JPH0424261A - 不織布及びその製造方法並びに吸収性物品 - Google Patents

不織布及びその製造方法並びに吸収性物品

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JPH0424261A
JPH0424261A JP2127927A JP12792790A JPH0424261A JP H0424261 A JPH0424261 A JP H0424261A JP 2127927 A JP2127927 A JP 2127927A JP 12792790 A JP12792790 A JP 12792790A JP H0424261 A JPH0424261 A JP H0424261A
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学 金田
Tadashi Matsuda
匡史 松田
Yasuhiro Komori
康浩 小森
Yukio Yamahara
山原 幸夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、不織布及びその製造方法並びに吸収性物品、
更に詳しくは、紙オムツ、生理用ナプキン等の吸収性物
品の表面材として好適な凹凸を有する不織布及びその製
造方法並びに該不織布を表面材として用いた吸収性物品
に関するものである。
〔従来の技術〕
紙オムツ、生理用ナプキン等の吸収性物品の課題の一つ
は、尿、軟便、経血等の体液の吸収性物品からの漏れを
抑制または防止することである。
そのために吸収性物品を構成する部材、即ち、表面材、
吸収体、裏面材等それぞれに体液の漏れの抑制または防
止に対する創意工夫が施されている。
そして、表面材には、−船釣に、不織布が多く用いられ
ており、該不織布は、体液の吸収性を良くするために親
水性熱可塑性繊維で形成されていることが多い。また、
体液の滲出、漏れを防止するために、衛生用品の表面材
である不織布のサイド部または周囲部を疎水化する試み
がなされている。
一方、軟便や粘性の高い経血等の高粘性体液は、通常の
不織布ではその透過性が悪く、内部の吸収体に吸収され
るまでに不織布の表面を流れて衣類が汚れ、時には皮膚
がかぶれたりして不快感を伴うことがある。
従来からこれらに対する対策としては、例えば、不織布
にピン、針等で穿孔する方法、ウェブを高速水流で交絡
させて孔明き状、網目状にする方法(特公昭62−62
175号公報、62−28219号公報)、また、不織
布の目付を小さくしたり、太デニールの繊維で繊維間距
離を大きくする方法等が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の不織布及びその製造方法は、それ
ぞれ以下のような課題を有していた。
即ち、ピン、針等で穿孔した不織布は、表面の孔周辺に
突起ができるため肌触りが悪い上に、穿孔の形態安定性
にも欠け、また、ウェブを高速水流で交絡させて穿孔し
た不織布は、毛羽抜けが生し易く、また、目付を大きく
しないと嵩高性が得られず、その上、繊維処理剤が高速
水流により脱落して熱可塑性繊維で構成されたものは疎
水性になってしまう虞れがあった。また、十分な交絡、
穿孔を付与するためには、加工速度を高速化できず、し
かも水流が製造装置の周辺に飛散して作業環境的にも好
ましくなく、しかも製造装置に錆を発生させるという課
題があった。更に、網目状の不織布では、吸収体に吸収
された体液の戻りが大きく、表面材として用いた場合、
ドライ感が得られないという課題もあった。
要するに、従来の不織布は、表面材として用いた場合、
いずれも高粘性を有する体液等の排泄物に対する透過性
はある程度認められるものの、液透過性としては必ずし
も十分でなく、その上、吸収性物品の表面材として要求
される、体液の戻りの抑制性能、嵩高性、肌触り等の風
合などの特性も必ずしも満足し得るものではなかった。
従って、本発明の目的は、吸収性物品の表面材として用
いた場合、高粘性を有する体液等の排泄物を確実に透過
さ廿且つその漏れを確実に抑制または防止し、しかも表
面材として要求される諸特性をも合わせ持った総合的に
優れた不織布及びその製造方法並びに該不織布を表面材
として用いてその諸特性を活かした吸収性物品を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、高粘性液の流れを防止し得且つ透過性に
優れた形態を有する不織布及びその製造方法について種
々検討した結果、繊維ウェブに特定の手段によって凹凸
を形成した後、繊維ウェブに含有される熱可塑性繊維を
加熱融着することで上記目的を達成し得ることを知見し
た。
即ち、本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、
熱可塑性繊維を含有する繊維ウェブの熱可塑性繊維を溶
融して一体化してなる不織布において、上記不織布は、
中央部と中央部に隣接する両端部とを有し、上記中央部
は全体に分散する凸状部と凹状部とから形成され且つ該
凹状部の繊維集合密度が凸状部の繊維集合密度より低く
、また、上記両端部は繊維集合密度が実質的に均一であ
ることを特徴とする不織布を提供するものである。
また、本発明は、肌に接触する表面材と、該表面材に被
覆された吸収体とを備え、体液等の排泄物を吸収する吸
収性物品において、上記表面材を上記不織布によって形
成したことを特徴とする特酸性物品を提供するものであ
る。
また、本発明は、上記不織布を製造する場合に好適な製
造方法として、凹凸を有する通気性コンヘアに熱可塑性
繊維を含有する繊維ウェブを載置し、該繊維ウェブを載
置した状態で搬送する間に、該繊維ウェブ表面に幅方向
において不連続的に気体を噴射して、上記通気性コンヘ
アの凹状部に該繊維ウェブを追随させて気体を噴射した
部位においてのみ該繊維ウェブに凹凸状部を形成した後
、該繊維ウェブを加熱し上記熱可塑性繊維を融着し一体
化してなる上記不織布の製造方法を併せて提供するもの
である。
[作用] 本発明の不織布によれば、高粘性の液体が中央部の凹状
部を透過して表面を流れることがなく、また、その液体
の逆戻りを抑制することができる。
また、本発明の吸収性物品によれば、着用時に繊維集合
密度の高い中央部の凸状部において肌触りよく接触する
と共に、高粘性の軟便、経血等の体液を繊維集合密度の
低い中央部における凹状部においで透過させて吸収体に
吸収させ、吸収された体液の逆戻りを中央部及び両端部
において抑制することができる。
また、本発明の不織布の製造方法によれば、凹凸を有す
る通気性コンヘアによって熱可塑性繊維を含有する繊維
ウェブを載置した状態で搬送する間に、その表面に幅方
向において不連続に気体を噴射することによって繊維ウ
ェブにおける気体の噴射部位に凹凸状部を形成し、また
、気体の非噴射部位に平坦部を形成し、その熱可塑性繊
維を加熱することによって幅方向に凹凸状部を保有した
部位と凹凸状部の両側に平坦部を保有した部位とを有す
る状態で熱可塑性繊維が融着して中央部に凹凸を有する
不織布を形成することができる。
〔実施例〕
以下、第1図〜第4図に示す実施例に基づいて本発明を
説明する。尚、図中、第1図は本発明の不織布の一実施
例を概念的に示す部分斜視図、第2図は第1図の■−■
線断面図、第3図は本発明の不織布の製造方法を実施す
る場合に好適に用いることかできる不織布の製造装置を
示す斜視図、第4図は第3図に示す製造装置の噴射用ダ
クトによって不織布に凹凸状部を形成する状態を拡大し
て示す部分斜視図である。
本実施例の不織布10は、熱可塑性繊維を含有する繊維
ウェブの熱可塑性繊維を溶融して一体化して形成された
もので、第1図に概念的に示す如く、中央部11と中央
部に隣接する両端部12.12とを有している。
而して、上記中央部11は、全体に分散する凸状部11
Aと凹状部11Bとから形成されている。
該凹状部11Bは、第1図、第2図において完全に開孔
した状態として表現されているが、本来は、繊維ウェブ
が周囲の凸状部11Aに拡散して繊維集合密度が低く形
成されている。換言すれば、凹状部11Bを囲む凸状部
11Aはそれだけ繊維集合密度が高くなり、その結果と
して凹状部11Bの繊維集合密度が凸状部11Aの繊維
集合密度よりも低くなっている。また、このように凹状
部11Bにおける繊維集合密度が低くなり、該凹状部1
1Bが実質的に開孔した状態になっていることが好まし
い。そして、上記凸状部11Aと上記凹状部11Bとは
、第1図に示す如く、交互に規則的に配設されているこ
とが好ましく、凹凸°をこのように規則的に分散させる
ことによって不織布10としての外観上の品位を向上さ
せることができる。また、凹凸の好ましいピンチは3〜
20鵜で、このピッチが3mm未満では凹凸が小さ過ぎ
て嵩高性が低下し、逆に、該ピッチが20庇を超えると
凹凸が大き過ぎて外観上の品位のみならず、高粘性の液
体の吸収孔として機能する凹状部11Bのピッチが大き
くなって、高粘性の液体の透過性が低下する。また、上
記開孔部は、真円換算で孔径が、φ2〜φ6IIII1
1であることが好ましく、また、上記凹状部11Bの底
面と上記凸状部11Aの底面との高低差りは、h>oで
あることを特徴としており、h > 0.5 maがよ
り好ましい。
一方、上記両端部12.12は、それぞれ凸状部11A
及び凹状部11Bが形成されておらず、略平坦に形成さ
れ、繊維集合密度が実質的に均一に形成され、肌触りの
向上が図られている。
而して、本実施例の不織布lOは、目付が9〜40g/
ボであることが好ましく、15〜30g/イであること
が更に好ましい、目付が低くなると、嵩高性が低い上に
凹凸感も劣り、液戻り性も悪化する。逆に、目付を必要
以上に高くしても、コスト的に不利である。
また、前記凸状部11A及び凹状部11Bの繊維集合密
度は、不織布10の凸状部11Aの頂部と凹状部11B
の底部との中間を境にして、中間より上方部分における
繊維ウェブを凸状部11Aに帰属する繊維ウェブ、中間
より下方部分における繊維ウェブを凹状部11Bに帰属
する繊維ウェブとすると、上記凸状部11’Aの繊維集
合密度は、I X 10−’〜8×10−5g/lll
l112、また、上記凹状部11Bの繊維集合密度は、
0〜2X10−5g/閣2であることが好ましい、ここ
で、繊維集合密は下記の式で定義され、微小区域での平
均坪量を意味する。
而して、上記繊維ウェブを形成する熱可塑性繊維として
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(融点255
°C)、ポリブチレンテレフタレート(融点215℃)
、ポリプロピレン(融点165°C)、ナイロン−6(
融点220°C)、ナイロン−66(融点260℃)、
ポリエチレン(融点130°C)、及びそれぞれの変成
ポリマー等からなる繊維が挙げられる。また、該繊維ウ
ェブは、熱可塑性繊維を50重量%以上含有し、且つ熱
可塑性繊維が低融点成分と高融点成分からなる複合繊維
である。該複合繊維は、上記熱可塑性繊維のうち融点を
異にするものを適宜選択した2種以上の熱可塑性繊維か
らなり、該複合繊維としては、例えば、鞘側か芯側より
融点が低い芯鞘型熱可塑性複合繊維及び/または融点差
のある貼合わせ型熱可望性複合繊維を挙げることができ
る。芯鞘型及び貼合わせ型の何れの複合繊維でも高融点
成分と低融点成分との間の融点差が30°C以上あるも
のが好ましい。
上記繊維ウェブは、複合繊維に、必要に応して非複合繊
維を所定量混合してなる構成繊維により所定形状の繊維
ウェブとして形成した後、該複合繊維の低融点成分を加
熱溶融することにより、上記構成繊維を一体化させるこ
とにより形成されるものである。
上記繊維ウェブを加熱溶融する方法としては、該繊維ウ
ェブを一対の加熱ロールに通す方法もあるが、嵩高性、
風合い等を持たせることを考慮すると、後述の如く加熱
空気室に通す方法が好ましい。
また、上記複合繊維を構成する熱可塑性繊維の含有量は
上述の如く50重量%以上であり、従って、併用する非
複合繊維の含有量は50%未満であるものが好ましい。
該複合繊維が50重量%未満では後述する吸収性物品の
表面材としての不織布の強度が得られない虞れがある。
また、該非複合繊維としては、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、ナイロン−6、ナイロン−66等からなる非複
合繊維が挙げられる。
また、不織布10の形成に用いる上記各熱可塑性繊維は
、不織布の製造の工程及び吸収性物品の表面材として用
いた場合の風合いを勘案すると、繊度が1〜6デニール
であることが好ましい。尚、複合繊維及び非複合繊維は
、上述したものに限られるものでなく、必要に応して他
の繊維を種々選択することができる。但し、レーヨン、
キュプラ、コツトン等の非熱可塑性繊維は、毛羽抜け、
嵩高性の低下、強度等を考慮すると、吸収性物品の表面
材として用いる不織布の素材としては好ましくない。
本実施例の不織布10は、上述の如く、中央部11に規
則的に分散する凸状部11A及び凹状部11Bが形成さ
れており、凸状部11Aの繊維集合密度が高いために、
嵩高性(クツション性)を有しており、吸収性物品の表
面材として用いると、液戻りがしにくく、また、凹状部
JIBの繊維集合密度が低く、且つ実質的に開孔状態に
あるため、高粘性の液体に対する透過性に優れており、
また、両端部12.12は繊維集合密度が均一で平坦で
あるため風合に優れ、全体として表面材としての良好な
風合を備えている。
次に、上記不織布10を用いた本発明の吸収性物品の一
実施例について説明する。
本実施例の吸収性物品は、肌に接触する液透過性の表面
材(表面シート)と、該表面シートを被覆された吸収体
と、該吸収体の裏面を被覆する裏面シートとを備えた基
本構造を有し、尿、便、経血等の排泄物を1収、あるい
は収容保持するもので、このような吸収性物品としては
、例えば、従来公知−の使い捨ておむつ、失禁パッド、
成人用おむつあるいは生理用ナプキン等がある。
而して、本吸収性物品は、表面シートが既に詳述した前
記不織布10によって形成され、該表面シートの長手方
向の中央部に不織布10における凸状部11A及び凹状
部11Bを有する中央部11が位置し、また、幅方向の
両端部に不織布10における繊維集合密度が均一な両端
部12.12がそれぞれ位置している。また、吸収体は
、従来公知のもの、例えば、解砕パルプを主材とした高
分子吸収ポリマーを併用したもの、熱可塑性樹脂、セル
ロース繊維、高分子唆収ポリマーの混合物に熱処理した
ものがある。尚、本吸収性物品には、その用途に応じて
ギヤザー形成用の弾性部材等を適宜設けることができる
本吸収性物品は、表面シートとして上記不縁布10を備
えているため、中央部11において軟便、経血等の高粘
性液が流れることなく繊維集合密度の低い実質的に開孔
した凸状部11Bから吸収体へ透過し、しかも嵩高性の
凸状部において肌にソフトに接触し且つ高粘性液の戻り
を有効に防止することができ、また、両端部において均
一な繊維集合密度を有する平坦面で該当部に肌触り良く
接触する。
次に、第3図、第4図に基づいて上記不織布10を製造
する本発明方法の一実施態様について説明する。
まず、本発明方法の一実施態様を実施する際に好ましく
用いられる不織布の製造装置について説明すると、本製
造装置は、第3図に示す如く、熱可塑性繊維を含有する
繊維を供給する供給部20と、供給部20によって供給
された繊維から不織布10の中間品である帯状ウェブ1
0゛を形成するカード8!30と、カード機30におい
て形成された帯状ウェブ10’ を受は取り長手方向に
凸状部11A及び凹状部11Bを分散させて帯状ウェブ
10゛に二列の凹凸状部を形成して不織布10を作る凹
凸形成部40と、凹凸形成部40において長手方向に二
列の凹凸状部を有する不織布10を受は取り、不織布1
0の繊維ウェブに含有される低融点成分の熱可塑性繊維
を高融点成分の熱可塑性繊維に加熱融着して二列の凹凸
状部とこれらに隣接する三列の平坦部12.12.12
を有する不織布10を形成する熱処理部50と、熱処理
部50において形成された中央の平坦部12の幅方向中
央で長手方向に切断して中央部11に凹凸状部11A、
IIBを有し且つその両端部12.12に平坦面を有す
る2条の不織布10.10を形成するスリッター60と
、スリッター60によって切断して二分された不織布1
0.10をそれぞれ巻き取る巻取部70とを備えて構成
されている。
而して、上記凹凸形成部40は、繊維ウェブを挟持しつ
つ搬送する上下一対の通気性コンヘア41.42を上下
に備えている。下側に配設された通気性コンヘア41は
、凹凸形成部40から下流側の熱処理部50に亘り掛は
回された搬送用の無端状コンベアで、例えば、網目状に
形成されている。また、上側に配設された通気性コンヘ
ア42は、繊維ウェブを下側の通気性コンベア41に押
し付けて該繊維ウェブを挟持し得るよう実質上平坦に形
成された無端状コンヘアで、4本のロールによって回転
支持されている。
また、凹凸形成部40は、第3図に示す如く、上下一対
の通気性コンヘア41.42で挟持した帯状ウェブ10
゛に上方から空気等の気体を幅方向において不連続に噴
射して該繊維ウェブを下側の通気性コンバフ410表面
凹部に幅方向において所定間隔ごとに侵入、追随させる
複数の噴射口を有する気体噴射装置43を備えている。
該気体噴射装置f43は、上側の通気性コンベア42の
回転内部に側方から挿設された噴射用ダク)43Aと、
下側の通気性コンヘア410回転内部に側方から挿設さ
れた回収用ダク)43Bとを備え、ブロワ−43Cによ
って、噴射用ダクト43Aから通気性コンへ742を通
過させて、該通気性コンベア42で押し付けた帯状ウェ
ブ10゛の幅方向において後述の如く幅方向において所
定間隔毎に気体を2個所で噴射することによって不連続
に気体を噴射して通気性コンベア41の凹凸表面の幅方
向で上述の如く2条の凹凸状部を形成し、それぞれの平
坦面を形成するようにしている。そして、帯状ウェブ1
0°及び下側の通気性コンヘア41を通過した気流は回
収用ダクト43Bを経由してブロワ−43Cに還流する
ようになされている。
次に、上記噴射用ダク)43Aについて詳述すると、該
噴射用ダク)43Aは、第4図に示す如く、2個のスリ
ット状の噴射口43D、43Dを有し、上述の如く、帯
状ウェブ10゛の幅方向において不連続に2個所で気体
を噴射して、気体を噴射した部位においてのみ通気性コ
ンベア42の凹凸部に即した凸状部11A、凹状部11
Bを形成し、気体を噴射しない部位を平坦面として形成
するようにしている。この際におけるブロワ−430に
よる気体の噴射速度は、繊維ウェブに対して20〜20
0 m /sec、に設定することが好ましい。20m
/see、未満では凹凸または凹凸に穿孔を併せて形成
することが難しく、逆に200m/sec、を超えると
繊維うニブに乱れが生し、また、ブロワ−43Cのエネ
ルギー負荷が過大になり不経済になり勝ちである。また
、噴射気流のエネルギー損失を最小にするためには、実
質的に平坦な網状の通気性コンヘア43B側から、可能
な限り該通気性コンヘア43Bに近接した回転内部位置
から噴射させることが好ましい。尚、噴射口43Dの形
状は、オリフィス状の細孔を多数設けたものでもよいが
、エネルギーロスを軽減する上ではスリット状ものが好
ましい。この際、熱可塑性繊維を加熱融着するに際し、
凹凸または凹凸に穿孔を併せて形成するためには熱可塑
性繊維として芯鞘構造の熱融着性繊維を熱風で融着させ
るのが好ましい、一方、通気性コンベア41.42によ
る繊維ウェブの搬送速度は、気体の噴射速度との関係に
おいて設定され、10 = 100 m / lll1
n、に設定することが好ましい。
また、熱処理部50において、加熱空気、加熱ロール等
で処理するため、繊維製造工程で付与した界面活性剤が
容易に除去されず、不織布10の製造工程で新たに界面
活性剤を付与する必要がない。
次に、本発明の不織布の製造方法の一実施態様について
説明する。
まず、熱可塑性繊維を含有する繊維を供給部20からカ
ード機30へ供給すると、カード機30において不織布
10の中間品である帯状ウェブ10゛を製造する。この
帯状ウェブ10゛を凹凸形成部4Gにおける上下一対の
通気性コンベア41.42によって帯状ウェブ10’ 
を搬送する間に、ブロワ−43Cによって供給する空気
を噴射用ダクト43Aの2個所の噴射口43D、43D
によって幅方向に不連続に空気を噴射して長手方向に凹
凸状部11A、IIB及び開孔が分散する中央部11を
2条形成すると共にその両側に平坦部12.12.12
を形成した後、熱処理部50へ搬送し、熱処理部50に
おいて低融点成分を高融点成分に溶着一体化する。その
後、搬送される間に、スリンター60によって幅方向中
央部に位置する平坦部12を長平方向に切断して、分散
する凹凸状部11A、IIBを中央部11に有し、これ
に隣接する両端部12.12が平坦面として形成された
不織布10を巻き取り部70によって2本のロール状と
して巻き取る。
従って、本実施態様によれば、中央部IIに凹凸状部1
1A、IIBを有する不織布10を容罠且つ高速に製造
することができる。
以下、本発明の不織布について更に下記実施例に基づい
て具体的に説明する。
実施例1 本実施例では、第3図に示す不織布の製造装置によって
発明品1を下記の如く作製した。
即ち、ポリエチレンテレフタレート(融点255°C)
/ポリエチレン(融点132°C)の芯鞘型熱可塑性複
合繊維3デニールX51mmから成る繊維ウェブを常法
のカード機30で形成し、次いで該繊維ウェブをいずれ
も通気性を有する平織りネット41と凹凸ネット42と
の間に挟持し繊維ウェブ全幅900■に対して該平織り
ネット41側から噴射用ダクト43Aの噴射口43D、
43Dから空気を120閣幅で、幅方向に2箇所噴射し
て、凹凸ネット42の凹部に繊維ウェブを押し込むこと
により、繊維集合密度の粗密部分が、所定のピッチで形
成された繊維ウェブを作製する。その後、この状態の上
記繊維ウェブを140°Cに加熱された熱処理部50に
通して、低融点成分のポリエチレン部分を溶着し、該繊
維ウェブを一体化させることにより、該繊維ウェブに凹
凸状部が所定のピッチで形成され、且つ凹状部が開孔し
た。
然る後、凹凸状部の形成されていない部分を流れ方向に
切断し、中央部11に凹凸状部が形成され且つ凹状部が
開孔すると共に両端部12.12が均一な第1図に示す
不織布10を作製した。
上記不織布10は、中央部11が凹凸の平均ピッチが5
.5画、開孔部の平均孔径が2.5 m、凸状部の繊維
集合密度が2.9X10−’g/+nm”、凹状部の繊
維集合密度が7.Ox 10−5g/am”、凹凸底面
間の公差りが1.0Mで、両端部12.12が実質的に
繊維集合密度が均一で、目付けが25g/ボであった。
比較例1 本比較例では、比較品1を下記の如く作製した。
即ち、上記カード機で形成した繊維ウェブを全幅に渡っ
て凹凸状部を所定のピッチで形成し、且つ凹状部を開孔
させた。然る後、必要な幅に流れ方向に切断して不織布
全体を発明品1と同様の凹凸状部を形成し比較品2とし
て作製した。
比較例2 本比較例では、上記カード機で形成した繊維ウェブを単
に平織りネット上に載置して、140″Cの加熱空気中
に通して、低融点成分のポリエチレン部分を溶融一体化
させることにより平坦な非開孔にし比較品2として作製
した。
次いで、発明品1、比較品1及び比較品2について、下
記表−1に記載した評価項目の試験を行い、その結果を
同表の該5欄に示した。
表−1 (注)評価基準 *1;作製した不織布を市販の使い捨ておむつに用いら
れている吸収体に重ね、該不織布を上にして45°の傾
斜板に載置し、上方よりビュレントで3gの人工軟便(
水分率97%)を上記不織布上に滴下し、その際に該不
織布の表面を該人工軟便が流下した距離を測定し、軟便
透過性とした。尚、上記表−1における単位はCl11
である。
*2〜*8; ○:実川用問題のないレベル △:実用上やや不安のあるレベル ×:実用上問題のあるレベル 上記表−1に示す結果によれば、本発明品1は、比較品
1.2と比較して高粘性液である人工軟便の透過性のみ
ならず、唆収性物品の表面材に要求される特性をも優れ
ていることが判る。
尚、本発明の不織布は、上記各実施例に基づいて具体的
に説明したが、本発明の不織布は、上記各実施例に制限
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変更することができる。
例えば、凹状部の開孔は、明確な孔でなくてもよく、実
質的には開孔状態にあればよい。また、上記開孔部は必
ずしもなくともよく、凹状部は体液が透過することがで
きる程度に窪み、且つ繊維集合密度が低く形成されてい
ればよく、また、不織布の凹凸形状は規則的に配設され
ていなくてもよい また、本発明の不織布の製造方法は、一対の通気性コン
ベア41.42で挟持して搬送する上記実施例に何等制
限されるものではなく、繊維ウェブを凹凸を有する通気
性コンベアに載置して状態で搬送する間に該繊維ウェブ
に凹凸を形成するようにしてあればよい。
〔発明の効果〕
本発明の不織布は、高粘性液体を確実に透過させること
ができ且つ液の逆戻りを抑制することができると共に、
肌触り等の風合に優れたものである。
また、本発明の吸収性物品は、軟便、経血等の高粘性体
液の透過性に優れ且つ該高粘性体液の逆戻りを抑制して
吸収体に吸収保持することができると共に、肌触り等の
風合に優れたものである。
また、本発明の不織布の製造方法によれば、上記不織布
を容易且つ高速度で製造することができ
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の不織布の一実施例を概念的に示す部分
斜視図、第2図は第1回の■−■線断面図、第3図は本
発明の不織布の製造方法を実施する場合に好適に用いる
ことができる不織布の製造装置を示す斜視図、第4図は
第3図に示す製造装置の噴射用ダクトによって不織布に
凹凸状部を形成する状態を拡大して示す部分斜視図であ
る。 10;不織布   11;中央部 11A;凸状部  11B;凹状部(開孔)12;両端
部   40;凹凸形成部 41;凹凸を有する通気性コンベア 42;通気性コンベア 43A;噴射口  50;熱処理部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱可塑性繊維を含有する繊維ウェブの熱可塑性繊
    維を溶融して一体化してなる不織布において、上記不織
    布は、中央部と中央部に隣接する両端部とを有し、 上記中央部は全体に分散する凸状部と凹状部とから形成
    され且つ該凹状部の繊維集合密度が凸状部の繊維集合密
    度より低く、また、 上記両端部は繊維集合密度が実質的に均一であることを
    特徴とする不織布。
  2. (2)上記中央部の凹状部が実質的に開孔している請求
    項(1)記載の不織布。
  3. (3)上記繊維ウェブは熱可塑性繊維を50重量%以上
    含有し、且つ熱可塑性繊維が低融点成分と高融点成分か
    らなる複合繊維である請求項(1)記載の不織布。
  4. (4)肌に接触する表面材と、該表面材に被覆された吸
    収体とを備え、体液等の排泄物を吸収する吸収性物品に
    おいて、上記表面材を請求項(1)ないし(3)のいず
    れか一つに記載の不織布によって形成したことを特徴と
    する吸収性物品。
  5. (5)凹凸を有する通気性コンベアに熱可塑性繊維を含
    有する繊維ウェブを載置し、 該繊維ウェブを載置した状態で搬送する間に、該繊維ウ
    ェブ表面に幅方向において不連続的に気体を噴射して、 上記通気性コンベアの凹状部に該繊維ウェブを追随させ
    て気体を噴射した部位においてのみ該繊維ウェブに凹凸
    状部を形成した後、該繊維ウェブを加熱し上記熱可塑性
    繊維を融着し一体化してなる請求項(1)記載の不織布
    の製造方法。
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