JPH0424159Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はウオータポンプに係り、特に流通パ
イプの配設位置によつてウオータポンプへのイン
レツトパイプの挿入量を規制し、構成を簡略化す
るとともに、使い勝手の向上を図るウオータポン
プに関する。

〔従来の技術〕

内燃機関の冷却装置には、直接大気に放熱する
空冷式と、水を媒介物として冷却する水冷式とが
ある。水冷式冷却装置は、空冷式に比べ騒音が低
く、機関各部を比較的均一に冷却できることによ
り、内燃機関の冷却装置の主流となつている。ま
た、水冷式式冷却装置は、機関で発生した熱を冷
却水によつて冷却するものであり、この冷却水は
ウオータポンプにより強制循環され、冷却水に伝
わつた熱をラジエータによつて大気に放散させて
いる。

〔考案が解決しようとする問題点〕 ところで、ウオータポンプにおいては、第３，
４図に示す如く、ウオータポンプ３０にシールた
るＯリング３２を介在してインレツトパイプ３４
の一端３４ａが挿入係合される際に、インレツト
パイプ３４の外周部位３４ｘにウオータポンプ３
０への適切な挿入量を規制するストツパ３６を装
着していた。そして、このストツパ３６によつて
インレツトパイプ３４の挿入し過ぎによるＯリン
グ３２の脱落防止を果しているとともに、所定位
置にＯリング３２を位置させ、水漏れ防止を果し
ている。なお符号３８はインレツトパイプ３４の
外周部位３４ｘに配設されるバイパスパイプやヒ
ータパイプからなる流通パイプである。

この結果、ウオータポンプの組立て作業を行う
際には、例えばスポツト溶接によつて前記インレ
ツトパイプの外周部位にストツパを装着する工程
が必要不可欠なものとなり、溶接工程が増加する
ことにより作業効率が低下し、経済的および実用
上不利であるという不都合がある。

〔考案の目的〕

そこでこの考案の目的は、上述不都合を除去す
るために、ウオータポンプのインレツトパイプの
外周部位に配設位置によつて前記ウオータポンプ
への挿入量を規制すべく機能する流通パイプを連
設したことにより、流通パイプをストツパとして
機能させ、従来のストツパ用部品が不要となり、
構成を簡略化し得るとともに、工程を省略するこ
とができ、経済的に有利であり、またウオータポ
ンプの組立て作業を容易に行い得て、使い勝手を
向上し得るウオータポンプを実現するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するためにこの考案は、シール
を介在してインレツトパイプの一端が挿入係合さ
れるウオータポンプにおいて、前記インレツトパ
イプの外周部位の所定位置には配設位置によつて
前記ウオータポンプへの挿入量を規制すべく機能
する流通パイプを配設したことを特徴とする。

〔作用〕

上述の如く構成したことにより、ウオータポン
プにシールを介在して所定の挿入量までインレツ
トパイプの一端を挿入すると、ウオータポンプに
インレツトパイプの外周部位の所定位置に配設し
た流通パイプが接触し、ウオータポンプへの挿入
量を規制することができ、流通パイプがストツパ
として機能し、従来のストツパ用部品を廃止する
ことができるとともに、工程を省略することがで
き、経済的に有利であり、また組立て作業を容易
に行い得て、使い勝手を向上させている。

〔実施例〕

以下図面に基づいてこの考案の実施例を詳細に
説明する。

第１，２図はこの考案の実施例を示すものであ
る。第１，２図において、２はウオータポンプ、
４はインレツトパイプ、６はシールたるＯリング
である。前記インレツトパイプ４の一端４ａの外
周部位４ｘの所定位置には、流通パイプ例えばウ
オータ用バイパスパイプ８を配設し、このバイパ
スパイプ８の配設位置によつて前記ウオータポン
プ２への挿入量を規制する構成とする。つまり、
前記インレツトパイプ４の一端４ａからバイパス
パイプ８までの距離Ｓを所定長さに設定し、イン
レツトパイプ４の一端４ａを前記ウオータポンプ
２の接続口１０に所定量挿入した際に、バイパス
パイプ６が接続口１０の端面Ａに接触しウオータ
ポンプ２へり挿入量を規制するストツパとして機
能すべく配設したものである。なお符号１２は前
記ウオータポンプ２のベアリング、１４は回転
軸、１６はインペラ、１８はガスケツト、２０は
シリンダブロツク、２２はバイパスホースであ
る。

次に作用について説明する。

前記ウオータポンプ２の接続口１０にＯリング
６を介在して所定の挿入量までインレツトパイプ
４の一端４ａを挿入した際には、ウオータポンプ
２の端面Ａにインレツトパイプ４の外周部位４ｘ
の所定位置に配設したバイパスパイプ８が接触
し、ウオータポンプ２への挿入量を規制され、イ
ンレツトパイプ４の接続作業が完了する。

これにより、バイパスパイプをストツパとして
機能させることができ、従来のストツパ用部品が
不要となり、部品点数を減少させることができ、
構成を簡略化し得るとともに、スポツト溶接等の
溶接工程を省略することができ、コストを低廉と
し得て、経済的に有利である。

また、ウオータポンプの組立て作業を容易に行
うことができ、使い勝手を向上し得るとともに、
組立て作業効率を向上させることができ、実用上
有利である。

更に、従来のストツパ用部品をバイパスパイプ
にスポツト溶接する際の専用ジグも不要となり、
経済性の向上に寄与し得るものである。

なお、この考案は上述実施例に限定されるもの
ではなく、種々の応用改変が可能である。

例えば、この考案の実施例においては、前記イ
ンレツトパイプ一端の外周部位の所定位置に流通
パイプとして例えばウオータ用バイパスパイプを
配設したが、ウオータ用バイパスパイプの代りに
ヒータパイプやその他のパイプからなる流通パイ
プを配設し、ストツパとして機能させることも可
能である。

〔考案の効果〕

以上詳細に説明した如くこの考案によれば、ウ
オータポンプのインレツトパイプの外周部位の所
定位置に配設位置によつて前記ウオータポンプへ
の挿入量を規制すべく機能する流通パイプを配設
したので、流通パイプをストツパとして機能させ
ることができ、従来のストツパ用部品が不要とな
り、構成を簡略化し得るとともに、スポツト溶接
等の作業工程を省略し得て、経済的に有利であ
る。また、ウオータポンプの組立て作業を容易に
行うことができ、使い勝手を向上し得るととも
に、作業効率を向上させることができ、実用上有
利である。

【図面の簡単な説明】

第１，２図はこの考案の実施例を示し、第１図
はウオータポンプへのインレツトパイプの接続状
態を示す概略斜視図、第２図はウオータポンプへ
のインレツトパイプの接続状態を示す概略断面図
である。第３，４図はこの考案の従来技術を示
し、第３図はインレツトパイプの概略斜視図、第
４図はウオータポンプへのインレツトパイプの接
続状態を示す概略断面図である。 図において、２はウオータポンプ、４はインレ
ツトパイプ、４ａは一端、４ｘは外周部位、６は
Ｏリング、８はバイパスパイプ、１０は接続口、
Ｓは距離である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シールを介在してインレツトパイプの一端が挿
   入係合されるウオータポンプにおいて、前記イン
   レツトパイプの外周部位の所定位置には配設位置
   によつて前記ウオータポンプへの挿入量を規制す
   べく機能する流通パイプを配設したことを特徴と
   するウオータポンプ。