JPH04238994A - 土砂分離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、掘削現場の地中を直
接掘削して場所打ち坑を形成するアースドリル工法に於
いて、場所打ち坑から回収される汚泥土水を塊体、礫体
、砂体等の異物とベントナイト液等の安定液とに分離す
るため用いられる土砂分離装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述のアースドリル工法としては
、例えば、円筒形に形成したバケットを回転させながら
掘削現場の地中を直接掘削し、且つ、ベントナイト液等
の安定液を坑内部に注入して周壁の崩壊を防止する。 作業途中に於いて、バケット内部に一定量の掘削土が溜
まると、バケットを地上に一旦引き上げて掘削土を坑外
部に排出し、同時に、坑内部から回収される汚泥土水を
濾過処理して塊体、礫体、砂体等の異物を分離し、異物
が除去された安定液を再生して坑内部に注入する工法が
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
場所打ち坑から回収される汚泥土水を濾過処理する場合
、汚泥土水の自重流下を利用して異物と安定液とに分離
するため、単位時間当たりの処理量を上げるにはフィル
タの濾過面積を大きくする必要があり、その結果、フィ
ルタを３段、４段と多数段使用することになり、装置が
大型化して広い設置スペースが必要となるだけでなく、
汚泥土水に含まれる塊体、礫体、砂体等の異物でフィル
タに目詰りが生じた場合、フィルタを多数段使用するこ
とで、そのフィルタの洗浄又は交換に手間が掛かるとい
う問題点を有している。また、場所打ち坑の掘削作業に
はベントナイト液等の安定液が大量に用いられるので、
場所打ち坑から回収される汚泥土水を濾過処理するため
には、掘削現場の近傍に濾過装置を何台も設置しなけれ
ばならず、且つ、一台の濾過装置で大量の汚泥土水を濾
過処理しようとすると、装置全体が大型化するという問
題点も有している。

【０００４】この発明は上記問題に鑑み、汚泥土水をサ
イクロンと振動篩とに循環供給することにより、汚泥土
水から塊体、礫体、砂体等の異物を短時間で高速分離す
ることができ、安定液の品質管理が容易に行なえると共
に、装置全体を小型化することができる土砂分離装置の
提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、場所打ち坑
から回収される汚泥土水を遠心分離するサイクロンの下
部に、該サイクロンで濃縮された汚泥土水を濾過処理す
るために振動発生手段で振動される振動篩を配設し、上
記振動篩の下部に、該振動篩の下方に流下する汚泥土水
を貯液する貯液タンクを配設すると共に、上記貯液タン
クに貯液された汚泥土水を前記サイクロンに供給する液
送手段を設けた土砂分離装置であることを特徴とする。

【０００６】

【作用】この発明は、場所打ち坑から回収された汚泥土
水をサイクロン内に供給して高速で遠心分離し、汚泥土
水から異物を分離して安定液のみを回収すると共に、サ
イクロンで濃縮された異物を振動篩に供給して濾過処理
し、汚泥土水から塊体、礫体、砂体等の異物を分離し、
この振動篩の下方に流下する汚泥土水を貯液タンクに貯
液する。且つ、振動発生手段を駆動して振動篩全体を振
動させ、振動篩内に残留する異物を脱液処理しながら排
出し、液送手段を駆動して汚泥土水をサイクロンと振動
篩とに循環供給して処理する。

【０００７】

【発明の効果】この発明によれば、場所打ち坑から回収
される汚泥土水を積極的にサイクロンに供給して高速で
安定液を分離するので、単位時間当たりの処理量が多く
なり、且つ、サイクロンで濃縮された汚泥土水を振動篩
に供給して塊体、礫体、砂体等の異物を分離することで
、効果的で確実に安定液を回収することができ、さらに
、サイクロンと振動篩とを循環させることで、汚泥土水
に含まれる微粒子をも分離処理することができ、その結
果、場所打ち坑の崩壊防止に用いられる安定液の品質及
び特性が一定に保持され、サイクロンと振動篩とを上下
段に配設して汚泥土水を循環供給するため、装置全体を
小型化することができる。

【０００８】

【実施例】この発明の第１実施例を以下図面に基づいて
詳述する。

【０００９】図面はアースドリル工法に於いて、場所打
ち坑から回収される汚泥土水を異物とベントナイト液と
に分離する土砂分離装置を示し、図１及び図２に於いて
、この土砂分離装置１は、場所打ち坑から回収される汚
泥土水Ａを濾過処理する振動篩２と、振動篩２の下部に
流下される汚泥土水Ａを貯液する貯液タンク３と、貯液
タンク３に貯液された汚泥土水Ａを遠心分離するサイク
ロン４とから構成される。

【００１０】上述の振動篩２は、箱形状に形成された篩
本体５をコイルスプリング６を介して基台７上に連結固
定し、同篩本体５の上部に振動用モータ８と振動発生ボ
ックス９とを設置し、この振動発生ボックス９の内部に
振動発生体１０，１０を回転可能に軸受すると共に、こ
れら振動発生体１０，１０の軸端部に固定したギャ１１
，１１を歯合し、且つ、一方の振動発生体１０の軸端部
に固定したプーリ１２と、振動用モータ８の軸端部に固
定したプーリ１３との間にＶベルト１４を張架して、こ
の振動用モータ８の駆動力により振動発生体１０，１０
を回転させ、振動篩２全体に振動を付与する。

【００１１】上述の篩本体５の内部には、網目の荒い金
属製のネット１５を下段側に架設し、且つ、網目の細か
い金属製のネット１６を上段側に架設している。すなわ
ち、下段側に架設したネット１５で汚泥土水Ａに含まれ
る５ミリメートル以上の塊体や礫体等の通過を阻止し、
それ以下の小粒子が含まれる汚泥土水Ａの通過を許容す
る濾過処理を行ない、上段側に架設したネット１６で汚
泥土水Ａに含まれる７０ミクロン以上の砂体等の通過を
阻止し、それ以下の微粒子が含まれる汚泥土水Ａの通過
を許容する濾過処理を行なう。

【００１２】前述の振動篩２の下部には、漏斗形状に形
成した流下ガイド板１７を介して貯液タンク３を設置し
、同貯液タンク３内に向けて振動篩２で濾過処理された
汚泥土水Ａを流下する。

【００１３】一方、上述の振動篩２の上部には、同振動
篩２の上段側に架設したネット１６上面に向けてサイク
ロン４を斜設し、同サイクロン４の上部周面に形成した
液吸込口側に汚泥供給管１８を接続すると共に、サイク
ロン４の上面中央部に形成した液吐出口側に再生液注出
管１９を接続している。且つ、上述の貯液タンク３内に
貯液した汚泥土水Ａ中に液送ポンプ２０を浸漬して、同
液送ポンプ２０の吐出口側に汚泥供給管１８を接続して
いる。

【００１４】図示実施例は上記の如く構成するものとし
て、以下、土砂分離装置１による分離動作を説明する。

【００１５】先ず、汚泥回収管２１を介して場所打ち坑
から回収される汚泥土水Ａを振動篩２の下段側に架設し
たネット１５上に供給し、同ネット１５で汚泥土水Ａに
含まれる塊体や礫体等の通過を阻止し、それ以下の小粒
子が含まれる汚泥土水Ａのみを通過させ、汚泥土水Ａか
ら塊体や礫体等の大きな異物を分離すると共に、振動用
モータ８を駆動して振動篩２全体を振動させ、ネット１
５上の塊体や礫体等を脱液処理しながら振動篩２の前方
側に排出し、且つ、ネット１５を通過した汚泥土水Ａは
貯液タンク３内に流下する。

【００１６】次に、液送ポンプ２０を駆動して、貯液タ
ンク３内に貯液された汚泥土水Ａをサイクロン４内に供
給し、同サイクロン４内に供給される汚泥土水Ａに遠心
力を付与することで、汚泥土水Ａに含まれる比重の重い
砂体等の異物はサイクロン４の内周面に沿って螺旋方向
に旋回しながら降下し、比重の軽いベントナイト液Ｂは
サイクロン４の上面中央部に形成した液吐出口から吐出
して２次処理設備（図示省略）で調整して再利用する。

【００１７】一方、濃縮された異物を振動篩２の上段側
に架設したネット１６上に連続供給して、同ネット１６
で砂体等の小さな異物の通過を阻止し、それ以下の微粒
子が含まれるベントナイト液Ｂのみを通過させ、ベント
ナイト液Ｂから砂体等の小さな異物を分離すると共に、
振動用モータ８の動力で振動篩２全体を振動させ、ネッ
ト１６上の異物を脱液処理しながら振動篩２の前方側に
排出し、且つ、上下段のネット１５，１６を通過したベ
ントナイト液Ｂは貯液タンク３内に流下してサイクロン
４に循環供給する。

【００１８】このように場所打ち坑から回収される汚泥
土水Ａを積極的にサイクロン４に供給して高速で安定液
を分離するので、単位時間当たりの処理量が多くなり、
且つ、サイクロン４で濃縮された汚泥土水Ａを振動篩２
に供給して塊体、礫体等の異物を分離することで、効果
的で確実にベントナイト液Ｂを回収することができ、さ
らに、サイクロン４と振動篩２とを循環させることで、
汚泥土水Ａに含まれる微粒子をも分離処理することがで
き、その結果、場所打ち坑の崩壊防止に用いられるベン
トナイト液Ｂの品質及び特性が一定に保持され、振動篩
２とサイクロン４とを上下段に配設して汚泥土水Ａを循
環供給するため、装置全体を小型化することができる。

【００１９】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の振動発生手段は、振動用モータ８
と、振動発生体１０と、ギャ１１と、プーリ１２，１３
と、Ｖベルト１４とに対応し、以下同様に、液送手段は
、汚泥供給管１８と、液送ポンプ２０とに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるもの
ではない。

【００２０】上述の第１実施例は、場所打ち坑から回収
される汚泥土水Ａを振動篩２に供給し、汚泥土水Ａに含
まれる塊体や礫体等の大きな異物を予め分離する構成で
あるが、例えば、図３に示すように、汚泥回収管２１を
介して場所打ち坑から回収される汚泥土水Ａを貯液タン
ク３内に供給し、同貯液タンク３に貯液された汚泥土水
Ａをサイクロン４に供給して比重の重い塊体、礫体、砂
体等を遠心分離し、濃縮された異物を振動篩２内に架設
したネット１６上に供給して塊体、礫体、砂体等の異物
とベントナイト液Ｂとに分離することで、上述の第１実
施例と同等の作用効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の土砂分離装置を示す縦断側面図。

【図２】振動篩の拡大縦断面図。

【図３】第２実施例の土砂分離装置を示す側面図。

【符号の説明】

Ａ…汚泥土水 Ｂ…ベントナイト液 １…土砂分離装置 ２…振動篩 ３…貯液タンク ４…サイクロン ８…振動用モータ １０…振動発生体 １５，１６…ネット ２０…液送ポンプ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】アースドリル工法で掘削した場所打ち坑か
   ら汚泥土水を回収して、該汚泥土水を異物と安定液とに
   分離処理する土砂分離装置であって、上記汚泥土水を遠
   心分離するサイクロンの下部に、該サイクロンで濃縮さ
   れた汚泥土水を濾過処理するために振動発生手段で振動
   される振動篩を配設し、上記振動篩の下部に、該振動篩
   の下方に流下する汚泥土水を貯液する貯液タンクを配設
   すると共に、上記貯液タンクに貯液された汚泥土水を前
   記サイクロンに供給する液送手段を設けた土砂分離装置
   。