JPH04234421A - エポキシ組成物、硬化性組成物及び硬化した生成物 - Google Patents

エポキシ組成物、硬化性組成物及び硬化した生成物

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JPH04234421A
JPH04234421A JP3190107A JP19010791A JPH04234421A JP H04234421 A JPH04234421 A JP H04234421A JP 3190107 A JP3190107 A JP 3190107A JP 19010791 A JP19010791 A JP 19010791A JP H04234421 A JPH04234421 A JP H04234421A
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JP
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grams
acid
bisphenol
curable composition
phenol
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JP3190107A
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English (en)
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Duane S Treybig
デュアン エス.トレイビック
David S Wang
デイビッド エス.ワン
Pong S Sheih
ポン エス.シェイ
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Dow Chemical Co
Original Assignee
Dow Chemical Co
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G59/00Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule; Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups
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    • C08G59/24Di-epoxy compounds carbocyclic
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C09D163/00Coating compositions based on epoxy resins; Coating compositions based on derivatives of epoxy resins

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエポキシド及び二
価フェノール類から得られる組成物、この組成物を含む
硬化性組成物及びこの硬化性組成物から得られる硬化し
た生成物に関する。
【0002】エポキシ樹脂は、食品及び飲料用の金属容
器の塗料を製造するのに有用なものである。
【0003】大気に放出される塗布溶剤の環境問題に関
し、水との親和性のある粉末塗料に、ますます注目が集
められている。
【0004】
【従来の技術】ウェスリング(ヤアト及びペリー)等の
米国特許第4、383、073号明細書には、酸性化ニ
コチンアミド、並びにビスフェノールA及びビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテルから得られるエポキシ樹
脂、との反応によって親水性塗料が得られることが教示
されている。このものの水性分散液は黄色であって、そ
してメラミン−ホルムアルデヒド樹脂と硬化処理を行う
と、この塗布物は淡褐色になる。しかしながら、透明で
、白色で、淡黄色又は金色の塗料を用いて塗布機で行う
のが好ましいとされている。したがって、ウェスリング
等の組成物より得た淡褐色の塗料は、審美的な見地から
みて好ましいものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、(a)審美的
な見地から、より満足しうる分散液及び塗料の色合、又
は(b)熱的性質又は物理的性質、特にブラッシ抵抗、
裏面衝撃及びT−ベンド可撓性の改善、を有する塗料を
入手するのが好ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)(1)
少なくとも一種のジグリシジルエーテル(a)又はジグ
リシジルエーテル(a)と少なくとも一種の二価フェノ
ールのジグリシジルエーテル(b)との組み合わせ、と
(2)少なくとも一種の二価フェノールとの反応によっ
て得られた組成物、 (B)任意には、少なくとも一種の一価フェノール、及
び (C)少なくとも一種の求核化合物、 の反応生成物を含む組成物に関する。
【0007】本発明の一面は、(A)(1)少なくとも
一種のジエポキシアルカン(a)又は(a)と少なくと
も一種の二価フェノールのジグリシジルエーテル(b)
との組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フェノ
ールとの反応によって得られる組成物、(B)任意には
、少なくとも一種の一価フェノール、(C)少なくとも
一種の求核化合物、及び(D)少なくとも一種のブレン
ステッド酸、との反応生成物を含む組成物に関する。
【0008】本発明の他の一面は、 (A)(1)少なくとも一種のジエポキシアルカン(a
)又は(a)と少なくとも一種の二価フェノールのジグ
リシジルエーテル(b)との組み合わせと、(2)少な
くとも一種の二価フェノールとの反応によって得られる
組成物、 (B)任意には、少なくとも一種の一価フェノール、及
び (C)少なくとも一種の求核化合物、からの反応生成物
を含む組成物(I)、並びに成分(I)の好ましい少な
くとも一種の硬化剤の硬化しうる量(II)、を含む硬
化性組成物に関する。
【0009】本発明の他の一面は、(A)(1)少なく
とも一種のジエポキシアルカン(a)又は(a)と少な
くとも一種の二価フェノールのジグリシジルエーテル(
b)との組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フ
ェノールとの反応によって得られる組成物、(B)任意
には、少なくとも一種の一価フェノール、(C)少なく
とも一種の求核化合物、及び(D)少なくとも一種のブ
レンステッド酸、との反応生成物を含む組成物(I)、
並びに成分(I)の好ましい少なくとも一種の硬化剤を
硬化しうる量(II)、を含む硬化性組成物に関する。
【0010】本発明の他の一面は、(A)(1)少なく
とも一種のジエポキシアルカン(a)又は(a)と少な
くとも一種の二価フェノールのジグリシジルエーテル(
b)との組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フ
ェノールとの反応によって得られる組成物、(B)任意
には、少なくとも一種の一価フェノール、及び (C)少なくとも一種の求核化合物、との反応生成物を
含む組成物(I)、並びに成分(I)の好ましい少なく
とも一種の硬化剤を硬化しうる量(II)、を含む硬化
性組成物の有機溶媒溶液を有する有機溶媒親和性の硬化
性組成物に関する。
【0011】本発明の他の一面は、(A)(1)少なく
とも一種のジエポキシアルカン(a)又は(a)と少な
くとも一種の二価フェノールのジグリシジルエーテルと
の組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フェノー
ルとの反応により得られる組成物、 (B)任意には、少なくとも一種の一価フェノール、(
C)少なくとも一種の求核化合物、及び(D)少なくと
も一種のブレンステッド酸、との反応生成物を含む組成
物(I)、並びに成分(I)の好ましい少なくとも一種
の硬化剤を硬化しうる量(II)、を含む硬化性組成物
の水性分散液又は水溶液を有する水親和性の硬化性組成
物に関する。
【0012】本発明の他の一面は、(A)(1)少なく
とも一種のジエポキシアルカン(a)又は(a)と少な
くとも一種の二価フェノールのジグリシジルエーテルと
の組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フェノー
ルとの反応により得られる組成物、 (B)任意には、少なくとも一種の一価フェノール、及
び (C)少なくとも一種の求核化合物、との反応生成物を
含む組成物(I)、並びに成分(I)の好ましい少なく
とも一種の硬化剤を硬化しうる量(II)、を含む無溶
媒硬化性組成物に関する。
【0013】本発明の他の一面は、前述した硬化性組成
物を硬化して得られる生成物に関する。本発明の更に他
の一面は、前述した硬化性組成物を物品に塗布し、硬化
されうる塗布物品に関する。
【0014】本発明において用いられる用語の定義につ
いて、ブレンステッド酸とは、陽子を供与できうる無機
又は有機の酸を意味する。
【0015】求核化合物とは、塩基性電子を豊富に有す
る化合物を意味する。求核性基とは、一組の電子を有す
る塩基性基をわずか一つしか有しない基を意味する。
【0016】ジエポキシアルカンとは、2個の隣接した
エポキシ基を有し、2個の隣接エポキシ基の間には飽和
又は不飽和であって、直鎖又は分鎖のアルキル基であり
、そして隣接エポキシド基に含まれる酸素原子を除いて
は、酸素原子を含まない化合物を意味する。
【0017】二価フェノールとは、一分子について平均
2個の芳香族水酸基を有する化合物を意味する。一価フ
ェノールとは、一分子についてわずか1個の芳香族水酸
基を有する化合物を意味する。水親和性(water−
borne)とは、水に混和するか、溶解するか又は分
散する樹脂組成物について、意味する。
【0018】樹脂組成物の製法について本発明において
用いられる樹脂組成物は、多価フェノールをエポキシ含
有化合物と、好ましい触媒の存在下、90℃から280
℃の温度、好ましくは120℃から250℃、より好ま
しくは150℃から240℃、反応を完全に行うに必要
な十分な時間、通常は0.025から48時間、好まし
くは0.3から12時間、より好ましくは0.5から8
時間、反応させて製造することができる。
【0019】90℃より低い温度では、反応が殆どおこ
らない。280℃より高い温度では、反応混合物がゼラ
チン化するか、分解が生ずる。エポキシド含有化合物及
び多価フェノールは、エポキシ基についてフェノール性
水酸基の割合が、0.01:1から5:1、好ましくは
0.1:1から2:1、より好ましくは0.3:1から
1.1:1になるような量で使用される。
【0020】エポキシド基についてフェノール性水酸基
の割合が1:1より小さいと、末端基としてエポキシ基
が多い樹脂が得られる。エポキシ基についてフェノール
性水酸基の割合が1:1より多いと、反対に末端基とし
てフェノール性水酸基の多い樹脂が得られる。エポキシ
基についてフェノール性水酸基の割合が実質的に1:1
であると、末端基が、エポキシ基又はフェノール性水酸
基のいづれかが、ランダムに有する樹脂が得られる。
【0021】エポキシ樹脂は、任意には一価フェノール
と反応させることができ、また一価フェノールの存在の
もと生成される。
【0022】一価フェノールは、得られる生成物のエポ
キシド含有量を減少させるキャッピング剤として使用さ
れ、そしてその結果、目的に応じ平均分子量及びエポキ
シド含有量を独立して調節した樹脂を製造することがで
きる。
【0023】一価フェノールは、エポキシド基について
フェノール性水酸基の割合が0:1から0.85:1、
好ましくは0:1から0.6:1、より好ましくは0.
1:1から0.3:1になるような量で使用される。
【0024】フェノール性水酸基と隣接エポキシ基との
間の反応を促進するために使用することができる好まし
い触媒は、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルア
ミン、トリブチルアミン、2−メチルイミダゾール、N
−メチルモルホリン、又はこれらの組み合わせの如き第
3級アミン、ベンジルトリメチル  アンモニウムクロ
ライド、テトラブチル  アンモニウムクロライド、又
はこれらの組み合わせの如き第4級アンモニウム化合物
、トリフェニルホスフイン、トリブチルホスフイン、ト
リラウリルホスフイン、トリクロロブチルホスフイン、
トリナフチルホスフイン、又はこれらの組み合わせの如
きホスフイン、エチルトリフェニルホスホニウム塩化物
、エチルトリフェニルホスホニウム臭化物、エチルトリ
フェニルホスホニウム沃化物、エチルトリフェニルホス
ホニウムホスフェート、エチルトリフェニルホスホニウ
ムアセテート−酢酸塩、テトラブチルホスホニウム塩化
物、テトラブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルホ
スホニウム沃化物、テトラブチルホスホニウムホスフェ
ート、テトラブチルホスホニウムアセテート−酢酸塩、
ブチルトリフェニルホスホニウム  テトラブロモビス
フェナート、ブチルトリフェニルホスホニウム  ビス
フェナート、ブチルトリフェニルホスホニウム  ビカ
ーボネート、又はこれらの組み合わせの如きホスホニウ
ム化合物、水酸化ナトリウム、水酸カリウム、水酸化リ
チウム又はこれらの組み合わせの如きアルカリ金属水酸
化物である。
【0025】これらの触媒は、触媒量用いられるが、使
用される反応体及び触媒の種類によって、その使用量が
異なる。しかしながら、通常その使用量は、エポキシ樹
脂の重量を基にして、0.0001から10、好ましく
は0.05から1、より好ましくは0.1から0.5パ
ーセント重量である。
【0026】本発明の改質エポキシ樹脂組成物は、便宜
的には溶媒系又は水親和系で得られる。溶媒系は、エポ
キシ樹脂を一種又はそれ以上の好ましい溶媒に溶かし、
そして次に(a)求核化合物及びブレンステッド酸の混
合物の有機溶液を加えるか、(b)求核化合物とブレン
ステッド酸の混合物を加えるか、又は(c)求核化合物
の有機溶液に、次いでブレンステッド酸を加えるか、い
づれかによって製造される。必要ならば、反応途中で、
有機溶媒を更に加えることもできる。
【0027】エポキシ樹脂並びに求核化合物とブレンス
テッド酸の混合物の有機溶媒又は求核化合物とブレンス
テッド酸の混合物との反応における好ましい温度は、例
えば、25℃から150℃、好ましくは60℃から10
0℃、そしてより好ましくは80℃から100℃である
。最高の反応温度は、求核化合物及びブレンステッド酸
の沸点に従って定まる。
【0028】同様に、反応時間は、反応を完全に終了さ
せるに十分な時間、反応を行わせることは臨界的なこと
でない。好ましい反応時間は、例えば、1分間から12
時間、好ましくは5分間から7時間、そしてより好まし
くは5分間から1時間である。反応温度が高い程、反応
を完全に行う時間はより短く、反面反応温度が低い程、
反応を完全に行う時間はより長くなる。
【0029】エポキシ樹脂及び求核化合物を反応させ、
ブレンステッド酸を加える場合の好ましい温度は、例え
ば、25℃から120℃、そしてより好ましくは50℃
から80℃である。求核化合物は、特に高温度において
、エポキシ樹脂に大変反応性が強く、従って、ゼラチン
状になるのを避けるため、求核化合物の有機溶液を加え
た後、すぐに又は殆ど同時にブレンステッド酸を加える
べきである。
【0030】好ましい反応時間は、例えば、1分間から
120分間、好ましくは1分間から15分間である。よ
り高い温度は、反応を完全にするのにより少ない時間で
よく、反面より低い温度は、反応を完全にするのにはよ
り長い時間を要する。
【0031】水親和性の系は、エポキシ樹脂を一種又は
それ以上の好ましい溶媒に溶かし、そしてこれに(a)
求核化合物及びブレンステッド酸の混合物の水溶液又は
水性分散液を加えるか、又は(b)求核化合物の有機溶
液を加え、次いでブレンステッド酸の水溶液を加えるか
、いづれかによって製造される。望むならば、反応の間
、適当量の水又は有機溶媒を加えることもできる。
【0032】求核化合物及びブレンステッド酸の混合物
の水溶液又は水性分散液の反応に対する好ましい温度は
、例えば、25℃から110℃、そして好ましくは60
℃から100℃の間である。反応時間は、反応を完全に
行うに十分な時間、反応を行うことは絶対的なことでな
い。好ましい反応時間は、例えば、1時間から48時間
、好ましくは1時間から14時間、より好ましくは1時
間から7時間である。より高い反応温度は、反応を完全
にするのにはより少ない時間でよく、一方より低い温度
は、反応を完全にするのにより長い時間を要する。
【0033】エポキシ樹脂及び求核化合物の有機溶液と
を反応させ、次いでブレンステッド酸の水溶液を加える
反応での好ましい温度は、例えば、25℃から120℃
、そして好ましくは50℃から80℃の間である。
【0034】求核化合物は、特に高温度において、エポ
キシ樹脂と大変反応性が高く、従ってゼラチン化を避け
るために、求核化合物の有機溶液を加えた後、直ちに又
は殆ど同時に直接ブレンステッド酸を加えるべきである
【0035】好ましい反応時間は、例えば、1分間から
12時間、そして好ましくは5分間から1時間である。 より高い反応温度は、反応を完全にするためにより少な
い時間であり、一方より低い温度は、反応を完全にする
のにはより長い時間を要する。
【0036】求核化合物は、エポキシ基について求核性
基の割合が、0.15:1から1.1:1、好ましくは
0.4:1から1:1、より好ましくは0.7:1から
0.9:1になるような量を用いる。
【0037】エポキシ基について求核性基の割合が、0
.15:1より小さいときは、低電荷濃度のため、通常
不安定な水性分散液が得られる。エポキシ基について求
核性基の割合が1.1:1より大きいときは、通常水溶
液が得られる。水溶液になるか、又は水性分散液になる
かのこの化学量論は、エポキシ樹脂の分子量によって決
定される。平均して低分子量(2000以下)のエポキ
シ樹脂を用い、1.1:1の化学量論で行うと、殆どの
場合溶液になる。平均して高分子量(2000以上)の
エポキシ樹脂を用いると、1.1:1の化学量論では、
溶液よりはむしろ分散液になる。
【0038】使用されるブレンステッド酸の量は、求核
性基に対し酸のモル比が、0.2:1から10:1、好
ましくは0.5:1から1.5:1、より好ましくは1
:1から1.1:1の割合である。
【0039】求核性基に対しブレンステッド酸のモル比
が、0.2より低いと、樹脂組成物は、通常水に混合も
、可溶も又は分散もしない。
【0040】求核性基に対しブレンステッド酸のモル比
が10:1より高いと、酸は求核性基を中和するのに要
する量をはるかに超え、生成物を不必要に希釈すること
になる。
【0041】水親和性の系においては、固形樹脂の電荷
密度は、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基に対する求
核性基の量を決定するために使用される。この電荷密度
は、1gの固体に対する求核化合物のミリ等量で表わさ
れる。分散液を得るためには、低分子量のエポキシ樹脂
よりは高分子量のエポキシ樹脂の方が、高電荷密度を必
要とする。
【0042】同じ分子量のエポキシ樹脂においては、低
電荷密度は水性分散液を与え、一方高電荷密度では水溶
液を与える。この電荷密度は、1gの固体について0.
08から1.4、好ましくは0.35から0.6、より
好ましくは0.35から0.45の間のミリ等量である
求核化合物である。
【0043】エポキシを含有する反応体並びに求核化合
物及びブレンステッド酸の割合は、反応混合物が中性か
又は酸のpH値であるかによって、変化する。化学量論
的に反応させるには、変化しうる隣接エポキシ基につい
て、1当量の求核化合物及び1当量の酸が必要である。
【0044】強酸から一時的に陽イオン化合物を得るた
めには、過剰の求核化合物が必要である。弱酸を用いる
ときには、エポキシ含有反応体又は求核化合物を多少過
剰気味若しくは不足気味に使用することになるが、実質
的に反応体を理論量用いることによって良好な結果が得
られる。
【0045】弱酸を依然として用いるときには、求核化
合物の塩を最大限に生じせしめるために、多少過剰量の
酸を用いるのが好ましい。弱酸を1.1当量、及び1当
量のエポキシに対し1当量の求核性基の割合で用いるこ
とにより、良好な結果が達成される。
【0046】水親和性の組成物の場合、反応混合物の中
に存在する水の量は、反応の過程で生成する求核化合物
の塩を安定化するために、その存在する十分な量の酸及
び水に関連して、多様に変化する。通常、反応系に含ま
れる水の量は、好ましくは1エポキシ当量について10
から30モルであることが、新たに見いだされた。
【0047】本発明の水性組成物は、また適当量のエチ
レングリコールモノブチルエーテルの如き有機溶媒を含
ませることができる。このような溶媒は、通常水性分散
液又は水溶液の重量に対して、1から75、好ましくは
4から35、より好ましくは6から18重量%用いるこ
とができる。
【0048】通常、ブレンステッド酸は、求核性基に対
し酸のモル比が0.2:1から2:1、好ましくは0.
5:1から1.5:1、より好ましくは1:1から1.
1:1の割合で用いられる。
【0049】求核性基に対するブレンステッド酸のモル
比が0.2:1より小さいと、通常不安定な分散液が得
られる。求核性基に対するブレンステッド酸のモル比が
2:1より大きいと、不硬化又は硬化樹脂生成物の性質
は、通常好ましいものでない。
【0050】フェノール性水酸基と隣接エポキシ基との
反応で触媒として使用することのできる好ましいものは
、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ト
リブチルアミン、2−メチルイミダゾリン、N−メチル
モルホリン、又はこれらの組み合わせたものの如き第3
級アミン類、ベンジルトリメチルアンモニウム塩化物、
テトラブチルアンモニウム塩化物、又はこれらの組み合
わせたものの如き第4級アンモニウム化合物、トリフェ
ニルホスフイン、トリブチルホスフイン、トリラウリル
ホスフイン、トリクロロブチルホスフイン、トリナフチ
ルホスフイン、又はこれらの組み合わせたものの如きホ
スフイン類、エチルトリフェニルホスホニウム塩化物、
エチルトリフェニルホスホニウム臭化物、エチルトリフ
ェニルホスホニウム沃化物、エチルトリフェニルホスホ
ニウム燐酸塩、エチルトリフェニルホスホニウムアセテ
ート酢酸塩、テトラブチルホスホニウム塩化物、テトラ
ブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルホスホニウム
沃化物、テトラブチルホスホニウム燐酸塩、テトラブチ
ルホスホニウムアセテート酢酸塩、ブチルトリフェニル
ホスホニウム  テトラブロモビスフェネート、ブチル
トリフェニルホスホニウム  ビスフェネート、ブチル
トリフェニルホスホニウム  ビカーボネート、又はこ
れらの組み合わせたものの如きホスホニウム化合物、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム又は
これらの組み合わせたものの如き水酸化アルカリ金属で
ある。
【0051】これらの触媒は、接触反応を行うのに必要
量が使用されるが、個々の反応体及び使用される触媒の
種類によって、その使用量が決められる。しかしながら
、一般にはこの使用量は、エポキシ樹脂の重量を基にし
て、0.0001から10、好ましくは0.05から1
、より好ましくは0.1から0.5重量%である。
【0052】ジエポキシアルカン 本発明において使用することができる好ましいジエポキ
シアルカンは、例えば、次に示す一般式(I)によって
表わされる。
【0053】
【化1】
【0054】ここで、Zは直接の結合、又は二価の飽和
若しくは不飽和の脂肪族若しくは脂環族炭化水素基であ
って、1から30個、好ましくは4から30個、より好
ましくは14から30個の炭素原子を有し、そしてZ′
は、それぞれ独立して水素、アルキル又はアルケン基で
あって、1から20個、好ましくは1から2個、より好
ましくは1個の炭素原子を有する。
【0055】特に好ましいジエポキシアルカンは、例え
ば、1,2:3,4−ジエポキシブタン、1,2:5,
6−ジエポキシヘキサン、1,2:7,8−ジエポキシ
オクタン、1,2:8,9−ジエポキシノナン、1,2
:9,10−ジエポキシデカン、1,2:13,14−
ジエポキシテトラデカン、4,5:9,10−ジエポキ
シ−1−デセン、又はこれらの組み合わせたものである
【0056】ジエポキシアルカンは、オレフィンの反応
性のオレフィン残基(二重結合)をエポキシ化して得ら
れる。このオレフィン残基は、種々の過酸を用いてエポ
キシ化することができ、この過酸は、アドバンスト有機
化学、第750頁(ゼリー・マーチ著、マグローヒル社
発行第2版)、及び米国特許第3、488、404明細
書(発明者フィリップ・パーカーで本件明細書に引用さ
れている)に記載されているように、特に、過安息香酸
、過酢酸、m−クロロ過安息香酸及びトリフロロ過安息
香酸である。
【0057】このオレフィン残基は、また大変希釈され
た過酸化水素により、タングステン酸塩及び燐酸塩(若
しくは砒酸塩)のイオンから成る二成分会合(C.ベン
トレロ等 J.Org.Chem.1983年、第48
巻第3831〜3833頁に記載されている相転位触媒
)の存在下で、エポキシ化しても良い。
【0058】このオレフィン残基のエポキシ化は、0℃
から70℃の温度、好ましくは25℃から50℃の温度
において、反応を完全に行わせるに十分な時間、通常は
15分から20時間、行うことができる。
【0059】二価フェノール 本発明において使用することができる好ましい二価フェ
ノールは、一分子について2個の芳香族水酸基を有する
化合物が含まれる。このような二価フェノールの例は、
次の一般式(II)及び(III )によって表わされ
るものが含まれる。
【0060】
【化2】
【0061】
【化3】
【0062】ここで、Aは、好ましくは1から12個、
より好ましくは1から6個、最も好ましくは1から4個
の炭素原子を有する二価の炭化水素基、−S−、−S−
S−、−SO−、−SO2 −、−CO−、−O−、−
O−CO−O−であり、Xは好ましくは1から12個、
より好ましくは1から6個、最も好ましくは1から4個
の炭素原子を有するハイドロカルビル又はハイドロカル
ビルオキシ基、又は、好ましくは塩素若しくは臭素の如
きハロゲン原子であり、そしてnは0又は1の価を有す
る。
【0063】本発明において用いられるハイドロカルビ
ルの用語は、脂肪族、脂環族、芳香族、アリール基置換
脂肪族若しくは脂環族、又は脂肪族若しくは脂環族置換
芳香族の残基をいう。同様に、ハイドロカルビルオキシ
の用語は、結合する他の炭素原子との間に酸素原子結合
を有するハイドロカルビル基をいう。二価のハイドロカ
ルビル基の用語は、前述したハイドロカルビル基から1
個の水素原子を取り除いたものをいう。
【0064】特に好ましい二価フェノールは、例えば、
ハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールK、こ
れらの臭素化物若しくはC1 −C4 アルキル誘導体
、又はこれらの組み合わせたものが含まれる。
【0065】二価フェノールのジグリシジルエーテル本
発明において使用することができる二価フェノールの好
ましいジグリシジルエーテルは、前述した二価フェノー
ルのジグリシジルエーテルが含まれる。特に、二価フェ
ノールの好ましいジグリシジルエーテルは、例えば、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールK
、これらの臭素化物若しくは炭素原子1個から4個のア
ルキル基の置換物、又はこれらの組み合わせたもののジ
グリシジルエーテルが含まれる。
【0066】一価フェノール 本発明で使用することができる好ましい一価フェノール
は、例えば、一分子について1個の芳香族水酸基のみを
有する化合物が含まれる。このような一価フェノールの
例は、例えば、次に示す一般式(IV)によって表わさ
れるものが含まれる。
【0067】
【化4】
【0068】ここで、X′は独立して水素、好ましくは
1から16個、より好ましくは1から6個、最も好まし
くは1から4個の炭素原子を有するハイドロカルビル若
しくはハイドロカルビルオキシ基、ニトロ基又は好まし
くは塩素若しくは臭素の如きハロゲン原子である。
【0069】特に好ましい一価フェノールは、例えば、
フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、ノニル
フェノール、クロロフェノール、ジクロロフェノール、
トリクロロフェノール、ペンタクロロフェノール、ブロ
モフェノール、ジブロモフェノール、トリブロモフェノ
ール、トリフロロ−m−クレゾール、3−エチルフェノ
ール、4−エチルフェノール、3−イソプロピルフェノ
ール、4−n−プロピルフェノール、4−イソプロピル
フェノール、3−第3級−ブチルフェノール、4−第2
級−ブチルフェノール、4−第3級−ブチルフェノール
、p−第3級−アミルフェノール、4−n−ブトキシフ
ェノール、4−ヘプチルオキシフェノール、3,5−第
3級−ブチルフェノール、4(第3級−オクチル)フェ
ノール、3−n−ペンタデシルフェノール、o−メトキ
シフェノール、m−メトキシフェノール、2−メトキシ
−4−メチルフェノール、4−エチル−2−メトキシフ
ェノール、3,4−メチレンジオキシフェノール、又は
これらの組み合わせたものが含まれる。
【0070】反応に使用される溶媒 エポキシ樹脂並びに求核化合物及びブレンステッド酸と
の反応において使用することができる好ましい溶媒は、
例えば、グリコールエーテル、グリコールエステル、ア
ルコール、ケトン及びこれらの組み合わせたものが含ま
れる。特にこのような好ましい溶媒は、例えば、2−ブ
トキシエタノール、ジエチレングリコールモノプロピル
エーテル、ジエチレングリコール  モノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコール  モノヘキシルエーテル、
プロピレングリコール  モノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコール  モノブチルエーテル、プロピレン
グリコール  第3級ブチルエーテル、プロピレングリ
コール  イソプロピルエーテル、ジプロピレングリコ
ール  モノブチルエーテル、エチレングリコール  
フェニルエーテル、プロピレングリコール  フェニル
エーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール  モノイソブチレート、n−ペンチルプロピ
オネート、C6 〜C13アルキルアセテート、ブタノ
ール、アセトン、メチルエチル  ケトン、メチルイソ
プチル  ケトン又はこれらの組み合わせたものが含ま
れる。
【0071】求核化合物 求核化合物は、モノピリジン若しくはポリピリジン、キ
ノリン、イソキノリン、第2級アミン又は第3級アミン
のいづれかの化合物である。
【0072】一分子について1個のピリジン残基を有す
る好ましいモノピリジンは、次に示す式(V)によって
表わされる。
【0073】
【化5】
【0074】ここで、Ra は、独立して水素、特に塩
素若しくは臭素であるハロゲン原子、1〜10個、好ま
しくは1から6個の炭素原子を有するハイドロカルビル
、ハイドロカルビルオキシ若しくは水酸基置換ハイドロ
カルビル基、カルバモイル基(−CO−NH2 )、又
は水酸基である。
【0075】特に好ましいモノピリジン化合物は、ニコ
チンアミド、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、
4−ピコリン、4−エチルピリジン、3,4−ジメチル
ピリジン、3,5−ジメチルピリジン、4−フェニルピ
リジン、4−プロパノールピリジン、又はこれらの組み
合わせたものが含まれる。より好ましいモノピリジンは
、ニコチンアミドである。
【0076】本発明で使用することができる好ましいポ
リピリジンは、一分子について、1個より多いピリジン
残基を有する化合物が含まれる。特に好ましいこのよう
なピリジンを含有する化合物は、次に示す式(VI) 
、(VII) 及び(VIII)によって表わされるも
のが含まれる。
【0077】
【化6】
【0078】
【化7】
【0079】
【化8】
【0080】ここで、いずれのRa も、独立して水素
、特に塩素若しくは臭素であるハロゲン原子、1から1
0個、好ましくは1から4個の炭素原子を有するハイド
ロカルビル、ハイドロカルビルオキシ若しくは水酸基置
換のハイドロカルビル基、カルバモイル基(−CO−N
H2 )、又は水酸基であり、各x及びyは、独立して
1から5の値を有し、Rb は1から10個の炭素原子
を有するアルキル基、アミン残基、尿素残基、チオウリ
ア残基、カルボニル基、−S−S−基、−S−CH2 
−CH2 −S−基、−C(OH)H−CO−基、又は
アミド残基である。
【0081】特に好ましいポリピリジンは、例えば、1
,2−ビス(4−ピリジル)エタン、4,4′−トリメ
チレンジピリジン、3,3′−ビピリジン、4,4′−
ビピリジン、4,4′−ビピリジン水和物、2,3′−
ビピリジン、2,4′−ビピリジン、4,4′−ジメチ
ル−2,2′−ビピリジン、1,3−ジ−(3−ピコリ
ル)尿素、1,3−ジ−(3−ピコリル)チオ尿素、ジ
−(2−ピコリル)アミン、2,2′−(3,6−ジチ
アオクタメチレン)ジピリジン、トランス−1,2−ビ
ス(4−ピリジル)エチレン、2,2′,6′,2″−
ターピリジン、アルドリチオール−4、2,2′−ピリ
ジル、アルファ−メチル−1,2−ジ−3−ピリジル−
1−プロパノン、アルファ−ピリドイン、又はこれらの
組み合わせたものが含まれる。
【0082】本発明で使用することができる好ましいキ
ノリン及びイソキノリンは次に示す式(IX)及び(X
)によって表わされる。
【0083】
【化9】
【0084】
【化10】
【0085】ここで、各Ra 及びRb は、独立して
、水素、特に塩素若しくは臭素であるハロゲン原子、1
から10個、好ましくは1から6個の炭素原子を有する
ハイドロカルビル、ハイドロカルビルオキシ若しくは水
酸基置換のハイドロカルビル基、カルバモイル基(−C
O−NH2 )、又は水酸基から選ばれる。
【0086】特に好ましいキノリン及びイソキノリン化
合物は、キノリン、4−メチルキノリン、2,2′−ビ
キノリン、4−クロロキノリン、3−ブロモキノリン、
5−ヒドロキシキノリン、イソキノリン、4−ブロモイ
ソキノリン、5−ヒドロキシイソキノリン、又はこれら
の組み合わせたものが含まれる。
【0087】本発明で使用することができる好ましい第
2級及び第3級アミンは、次に示す式(XI)によって
表わすものが含まれる。
【0088】
【化11】
【0089】ここで、各R3 及びR4 は、いづれも
低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、次の式
【化1
2】 で示す基、又はR3 及びR4 は結合して3から5個
の炭素原子を有する1個のアルキレン残基であり、R6
 は2から10個の炭素原子を有するアルキレン基であ
り、R7 及びR8 はいづれも低級アルキル基であり
、そしてR5 は、水素、低級アルキル、アリアルキル
又はアリル基であるが、R3 及びR4 が共にアルキ
レン残基を形成するときにはR5 は水素である場合、
及びR3 及びR4 の一方又は両者が、次に示す式(
XIII)であるときには、
【化13】 R5 は水素である場合は除かれる。
【0090】特に好ましい第2級及び第3級アミンは、
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、N
−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、及び
ジエチレントリアミン若しくはN−アミノエチルピペラ
ジンとアセトン、メチルエチルケトン若しくはメチルイ
ソブチルケトンとを反応させて得た第1級及び第2級の
アミノ基を有するポリアミンのケトイミン誘導体、更に
N−メチルピペリジン、N−エチルピロリジン、N−ヒ
ドロキシエチルピロリジン、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソブチ
ルアミン、ヒドロキシエチルジメチルアミン、ブチルジ
メチルアミン、トリヒドロキシエチルアミン、N,N,
N−ジメチルフェネチルアミン及びこれらの組み合わせ
たものが含まれる。
【0091】好ましい第2級及び第3級ポリアミンは、
次に示すいづれかの式によって表わされるものが含まれ
る。
【0092】
【化14】
【0093】
【化15】
【0094】
【化16】
【0095】
【化17】
【0096】
【化18】
【0097】
【化19】
【0098】ここで、各Ra 及びRb は、独立して
、水素又は1から10個、好ましくは1から4個の炭素
原子を有するアルキル基であり、両者のRa 及びRb
 が同時に水素であることはない。R′は、独立して水
素又は1から4個、好ましくは1個の炭素原子を有する
アルキル基であり、R″は1から10個の炭素原子を有
するハイドロカルビル又はハイドロカルビルオキシ基で
あり、xは1から10、好ましくは1から2の値を有し
、そしてyは2から10、好ましくは2から4の値を有
る。
【0099】好ましい第2級及び第3級ポリアミンは、
4,4′−ビピペリジン、4,4′−エチレンジピペリ
ジン、4,4′−トリメチレンジピペリジン、N,N,
N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,
N′,N′−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン
、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,4−ブタン
ジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6
−ヘキサンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチ
ルジアミノメタン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル
)メチルアミン、4,4′−トリメチレンビス(1−メ
チルピペリジン)、1,4−ジメチルピペラジン、又は
これらの組み合わせたものが含まれる。
【0100】ピリジン、ポリピリジン、キノリン、イソ
キノリン、第2級及び第3級アミンは求核化合物である
けれど、これらは異なった反応を呈し、異なった生成物
を与える。応用高分子化学(Die Angewant
e Makromolekulare Chemie.
 、1986年第142巻第17〜27頁、G.クスウ
他2名)に記載されているように、ピリジン、ポリピリ
ジン、キノリン及びイソキノリンとエポキシ基との反応
は、共役二重結合を含む3,5−ジエン、シクロアミド
及びピリドン化合物を生成する。
【0101】第2級及び第3級アミンとエポキシ基との
反応では、3,5−ジエン、シクロアミド及びピリドン
化合物を生成しない。
【0102】ブレンステッド酸 本発明で使用することができる好ましいブレンステッド
酸は、求核化合物とエポキシ基との反応を促進し、そし
て最終生成物において相溶性アニオンを提供できる酸又
はこれら酸の組み合わせたものが含まれる。相溶性アニ
オン(compatible anion)とは、長い
期間求核化合物のカチオン性窒素と密接会合して存在し
えることを意味する。
【0103】一塩基性酸は、通常好ましいものである。 ブレンステッド酸は、無機酸又は有機酸であっても良い
。本発明で使用することができる好ましい無機酸は、例
えば、燐酸、塩酸、臭酸、硝酸、硫酸又はこれらの組み
合わせたものが含まれる。使用される有機酸については
、例えば、2から30個、好ましくは2から6個、より
好ましくは2から3個の炭素原子を有する飽和若しくは
不飽和のカルボン酸又はスルホン酸が含まれる。
【0104】好ましい有機酸は、例えば、酢酸、プロピ
オン酸、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、メ
タンスルホン酸、エタンスルホン酸、デカン酸、トリア
コンタノイク酸(triacontanoic aci
d)、乳酸、グリコール酸、又はこれらの組み合わせた
ものが含まれる。
【0105】硬化剤 エポキシ基を含む本発明の組成物は、エポキシ基と反応
して硬化する通常のエポキシ硬化剤を用いて、硬化する
ことができる。
【0106】このような好ましい硬化剤は、一分子につ
いて平均2個より多い第1級若しくは第2級のアミノ基
の水素原子を含む芳香族、脂肪族若しくは脂環式化合物
、一分子について平均2個より多いカルボキシル基を有
する化合物、一分子について2個又はそれより多いカル
ボキシル基を含む化合物の無水物、ビクアニド(biq
uanides)、グアニジン、グアニミンアミド及び
ポリアミド、イミダゾール、芳香族水酸基を含む化合物
、又はこれらの組み合わせたものが含まれる。
【0107】特に好ましいこのような硬化剤は、例えば
、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イソホロ
ンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、メタンジア
ミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、キシリリンジ
アミン、m−フェニルジアミン、1,4−メチレンジア
ニリン、メタフェニルジアミン、ジアミノジフェニルス
ルホン、ジアミノジフェニルエーテル、2,4−トルエ
ンジアミン、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4
−ジアミノジフェニル)スルホン、アニリンとホルムア
ルデヒドから得られる樹脂、アミノ化ポリグリコール、
蓚酸、フタル酸、マレイン酸、アコニット酸、末端カル
ボキシル基を有するポリエステル、無水フタル酸、無水
コハク酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水ド
デセニルコハク酸、無水メチルナド酸(メチルビシクロ
(2.2.1)ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物
の異性体)、ピロメリット酸二無水物、シクロペンタン
テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、ジシアンジアミド、2−メチルイミダ
ゾール又はこれらの組み合わせたものが含まれる。
【0108】本発明の組成物は、また第2級脂肪族水酸
基を含む組成物を硬化できる次に列記する硬化剤を用い
ても、硬化することができる。
【0109】エポキシ基を含まないが、ただエポキシ基
と二価フェノールとの反応によって得られる第2級水酸
基を含む組成物は、メラミン−アルデヒド樹脂、アルキ
ル化メラミン−アルデヒド樹脂、尿素−アルデヒド樹脂
、アルキル化尿素−アルデヒド樹脂、フェノール−アル
デヒド樹脂、アルキル化尿素−アルデヒド樹脂、フェノ
ール−アルデヒドレゾール樹脂、アルキル化フェノール
−アルデヒドレゾール樹脂、ブロックトポリイソシアネ
ート、又はこれらの組み合わせたものの如き硬化剤によ
って硬化することができる。
【0110】特に好ましいこのような硬化剤は、例えば
、ヘキサメトキシメチルメラミン、相当程度メチル化さ
れたメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、相当程度アルキ
ル化されたエトキシメトキシメラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、及び相当程度アルキル化されたメトキシメチル
イソブトキシメチルメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(
これらはアメリカンサイアナミド社から、商標名である
シメル303(CYMEL303)、シメル325、シ
メル1116、及びシメル1161として、それぞれ市
場において入手できる)、メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂(モンサント社から、商標名であるレシメン730
及びレシメン735として市場において入手できる)、
尿素−ホルムアルデヒド樹脂(アメリカンサイアナミド
社から、商標名であるビートル60及びビートル65と
して市場において入手できる)、モノ−、ジ−及びトリ
−メチロールフェノールのアリルエステルの混合物、部
分的に重合されたメチロールフェノールのアリルエステ
ル及びフェノール−ホルムアルデヒドの合成レゾール樹
脂の混合物(BLTスペシャリティ社から、商標名であ
るメチロン75−108、メチロン75−121及びバ
ルカム合成樹脂として市場において入手できる)、トル
エンジイソシアネート及びトリメチロールプロパンの2
−エチルヘキサノールでブロックされた初期重合体、ジ
フェニルメタン4,4−ジイソシアネートの2−エチル
ヘキサノールでブロックされた初期重合体、C3 〜C
10ケトオキシムでブロックされた芳香族、脂肪族若し
くは脂環式ポリイソシアネート、又はこれらの組み合わ
せたものが含まれる。
【0111】望むなら、促進剤(promoters 
or accelerators )を、尿素−アルデ
ヒド樹脂、アルキル化尿素−アルデヒド樹脂、メラミン
−アルデヒド樹脂、アルキル化メラミン−アルデヒド樹
脂、フェノール−アルデヒドレゾール樹脂及びアルキル
化フェノール−アルデヒドレゾール樹脂と共に使用する
ことができる。好ましいこのような促進剤は、例えば、
燐酸、ポリ燐酸、マレイン酸、クエン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸の如き有機スルホン酸
及びこれらの組み合わせたものが含まれる。
【0112】硬化剤は、一般に樹脂を硬化するのに使用
される量で、その量は硬化物を塗布して得た塗膜組成物
が粘着力を有しない程十分なものである。硬化剤がエポ
キシ基と反応して硬化するこのような場合、エポキシ基
について硬化剤の当量の割合は、0.01:1から10
:1、好ましくは0.1:1から5:1、より好ましく
は0.5:1から1.5:1になる量で使用される。
【0113】骨格に沿って存在する第2級の水酸基が硬
化する本発明の樹脂の場合、硬化剤は、第2級水酸基に
対して硬化剤の当量の割合が、0.05:1から5:1
、好ましくは0.1:1から3:1、より好ましくは0
.3:1から2:1になる量で使用される。
【0114】望むなら、塗布組成物は、通常の添加剤を
加えて調合することができる。好ましいこのような添加
剤は、例えば、消泡剤、流れ調整剤、スリップ剤、定着
剤、柔軟促進剤、表面張力改質剤、応力除去剤、艶消剤
、流動改質剤、安定剤、表面活性剤、凝集改質剤、希釈
剤、可塑剤、又はこれらの組み合わせたものである。
【0115】好ましい添加剤の一部分を列記すると、例
えば、ケンリヒペトロケミカル社からの、商標名LIC
A38Jとして市場で入手できる、ネオペンチル(ジア
リル)オキシのメタアクリルアミド機能性アミン付加物
とトリ(ジオクチル)ピロ−ホスフェートチタネート、
ケンリヒペトロケミカル社からの、商標名LZ38Jと
して市場で入手できる、ネオペンチル(ジアリル)オキ
シのメタアクリルアミド機能性アミン付加物とトリ(ジ
オクチル)ピロ−ホスフェートジルコネート、BYKヘ
ミー社からの商標名BYK−321として市場で入手で
きるポリエステル改質のメチルアルキルポリシロキサン
の溶液、BYKヘミー社からの、商標名BYK−306
として市場で入手できるポリエステル改質のジメチルポ
リシロキサンの溶液、及びゼネラルエレクトリック社か
らの商標名SR882Mとして市場で入手できるシリコ
ン樹脂溶液である。
【0116】添加剤の使用量は、添加剤のタイプ、調合
、架橋剤(硬化剤)の濃度及びその種類によって変わっ
てくる。結論として、その使用範囲を明記することは、
困難である。
【0117】代表的には、添加剤は、全固体成分の重量
を基にして、一般に0.00001から10、好ましく
は0.001から5、より好ましくは0.1から0.5
重量%使用される。10から40重量%の可塑剤を使用
して加えても良い。
【0118】水親和性の塗料の場合、樹脂及び硬化剤、
更に望むなら他の添加剤を十分な量の水と混合し、好ま
しい適用粘度の組成物にされる。使用される水の量は、
水の存在しない状態での混合組成物の粘度に応じて変化
する。より高粘度の組成物は、より低粘度の組成物に比
べ、望ましい適用粘度にするために、より多くの水を必
要とする。
【0119】塗布組成物は、公知の顔料及び不透明剤を
用いて着色したり隠蔽したりすることができる。食品用
を含め多くの場合、好ましい顔料は二酸化チタンである
。一般に、顔料は、結合剤に対する顔料の割合が、0.
1:1から1:1の重量で使用される。他の顔料として
は、酸化アンチモン、酸化亜鉛、白鉛、炭酸カルシウム
、シリカ、ケイ酸アルミニウム、又はこれらの組み合わ
せたものが含まれる。
【0120】本発明の塗料組成物は、塗料工業において
普通に用いられる方法に従って、使用することができる
。従って、透明又は着色の被膜を形成するために、スプ
レー、ローリング、浸漬、流れ塗の調整又は電着塗装方
法が用いられる。スプレーは、水溶性塗料組成物を用い
た場合、好ましい技法である。
【0121】基体に塗布した後は、塗料を95℃から2
35℃又はそれより高い温度で、1分から60分の間、
加熱して硬化する。その結果得られた塗膜は、周囲温度
でより長い時間乾燥される。
【0122】
【実施例】次に示す例は、本発明を説明するものである
が、如何なる方法によっても本発明の範囲を限定するた
めに解釈するものではない。
【0123】エポキシ樹脂の製法 例1  ジエポキシド(C8 H14O2 )からのエ
ポキシ樹脂の製法 エポキシド当量(Epoxide equivalen
t weight で以下EEWと略す)73.31を
有するジエポキシド(C8 H14O2 )49.8グ
ラム(0.70当量)、ビスフェノール71.3グラム
(0.625当量)及びエチルトリフェニルホスホニウ
ムアセテート・酢酸塩触媒0.1067グラム(70%
の固形分を含むメタノール溶液)を攪拌機及び温度調整
機能を有する4口500ミリリットル丸底フラスコに加
えた。
【0124】内容物を攪拌しながら170℃の温度に6
5分間加熱した。この反応物は、発熱反応のため210
℃の温度に上昇したので、冷却して185℃の温度に下
げ、90分間約185℃の温度に保持した。一部試料を
取り出し、そして分析するとEEW2083を有するこ
とが明らかになった。得られた反応生成物をアルミニウ
ム箔の上に注ぎ、そして室温において冷却した。
【0125】例2  ジエポキシド(C10H18O2
 )からのエポキシ樹脂の製法 EEW86.38を有するジエポキシド(C10H18
O2 )100グラム(1.158当量)、ビスフェノ
ールA119.5グラム(1.046当量)及びエチル
トリフェニルホスホニウムアセテート・酢酸塩触媒0.
2143グラム(70%固形分のメタノール溶液)を、
例1に記載した型の反応器に加えた。
【0126】内容物を攪拌しながら65分間170℃の
温度に加熱した。この反応物は発熱反応のため190℃
の温度に上昇するので、内容物を冷却して185℃の温
度に冷し、そして約185℃の温度で90分間維持した
。試料を取り出し、そして分析してみると、EEW19
31を有していた。得られた生成物をアルミニウム箔の
上に注ぎ、そして室温において冷却した。
【0127】例3  ジエポキシド(C14H26O2
 )からのエポキシ樹脂の製法 EEW112.61を有するジエポキシド(C14H2
6O2 )111.0グラム(0.99当量)、ビスフ
ェノールA91.65グラム(0.803当量)及びエ
チルトリフェニルホスホニウムアセテート・酢酸塩触媒
0.2895グラム(70%固形分のメタノール溶液)
を、例1に記載した型の反応器に加えた。
【0128】内容物を攪拌しながら65分間170℃の
温度に加熱した。この反応物は発熱反応のため190℃
の温度に上昇したので、185℃の温度に冷却し、そし
て90分間約185℃の温度に維持した。試料を取り出
し、そして分析を行うと、EEW1445を有していた
。得られた生成物をアルミニウム箔の上に注ぎ、そして
室温において冷却した。
【0129】例4  ジエポキシド(C14H26O2
 )、ビスフェノールA及びビスフェノールAのジグリ
シジルエーテルからのエポキシ樹脂の製法 EEW130.18を有するジエポキシド(C14H2
6O2 )50グラム(0.38当量)、ビスフェノー
ルA65.98グラム(0.58当量)及びエチルトリ
フェニルホスホニウムアセテート・酢酸塩触媒0.21
43グラム(固形分70%のメタノール溶液)を、例1
に記載した型の反応器に加えた。
【0130】この内容物を攪拌しながら90分間185
℃の温度に加熱した。EEW180.14を有するビス
フェノールAジグリシジルエーテル50グラム(0.2
8当量)を、次に反応器に加えた。このものを攪拌しな
がら45分間185℃の温度に加熱し、そして150分
間185℃の温度に維持した。
【0131】試料を取り出し、そして分析してみるとE
EW2112及び平均分子量10800を有していた。 分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定し
た。得られた生成物をアルミニウム箔の上に注ぎ、そし
て室温において冷却した。
【0132】水性分散液及び溶液の製法例5 EEW1931を有する例2において得られたエポキシ
樹脂110グラム(0.0570当量)及び2−ブトキ
シエタノール22.02グラム(0.186モル)を、
窒素流入部、温度調整装置、攪拌機、コンデンサー及び
反応体注入部を有する4口500ミリリットル丸底フラ
スコに加えた。
【0133】このエポキシ樹脂を125℃に加熱してゆ
っくりと溶解した。次にこの樹脂を80℃に冷却した。 2オンス(59.1ミリリットル)のビンを用い、脱イ
オン水25.7グラム(1.42モル)、ニコチンアミ
ド5.22グラム(0.0427モル)及び85%の乳
酸水溶液4.83グラム(0.0456モル)を混ぜ合
わせた。この溶液を、次いで31分間にわたって,反応
温度を80℃に維持しながら、滴下して加えた。
【0134】この混合物を、更に125分間90℃にお
いて攪拌した。次に、反応温度を85℃と90℃の間に
維持して、259グラムの脱イオン水を30分間にわた
って灰色の反応混合物に加えた。28%の非揮発性成分
及び荷電密度0.3ミリ当量/グラム樹脂を有する白色
の水性分散液を、攪拌しながら周囲温度に冷却した。
【0135】この安定した水性分散液のpHは3.5 
であった。No. 4 Ford Cup を用いて測
定した粘度は、38秒である。この分散液の揮発性成分
1ガロンについて1.37ポンド(1リットルについて
164グラム)である。この水溶液は、更に脱イオン水
で希釈すると、非揮発性成分25%を有する水性分散液
を与える。次に、この得られた水性分散液(278.7
グラム)にエチレングリコール  n−ブチルエーテル
(14.7グラム)及びn−ブタノール(7.5グラム
)を加えた。
【0136】例6 例5において得られた水溶液43.159グラムをシメ
ル325(CYMEL325)1.439グラムと混合
して塗料が得られ、この配合物は樹脂100部について
15.0部のシメル325を含む(15.0 part
s hundred resin  CYMEL325
)。シメル325は相当程度メチル化されたメラミン−
ホルムアルデヒド樹脂であって、アメリカンサイナミド
社から市場において入手できるものである。
【0137】この配合物を、24ゲージ×4インチ×1
2インチ(0.66mm×101.6mm×304.8
mm)の磨いてはいないが、きれいにした冷間圧延鋼板
及び7.5ミル×4.5インチ×9インチ(0.19m
m×114.3mm×228.6mm)の脱脂した錫を
含まない鋼板(ASTM  D  4147−82によ
るNo. 22のワイヤーで巻いたロッドを有する)に
塗布した。
【0138】この錫を含まない鋼板は、メチルエチルケ
トンの中で洗い、そして炉の中で10分間400°F(
204.4℃)に乾燥して脱脂した。塗布されたこの板
は、400°F(204.4℃)で10分間炉の中で焼
付された。塗膜の厚さは0.28と0.30ミル(0.
00711mmと0.00762mm)の間であった。
【0139】例7 例5において得られた水溶液34.440グラムとシメ
ル325(商標名)1.539グラムとを混合し、塗料
が得られ、この配合物は、樹脂100部について20.
1部のシメル325を含有する。この配合物を例6に記
載したごとく適用し、そして硬化した。塗膜の厚さは、
0.27と0.30ミル(0.00686mmと0.0
0762mm)の間であった。
【0140】例8 例5で得られた水溶液48.161グラムとシメル32
5(商標名)2.722グラムとを混合して塗料を製造
し、この配合物は樹脂100部についてシメル325を
25.4部含有する。この配合物を例6に記載されたよ
うに適用し、そして硬化した。塗膜の厚さは、0.29
と0.31ミル(0.00737mmと0.00787
mm)との間であった。
【0141】例9 EEW1445を有する例3に記載のエポキシ樹脂11
0グラム(0.07612当量)及び2−ブトキシエタ
ノール22.03グラム(0.186モル)を、例5に
記載された型の反応器に加えた。このエポキシ樹脂を1
25℃に加熱してゆっくりととかす。次いでこの樹脂を
80℃に冷却する。
【0142】脱イオン水34.27グラム、ニコチンア
ミド6.97グラム(0.0571モル)及び85%の
乳酸の水溶液6.45グラム(0.0609モル)を、
2オンス(59.1ミリリットル)のビンの中で混合す
る。次いでこの溶液を、反応温度を80℃に維持して、
48分間にわたって滴下する。この混合物を、更に24
5分間90℃において攪拌する。
【0143】次いで、脱イオン水155.5グラムを、
この反応温度を88℃と94℃の間に維持しながら、1
4分間にわたって黄褐色の反応混合物に加える。この明
るい透明な褐色の水溶液は、非揮発性成分36.5%及
び電荷密度0.466ミリ当量/グラム樹脂を有し、こ
れを攪拌しながら周囲温度に冷却する。
【0144】この安定な水分散液のpHは4.0である
。 フォードカップ4番( Ford Cup No. 4
を用いて測定した粘度は、36秒であった。この溶液の
揮発性有機内容物は、1ガロンについて1.34ポンド
(1リットルについて160.6グラム)である。
【0145】例10 例9において製造した水溶液43.519グラムを、シ
メル325(商標名)1.615グラム、エチレングリ
コール  n−ブチルエーテル3.225グラム、n−
ブタノール0.804グラム及び水2.404グラムと
混合して塗料を生成し、この配合物は樹脂100部につ
いて10.2部のシメル325を含む。この塗料の表面
張力を低下させるため、エチレングリコール  n−ブ
チルエーテル及びn−ブタノールを加えた。
【0146】この配合物を、24ゲージ×4インチ×1
2インチ(0.66mm×101.6mm×304.8
mm)の磨いてはいないが、きれいにした冷間圧延鋼板
及び7.5ミル×4.5インチ×9.0インチ(0.1
9mm×114.3mm×228.6mm)の脱脂した
錫を含まない鋼板(ASTM  D  4147−82
によるNo. 12のワイヤーを巻いたロッドを有する
)に塗布した。
【0147】この錫を含まない鋼板を、メチルエチルケ
トンで洗い、次いで400°F(204.4℃)の炉の
中で10分間乾燥して脱脂した。この塗装した板を40
0°F(204.4℃)の炉の中で10分間焼付けをし
た。金色に着色された塗膜の厚さは0.17と0.20
ミル(0.00432mmと0.00508mm)との
間であった。
【0148】例11 例9で得られた水分散液51.334グラムを、シメル
325(商標名)4.708グラム、エチレングリコー
ル  n−ブチルエーテル3.943グラム、n−ブタ
ノール1.000グラム及び水3.003グラムと混合
して塗料を製造し、この配合物は樹脂100部について
25.1部のシメル325を含む。この配合物を例10
に記載したように適用し、そして硬化した。塗膜の厚さ
は、0.17と0.31ミル(0.00432mm及び
0.00787mm)との間であった。
【0149】例12 例9で得られた水溶液43.519グラムを、シメル3
25(商標名)1.615グラム、エチレングリコール
  n−ブチルエーテル3.225グラム、n−ブタノ
ール0.804グラム及び水2.404グラムと混合し
て塗料を製造し、この配合物は樹脂100部について1
0.2部のシメル325を含有していた。
【0150】この配合物を例10に記載したようにNo
. 16のワイヤーで巻いたロッドを有する鋼板に塗布
した。この塗布した板を400°F(204.4℃)の
炉の中で20分間焼付けを行った。この塗膜の厚さは、
0.27と0.36ミル(0.00686mm及び0.
00914mm)との間であった。
【0151】例13 例9で得られた水溶液44.346グラムを、シメル3
25(商標名)3.244グラム、エチレングリコール
  n−ブチルエーテル3.374グラム、n−ブタノ
ール0.872グラム及び水1.777グラムと混合し
て塗料を製造し、この配合物は樹脂100部について2
0.0部のシメル325を含有していた。この配合物を
例12に記載されているように適用し、そして硬化した
。塗膜の厚さは、0.26と0.30ミル(0.006
60mmと0.00762mm)との間であった。
【0152】例14 例9で得られた水溶液51.334グラムを、シメル3
25(商標名)4.708グラム、エチレングリコール
  n−ブチルエーテル3.943グラム、n−ブタノ
ール1.000グラム及び水3.003グラムと混合し
て塗料を製造し、この配合物は樹脂100部について2
5.1部のシメル325を含有していた。この配合物を
例12に記載されているように適用し、そして硬化した
。塗膜の厚さは、0.30と0.34ミル(0.007
62mmと0.00864mm)との間であった。
【0153】例15 例3で得られたEEW1445を有するエポキシ樹脂、
エポキシ当量1775を有するビスフェノールAエポキ
シ樹脂56.0グラム(0.0319当量)、及び2−
ブトキシエタノール25.15グラム(0.2128モ
ル)を、例5に記載された型の反応器に加えた。このエ
ポキシ樹脂を120℃と137℃の間の温度に加熱して
ゆっくりと溶かした。次いで、この樹脂を80℃に冷却
した。
【0154】脱イオン水25.9グラム(1.43モル
)、ニコチンアミド5.27グラム(0.04315モ
ル)及び85%乳酸溶液4.835グラム(0.045
6モル)を、2オンスのビンの中で混合した。次にこの
溶液を、反応温度を80℃に維持しながら、56分間に
わたって滴下した。次いで、この混合物を更に1時間9
0℃において攪拌した。次に、脱イオン水182.2グ
ラムを反応温度を90℃に維持しながら、19分間にわ
たって反応混合物に加えた。
【0155】非揮発性成分30%及び電荷密度0.43
0ミリ当量/グラム樹脂を有する白色水性分散液を攪拌
を行いながら周囲温度に冷却した。この安定した水性分
散液のpHは4.46であった。フォードカップ4番で
測定した粘度は、15.5秒であった。この分散液の揮
発性成分は、1ガロンについて1.76ポンド(1リッ
トルについて211グラム)であった。
【0156】例16 例15において得られた水溶液44.684グラムを、
シメル325(商標名)2.047グラムと混ぜて塗料
を製造し、この配合物は樹脂100部について15.3
部のシメル325を含有していた。この配合物を、24
ゲージ×4インチ×12インチ(0.66mm×101
.6mm×304.8mm)の磨いてはいないが、きれ
いにした冷間圧延鋼板及び7.5ミル×4.5インチ×
9インチ(0.19mm×114.3mm×228.6
mm)の脱脂した錫を含まない鋼板(ASTMD  4
147−82による16番ワイヤーで巻いたロッドを有
する)に塗布した。
【0157】この錫を含まない鋼板は、メチルエチルケ
トンで洗い、次いで400°F(204.4℃)の炉の
中で乾燥し脱脂した。塗布した板は、400°F(20
4.4℃)の炉の中で10分間焼付けを行った。塗膜の
厚さは0.24(0.006096mm)であった。
【0158】例17 例15で得られた水性分散液58.183グラムを、シ
メル325(商標名)3.521グラムと混合し、得ら
れた塗料であるこの配合物は樹脂100部について20
.2部のシメル325を含有していた。この配合物を、
例16に記載されているように使用し、そして硬化した
。得られた塗膜の厚さは0.24と0.26ミル(0.
006096mmと0.006604mm)との間であ
った。
【0159】例18 例15において得られた水性分散液52.431グラム
を、シメル325(商標名)3.989グラムと混合し
て塗料を製造し、この配合物は樹脂100部について2
5.4部のシメル325を含有していた。この配合物を
、例16に記載されているように使用し、そして硬化し
た。この得られた塗膜の厚さは0.25と0.26ミル
(0.00635mmと0.006604mm)との間
であった。
【0160】例19 例4におけるEEW2112を有するエポキシ樹脂10
0グラム(0.0474当量)及び2−ブトキシエタノ
ール21.34グラム(0.180モル)を、例5に記
載されている型の反応器に加えた。このエポキシ樹脂を
125℃に加熱し、ゆっくりと溶かした。次いで、この
樹脂を83℃に冷却した。脱イオン水21.42グラム
(1.19モル)、ニコチンアミド6.97グラム(0
.0571モル)及び85%乳酸の水溶液4.08グラ
ム(0.0385モル)を、2オンス(59.1ミリリ
ットル)のビンの中で混合した。この得られた溶液を、
反応温度を77℃と86℃の間に維持して、14分間に
わたって滴下した。この混合物を88℃で242分間攪
拌をした。次いで、脱イオン水280.2グラムを反応
温度77℃と86℃の間に維持しながら、黄褐色の反応
混合物に、27分間にわたって加えた。
【0161】非揮発性成分25%、そして電荷密度0.
517ミリ当量/グラム樹脂を有するこの黄褐色の不透
明水性分散液を、攪拌しながら周囲温度に冷却した。こ
の安定な水性分散液のpHは4.5であった。フォード
カップ4番により測定した粘度は、19秒であった。こ
の分散液の揮発性有機成分は、1ガロンについて1.4
2ポンド(1リットルについて170グラム)であった
【0162】更に、2−ブトキシエタノール3.1グラ
ム(0.026モル)及び脱イオン水16.8グラム(
0.933モル)を、この分散液141.9グラムに加
えた。この得られた分散液は、非揮発成分21.9%、
及びフォードカップ4番により測定した粘度は、17秒
を有していた。
【0163】例20 例19において得られた水性分散液49.921グラム
と、シメル325(商標名)0.591グラムとを混合
して塗料が得られ、この得られた配合物は樹脂100部
について5.4部のシメル325を含んでいた。この配
合物を、24ゲージ×4インチ×12インチ(0.66
mm×101.6mm×304.8mm)の磨いていな
いが、きれいにした冷間圧延鋼板及び7.5ミル×4.
5インチ×9インチ(0.19mm×114.3mm×
228.6mm)の脱脂した錫を含まない鋼板(AST
M  D  4147−82による22番ワイヤーで巻
いたロッドを有する)に塗布した。
【0164】この錫を含まない鋼板は、メチルエチルケ
トンの中で洗い、そして400°F(204.4℃)の
炉の中で10分間乾燥して脱脂した。この塗布した板を
400°F(204.4℃)の炉の中で10分間焼付け
を行った。この塗膜の厚さは0.25と0.29ミル(
0.0064mmと0.0074mm)との間であった
【0165】例21 例19において得られた水性分散液34.70グラムを
、シメル325(商標名)0.775グラムと混合して
得た塗料は、樹脂100部について10.2部のシメル
325を含有していた。この配合物を、例20に記載し
たようにして塗布し、そして硬化した。この塗膜の厚さ
は0.26と0.29ミル(0.0066mmと0.0
074mm)との間であった。
【0166】例22 例19で得られた水性分散液53.32グラムを、シメ
ル325(商標名)2.026グラム、水6.15グラ
ム及び2−ブトキシエタノール1.18グラムと混合し
、塗料を製造し、この得られた配合物は樹脂100部に
ついて15.2部のシメル325を含有していた。この
配合物を、例20に記載したようにして適用し、そして
硬化した。塗膜の厚さは0.26と0.30ミル(0.
0066mmと0.0076mm)との間であった。
【0167】比較実験A EEW182〜192を有するビスフェノールAのジグ
リシジルエーテルと、ビスフェノールAとを、ビスフェ
ノールAのジグリシジルエーテル1モルについてビスフ
ェノールAのモル比を0.78:1の割合で反応して得
たビスフェノールAを基本にしたエポキシ樹脂であって
、EEW1755を有するこの樹脂110.0グラム(
0.0627当量)及びエチレングリコール  n−ブ
チルエーテル22.02グラム(0.0186モル)を
、例5において記載された型の反応器に加えた
【016
8】このエポキシ樹脂を125℃に加熱してゆっくり溶
かした。次いで、この樹脂を80℃に冷却した。脱イオ
ン水28.40グラム(1.58モル)、ニコチンアミ
ド5.76グラム(0.0472モル)及び85%乳酸
の水溶液5.31グラム(0.0501モル)を、2オ
ンスのビンの中で混合した。この溶液を、反応温度を8
0℃に維持して、30分間に滴下した。この反応混合物
を、90℃において更に118分攪拌した。次いで、脱
イオン水229.5グラムを、反応温度を85℃と90
℃との間に維持して、17分間にわたって黄色の反応混
合物に加えた。
【0169】非揮発性成分30%、及び電荷密度0.3
9ミリ当量/グラム樹脂を有するこの黄褐色の水分散液
を、攪拌しながら周囲温度に冷却した。この安定な水性
分散液のpHは5.25であった。フォードカップ4番
で測定した粘度は、13.7秒であった。この分散液の
揮発性有機成分は、1ガロンについて1.36ポンド(
1リットルについて163グラム)であった。
【0170】比較実験B 比較実験Aにおいて得られた水溶液47.971グラム
を、シメル325(商標名)1.452グラムと混ぜて
得られた塗料は、樹脂100部について10.1部のシ
メル325を含有する配合物である。この配合物を、2
4ゲージ×4インチ×12インチ(0.66mm×10
1.6mm×304.8mm)の磨いてはいないが、き
れいにした冷間圧延鋼板及び脱脂した錫を含まない鋼板
(ASTM  D4147−82により18番の電線を
巻いたロッドを有する)に塗布した。
【0171】7.5ミル×4.5インチ×9.0インチ
(0.19mm×114.3mm×228.6mm)の
錫を含まない鋼板は、メチルエチルケトンで洗い、そし
て400°F(204.4℃)の炉の中で乾燥して脱脂
した。 この塗布した板を400°F(204.4℃)の炉の中
で10分間焼付けを行った。この塗膜の厚さは0.25
と0.28ミル(0.00635mmと0.00711
2mm)との間であった。
【0172】比較実験C 比較実験Aにおいて得られた水溶液53.514グラム
をシメル325(商標名)2.425グラムと混合して
得られた塗料は、樹脂100部について15.1部のシ
メル325を含有していた。比較実験Bに記載されたよ
うにして、この配合物を使用し、そして硬化した。褐色
の塗膜の厚さは、0.23と0.27ミル(0.005
84mmと0.00686mm)の間であった。
【0173】比較実験D 比較実験Aにおいて得られた水性分散液63.075グ
ラムを、シメル325(商標名)3.815グラムと混
合して塗料を製造し、この得られた配合物は樹脂100
部について20.2部のシメル325を含有していた。 この配合物を比較実験Bに記載されているようにして、
使用し、そして硬化した。得られた塗膜の厚さは、0.
23と0.27ミル(0.00584mmと0.006
86mm)との間であった。
【0174】比較実験E 比較実験Aにおいて得られた水性分散液47.74グラ
ムを、シメル325(商標名)3.55グラムと混合し
て塗料を製造し、この得られた配合物は樹脂100部に
ついて24.8部のシメル325を含有していた。この
配合物を比較実験Bに記載されているようにして、使用
し、そして硬化した。塗膜の厚さは、0.23と0.2
4ミル(0.00584mmと0.006096mm)
との間であった。
【0175】
【発明の効果】塗料の評価 塗料組成物の評価を行うために次に示す実験を行った。 メチルエチルケトン(MEK)に対する抵抗メチルエチ
ルケトンを用い、冷間圧延鋼板に焼付けて塗膜を除去す
る抵抗については、メチルエチルケトンで飽和した8層
からなる目のあらい薄地の綿布で覆ったボールエンド(
ball end)を有する2ポンドの重量を有するボ
ールピンハンマー(ball pien hammer
)で、焼付けた鋼板を摩擦して測定した。同一面上を前
後にハンマーを動かすに必要な力以外は、ハンマーに特
別力を加えなかった。
【0176】ハンマーを同一軌道に沿って動かすために
、12インチのルーラー(ruler )を固定して用
いた。摩擦した後の塗装板は、20%硫酸銅及び10%
濃塩酸を混合した水溶液に30秒浸漬し、次いで〔ブレ
イクスルー(break through )を決める
ために〕脱イオン水に浸漬した。出発点を通して前後に
ストロークすることは、1回のMEK往復摩擦とした。
【0177】T−ベンド T−ベンド(T−bend)は、ゆっくり変形する場合
の、塗膜の柔軟性を測定するのに用いられる。冷間圧延
鋼板の端を切って、コイン巾を残すように均一厚さの試
料とした。フィンガーブレーキ(finger bra
ke)を用いて、塗装した鋼板の端から凡そ0.75イ
ンチの所で、この板の曲げを行った。曲げは、手のひら
でしっかり握って行った。
【0178】次いで、曲げた試料を、あらかじめ基体を
傷つけないようにプラスチックテープで巻いた万力で押
え、そして鋼板を180度になるように曲げ戻した。こ
の応力のかかった部分を、次にスコッチテープ610で
テープして接着力の試験を行った。このテープは、テー
プした下の部分に空気が細かい気泡として残らないよう
に、貼着した。次いで、このテープを急速に且つ基体か
ら塗料が引っ張られるように90度の角度で力強く引っ
張った。
【0179】次に曲げた部分を硫酸銅(10グラム)及
び1規定の塩酸の溶液に30秒間浸漬し、そして次に脱
イオン水に浸漬した。この段階の目的は、不十分な接着
部分をより正確に見るために、はがれた金属部分を酸化
させることである。試料は拡大鏡によって不完全な部分
を見るために検査される。
【0180】一番最初の曲げは、曲げの間にはさまれる
板はないのでT0(Tゼロ)とする。フィンガーブレー
キを使い、そして万力を用いて、板が割れたり又は接着
力がなくなるまで、曲げを続ける。ここでの各曲げを、
プライ間にはさまれた板の層の数であるので、T1、T
2、T3、T4…とする。T−ベンドの数が低い程、柔
軟性がより良いことになる。 耐衝撃性 この試験は、急速に変形する中で、板に塗布した塗料の
二次成形適性(formability )を測定する
ために用いられる。
【0181】塗布した冷間圧延鋼板は、0から160イ
ンチ−ポンドの範囲の異なった寸法別の高さを有する衝
撃試験機(Gardner Impact Teste
r )を用いて、重量落下による衝撃試験を行った。衝
撃する部分は、スコッチテープ610テープでテープし
て接着力の試験を行った。テープは、テープした下の部
分に気泡が残らないように、しっかりと貼着した。
【0182】次に、テープを急速で且つ力強く90度の
角度で、塗料が基体からはがれるように引っ張った。次
に、硫酸銅(10グラム)及び1.0規定の塩酸(90
グラム)の溶液を衝撃した部分に適用して、不良部分を
検査した。この試料は、全体で11ジオプターパワー(
diopter power )を有するレンズを持つ
拡大装置によって、不良部分を確定するために観察した
【0183】くさび曲げ(wedge bends )
くさび曲げは、急速に変形する板に塗布した塗料の柔軟
性を測定するために用いられる。塗装した錫を含まない
鋼板を、4インチ×2インチ四方の試料に切った。端部
が塗装されているこの試料を、ガードナー衝撃試験機の
1/8インチ円筒マンドレルの下に置いた。後部に設置
された2つの間柱によって端部が平滑になるまで、この
試料は、マンドレルの後部にすべり込まされる。鋼板の
残りの部分は、5秒間を超えない時間、170から18
0度均一な速度で折り曲げる。
【0184】衝撃部分の下に設けられたスペイサー(s
pacer)は、この試験機の一番前にすべり移され、
調整用のスクリューで固く締められる。このことによっ
て、衝撃部分をくさびにして、170から180度の応
用角を提供することができる。曲げた試料を衝撃部の下
に置き、そして試料の最も長い部分を下にして置く。試
料を60インチ−ポンドの高さから落として、平面部を
有する衝撃部材と衝突させる。曲げられた部分は、次に
接着力の試験を行うため、スコッチテープ610で貼着
された。
【0185】このテープは、基体から塗膜を剥がすよう
に90度の角度で、最も曲がっている部分の端から、急
速に且つ力強く引き剥がされる。曲がった部分を硫酸銅
(10グラム)の1.0規定塩酸の溶液に浸漬し、次に
脱イオン水に浸漬する。最もはげしく曲がっている部分
から、最も曲がりの少ない部分までの、塗膜が取り除か
れた距離を、ミリメーターの単位で測定した。4個のレ
プリカ試料を試験し、そして平均値を計算した。
【0186】耐水性試験 圧力及び熱による水の塗膜の透過性を測定するため、塗
装された各試料について、耐水性試験を行った。塗装し
た基体は、錫を含まない鋼板である。各試料は横が約1
2センチメートルであって、長さが約6センチメートル
である。モールド及びガードナー試験機は、各試料を半
円形に曲げるために使用した。半円形の曲げは、応力部
分を想定するために用いた。
【0187】落槍衝撃棒を、曲げた試料全部に対し、5
6インチ−ポンド(6.3J)から落下した。次に試料
を脱イオン水を有するオートクレーブ(Model 8
100−TD NORCO Autoclave )に
入れ、121℃(250°F)、1バー(15psi 
)気圧において90分処理をした。この場合、所期の温
度及び圧力に到達した後に、初めて時計を作動させた。 試料を所期の条件で侵食試験を行った後、熱及び圧力を
減少させ、そして鋼板を試験のため取り出した。
【0188】オートクレーブから取り出した後、塗装し
た試料を脱イオン水の中に漬けた。ペーパータオルで水
を取り除いた後、試料を吸取紙で乾燥した。これらの試
料の白化(blush )及び接着力の程度を調べた。 試験された塗膜は、試料を切った元の試料のものと隣に
置いて比べて、白化の割合を調べてみた。塗膜は、次に
示すスケールで白化の割合を調べてみた。
【0189】   割合        状況   B1        白化なし   B2        無光沢、艶が失われている 
 B3        全体に艶が失われている  B
4        白化し、曇って、透明性を失い始め
る  B5        曇って、塗膜が拡がり、気
泡があって、少し粗くなる  B6        も
はやクリアでなく、粗面になり気泡が存在する  B7
        大変粗く又は表面が割れ、多くの気泡
が存在する
【0190】接着力は、ASTM3359−
83の方法Aに記載されたテープ試験を用いて行った。 使用するテープはスコッチ610テープである。各試料
の応力部分及び非応力部分にX−カットを行った。非応
力部分の試料の接着力は最初に、一方応力部分の接着力
は第2番目に、表にして示した。塗膜は、次に示すスケ
ールに従って接着力を表わした。   割合        状況   5A        はがれも、剥離もない  4
A        切り込みに沿って剥がれ又は剥離の
痕跡がある  3A        切り込みのいづれ
か一方に、1/16インチ(1.6mm)以上の   
           切り込みの大部分に沿って、ぎ
ざぎざに剥離している  2A        切り込
みのいづれか一方に、1/8インチ(3.2mm)以上
の切              り込みの大部分に沿
って、ぎざぎざに剥離している  1A       
 テープの下のXの大部分が剥離している  0A  
      Xの部分を越えて剥離している
【0191
】次に示す表は、塗装した鋼板について行った試験及び
その結果を示すものである。
【0192】
【表1】
【0193】
【表2】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)(1)少なくとも一種のジエポ
    キシアルカン(a)又は該アルカン(a)及び少なくと
    も一種の二価フェノールのジグリシジルエーテル(b)
    の組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フェノー
    ルとを、反応させて得られる組成物、 (B)任意には、少なくとも一種の一価フェノール、及
    び(C)求核化合物、の反応生成物を含む組成物。
  2. 【請求項2】  (A)(1)少なくとも一種のジエポ
    キシアルカン(a)又は該アルカン(a)及び少なくと
    も一種の二価フェノールのジグリシジルエーテル(b)
    の組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フェノー
    ルとを、反応させて得た組成物、 (B)任意には、少なくとも一種の一価フェノール、(
    C)求核化合物、及び (D)ブレンステッド酸、の反応生成物を含む組成物。
  3. 【請求項3】  (I)(1)少なくとも一種のジエポ
    キシアルカン(a)又は該アルカン(a)及び少なくと
    も一種の二価フェノールのジグリシジルエーテル(b)
    の組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フェノー
    ルとを、反応させて得られる組成物(A)、任意には、
    少なくとも一種の一価フェノール(B)、及び求核化合
    物(C)の反応生成物を含む組成物、並びに(II)少
    なくとも一種の該組成物(I)の好ましい硬化剤であっ
    て、硬化するに必要な量、を含有する硬化性組成物。
  4. 【請求項4】  (I)(1)少なくとも一種のジエポ
    キシアルカン(a)又は該アルカン(a)及び少なくと
    も一種の二価フェノールのジグリシジルエーテル(b)
    の組み合わせと、(2)少なくとも一種の二価フェノー
    ルとを、反応させて得られる組成物(A)、任意には、
    少なくとも一種の一価フェノール(B)、求核化合物(
    C)、及びブレンステッド酸(D)、の反応生成物を含
    む組成物、並びに (II)少なくとも一種の該組成物(I)の好ましい硬
    化剤であって、硬化するに必要な量、を含有する硬化性
    組成物。
  5. 【請求項5】  (a)該ジエポキシアルカンが1,2
    :7,8−ジエポキシオクタン、1,2:8,9−ジエ
    ポキシノナン、1,2:9,10−ジエポキシデカン、
    1,2:13,14−ジエポキシテトラデカン、又はこ
    れらの組み合わせたもの、(b)該二価フェノールのジ
    グリシジルエーテルがビスフェノールAのジグリシジル
    エーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、
    ビスフェノールKのジグリシジルエーテル、ビスフェノ
    ールAP、又はこれらの組み合わせたもの、(c)該二
    価フェノールが、ビスフェノールA、ビスフェノールF
    、ビスフェノールK、ビスフェノールAP、又はこれら
    の組み合わせたもの、(d)該一価フェノールが、存在
    する場合には、4−第3級ブチルフェノール、ノニルフ
    ェノール、又はこれらの組み合わせたもの、(e)該求
    核化合物が、ニコチンアミド、ピリジン、3−ピコリン
    、4−ピコリン、4,4′−トリメチレンジピリジン、
    1,2−ビス(4−ピリジル)エタン、N,N−ジメチ
    ルエタノールアミン、トリエチルアミン、N,N,N′
    ,N′−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、4
    ,4′−トリメチレンビス(1−メチルピペリジン)、
    又はこれらの組み合わせたもの、(f)該ブレンステッ
    ド酸が、乳酸、酢酸又はこれらの組み合わせたもの、及
    び(g)該硬化剤が相当程度メチル化されたメラミン−
    ホルムアルデヒド樹脂、ヘキサメトキシメチルメラミン
    、又はこれらの組み合わせたもの、である請求項1、2
    、3又は4記載の組成物。
  6. 【請求項6】  水に分散した又は溶解した請求項4又
    は5記載の硬化性組成物を含む水親和性の硬化性組成物
  7. 【請求項7】  少なくとも一種の有機溶剤に溶解した
    請求項3、4又は5記載の硬化性組成物を含む溶剤親和
    性の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】  請求項3、4又は5記載の硬化性組成
    物を硬化して得られる生成物。
  9. 【請求項9】  請求項6記載の硬化性組成物を硬化し
    て得られる生成物。
  10. 【請求項10】  請求項7記載の硬化性組成物を硬化
    して得られる生成物。
  11. 【請求項11】  請求項6記載の硬化性組成物を塗布
    した物品であって、これを硬化し、塗布されてなる物品
  12. 【請求項12】  請求項7記載の硬化性組成物を塗布
    した物品であって、これを硬化し、塗布されてなる物品
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JP2001220425A (ja) * 2000-02-07 2001-08-14 Ig Tech Res Inc エポキシ樹脂化合物
WO2018030232A1 (ja) * 2016-08-08 2018-02-15 積水化学工業株式会社 硬化性樹脂組成物及び有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤

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