において、キヤリツジ20がホームポジ
シヨン領域Hに入り込んだ状態で、フイルタ枠3
6aは、第1及び第2の突出部76a,76bに
当接して、その移動を禁止されるが、キヤリツジ
本体22は、更に、距離Lの2倍以上の距離だけ
移動されることになる。
換言すると、第1及び第2の係止爪88,90
は、キヤリツジ本体22に取り付けられているの
で、フイルタ枠36aの移動が停止された後も、
更に、距離Lの2倍の距離だけ移動できることに
なる。即ち、第1及び第2の係止爪88,90
は、第1及び第2のカム溝84、86の夫々の直
線溝部84aを、画像走査方向Xとは反対の方向
に移動されることになる。ここで、第1及び第2
の係止爪88,90は、第2のばね96bによ
り、夫々第1及び第2の側板14a,14bに向
かう方向に付勢されているので、直線溝部84a
の一端部に至つた段階で、迂回溝部84bの一端
部に入り込むことになる。
このようにして、この後、キヤリツジ20が画
像走査方向Xに沿つて移動されることに伴い、フ
イルタ枠36bと第1及び第2の突出部76a,
76bとの係合が解除され、フイルタ枠36aは
第1及び第2のコイルスプリング82a,82b
の付勢力により、画像走査方向Xとは反対の方向
に移動される。従つて、第1及び第2の係止爪8
8,90は、相対的に、迂回溝部84bを介して
直線溝部84aの他端面、即ち、青色フイルタ用
設定面SBに当接させられることになる。即ち、キ
ヤリツジ20のホームポジシヨン領域Hへの復帰
動作に伴い、反射光の光路中には、青色フイルタ
Bが位置することになる。
以上の説明は、予め、赤色フイルタRが反射光
の光路中に位置している場合についてなされた
が、緑色フイルタGがこの光路中に予め位置して
いた場合にも、即ち、係止爪88,90が緑色フ
イルタ用設定面SGに係止されている場合にも、フ
イルタ枠36aが停止してからキヤリツジ本体2
2が距離Lの2倍の距離だけ移動するので、前述
した赤色フイルタRの場合と同様に、キヤリツジ
20のホームポジシヨン領域Hへの復帰動作に伴
い、反射光の光路中に青色フイルタBが位置する
ようになる。
このようにして、キヤリツジ20の復帰動作前
に、反射光の光路中にいかなるフイルタが位置し
ていようとも、キヤリツジ20のホームポジシヨ
ン領域Hへの復帰動作に伴い、必ずこの反射光の
光路中には、画像走査方向Xに関して下流側のフ
イルタ、すなわち、青色フイルタBが位置するよ
うになる。
キヤリツジ20がホームポジシヨン領域Hに復
帰され、待機された後、例えば、この画像読取装
置10が接続されている図示しないプリンタや
CRTの電源がオンされる。このCRTのスタート
信号にもとずいて、画像読取装置10の制御回路
が制御動作を開始する。
この開始に伴い、第10図に示すように、ハロ
ゲンランプ28a,28bは点灯され、ホームポ
ジシヨン領域Hにおける基準位置設定部材70が
光電変換器34により捕えられ始める。即ち、ま
ず、白色の第2の部材70bの白色帯部Whの基
準の白レベルが光電変換器34を介して読み取ら
れ、このデータが基準データとして記憶される。
尚、この際、シエーデイング補正及びハロゲンラ
ンプ28a,28bの光量変化の補正が同時に行
われる。
一方、この制御動作の開始に伴い、パルスモー
タ62の駆動が開始され、キヤリツジ20が、画
像走査方向Xに沿つて移動され始める。このよう
にして、光電変換器34は、第1の部材70aの
黒色帯部Blを光学的に捕えることになる。ここ
で、光電変換器34の各画素からの出力レベル
が、黒の判定レベルに達したビツト数を計測し、
そのビツト数が所定数に達した位置を読取り基準
位置O1と規定し、この読取り基準位置O1は制御
回路に記憶される。
即ち、具体的には、光電変換器34の出力は、
A/Dコンバータに入力されることになる。ここ
で、このA/Dコンバータの入力レベルにフルス
ケールの1/4の値が読取り基準レベルとして規定
される。尚、この1/4という数値は、1/2でも1/8
でも良く、要は、その数値は限定されない。ここ
で、読取り基準レベルをフルスケールの1/2nに規
定することにより、A/Dコンバータの出力をそ
のまま検出結果として用いることが出来る。ま
た、この数値を1/2以下にする理由は、所定の白
レベルが、シエーデイング特性により、最悪の場
合で1/2にまで落ち込む可能性があるからである。
更に、この一実施例のように、1/4に設定するこ
とにより、黒レベルの設定が、真黒でなくとも良
く、設定が簡易化される。
また、読取り基準位置O1の設定は、光電変換
器34を構成している全てのシリコンフオトセル
(画素)からの出力が、白レベルから黒レベルに
変化した位置、もしくは、1個のフオトセルが白
レベルから黒レベルに変化した位置ではなく、
862画素の中で、2n個、この一実施例では、64個
のフオトセルが変化した位置を読取り基準位置
O1と設定している。このように設定することに
より、例えば、1個のフオトセルの上にごみが付
着し、1個のフオトセルが黒であると判定した
り、何等かの反射により1個のフオトセルが白で
あると判定している場合においても、正確に読取
り基準位置O1を規定することが出来るようにな
る。また、変化したフオトセルの数を2nに設定す
ることにより、黒レベルに変化したフオトセルの
数をカウンタにより計数し、このカウンタにおけ
るオーバーフローを注目すれば、簡単に検出でき
ることになる。
このようにして、読取り基準位置O1を制御回
路に記憶した後に、この読取り基準位置O1から
パルスモータ62への駆動パルス数を計測し、こ
のパルス数が所定の数値に至つたキヤリツジ20
の位置を読取り開始位置O2と規定する。そして、
この読取り開始位置O2から光電変換器34によ
る画像の読取り動作、更に詳細には、原稿からの
反射光であつて青色フイルタBを透過した光の読
取り動作が開始される。
この読取り動作において、キヤリツジ20は、
第1及び第2のレール16a,16bに案内され
て、画像走査方向Xに沿つて移動されることにな
る。ここで、キヤリツジ20はガイドローラ40
a,40bにより第1のレール16aに支持さ
れ、可動ガイドローラ46により第2のレール1
6bに支持されている。このような構成におい
て、可動ガイドローラ46は、トーシヨンばね4
8により、常に、第2のレール16bに付勢され
ている。換言すると、キヤリツジ20は、このト
ーシヨンばね48により第1のレール16aに付
勢されていることになる。このようにして、キヤ
リツジ20は両方のレール16a,16bに弾性
的に支持され、常に全てのガイドローラ40a,
40b,46は対応するレール16a,16bに
転接することにより、このようにして、たとえ、
両レール16a,16bの平行度が少し狂つてい
ても、キヤリツジ20の走行に際してキヤリツジ
20のがた付きは防止されることになる。
また、第1のレール16aが基準のレールとし
て機能することになり、この第1のレール16a
にガイドローラ40a,40bは常に転接してい
るので、キヤリツジ20の位置は安定され、従つ
て、光電変換器34の移動状態も安定に維持され
ることになる。
更に、ガイドローラ40a,40bは第1のレ
ール16aに、また、可動ガイドローラ46は第
2のレール16bに、夫々弾性的に転接している
ので、たとえ、キヤリツジ20の走行中に画像読
取装置10に衝撃が加えられたとしても、ガイド
ローラ40a,40bと第1のレール16aとの
係合、及び、可動ガイドローラ46と第2のレー
ル16bとの係合が外れることはなく、即ち、キ
ヤリツジ20が両レール16a,16bから外れ
るおそれは無い。このようにして、良好な読取り
動作が実行される。
この読取り動作により読み出されたデータは、
逐次、プリンタ若しくはCRTに、これらの動作
速度に応じて出力される。尚、この画像読取装置
10における読取り速度は、プリンタ若しくは
CRTの作動速度に応じて可変されるようになさ
れている。
以上説明した読取り動作においては、前述した
ように、先ず、青色フイルタBを用いて原稿の青
色画像のみの読取り動作が実行される。この原稿
の青色部分の読取り動作が終了すると、キヤリツ
ジ20は、ホームポジシヨン領域Hに復帰され
る。ここで、既に制御回路に記憶された読取り基
準位置O1に至る。この読取り基準位置O1をキヤ
リツジ20が通過した時点で、この読取り基準位
置O1より距離Lだけ画像走査方向Xに反対する
方向に離間して設けられた突出部76a,76b
にフイルタ枠36aは当接し、キヤリツジ20が
距離Lだけ更に移動することにより、フイルタ枠
切換え機構74のフイルタ枠36aは、第1及び
第2の係止爪88,90が青色フイルタ用設定面
SBに係止される位置から、緑色フイルタ用設定面
SGに係止される位置に、切換えられる。このよう
にして、反射光の光路中に緑色フイルタGが位置
するようになる。
この後、キヤリツジ20は画像走査方向Xに沿
つて移動され始めることになるが、先ず光電変換
器34により、緑色フイルタGを介した入射光に
ついて、前述したように基準の白の読取り動作が
実行される。この読取られた白データは、前回の
青色フイルタBの場合と同様に制御回路に記憶さ
れる。また、前回の青色フイルタBの場合と同様
に、白レベルから黒レベルに変更される読取り基
準位置O1、及びこの読取り基準位置O1を通過し
た時点から所定のパルス数を計測することによ
り、読取り開始位置O2が夫々改めて規定される
ことになる。
このようにして、原稿の緑色の画像が光電変換
器34により、読取り走査され、この後、キヤリ
ツジ20は、ホームポジシヨン領域Hに再び復帰
される。
ここで、既に制御回路に記憶された読取り基準
位置O1に至る。この読取り基準位置O1をキヤリ
ツジ20が通過してから距離Lだけ移動した時点
で、突出部76a,76bにフイルタ枠36aが
当接する。一方、この読取り基準位置O1をキヤ
リツジ20が通過してからキヤリツジ20は、今
度は、距離Lの2倍に相当する距離を更に移動す
ることになる。このようにして、フイルタ枠36
aはキヤリツジ本体22に対して、相対的に距離
Lだけ移動することになり、従つて、フイルタ枠
切換え機構74のフイルタ枠36aは、第1及び
第2の係止爪88,90が緑色フイルタ用設定面
SGに係止される位置から、赤色フイルタ用設定面
SRに係止される位置に切換えられる。このように
して、反射光の光路中に赤色フイルタRが位置す
るようになる。
この後、キヤリツジ20は画像走査方向Xに沿
つて再び移動され始めることになるが、先ず光電
変換器34により、赤色フイルタRを介した入射
光について、前述したように基準の白の読取り動
作が実行される。この読取られた白データは、前
回の緑色フイルタGの場合と同様に制御回路に記
憶される。また、前回の緑色フイルタGの場合と
同様に、白レベルから黒レベルに変更される読取
り基準位置O1、及びこの読取り基準位置O1を通
過した時点から所定のパルス数を計測することに
より、読取り開始位置O2が夫々改めて規定され
ることになる。
このようにして、原稿の赤色の画像が光電変換
器34により、読取り走査され、この後、キヤリ
ツジ20は、ホームポジシヨン領域Hに再び復帰
される。
このようにして、一連のカラー画像の読取り動
作が完了する。
このようにカラー画像の読取り動作が終了する
と、制御回路によりキヤリツジ20は、ホームポ
ジシヨン領域Hに向かつて、リセツトスイツチ7
2がオンされるまで移動される。即ち、読取り基
準位置O1から距離Lの3倍に相当する距離だけ
移動された時点で、キヤリツジ20の駆動は停止
される。一方、フイルタ枠36aは、係止爪8
8,90が赤色フイルタ設定面SRに係止されてい
る位置に保持されているので、このフイルタ枠3
6aは読取り基準位置O1から距離Lの2倍に相
当する距離だけ進んだ時点で突出部76a,76
bに当接し、以後の移動を阻止される。このよう
にして、係止爪88,90は、赤色フイルタ設定
面SRから距離Lだけ進まされることになり、この
結果、係止爪88,90は、第1及び第2のばね
96a,96bの付勢力により、迂回溝部84b
を通つて青色フイルタ設定面SBに係止される状態
となる。
このように、一連のカラー画像読取り動作が終
了した後で、キヤリツジ20がホームポジシヨン
領域Hに復帰されることにより、初期状態、即
ち、青色フイルタBが反射光の光路中に位置する
状態、に復帰されることになる。
以上のように構成、及び動作される画像読取装
置10において、フイルタ機構36は切換機構7
4により、各フイルタR,G,Bが反射光の光路
中に選択的に位置するように切換えられることに
なる。ここで、各フイルタR,G,Bが切換えら
れたとしても、光電変換器34の出力レベルが変
化せずに、一定の出力レベルを維持できるよう
に、第11図に示すように、両ハロゲンランプ2
8a,28bと、これらに電圧を印加する電源1
00との間には、制御回路からの制御信号に従つ
て電源100からの電圧を変化させる第1の規制
回路102が接続されている。
以下に、この第1の規制回路102の一実施例
の構成を説明する。
第11図に示すように、電源100に接続され
た電圧入力端子104a,104bの一方の入力
端子104aは、第1のnpn形トランジスタ10
6を介して一方の出力端子108aに接続されて
いる。また、他方の入力端子104bは、直接に
他方の出力端子108bに接地ラインにより接続
されている。ここで、入力端子104a,104
b間には第1の電界コンデンサ110aが接続さ
れている。一方、出力端子108a,108b間
にも第2の電界コンデンサ110bが接続されて
いる。尚、出力端子108a,108b間には、
第1及び第2のハロゲンランプ28a,28bが
並列に接続されている。
この第1のトランジスタ106のコレクタとベ
ースとの間には抵抗が接続されている。また、こ
の第1のトランジスタ106のベースは、第2の
トランジスタ112ののコレクタに接続されてい
る。この第2のトランジスタ112のエミツタ
は、チエナーダイオード114とコンデンサ11
6とを並列に介して、接地ラインに接続されてい
る。一方、第1のトランジスタ106のエミツタ
と第2のトランジスタ112のエミツタとの間
は、抵抗を介して互いに接続されている。更に、
第2のトランジスタ112のベースは第1の抵抗
118を介して第1のトランジスタ106のベー
スに、また、第2の抵抗120を介して接地ライ
ンに、夫々接続されている。
この構成により、第1及び第2の抵抗118,
120の接続点Aにおける電圧VAは、第2のト
ランジスタ112におけるベース〜エミツタ電圧
VBEとチエナーダイオード114におけるチエナ
ー電圧VZとを加えた値により規定される。この
電圧VAは、周知のように、一定の電圧値に保た
れるように成されている。
この第1の規制回路102には、制御回路から
の制御信号が入力される第1及び第2の制御信号
入力端子122a,122bが設けられている。
この第1の制御信号入力端子122aは、第3の
トランジスタ124のベースに抵抗を介して接続
されている。一方、第2の制御信号入力端子12
2bは、第4のトランジスタ126のベースに抵
抗を介して接続されている。これら第3及び第4
のトランジスタ124,126は、“H”レベル
の制御信号によりオンされ、“L”レベルの制御
信号によりオフされるスイツチとして機能してい
る。
ここで、第3のトランジスタ124のコレクタ
は、第3の抵抗128を介して、また、第4のト
ランジスタ126のコレクタは、第4の抵抗13
0を介して、夫々、第1及び第2の抵抗118,
120の間の接続部分Aに接続される。
このような第1の規制回路102の構成によ
り、両出力端子108a,108b間に印加され
る電圧V0は、点Aにおける電圧VAを第1の抵抗
118の抵抗値R1と抵抗値RVとで抵抗分割した
値となる。
即ち、V0は、以下の式により規定される。
V0=R1+RV/RV×VA ここで、RVは、第2乃至第4の抵抗120,
128,130の抵抗値R2,R3,R4の並列抵抗
値により計算される抵抗値である。
一方、第1及び第2の制御信号入力端子122
a,122bには、選択されたフイルタに応じて
決められた制御信号が入力される。即ち、この制
御回路は、選択されたフイルタの色に応じて、換
言すれば、光電変換器34に入射される光の色に
応じて、夫々の色温度が変化することに着目し
て、どのフイルタが選択されたとしても、光電変
換器34からの出力レベルが一定となるように、
ハロゲンランプ28a,28bの露光量、即ち、
ハロゲンランプ28a,28bへの印加電圧を規
定するように、制御信号を出力している。
具体的には、青色フイルタBが選択された場合
には、第1の制御信号入力端子122aには、
“H”レベル信号が、また第2の制御信号入力端
子122bには、“L”レベル信号が夫々入力さ
れる。また、緑色フイルタGが選択された場合に
は、第1の制御信号入力端子122aには、“L”
レベル信号が、また第2の制御信号入力端子12
2bには、“H”レベル信号が夫々入力される。
更に、赤色フイルタRが選択された場合には、第
1の制御信号入力端子122aには、“L”レベ
ル信号が、また第2の制御信号入力端子122b
にも、“L”レベル信号が夫々入力される。
ここで、前述したように、第3及び第4のトラ
ンジスタ124,126は、夫々、“H”レベル
信号が入力されることによりオンされ、“L”レ
ベル信号が入力されることによりオフされる。即
ち、第1の制御信号入力端子122aに“H”レ
ベル信号が入力されると、第3のトランジスタ1
24はオンされ、従つて、第3の抵抗128の抵
抗値R3は並列抵抗値RVの計算に寄与することに
なる。一方、第1の制御信号入力端子122aに
“L”レベル信号が入力されると、第3のトラン
ジスタ124はオフされ、従つて、第3の抵抗1
28の抵抗値R3は並列抵抗値RVの計算に寄与し
ないことになる。
また、第2の制御信号入力端子122bに
“H”レベル信号が入力されると、第4のトラン
ジスタ126はオンされ、従つて、第4の抵抗1
30の抵抗値R4は並列抵抗値RVの計算に寄与す
ることになる。一方、第2の制御信号入力端子1
22bに“L”レベル信号が入力されると、第4
のトランジスタ126はオフされ、従つて、第4
の抵抗130の抵抗値R4は並列抵抗値RVの計算
に寄与しないことになる。
このようにして、青色フイルタBが選択された
場合には、抵抗値RVは第2の抵抗120の抵抗
値R2と第3の抵抗128の抵抗値R3との並列抵
抗値により計算される。また、緑色フイルタGが
選択された場合には、抵抗値RVは第2の抵抗1
20の抵抗値R2と第4の抵抗130の抵抗値R4
との並列抵抗値により計算される。更に、赤色フ
イルタRが選択された場合には、抵抗値RVは第
2の抵抗120の抵抗値R2そのものにより計算
される。
このように、この一実施例によれば、選択され
たフイルタの色特性に応じて、ハロゲンランプ2
8a,28bへの印加電圧値、即ち、ハロゲンラ
ンプ28a,28bの光源の色温度特性を変化さ
せ、この温度特性とフイルタの色特性とによつ
て、光電変換器34からの出力感度は、常に一定
に維持されることになる。
このようにして画像読取装置10においては、
光電変換器34への入射光量を一定にすることに
より、出力レベルを一定に維持するようにしてい
る。ここで、光電変換器34からの出力信号は、
第12図に示すように、処理回路132において
ビデオ信号に変換されている。このビデオ信号
は、ゲイン調整部134においてゲイン調整をな
されることになる。ゲイン調整されたビデオ信号
は、A/Dコンバータ136においてデジタル信
号に変換され、図示しないCRTやプリンタに出
力される。
ここで、CRTやプリンタにおける画質を向上
させるために、この一実施例では、明度調整が行
われている。この明度調整は、第12図に示すよ
うに、画像読取装置10のパネルボード138に
設けられた明度切換スイツチ140を押すことに
より実行される。
この明度切換スイツチ140は、コントロール
部142に接続されている。このコントロール部
142は、明度切換スイツチ140を1回押す毎
に、明度レベルを切り変えるべく、後述する第3
及び第4の制御信号入力端子144a,144b
に異なる種類の制御信号を出力するようになされ
ている。このコントロール部142は、前述した
第3及び第4の制御信号入力端子144a,14
4bを備えた第2の規制回路146と、前述した
A/Dコンバータ136とに接続されている。
尚、この第2の規制回路146には、電源100
が接続されている。
この第12図の構成は、第13図に具体的に示
されている。
前述したパネルボード138には、明度切換ス
イツチ140の他に、この明度切換スイツチ14
0により切換られた明度がいずれの程度のものな
のかを示す2個の発光素子148a,148bが
各発光素子148a,148bは、コントロール
部142に接続されている。普通の明度が設定さ
れた状態から、明度切換スイツチ140が1回押
されることにより、低明度が設定される。この設
定に伴い、第1の発光素子148aが点灯される
ようになされている。また、この低明度が設定さ
れた状態から、明度切換スイツチ140が更に1
回押されることにより、高明度が設定される。こ
の設定に伴い、第2の発光素子148bが点灯さ
れるようになされている。更に、この状態から、
明度切換スイツチ140が更に1回押されること
により、普通の明度が設定される。この設定に伴
い、両発光素子148a,148bは共に消灯さ
れるようになされている。
また、コントロール部142は、第1及び第2
の制御信号出力端子150a,150bを備えて
いる。第1の制御信号出力端子150aは、第1
の制御信号入力端子144aに接続され、第2の
制御信号入力端子150bは、第2の制御信号入
力端子144bに接続されている。
ここで、普通の明度が設定されている場合に
は、第1及び第2の制御信号出力端子150a,
150bには、夫々、“H”レベル信号及び“L”
レベル信号が出力される。この普通の明度が設定
されている場合から、明度切換スイツチ140が
1回押されて、低明度が設定されている場合に
は、第1及び第2の制御信号入力端子150a,
150bには、夫々、“L”レベル信号及び“H”
レベル信号が出力され、明度切換スイツチ140
が更に押されて、高明度が設定されている場合に
は、第1及び第2の制御信号出力端子150a,
150bには、共に、“L”レベル信号が出力さ
れている。
次に、第2の規制回路146の構成について説
明する。
この第2の規制回路146は、定電圧用集積回
路152を備えている。この定電圧用集積回路1
52の入力端子には、電源100の12Vの出力端
子が接続されている。この定電圧用集積回路15
2の入力端子は、コンデンサを介して、定電圧用
集積回路152の接地端子とオペアンプ154の
入力端子と電源100の接地端子とに接地ライン
を介して接続されている。また、定電圧用集積回
路152の出力端子は、コンデンサを介して、ま
た抵抗値R5の第5の抵抗156及び抵抗値R6
第6の抵抗158を直列に介して、オペアンプ1
54の出力端子に接続されている。尚、第6の抵
抗158には、コンデンサが並列に接続されてい
る。
また、オペアンプ154の一方の入力端子は、
第5及び第6の抵抗156,168の接続端に接
続されている。ここで、定電圧用集積回路152
の出力端子は、抵抗値R7の第7の抵抗160を
介して、オペアンプ154の他方の入力端子に接
続されている。このオペアンプ154の他方の入
力端子は、第8の抵抗162を介して、前述した
接地ラインに接続されている。
このような構成により、第7及び第8の抵抗1
60,102の接続部分Cに一定の電圧VCが出
力されることになる。尚、定電圧用集積回路15
2の出力端子は、A/Dコンバータ136の基準
電圧入力端子136aに接続されている。
前述した第3の制御信号入力端子144aは、
第5のトランジスタ164のベースに接続されて
いる。この第5のトランジスタ164のコレクタ
は、第9の抵抗166を介してオペアンプ154
の他方の入力端子に接続されている。この第5の
トランジスタ164のエミツタは接地ラインに接
続されている。
一方、第2の制御信号入力端子144bは、第
6のトランジスタ168のベースに接続されてい
る。この第6のトランジスタ168のエミツタ
は、第10の抵抗170を介して、オペアンプ15
4の他方の入力端子に接続されている。この第6
のトランジスタ168のエミツタは、接地ライン
に直接に接続されている。
尚、第5のトランジスタ164のベースは、第
11の抵抗172を介して電源100の5Vの出力
端子に、また、第12の抵抗174を介して接地ラ
インに、それぞれ接続されている。また、第6の
トランジスタ168のベースは、第13の抵抗17
6を介して電源100の5Vの出力端子に、また、
第14の抵抗178を介して接地ラインに、それぞ
れ接続されている。
このような第2の規制回路146の構成によ
り、A/Dコンバータ136の基準電圧入力端子
136aに出力される基準電圧V0は、以下の式
により計算されることになる。
V0=R5/R5+R6×R7+RV/R7×VC ここで、RVは、第8、第9、並びに第10の抵
抗162,166,170の夫々の抵抗値R8
R9,R10の並列抵抗値により規定される抵抗値で
ある。
ここで、第5及び第6のトランジスタ164,
168は、夫々、“H”レベル信号が入力される
ことによりオンされ、“L”レベル信号が入力さ
れることによりオフされる。即ち、第3の制御信
号入力端子150aに“H”レベル信号が入力さ
れると、第5のトランジスタ164はオンされ、
従つて、第9の抵抗166の抵抗値R9は並列抵
抗値RVの計算に寄与することになる。一方、第
3の制御信号入力端子150aに“L”レベル信
号が入力されると、第5のトランジスタ164は
オフされ、従つて、第9の抵抗166R9の抵抗
値は並列抵抗値RVの計算に寄与しないことにな
る。
また、第4の制御信号入力端子150bに
“H”レベル信号が入力されると、第6のトラン
ジスタ168はオンされ、従つて、第10の抵抗1
70の抵抗値R10は並列抵抗値RVの計算に寄与す
ることになる。一方、第4の制御信号入力端子1
50bに“L”レベル信号が入力されると、第10
のトランジスタ170はオフされ、従つて、第10
の抵抗170の抵抗値R10は並列抵抗値RVの計算
に寄与しないことになる。
このようにして、普通の明度が明度切換スイツ
チ140により選択されて場合には、抵抗値RV
は、第8の抵抗162の抵抗値R8と第9の抵抗
166の抵抗値R9との並列抵抗値により規定さ
れることになる。また、高い明度が選択さてた場
合には、抵抗値RVは、第8の抵抗162の抵抗
値R8のみにより規定される抵抗値となる。更に、
低い明度が選択された場合には、抵抗値RVは、
第8の抵抗162の抵抗値R8と第10の抵抗17
0の抵抗値R10との並列抵抗値により規定される
ことになる。
このように明度切換スイツチ140により画像
の明度が切換られることにより、抵抗値RVが変
化し、従つて、A/Dコンバータ136の基準電
圧入力端子136aに入力される基準電圧V10
変化することになる。
ここで、A/Dコンバータ136のデータ出力
端子136bから出力されるデータの値は、 出力データ値= 入力電圧÷基準電圧×フルビツト数 により規定されている。従つて、この基準電圧が
明度の切換により変化することにより、出力デー
タの値もこの明度の切換により変化することにな
る。このようにして、明度切換スイツチ140に
より明度を切換ことにより、原稿の画質に拘ら
ず、画像の画質が向上されることになる。
尚、上述した一実施例においては、画像読取り
動作について、原稿がカラー画像面を備えている
場合について説明した。ここで、原稿が白黒画像
面を備えている場合には、フイルタ機構36は、
緑色フイルタGが切換機構74により、反射光の
光路中に位置するように、その位置を切換られ
る。このようにして、原稿の白黒画像は、緑色フ
イルタGを介して読取り走査されることになる。
以上詳述したように、この一実施例によれば、
以下に述べるような種々の効果を奏することがで
きるようになる。
(1) まず、フイルタ機構36の位置を切換るため
の切換機構74を、フイルタ枠36aに形成し
た一対のカム溝84,86と、これらカム溝8
4,86に夫々係止される一対の係止爪88,
90と、フイルタ枠36aに当接可能に第1お
よび第2の側板14a,14bに取付けられた
突出部76a,76bとを備えるように構成し
ている。そして、これら突出部76a,76b
をホームポジシヨン領域H内に設けるようにし
ている。このようにして、フイルタの切換及び
リセツト動作がホームポジシヨン領域Hにおい
て行われるようになる。従つて、このフイルタ
の切換動作は、読取り領域Nとは全く無関係に
行われることになり、この読取り領域を広く設
定できることになる。
また、この切換機構74は、自身で駆動源を
備えておらず、キヤリツジ20の駆動源である
パルスモータ62の駆動力を利用している。こ
のようにして、切換機構74の構成は簡単化さ
れると共に、その制御が容易におこなわれるよ
うになる。
更に、いずれのフイルタが反射光の光路中に
位置した状態で、画像読取装置10の駆動が停
止された場合でも、画像読取装置10の駆動の
再開にともない、キヤリツジ20がリセツトス
イツチ72をオンするまで画像走査方向Xとは
反対の方向に沿つて移動されることにより、自
動的にフイルタ機構36は初期状態に復帰され
ることになる。即ち、電源のオン動作に伴い、
フイルタ機構36の青色フイルタBが、自動的
に反射光の光路中に位置するようになる。この
ように、キヤリツジ20の復帰動作とフイルタ
機構36の復帰動作とが同時に実行されるの
で、両者の間に無駄な動作がなく、読取り開始
までの時間が短縮化されることになる。
(2) 次に、この一実施例においては、キヤリツジ
20の支持機構として、第1のレール16aに
転接される第1及び第2のガイドローラ40
a,40bと、第2のレール16bに転接され
る可動ガイドローラ46とを備えるようにして
いる。ここで、第1及び第2のガイドローラ4
0a,40bは、その位置を固定して取り付け
られており、一方、可動ガイドローラ46は、
その位置を可動に取り付けられている。また、
可動ガイドローラ46はトーシヨンばね48に
より、第2のレール16bに圧接されるように
付勢されている。このようにして、常にキヤリ
ツジ20は弾性的に支持されているので、たと
え、両レール16a,16bの平行度が多少狂
つていても、キヤリツジ20の走行時における
キヤリツジ20のがた付きは防止されることに
なる。
また、キヤリツジ本体22のストツパアーム
22bにより、レバー部材24が回動規制され
ることになり、キヤリツジ20の傾斜が防止さ
れることになる。従つて、光電変換器34が読
取り走査方向に対し傾いたり、読取り最中に振
動することが無く、精度良く読取ることが出
来、再生画像に歪みやブレ等が生じない良好な
再生画像が提供出来ることになる。
(3) また、この一実施例において、キヤリツジ2
0をホームポジシヨン領域Hから画像読取り領
域Nに移動する毎に、即ち、原稿の各色の画像
を読取り動作する毎に、固定された読取り基準
位置O1に対して、所定距離離間した読取り開
始位置O2を規定している。このようにして、
たとえ、キヤリツジ20の読取り走査動作中に
キヤリツジ20の位置のずれが生じたとして
も、このずれが次の読取り動作に影響すること
は防止されることになる。即ち、各色毎の読取
り開始位置O2が固定された読取り基準位置O1
に対して設定されることになるので、各色毎の
画像の位置が常に補正され、従つて、各色毎の
色ずれが防止された良好な画像が提供されるこ
とになる。
ここで、この読取り開始位置O2は、光学的
に検出されるので、その位置は極めて正確に規
定されることになる。更に、この読取り開始位
置O2のための光学的な検出装置として、別途、
専用の検出装置を備えているのではなく、画像
読取り用の光電変換器34を使用している。こ
のようにして、読取り開始位置O2を規定する
ために、部品点数を増やす必要が無く、構成が
簡易化されることになる。
(4) また、この一実施例においては、読取り基準
位置O1を検出するために、光電変換器34に
おいて基準位置設定部材70の白色帯部Whか
ら黒色帯部Blに検出結果が変化する位置が検
出されている。ここで、白色帯部Whから黒色
帯部Blに検出位置が変化した事は、検出レベ
ルがA/Dコンバータ136の入力レベルのフ
ルスケールの1/4に至つた時点で規定されてい
る。即ち、黒色帯部Blを検出する検出動作の
基準点が、フルスケールの1/2nにより規定され
ているので、A/Dコンバータ136の出力が
そのまま検出結果として利用されることにな
る。また、白色がシエーデイング特性によりレ
ベル降下がおこつたとしても、検出結果が影響
されることなく、かつ、黒色の設定が真黒でな
くても良い効果がある。
また、この光電変換器34は、862個のフオ
トセルを備えている。ここで、この一実施例で
は、1個のフオトセンサが黒レベルの至つたこ
とを検出したり、全てのフオトセンサが黒レベ
ルに至つたことを検出することにより、光電変
換器34が黒レベルを検出したと認識している
のではなく、64個のフオトセンサが黒レベルを
検出するに至つた時点で、光電変換器34は黒
レベルを検出していると認識している。このよ
うにして、たとえ、1個のフオトセンサの上に
ごみが付着することにより、1個のフオトセン
サが間違つて黒レベルを検出したり、何らかの
反射で1個のフオトセンサが白レベルを間違つ
て検出している場合においても、このような誤
差に影響されることなく、正確に位置検出がな
されるようになる。
また、この検出においては、64個、即ち、2n
個のフオトセンサが黒レベルを検出することに
より、光電変換器34は黒レベルを検出してい
ると認識している。したがつて、黒レベルを検
出したフオトセンサの数をカウンタにより計数
し、このカウンタにおけるオーバフローを検出
しれば良いことになる。このようにして、光電
変換器34が黒レベルを検出する事は、非常に
簡単に行われることになる。
更に、光電変換器34により白色帯部Whを
検出している際に、シエーデイング補正をおこ
なう事ができ、このシエーデイングの為に別途
白色部材を設ける必要は無く、構成が簡素化さ
れることになる。
(5) また、この一実施例においては、各フイルタ
が反射光の光路中に選択的に位置するように切
換られて、原稿のカラー画像を読取るようにし
ている。ここで、各フイルタが切換られたとし
ても、光電変換器34の出力レベルが変化せず
に、一定の出力レベルを維持できるように、両
ハロゲンランプ28a,28bには、各フイル
タの色に対応した電圧が印加されるようになさ
れている。このようにして、各フイルタの色が
異なることにより出力レベルが異ならないよう
にする補正が、電気的な処理のみで、非常に容
易に行われるようになる。
また、各フイルタに対して、光電変換器34
の最適な直線変化領域を用いて検出することが
できるようになるので、画像の階調精度が非常
に良くなることになる。
(6) 最後に、この一実施例においては、画質の向
上のために、明度の調整、即ち、明度の切換を
行なえるようにしている。この明度の切換は、
パネルボード138に設けられた明度切換スイ
ツチ140を押すことにより実行される。そし
て、このスイツチ140の押し込みにより、
A/Dコンバータ136の基準入力電圧が変化
され、これからの出力データが、切換られた明
度に応じて変化することになる。このように、
基準電圧を変化させるために、アナログ的に抵
抗値を変化させている。このようにして、非常
に簡単に明度を切り変えることができるように
なる。また、A/Dコンバータ136からの出
力レベルもデイジタル的でなく、アナログ的に
変化させることができるようになる。
また、この明度の切換は、ビデオ信号のレベ
ルを変化することなく、行なえることになるの
で、システム全体のS/N比が良好に保たれる
ことになる。また、A/Dコンバータ136に
対する保護も実現されることになる。
以上詳述した種々の効果は、この考案に係わる
画像読取装置の一実施例の構成により奏せられる
ものである。ここで、しかしながら、この考案の
画像読取装置の構成は、この一実施例の構成に限
定されることなく、この考案の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形可能なことは言うまでもない。
例えば、上述した一実施例においては、フイル
タ切換機構74がカム溝84,86の底面に第1
及び第2の突起部84c,84dを備え、スプリ
ング96が係止爪88,90を下方及び側方に付
勢するように説明した。しかし、この考案はこの
ような構成に限定されることなく、例えば、第1
4図に変形例として示すように、カム溝84,8
6の直線溝部84aの、対応する側板14a,1
4b側の側壁に、第1及び第2の突起部84c,
84dに対応して、第1及び第2の係止溝180
a,180bを形成するようにしても良い。
ここで、各係止溝180a,180bは、側面
に対して直立した起立面と、傾斜した傾斜面とを
備えている。そして、第1の係止溝180aの起
立面は、緑色フイルタ用設定面SGとして規定さ
れ、第2の係止溝180bの起立面は、赤色フイ
ルタ用設定面SRとして規定されている。
このように、フイルタ機構36の切換機構74
の変形例を構成することにより、前述した一実施
例の場合と同様な効果を奏することができるよう
になる。また、この変形例においては、ばね96
の構成が、係止爪88を単に、側板14aに向か
つてのみ付勢すれば良いことになり、その構成が
簡易化される特有の効果が奏せらられることにな
る。
また、前述した一実施例においては、フイルタ
機構36のフイルタ枠36aを画像走査方向Xと
は反対の方向に付勢する付勢手段として、一対の
コイルスプリング82a,82bを備えるように
説明したが、この考案はこの様な構成に限定され
ることなく、例えば、板ばねにより構成されるよ
うにしても良い。また、作動部材として、上述し
た一実施例では突出部材を備えるように説明した
が、別段、キヤリツジに取付けられ、側板部に形
成された溝に係合可能なフツク部を備えるように
しても良いし、永久磁石を備えるようにしても良
い。
また、上述した一実施例においては、白黒の原
稿を読取り動作する場合には、緑色フイルタGを
介して、原稿からの反射光を光電変換器34に導
くように説明したが、この考案は、このような構
成に限定されることなく、たとえば、フイルタ機
構36が、青色フイルタB、緑色フイルタG、赤
色フイルタRの他に、透明フイルタを備えるよう
にし、白黒の原稿を読取る場合には、切換機構7
4を介して、この透明フイルタが反射光の光路中
に位置するようにしても良い。
また、上述した一実施例では、読取り基準位置
O1を規定するのに、基準位置設定部材70の、
白色帯部Whから黒色帯部Blに、光電変換器34
による被検出部が移動した位置を利用している。
しかしながら、この考案は、このような構成に限
定されることなく、例えば、黒色帯部Blから白
色帯部Whに被検出部が移つた時点を、読取り基
準位置O1と規定するようにしても良い。
また、上述した一実施例においては、フイルタ
機構36におけるフイルタB,G,Rの切換動作
に伴つて、光電変換器34の出力レベルが変化す
るのを防止するために、第1の規制回路102を
備えるように説明したが、この考案はこのような
構成に限定されることなく、例えば、第1の規制
回路の構成は、第11図に示した構成に限定され
ず、制御回路からの制御信号に従つて、ハロゲン
ランプ28a,28bへの印加電圧を変化できる
ものであれば、どのような構成でも良い。
更に、上述した一実施例においては、明度の切
換を、明度切換スイツチ140を押すことによ
り、コントロール部142から設定された明度に
応じた制御信号が出力されるように構成したが、
この考案はこの様な構成に限定されることなく、
例えば、明度切換スイツチをボリユームから構成
し、このボリユームを回転することにより、直接
に、A/Dコンバータ136への基準電圧をアナ
ログ的に変化するように構成しても良い。
[考案の効果] この考案に係る画像読取装置は、以下のような
構成上の特徴を有する。
画像読み取り領域に隣設して設けられたホーム
ポジシヨン領域内に、規制手段が設けられてお
り、ホームポジシヨン領域内でキヤリツジを移動
させることで、規制手段によつて、キヤリツジに
対して相対的に移動可能に設けられたフイルタ機
構の移動が、ホームポジシヨン領域内で規制され
る。
この状態で制御手段が機能し、キヤリツジとフ
イルタ機構とを相対的に移動させて、ホームポジ
シヨン領域内で、任意のフイルタを光路中に位置
付けさせる。このとき、切り換え手段が機能し
て、任意のフイルタを光路中に位置付けた状態で
フイルタ機構をキヤリツジに固定させる。また、
切り換え手段は、制御手段によつてフイルタ機構
が終了位置に移動されたとき、ホームポジシヨン
領域内で、フイルタ機構を初期位置に復帰させる
機能を有する。
従つて、この考案に係る画像読取装置では、キ
ヤリツジを全画像読取領域に渡つて往復移動させ
ることなく、片側に配置されたホームポジシヨン
領域内で移動させるだけで、簡単且つ短時間に、
所望のフイルタへの切換操作を行うことができる
と共に、フイルタ機構の初期位置への復帰操作を
一度で完了させることができる。従つて、この考
案によれば、フイルタを途中から初期のフイルタ
状態にリセツトする動作が一度で済み、所定のフ
イルタに設定可能で短時間に画像読取動作が開始
出来る画像読取装置が提供されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係わる画像読取装置の一実
施例の構成を示す平面断面図、第2図は第1図に
示す画像読取装置の構成を示す側断面図、第3図
はキヤリツジの構成を示す平面図、第4図はキヤ
リツジ本体の構成を示す正面図、第5図はキヤリ
ツジの構成を示す側面図、第6図は、読取り基準
部材の構成を説明する側面図、第7図は切換機構
の構成を説明するためのキヤリツジの平面図、第
8図はカム溝の構成を示す斜視図、第9図は係止
レバーの取り付け状態を示す側断面図、第10図
は光電変換器によるよみとり基準部材の読取り開
始状態を示す側断面図、第11図は第1の規制回
路の構成を示す回路図、第12図は明度切換シス
テムを示すブロツク図、第13図は第2の規制回
路の構成を示す回路図、そして、第14図はカム
溝の変形例を示す斜視図である。 10……画像読取装置、20……キヤリツジ、
34……光電変換器、36……フイルタ機構、3
6a……フイルタ枠、50……駆動機構、74…
…切換機構、76a,76b……作動部材、B…
…青色フイルタ、G……緑色フイルタ、H……ホ
ームポジシヨン領域、N……画像読取り領域、R
……赤色フイルタ、X……読取り走査方向。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 原稿が載置される原稿セツト面の画像読み取
    り領域及びこの画像読み取り領域に隣設して設
    けられたホームポジシヨン領域に沿つて往復移
    動するキヤリツジと、 このキヤリツジに取り付けられ、前記原稿セ
    ツト面に載置された原稿の画像を光学的に読み
    取る光電変換器とを備えた画像読取装置におい
    て、 前記キヤリツジに設けられており、前記光電
    変換器に入射される光の光路中に、順次、介在
    可能な複数のフイルタを有し、且つ、前記キヤ
    リツジの移動に対して相対的に初期位置と終了
    位置との間を移動可能なフイルタ機構と、 前記キヤリツジと共に移動される前記フイル
    タ機構の移動を、前記ホームポジシヨン領域内
    で規制させる規制手段と、 この規制手段によつて前記フイルタ機構の移
    動を規制させた状態で、前記キヤリツジの前記
    ホームポジシヨン領域内での移動量を制御し
    て、前記キヤリツジと前記フイルタ機構とを相
    対的に前記初期位置から前記終了位置方向へ移
    動させることによつて、前記フイルタを前記光
    路中に、順次、位置付ける制御手段と、 前記キヤリツジを前記ホームポジシヨン領域
    内で移動させることによつて、前記制御手段を
    介して任意のフイルタを前記光路中に位置付け
    た状態で、前記フイルタ機構を前記キヤリツジ
    に固定させると共に、前記制御手段を介して前
    記フイルタ機構を前記終了位置へ移動させるこ
    とによつて、前記フイルタ機構を前記初期位置
    へ復帰させる切り換え手段と、を備えたことを
    特徴とする画像読取装置。 (2) 前記切り換え手段は、前記複数のフイルタの
    夫々に対応して前記キヤリツジの移動方向に順
    次設けられた係止部、及び、最初の係止部と最
    後の係止部とをつなぐ復帰部を有するカム部材
    と、 前記制御手段によつて任意のフイルタが前記
    光路中に位置付けられる毎に前記係止部に係合
    し、前記制御手段によつて前記フイルタ機構が
    前記終了位置へ移動される際、前記復帰部を介
    して前記最初の係止部に係合する係止部材と、
    を備えており、 前記キヤリツジと前記フイルタ機構のいずれ
    か一方に前記カム部材が設けられ、他方に前記
    係止部材が設けられていることを特徴とする請
    求項1に記載の画像読取装置。
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