JPH04232248A - 多層絶縁性構造体およびその製造方法 - Google Patents

多層絶縁性構造体およびその製造方法

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JPH04232248A
JPH04232248A JP41675190A JP41675190A JPH04232248A JP H04232248 A JPH04232248 A JP H04232248A JP 41675190 A JP41675190 A JP 41675190A JP 41675190 A JP41675190 A JP 41675190A JP H04232248 A JPH04232248 A JP H04232248A
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JP
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film
insulating film
sol
substrate
insulating
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Application number
JP41675190A
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English (en)
Inventor
Yasunori Taga
康訓 多賀
Hisayoshi Fujikawa
久喜 藤川
Katsuji Yamashita
勝次 山下
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Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層絶縁性構造体およ
びその製造方法に関し、更に詳しくは、表面に凹凸を有
する基板の表面粗さの大小に係わらず高い絶縁耐圧を有
する多層絶縁性構造体およびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子デバイスなどを導電性基板上に形成
する場合、両者の電気絶縁は不可欠となる。例えば、基
板がSiウエハのように充分に平坦な場合、通常、PV
DまたはCVD成膜法によりSiO2 、Si3 N4
 等の絶縁性物質を〜1μm程度形成する。
【0003】ところが、通常の金属基板では、鏡面研磨
仕上げ後にも0.1μm程度の凹凸が存在する。また、
バレル研磨などでは凹凸はさらに大きく、0.3〜0.
5 μmにも及ぶ。このように基板に凹凸が存在する場
合、基板上に絶縁性の高い膜を形成する方法として、気
相からの成膜方法であるバイアススパッタ法、イオンプ
レーティング法、プラズマCVD法等のPVD法、CV
D法が用いられているが、何れの方法も基板表面の凹凸
に敏感で、被覆層の膜厚を3〜4μmにしても10MΩ
以上の絶縁性を確保できる確率は高々50%程度で、デ
バイスの歩留りが悪いという問題点を有している。
【0004】また、表面に凹凸面を有する基板上に高い
絶縁性を有する膜を形成する方法として、液相からの絶
縁膜の作製方法であるゾル・ゲル法等の成膜方法が挙げ
られる。しかしながら、この手法で作製した膜は、膜が
ポーラスであったり膜中に水分が残存するなど、膜質そ
のものが絶縁膜として充分ではなく、またこの手法にお
いても基板表面の凹凸に敏感で、充分な絶縁性が確保で
きないという問題点を有している。
【0005】さらに、この両者の方法を組み合わせた膜
の作製方法が提案されている。例えば、蒸着法とゾル・
ゲル法を組み合わせた方法として、金属部分に真空蒸着
法、スパッタイオンメッキ法、化学蒸着法または蒸着法
により耐火性キーイング層を形成し、さらにその上に溶
射法、ゾル・ゲル法、プラズマアッシュイング法または
溶液被覆法により相対的に速い付着法により電気絶縁性
耐火層を形成した「耐火性被覆部品」(特開昭61−1
65909号公報)が提案されている。このように、第
一層として、真空蒸着法、スパッタ法、化学蒸着法等で
物品の高温特性を最適にするための高密耐火性キーイン
グ層を作製し、次に成膜速度の速いゾル・ゲル法等で電
気絶縁性耐火層を作製したので、かなり薄く良好な電気
絶縁性を有するとともに機械的または熱的ストレスに晒
された場合でも金属に対して非常に良好な付着性を示す
耐火性被覆物品を得ることができるとしている。しかし
ながら、この第一層の耐火性キーイング層では絶縁性を
充分に付与することができず、絶縁特性は専ら第二層の
電気絶縁性耐火層によって支配され、すなわち、ゾル・
ゲル法等のみにより作製した膜により絶縁性を示すに止
まる。また、その積層の目的は、基板表面の凹凸を考慮
したものではない。さらに、第二層として作製されるゾ
ル・ゲル膜の性質は、その表面を何ら改善しているもの
ではない。従って、この蒸着法とゾル・ゲル法を組み合
わせた方法では、絶縁耐圧に優れた膜を得ることができ
ないという問題点を有している。
【0006】また、他の方法として、ゾル・ゲル法とC
VD法を組み合わせた方法として、基板上にシリカゾル
を主成分として含むコロイド溶液を塗布して形成した膜
を、アルコキシシランあるいはアミノシランあるいはシ
ラン等の気体を含む雰囲気中に置き、当該膜内に当該気
体を拡散させつつ反応させることによってシリカゾルで
形成した膜を改質した「シリコン酸化膜の改質方法」(
特開平1−290772号公報)が提案されている。 しかしながら、ゾル・ゲル膜の改質をCVD法で行って
いるが、そもそもCVD法の特徴は化学反応種の気相拡
散と基板表面での反応種の化学変化によるものであり、
該方法ではゾル・ゲル膜を単に改質しているに止まり、
反応で生成した不純物が残留し、また膜厚を増加するに
しても被覆部表面の凸部分、すなわち第一層の作製で基
板に対して厚く成膜できなかった部分を特に被覆するも
のではないため、高い絶縁耐圧を有する絶縁膜は作製で
きないという問題があった。
【0007】そこで、本発明者らは、上述の如き従来技
術の問題点を解決すべく鋭意研究し、各種の系統的実験
を重ねた結果、本発明を成すに至ったものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】〔発明の目的〕本発明
の目的は、高い絶縁耐圧を有する多層絶縁性構造体およ
びその製造方法を提供するにある。すなわち、基板の凹
凸に対し電気電導の短絡部分をなくすと同時に膜質の改
善を行い絶縁性に優れた多層絶縁性構造体を提供し、ま
た、ゾル・ゲル法と物理蒸着法を併用することにより該
多層絶縁性構造体を製造する方法を提供するにある。
【0009】本発明者らは、上述の従来技術の問題に関
し、以下のことに着眼した。すなわち、先ず、ゾル・ゲ
ル法で作製した絶縁膜と物理蒸着法で作製した絶縁膜を
積層することにより、それぞれの単独膜での欠点を補う
とともに良質でかつ高い絶縁耐圧を有する多層絶縁性構
造体を得ることに着眼した。この場合、ゾル・ゲル法で
は被覆部表面の凹凸に対し特に凹部分に厚膜のゾル・ゲ
ル膜を形成して絶縁性構造体表面の平坦化を行い、また
物理蒸着法では特に被覆部表面の凸部分を中心に膜厚の
増加を図り被覆部表面の凸部に厚膜の物理蒸着膜を形成
し、特に前記物理蒸着膜をゾル・ゲル膜の表面に形成し
た場合には該ゾル・ゲル膜の改質も同時に行うことがで
きる。これにより、基板に対して膜が薄くなる部分をな
くし、絶縁膜として特に問題となる電気電導の短絡部分
をなくすことを実現して、高い絶縁耐圧を有する多層絶
縁性構造体を得るに至った。
【0010】〔第1発明の説明〕
【0011】
【課題を解決するための手段】本第1発明の多層絶縁性
構造体は、平面に凹凸を有する基板と、該基板の表面に
形成した多層絶縁膜とからなる多層絶縁性構造体であっ
て、該多層絶縁膜が、被覆部表面の凹部に対応する部分
が厚い膜厚を有する金属酸化物からなる第一絶縁膜と前
記被覆部表面の凸部に対応する部分が厚い膜厚を有する
金属酸化物または金属窒化物からなる第二絶縁膜とから
なり、前記第一絶縁膜および第二絶縁膜を少なくとも一
層積層した多層絶縁膜であり、高い絶縁耐圧を有するこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の効果】本発明の多層絶縁性構造体は、基板表面
に形成した多層絶縁膜が基板表面の凹凸に対して充分な
絶縁膜厚を有し、電気電導の短絡部分の形成を防ぐこと
ができるので、高い絶縁耐圧を有する。
【0013】
【作用】本第1発明の多層絶縁性構造体が上述の如き効
果を発揮するメカニズムについては、未だ必ずしも明ら
かではないが、次のように考えられる。
【0014】すなわち、本第1発明の多層絶縁性構造体
は、平面に凹凸を有する基板の表面に多層絶縁膜を形成
してなる。この多層絶縁膜は、被覆部表面の凹部に対応
する部分が厚い膜厚を有する金属酸化物からなる第一絶
縁膜と、被覆部表面の凸部に対応する部分が厚い膜厚を
有する金属酸化物または金属窒化物からなる第二絶縁膜
との積層体であり、前記第一絶縁膜および第二絶縁膜を
一層または二層以上有してなる。この多層絶縁膜を構成
する第一絶縁膜は、被覆部表面の凹凸に対して特に凹部
分に対応する部分が厚膜の絶縁膜である。また、第二絶
縁膜は、被覆部表面の凹凸に対して特に凸部分に対応す
る部分が厚膜の絶縁膜である。従って、本発明の多層絶
縁膜は、前記第一絶縁膜および第二絶縁膜を少なくとも
一層積層したものであるので、基板表面の凹凸に対して
充分な膜厚となり、電気電導の短絡部分の形成を防ぐこ
とができ、絶縁耐圧を高くすることができるものと思わ
れる。
【0015】〔第2発明の説明〕
【0016】以下に、前記第1発明をさらに具体的にし
た第2発明について説明する。
【0017】本第2発明の多層絶縁性構造体における基
板は、平面に凹凸を有するものであればどの様なもので
も適用することができ、特に限定されるものではない。 具体的には、ステンレス、コバール、鋳鉄、アルミニウ
ム、シリコンなどの金属基板や、Siウエハにデバイス
を形成したもの等が挙げられる。また、基板の形状は、
特に限定するものではないが、例えば平板、平面または
曲面を有する個体、針金等の線材等が挙げられる。
【0018】次に、多層絶縁膜は、前記基板の表面に形
成した絶縁膜であり、被覆部表面の凹部に対応する部分
が厚い膜厚を有する金属酸化物からなる第一絶縁膜と、
被覆部表面の凸部に対応する部分が厚い膜厚を有する金
属酸化物または金属窒化物からなる第二絶縁膜とからな
り、該第一絶縁膜および第二絶縁膜を一層または二層以
上積層された多層膜である。
【0019】先ず、第一絶縁膜は、被覆部表面の凹部に
対応する部分が厚い膜厚を有する金属酸化物からなる絶
縁膜である。該第一絶縁膜は、特に、同じ凹部において
も、深い凹部に対してはより厚膜であり、また、浅い凹
部に対しては厚い膜厚の中においても比較的薄い膜厚を
有する絶縁膜である。この膜の組成は、絶縁性を有して
いる膜であればよく、特に限定されるものではない。絶
縁性に優れた物質としては、酸化タンタル(Ta2 O
5 )、酸化チタン(TiO2 )、二酸化珪素(Si
O2 )、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、酸化
ジルコニウム(ZrO2 )、PZT、PLZT等の金
属酸化物が挙げられる。この場合、第一絶縁膜は、被覆
部及びさらにこの第一絶縁膜表面に被覆層を形成した場
合には該被覆層と密着性がよい物質であることが好まし
い。また、特に、絶縁耐圧に優れた多層膜とするために
は、基板上に形成した膜がこの第一絶縁膜であることが
好ましく、かつ密着性が良い物質であることが好ましい
【0020】また、膜厚は、被覆部の表面最大粗さ分布
の中位値に相当する深さの凹部における膜の膜厚が、被
覆部の表面最大粗さ分布の中位値の±50%の範囲内で
あることが好ましい。これは、該値が−50%未満の膜
厚では、被覆部の凹部分が充分に埋まらず、また、凸部
分の膜厚が非常に薄くなるためで、好ましくない。また
、前記値が+50%を越えた膜厚の場合は、膜の絶縁性
が特に向上しないため適当ではない。さらに、被覆部表
面最大粗さ分布の中位値の±30%の範囲内であれば、
膜の絶縁性がさらに向上するので、より好ましい。 なお、ここで、被覆部の表面最大粗さ分布とは、被覆部
表面上の100μm長における最大粗さを求め、これを
多数回繰り返し求めて分布を作成したものであり、この
分布は、JIS規格でいう中心線平均粗さ(Ra)、十
点平均粗さ(Rz)に比べ、被覆部の表面粗さを非常に
よく表現したものである。
【0021】次に、第二絶縁膜は、被覆部表面の凸部に
対応する部分が厚い膜厚を有する金属酸化物または金属
窒化物からなる絶縁膜である。該第二絶縁膜は、特に、
同じ凸部においても、高い凸部に対してはより厚膜であ
り、また、低い凸部に対しては厚い膜厚の中においても
比較的薄い膜厚を有する絶縁膜である。この膜の組成は
、絶縁性を有している膜であればよく、特に限定される
ものではない。絶縁性に優れたものとしては、酸化タン
タル(Ta2 O5 )、酸化チタン(TiO2 )、
二酸化珪素(SiO2 )、酸化アルミニウム(Al2
 O3 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、PZT
、PLZT、窒化珪素(Si3 N4 )、窒化アルミ
ニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)等の金属酸化物
または金属窒化物が挙げられる。この場合、第二絶縁膜
は、被覆部及びさらにこの第二絶縁膜表面に被覆層を形
成した場合には該被覆層と密着性がよい物質であること
が好ましい。また、膜厚は、特に限定されるものではな
く、前記第一絶縁膜および第二絶縁膜を一層または二層
以上積層して得られた多層絶縁膜が必要な絶縁耐圧を有
する程度の膜厚があればよい。
【0022】本発明の多層絶縁膜は、前記第一絶縁膜と
第二絶縁膜とを積層・形成された多層膜である。このと
き、該多層絶縁膜の積層構造は、第一絶縁膜および第二
絶縁膜を一層ずつ積層しても、何れか一方を複数層また
は両者を複数層配設した多層構造としてもよい。なお、
多層構造の場合は、前記第一絶縁膜と第二絶縁膜を交互
に配設しても、同じ絶縁膜が積層するように配設しても
、あるいはその組合せであってもよい。また、この第一
絶縁膜と第二絶縁膜の構成物質の具体的な組合せについ
ては、上述の金属酸化物間または金属酸化物−金属窒化
物間の組合せにおいては特に制限はなく、何れの組合せ
でもよい。必要な多層絶縁性構造体の特性に応じて、適
宜選択される。なお、特に、Ta2 O5 /SiO2
 、SiO2 /Ta2 O5 、Ta2 O5 /T
a2 O5 、SiO2 /SiO2 の組合せの場合
、絶縁性および相互の密着性がよく、絶縁膜として優れ
ているので、好適である。
【0023】さらに、本発明の多層絶縁膜は、前記凹凸
のある基板表面に前記第一絶縁膜を密着・配設し、さら
に該第一絶縁膜の表面に前記第二絶縁膜を密着・配設し
て多層絶縁膜とした構造であることが好ましい。これは
、凹凸のある基板表面に第一絶縁膜を配設することによ
り、基板表面の凹部に第一絶縁膜の厚膜部が密着・配設
されるため、基板表面に配設した第一絶縁膜の表面は、
より平滑になる。そして、この第一絶縁膜の表面に第二
絶縁膜を密着・配設することにより、前記第一絶縁膜と
第二絶縁膜との界面の面積をより少なくすることができ
るので、電気的な影響を小さくすることができる。 また、この場合、外部からの機械的な力を受けると、一
般に凸部に厚膜を有する第二絶縁膜がその力を受け持つ
ことになるが、該第二絶縁膜の凸部はより厚膜に形成さ
れているので絶縁膜間の剥離が生じにくい。また、この
第二絶縁膜が最表面層である場合は、この効果が顕著と
なる。なお、この場合、さらに該第二絶縁膜の上または
下に前記第一絶縁膜または/および第二絶縁膜の一層以
上を配設した構造としてもよい。
【0024】〔第3発明の説明〕
【0025】第3発明は、前記第1発明の多層絶縁性構
造体を製造する方法であり、その中でも特に、絶縁耐圧
特性に優れた多層絶縁性構造体を簡単に作製する方法に
関するものである。
【0026】発明の構成 本発明の多層絶縁性構造体の製造方法は、被覆部に金属
酸化物前駆体を含むコロイド溶液を塗布し、加熱・焼成
して被覆部表面の凹部に対応する部分に厚膜を有する金
属酸化物絶縁層を形成するゾル・ゲル膜形成工程と、被
覆部に物理蒸着法により被覆部表面の凸部に対応する部
分に厚膜を有する金属酸化物または金属窒化物絶縁層を
形成する物理蒸着膜形成工程とを有してなり、前記ゾル
・ゲル膜形成工程および前記物理蒸着膜形成工程を少な
くとも一回施すことにより平面に凹凸を有する基板の表
面に絶縁耐圧に優れた多層絶縁膜を形成してなることを
特徴とする。
【0027】発明の作用および効果 本発明の製造方法により、基板の凹凸に無関係に必要な
膜厚の絶縁膜を容易に形成することができ、高い絶縁耐
圧を有する多層絶縁性構造体を得ることができる。
【0028】本第3発明の多層絶縁性構造体の製造方法
が上述の如き効果を発揮するメカニズムについては、未
だ必ずしも明らかではないが、次のように考えられる。
【0029】すなわち、本発明の多層絶縁性構造体の製
造方法は、ゾル・ゲル膜形成工程と物理蒸着膜形成工程
とを有してなる。このゾル・ゲル膜形成工程において、
ゾル・ゲル法で被覆部に成膜すると、その成膜方法が液
相からの成膜であるため、被覆部表面の凹凸に対して特
に凹部分に厚い絶縁膜が形成される。しかも、同じ凹部
においても、深い凹部分にはより厚い膜厚で、また、浅
い凹部分には厚い膜厚の中でも比較的薄い膜厚で形成さ
れる。また、物理蒸着膜形成工程において、物理蒸着法
で被覆部に成膜すると、その成膜方法が気相からの成膜
であり、粒子がランダムに飛散するため、被覆部表面の
凹凸に対して、特に凸部分に厚い絶縁膜が形成される。 しかも、同じ凸部においても、高い凸部分にはより厚い
膜厚で、また、低い凸部分には厚い膜厚の中でも比較的
薄い膜厚で形成される。このため、前記両工程を少なく
とも一回施すことにより、基板表面の凹凸に対して充分
な膜厚となり、電気電導の短絡部分の形成を防ぐことが
でき、絶縁耐圧を高くすることができるものと思われる
【0030】ところで、従来技術として、蒸着法とゾル
・ゲル法とを併用した膜に関する提案がなされているが
(特開昭61−165909号公報)、基板表面に蒸着
法により形成された膜は、化学的蒸着法をも含み、基板
表面の凸部への成膜を意図したものではなく、また、そ
の組成からも充分な絶縁性を有したものではなく、絶縁
性はゾル・ゲル法で該蒸着膜上に形成された膜により受
け持たれる。従って、ゾル・ゲル法で作製した一方の膜
の形状のみによって絶縁性が支配されてしまい、充分な
絶縁性を有した膜を形成することができない。
【0031】また、他の従来技術として、ゾル・ゲル法
とCVD法を併用し、先に形成したゾル・ゲル膜をCV
D法によって改質する方法が提案されているが(特開平
1−290772号公報)、そもそもCVD法の特徴は
化学反応種の気相拡散と、被覆物表面での反応種の化学
反応によるものであり、これよりゾル・ゲル膜にボイド
が形成されるのを防いだものであり、膜中に不純物が残
留し、また膜厚を増加するにしても被覆物表面の凸部分
を特に選択的に被覆するものではない。従って、基板表
面の凹凸に対して薄い部分が生じてしまい、電気電導の
短絡部分が形成されることを防ぐことができず、本発明
のような高い絶縁耐圧を有する絶縁膜を作製することが
できない。
【0032】〔第4発明の説明〕
【0033】以下に、前記第3発明をさらに具体的にし
た第4発明について説明する。本発明の多層絶縁性構造
体の製造方法は、第一絶縁膜をゾル・ゲル法で作製する
第一工程と、第二絶縁膜を物理蒸着法で作製する第二工
程とを有してなり、前記両工程の組合せにより多層絶縁
性構造体を作製してなる。
【0034】ゾル・ゲル膜形成工程は、被覆部に金属酸
化物前駆体を含むコロイド溶液を塗布し、加熱・焼成し
て被覆部表面の凹部に対応する部分に厚膜を有する金属
酸化物絶縁層を形成する。このゾル・ゲル膜形成工程に
おいては、一般にゾル・ゲル法として知られている方法
が何れも適用できる。すなわち、具体的にその一例を説
明すると、膜の主成分となる金属を有するゾルを調整し
、このゾルを絶縁膜形成部分に塗布し、次いで、乾燥・
焼成して膜を形成する。ここで、ゾルの塗布方法として
は、スプレーコーティング、ディップコーティング、ス
ピンコーティング、ローラーによるコーティング等があ
るが、特に限定されるものではない。また、ゾルとして
は、例えば、膜の主成分となる金属のアルコキシド、あ
るいは金属アセチルアセトナトなどを、溶媒例えばエチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、ヘキサン、リグロインなどに溶かし、さらに
ゾルの安定化剤および/または乾燥制御剤、例えばジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、エチレングリ
コール、ホルムアミドなど、また、pH調整剤としての
塩酸、水酸化ナトリウムなど、および水を加えて調整す
る。場合によっては、これらの安定化剤および/または
乾燥制御剤、pH調整剤、水は加えなくてもよい。これ
らの混合量は、ゾルとして安定して用いることができ、
また、以下に示すような乾燥、焼成において容易に膜化
するものであればよく、特に限定されるものではない。
【0035】また、乾燥、焼成方法についても、一般に
知られている方法でよく、その温度、時間は基板の種類
、作製する膜の種類によって異なり、とくに限定するも
のではない。
【0036】また、このゾル・ゲル膜形成工程において
形成する絶縁膜の膜厚の調整は、所定の膜厚が得られる
ようにゾル中の各成分の組成を調製し、一回のコーティ
ングで必要な膜厚が得られるようにする。また、ゾル中
の各成分組成の調整により一回のコーティングで所定の
膜厚が得られない場合は、コーティングを何回か繰り返
して目的とする所定の膜厚とすることもできる。
【0037】なお、このゾル・ゲル膜形成工程において
形成する絶縁膜の膜厚は、被覆部の表面最大粗さ分布の
中位値の±50%の範囲であることが好ましい。これは
、該値が−50%未満の膜厚では、被覆部の凹部分が充
分に埋まらず、また、凸部分の膜厚が非常に薄くなるた
めで、場合によっては成膜されなくなり、好ましくない
。また、前記値が+50%を越えた膜厚の場合は、膜が
ポーラスとなり、また亀裂が生じ易いため膜の絶縁性に
悪影響を与え、膜の絶縁性が特に向上しないため適当で
はない。さらに、被覆部の表面最大粗さ分布の中位値の
±30%の範囲内であれば、膜の絶縁性がさらに向上す
るのでより好ましい。ここで、この絶縁膜の膜厚につい
て、被覆部の表面最大粗さ分布の中位値に相当する凹部
に生成した膜の膜厚を示すものであって、この中位値以
上に深い凹部に形成される膜の膜厚はより厚く、また、
中位値以下の浅い凹部に形成される膜の膜厚はより薄い
ものとなる。
【0038】物理蒸着膜形成工程は、物理蒸着法により
被覆部表面の凸部に対応する部分に厚膜を有する金属酸
化物または金属窒化物絶縁層を形成する。この物理蒸着
膜形成工程においては、一般にPVD法として知られる
方法が何れも適用できる。すなわち、例えば、バイアス
スパッタ法、マグネトロンスパッタ法、反応性スパッタ
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などが挙げら
れる。その具体的一例としては、膜の主成分と同様の組
成のターゲットを用意し、このターゲットに電子、また
はイオンを照射して発生する飛散粒子を、被覆部表面に
堆積させることにより得ることができる。この物理蒸着
膜形成工程において形成する絶縁膜の膜厚については、
特に限定されるものではなく、基板上に形成される多層
絶縁膜が所望の絶縁耐圧が得られる程度の適当な膜厚と
なるようにすればよい。
【0039】本発明の多層絶縁性構造体の製造方法は、
前記ゾル・ゲル膜形成工程と前記物理蒸着膜形成工程の
少なくともそれぞれ一回施すことにより平面に凹凸を有
する基板の表面に絶縁耐圧に優れた多層絶縁膜を形成し
てなる。ここで、基板は、平面に凹凸を有するものであ
ればどの様なものでも適用することができ、特に限定さ
れるものではない。具体的には、ステンレス、コバール
、鋳鉄、アルミニウム、シリコンなどの金属基板や、S
iウエハにデバイスを形成したもの等が挙げられる。 また、基板の形状は、特に限定するものではないが、被
覆部に凹凸はあるものの膜が形成しやすい形状、すなわ
ち平面、ゆるやかな曲面を有するもの、例えば平板、平
面または曲面を有する個体、針金等の線材等が挙げられ
る。
【0040】なお、本発明では、特に、凹凸を有する基
板の表面に金属酸化物前駆体を含むコロイド溶液を塗布
し加熱・焼成して被覆部表面の凹部に対応する部分に厚
膜を有する金属酸化物からなるゾル・ゲル膜を形成する
第一工程と、該ゾル・ゲル膜表面に物理蒸着法により被
覆部表面の凸部に対応する部分に厚膜を有する金属酸化
物または金属窒化物からなるPVD膜を形成する第二工
程とを有してなる場合が好ましい。これは、基板に対し
て、先にゾル・ゲル膜を形成し、その後にPVD膜を形
成することにより、ゾル・ゲル法では避けられないポア
、亀裂等を有する第一膜を、物理蒸着法により第二膜の
形成時に飛散粒子で叩くことにより、その表面を改質す
ることができるので、より絶縁耐圧に優れたものとする
ことができる。また、それとともに、ゾル・ゲル法での
成膜時に加熱・焼成されるので、基板への密着性に優れ
た多層絶縁性構造体を作製することができる。なお、基
板の表面に先に第二工程を施した場合は、基板表面の凹
凸に対して凸部に先に堆積されることになるため、基板
の凹凸よりもさらに粗面化され凹部がより深くなる。 この状態で、第一工程を施すと、凹部により厚いゾル・
ゲル膜が形成されることになり、従って、より厚い多層
絶縁膜が形成されるため、ポア、亀裂等の発生の可能性
が高くなるので絶縁性が悪化する虞れがある。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0042】第1実施例
【0043】ステンレス基板上にゾル・ゲル法でTa2
 O5 膜を作製し、さらにその上にスパッタ法でSi
O2 膜を作製して多層絶縁性構造体を作製し、該膜の
性能評価のために表面にCr電極を形成し、ステンレス
基板と電極間の抵抗を測定した。先ず、ステンレス基板
としては、その大きさが約30mm×60mm×0.5
mm、その表面最大粗さ分布の中位値が1750Åのも
のを準備した。次いで、この基板を有機溶剤で洗浄し、
乾燥した。
【0044】次に、このステンレス基板の表面に、ディ
ップコーティング式のゾル・ゲル法により、第一膜を形
成した。すなわち、先ず、表1に示した組成のゾル中に
基板を浸漬し、引き上げた。次いで、120℃、20分
の条件で基板を乾燥させ、さらに500℃、2時間の条
件で焼成し、ゾル・ゲルTa2 O5 膜をステンレス
基板表面に形成した。なお、このゾル・ゲル膜の形成は
、必要な膜厚が得られるまで、表1の3種類(A〜C)
のゾルを適宜組み合わせて、繰り返しディップコーティ
ング処理して行った。
【0045】
【表1】
【0046】次に、ゾル・ゲル膜を形成したステンレス
基板のゾル・ゲル膜表面に、スパッタ法によりSiO2
 からなる第二膜を形成した。なお、スパッタ膜の作製
条件は表2に示す通りであり、成膜時間を調整して第1
膜と第2膜の合計膜厚が約5000Åとなるように成膜
した。
【0047】
【表2】
【0048】これより、ステンレス基板上に約5000
Åの膜厚のTa2 O5 /SiO2 膜からなる本実
施例の多層絶縁性構造体を得た。なお、この構造体表面
に形成された膜のそれぞれの膜厚、および基板表面粗さ
中位値(1750Å)に対するゾル・ゲル膜の膜厚比を
表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】得られた構造体の性能評価試験を、抵抗測
定試験により行った。先ず、該構造体のTa2 O5 
/SiO2 膜上に、さらに表2に示した電極成膜条件
でスパッタ法により約3mm×3mmのCr電極を17
6個作製し、膜の絶縁性を評価する試料とした。次いで
、該試料のステンレス基板とCr電極間の電気抵抗を、
デジタルマルチメータで測定した。このようにして、多
数作製した電極のうち、所定の電気抵抗(300MΩ)
以上の抵抗を示す比率を求めた。その結果を、表3に示
す。
【0051】比較のために、ステンレス基板表面に形成
する膜(約5000Å)をゾル・ゲル法のみ(試料番号
C1)、またはスパッタ法のみ(試料番号C2)で作製
した以外は前記と同様の方法によりステンレス基板表面
に比較用膜を形成し、同様に性能評価試験を行った。そ
の結果を、表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】表3および表4より明らかのごとく、ゾル
・ゲル法とスパッタ法を組み合わせて作製した本実施例
の構造体は、比較例の何れか一方の方法で作製された比
較用膜に比べ、絶縁性に優れていることが分かる。特に
、ゾル・ゲル法により形成した第一膜の膜厚をステンレ
ス基板の表面最大粗さ分布の中位値±40%以内とした
場合は、電気抵抗300MΩ以上の比率が85%以上で
あり、絶縁耐圧により優れていることが分かった。
【0054】第2実施例
【0055】ステンレス基板の表面最大粗さ分布の中位
値が異なる三種類の基板(該基板表面粗さの中位値:7
50Å、1250Å、および3250Å)を用いて、第
1実施例と同様の方法で基板上に第一膜および第二膜を
形成し、該基板上に約5000Åの膜厚のTa2 O5
 /SiO2 膜からなる本実施例の多層絶縁性構造体
を得た。該構造体表面に形成された膜のそれぞれの膜厚
、および基板表面粗さ中位値に対するゾル・ゲル膜の膜
厚比を表5(基板表面粗さの中位値が750Åの場合)
、表6(基板表面粗さの中位値が1250Åの場合)、
表7(基板表面粗さの中位値が3250Åの場合)に示
す。
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
【表7】
【0059】得られた構造体の性能評価試験を、前記第
1実施例と同様に抵抗測定試験により行った。得られた
結果(電気抵抗300MΩ以上の抵抗を示す比率)を、
それぞれ表5〜表7に示す。
【0060】比較のために、前記第2実施例と同様の基
板を用い、該ステンレス基板表面にスパッタ法のみで比
較用膜を形成した以外は、前記と同様の方法により比較
用構造体を作製し(試料番号C3〜C5)、同様に性能
評価試験を行った。その結果を、表8に示す。
【0061】
【表8】
【0062】表5〜表8より明らかのごとく、ゾル・ゲ
ル法とスパッタ法を組み合わせて作製した本実施例の構
造体は、基板表面の面粗さが750〜3250Åと変化
しても、何れにおいても比較例のスパッタ法で作製され
た比較用膜に比べて、絶縁性に優れていることが分かる
。特に、ステンレス基板の表面最大粗さ分布の中位値±
30%以内の膜厚の第一膜をゾル・ゲル法により形成し
、さらにその表面にスパッタ法で成膜して総膜厚を50
00Åとした場合には、電気抵抗300MΩ以上の比率
が80%以上であり、絶縁耐圧により優れていることが
分かった。
【0063】第3実施例
【0064】ステンレス基板に先にスパッタ法でSiO
2 膜を作製し、さらにその上にゾル・ゲル法でTa2
 O5 膜を作製した。すなわち、前記第1実施例と成
膜の順序を変えた以外は該第1実施例と同様の方法によ
り、ステンレス基板上に約5000Åの膜厚のSiO2
 /Ta2 O5 膜からなる多層絶縁性構造体を得た
。なお、この構造体表面に形成された膜のそれぞれの膜
厚を表9に示す。
【0065】
【表9】
【0066】得られた構造体の性能評価試験を、前記第
1実施例と同様に抵抗測定試験により行った。得られた
結果(電気抵抗100MΩ以上の抵抗を示す比率)を、
表9に示す。
【0067】比較のために、ステンレス基板表面に形成
する膜(約5000Å)をスパッタ法のみ(試料番号C
6)またはゾル・ゲル法のみ(試料番号C7)で作製し
た以外は、前記と同様の方法によりステンレス基板表面
に比較用膜を形成し、同様に性能評価試験を行った。そ
の結果を、表10に示す。
【0068】
【表10】
【0069】表9および表10より明らかのごとく、ス
パッタ法とゾル・ゲル法を組み合わせて作製した本実施
例の構造体は、比較例の何れか一方の方法で作製された
比較用膜に比べ、絶縁性に優れていることが分かる。こ
れより、スパッタ法とゾル・ゲル法を併用することによ
り、その成膜の順序に係わらず絶縁性が向上することが
分かる。
【0070】第4実施例
【0071】基板としてSiウエハ表面に溝が形成され
ているものを用い、該基板表面に先ずゾル・ゲル法でT
a2 O5 膜を作製し、さらにその上にスパッタ法で
SiO2 膜を作製して多層絶縁性構造体を作製し、該
膜の性能評価のために該構造体の破断面の金属組織を観
察し、凹凸部分の膜の形成状況を観察した。
【0072】先ず、Si基板は、洗浄せずにそのまま用
いた。
【0073】次に、ゾル・ゲル法による第一膜(Ta2
 O5 )の形成は、前記第1実施例と同様の条件によ
り行い、膜厚を約2000Åとなるように成膜した。次
いで、該第一膜の上にスパッタ法により、第二膜(Si
O2 )を前記第1実施例と同様の条件で膜厚が約30
00Åとなるように成膜した。これより、Siウエハ基
板上に約5000Åの膜厚のTa2O5 /SiO2 
膜からなる本実施例の多層絶縁性構造体を得た。
【0074】得られた構造体の性能評価のために、該構
造体の破断面の金属組織をSEM(走査型電子顕微鏡:
倍率約10000倍)により観察し、凹凸部分の膜の形
成状況を観察した。この破断面の金属組織の顕微鏡写真
図を、図1に示す。
【0075】図1より明らかの如く、Siウエハ1の溝
のエッジ部分(凸部分)では、ゾル・ゲル膜(第一膜)
2は薄く、溝の底部(凹部分)では厚くなっている様子
が分かる。また、スパッタ膜(第二膜)3では、ゾル・
ゲル法で薄く成膜された部分に対して、厚くなった状態
で成膜されていることが分かる。このように、基板1の
凹凸に対して充分な膜厚が得られるため、電気電導が短
絡する部分がなく、非常に優れた耐絶縁性が得られるも
のと考えられる。
【0076】なお、本実施例では、Siウエハとして溝
が深いものを用いたので、溝の底部でゾル・ゲル膜に亀
裂が生じているが、このことは、ゾル・ゲル膜単独では
、亀裂が生じやすく、またポーラスとなるため絶縁性に
優れたものにならないことを示している。
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】第4実施例で得られた多層絶縁性構造体の断面
の金属組織を示す写真図(倍率:約10000倍)であ
る。
【符号の説明】
1  第一膜 2  第二膜 3  Si基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  平面に凹凸を有する基板と、該基板の
    表面に形成した多層絶縁膜とからなる多層絶縁性構造体
    であって、該多層絶縁膜が、被覆部表面の凹部に対応す
    る部分が厚い膜厚を有する金属酸化物からなる第一絶縁
    膜と被覆部表面の凸部に対応する部分が厚い膜厚を有す
    る金属酸化物または金属窒化物からなる第二絶縁膜とか
    らなり、該第一絶縁膜および第二絶縁膜を少なくとも一
    層積層した多層絶縁膜であり、高い絶縁耐圧を有するこ
    とを特徴とする多層絶縁性構造体。
  2. 【請求項2】  被覆部に金属酸化物前駆体を含むコロ
    イド溶液を塗布し、加熱・焼成して被覆部表面の凹部に
    対応する部分に厚膜を有する金属酸化物絶縁層を形成す
    るゾル・ゲル膜形成工程と、被覆部に物理蒸着法により
    被覆部表面の凸部に対応する部分に厚膜を有する金属酸
    化物または金属窒化物からなる絶縁層を形成する物理蒸
    着膜形成工程とを有してなり、前記ゾル・ゲル膜形成工
    程および前記物理蒸着膜形成工程を少なくとも一回施す
    ことにより平面に凹凸を有する基板の表面に絶縁耐圧に
    優れた多層絶縁膜を形成してなることを特徴とする多層
    絶縁性構造体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1612295A1 (de) * 2004-06-07 2006-01-04 Fachhochschule Schmalkalden Beschichtetes Metallsubstrat und Verfahren zu seiner Herstellung
JP2008197523A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Ricoh Opt Ind Co Ltd マイクロレンズ基板、そのマイクロレンズ基板を用いた液晶表示素子及び液晶プロジェクタ、並びにマイクロレンズ基板の製造方法

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