JPH04233980A

JPH04233980A - 孔版印刷用エマルジョンインキ

Info

Publication number: JPH04233980A
Application number: JP2414027A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Tateishi; 立石　比呂志; Hitoshi Ueda; 上田　仁士
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1990-12-26
Filing date: 1990-12-26
Publication date: 1992-08-21
Anticipated expiration: 2014-05-24
Also published as: JP2895246B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、Ｗ／Ｏ型エマルジョン
の油相中に３次元構造を持ちかつ、油の中でゲル状にな
るアクリル系樹脂を含有することによって、長期保存安
定性および定着性に優れた孔版印刷用エマルジョンイン
キに関する。

【０００２】

【従来の技術】孔版印刷方法は、周知のように孔版印刷
原紙を用い、この原紙の穿孔部を介して原子の一方の側
より他方の側へインキを移動させることにより、紙など
の被印刷物面に印刷を行うものである。

【０００３】近年、輪転孔版印刷機にもマイクロコンピ
ュ−タ−等による自動化が進み、操作が簡単になってき
ており、これにともない、印刷開始直後から良好な印刷
物を入手できることが要望されている。

【０００４】従来、インキの保存安定性の向上や、イン
キの紙への定着性等の目的で樹脂が添加される。これら
の樹脂として、例えばフェノ−ル樹脂、マレイン酸樹脂
、石油樹脂、アルキッド樹脂、ゴム誘導体樹脂が知られ
ている。しかし、これらの樹脂では、粘度が単に上昇す
る効果と粘度の温度依存性は低下する効果が得られるだ
けであった。よって、このエマルジョンインキが孔版印
刷機内に放置されると、エマルジョンの水分だけが蒸発
してしまうため、水と油とのバランスが崩れ、油分の割
合が増大する。その結果、相対的に水分の割合が減少し
、エマルジョンインキの粘度が低下し、インキが軟化し
てしまう。

【０００５】このようにインキが軟化する結果、放置後
の印刷開始時には、インキが版銅から必要以上に流れ出
、用紙に大量のインキが付着してしまい、印刷濃度が通
常の印刷濃度より高くなったり、また印刷用紙が版胴に
貼付くために紙の舞上がりや詰まりを生じ、さらに紙に
転写したインキが付着してインキの裏移りが多くなると
いう欠点を生じる。

【０００６】またこれらの欠点を解消するために、有機
ベントナイトを用い孔版印刷用インキを増粘させるとと
もに、ある程度のチキソトロピ−性を付与させることが
試みられてきたり（特開昭５４−２３６０１号公報）、
中沸点溶剤を用いたり（特開昭６１−２５５９６７号公
報）、中沸点溶剤とオキシカルボン酸系化合物を組み合
わせたり（特開昭６３−１６１０６４号公報）している
が、いずれも十分ではなかった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を除去し、輪転孔版印刷機において、放
置後の印刷開始時の印刷濃度を高めず、紙の舞い上がり
やインキの裏移りを生じない孔版印刷用エマルジョンイ
ンキを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため、種々の研究の結果、油中水型エマルジ
ョンインキの油中に、３次元構造を持ち、かつ、油の中
でゲル状になるアクリル系樹脂を含有させることにより
、油相自身にチクソトロピ−流体としての性質を持たせ
、その結果エマルジョン中の水分が蒸発しても、見かけ
粘度は無限大のままであるので、スプレッドメ−タ−の
値は大きくならず、軟化を防止することができることを
見いだし本発明に到達した。

【０００９】本発明は、油相約１０〜５０重量％と水相
約９０〜５０重量％とからなる油中水型エマルジョンか
らなり、かつ該油相中に３次元構造をもちかつ、油の中
でゲル状になるアクリル系樹脂を含有することを特徴と
する、孔版印刷用エマルジョンインキである。

【００１０】前記油相は、油成分、乳化剤、着色剤、樹
脂などまた前記水相は、水、水溶性樹脂、電解質、防黴
剤、酸化防止剤、水蒸発防止剤等から構成される。これ
らの構成成分は、エマルジョンの形成を阻害しない公知
のものが使用される。

【００１１】また本発明の孔版印刷用エマルジョンイン
キは、インキの保存安定性を向上させ、インキの紙への
固着性、印刷物の刷り上がりを良好にするのと同時に、
放置後の印刷開始時に印刷濃度を高めず、紙の舞い上が
りやインキの裏移りを生じさせないために、前記油相中
に３次元構造を持ちかつ、油相に使用している油の中で
ゲル状になるアクリル系樹脂を油相全量に対し、０．５
重量％以上、好ましくは１．５重量％以上含有する。

【００１２】この樹脂の構造は、３次元構造であり、直
鎖高分子とは基本的に異なり、分子同志の絡まりが起こ
り易いし、溶解することなしに膨潤している”ゲル”状
態でもあるので油相にチクソトロピ−流体の性質を持た
せることができる。

【００１３】上記のような樹脂としては、以下のような
ものがある。ラウリルメタクリレ−ト（ＬＭＡ）、グリ
シジルメタクリレ−ト（ＧＭＡ）、メタクリル酸（ＭＡ
Ａ）、メチルメタクリレ−ト（ＭＭＡ）の共重合物（以
下、ＲＰＲ−ＡＢとする。）

【００１４】

【００１５】ステアリルメタクリレ−ト（ＳＭＡ）、グ
リシジルメタクリレ−ト（ＧＭＡ）、メタクリル酸（Ｍ
ＡＡ）、メチルメタクリレ−ト（ＭＭＡ）の共重合物（
以下、ＲＰＲ−ＦＣとする。）

【００１６】

【００１７】本発明において油相を形成する溶剤分とし
ては、オリ−ブ油、落花生油、サラダ油、マシン油、ス
ピンドル油、灯油等の不乾性油、鉱油が用いられる。

【００１８】また油中水型エマルジョンインキを構成す
るために用いられる乳化剤としては、非イオン系界面活
性剤が好ましく、ソルビタン高級脂肪酸エステル（例え
ばソルビタンモノラウレ−ト、ソルビタンモノパルミレ
−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタントリス
テアレ−ト、ソルビタンモノオレエ−ト、ソルビタント
リオレエ−ト、ソルビタンセスキオレ−ト等）、脂肪酸
モノグリセド、及び高級アルコ−ル、アルキルフェノ−
ル、脂肪酸などの酸化エチレン付加物などがあげられ、
これらのＨＬＢ値の低いものと高いものとを２種以上組
合せ、ＨＬＢ値を調整して安定性の高いエマルジョンと
することができる。

【００１９】蒸発防止剤兼、凍結防止剤としては、エチ
レングリコ−ル、ソルビト−ル、グリセリン、などの多
価アルコ−ルや、ポリエチレングリコ−ル等が用いられ
る。

【００２０】また着色剤としては、一般の無機・有機顔
料を用いることができるが、例えば、黒色の場合は、フ
ァ−ネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブ
ラックなどのいわゆるカ−ボンブラック、青色の場合は
、フタロシアニンブル−、赤色の場合は、ブリリアント
ファストスカ−レット等々の公知のものが用いられる。

【００２１】防腐・防黴剤としては、例えば、芳香族ヒ
ドロキシ化合物およびその塩素化物、サリチル酸、フェ
ノ−ル類、ｐ−オキシ安息香酸メチル、ｐ−オキシ安息
香酸エチル等、ソルビン酸、デヒドロ酢酸等が用いられ
る。

【００２２】本発明の孔版印刷用エマルジョンインキは
、例えば前記油成分に、着色剤および乳化剤を加えて混
合した後、水相の溶液を添加して乳化させることにより
製造できる。

【００２３】

【実施例】以下に、本発明について実施例および比較例
により更に詳細に説明する。（以下にあげるところの部
は、重量部のことである。）

【００２４】実施例１（着色剤）　　チャンネルブラック　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　６部（溶剤）　　　　＃３０モ−タ−オイル　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　２８部（樹脂）　　　　ラウリルメタクリレ−
ト、グリシジルメタクリレ−ト、　　　　　　　　　　
　　メタクリル酸、メチルメタクリレ−ト共重合物　　
　　　　　　　　　　２部（乳化剤１）ソルビタンセス
キオレエ−ト　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　４部（乳化剤２）ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエ−ト　　　　　　　　　　　　
２部を３本ロ−ルミルで分散し、油相とし、（水）　　
　　　　　　イオン交換水　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
５４部（凍結防止剤）エチレングリコ−ル　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　４部（防腐防黴剤）Ｐ−オキシ安息香酸エチル　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　０．
２部の混合溶液を、上記油相に滴下しながら乳化し、孔
版印刷用インキを得た。

【００２５】このインキを用い、感熱孔版印刷機（（株
）リコ−製プリポ−トＳＳ９５５）で、充分印刷を行っ
てインキを印刷機内にいきわたらせ、２４時間放置後の
その印刷濃度（マクベス濃度計ＲＤ−９１４で測定）、
裏移り状態、フロ−値を調べた。実施例２、比較例１、
２も、表１の処方通りに行い、実施例１と同様の評価を
行った。

【００２６】表１　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　実施　　　　実施　　
　　比較　　　　比較　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
例１　　　　例２　　　　例１　　　　例２着色剤　　
　　　　　　チャンネルブラック　　　　　　　　　　
　６　　　　　　　６　　　　　　　６　　　　　　　
６溶剤　　　　　　　　　　＃３０モ−タ−オイル　　
　　　　　　２８　　　　　　２８　　　　　　２８　
　　　　　　０　　　　　　　　　　　　　　＃４０モ
−タ−オイル　　　　　　　　　０　　　　　　　０　
　　　　　　０　　　　　　２８樹脂　　　　　　　　
　　ＲＰＲ−ＡＢ　　　　　　　　　　　　　　　　　
２　　　　　　　０　　　　　　　０　　　　　　　０
　　　　　　　　　　　　　　ＲＰＲ−ＦＣ　　　　　
　　　　　　　　　　　　０　　　　　　　２　　　　
　　　０　　　　　　　０乳化剤　　　　　　　　ソル
ビタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　セスキオレ−ト
　　　　　　　　　　　４　　　　　　　４　　　　　
　　４　　　　　　　４　　　　　　　　　　　　　　
ポリオキシエチレン　　　　　　　　　　　　　　　　
ソルビタンモノオレ−ト　　　　　２　　　　　　　２
　　　　　　　２　　　　　　　２イオン交換水　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　５４　　　　　　５４　　　　　　５４　　　　　
　５４凍結防止剤　　　　エチレングリコ−ル　　　　
　　　　　　　４　　　　　　　４　　　　　　　４　
　　　　　　４防腐防黴剤　　　　ｐ−オキシ安息香酸
エチル　　　０．２　　　　　０．２　　　　　０．２
　　　　　０．２画像濃度　　　　　　放置前　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　１．００　　　　１
．０３　　　　１．２３　　　　１．０５　　　　　　
　　　　　　　　放置後：５枚目　　　　　　　　　　
　　０．９５　　　　０．９８　　　　１．２０　　　
　１．１０　　　　　　　　　　　　　　〃：１０枚目
　　　　　　　　　　　　　　１．０２　　　　１．０
５　　　　１．２８　　　　１．２２　　　　　　　　
　　　　　　〃：１００枚目　　　　　　　　　　　　
１．０１　　　　１．０２　　　　１．２３　　　　１
．０９　　　　　　　　　　　　　　〃：１０００枚目
　　　　　　　　　　０．９９　　　　１．０４　　　
　１．２４　　　　１．０４裏移り　　　　　　　　放
置前　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　◎　
　　　　　○　　　　　　△　　　　　　○　　　　　
　　　　　　　　　放置後：５枚目　　　　　　　　　
　　　　◎　　　　　　◎　　　　　　△　　　　　　
○　　　　　　　　　　　　　　〃：１０枚目　　　　
　　　　　　　　　　　◎　　　　　　○　　　　　　
×　　　　　　△　　　　　　　　　　　　　　〃：１
００枚目　　　　　　　　　　　　　◎　　　　　　○
　　　　　　△　　　　　　○　　　　　　　　　　　
　　　〃：１０００枚目　　　　　　　　　　　◎　　
　　　　○　　　　　　△　　　　　　○フロ−値　　
　　　　放置前　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　２８．５　　　　２８．９　　　　３１．５　　　
　２９．７　　　　　　　　　　　　　　放置後　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　２８．７　　　　
２８．８　　　　３２．６　　　　３０．６　　表１注
；◎：ほとんどない、○：少しある、△：目立つ、×：
かなり目立つ

【００２７】

【発明の効果】本発明の孔版印刷用エマルジョンインキ
は、数日の放置後でもインキ粘度の低下が生じない。よ
って本発明のインキを用いて輪転孔版印刷を行った場合
、放置後の印刷開始時においても、インキの過剰流出に
よる印刷濃度の増大、紙の舞い上がり、つまり、インキ
の裏移りなどを生じる事なく迅速に通常運転の状態にす
ることができる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　油相約１０〜５０重量％と水相約９０
〜５０重量％とからなる油中水型エマルジョンからなり
、かつ、該油相中に３次元構造を持ち、かつ、油の中で
ゲル状になるアクリル系樹脂を含有することを特徴とす
る孔版印刷用エマルジョンインキ。