JPH04245371A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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Publication number
JPH04245371A
JPH04245371A JP2934291A JP2934291A JPH04245371A JP H04245371 A JPH04245371 A JP H04245371A JP 2934291 A JP2934291 A JP 2934291A JP 2934291 A JP2934291 A JP 2934291A JP H04245371 A JPH04245371 A JP H04245371A
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JP
Japan
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signal
coupling coefficient
output
output signal
signal processing
Prior art date
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Application number
JP2934291A
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English (en)
Inventor
Takashi Kitaguchi
貴史 北口
Hirotoshi Eguchi
裕俊 江口
Toshiyuki Furuta
俊之 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04245371A publication Critical patent/JPH04245371A/ja
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばロボットの位置
制御、エアコンの温度制御、ロケットの軌道制御等のよ
うな各種運動の制御に適用可能な、神経細胞を模倣した
ニューラルコンピュータ等の信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、文字認識や運動制御、連想記憶と
いった分野で、生体の情報処理の基本的な単位である神
経細胞(ニューロン)の機能を模倣したシステムの研究
が盛んに行なわれている。このような「神経細胞模倣素
子」をネットワークにし、情報の並列処理を目指したの
が、いわゆるニューラルネットワークである。このよう
なニューラルネットワークを実現するために、計算機シ
ミュレーションによる研究が多数報告されているが、ニ
ューラルネットワークの計算量は非常に膨大であるため
、そのハードウエア化は必要不可欠である。このため、
現在、様々な方式によるハードウエアニューラルネット
ワークが研究開発されているが、従来型コンピュータと
ソフトウエアを利用するものが一般的である。
【0003】この点、例えば特開平2−201607号
公報によれば、ハードウエア或いはソフトウエアにより
、未知或いは複雑な制御系を持つものに対するニューラ
ルネットワークの適用が試みられている。図39はその
要旨を示す図であり、制御対象1に対して同定と制御を
行ない、制御対象1の出力を目標値に追従させる適用制
御システムにおいて、過去の制御入力u(t)と制御出
力y(t−d)とを成分とする内部信号をニューラルネ
ットワーク2aで演算し、演算結果と目標値とから制御
入力を発生する制御装置2と、この内部信号をニューラ
ルネットワーク3で演算し演算結果と制御出力とから同
定値を発生する同定装置3と、この制御入力を教師信号
として同定値との誤差からニューラルネットワーク2a
,3aの重みを演算する学習装置4と、制御入力u(t
)と制御出力y(t−d)とを格納し、内部信号を発生
するための入出力メモリ5とを備えたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、入力が時間
的に変化する系における制御を行なう場合、このような
従来のニューラルネットワークを用いたシステムでは、
その入出力情報を予め幾つか蓄えておき、ネットワーク
を学習させるので、非常に煩雑になったり、学習用に計
算機やメモリといった大規模なシステム構成が必要とな
る。また、その系の条件が変化した場合、その都度、学
習し直さなければならず、手間がかかり、実用的ではな
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】結合係数可変手段とこの
結合係数可変手段の可変結合係数値を教師信号に対する
誤差信号に基づいて生成する結合係数生成手段とを有す
る自己学習手段を神経細胞模倣素子に付設したデジタル
論理回路による複数の神経細胞模倣手段を網状に接続し
た信号処理手段を設け、制御対象からの出力信号を前記
信号処理手段に供給するための入力信号に変換する入力
信号変換手段と、前記信号処理手段からの出力信号を前
記制御対象に供給するための出力信号に変換する出力信
号変換手段とシステム構成し、この出力信号変換手段で
は、信号処理手段からの出力信号を直接、又は、信号処
理手段からの出力信号を計数した値、又は、信号処理手
段からの出力信号を計数して予め設定された固定しきい
値によりしきい値処理した値、又は、号処理手段からの
出力信号を計数して外部から与えるしきい値によりしき
い値処理した値、又は、信号処理手段からの出力信号を
計数して制御入出力に応じて変化するしきい値によりし
きい値処理した値を、制御対象に供給するための出力信
号とした。
【0006】
【作用】結合係数可変手段とこの結合係数可変手段の可
変結合係数値を教師信号に対する誤差信号に基づいて生
成する結合係数生成手段とを有する自己学習手段を神経
細胞模倣素子に付設したデジタル論理回路による複数の
神経細胞模倣手段を網状に接続した信号処理手段構成に
よれば、学習を含めて処理速度の非常に速いものとなり
、この際、信号処理手段からの出力信号を制御対象に応
じた制御入力に変換されるので汎用性の高い制御が行な
われる。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図38に基づ
いて説明する。まず、図1によりパルス密度型デジタル
ニューロデバイスを用いた制御システム例により本発明
の原理的構成を説明する。運動を制御しようとする制御
対象6は、時間的に変化する系よりなるが、その変化は
制御対象6自身、或いは、周囲の環境といったそれ以外
のもの、又は、その両方である。この制御対象6からの
出力信号xは入力信号変換手段となる入力部7に入力さ
れて入力信号iとして信号処理手段なるニューラルネッ
トワーク8に入力される。このニューラルネットワーク
8の出力信号oは出力信号変換手段なる出力部9で処理
されて制御用の出力信号yとして前記制御対象6に入力
される。ここに、前記ニューラルネットワーク8は後述
するように自己学習機能を持つもので、前記出力部9で
変換処理された出力信号jは教師信号生成手段となる外
部操作部10からの真の制御出力又はそれに相当する教
師信号tとともに誤差信号生成手段なる教師部11に入
力され、学習に供する誤差信号dが生成されてこのニュ
ーラルネットワーク8に入力される。よって、ニューラ
ルネットワーク8ではこの誤差信号dを用いて学習を行
ない、制御対象6において信号xに対して望ましい信号
yが得られるようにする。
【0008】学習時の信号yとしては、教師信号tを出
力部9で直接的に処理したものでもよい。また、学習時
には制御を行なわせなくしたり、逆に、制御時には学習
を行なわせなくしたりしてもよい。誤差信号dは教師信
号tと出力部9からの信号jからではなく、信号jと制
御対象6からの信号xとを用いて生成するようにしても
よい。さらには、誤差信号dは必ずしも常に正しくネッ
トワーク8を学習させるものでなくてもよく、現在のネ
ットワーク8から出力される信号yが適切でないと判断
された時、異なった信号yが得られるような信号dでも
よい。
【0009】ついで、このような処理を高速で行なう自
己学習機能を持つデジタル論理回路を用いたニューロン
素子構成のニューラルネットワーク8についての基本的
思想及びその各種構成例について、図2ないし図38に
より説明する。本実施例のニューラルネットワーク8は
、結合係数可変手段とこの結合係数可変手段の可変結合
係数値を教師信号に対する誤差信号に基づいて生成する
結合係数生成手段とを有する自己学習手段を神経細胞模
倣素子に付設した複数の神経細胞模倣手段を網状に接続
して構成される。
【0010】まず、本実施例におけるニューラルネット
ワーク8はデジタル構成によりハードウエア化したもの
であるが、基本的な考え方としては、■  神経細胞ユ
ニットに関する入出力信号、中間信号、結合係数、教師
信号などは全て、「0」「1」の2値で表されたパルス
列で表す。■  ネットワーク内部での信号の量は、パ
ルス密度で表す(ある一定時間内の「1」の数)。■ 
 神経細胞ユニット内での計算は、パルス列同士の論理
演算で表す。■  結合係数のパルス列はメモリ上に置
く。■  学習は、このパルス列を書換えることで実現
する。■  学習については、与えられた教師信号パル
ス列を元に誤差を計算し、これに基づいて、結合係数パ
ルス列を変化させる。このとき、誤差の計算、結合係数
の変化分の計算も、全て、「0」「1」のパルス列の論
理演算で行う。ようにしたものである。
【0011】以下、この思想について説明する。最初に
、デジタル論理回路を用いた神経細胞ユニットとそのネ
ットワーク回路による信号処理について説明し、次いで
、そのネットワーク回路へのアナログ信号の入出力につ
いて説明する。
【0012】まず、デジタル論理回路による信号処理に
関し、フォワードプロセスにおける信号処理を説明する
。図2は1つの神経細胞ユニット(神経細胞模倣素子)
20に相当する部分を示し、ネットワーク(ニューラル
ネットワーク8)全体としては例えば図3に示すように
階層型とされる。入出力は、全て、「1」「0」に2値
化され、かつ、同期化されたものが用いられる。入力信
号yiの強度はパルス密度で表現し、例えば図4に示す
パルス列のようにある一定時間内にある「1」の状態数
で表す。即ち、図4の例は、4/6を表し、同期パルス
6個中に信号は「1」が4個、「0」が2個である。こ
のとき、「1」と「0」の並び方は、後述するようにラ
ンダムであることが望ましい。
【0013】一方、各神経細胞ユニット20間の結合の
度合を示す結合係数Tijも同様にパルス密度で表現し
、「0」と「1」とのパルス列として予めメモリ上に用
意しておく。図5の例は、「101010」=3/6を
表す式である。この場合も、「1」と「0」の並び方は
ランダムであることが望ましい。具体的にどのように決
定するかは後述する。
【0014】そして、このパルス列を同期クロックに応
じてメモリ上より順次読出し、図2に示すように各々A
NDゲート21により入力信号パルス列との論理積をと
る (yi ∩ Tij)。これを、神経細胞jへの入力と
する。 上例の場合で説明すると、入力信号が「101101」
として入力されたとき、これと同期してメモリ上よりパ
ルス列を呼出し、順次ANDをとることにより、図6に
示すような「101000」が得られ、これは入力yi
 が結合係数Tijにより変換されパルス密度が2/6
となることを示している。
【0015】ANDゲート21の出力のパルス密度は、
近似的には入力信号のパルス密度と結合係数のパルス密
度との積となり、アナログ方式の結合係数と同様の機能
を有する。これは、信号の列が長いほど、また、「1」
と「0」との並び方がランダムであるほど、数値の積に
近い機能を持つことになる。ランダムでないとは、「1
」(又は、「0」)が密集(密接)していることを意味
する。なお、入力パルス列に比べて結合係数のパルス列
が短く、読出すべきデータがなくなったら、再びデータ
の先頭に戻って読出しを繰返えせばよい。
【0016】1つの神経細胞ユニット20は多入力であ
るので、前述した「入力信号と結合係数とのAND」も
多数あり、次に論理回路となるOR回路22によりこれ
らの論理和をとる。入力は同期化されているので、例え
ば1番目のデータが「101000」、2番目のデータ
が「010000」の場合、両者のORをとると、「1
11000」となる。これを多入力同時に計算し出力と
すると、例えば図7に示すようになる。これは、アナロ
グ計算における和の計算及び非線形関数(シグモイド関
数)の部分に対応している。
【0017】パルス密度が低い場合、そのORをとった
もののパルス密度は、各々のパルス密度の和に近似的に
一致する。パルス密度が高くなるにつれ、OR回路22
の出力は段々飽和してくるので、パルス密度の和とは一
致せず、非線形性が出てくる。ORの場合、パルス密度
は1よりも大きくなることがなく、かつ、0より小さく
なることもなく、さらには、単調増加関数であり、シグ
モイド関数と近似的に同等となる。
【0018】ところで、結合には興奮性と抑制性があり
、数値計算の場合には、結合係数の符号で表し、アナロ
グ回路の場合はTijが負となる場合(抑制性結合)は
増幅器を用いて出力を反転させてTijに相当する抵抗
値で他の神経細胞ユニットに結合させている。この点、
デジタル方式の本実施例にあっては、まず、Tijの正
負により各結合を興奮性結合と抑制性結合との2つのグ
ループに分け、次いで、「入力信号と結合係数のパルス
列のAND」同士のORをこのグループ別に計算する。 そして、興奮性結合グループの出力のみが「1」のとき
、「1」を出力し、抑制性結合グループの出力のみが「
1」のとき、「0」を出力する。両方とも「1」のとき
、又は「0」のときは「1」「0」の何れを出力しても
よく、或いは、確率1/2程度で「1」を出力してもよ
い。本例では、興奮性結合グループの出力が「1」で抑
制性結合グループの出力が「0」のときのみ出力「1」
を出すようにする。この機能を実現するためには、(抑
制性結合グループの出力のNOT)と(興奮性結合グル
ープの出力)とのANDをとればよい。即ち、図8に示
すようになる。
【0019】論理式で表現すると、次の(1)〜(3)
式のように
【数1】 示される。
【0020】神経細胞ユニット20のネットワークは、
バックプロパゲーションと同様な階層型(即ち、図3)
とする。そして、ネットワーク全体を同期させておけば
、各層とも上述した機能により計算できる。
【0021】一方、Tijの正負により各結合を興奮性
結合と抑制性結合との2つのグループに分け、次いで、
「入力信号と結合係数のパルス列のAND」同士のOR
をこのグループ別に計算し、その後、興奮性結合グルー
プの出力が「0」で抑制性結合グループの出力が「1]
のとき以外出力を出すようにする場合であれば、(抑制
性結合グループの出力のNOT)と(興奮性結合グルー
プの出力)とのORをとればよい。
【0022】次に、学習(バックプロパゲーション)に
おける信号演算処理について説明する。基本的には、以
下のa又はbにより誤差信号を求め、次いで、cの方法
により結合係数の値を変化させるようにすればよい。
【0023】まず、aとして最終層における誤差信号に
ついて説明する。最終層で各神経細胞ユニットにおける
誤差信号を計算し、それを元にその神経細胞ユニットに
関わる結合係数を変化させる。そのための、誤差信号の
計算法について述べる。ここに、本実施例では、「誤差
信号」を以下のように定義する。誤差を数値で表すと、
一般には+,−の両方をとり得るが、パルス密度の場合
には、正、負の両方を同時に表現できないので、+成分
を表す信号と、−成分を表す信号との2種類を用いて誤
差信号を表現する。即ち、j番目の神経細胞ユニットの
誤差信号は、図9のように示される。つまり、誤差信号
の+成分は教師信号パルスと出力パルスとの違っている
部分(1,0)又は(0,1)の内、教師信号側に存在
するパルス、他方、−成分は同様に出力側に存在するパ
ルスである。換言すれば、出力パルスに誤差信号+パル
スを付け加え、誤差信号−パルスを取り除くと、教師パ
ルスとなることになる。即ち、これらの正負の誤差信号
δj(+),δj(−)を論理式で表現すると、各々(
4)(5)式のようになる。式中、EXORは排他的論
理和を表す。 このような誤差信号パルスを元に結合係数を後述するよ
うに変化させることになる。
【0024】
【数2】   δj(+) ≡ (yj  EXOR  dj  
)AND  dj    …………(4)  δj(−
) ≡ (yj  EXOR  dj  )AND  
yj    …………(5)
【0025】次に、bとして中間層における誤差信号を
求める方法を説明する。まず、上記の誤差信号を逆伝播
させ、最終層とその1つ前の層との結合係数だけでなく
、さらにその前の層の結合係数も変化する。そのため、
中間層における各神経細胞ユニットでの誤差信号を計算
する必要がある。中間層のある神経細胞ユニットから、
さらに1つ先の層の各神経細胞ユニットへ信号を伝播さ
せたのとは、丁度逆の要領で1つ先の層の各神経細胞ユ
ニットにおける誤差信号を集めてきて、自己の誤差信号
とする。このことは、神経細胞ユニット内での前述した
演算式(1)〜(5)や図4〜図8に示した場合と同じ
ような要領で行うことができる。ただし、神経細胞ユニ
ット内での前述した処理と異なるのは、yは1つの信号
であるのに対して、δは正、負を表す信号として2つの
信号を持ち、その両方の信号を考慮する必要があること
である。従って、結合係数Tの正負、誤差信号δの正負
に応じて4つの場合に分ける必要がある。
【0026】まず、興奮性結合の場合を説明する。この
場合、中間層のある神経細胞ユニットについて、1つ先
の層(図3における最終層)のk番目の神経細胞ユニッ
トでの誤差信号+と、その神経細胞ユニットと自己(図
3における中間層のある神経細胞ユニット)との結合係
数のANDをとったもの(δk(+)∩ Tjk)を各
神経細胞ユニットについて求め、さらに、これら同士の
ORをとる{∪(δk(+) ∩ Tjk)}。これを
この層の誤差信号+とする。即ち、図10に示すように
なる。
【0027】同様に、1つ先の層の神経細胞ユニットで
の誤差信号−と結合係数とのANDをとり、さらにこれ
ら同士のORをとることにより、この層の誤差信号−と
する。即ち、図11に示すようになる。
【0028】次に、抑制性結合の場合を説明する。この
場合、1つ先の層の神経細胞ユニットでの誤差信号−と
その神経細胞ユニットと自己との結合係数のANDをと
り、さらにこれら同士のORをとる。これを、この層の
誤差信号+とする。即ち、図12に示すようになる。
【0029】また、1つ先の誤差信号+と結合係数との
ANDをとり、さらにこれら同士のORをとることによ
り、同様に、この層の誤差信号−とする。即ち、図13
に示すようになる。
【0030】1つの神経細胞ユニットから別の神経細胞
ユニットへは興奮性で結合しているものもあれば、抑制
性で結合しているものもあるので、図10のように求め
た誤差信号δj(+)と図12のように求めた誤差信号
δj(+)とのORをとり、それを自分の神経細胞ユニ
ットの誤差信号δj(+)とする。同様に、図11のよ
うに求めた誤差信号δj(−)と図13のように求めた
誤差信号δj(−)とのORをとり、それを自分の神経
細胞ユニットの誤差信号δj(−)とする。
【0031】以上をまとめると、(6)式に示すように
【数3】 となる。
【0032】さらに、学習のレート(学習定数)に相当
する機能を設けてもよい。数値計算でレートが1以下の
とき、さらに学習能力が高まる。これはパルス列の演算
ではパルス列を間引くことによって実現できる。本実施
例では、カウンタ的な考え方をし、図14、図15に示
すようなものとした。例えば、学習レートη=0.5で
は元の信号のパルス列を1つ置きに間引くが、元の信号
のパルスが等間隔でなくても、元のパルス列に対して間
引くことができる。図14,17中、η=0.5の場合
はパルスを1つ置きに間引き、η=0.33の場合はパ
ルスを2つ置きに残し、η=0.67の場合はパルスを
2つ置きに1回間引くことを示す。
【0033】このようにして、誤差信号を間引くことに
より学習レートの機能を持たせる。このような誤差信号
の間引きは、通常市販されているカウンタの出力を論理
演算することやフリップフロップを用いることにより容
易に実現できる。特に、カウンタを用いた場合、学習定
数ηの値を任意、かつ、容易に設定できるので、ネット
ワークの特性を制御することも可能となる。
【0034】ところで、誤差信号には、常に学習定数を
かけておく必要はない。例えば、次に述べる結合係数を
求める演算にのみ用いてもよい。また、誤差信号を逆向
きに伝播させるときの学習定数と、結合係数を求める演
算で用いる学習定数とは異なっていてもよい。このこと
は、ネットワーク8がおかれた神経細胞ユニットの特性
を個々に設定できることを意味し、極めて汎用性の高い
システムを構築できる。従って、ネットワークの持つ性
能を適宜調整することが可能となる。
【0035】さらに、cとして、このような誤差信号に
より各結合係数を変化させる方法について説明する。変
化させたい結合係数が属しているライン(図3参照)を
流れる信号と誤差信号のANDをとる(δj∩yi)。 ただし、本実施例では誤差信号には+,−の2つの信号
があるので、各々演算して図16,図17に示すように
求める。
【0036】このようにして得られた2つの信号を各々
ΔTij(+),ΔTij(−)とする。
【0037】ついで、今度はこのΔTijを元に新しい
Tijを求めるが、本実施例のTijは絶対値成分であ
るので、元のTijが興奮性か抑制性かで場合分けする
。興奮性の場合、元のTijに対してΔTij(+)の
成分を増やし、ΔTij(−)の成分を減らす。即ち、
図18に示すようになる。逆に、抑制性の場合は元のT
ijに対しΔTij(+)の成分を減らし、ΔTij(
−)の成分を増やす。即ち、図19に示すようになる。
【0038】以上の学習則に基づいてネットワークの計
算をする。
【0039】次に、以上のアルゴリズムに基づく実際の
回路構成を説明する。図20ないし図22にその回路構
成例を示すが、ネットワーク2全体の構成は図3と同様
である。図20は図3中のライン(結線)に相当する部
分の回路を示し、図21は図3中の丸(各神経細胞ユニ
ット20)に相当する部分の回路を示す。また、図22
は最終層の出力と教師信号から最終層における誤差信号
を求める部分の回路を示す。これらの図20ないし図2
2構成の3つの回路を図3のようにネットワークにする
ことにより、自己学習可能なデジタル式のニューラルネ
ットワークが実現できる。
【0040】まず、図20から説明する。図中、25は
神経細胞ユニットへの入力信号であり、図4に相当する
。図5に示したような結合係数の値はシフトレジスタ2
6に保存しておく。このシフトレジスタ26は取出し口
26aと入口26bとを有するが、通常のシフトレジス
タと同様の機能を持つものであればよく、例えば、RA
Mとアドレスコントローラとの組合せによるもの等であ
ってもよい。入力信号25とシフトレジスタ26内の結
合係数とはANDゲート27を備えて図6に示した処理
を行なう論理回路28によりANDがとられる。この論
理回路28の出力は結合が興奮性か抑制性かによってグ
ループ分けしなければならないが、予め各々のグループ
への出力29,30を用意し、何れに出力するのかを切
換えるようにした方が汎用性の高いものとなる。このた
め、本実施例では結合が興奮性か抑制性かを表すビット
をグループ分け用メモリ31に保存しておき、その情報
を用いて切換えゲート回路32により切換える。切換え
ゲート回路32は2つのANDゲート32a,32bと
一方の入力に介在されたインバータ32cとよりなる。
【0041】また、図21に示すように各入力を処理(
図7に相当)をする複数のORゲート構成のゲート回路
33a,33bが設けられている。さらに、同図に示す
ように図8に示した興奮性結合グループが「1」で、抑
制性結合グループが「0」のときにのみ出力「1」を出
すANDゲート34aとインバータ34bとによるゲー
ト回路34が設けられている。
【0042】次に、誤差信号について説明する。最終層
での誤差信号を生成するのが図22に示すAND,排他
的ORの組合せによる論理回路35であり、(4)(5
)式に相当する。即ち、最終層からの出力36及び教師
信号37により誤差信号38,39を作るものである。 中間層における誤差信号を計算するため図10〜図13
に示したような処理は、図20中に示すANDゲート構
成のゲート回路42により行われ、+,−に応じた出力
43,44が得られる。このように結合が興奮性か抑制
性かにより場合分けする必要があるが、この場合分けは
メモリ31に記憶された興奮性か抑制性かの情報と、誤
差信号の+,−信号45,46とに応じて、AND,O
Rゲート構成のゲート回路47により行われる。また、
誤差信号を集める計算式(6)は図21に示すORゲー
ト構成のゲート回路48により行われる。さらに、学習
レートに相当する図14,15の処理は図21中に示す
分周回路49により行われる。最後に、誤差信号より新
たな結合係数を計算する部分、即ち、図16〜図19の
処理に相当する部分は、図20中に示すAND,インバ
ータ、ORゲート構成のゲート回路50により行われ、
シフトレジスタ26の内容、即ち、結合係数の値が書換
えられる。このゲート回路50も結合の興奮性、抑制性
によって場合分けが必要であるが、ゲート回路47によ
り行われる。
【0043】ここに、図20及び図21に示したグルー
プ分け方式及び出力決定方式を抽出して示すと、図23
のようになる。即ち、入力段階ではグループ分けしてお
かず、各入力25ijに対して結合係数を記憶したメモ
リなるシフトレジスタ26ijが個別に設けられ、AN
Dゲート27ijによる論理結果をグループ分け用メモ
リ31の内容に応じて切換え回路32を経て、2つのグ
ループに分け、興奮性結合グループであればORゲート
33a側で論理和を求め、抑制性結合グループであれば
ORゲート33b側で論理和を求める。この後、ゲート
回路34による論理積処理により出力を決定するという
ものである。
【0044】なお、このような興奮性結合と抑制性結合
とのグループ分け方式については、例えば図24に示す
ように構成してもよい。即ち、入力段階で予め興奮性結
合のグループaと抑制性結合のグループbとにグループ
分けしておき、各入力25ijに対して結合係数Tij
を記憶した少なくとも2ビット以上のメモリ、具体的に
はシフトレジスタ51を設けたものである。以後は、グ
ループ毎にORゲート33a,33b等を通して同様に
処理すればよい。52はANDゲートである。
【0045】また、ゲート回路34については、図25
に示すように、ANDゲート34aに代えてORゲート
34cを用いた構成として論理和処理を行なうようにし
てもよい。
【0046】また、図26に示すように、結合係数可変
回路で用いる学習定数を外部から任意に可変設定させる
学習定数設定手段62を設けるようにしてもよい。即ち
、前述の■〜■に示した基本的な考えに、■  ■で示
した学習時に用いる学習定数(学習レート)を可変とし
、応用面に即した性能のネットワーク回路を得る。の機
能を付加するようにしたものである。
【0047】まず、この学習定数設定手段62は図21
中に示した分周回路49に代えて設けられるもので、誤
差信号が入力されるカウンタ63と、このカウンタ63
の出力を論理演算して学習定数の処理を行うORゲート
64〜67及び1つのANDゲート68とよりなる。よ
り詳細には、カウンタ63のバイナリ出力A〜Dに接続
されたORゲート64〜67の各々の入力側に設けたス
イッチSa〜Sdを全てHレベル側にするとη=1.0
となり、スイッチSa〜Sdを全てLレベル側にすると
η=1/16となる。よって、Hレベル側になっている
スイッチの数をNとすると、η=(2のN乗)/16と
なる。従って、スイッチ(或いは、スイッチに代えた外
部信号)を用いることにより、学習定数を任意に設定す
ることができる。なお、パルス密度をカウンタ63のク
ロック入力として用いる場合、誤差信号の入力に対して
ANDゲート69を適宜設けてもよい。学習定数設定手
段62はこのような回路構成に限らない。また、このよ
うな学習定数設定手段62を複数備えるか、又は、外部
信号により適宜制御することにより、結合係数の演算に
用いる学習定数の値と、誤差信号の逆伝播に用いる学習
定数の値とを異ならせることも可能となる。
【0048】さらに、図27ないし図29に示すように
構成してもよい。即ち、前述のように■〜■に示した基
本的な考えに、■  結合係数を、興奮性と抑制性との
2種類用意しておき、入力信号に対する演算結果を、各
々の結合係数を用いた結果の割合から多数決で決定し、
ネットワークの柔軟性を高める。の機能を付加するよう
にしたものである。
【0049】まず、1つの神経細胞ユニットは、興奮性
と抑制性との2つの結合係数を備えているが、「入力信
号と結合係数とのAND」による出力結果を、興奮性結
合の場合と抑制性結合の場合との割合で処理するように
したものである。ここに、割合で処理するとは、同期し
て演算される複数の入力信号について、興奮性の結合係
数を用いて得られた出力結果が「1」である場合の数と
、抑制性の結合係数を用いて得られた出力結果が「1」
である場合の数とを比較し、後者が前者より多い場合は
「0」、それ以外の場合は「1」を、その神経細胞ユニ
ットが出力することを意味する。或いは、両者が等しい
場合は「0」を出力するようにしてもよい。
【0050】図27及び図28はこのための回路構成例
を示すものである。まず、各入力25に対しては個別に
1組ずつのメモリ、具体的にはシフトレジスタ70a,
70bが設けられている。これらのシフトレジスタ70
a,70bはシフトレジスタ26と同様にデータ取出し
口とデータ入口とを有するものであるが、一方のシフト
レジスタ70aは興奮性結合係数を記憶し、他方のシフ
トレジスタ70bは抑制性結合係数を記憶したものであ
る。これらのシフトレジスタ70a,70bから読出し
手段(図示せず)により順次読出された内容は入力25
とともに対応するANDゲート71a,71bに入力さ
れ論理積がとられる。このような論理結果は、結合が興
奮性のものと抑制性のものと2通りあるが、ここでは、
多数決回路72に入力されて出力が決定される。即ち、
シフトレジスタ70aに基づく興奮性結合係数を用いた
演算グループはそのデジタル信号が増幅器73aにより
加算処理され、同様にシフトレジスタ70bに基づく抑
制性結合係数を用いた演算グループはそのデジタル信号
が増幅器73bにより加算処理され、両者の大小が比較
器74により多数決決定される。なお、多数決回路72
は図示例に限らず、一般的な多数決回路であってもよい
【0051】ここに、図27に示したグループ分け方式
を抽出して示すと、図29のようになる。即ち、各入力
毎に興奮性結合と抑制性結合との結合係数を記憶した1
組のメモリ(シフトレジスタ)90を用意して、メモリ
の組別に分けられたグループ別に論理積を求めるまでの
処理を行わせるものである。
【0052】なお、図29図示例では多数決回路72に
代えて、図23や図24の場合と同じく、グループ別に
論理和をとるORゲート33a,33b以下が示されて
いる。この場合のゲート回路34も図25のようにして
もよい。
【0053】ところで、図29にあっては各入力25毎
に1組のシフトレジスタ70a,70bを持つため、自
己学習機能による結合係数の書換えも各々のシフトレジ
スタ70a,70bについて行われる。このため、図2
7中に示すように+,−の誤差信号を用いて、新たな結
合係数を計算するための図10〜図13及び(6)式の
処理を行う自己学習回路75が設けられ、各シフトレジ
スタ70a,70bのデータ入口側に接続されている。 この方式によれば、神経細胞ユニットの結合が、興奮性
か抑制性かに限定されないため、ネットワークが柔軟性
を持ち、実際の応用において汎用性を持つことになる。
【0054】図28の場合の分周回路49も図26に示
したような学習定数設定手段62に代えてもよい。
【0055】また、多数決回路72による出力決定方式
は、図27に示したように各入力毎に2つのメモリ(シ
フトレジスタ70a,70b)を持つ方式のものに限ら
ず、各入力毎に1つのメモリ26を持つものにも同様に
適用できる。即ち、図20と図21との組合せに代えて
、図20と図28との組合せとしてもよい。
【0056】さらには、図30ないし図34に示すよう
に構成してもよい。即ち、図2ないし図29に示したよ
うな回路(以下、ニューロン回路)によって構成される
神経細胞模倣素子及びそのネットワーク(回路網)につ
いて、より上位概念で考えた場合、これらの全てを回路
で構成しなくても前述した手順に従ったソフトウエアに
より信号処理するようにしてもよく、その一例を示すも
のである。
【0057】即ち、ネットワークを構成するニューロン
の機能をソフトウエアで実現するようにしたものである
。まず、図3に示したようなネットワークの場合、この
ネットワークを構成する任意のニューロンにおいてソフ
トウエアにより信号処理を行なう。ソフトウエアを利用
するニューロンは、1つでも全てであってもよく、或い
は、ネットワークを形成する各層毎に決定してもよい。 ニューロン回路による信号処理を行なわないニューロン
の構成を図30に示す。ここで、入出力装置81はニュ
ーロン回路を用いた他のニューロン或いはネットワーク
へ信号を入力/出力する装置に接続し、信号の授受を行
なう。メモリ82にはCPU83を制御するソフトウエ
アやデータが格納されており、信号はCPU83で処理
される。信号処理の手順は前述した通りであるが、改め
て示すと図31及び図32のようになる。図31はフォ
ワードプロセスにおけるアルゴリズムを示し、デジタル
回路内又はコンピュータ内でこのような信号演算処理が
行なわれる。図31に示す処理中のニューロンの前後関
係を示すと図33のようになる。図32は学習演算プロ
セスにおけるアルゴリズムを示し、デジタル回路内又は
コンピュータ内でこのような信号演算処理が行なわれる
。図32に示す処理中のニューロンの前後関係を示すと
図34のようになる。このような図31及び図32に示
した手順に従ってソフトウエアを作成し、メモリ82に
格納しておく。ここに、ソフトウエアにより図30のニ
ユーロンの1つを複数のニューロン分として機能させる
ことも可能である。もっとも、信号を時分割して処理す
る必要がある。
【0058】このような構成をとることにより、ハード
ウエアによる変更を行なわず、メモリ82を書換えるだ
けで、ネットワーク構成を変更させることができ、柔軟
性及び汎用性に富んだネットワークを構築することがで
きる。
【0059】さらに、図35に示すように構成してもよ
い。これは、1つのニューロンにおいて機能の一部をソ
フトウエアで実行するようにしたものである。即ち、図
30に示した構成において、図31に示した信号処理手
順を基にしたソフトウエアをメモリ82に格納すること
でフォワードプロセスの実行が可能なソフトウエアを利
用したニューロンを実現することができる。学習機能を
持つニューロンを実現するには、入出力装置81に図2
0又は図27に示したような回路を付加すればよい。何
れの場合も、図21の右半分と図22に示した回路部分
は必要である。図26に示した回路は適宜設ければよい
。図35はこのような学習機能を持たせるための回路を
学習回路84として示したものである。この場合も、ソ
フトウエアの変更だけでネットワーク構成の変更が可能
となり、柔軟性及び汎用性に富むネットワークの構築が
可能となる。
【0060】また、実際的に考えた場合、通常の電子機
器にはCPUが予め搭載されている場合が多いので、図
30に示すような構成要素を新規に設けなくてもよいと
いえる。さらに、学習機能が不要なシステムであれば、
ハードウエアの量を大幅に減らすこともできる。
【0061】また、図36に示すように、学習プロセス
機能をソフトウエアで実現するようにしてもよい。図3
0に示した構成において、図32に示した信号処理手順
を基にしたソフトウエアをメモリ82に格納することで
学習プロセスの実行が可能なソフトウエアを利用したニ
ューロンを実現することができる。フォワードプロセス
機能を持つニューロンを実現するには、入出力装置81
に図20及び図21に示した回路、或いは、図20及び
図28に示したような回路を付加すればよい。図25に
示した回路は適宜設ければよい。図36はこのようなフ
ォワードプロセス機能を持たせるための回路をフォワー
ド回路85として示したものである。この場合も、ソフ
トウエアの変更だけでネットワーク構成の変更が可能と
なり、柔軟性及び汎用性に富むネットワークの構築が可
能となる。特に、学習則の変更に対する対応も容易なも
のとなる。また、この場合も、通常の電子機器ではCP
Uが予め搭載されている場合が多い点に着目すれば、図
30に示すような構成要素を新規に設けなくてもよいと
いえる。さらに、学習機能が不要なシステムであれば、
ハードウエアの量を大幅に減らすこともできる。
【0062】これらのソフトウエアを利用した実施例に
よれば、信号処理方式としてデジタル論理演算のみで実
行できるため、必要とするソフトウエアも低水準の言語
によるものでよく、かつ、ソフトウエアの高速実行も可
能となる。
【0063】ところで、ニューロンのネットワーク構造
としては、図3に示したようなものの他、例えば図37
や図38に示すような構造のものでもよい。図37は入
力側から順に第1の集合体90、中間集合体91、最終
集合体92としたとき(図3にあってもこのように集合
体を分類できる)、ある集合体に含まれる神経細胞ユニ
ット20(○は各々論理演算手段を示す)が他の集合体
に含まれる神経細胞ユニット20の全てとは接続されて
いない状態を示す。図3においてはある集合体内の全て
の神経細胞ユニット20は別の集合体内の全ての神経細
胞ユニットとの間で相互に信号の送受信を行なうもので
あるが、図37に示すように集合体間は各々の集合体内
の神経細胞ユニット20を全結合しなくてもよい。
【0064】図38は第1の集合体90と最終集合体9
2との間に2層の中間集合体93,94を用いて4層構
造としてネットワーク構成したものである。一般的には
、中間集合体を適宜の数だけ設けてもよい。
【0065】また、これらの図37,図38及び図3で
は、何れも各集合体に含まれる神経細胞ユニット20の
数が4個として図示されているが、これらの数は実施例
中の具体例で説明したごとく、任意であり、各集合体毎
に神経細胞ユニット数が異なってもよい。
【0066】何れにしても、このような構成例に示した
ような構成からなるニューラルネットワーク8を用いて
処理すれば、時間的に変化する入力に対しても実時間で
学習が可能となり、制御対象を的確に制御することがで
きる。
【0067】以上、ニューロデバイスの各種構成例につ
いて説明したが、これらを網目状に結合させてニューラ
ルネットワーク8を構成するが、この際、あるニューロ
ンからの出力結果は他のニューロンへ入力させてもよく
、又は、自分自身に入力させてもよい。何れにしても、
このようなニューラルネットワーク8において、その出
力はパルス列となるが、これを制御入力とする場合、そ
の方法は大きく分けて2通りある。即ち、■  ニュー
ラルネットワーク8からの出力パルス列をそのまま用い
る方法。■  ニューラルネットワーク8からの出力パ
ルス列を計数し、その値を用いる方法。である。
【0068】■の場合、2値の信号oが直接制御対象6
へ入力され、制御用の出力信号yとなる。
【0069】■の場合には、さらに、次の2通りa.計
数値を直接用いる方法。 b.計数値にしきい値を設けて2値化する方法。 に分けられる。
【0070】aの場合、計数値をデジタル信号なる出力
信号yとしてそのまま制御対象6へ入力させてもよい。 又は、D/A変換したアナログ信号なる出力信号yとし
て入力させてもよい。bの場合、しきい値を設定し、計
数値がしきい値より大きい場合には「1」、小さい場合
には「0」に変換した制御入力とする。或いは、計数値
がしきい値より大きい場合を「0」、小さい場合を「1
」としてもよい。例えば、制御対象6がモータの場合、
2値化された制御入力によりモータはPWM(パルス幅
変調)駆動となる。
【0071】ところで、前述したパルス密度型デジタル
ニューロデバイスを用いたニューラルネットワーク8の
出力信号は、信号処理に乱数を用いているため、計数処
理後も確率分布に従った出力信号が得られることになる
。従って、その出力信号はしきい値を適当に設定するこ
とにより、PWM信号として直接得ることができ、前述
したニューラルネットワーク8の出力信号oの処理とし
て非常に適したものとなる。
【0072】このようなしきい値の設定方法としては、
2通りある。第1の方法は、制御を行なう前にしきい値
を予めある値に固定しておく方法である。この固定値は
スイッチにより指定してもよく、メモリに格納しておい
てもよい。第2の方法は、しきい値を可変とする方法で
ある。例えば、ある制御出力に対するニューラルネット
ワーク8の出力計数値をしきい値とするものである。し
きい値の可変手段、方式としては、スイッチ等を用いた
外部から与える手動方式や、制御入出力やニューラルネ
ットワーク8の入出力を演算処理することにより自動的
に設定する方式がある。
【0073】
【発明の効果】本発明は、上述したように結合係数可変
手段とこの結合係数可変手段の可変結合係数値を教師信
号に対する誤差信号に基づいて生成する結合係数生成手
段とを有する自己学習手段を神経細胞模倣素子に付設し
たデジタル論理回路による複数の神経細胞模倣手段を網
状に接続した信号処理手段構成によれば、学習を含めて
処理速度の非常に速いものとなり、さらに、出力信号変
換手段では、信号処理手段からの出力信号を直接、又は
、信号処理手段からの出力信号を計数した値、又は、信
号処理手段からの出力信号を計数して予め設定された固
定しきい値によりしきい値処理した値、又は、信号処理
手段からの出力信号を計数して外部から与えたしきい値
によりしきい値処理した値、又は、信号処理手段からの
出力信号を計数して制御入出力に応じて変化するしきい
値によりしきい値処理した値を制御対象に供給するため
の出力信号としたので、制御対象に応じた制御入力に変
換でき、汎用性の高い制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】基本的な信号処理を行なうための論理回路図で
ある。
【図3】ネットワーク構成例を示す模式図である。
【図4】論理演算例を示すタイミングチャートである。
【図5】論理演算例を示すタイミングチャートである。
【図6】論理演算例を示すタイミングチャートである。
【図7】論理演算例を示すタイミングチャートである。
【図8】論理演算例を示すタイミングチャートである。
【図9】論理演算例を示すタイミングチャートである。
【図10】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図11】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図12】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図13】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図14】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図15】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図16】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図17】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図18】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図19】論理演算例を示すタイミングチャートである
【図20】各部の構成例を示す論理回路図である。
【図21】各部の構成例を示す論理回路図である。
【図22】各部の構成例を示す論理回路図である。
【図23】各部の構成例を示す論理回路図である。
【図24】変形例を示す論理回路図である。
【図25】変形例を示す論理回路図である。
【図26】異なる構成例を示す回路図である。
【図27】さらに異なる構成例を示す回路図である。
【図28】回路図である。
【図29】回路図である。
【図30】別の構成例を示すブロック図である。
【図31】フォワードプロセスにおける処理を示すフロ
ーチヤートである。
【図32】学習プロセスにおける処理を示すフローチヤ
ートである。
【図33】ニユーロンの前後関係を示す模式図である。
【図34】ニユーロンの前後関係を示す模式図である。
【図35】さらに別の構成例を示すブロック図である。
【図36】別の構成例を示すブロック図である。
【図37】ネットワーク構造の変形例を示す概念図であ
る。
【図38】ネットワーク構造の異なる変形例を示す概念
図である。
【図39】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
6      制御対象 7      入力信号変換手段 8      信号処理手段 9      出力信号変換手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  結合係数可変手段とこの結合係数可変
    手段の可変結合係数値を教師信号に対する誤差信号に基
    づいて生成する結合係数生成手段とを有する自己学習手
    段を神経細胞模倣素子に付設したデジタル論理回路によ
    る複数の神経細胞模倣手段を網状に接続した信号処理手
    段と、制御対象からの出力信号を前記信号処理手段に供
    給するための入力信号に変換する入力信号変換手段と、
    前記信号処理手段からの出力信号を直接前記制御対象に
    供給するための出力信号とする出力信号変換手段とより
    なることを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】  結合係数可変手段とこの結合係数可変
    手段の可変結合係数値を教師信号に対する誤差信号に基
    づいて生成する結合係数生成手段とを有する自己学習手
    段を神経細胞模倣素子に付設したデジタル論理回路によ
    る複数の神経細胞模倣手段を網状に接続した信号処理手
    段と、制御対象からの出力信号を前記信号処理手段に供
    給するための入力信号に変換する入力信号変換手段と、
    前記信号処理手段からの出力信号を計数した値を前記制
    御対象に供給するための出力信号とする出力信号変換手
    段とよりなることを特徴とする信号処理装置。
  3. 【請求項3】  結合係数可変手段とこの結合係数可変
    手段の可変結合係数値を教師信号に対する誤差信号に基
    づいて生成する結合係数生成手段とを有する自己学習手
    段を神経細胞模倣素子に付設したデジタル論理回路によ
    る複数の神経細胞模倣手段を網状に接続した信号処理手
    段と、制御対象からの出力信号を前記信号処理手段に供
    給するための入力信号に変換する入力信号変換手段と、
    前記信号処理手段からの出力信号を計数して予め設定さ
    れた固定しきい値によりしきい値処理した値を前記制御
    対象に供給するための出力信号とする出力信号変換手段
    とよりなることを特徴とする信号処理装置。
  4. 【請求項4】  結合係数可変手段とこの結合係数可変
    手段の可変結合係数値を教師信号に対する誤差信号に基
    づいて生成する結合係数生成手段とを有する自己学習手
    段を神経細胞模倣素子に付設したデジタル論理回路によ
    る複数の神経細胞模倣手段を網状に接続した信号処理手
    段と、制御対象からの出力信号を前記信号処理手段に供
    給するための入力信号に変換する入力信号変換手段と、
    前記信号処理手段からの出力信号を計数して外部から与
    えたしきい値によりしきい値処理した値を前記制御対象
    に供給するための出力信号とする出力信号変換手段とよ
    りなることを特徴とする信号処理装置。
  5. 【請求項5】  結合係数可変手段とこの結合係数可変
    手段の可変結合係数値を教師信号に対する誤差信号に基
    づいて生成する結合係数生成手段とを有する自己学習手
    段を神経細胞模倣素子に付設したデジタル論理回路によ
    る複数の神経細胞模倣手段を網状に接続した信号処理手
    段と、制御対象からの出力信号を前記信号処理手段に供
    給するための入力信号に変換する入力信号変換手段と、
    前記信号処理手段からの出力信号を計数して制御入出力
    に応じて変化するしきい値によりしきい値処理した値を
    前記制御対象に供給するための出力信号とする出力信号
    変換手段とよりなることを特徴とする信号処理装置。
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US08/093,618 US5349646A (en) 1991-01-25 1993-07-20 Signal processing apparatus having at least one neural network

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