JPH04244291A - 電解処理法による汚濁水浄化装置 - Google Patents

電解処理法による汚濁水浄化装置

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Publication number
JPH04244291A
JPH04244291A JP3012472A JP1247291A JPH04244291A JP H04244291 A JPH04244291 A JP H04244291A JP 3012472 A JP3012472 A JP 3012472A JP 1247291 A JP1247291 A JP 1247291A JP H04244291 A JPH04244291 A JP H04244291A
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JP
Japan
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raw water
tank
electrolytic treatment
sensor
turbidity
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Application number
JP3012472A
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English (en)
Inventor
Masakuni Kanai
金井 昌邦
Shinobu Yamaguchi
忍 山口
Toshisuke Yagibe
柳邉 利祐
Yoichi Matsumoto
陽一 松本
Takumi Kiuchi
木内 巧
Yoshitaka Kawasaki
川崎 喜孝
Hiroyuki Iwamoto
裕之 岩本
Yumi Matsudaira
松平 由美
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Penta Ocean Construction Co Ltd
Original Assignee
Penta Ocean Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は下水等の有機性の懸濁物
質を多く含む生活廃水や湖沼水、重金属を含む工業廃水
等を含む汚濁水を浄化するための電解処理法による汚濁
水浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生活廃水や工業廃水等の汚濁水浄
化法として電解処理法が用いられている。これは、被処
理汚濁水を陰・陽の両電極間に通して電解処理すること
により、溶解・懸濁物質の酸化、還元、分解、析出、吸
着、凝集、浮上、分離がなされることを利用したもので
あり、この電解処理法を利用した従来の装置は、電解処
理槽に陰・陽両極板を互いに対向させておき、その電解
処理槽内に被処理汚濁水をポンプによって強制的に送り
込み、その電解処理槽内を強制流過される間に電解処理
がなされるようにし、その間に発生したフロックを浮上
分離させるようにしたものが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】上述の如き従来の装置
は、平行に配置された垂直の向きの陰・陽両極板間を被
処理水がポンプ等の手段によって強制流過されるように
なっているため、陽極板近くを流れる被処理汚濁水は、
酸化作用を強く受け、陽極金属イオンによる凝集作用を
強く受ける。また、陰極板近くを流れる被処理汚濁水は
、還元作用を強く受けるとともに、陰極から発生する水
素ガス泡は液の混合撹拌にあまり寄与することなく浮上
してしまうこととなって、全体が均一に処理されずに流
過してしまい、電解処理効率が低いという問題があった
【0004】また電解処理では、陽極酸化作用により、
陽極板に酸化被膜が生成されると電流低下が著しくなる
ため、陽極金属イオンの発生量が少なくなり、この金属
イオンによる凝集作用が低下する。このため従来のこの
種の装置では、陽極金属イオンによる作用を利用する場
合には、頻繁に陽極板の酸化被膜の除去作業が必要にな
り、その都度、陽極板を取り換えなければならないとい
う問題があった。
【0005】また、従来の電解処理では重金属の除去は
できず、また殺菌は塩素添加処理によっているが、塩素
添加は薬剤添加によるいわゆる二次処理であって、装置
本来の機能から生まれるものではなかった。
【0006】更に、従来の装置では、各部の制御を手動
で行っていたので、手数がかかる問題があった。
【0007】本発明は上記の如き従来の問題にかんがみ
、流過する被処理汚濁水全体を均一に、しかも少ないエ
ネルギーにて効率良く電解処理でき、懸濁物質、有機物
の除去及びBOD、CODの改善がより効果的になされ
るのみならず、従来できなかった重金属の除去、及び殺
菌をも可能な自動制御タイプの電解処理法による汚濁水
浄化装置の提供を目的としたものである。
【0008】
【課題を達成するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の要旨とす
るところは、原水槽と、前記原水槽内に処理すべき原水
を供給する水中ポンプと、前記原水槽に供給する前記原
水のpHを検出する第1のpHセンサと、前記原水槽内
の水位を検出する水位センサと、前記原水槽内の前記原
水の電気伝導度を検出する電気伝導センサと、前記原水
槽内の前記原水のpHを検出する第2のpHセンサと、
前記原水槽内の前記原水の濁度を検出する第1の濁度セ
ンサと、前記原水槽内に前記原水中にフッ化カルシウム
を供給するフッ化カルシウム供給機と、前記原水槽内の
前記原水中にpH調整剤を供給するpH調整剤供給機と
、前記原水槽内の前記原水の撹拌を行う撹拌機と、少な
くとも陽極板にアルミニウム、銅、鉄等の活性金属材料
を使用した陰・陽両極板の内から陽極板が斜め下向きに
なり、陰極板が斜め上向きになるように互いに傾斜させ
て対向配置して両電極間を前記原水の流路となし、該流
路を前記原水が流過する間に電解処理する電解処理槽と
、前記電解処理槽内の被処理原水の酸化還元電位を測定
する酸化還元電位検出センサと、前記原水槽から前記原
水を前記電解処理槽に供給する移送ポンプと、前記原水
槽から前記電解処理槽に供給する前記原水の流量を検出
する流量計と、前記電解処理槽から排出される処理水が
送り込まれて前記電解処理槽で捕捉しきれなかった微粒
子分を除去する浮上槽と、前記電解処理槽から浮上槽に
送られる前記処理水の濁度を検出する第2の濁度センサ
と、前記浮上槽から排出される前記処理水のpHを検出
する第3のpHセンサと、前記浮上槽から排出される前
記処理水の濁度を検出する第3の濁度センサと、前記電
解処理槽及び前記浮上槽の電極間に直流電圧を印加する
直流電源と、前記第1〜第3のpHセンサと、前記電気
伝導度センサと、前記第1〜第3の濁度センサと、前記
流量計と、前記酸化還元電位検出センサとからの検出信
号を入力として各種の制御信号を出力するコンピュータ
と、前記コンピュータからの各種の制御信号と前記水位
センサからの信号とを入力信号として前記水中ポンプと
前記フッ化カルシウム供給機と前記pH調整剤供給機と
前記撹拌機と前記移送ポンプ等の各駆動を制御するとと
もに、前記直流電源の各出力電圧を制御する制御盤とを
備えたことを特徴としてなる電解処理法による汚濁水浄
化装置に存する。
【0009】
【作用】本発明の汚濁水処理装置では、被処理原水にフ
ッ化カルシウムを混合し撹拌して電解処理槽に送り込み
、直流電源4.0〜6.0Vを印加して電解を行うと、
フッ化カルシウムはイオン化し、重金属や有機物と結合
してフッ化物となって安定し、酸にもアルカリにも溶け
ない物質となる。
【0010】また、陽極からはアルミニウムイオン等が
溶け出し、懸濁物質を凝集させ、陰極から発生する水素
ガス泡がこれに付着し浮上させる。またこのとき、両電
極板が上下に対向する向きで傾斜していることにより上
向き傾斜の陰極板から発生した水素ガス泡は下向き傾斜
の陽極板の表面に衝突し、下降し、再度上昇するという
運動をする。更に、ガス泡が多く溶け込むと電極間の流
路内の気液混合の比重、即ち支持水頭が小さくなる。
【0011】この二つの現象により、流路内には気液混
合の渦現象をともなった湧昇流が発生する。
【0012】この渦現象が室内液体の撹拌効率を高め、
酸化・還元・分解・析出といった電極と被処理汚濁水間
の界面において直接電子の授受が行われる電極反応を促
進したり、吸着・凝集・浮上といった電極反応生成物が
被処理汚濁水中の成分と反応する二次反応を促進するこ
とになる。
【0013】また、電極反応、二次反応が進行すると、
フロックはガス泡を付着させて渦運動域を抜け出し、陽
極の表面まで浮上して後肥大しながらこの面に沿って上
昇し水面に浮上する。水素ガスは還元力が大きく陽極面
の酸化を抑制する。また、フロックが陽極面に沿って浮
上することにより陽極面は研磨されスケールが付着しな
い。なお、陽極面ではイオン化したフッ素の化学反応力
により、酸素ガスの発生はほとんどみられない。
【0014】このような電解処理に伴う水中ポンプの自
動発停、原水槽内での電気伝導度,pH,濁度の計測、
原水槽内原水のpH調整、原水槽内へのフッ化カルシウ
ムの添加、原水槽内の撹拌、移送ポンプの運転、電解処
理槽の印加電圧の制御、浮上槽の印加電圧の制御等は、
コンピュータの制御で自動的に行う。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。
【0016】図1乃至図3は、本発明に係る電解処理法
による汚濁水浄化装置の一実施例を示したものである。 図において、1は湖沼等の被処理原水2を汲み上げる水
中ポンプ、3は汲み上げられた原水のpHを検出する第
1のpHセンサ、4は汲み上げられた原水2が供給され
る原水槽、5は原水槽4内の原水2の水位を検出する水
位センサ、6は原水槽4内の原水2の電気伝導度を検出
する電気伝導度センサ、7は原水槽4内の原水2のpH
を検出する第2のpHセンサ、8は原水槽4内の原水2
の濁度を検出する第1の濁度センサ、9は原水槽4内に
フッ化カルシウムを供給するフッ化カルシウム供給機、
10は原水槽4内の原水2中にpH調整剤を供給するp
H供給調整剤供給機、11は原水槽4内の原水の撹拌を
行う撹拌機である。
【0017】12は原水槽4内の原水2を後段側に移送
する移送ポンプ、13は移送ポンプ12で移送される原
水2の圧力を検出する圧力計、14は移送ポンプ12で
移送される原水2の流量を検出する流量計である。この
場合、移送ポンプ12としては回転制御できるインバー
タ方式のものを用いるのが好ましい。
【0018】15は原水槽4から移送される原水2の電
解処理を行う電解処理槽である。該電解処理槽15内は
、図2で示すように水平に対し、約60°〜70°程度
の角度に傾斜した多数の平行配置の電気絶縁材製仕切板
16……にて仕切られ、その仕切板16……の斜め下向
き面には活性金属材料であるアルミニウム製の陽極板1
7が、また斜め上向き面にはアルミニウム製の陰極板1
8が貼り付けられており、各仕切板16……間の流路1
9……がそれぞれ電解室となっている。
【0019】また、各仕切板16……の側部には、互い
違いの位置に通水口20……が開口され、被処理原水2
はこれらを通ってジグザクに電解処理槽15内を流過す
るようになっている。
【0020】21は電解処理槽15の上部に浮上したフ
ロックを掻き取るフロック掻き取り機、22はフロック
掻き取り機21を駆動するモータである。
【0021】23は電解処理槽15から排出される処理
水が送り込まれて電解処理槽15で捕捉しきれなかった
微粒子分を除去する浮上槽である。該浮上槽23内の底
部には、図3に示すような底板24から陽極棒25及び
陰極棒26からなる電極棒セット27が設置されている
【0022】28は電解処理槽15内の被処理原水2の
酸化還元電位を測定する酸化還元電位検出センサ、29
は電解処理槽15から排出される処理水の濁度を検出す
る第2の濁度センサ、30は浮上槽23から排出される
処理水のpHを検出する第3のpHセンサ、31は浮上
槽23から排出される処理水の濁度を検出する第3の濁
度センサである。
【0023】32は電解処理槽15及び浮上槽23に所
要の直流電圧を供給する直流電源である。
【0024】33は第1〜第3のpHセンサ3,7,3
0と電気伝導度センサ6と第1〜第3の濁度センサ8,
29,31と流量計14と酸化還元電位検出センサ28
からの検出信号を入力として各種の制御信号を出力する
コンピュータ、34はコンピュータ33からの出力の表
示するCRT、35はコンピュータ33に各種の情報を
与えたり、該コンピュータ33からの情報を記憶するフ
ロッピーディスクである。
【0025】36はコンピュータ33からの各種の制御
信号と、水位センサ5からの信号とを入力信号として水
中ポンプ1とフッ化カルシウム供給機9とpH調整剤供
給機10と撹拌機11と移送ポンプ12とモータ22等
の各駆動を制御するとともに、直流電源32の各出力電
圧を制御する制御盤である。
【0026】次に、このような汚濁水浄化装置による汚
濁水の浄化方法について説明する。
【0027】まず、コンピュータ33からの指令で制御
盤36を介して水中ポンプ1を作動し、湖沼等の被処理
原水2を原水槽4内に供給する。
【0028】原水槽4内の水量は、水位センサ5により
検出する。水位センサ5が下限水位を検出すると、制御
盤36から起動指令を出して水中ポンプ1を起動する。 次に、水位センサ5が上限水位を検出すると、制御盤3
6から停止指令を出して水中ポンプ1を停止する。この
ときコンピュータ33は、原水槽4の平面積と、水位セ
ンサ5の上下限差により原水2の容量V(m3)を算出
する。この容量Vは、pH調整やフッ化カルシウムの添
加計算に使用する。
【0029】湖沼等の原水2のpHを第1のpHセンサ
3で検出し、CRT34に表示する。このときのpHの
測定データは、コンピュータ33に記憶し、原水槽4内
でのpH調整のためのデータとする。
【0030】原水槽4では、電気伝導度センサ6,第2
pHセンサ7,第1濁度センサ8により、原水2の電気
伝導度,pH,濁度を計測し、コンピュータ33に記憶
するととともにCRT34に表示する。
【0031】電気伝導度は、電解処理槽15への印加電
圧を決定するための要素となる。第1の濁度センサ8が
検出した原水槽4内の原水2の濁度は、第2の濁度セン
サ29が検出した電解処理槽15から排出される処理水
の濁度との関係から、電解処理槽15への印加電圧を決
定するための要素となる。
【0032】原水槽4内の原水2のpH値がわかると、
コンピュータ33からの指令で制御盤36を介してpH
調整剤供給機10を作動させ、pHが6.5〜7.0と
なるように調整する。原水2のpH値がpH7.0以上
であって、該原水2がアルカリ性である場合には、pH
調整剤として塩酸や硫酸等の水溶液を適量添加する。p
H調整剤の添加量は、測定pH値と目標値(6.5〜7
.0)との差により、コンピュータ33で理論式及び実
験式から求める。pH調整剤の添加速度は、水中ポンプ
1の流量に見合った速度をコンピュータ33から指令す
る。原水槽4内は、制御盤36からの制御で撹拌機11
で撹拌する。
【0033】原水2のpH値が酸性(pH6.5以下)
である場合には、pH調整剤として水酸化ナトリウムや
炭酸カルシウム等の水溶液をpH調整剤供給機10から
適量添加する。
【0034】pH調整は、後述する電気化学反応が最も
効果を発揮する領域に電解の場を保とうとすものである
【0035】原水槽4内には、フッ化カルシウム供給機
9からフッ化カルシウムを添加する。フッ化カルシウム
の添加量は、原水2の質にもよるが、20ppm程度で
ある。フッ化カルシウムは粉体であるので、添加方法と
しては、該フッ化カルシウムを貯留している容器の底部
から螺旋形のスクリューで押し出すことにより行う。添
加量の調節は、原水槽4内の原水2の容量Vに対しスク
リューの回転動作時間を定めることにより行う。添加し
たフッ化カルシウムは、撹拌機11で撹拌することによ
り原水2に溶解させる。
【0036】このようなフッ化カルシウムを添加する効
果の一つとしては、フッ素がバクテリア細胞中に入って
細胞液から有機化合物を析出するため、液の浸透圧が低
下し、細胞が収縮して新陳代謝不良を起こすことにより
死滅させることである。同様のことがビールス・寄生虫
卵においてもみられ、藻の胞子にも起きる。
【0037】このようにして予備処理した原水2を移送
ポンプ12により電解処理槽15に送り込む。
【0038】電解処理槽15内では、水平に対し約60
°〜70°程度の角度に傾斜して斜め下向きになったア
ルミニウム製の陽極板17と、斜め上向きになったアル
ミニウム製の陰極板18との間の流路19を通水口20
,20……を経て被処理原水がジグザグに流過する。
【0039】このとき、陰・陽両極板18,17間に4
.0〜6.0V程度の直流電圧を直流電源32から印加
し、流路19を通る原水2の電解処理を行う。これによ
って電解処理槽15内の各陰・陽両極板18,17間の
流路19内では、被処理原水2の溶解・懸濁物質は、酸
化・還元・分解・析出といった電解反応がなされる。
【0040】一方、フッ化カルシウムはイオン化し、重
金属や有機物と結合してフッ化物となって安定し、酸に
もアルカリもに溶けない物質となる。
【0041】この場合、両極板18,17にアルミニウ
ム板を用いるため、陰極板18から微細な水素ガス泡が
発生し、陽極板17からアルミニウムイオンが溶出する
。この電極反応生成物であるアルミニウムイオンの働き
で析出してきた懸濁物質が凝集され、、更にその凝集物
に電極反応生成物である水素ガスが付着する。これによ
って懸濁物質は見掛け比重の極めて小さいフロックとな
って浮上する。
【0042】また、図4に示すように水素ガス泡は傾斜
している流路19内において垂直に上昇し、陽極板17
の表面に衝突し、下降し、再度上昇するという運動をす
る。更に、ガス泡が多く溶け込むと流路19内の気液混
合の比重、即ち支持水頭が小さくなる。この二つの現象
により、流路19内には気液混合の泡現象をともなった
湧昇流が発生する。気液混合体の密度ρは電流濃度を、
例えば50アンペア/M3/hrとするとき、ほぼρ=
0.98grf/cm3となる。
【0043】この渦現象が流路19内液体の撹拌効率を
高め、酸化・還元・分析・析出といった電極17,18
と被処理汚濁水間の界面において直接電子の授受が行わ
れる電極反応を促進したり、吸着・凝集・浮上といった
電極反応生成物が被処理汚濁水中の成分と反応する二次
反応を促進することになる。
【0044】また、電極反応、二次反応が進行するとフ
ロックはガス泡を付着させて渦運動域を抜け出し、陽極
17の表面まで浮上して後肥大しながらこの面に沿って
上昇し、水面に浮上する。水素ガスは還元力が大きく陽
極面の酸化を抑制する。またフロックが陽極面に沿って
浮上することにより陽極面は研磨され、スケールが付着
しない。なお、陽極面ではイオン化したフッ素の化学反
応により、酸素ガスの発生はほとんど見られない。図5
において、aは流路19内の活性陽極板17の表面に沿
って浮上するフロック、bは流路19を離れて電解処理
槽15の上部へ浮上するフロック、cは浮上して液面上
に集積したフロックをそれぞれ示している。
【0045】電解処理槽15の上部に浮上したフロック
は、フロック掻き取り機21で掻き取ることにより排出
する。該フロック掻き取り機21を駆動するモータ22
は、タイマーによって間欠的に運転する。
【0046】電解処理槽15にてフロックの大部分が除
去された処理水は、浮上槽23に送られる。浮上槽23
は電解処理槽15で捕捉し切れなかった一部の微粒子分
を除去するためのものであり、底部に設置された図3に
示すような電極棒セット27により水素ガスを発生させ
、この水素ガスを微粒子分に付着させて上昇させるよう
にしている。なお、ここでは既処理懸濁物質を凝集させ
る必要がないため、電極棒25,26は不活性の材質、
例えば炭素棒やステンレス棒を使用する。
【0047】このような電解処理を行うに際し、電気伝
導度センサ6が測定した原水2の電気伝導度が高い場合
には、原水2中に電流が流れやすいので、コンピュータ
33からの指令で制御盤36を経て直流電源32を制御
して電解処理槽15及び浮上槽23内の両電極17,1
8内及び25,26間の印加電圧を下げ、電気伝導度が
低い場合には印加電圧を上げる。このようにして原水2
の単位体積当たりの電流量(50mA/l程度が目安で
ある)を制御する。
【0048】一方、第1〜第3の濁度センサ8,29,
31が検出した濁度が高い場合(原水2の汚れがひどい
場合)には処理するためのエネルギーを多く必要とする
ので、コンピュータ33からの指令で制御盤36を経て
直流電源32を制御して電解処理槽15及び浮上槽23
内の両電極17,18及び25,26間の印加電圧を上
げ、濁度が低い場合は必要とするエネルギーが少なくて
もよいので、印加電圧を下げる。つまり濁度の状況に応
じて印加電圧を制御する。
【0049】これらの関係は、コンピュータ33の学習
機能(A・I)により適正電圧を判断させる要素となる
【0050】また、移送ポンプ12は、回転数を制御す
ることにより電解処理槽15に送り込む原水2の流量を
調整する。つまり第1,第3の濁度センサ8,31で濁
度を計測し、第3の濁度センサ31が検出した濁度が放
流基準より高ければ流量を下げ、放流基準を大幅に下回
っていれば流量を上げる。
【0051】この場合の関係も、コンピュータ33の学
習機能により適正流量を判断させる要素となる。また、
移送ポンプ12の吸入側と吐出側の圧力差(P)を検出
し、障害物混入の異常をコンピュータ33がCRT34
等で知らせる。
【0052】更に、電解処理槽15では、酸化還元電位
(ORP)を測定し、水の浄化程度を把握する。酸化還
元電圧Ehは、次式で表される。
【0053】
【数1】 ここで、R:ガス定数、T:絶対温度、F:ファラディ
、n:電子数、Eo:標準酸化電位。
【0054】上式で分かるように、酸化物の割合が大き
くなればEhも大きくなり、反対に還元物の割合が多く
なればEhの値は小さくなる。
【0055】電解について考えると、水溶液はどんどん
還元されるわけで、電流一定ならば電解時間が長いほど
還元される度合いが高くなりEhが小さくなる。従って
、酸化還元電位を計測し、水の浄化程度を把握すると、
電解処理槽15の印加電圧を調節する手段となり得る。
【0056】浮上槽23の出口における処理水のpHと
濁度とを第3のpHセンサ30及び第3の濁度センサ3
1で計測し、コンピュータ33を経てCRT34に表示
する。pH値は放流基準を満たしているかどうか確認す
る。また、電解処理法によるpHの上昇分を求め、コン
ピュータ33の学習機能により原水槽4でのpH調整に
フィードバックする。
【0057】更に、濁度も放流基準を満たしているかど
うか確認する。更に、適性な流量であるかどうかコンピ
ユータ33に判断させ、流量制御回路にフィードバック
する。  更に、データファイルの分類として次のもの
が考えられる。
【0058】a.水域,季節 b.濁度,印加電圧,流量の関係 b.濁度,酸化還元電位の関係 d.原水pHとpH調整溶液量の関係 以上の資料をフロッピーディスク35に保存し、他の原
水にも対応できるようにコンピュータ33に学習させる
【0059】上述した実施例によって手賀沼の湖沼水に
ついて処理した結果、水質の変化は表1の如くであった
【0060】
【表1】 また、重金属除去に関する測定結果は表2の如くであっ
た。
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】上述したように本発明の汚濁水浄化装置
では、被処理原水にフッ化カルシウムを混合して撹拌し
、これを傾斜させた両電極間の流路内に通して電解処理
するようにしたので、従来できなかった重金属の除去が
可能になるとともに、殺菌効果が得られ、しかも使用す
る電源は、例えば直流4.0〜6.0Vの低電圧のため
安全である。
【0063】また、電解処理槽の流路では、陽極板が斜
め下向きに傾斜し、陰極板が斜め上向きに傾斜している
ので、陰極板から発生した水素ガス泡が垂直に上昇し、
陽極板の表面に衝突し、下降し、再上昇するという運動
をし、かつ気液混合により、その比重である支持水頭が
小さくなり、流路の撹拌効率が高まり、酸化・還元・分
解・析出といった電極と汚濁水界面の電極反応を促進す
ることができ、かつ、吸着・凝集・浮上といった二次反
応も促進することができる。このため効率よく懸濁物質
をフロックとして浮上させて除去することができる。従
って本発明によれば、効率よく懸濁物及び有機物の除去
を行うことができ、かつ、BOD,CODの改善をする
ことができる。また、フロックが陽極の下面に沿って上
昇するときに、該陽極の下面が研磨され、スケールの付
着を防止することができ、電極の取り換えを少なくする
ことができ、保守も容易となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汚濁浄化装置の一実施例の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】本実施例で用いている電解処理槽の内部構成の
一部を示す斜視図である。
【図3】本実施例の浮上槽内で用いている電極棒セット
の斜視図である。
【図4】本実施例の電解処理槽における作用を示す拡大
断面図である。
【図5】本実施例の電解処理槽におけるフロックの上昇
状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1  水中ポンプ 2  被処理原水 3  第1のpHセンサ 4  原水槽 5  水位センサ 6  電気伝導度センサ 7  第2のpHセンサ 9  フッ化カルシウム供給機 10  pH調整剤供給機 11  撹拌機 12  移送ポンプ 13  圧力計 14  流量計 15  電解処理槽 16  仕切板 17  陽極板 18  陰極板 20  通水口 21  フロック掻き取り機 22  モータ 23  浮上槽 27  電極棒セット 28  酸化還元電位センサ 29  第2の濁度センサ 30  第3のpHセンサ 31  第3の濁度センサ 32  直流電源 33  コンピュータ 36  制御盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原水槽と、前記原水槽内に処理すべき原水
    を供給する水中ポンプと、前記原水槽に供給する前記原
    水のpHを検出する第1のpHセンサと、前記原水槽内
    の水位を検出する水位センサと、前記原水槽内の前記原
    水の電気伝導度を検出する電気伝導センサと、前記原水
    槽内の前記原水のpHを検出する第2のpHセンサと、
    前記原水槽内の前記原水の濁度を検出する第1の濁度セ
    ンサと、前記原水槽内に前記原水中にフッ化カルシウム
    を供給するフッ化カルシウム供給機と、前記原水槽内の
    前記原水中にpH調整剤を供給するpH調整剤供給機と
    、前記原水槽内の前記原水の撹拌を行う撹拌機と、少な
    くとも陽極板にアルミニウム、銅、鉄等の活性金属材料
    を使用した陰・陽両極板の内から陽極板が斜め下向きに
    なり、陰極板が斜め上向きになるように互いに傾斜させ
    て対向配置して両電極間を前記原水の流路となし、該流
    路を前記原水が流過する間に電解処理する電解処理槽と
    、前記電解処理槽内の被処理原水の酸化還元電位を測定
    する酸化還元電位検出センサと、前記原水槽から前記原
    水を前記電解処理槽に供給する移送ポンプと、前記原水
    槽から前記電解処理槽に供給する前記原水の流量を検出
    する流量計と、前記電解処理槽から排出される処理水が
    送り込まれて前記電解処理槽で捕捉しきれなかった微粒
    子分を除去する浮上槽と、前記電解処理槽から浮上槽に
    送られる前記処理水の濁度を検出する第2の濁度センサ
    と、前記浮上槽から排出される前記処理水のpHを検出
    する第3のpHセンサと、前記浮上槽から排出される前
    記処理水の濁度を検出する第3の濁度センサと、前記電
    解処理槽及び前記浮上槽の電極間に直流電圧を印加する
    直流電源と、前記第1〜第3のpHセンサと、前記電気
    伝導度センサと、前記第1〜第3の濁度センサと、前記
    流量計と、前記酸化還元電位検出センサとからの検出信
    号を入力として各種の制御信号を出力するコンピュータ
    と、前記コンピュータからの各種の制御信号と前記水位
    センサからの信号とを入力信号として前記水中ポンプと
    前記フッ化カルシウム供給機と前記pH調整剤供給機と
    前記撹拌機と前記移送ポンプ等の各駆動を制御するとと
    もに、前記直流電源の各出力電圧を制御する制御盤とを
    備えてなる電解処理法による汚濁水浄化装置。
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