JPH04239473A - 写真処理液用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、成分の異なる数種類の
写真処理液を混合して現像作業を行うのに好適な写真処
理液用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、現像所等のユーザー側においては
、写真処理液メーカー側から数種類の写真処理液を充填
した容器を薬品成分毎に分けて購入、保存し、これら写
真処理液を使用する直前に混合して用いる方が、経時に
伴う薬品成分の変質、析出、分解を少しでも抑えること
が知られている。

【０００３】例えば、カラー印画紙の現像液の場合には
、ＰＨ２以下の現像主薬を主としたＡ剤グループと、Ｐ
Ｈ１１以上の現像促進剤を主としたＢ剤グループと、添
加剤のＣ剤グループに分けておき、使用直前にＡ剤とＢ
剤を混合してＰＨ１０〜１０．８程度の処理液とし、こ
れに小量のＣ剤を加えて使用液とすることが行われる。 これは現像主薬がＰＨが高くなるほど経時で酸化され易
いからである。

【０００４】また、現像槽の次の処理槽の漂白定着液の
場合には、ＥＤＴＡＦｅ（三価）や１、３ＰＤＴＡＦｅ
（三価）等の漂白剤であるＡ剤グループと、チオ硫酸塩
と亜硫酸塩等からなる定着剤であるＢ剤グループに分け
ておき、使用直前に混合して使用液とすることが行われ
る。これはＡ剤とＢ剤の混合液が経時により、ＥＤＴＡ
Ｆｅ（三価）は反応してＥＤＴＡＦｅ（二価）になり、
チオ硫酸塩は反応で分解し硫化するからである。

【０００５】そして、現像処理を行い、使用済みの写真
処理液用容器は産業廃棄物として処理業者に渡している
。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】近年、産業廃棄物の処
理施設の限界や資源のリサイクルが大きな問題となって
おり、写真処理液用の容器についてもこれをユーザー側
から回収して写真処理液メーカー側で再利用を図る必要
性が生じている。

【０００７】また、従来は、ユーザー側において使用済
みの写真処理液用容器を廃棄処分にしているために、こ
れを処分するまでの間に写真処理液用容器が蓄積され、
このためのスペースを確保しなければならないという問
題を有している。さらに、写真処理液の混合作業におい
ては、成分の異なる数種類の写真処理液を別々に計量し
て攪拌を行うため、作業性に劣るという問題も有してい
る。

【０００８】本発明は、上記課題を解決するものであっ
て、写真処理液用容器の再利用を図ると共に、スペース
の有効利用及び作業性の向上を図ることができる写真処
理液用容器を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】そのために本発明の写真
処理液用容器は、容器本体２と、容器本体２上に突設さ
れる注ぎ口３と、容器本体２及び注ぎ口３内を仕切る仕
切板５と、注ぎ口３の内面及び仕切板５をシールするた
めの栓体１０とを有し、前記仕切板５により区画される
複数の槽Ａ、Ｂ内に成分の異なる写真処理液を別々に充
填することを特徴とするものである。

【００１０】なお、上記構成に付加した番号は、理解を
容易にするために図面と対比させるためのもので、これ
により本発明の構成が何ら限定されるものではない。

【００１１】

【作用】本発明においては、例えば図１及び図２に示す
ように、メーカー側においては、写真処理液用容器１内
に仕切板５により区画された２槽Ａ、Ｂ内に成分の異な
る写真処理液を充填し、栓体１０を閉めた状態で写真処
理液用容器１をユーザー側に配送し、ユーザー側におい
ては栓体１０を外して仕切板が垂直になるようにして容
器本体２を傾ければ、２種類の写真処理液を注ぎ口３か
ら混合しながら所望の量だけ供給することができ、使用
済みの写真処理液用容器１は回収され再使用される。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図１は本発明の写真処理液用容器の１実施例を
示す斜視図、図２は図１における注ぎ口とその蓋部分の
拡大断面図である。

【００１３】本発明の写真処理液用容器１は、容器本体
２と、容器本体２の上面中央部に突設される注ぎ口３と
、容器本体２及び注ぎ口３内を等分に仕切る仕切板５と
、注ぎ口に着脱自在に固定される蓋６とから構成され、
容器本体２内には、同一容積のＡ槽とＢ槽とが区画形成
される。前記容器本体２、注ぎ口３及び仕切板５はポリ
エチレン等の樹脂によりブロー成形にて一体成形される
。なお、図示しない把手が所望の位置に設けられる。

【００１４】図２に示すように、蓋６は、注ぎ口３の外
周に螺合される蓋体７と、蓋体７内の上部に形成される
溝部９と、溝部９内に回動自在に設けられる栓体１０と
からなり、栓体１０の中央部には、仕切板５が嵌合され
る嵌合溝１１が形成されると共に、栓体１０と仕切板５
との間及び栓体１０と注ぎ口３内面との間にパッキン１
２、１３が設けられている。なお、蓋体７と栓体１０を
別体にして設けてもよいし、栓体１０のみの構成でもよ
いし、上記構成に限定されるものではなく、要するに、
注ぎ口３の内面および仕切板５をシールするための栓体
があればよい。上記構成からなる本発明の写真処理液用
容器の使用方法について説明する。メーカー側において
は、容器本体２のＡ槽とＢ槽とに成分の異なる２種類の
写真処理液を同量づつ充填し、蓋６の栓体１０の嵌合溝
１１を仕切板５の上部に差し込みながら、蓋体７を螺合
させてゆくと栓体１０が下降し、Ａ槽とＢ槽内の写真処
理液は、栓体１０によりシールされることになる。この
状態で写真処理液用容器１をユーザー側に配送すれば写
真処理液が混合されることなく、ユーザー側においては
蓋６を外して仕切板５が垂直になるようにして容器本体
２を傾ければ、Ａ槽とＢ槽内の写真処理液を注ぎ口３か
ら混合しながら所望の量だけ供給することができる。そ
して、使用済みの写真処理液用容器１は、新しい写真処
理液が充填された容器と交換され回収され再使用される
。

【００１５】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく種々の変更が可能である。例えば、上記実施例
においては、Ａ槽とＢ槽とを同一容積になるように形成
したが、写真処理液の混合比に応じて仕切板５の位置を
変更し、注ぎ口３から混合比に応じて写真処理液が排出
されるように構成してもよい。

【００１６】また上記実施例においては、仕切板５によ
り区画される二つの槽内に成分の異なる２種類の写真処
理液を別々に充填しているが、仕切板の数を増やして槽
の数を三つ以上とし、成分の異なる写真処理液を槽数に
応じて充填するようにしてもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、容
器本体と、容器本体上に突設される注ぎ口と、容器本体
及び注ぎ口内を仕切る仕切板と、前記注ぎ口の内面及び
仕切板をシールするための栓体とを有し、前記仕切板に
より区画される複数の槽内に成分の異なる写真処理液を
別々に充填し、写真処理液用容器を回収可能な構成にし
たため、その再利用を図ると共にスペースの有効利用を
図ることができる。また、計量及び攪拌の作業が不要と
なるため作業性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の写真処理液用容器の１実施例を示す斜
視図

【図２】図１における注ぎ口とその蓋部分の拡大断面図

【符号の説明】

１…写真処理液用容器、２…容器本体、３…注ぎ口、５
…仕切板、６…蓋、７…蓋体、９…溝部、１０…栓体、
１１…嵌合溝、１２、１３…パッキン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】容器本体と、容器本体上に突設される注ぎ
   口と、容器本体及び注ぎ口内を仕切る仕切板と、前記注
   ぎ口の内面及び仕切板をシールするための栓体とを有し
   、前記仕切板により区画される複数の槽内に成分の異な
   る写真処理液を別々に充填することを特徴とする写真処
   理液用容器。