JPH04237173A - ガスレーザ管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［発明の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はガスレーザ管に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３はコロナ予備電離電極を用いた封じ
切り方式におけるガスレーザ管の従来例を示すもので、
ガスレーザ媒質を所定の圧力で封入した気密容器（１）
　と、この気密容器（１）　内に収納され陰極（２）　
および陽極（３）　からなり主放電を発生する主放電電
極と、陽極（３）　に至る回路線に分岐して主放電空間
近傍に設けられた予備電離用のコロナ電極と（４）　と
を備えている。このコロナ電極（４）　は銅線等の芯線
をガラス管等の誘電体で囲った構造になっている。上記
ガスレーザ管に対して次のように放電回路が構成されて
いる。すなわち、高圧電源（５）　と、この高圧電源（
５）　からの電荷を充電する充電コンデンサ（６）　お
よびこの充電コンデンサ（６）　と高圧電源（５）　と
の間に介在されたギャップスイッチ（７）　と、充電時
に直流（充電）回路を形成するインダクタンス（８）　
およびピーキングコンデンサ（９）　とを有し、上記主
放電電極およびコロナ電極（４）　に放電電荷が加えら
れる回路に構成されている。上記ギャップスイッチ（７
）　は一対の電極（１０），（１１）　とトリガ電極（
１２）とを有し、これら気密保持可能な容器（１３）に
収納されている。また紫外線予備電離方式の場合には、
スパークギャップを形成した一対のピン電極がコロナ電
極に置き換えられる。

【０００３】上記の構成において、２０ｋＶ程度を発生
する高圧電源（５）　からの電荷は充電回路を形成する
充電コンデンサ（６）　とインダクタンス（８）　のＬ
Ｃ回路により充電コンデンサ（６）　に蓄えられる。所
定のタイミングでトリガ電極（１０）に１０〜２０ｋＶ
程度のパルス電圧を印加すると、ギャップスイッチ（７
）　の電極（１０），（１１）　間がアーク放電し短絡
する。すなわち、ギャップスイッチ（７）　が閉じ、充
電コンデンサ（６）　に蓄えられていた充電電荷はピー
キングコンデンサ（９）　に移行するとともに高電圧に
充電される。高電圧になったピーキングコンデンサ（９
）　の充電電荷により先ずコロナ電極（４）　で予備放
電が発生し、紫外線が発生する。この紫外線で陰極（２
）　、陽極（３）間の主放電空間が予備電離され、上記
予備放電直後に主放電となるグロー放電が発生する。こ
のグロー放電方向と直交して配置される共振器ミラー（
図示せず）によりレーザ発振が得られる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の構成ではギャッ
ブスイッチ（７）　の構成要素である容器（１１）のた
め、陰極（２）　、陽極（３）　を収納している気密容
器とともに気密封止のための作業、保守管理等の注意深
い作業が増すとともに、気密漏れの事故が多くなる虞が
あった。本発明はこのような状況に基づいて成されたも
ので、気密を必要とする容器の数を減じてガスレーザ管
およびガスレ−ザ発振装置の信頼性を向上させることの
できるガスレーザ管を提供することを目的とする。［発
明の構成］

【０００５】

【課題を解決するための手段】所定の間隔をおき対向し
て設けられた陰極および陽極からなる少なくとも一対の
主放電電極と、この主放電電極の近傍に設けられギャッ
プスイッチ機能を有する一対のスイッチ電極およびトリ
ガ電極と、ガスレーザ媒質を所定の圧力で封入し上記主
放電電極と上記一対のスイッチ電極およびトリガ電極を
気密に収納した気密容器とを備えたものである。なお、
予備電離用電極の存在は必要に応じて決められる。

【０００６】

【作用】ギャップスイッチのアーク放電で紫外線が発生
し、ギャップスイッチを放電電極の近傍に設けることで
予備電離作用が得られる。

【０００７】

【実施例】以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を
説明する。なお、図３と共通する部分には同一符号を付
し、その部分の説明は省略する。図１は本発明の第１の
実施例で、図３に示した従来例と同様封じ切り方式を示
すもので、ギャップスイッチ機能を有する一対のスイッ
チ電極（１５），（１６）　およびトリガ電極（１７）
を気密容器（１）　外でなく気密容器（１）　内に収納
し、しかも陰極（２），陽極（３）　の近傍に設けた点
と、コロナ電極等の予備電離電極を設けていない点が従
来例と異なる。

【０００８】上記第１の実施例の構成において、充電コ
ンデンサ（６）　が充電され、トリガ電極（１７）に所
定のパルス電圧が加わりスイッチ電極（１５），（１６
）　間がアーク放電し短絡する。この短絡によるスイッ
チ電極（１５），（１６）　の閉成で、充電コンデンサ
（６）の充電電荷がピーキングコンデンサ（９）　に移
行するとともに、高電圧となったピーキングコンデンサ
（９）　の電荷が陰極（２），陽極（３）　からなる主
放電電極へ放出される。上記電極（１０），（１１）　
間のアーク放電時に紫外線が発生し、陰極（２），陽極
（３）　間の主放電空間を予備電離し、陰極（２），（
３）　において主放電であるグロー放電を発生させる。 なお、このグロー放電方向と直交して配置される共振器
ミラー（図示せず）によりレーザ発振が得られる。また
、本実施例において、スイッチ電極（１５），（１６）
　間でのアーク放電による予備電離作用から主放電に至
る遅れ時間が第３図に示したコロナ電極（４）　の放電
から主放電に至るそれに比べて数十ｎｓ長くなるものの
、その程度の時間であれば予備電離作用が十分保持でき
るので問題はない。

【０００９】図２は本発明の第２の実施例で、上記第１
の実施例の構成に、陰極（２）　、陽極（３）　を間に
してコロナ予備電離電極（２０）をスイッチ電極（１５
），（１６）　の反対側に設けたものである。上記第１
の実施例の構成の場合には光軸方向の主放電領域が短か
い主放電電極に対して有効であり、第２の実施例のよう
に予備電離電極を併用する場合には光軸方向の領域が比
較的長い主放電電極に対して有効である。

【００１０】なお予備電離電極についてはギャップスイ
ッチ（７）　を気密容器（１）　内に収納した状態で、
コロナ方式、紫外線方式あるいは両方式の混在方式等適
宜な方式が考えられる。

【００１１】また、上記第１、第２の実施例では封じ切
り方式の例を示したが、ガスレーザ媒質を強制的に循環
供給するＴＥＡＣＯ２　レーザやエキシマレーザにおけ
るガスレーザ管に適用できるものである。

【００１２】

【発明の効果】ギャップスイッチ機能を有するスイッチ
電極（１５），（１６）　およびトリガ電極（１７）を
気密容器（１）　内に収納し、ガスレーザ管を構成する
一要素に組込んだので、気密を必要とする構成要素が減
り、ガスリークによる事故を大幅に減じることができ、
信頼性の高いガスレーザ発振装置の実現に寄与すること
ができるようになった。また、ギャップスイッチ（７）
　のアーク放電時に発生する紫外線で予備電離作用が得
られ、専用の予備電離電極を特に設けなくても安定に主
放電を発生させることができ、部品点数を削減すること
ができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例を示す構成図である。

【図２】本発明の第２の実施例を示す構成図である。

【図３】従来例を示す構成図である。

【符号の説明】

（１）　・・・気密容器、（２）　・・・陰極（主放電
電極）、（３）　・・・陽極（主放電電極）、（１５）
，（１６）　・・・スイッチ電極、（１７）・・・トリ
ガ電極。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　所定の間隔をおき対向して設けられた
   陰極および陽極からなる少なくとも一対の主放電電極と
   、この主放電電極の近傍に設けられギャップスイッチ機
   能を有する一対のスイッチ電極およびトリガ電極と、ガ
   スレーザ媒質を所定の圧力で封入し上記主放電電極と上
   記一対のスイッチ電極およびトリガ電極を気密に収納し
   た気密容器とを備えたことを特徴とするガスレ−ザ管。
2. 【請求項２】　　所定の間隔をおいて対向して設けられ
   た陰極および陽極からなる少なくとも一対の主放電電極
   と、この主放電電極の近傍に設けられギャップスイッチ
   機能を有する一対のスイッチ電極およびトリガ電極と、
   上記主放電電極の近傍に設けられた予備電離電極と、ガ
   スレーザ媒質を所定の圧力で封入し上記主放電電極と上
   記一対のスイッチ電極およびトリガ電極を気密に収納し
   た気密容器とを備えたことを特徴とするガスレーザ管。