JPH04246250A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は車両用走行制御装置に係
り、詳しくは、アクセル操作に応じて、アクチュエータ
を介したスロットルゲイン調整をするようにしたいわゆ
る走り感制御をおこなう車両用走行制御装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】自動車等の車両では、近時、走行感覚を
向上させるために、そのときの車速やギヤー位置あるい
はアクセルペダルの踏み込み速度等に応じて、アクセル
ペダルの踏み込み量に対するスロットル開度の割合、つ
まりスロットルゲインを調整するいわゆる走り感制御が
採用されるようになった。例えば車速に関しては、車速
が大きくなるにしたがって走行抵抗が増大することから
、車速に応じてスロットルゲインを高くするような補正
をおこなうことにより、レスポンスの良い走り感を得る
ことができる。ちなみに、特開昭６３−１６７０４０号
公報には、アクセル踏み込み量に関係する目標トルクと
現出力トルクとにより、スロットル開度を求めるように
した車両用走行制御装置の一例が記載されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに、車速に応じてスロットルゲインを高くするような
調整をおこなう場合、路面が下り勾配になっているとス
ロットル開度が大きくなりすぎて、いわゆる走り過ぎ状
態になることがある。また、アクセルペダルを操作する
代わりに、目標とする車速を設定できる前述した従来例
のようなオートクルーズ装置を具備している場合には、
高速道路で定速走行をおこなっているときに、路面の短
い起伏や部分的な凹凸により、思わぬ車速の上昇を招く
ことが懸念される。本発明はこのような事情を考慮して
なされ、路面勾配の如何にかかわらず、良好な走り感を
得ることができる車両用走行制御装置を提供することを
目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、アクセル操作
に応じて、アクチュエータを介したスロットルゲイン調
整をするようにした車両用走行制御装置に適用される。 そして、前記課題を解決するために、車両の走行速度を
検出する車速検出手段と、車速が高速になるほどアクセ
ル操作に対するスロットルゲインを大きくするように車
速補正をおこなうスロットル制御手段と、路面の勾配を
検出する路面勾配検出手段と、その路面勾配検出手段に
より下り勾配を検出すると、前記スロットル制御手段に
よるスロットルゲインの車速補正を、キャンセルする補
正キャンセル手段とを、設けている。

【０００５】

【作用】車速検出手段によって検出される車速が高くな
るほど、スロットル制御手段により、アクセル操作に対
するスロットルゲインが大きくなるような車速補正がな
される。これにより、車速が大きくなるにしたがい増大
する走行抵抗に対して、スロットルゲインを高くして効
果的に馬力を上昇させ、レスポンスのよい走り感を得る
ことができる。一方、路面勾配検出手段によって、路面
が下り勾配であることが検出されたとき、補正キャンセ
ル手段が、スロットル制御手段によるスロットルゲイン
の車速補正をキャンセルする。これにより、下り勾配で
のスロットルゲインの増大を抑制し、走り過ぎを防止す
ることができる。

【０００６】

【発明の効果】本発明の車両用走行制御装置には、車速
検出手段と、車速が高くなるほど、アクセル操作に対し
てスロットルゲインを大きくするような車速補正をおこ
なうスロットル開度補正手段と、路面の勾配を検出する
路面勾配検出手段と、その路面勾配検出手段により下り
勾配を検出すると、前記スロットル開度補正手段による
スロットルゲインの調整をキャンセルする補正キャンセ
ル手段とが設けられているので、下り勾配での走り過ぎ
を防止し、路面勾配の如何にかかわらず、良好な走り感
を得ることができる。

【０００７】

【実施例】以下に、本発明をその実施例に基づいて、詳
細に説明する。本例に示す車両用走行制御装置は、電子
制御エンジン搭載のオートマチック車に採用され、路面
勾配の如何にかかわらず、良好な走り感を得ることがで
きるようなスロットル制御をおこなうもので、以下の如
く構成している。図１に示すように、スロットル制御を
おこなうためのスロットルコントロールユニット１は、
マイクロコンピュータよりなり、スロットル制御のため
の制御出力を送出するスロットル制御手段２と、路面勾
配の状態を検出する路面勾配検出手段３と、下り勾配の
ときにスロットル制御のための車速補正をキャンセルす
る補正キャンセル手段４とを内蔵している。その入力側
には、アクセルペダル（図示省略）の開度を検出するア
クセルポジションセンサ５、車速検出手段としての車速
センサ６、シフトレバー（図示省略）の変速段を検出す
るギヤーポジションセンサ７、モードスイッチ８等が接
続され、出力側には、スロットルバルブ１０を駆動させ
るアクチュエータとしてのステップモータ９が接続され
る。スロットル制御回路２では、走行や操作の状態を検
出する各センサからの信号に基づいて、予め記憶されて
いるマップ（図２のステップ６参照）から、まず、基本
となるスロットル開度ｆ（α）をそのときのアクセル開
度αと対応させて求める。そのマップは、各モードごと
に、つまり、パワー、エコノミー、ノーマルごとに用意
され、１速，２速，３速，４速の順に、アクセル開度α
に対するスロットル開度ｆ（α）の割合、すなわちスロ
ットルゲインが大きくなるように設定されている。これ
により、高速になるにしたがいスロットル開度ｆ（α）
の開き度合いを大きくして、エンジン出力を増大させ良
好なレスポンスが得られる。次いで、上述のようにして
求めた基本となるスロットル開度ｆ（α）を、以下の演
算式により、アクセルペダル踏み速度βに対応させた補
正をおこなう。 ＴＨ１＝Ｋ×ｆ（α）・・・・・・・・（１）このＫは
、図４に示すように、アクセルペダル踏み速度βに対応
して得られる係数で、アクセルペダル踏み速度βが大き
くなるほど大きな値となる。これは、アクセルペダル踏
み速度βを、ドライバーの意志表示として捉え、その値
が大であるほど早く加速したいはずであると判断し、ス
ロットル開度ｆ（α）をより大きくするためである。な
お、図４において、横軸には、アクセル開度αが０から
全開に至るまでに要する場合に対応して換算されたアク
セルペダル踏み時間が、５００μｓｅｃ（Ａ点）ないし
２００μｓｅｃ（Ｂ点）までの範囲内におけるアクセル
ペダル踏み速度βをとり、縦軸には、そのときの係数Ｋ
の値をとっている。このアクセルペダル踏み速度βは、
アクセルポジションセンサ５により検出されるアクセル
開度αをアクセルペダルの踏み込みに要した時間で除し
て得られる。そして、上述のスロットル開度ＴＨ１を、
さらに、以下の演算式により、そのときの車速Ｖに応じ
て補正する車速補正をおこなう。 ＴＨ＝ＫＶ×ＴＨ１・・・・・・・・・（２）このＫＶ
は、図５に示すように、そのときの車速Ｖに対応して得
られる係数であり、時速６０ｋｍ／ｈ以上では、車速Ｖ
が大きくなるほど大きな値となる。これは、車速Ｖの増
大に伴い増加する走行抵抗に対応して、スロットルゲイ
ンをさらに高め、良好な吹き上がりにより馬力を上昇さ
せ、レスポンスのよい走り感が得られるようにするため
である。そして、さらに、本例では、路面勾配検出回路
３によって路面の下り勾配を検出したときには、補正キ
ャンセル手段４により、上述の車速補正をキャンセルし
て、元のスロットル開度ＴＨ１が得られるようにしてい
る。これは、下り勾配では、式（２）により車速補正を
加味した場合、スロットルゲインが過剰気味となり、い
わゆる走り過ぎの状態が発生しやすいことから、その発
生を防止するためである。つまり、下り勾配でのスロッ
トルゲインを抑制することにより、走り過ぎを発生させ
ないようにしている。この路面勾配検出回路３は、予め
記憶させた図６に示すような車速対応のスロットル開度
％を示すマップから、路面状態を検出する。 つまり、エンジンに必要とされる負荷の程度から、実線
で示す固有の定常開度に対してそれよりも上方の破線で
囲まれるハッチング帯域では上り勾配であること、その
実線よりも下方の破線で囲まれるハッチング帯域では下
り勾配であること、をそれぞれ確認できるようにしてい
る。なお、乗員数や積荷により変化する自動車の重量を
その都度検出して、車重対応で定常開度を可変としてハ
ッチング帯域を狭くすれば、より正確に路面状態を検出
でき、さらに良好な走り感を得ることができる。ところ
で、前述したようなスロットル開度ＴＨまたはスロット
ル開度ＴＨ１に相当する制御出力は、スロットルコント
ロールユニット１の出力処理回路（図示省略）からステ
ップモータ９へ送出されるが、このステップモータ９に
より、スロットルバルブ１０の開度を検出するためのセ
ンサを設けることなく、そのときの開度を認知すること
ができる。これにより、オープンループ制御が可能とな
って、応答遅れのない良好な運転感覚を得ることができ
る。

【０００８】以下に、スロットルコントロールユニット
１によっておこなわれるスロットル制御について、図２
および図３に示す基本的なフローチャートに基づき、順
を追って説明する。まず、アクセルポジションセンサ５
によって、アクセル開度αを読み込み〔Ｓ１〕、車速セ
ンサ６によって車速Ｖも読み込む〔Ｓ２〕。さらに、ギ
ヤーポジションセンサ７によりシフトレバーの変速段Ｇ
を読み込み〔Ｓ３〕、上記のアクセル開度αの変化から
、アクセルペダルの踏み速度βが演算される〔Ｓ４〕。 モードスイッチ８により、そのときのモードＭが読み込
まれ〔Ｓ５〕、スロットル制御回路２により、そのとき
のモードＭに対応したマップから、スロットル開度ｆ（
α）が読み出される〔Ｓ６〕。そのスロットル開度ｆ（
α）が、そのときのアクセルペダルの踏み速度βに対し
て補正され、スロットル開度ＴＨ１が求められる〔Ｓ７
〕。路面勾配検出回路３により、下り勾配かどうかが判
定され、下り勾配でなければ、スロットル制御回路２に
より車速補正がなされ、スロットル開度ＴＨが求められ
〔Ｓ９〕、そのスロットル開度ＴＨに相当する制御出力
がステップモータ９へ送出される〔Ｓ１０〕。これによ
り、とくに高速走行時にレスポンスのよい走り感を得る
ことができる。下り勾配であれば、補正キャンセル手段
４により、ステップ９の車速補正をキャンセルして、ス
テップ７で求めたスロットル開度ＴＨ１に相当する制御
出力がステップモータ９へ送出される〔Ｓ１１〕。これ
により、スロットルゲインを抑制していわゆる走り過ぎ
を効果的に防止することができる。

【０００９】このように、本発明においては、車速が高
速になるほど、アクセル操作に対するスロットルゲイン
を大きくするような車速補正をおこなうスロットル制御
手段と、路面の勾配を検出する路面勾配検出手段と、そ
の路面勾配検出手段により下り勾配を検出すると、前記
スロットル制御手段によるスロットルゲインの車速補正
をキャンセルする補正キャンセル手段とを設けているの
で、下り勾配でも走り過ぎを発生させることなく、良好
な走り感を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　本発明の車両用走行制御装置の一実施例に
おける構成対応ブロック図。

【図２】　　基本的なスロットル制御動作を説明するた
めのフローチャートの前半部。

【図３】　　基本的なスロットル制御動作を説明するた
めのフローチャートの後半部。

【図４】　　スロットル開度ＴＨ１を求める演算式（１
）の係数Ｋを求めるためのマップ。

【図５】　　スロットル開度ＴＨを求める演算式（２）
の係数ＫＶを求めるためのマップ。

【図６】　　路面の状態を判定するための車速対応のス
ロットル開度を示すマップ。

【符号の説明】

２…スロットル制御手段（スロットル制御回路）、３…
路面勾配検出手段（路面勾配検出回路）、４…補正キャ
ンセル手段（補正キャンセル回路）、６…車速検出手段
（車速センサ）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　アクセル操作に応じて、アクチュエー
   タを介したスロットルゲイン調整をするようにした車両
   用走行制御装置において、車両の走行速度を検出する車
   速検出手段と、車速が高速になるほど、アクセル操作に
   対するスロットルゲインを大きくするような車速補正を
   おこなうスロットル制御手段と、路面の勾配を検出する
   路面勾配検出手段と、上記路面勾配検出手段により下り
   勾配を検出すると、前記スロットル制御手段によるスロ
   ットルゲインの車速補正をキャンセルする補正キャンセ
   ル手段とが、設けられていることを特徴とする車両用走
   行制御装置。