JPH04240172A - 装飾陶磁器の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、装飾陶磁器の製造方法
に係り、陶磁器表面に装飾模様を現出する方法に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、陶磁器の表面に文字、図柄等の装
飾を施すために、図６で示すように、鋳込み成形、プレ
ス成形、押出し成形等で成形した生素地成形体ａを乾燥
させ、その表面ｂに色釉薬ｃで文字、図柄等の装飾模様
ｄを描き、その上に透明釉薬ｅを塗布し、しかるのち、
これを焼成して装飾模様入りの陶磁器としている。

【０００３】また、図７で示すように、生素地成形体ａ
’に装飾模様ｄ’を彫り込み、色釉薬ｃ’を塗布した後
、全面または部分的に透明釉ｅ’を塗布して焼成するい
わゆる象嵌という装飾方法がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の技術
においては、生素地成形体ａを焼成する過程で、色釉薬
ｃが流れたりにじんだりして色釉薬ｃの境界がぼやける
ため、文字、図柄等の装飾模様ｄの輪郭が不鮮明になり
、また、透明釉薬ｅの表面が波打ち状になり、鮮明な面
が出ない、また、光の当り具合によっては上記境界がぼ
やけて、上記輪郭が不鮮明になるという欠点がある。

【０００５】また、後者の装飾方法においても、焼成後
透明釉ｅ’の表面が波打ち状となり、なま素地成形体ａ
’の表面ｂ’を色釉薬ｃ’との境界がぼやけて、装飾模
様ｄ’の輪郭が不鮮明になる。

【０００６】そこで、本発明の目的は、模様の輪郭が鮮
明な装飾陶器の製造方法を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明では、所望の形状
に形成した陶磁器の形体の表面に凹状模様を形成し、同
凹状模様に色釉薬を充填し、この生素地成形体を焼成し
て焼成体とし、同焼成体表面を研磨することを特徴とす
る。また、凹状模様に色釉薬を充填する前に、生素地成
形体に化粧素地を塗布することにも特徴を有する。

【０００８】

【作用】本発明では、模様部分以外には、釉薬が塗布さ
れておらず、しかも、研磨によって平滑になるので、そ
の部分に当たった光が乱反射せず、模様部分と素地との
境界部のぼやけ現象が防止される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。

【００１０】図１は、所望形状に成形された生素地成形
体１を示しており、同成形体１の表面に所望形状の凹状
模様２を形成している。なお、生素地成形体１の成形に
は、鋳込み成形、プレス成形、押出し成形等の製造方法
があり、凹状模様２の成形には、型等を用いて生素地成
形体１の成形と同時に成形するか、又は、彫刻刀、ルー
ター等による彫琢等の方法がある。

【００１１】そして、図２で示すように、上記凹状模様
２中にスラリー状の色釉薬３を、生素地成形体１の表面
に流れ出ないようにして注入充填し、充分に乾燥させる
。なお、色釉薬には粉末状の釉薬を用いることもできる
。

【００１２】この様にして、凹状模様２中に色釉薬３を
充填した生素地成形体１を同模様２がある面を上にして
、１１５０℃〜１２００℃で焼成して焼成体４とする。 図３は焼成体４を示しており、凹状模様２中の色釉薬層
５の表面が他部分の表面６よりも低くなっている。

【００１３】次に、図４で示すように、研磨砥石７を用
いて、焼成体４の表面６を研磨して平滑にする。この研
磨は最初荒研磨をし、次第に砥石の番手を上げて行く。 本実施例では荒研磨から仕上げ研磨までに７段階に別け
て行った。研磨代は研磨砥石が色釉薬層５の表面に当た
らない程度で、しかも、焼成体４と色釉薬層５間の境界
８の輪郭が鮮明に出るまでとする。

【００１４】なお、焼成体４の表面６は、研磨仕上げの
程度で鏡面及びマット調に自由に調節できる。

【００１５】また、色釉薬３に艶消し釉を使用すれば、
製品表面全体が艶消し状態で、しかも、鮮明な輪郭を有
する装飾模様を得ることができる。

【００１６】また、溶融粘性の高い色釉薬３を用いれば
、曲面部にも本発明を実施することができ、曲面を有す
る焼成体４の表面に、鮮明な輪郭の装飾模様を現出する
ことができる。

【００１７】また、色釉薬３充填前の生素地成形体１の
表面全体に化粧素地を塗布しておき、次いで、色釉薬３
を凹状模様２に充填し、これを焼成することによって、
所望の色彩の焼成体４の表面に、輪郭が鮮明な装飾模様
を現出することができる。

【００１８】また、上記研磨は、色釉薬層５のチッピン
グが発生しなければ、焼成体４と色釉薬層５の表面が面
一になるように研磨してもよい。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、生素地成形体１の表面
に凹状模様２を形成し、同凹状模様２中に色釉薬３を充
填し、これを焼成して、焼成後、焼成体４の表面６を研
磨することによって、次のような作用効果が生起する。

【００２０】■焼成体４の表面６が平滑になり、かつ色
釉薬層５との境界８が鮮明になるので、陶磁器表面にく
っきりとした輪郭の文字・図柄等の装飾模様を現出する
ことができる。

【００２１】■研磨の程度を調節することによって、鏡
面、マット調等自由に表面の趣を変えることができるた
めデザインの自由度を広げることができる。

【００２２】■生素地成形体の表面を化粧素地で彩色で
きるので、素地と模様の多様な色の組合わせが可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】生素地成形体の斜視図。

【図２】図１Ｉ−Ｉ線断面図。

【図３】焼成体の断面図。

【図４】研磨工程中の焼成体の断面図。

【図５】研磨後の焼成体（製品）の断面図。

【図６】従来の装飾模様を有する陶磁器の断面図。

【図７】従来の他の例による装飾模様を有する陶磁器の
断面図。

【符号の説明】

１　　生素地成形体 ２　　凹状模様 ３　　色釉薬 ４　　焼成体 ５　　色釉薬層 ６　　他部分の表面 ７　　研磨砥石 ８　　境界

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　所望の形状に形成した陶磁器の生素地
   成形体１の表面に、凹状の模様を形成して同凹状模様２
   に色釉薬３を充填した後、生素地成形体１を焼成して焼
   成体４とし、同焼成体４表面を研磨することを特徴とす
   る装飾陶磁器の製造方法。
2. 【請求項２】　　凹状模様２に色釉薬３を充填する前に
   、生素地成形体１の表面に化粧素地を塗布することを特
   徴とする請求項１記載の装飾陶磁器の製造方法。