JPH0423604Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、枝おろしした樹木の枝等を破砕する
チツパーについての改良に関する。

樹木の枝等を破砕するチツパーＡは、通常、第
１図に示している如く、機体ａに装架せる切截室
１内に、周縁部に多数の破砕刃２ａ……をフリー
ハンマー状に支架した回転体２を横架軸支し、そ
の切截室１の供給口１０に接続した供給樋３の内
腔の基端部に、周面に送り歯４０を具備する送込
ローラー４を横架軸支して、これら回転体２と送
込ローラー４とを強制駆動しておき、供給樋３か
ら供給する木の枝Ｂ等を、送込ローラー４で供給
樋３の床板３０上面に押えつけながら切截室１内
に送り込み、回転体２に設けた多数のフリーハン
マー状の破砕刃２ａ……で破砕して、切截室１の
排出口１１に張架してある網体またはすのこ状の
篩板１２の篩目から外部に排出していくように構
成している。

このように構成されるチツパーＡは、果樹等の
枝おろしした枝を粉砕（または破砕）するために
開発されたもので、長く連続する木の枝の破砕は
効率的に行なえるが、木片や固形飼料などの非連
続状態のものを細かく破砕しようとすると、それ
の切截室内への送り込みが円滑に行なえないこと
から、使用が出来ず、木の枝の破砕に用途が局限
される欠点がある。

本考案はこの問題を解消するためになされたも
のであつて、従来、使用範囲が木材類の破砕に限
られているチツパーで、木片・貝殻・固形飼料等
の効率的な粉砕が行なえるようにして、該チツパ
ーの使用範囲を広げる新たな手段を提供すること
を目的とするものである。

そして本考案においては、この目的を達成する
ための手段として、切截室内に、周縁部に多数の
破砕刃をフリーハンマー状に設けた回転体を駆動
可能に横架軸支し、その切截室の供給口に接続し
た供給樋の内腔の基端側に、周面に送り歯を具備
する送込ローラーを駆動可能に横架軸支してなる
チツパーにおいて、前記供給樋の基端部の上方
に、供給ホツパーを装架し、それの下口を前記供
給樋の基端部内腔で前述の送込ローラーの上方位
置に開放せしめたことを特徴とするチツパーを提
起するものである。

次に実施の一例を図面に従い詳述する。なお図
面符号は同効の構成部材については同一の符号を
用いるものとする。

第２図は本考案を実施せるチツパーＡの縦断側
面図で、同図において１は機体ａに装架した切截
室、２は切截室１内に横架軸支した回転体、３は
供給樋、４は供給樋３の基端部の内腔に横架軸支
した送込ローラー、５は供給樋３の基端部の上方
に装架した供給ホツパーを示す。

前記切截室１は、天板１ａと前方（第２図で右
方）から後方に向けて下降傾斜する床板１ｂと左
右の機壁（図面上明示していない）とで機筐状に
形成してあり、前面側に供給樋１０が開設し、後
面側に排出口１１が開設してあつて、その排出口
１１には粗い目の網対またはすのこ状の篩板が張
り替え自在に調節してあり、その排出口１１の外
方には案内樋１３が連続している。

前記回転体２は、切截室１の中心部位を左右に
貫通するように配位して機体ａに横架軸支せる回
転体２０に、フライホイルを兼ねた円盤２１……
を軸方向に並列装架し、それら円盤２１……の周
縁部には軸杆２２……を渡架するように支架し、
それら各軸杆２２……に、多数の破砕刃２ａ……
をフリーハンマー状に軸支して並列支架すること
で構成せる従来公知のもので、それの回転軸２０
の軸端部を、機体ａを組付けた支台６０に支持せ
しめた原動機Ｍの出力軸に伝導機構７０を介し伝
導せしめることで、同第２図において時計方向に
駆動回転するようにしてある。

また、前記供給樋３は、切截室１の前面側に開
設した供給口１０に基端を接続することで、切截
室１の前面に前方に向けて突出するよう装設して
ある。そして、この供給樋３の基端部の内腔に横
架軸支せる送込ローラー４は、該供給樋３の床板
３０より少し上昇した位置に、該供給樋３の基端
部の内腔を左右に貫通するよう回転軸４ａを配位
して機体ａに、上下可動でバネにより下方に付勢
した状態として横架軸支し、その回転軸４ａにロ
ール４１を同軸に取付け、そのロール４１の周面
に、それの軸方向に長く形成した板状の送り歯４
０……を、軸方向から見て放射状に突出するよう
に取付けることで構成してあり、それの回転軸４
ａの一方の軸端部を、機体ａに設けた中間軸８０
を経る伝導機構８１を介して前述の回転体２の回
転軸２０に伝導することにより、供給樋３の床板
３０と対向して同第２図において時計方向に駆動
回転するようにしてある。

そして前記供給ホツパー５は、下端に形成した
下口５０に向けて縮経する漏斗状に形成して、供
給樋３の基端部の上方位置に配位し、それの下端
側を、供給樋３の天板３１に開設した透孔に嵌挿
して該供給樋３内に突入させた状態として、その
供給樋３に一体的に装架してあり（第３図）、そ
れにより、下端の下口５０が前述の送込ローラー
４の上方において該供給樋３の基端部の内腔に開
放するようにしてある。そして、該供給ホツパー
５の下端部には、第３図に示している如く、切截
室１の天板１ａの上面側において操作し得る差戸
状のシヤツター５１が装設してあり、そのシヤツ
ター５１により下口５０の実質的な開度が所望に
調節されるようになる。また、下口５０の口縁の
切截室１側には、風除け板５２が垂設してある。

また、９は供給樋３の基端部の内腔で、前述の
送込ローラー４の外側位置に装設せる開閉蓋で、
供給樋３の天板３１の上方に突出する操作レバー
９０の操作により、第３図において鎖線に示す如
く天板３１の下面に沿う状態位置と、同第３図で
実線に示す如く供給樋３の基端部の内腔を前記送
込ローラー４の外方位置で塞ぐ状態位置とに切換
わるようになる。

このように構成せる実施例装置は次のように作
用する。

供給ホツパー５の下端部に設けた差戸状のシヤ
ツター５１を差込んで、該ホツパー５の下口５０
を全開し、供給樋３の基端部の内腔に設けた開閉
蓋９を操作レバー９０の操作で第２図にて実線に
示している如く供給樋３の天板３１の内面に沿う
状態として、原動機Ｍの作動により送込ローラー
４および回転体２を駆動回転させ、その状態で、
供給樋３内に果樹等から枝おろしした木の枝Ｂを
投入すれば、木の枝Ｂは、送込ローラー４の送り
歯４０……と供給樋３の床板３０の上面とで挟持
された状態となつて、回転する送込ローラー４の
送り歯４０……により切截室１内に順次掻送ら
れ、切截室１内で回転する回転体２にフリーハン
マー状に設けた破砕刃２ａ……により破砕され
て、排出口１１の篩板１２の篩い目から排出され
ていくようになる。

また、供給ホツパー５の下端部に設けた差戸状
のシヤツター５１を引き出して、該供給ホツパー
５の下口５０の開度を所望に調整し、供給樋３の
基端部の内腔に設けた開閉蓋９を操作レバー９０
の操作で第３図に実線に示している如く閉塞状態
位置にセツトしておいて、供給ホツパー５内に木
片・チツプ・貝殻・固形飼料等の粗い被粉砕物を
投入し、原動機Ｍの送込ローラー４および回転体
２を駆動回転させれば、被膜粉砕物は供給ホツパ
ー５の下口から供給樋３の基端部の内腔に流下
し、その下口５０の下方に位置している前記送込
ローラー４により順次切截室１内に掻き送られ
て、回転体２のフリーハンマー状の破砕刃２ａ…
…により粉砕され、排出口１１に適宜選択して張
設して篩板１２の篩目を通過する粉砕度に粉砕さ
れたものがその篩目を通つて外部に排出されてい
き、選択した篩板１２により設定した所望の粒度
に粉砕されていくようになる。

以上説明したように本考案によるチツパーは、
切截室内に、周縁部に多数の破砕刃をフリーハン
マー状に設けた回転体を駆動可能に横架軸支し、
その切截室の供給口に接続した供給樋の内腔の基
端側に、周面に送り歯を具備する送込ローラーを
駆動可能に横架軸支してなるチツパーにおいて、
前記供給樋の基端部の上方に、供給ホツパーを装
架し、それの下口を前記供給樋の基端部内腔で前
述の送込ローラーの上方位置に開放せしめて構成
してあるのだから、供給樋から木の枝等の連続し
た被破砕物を投入することで、その被破砕物が送
込ローラーにより順次切截室内に送込まれて破砕
されるようになり、また、供給樋の基端部の上方
に装架した供給ホツパーに、木片・チツプ・貝
殻・等の非連続状態の粗い被粉砕物を投入すれ
ば、該ホツパーの下口から供給樋の基端部の内腔
に流下して送込ローラーにより順次切截室内に掻
送られて粉砕されていくようになるので、従来、
送り込みが不能のため、粉砕し得なかつた木片・
チツプ等の非連続状態の粗い被粉砕物の粉砕が効
率的に行なえるようになつて、利用度の高いチツ
パーが得られるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従前のチツパーの縦断側面図、第２図
は本考案を実施せるチツパーの縦断側面図、第３
図は同上の要部の縦断側面図である。 図面符号の説明、Ａ……チツパー、Ｂ……木の
枝、ａ……機体、１……切截室、１ａ……天板、
１ｂ……床板、１０……供給口、１１……排出
口、１２……篩板、１３……案内樋、２……回転
体、２ａ……破砕刃、２０……回転軸、２１……
円盤、２２……軸杆、３……供給樋、３０……床
板、３１……天板、４……送込ローラー、４ａ…
…回転軸、４０……送り歯、４１……ロール、５
……供給ホツパー、５０……下口、５１……シヤ
ツター、５２……風除け板、６０……支台、７０
……伝導機構、８０……中間軸、８１……伝導機
構、９……開閉蓋、９０……操作レバー、Ｍ……
原動機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 切截室内に、周縁部に多数の破砕刃をフリーハ
   ンマー状に設けた回転体を駆動可能に横架軸支
   し、その切截室の供給口に接続した供給樋の内腔
   の基端側に、周面に送り歯を具備する送込ローラ
   ーを駆動可能に横架軸支してなるチツパーにおい
   て、前記供給樋の基端部の上方に、供給ホツパー
   を装架し、それの下口を前記供給樋の基端部内腔
   で前述の送込ローラーの上方位置に開放せしめた
   ことを特徴とするチツパー。