JPH04231054A - コンタクトレンズを洗浄及び殺菌するための抗菌剤/酵素水性溶液形成用組成物 - Google Patents

コンタクトレンズを洗浄及び殺菌するための抗菌剤/酵素水性溶液形成用組成物

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JPH04231054A
JPH04231054A JP3133473A JP13347391A JPH04231054A JP H04231054 A JPH04231054 A JP H04231054A JP 3133473 A JP3133473 A JP 3133473A JP 13347391 A JP13347391 A JP 13347391A JP H04231054 A JPH04231054 A JP H04231054A
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Ruth Ann Rosenthal
ルース アン ローゼンタール
F Van Doujii Barry
バリー エフ. ヴァン ドゥジー
Rajkumar Bhatia
ラジクマール バティア
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はコンタクトレンズの洗浄
と殺菌の分野に関するものであり、特に人体に着用する
コンタクトレンズの洗浄と殺菌を同時に行なう方法及び
それに使用する組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】コンタクトレンズの殺菌法としては多く
の方法が公表されてきている。これらの方法は通常熱及
び/または化学薬品の利用を含んでいることで特徴づけ
られる。この目的に利用できる代表的な化学薬品には、
ベンズアルコニウムクロリドやクロルヘキシジンのよう
な有機性抗菌剤、過酸化水素やパーオキシド生成化合物
のような無機性抗菌剤が知られている。米国特許第4,
407,791号と第4,525,346号[スターク
(Stark)]は、コンタクトレンズの殺菌とコンタ
クトレンズケア製品の保存に第4級アンモニウム化合物
重合体の利用を開示している。欧州特許出願第0 18
0 309号[オグンビイ(Ogunbiyi)]は同
じ目的のためビグアニド(biguanide)重合体
の利用を開示している。 【0003】コンタクトレンズの洗浄法には同じく数多
くの方法が知られている。いくつかの良く知られている
方法ではレンズの洗浄を促進するために界面活性剤や酵
素を用いている。コンタクトレンズを洗浄するために蛋
白質分解活性を有する酵素を利用する最初の提案はLo
らの文献〔アメリカ眼鏡学会誌(Journal  o
f  the  American  Optomet
ric  Association)40、1106−
1109(1969)〕に記載されている。蛋白質分解
酵素によるコンタクトレンズからの蛋白質堆積物を除去
する方法は、Loらの最初の報告以来多数が公表されて
きており、例えば、米国特許第3,910,296号[
カラゲオジアンら(Karageozian,et  
al)]がある。 【0004】コンタクトレンズの洗浄と殺菌を同時に行
なう方法も数多く提案されてきている。そのような方法
としては例えば米国特許第3,873,696号[ラン
デリら(Randeri,et  al)]と同第4,
414,127号[フ(Fu)]の方法を挙げることが
できる。蛋白質堆積物を除去する蛋白質分解酵素と化学
的殺菌剤(第4級アンモニウム化合物単量体)の利用を
含むコンタクトレンズの同時洗浄・殺菌法の代表的な例
が日本特許公告公報第57−24526号[ボゴシアン
ら(Boghosian,et  al)]に開示され
ている。洗浄に蛋白質分解酵素を利用し、殺菌に加熱を
利用する組合せ方法が欧州特許出願第0 141 60
7号[オグンビイ(Ogunbiyi)]とPCT公報
第WO  85/03247号[パールマン(Perl
man)]に開示されている。蛋白分解酵素で洗浄し、
無機性殺菌剤(パーオキシド)で殺菌する組合せ方法が
米国特許第Re32,672号[フスら(Huth,e
t  al)]に開示されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題ならびに手段】本発明は
、コンタクトレンズを同時に洗浄・殺菌する改良法に関
するものであり、特に、洗浄のための酵素と殺菌のため
の非常に低い濃度の重合体型抗菌剤の組合せ利用に関す
る。本発明は、上記抗菌剤を酵素と組合せるとある条件
のもとコンタクトレンズの洗浄・殺菌のため非常に有効
に利用することができるという知見にもとづいている。 おそらくは酵素と抗菌剤との間に結合が生じるため相互
に効力の阻害が生ずるとの従来の実験結果、また酵素と
抗菌剤の組合せ利用による洗浄・殺菌では2つの素材の
一方または両方を大過剰に使用する必要があるとの以前
の予測からすると、この知見は驚くべきことである。 【0006】本発明は、部分的には、上記の酵素−抗菌
剤間の結合を除去または弱めることを可能にする特定の
組成物種の利用についての知見から導かれている。より
詳細には、この酵素と抗菌剤の結合は酵素と抗菌剤間の
結合を抑制するある種の錯化剤(complexing
  agents、以下に定義する)の利用により実質
的に除去され、両者の効力が維持される。更に抗菌剤を
含む溶液の浸透力(tonicity)を抗菌剤の活性
を最大にするように等張または低張状態に維持すること
により、また酵素と抗菌剤の両濃度を制御することで、
上記の問題は克服することができる。この手法によると
、使用する抗菌剤はレンズの殺菌・洗浄作用を保持した
まま非常に低濃度で使用することが可能となる。 【0007】本発明の組成物に用いられる酵素は、(1
)コンタクトレンズの堆積物除去に有効で(2)洗浄・
殺菌したコンタクトレンズのすすぎが不充分な場合に残
る少量の酵素が目に接触しても、せいぜいごくわずかの
目の炎症しか起こすことのない、(3)以下に述べる重
合体型抗菌剤の存在下でも化学的に安定で、効力を有す
る、そして(4)処置するレンズの物理・化学的性質に
悪い作用を及ぼさない酵素であれば特に制限はない。本
発明においては、上記の要件を充足する酵素は“眼科的
に許容される(ophthalmically  ac
ceptable)”酵素と称する。 【0008】上記の要件を指標として、コンタクトレン
ズの保守に関係する技術者は本発明に使用可能な多くの
酵素を容易に挙げることができる。本技術分野では酵素
を活性に基づいて分類することが良く行なわれているこ
とから、本発明に有用な酵素は蛋白分解活性、脂質分解
活性、粘質物分解活性、及び/あるいはアミロース分解
活性を有する酵素であると述べることができ、コンタク
トレンズ上の蛋白質堆積物が共通の問題であるので蛋白
分解活性を有する酵素が特に重要である。コンタクトレ
ンズの洗浄に有用と一般的に認められている酵素の詳細
なリストが上に引用した米国特許第3,910,296
号と第Re.32,672号に開示されている。酵素の
かかる利用に関するこれら2つの特許の全内容は此許本
発明に引用する。 【0009】たとえ全てではないにしても、人着用のコ
ンタクトレンズ上に通常形成される堆積物は蛋白質、脂
質及び粘質性多糖類であることから、一般に、本発明に
用いられる酵素は、蛋白分解活性、脂質分解活性及び/
またはアミロース分解活性を有する。好ましい蛋白分解
酵素の例としては、パンクレアチン、ズブチリシン、パ
パイン、フィシン、及びブロメラインを挙げることがで
きる。好ましい脂質分解酵素の例としては、リパーゼK
−3000とリパーゼAP6[米国バージニア州トロイ
(Troy)のアマノ社(Amano  Corp.)
販売]及び膵臓リパーゼを挙げることができる。好まし
いアミロース分解酵素の例としては、α−アミラーゼ、
β−アミラーゼ、アミノグルコシダーゼ(グルコアミラ
ーゼ)、真菌アミラーゼ、及びプルラナーゼを挙げるこ
とができる。これらの酵素は、デンマーク国バグスフェ
ルト(Bagsvaerd)のノボインダストリー(N
ovo  Industries)米国ミズーリー州セ
ントルイスのシグマ(Sigma)及び米国インディア
ナ州インディアナポリスのベーリンガーマンハイム(B
oehringer  Mannheim)等から入手
可能である。本技術分野のの技術者は、他の植物性、動
物性、細菌性、真菌性または合成起源の酵素も同等に本
発明に使用できることを容易に類推できる。ある種の酵
素は例えばアセチルシステインのような安定剤の併用を
必要とする。 【0010】本発明の方法においては、レンズ上の蛋白
質、脂質、粘質多糖類及び他の物質からなる堆積物を実
質的に除去またはかなりの部分減少させるのに有効な一
種あるいは二種以上の酵素をある一定量使用する。本発
明においては、そのような量は「レンズを洗浄するのに
有効な量」と称する。本発明の特定の実施態様で用いる
一種または二種以上の酵素の量は、用いる酵素の種類、
レンズを酵素に接触させる時間、レンズ手入れ法の性格
(例えば、レンズ殺菌・洗浄の頻度)、処置されるレン
ズの種類、及び補助洗浄剤(例えば、界面活性剤)の使
用のような種々の要因に依存して変化する。然しながら
、一般に溶液中約50蛋白分解活性単位/mlに等しい
かそれ以下の量、好ましくは約26蛋白分解活性単位/
ml未満、最も好ましくは約13蛋白分解活性単位/m
l未満の量で、一種または二種以上の酵素が使用される
。本発明においては、「1蛋白分解活性単位」(pro
teolytic  activity  unit)
とは、次に述べるカゼイン消化・比色法で測定される1
マイクログラム(mcg)/minでチロシンを生成さ
せる(mcg  Tyr/min)に必要な酵素活性量
として定義される。 【0011】カゼイン消化分析法   カゼイン基質(0.65重量/容量%カゼイン)の
5.0mlを10分±5秒間平衡化させ、次いで酵素溶
液(0.2mg/ml)の1mlをカゼイン基質に加え
、その混合物を振トウ撹拌し、10分±5秒間インキュ
ベートする。インキュベーション後14%トリクロロ酢
酸5mlを加え、直ちにその混合液を振トウ撹拌する。 その混合物を少なくとも更に30分間インキュベートし
、次いで振トウ撹拌後15〜20分間遠心する(約20
00rpm)。遠心試料の上清を血清用フィルターサン
プラー中に濾過し、濾液2.0mlを採取する。その2
.0ml試料に5.3%炭酸ナトリウム水溶液5.0m
lを加え、振トウ撹拌し、更に0.67Nフォーリン・
フェノール試薬1.0ml加え、再度直ちに振トウ撹拌
し、次いで37℃で30分間インキュベートする。 試料を次いで可視光分光光度計にて660ナノメーター
(nm)で純水を対照として比色定量する。試料濃度を
チロシン標準曲線との対比から比較のもと算出する。脂
質分解活性、アミロース分解活性、及び/又は粘質物分
解活性を有する酵素は、通常溶液中約5米国薬局方(U
nited  States  Pharmacope
ia)単位/mlに等しいか、それ以下の量を用いる。 【0012】本発明においては、「重合体型抗菌剤」ま
たは「抗菌剤」は抗菌活性を有するあらゆる窒素含有単
独重合体または共重合体を指す。抗菌剤は特に限定され
ないが、好適な例としては、米国特許第3,931,3
19号[グリーンら(Green,et  al)],
第4,026,945号[グリーンら(Green,e
t  al)]及び第4,615,882号[ストッケ
ルら(Stockel,et  al)]に開示されて
いるような第4級アンモニウム化合物重合体、米国特許
第4,537,746号[オグンビイら(Ogunbi
yi,etal)]や欧州特許出願第0 180 30
9号[オグンビイ(Ogunbiyi)]に開示されて
いるようなビグアニド重合体(polymericbi
guanides)等を挙げることができる。前述の外
国文献の引用により、それらの内容を本明細書中に組み
入れるものとする。特に好ましいものとしては次の2つ
を挙げることができる。: (I)次の構造式で表わされる第4級アンモニウム化合
物重合体: 【化5】 Xは医薬として許容されるアニオン、好ましくはクロリ
ド;m=0、1または2;平均分子量は通常約2000
〜30000の範囲、好ましくは約3000〜約140
00の範囲;あるいはそれらの混合物、そして(II)
次の構造式で表わされるビグアニド重合体または医薬と
して許容されるこれらの塩類:【化6】 ここにおいて平均分子量は通常約500〜約12000
0の範囲、好ましくは約500〜約2500の範囲にあ
る。これらの特に好ましい抗菌剤を殺菌目的で使用する
ことは米国特許第4,407,791号[スターク(S
tark)],第4,525,346号[スターク(S
tark)]及び欧州特許出願第0  180  30
9号[オグンビイ(Ogunbiyi)]にそれぞれ開
示されている。これらの外国文献の引用により、それら
の全内容を本明細書に組み入れるものとする。 【0013】本発明の方法においては、米国食品医薬品
局(United  StatesFood  and
  Drug  Administration)のよ
うなアメリカ合衆国政府の取締り機関の要求(例えば1
985年指針)に従い、上記の抗菌剤が、コンタクトレ
ンズ上に見られる生存可能な微生物の数を実質上零にす
るかまたは大幅に減少させるのに有効な量用いられる。 本明細書においては、上記の有効量を「殺菌に有効な量
」または「抗菌有効量」と称する。用いられる抗菌剤の
量は本発明の方法をレンズの手入れにどのようにして用
いるかなどにより異なる。例えばレンズの手入れとして
毎日効果的にクリーナーを使用すると、微生物を含むレ
ンズへの付着物質の量を実質的に減少させることができ
、従ってレンズの殺菌に要する抗菌剤の量を減らすこと
ができる。また、処置されるレンズの型(例えば“ハー
ド”か“ソフト”かなど)によっても異なる。しかし、
一般には上述の抗菌剤の一種以上が約0.000001
〜約0.01重量%の範囲の濃度で用いられる。式(I
)の第4級アンモニウム化合物重合体の最も好ましい濃
度は約0.001重量%であり、式(II)のビグアニ
ド重合体の最も好ましい濃度は約0.00005重量%
である。 【0014】上で説明したように、もしもある一定の条
件が維持されるのであれば、上述の抗菌剤が極めて低濃
度であっても、一種以上の酵素と効果的に併用してコン
タクトレンズの洗浄と殺菌を同時に行なうことができる
ことを知見した。具体的に言えば、少なくとも1つのカ
ルボキシル官能基を有するある種の低分子量化合物が、
正に荷電した抗菌剤と酵素中の負に荷電した部位の間の
結合を実質的に減少させる働きを有することを知見した
。その機作を断定的に言うことはできないが、この錯化
剤が酵素と抗菌剤間の結合を減少させるのは、錯化剤が
抗菌剤と結合することで抗菌剤の正荷電部位を効果的に
ブロックし、抗菌剤が酵素の負に荷電した部位へ結合ま
たは錯化するのを阻害することによると考えられている
。こうして、酵素による抗菌剤の殺菌活性阻害作用が効
果的に抑えられるので、抗菌剤を非常に低い濃度で使用
することができる。本発明においては、少なくとも1つ
のカルボキシル官能基を有するこれらの低分子量化合物
を「錯化剤」と称する。錯化剤は同じ溶液中に存在する
酵素の作用を損なうことなく抗菌剤の作用を有意に向上
させる。溶液のイオン強度を等張または低張レベルに維
持しすること、及び酵素濃度を制限することで、抗菌剤
の活性は更に向上する。 【0015】用いられる錯化剤としては、特に制限はな
いが、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、酢酸及び医
薬として許容されるこれらの塩類を挙げることができる
。錯化剤の使用量は選択される錯化剤の種類や用いる酵
素と抗菌剤との相対濃度等のいくつかの要因により異な
る。典型的な濃度範囲は約0.03〜約0.7重量/容
量%、好ましくは0.05〜0.6重量/容量%である
。 【0016】本発明の洗浄・殺菌溶液のイオン強度また
は浸透力もまた重要な因子であることを知見した。具体
的に言えば、アンモニウム化合物重合体ことに上記の式
(I)で示される化合物の抗菌活性は、溶液の浸透力が
増大するにつれ失われていくことを知見した。従って、
浸透力は150〜300ミリオスモル(milliOs
mole)(mOs)/kgの範囲が好ましく、より好
ましくは210〜240mOs/kgの範囲で、最も好
ましい浸透力は220mOs/kgである。溶液の浸透
力は、溶液の種々の成分により影響されるが、通常は食
塩濃度の関数である。 【0017】本発明における酵素と抗菌剤との同時使用
に他の要因もまた大きく影響することを知見した。特に
、一種以上の酵素を用いるうえで、処置されるコンタク
トレンズ、眼科的に許容される液体(例えば食塩水また
は蒸留水)中の抗菌剤、液体中への放出順序などが重要
であることが見い出された。微生物の殺菌力を最大にす
るには、液体中に酵素が放出される前にレンズと抗菌剤
とが液体中で接触するほうがよい。従ってもしも酵素を
従来の錠剤(または別の溶液)の形にすれば、レンズと
抗菌剤を液体中で一緒にしたあとにその酵素錠剤(また
は溶液)を溶液中に加えるべきである。しかしここでも
し酵素を除放性コーティングを有する錠剤とすれば、酵
素の液体中への放出がレンズと抗菌剤が液体中で一緒に
なった後に起こるようになっていれば、この酵素錠剤は
成分添加の順序におけるどの時点で液体に加えてもよい
ことになる。加えて、酵素と抗菌剤の組合による抗菌活
性はレンズを約1時間〜1晩、好ましくは4〜8時間と
いう長時間処理すると抗菌剤単独使用と比べてより一層
効果が大きいことが驚くべきことに知見された。作業性
を考えると、コンタクトレンズは酵素による洗浄または
化学薬品による殺菌目的で通常は一晩浸漬されるので、
この知見は実用上重要である。 【0018】本発明においては、第1成分及び第2成分
のいずれについても、固体であっても液体であってもか
まわない。本発明のコンタクトレンズ洗浄ならびに殺菌
システムは、さまざまな態様で実施可能である。例えば
、二つの主要成分(抗菌剤と酵素)は別々に製剤するこ
とも、または単一の製剤で用いることもできる(実施例
2参照)。別々の製剤とする場合、抗菌剤は固体状でも
提供可能だが、通常は溶液の形で提供される。酵素洗浄
剤成分は固形・液状いずれでも提供可能であるが、包装
及び投薬を考慮すると発泡性(effervescen
t)錠剤組成物が望ましい。溶液中へ酵素を徐々に放出
させることができるような剤形が特に好ましい。もしも
単一製剤中に両者をまとめるのであれば、二つの成分は
酵素成分を錠剤の核部分とし、そして抗菌剤を該酵素核
の周囲に外層とする層状体にすることができ、そしてそ
の酵素核と外層の抗菌剤との間にシール剤及び/または
徐放性コーテイングをはさむこともできる。 【0019】酵素が徐放性錠剤として製剤されるか酵素
と抗菌剤を組合せて単一錠剤とされる上述の本発明の態
様では、徐放性コーテイングはセルロースエーテル、ビ
ニル、グリコール、アクリルなどのいくつかの重合体素
材のうちのいかなるものでもよい。徐放性コーテイング
には更にプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、鉱物油、植物油、または他の公知の可
塑剤を用いることができる。シールコーテイングはセル
ロースエーテル、ビニル、グリコールやアクリルなどの
いくつかの重合体素材のうちのいかなるものから構成し
ても良く、また、このコーテイングは、合成または天然
ガム、ゼラチン、シェラック(shellac)、塩類
(例えば塩化ナトリウム)、糖アルコール(例えばマン
ニトールやソルビトール)、またはシールコーテイング
素材として普通用いられる他の素材で構成することもで
きる。本発明を実施する方法は、用いる剤形によって異
なるが、通常は実施例4の方法が適用されよう。以下の
実施例で本発明の種々の態様を更に説明するが、本発明
を限定するものではない。 【0020】実施例1 抗菌剤及び酵素洗浄成分を別々に提供する一処方を以下
に示す。 A.殺菌溶液 次の組成が好ましい殺菌溶液を示す:           成分             
                         
  (重量/容量%)      ポリクァッド(Po
lyquad*)            0.001
+10%過剰    食塩             
                         
            0.48    EDTA2
ナトリウム                    
              0.05    クエン
酸1水和物                    
                  0.021  
  クエン酸ナトリウム2水和物          
                  0.56   
 精製水                     
                         
  十分量         *ポリクァッド(登録商標)は数平均分子量5000〜
7000を有し式(I)で表わされる第4級アンモニウ
ム化合物重合体のクロリド塩であり、化学名はα−4−
〔1−トリス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム−
2−ブテニル〕ポリ〔1−ジメチルアンモニウム−2−
ブテニル〕−ω−トリス(2−ヒドロキシエチル)アン
モニウムクロリドである。 【0021】上記処方を調製するには、クエン酸ナトリ
ウム2水和物、クエン酸1水和物、EDTA2ナトリウ
ム、食塩、及びポリクァッドを表記の量用意し、精製水
と混合してから、ミキサーで撹拌して成分溶解させる。 精製水を溶液に加えてほぼ100%とする。pHは6.
3であるが、苛性ソーダで7.0に調整する。精製水を
加えて溶液を100%とする。溶液を撹拌し、pH7.
0の値を得る。次いで溶液を濾過し、滅菌容器に入れ、
キャップをする。 【0022】B.酵素洗浄成分錠剤 次の組成物が好ましい酵素洗浄成分錠剤を示す:   
       成分                
                        m
g/50mg錠剤    パンクレアチン(6X)  
                         
     1.38*    クエン酸       
                         
              5.95    重炭酸
ナトリウム                    
                13.135   
 ポビドン(K29−32)(Povidone)  
        0.415    ポリエチレングリ
コール(3350)                
    0.75    打錠用糖         
                         
            十分量    アルコール 
                         
                  十分量**  
     *105.5+10%過剰mcgチロシン/分に相
当**加工中に蒸発 上記成分を混合し、公知の常法により適切な大きさと硬
度をもつ錠剤成形する。この錠剤はまたシールコーティ
ング及び/又は溶解に約2時間までの時間を要するよう
な徐放性コーティングを含んだ形で処方することもでき
る。 【0023】実施例2   抗菌剤と酵素の両者を含む単一の剤形を以下に示す
。           成分             
                         
        量    酵素洗浄剤核部     
                         
        (mg/錠)      パンクレア
チン(6X)                   
           1.38*      クエン
酸(無水)                    
                4.0      
重炭酸ナトリウム                 
                   8.5   
   ポリエチレングリコール(3350粉末)   
           2.0      乳糖   
                         
                  42.5   
 シールコート部                 
                     (重量%
)      ヒドロキシメチルセルロース     
                     5.0 
     エタノール(米国薬局方、脱水物)    
              75.8      精
製水                       
                     19.2
    徐放性コート部              
                        (
重量%)      アクリル酸エステル(30%固形
分重量/重量)      29.7      ポリ
エチレングリコール(8000)          
        1.0      精製水     
                         
              69.3    殺菌剤
コート部                     
                 (重量%)   
   ポリクァッド**              
                      0.1
6      食塩                
                         
       4.8      ヒドロキシプロピル
  メチルセルロース               
 0.8          [2910、E−5プレ
ミアム(Premium)]      精製水   
                         
                94.24         *105.5+10%過剰mcgチロシン
/分に相当 **登録商標 【0024】酵素洗浄剤からなる核を作るために、パン
クレアチン、ポリエチレングリコール及び乳糖を上記の
量用意し、5分間ブレンダーで混合し、クエン酸を加え
更に5分間混合し、次いで重炭酸ナトリウムを加え、更
に20分間混合する。こうしてできた粒状物を適切な成
形型を備えたロータリー式打錠機(rotary  t
ablet  press)を用いて圧縮打錠し、適切
な大きさと5〜10ストロングコブ単位(Strong
−Cobb  units:錠剤を圧縮破壊するのに要
する力を表わす)の硬度を有する錠剤を作る。ついでこ
の錠剤にシールコート(錠剤重量2.5%増加)、徐放
性コート(錠剤重量17.5%増加)及び殺菌剤コート
(錠剤重量3.6%増加)の順にコーティングをしてい
く。各コーティング溶液は均質な混合物が得られるまで
成分をミキシングすることにより同じように調整される
。錠剤を回転させながら錠剤上にコーティング溶液をス
プレーすることによって、各コーティング溶液は適用さ
れる。 各コーティング溶液を適用した後、次のコーティング溶
液を適用する前に錠剤を乾燥させる。錠剤を調製する全
ての工程は低湿度条件(相対湿度20%以下)で行なう
ほうがよい。 【0025】実施例3   本発明の組成物の殺菌効力を対数増殖期の6種の接
種原(微生物)に対する殺菌速度ならびに殺菌度合を測
定することで評価する。用いる6種の微生物は次の通り
である:スタフィロコッカス  エピデルミディス(S
taphylococcus  epidermidi
s)、シュードモナス  アエルギノーサ(Pseud
omonas  aeruginosa)、セラチア 
 マルセセンス(Serratia  marcesc
ens)、カンジダ  アルビカンス(Candida
  albicans)、アスペルギルス  フミガト
ゥス(Aspergillus  fumigatus
)及びヘルペス  シンプレックス(Herpes  
simplex)。 【0026】接種原0.1mlを実施例1の殺菌溶液1
0mlに加え、次いで実施例1の酵素洗浄剤の50mg
錠剤1つを加える。同様にして接種を行なった実施例1
の殺菌剤溶液10mlを対照とする。実験中は溶液を室
温に保持する。各微生物は個別にテストする。各微生物
につきサンプル数は4(n=4)とし、ただしヘルペス
  シンプレックスの場合はサンプル数を2(n=2)
とする。 【0027】0、1、4、8、24時間毎にそれぞれ接
種試験溶液から1mlを採取し、それを減菌した0.9
%食塩水で所定の濃度に希釈する。0.07%アゾレク
チン(Asolectin)と0.5%ポリソルベート
(Polysorbate)80を含有する大豆−カゼ
イン消化寒天を用いて混釈平面培地を作る。経時時間0
において、食塩水コントロールの1.0mlを採取し、
同様の回収培地と希釈液を用いて一連の混釈平面プレー
トを作る。経時時間0の食塩水コントロールにおけるカ
ウントを初期値として用いる。混釈平面プレートを30
〜35℃にて所定の時間培養する。各経時時間における
生存微生物数を測定する。スタンボ(Stumbo)の
方法〔スタンボ、C.R.(Stumbo,C.R.)
、“高温度域の細菌胞子の抵抗性の研究方法”(A  
Technique  for  Studying 
 Resistance  of  Bacteria
l  Spores  to  Temperatur
e  in  the  Higher  Range
)、フードテクノロジー(Food  Technol
ogy2  228、1948]で時間当りのD−値を
求める。結果を以下の表I〜表VIに要約し、図1〜図
6にプロットで示す。 【0028】表I  エス.エピデルミディス(S.e
pidermidis)に対する殺菌活性      
    試料                   
 時間(hr)            対数減数率 
   殺菌剤溶液中の               
       1                 
 2.0    酵素洗浄剤            
              4          
        3.6              
                         
 8                  4.0  
                         
           24            
      5.1    −−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−    
対照殺菌剤溶液                  
    1                  2.
2                        
                4        
          3.0            
                         
   8                  3.5
                         
             24          
        4.2        【0029】
表II  ピー.アエルギノーサ(P.Alrugin
ose)に対する殺菌活性          試料 
                   時間(hr)
            対数減数率    殺菌剤溶
液中の                      
1                  2.2   
 酵素洗浄剤                   
       4                 
 3.2                     
                   8     
             4.2         
                         
    24                  6
.5    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−    対照殺菌剤溶液
                      1  
                2.8      
                         
         4               
   3.3                   
                     8   
               3.4       
                         
      24                 
 5.4        【0030】表III  エ
ス.マルセスンス(S.marcescens)に対す
る殺菌活性          試料        
            時間(hr)       
     対数減数率    殺菌剤溶液中の    
                  1      
            0.4    酵素洗浄剤 
                         
4                  1.5   
                         
            8            
      2.6                
                      24 
                 5.2    −
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−    対照殺菌剤溶液       
               1         
         0.4             
                         
  4                  0.9 
                         
              8          
        1.3              
                        2
4                  2.9   
     【0031】表IV  シー.アルビカンス
(C.Albicans)に対する組成物の殺菌活性 
         試料              
      時間(hr)            対
数減数率    殺菌剤溶液中の          
            1            
      0.3    酵素洗浄剤       
                   4     
             0.3         
                         
      8                  
0.3                      
                24       
           0.9    −−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−    対照殺菌剤溶液             
         1               
   0.3                   
                     4   
               0.7       
                         
        8                
  0.7                    
                  24     
             0.9        【
0032】表V  エー.フミガトゥス(A.fumi
gatus)に対する組成物の殺菌活性       
   試料                    
時間(hr)            対数減数率  
  殺菌剤溶液中の                
      1                  
0.3    酵素洗浄剤             
             4           
       0.2               
                         
8                  0.3   
                         
          24             
     0.2    −−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−    対
照殺菌剤溶液                   
   1                  0.4
                         
               4         
         0.4             
                         
  8                  0.4 
                         
            24           
       0.5        【0033】表
VI  ヘルペス  シンプレックス(Herpas 
 simplex)に対する組成物の殺菌活性           試料             
       時間(min)          対
数減数率    殺菌剤溶液中の          
            5            
      0.7    酵素洗浄剤       
                 10      
            0.7          
                         
   20                  0.
7                        
              60         
         4.0             
                       24
0                  4.0   
                         
        480              
    4.0    −−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−    対照
殺菌剤溶液                    
  5                  0.3 
                         
            10           
       0.3               
                       20
                  0.3    
                         
         60              
    0.5                  
                  240    
              1.0        
                         
   480                  1
.3        【0034】酵素洗浄剤と殺菌剤
溶液の組合せから成る組成物及び対照殺菌剤溶液の平均
D値(表VII参照)は、エス.エピデルミディスとピ
ー.アエルギノーサに対しては0.5時間に等しいかそ
れ以下、エス.マルセスンスに対しては2.5時間に等
しいかそれ以下、シー.アルビカンスに対しては3.9
時間に等しいかそれ以下、エー.フミガトゥスに対して
は3.4時間に等しいかそれ以下である。ヘルペス  
シンプレックスに対しては酵素洗浄剤と殺菌剤溶液の組
合せから成る組成物の平均D値は殺菌剤溶液対照のそれ
の1/4以下である。 【0035】エス.エピデルミディス、エス.マルセス
ンス、シー.アルビカンス、及びエー.フミガトゥスに
対しては酵素洗浄剤−殺菌剤溶液組合せから成る組成物
のD値対照と殺菌剤溶液のD値の間に統計的な有意差は
見られない。ピー.アエルギノーサ(表II)に対して
はD値間に小さいながら統計的な有意差(0.1時間)
が算出されている。しかし、この差は微生物学的に見る
と有意とは考えられない。更に、組合せ組成物の方が、
対照殺菌剤溶液より殺菌、殺ウイルス作用が全体的に見
て早いことが認められる。 【0036】表VII  D値要約                          
             平均D値(hr)±SD1
                         
   殺菌剤溶液中の        微生物    
          酵素洗浄剤        対照
             解析    エス.エピデ
ルミディス        0.5±0.1     
  0.5±0.1      t=1.24(6.0
)2                       
       n=43           n=4
           p=0.13ピー.アエルギノ
ーサ          0.5±0.04     
 0.4±0.0      t=4.35(6.0)
                         
     n=4            n=4  
         p=0.00エス.マルセスンス 
           2.5±0.7       
2.3±0.7      t=0.28(6.0) 
                         
    n=4            n=4   
        p=0.40シー.アルビカンス  
          3.9±0.3       3
.4±0.6      t=1.59(6.0)  
                         
   n=4            n=4    
       p=0.08エー.フミガトゥス   
         3.4±1.1       2.
6±0.4      t=1.32(6.0)   
                         
  n=4            n=4     
      p=0.12ヘルペス  シンプレックス
      0.17,0.38      2.9,
2.0                      
        n=2           n=2
                      1  標準偏差(Standard  deviati
on) 2  自由度(Degrees  of  freed
om)3  試験繰り返し数 4  0.00値は、切捨てのためである。 【0037】酵素洗浄剤−殺菌剤溶液の組合せから成る
組成物と対照殺菌剤溶液との間で統計的に大きな意義を
持つのは平均D値よりも対数減数率の差である。D値は
対数減数率の初期値から算出され従ってそれ以降の減少
についてはなんら考慮しないため、D値の比較よりも微
生物殺菌に対する単一、特定の時間を用いての実際の対
数減数率の比較により抗菌活性のより正確な算定ができ
る。 【0038】図から明らかなように、酵素洗浄剤−殺菌
剤溶液組合せから成る組成物と対照殺菌剤溶液との間の
初期の対数減数率の差はわずかであるが、シー.アルビ
カンスとエー.フミガトゥスの例外を除いて試験した全
ての微生物に関し約2時間後の対数減数率の差は顕著で
ある。曲線の下の面積を比べることで、酵素−殺菌剤溶
液の組合せから組成物がD値の比較が示す以上に大きい
殺菌活性を有していることを知ることができる。 【0039】実施例4   実施例1の殺菌剤溶液約10mlを適当な容器に入
れる。洗浄殺菌すべきコンタクトレンズをまず、界面活
性剤を含む組成物のような常用の洗浄液で洗い、食塩水
溶液ですすぎ、殺菌剤溶液に入れる。次に、実施例1の
酵素洗浄剤の50mg錠剤1つを加える。この錠剤は、
殺菌剤溶液に容易に溶解する(約3分)。レンズをこの
溶液中に洗浄と殺菌に充分な時間、例えば4〜8時間、
または一晩浸漬する。レンズをついで取り出し食塩水溶
液ですすぎ浸漬液を除去する。抗菌剤を含む溶液中へ酵
素を徐々に放出させる手段を用いる本発明の実施態様で
採用される方法は、処置するレンズを酵素の溶液中への
添加と同時に行なうことができることを除いて上記方法
に類似する。 【0040】上記の方法は、実施例2の組成物に少しの
修正を加えることで用いることができる。実施例1の殺
菌剤溶液の代わりに、食塩溶液または他の適切な希釈液
(例えば蒸留水)が使用される。殺菌剤と酵素の両者を
含む実施例2の錠剤を食塩溶液や他の希釈液に溶解し、
処置すべきレンズをその溶液中に浸漬する。レンズは錠
剤の添加前または同時に溶液中に加えることができる。 本発明のより広い態様によれば、本発明は上に示し、記
述した特別な詳細例に限定されるものではない。本発明
の原理から逸脱せずに、そして本発明の利点をそこなう
ことなく、上記の詳細例は本発明のクレームの範囲内で
変化させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】エス.エピデルミディスの生残数と接触時間(
hr)との関係を示す。
【図2】ピー.アエルギノーサの生残数と接触時間(h
r)との関係を示す。
【図3】エス.マルセスンスの生残数と接触時間(hr
)との関係を示す。
【図4】シー.アルビカンスの生残数と接触時間(hr
)との関係を示す。
【図5】エー.フミガトゥスの生残数と接触時間(hr
)との関係を示す。
【図6】ヘルペス  シンプレックスの生残数と接触時
間(min)との関係を示す。
【符号の説明】
◇―◇―◇は、対照を示す。+―+―+は、酵素−殺菌
剤溶液を示す。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  レンズの殺菌に有効な量の重合体型抗
    菌剤および錯化剤からなる第一成分ならびに眼科的に許
    容される酵素からなる第二成分との2成分混合型組成物
    にして、該第一成分の該重合体型抗菌剤は窒素含有単独
    重合体または共重合体であり;該第一成分の該錯化剤の
    量は、所定量の該組成物をコンタクトレンズの洗浄及び
    殺菌用溶液を形成するのに充分の量の眼科的に許容され
    る液体に溶解したときに該溶液中約0.03〜約0.7
    重量/容量%の錯化剤濃度を与えるに充分の量であり、
    該錯化剤はクエン酸、エチレンジアミン四酢酸、酢酸及
    び医薬として許容されるこれらの塩類からなる群から選
    択され;該第二成分の該酵素の量は、所定量の該組成物
    をコンタクトレンズの洗浄及び殺菌用溶液を形成するの
    に充分の量の眼科的に許容される液体に溶解したとき該
    溶液中約50蛋白分解活性単位/mlに等しいかまたは
    それ以下の酵素濃度を与えるに充分の量であり;該第一
    成分と該第二成分が使用前に別々に保存されることを特
    徴とするコンタクトレンズ洗浄および殺菌用2成分混合
    型組成物。
  2. 【請求項2】  該重合体型抗菌剤が第4級アンモニウ
    ム化合物重合体、ビグアニド重合体及び医薬として許容
    されるこれらの塩類からなる群から選択されることを特
    徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】  該重合体型抗菌剤が(a)約2,00
    0〜約30,000の範囲の数平均分子量を有し次の構
    造式で表わされる第4級アンモニウム化合物重合体:【
    化1】 Xは医薬として許容されるアニオン;m=0、1または
    2;及び (b)約500〜約120000の範囲の数平均分子量
    を有する次の構造式のビグアニド重合体、または医薬と
    して許容されるこれらの塩類: 【化2】 とからなる群より選ばれることを特徴とする請求項2に
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】  組成物が溶液型である時の該重合体型
    抗菌剤の濃度が約0.000001〜約0.01重量/
    容量%の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】  該重合体型抗菌剤が式(I)の第4級
    アンモニウム化合物重合体であることを特徴とする請求
    項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】  X=クロリドであることを特徴とする
    請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】  組成物が溶液型である時の該第4級ア
    ンモニウム化合物重合体の濃度が約0.001重量/容
    量%を与えるに充分であることを特徴とする請求項5に
    記載の組成物。
  8. 【請求項8】  該重合体型抗菌剤が式(I)の第4級
    アンモニウム化合物重合体の混合物であることを特徴と
    する請求項5に記載の組成物。
  9. 【請求項9】  溶液型である時の組成物の浸透力が約
    150〜約300mOsm/kgの範囲であることを特
    徴とする請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】  該酵素がパンクレアチン、パパイン
    及びズブチリシンからなる群より選ばれることを特徴と
    する請求項1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】  組成物が溶液型である時の該酵素の
    濃度が溶液中約26蛋白分解活性単位/mlに等しいか
    またはそれ以下であることを特徴とする請求項1に記載
    の組成物。
  12. 【請求項12】  組成物が溶液型である時の該酵素の
    濃度が溶液中約13蛋白分解活性単位/mlに等しいか
    またはそれ以下であることを特徴とする請求項11に記
    載の組成物。
  13. 【請求項13】  該第二成分が更に脂質分解活性、粘
    質物分解活性またはアミロース分解活性を有する眼科的
    に許容される酵素からなることを特徴とする請求項1に
    記載の組成物。
  14. 【請求項14】  該第二成分が錠剤の形であることを
    特徴とする請求項1に記載の組成物。
  15. 【請求項15】  該錠剤が酵素からなる核部分とその
    外側のコーテイング部分よりなり、該錠剤を該第一成分
    に加えるとき該コーテイング部分が該酵素核部分からの
    酵素の放出を遅らせるように働くことを特徴とする請求
    項14に記載の組成物。
  16. 【請求項16】  コンタクトレンズを殺菌するに充分
    な量の窒素含有単独重合体または共重合体からなる重合
    体型抗菌剤、および約0.03〜約0.7重量/容量%
    のクエン酸、エチレンジアミン四酢酸、酢酸及び医薬と
    して許容されるこれらの塩類からなる群から選ばれる錯
    化剤からなる水溶液中へのコンタクトレンズを浸漬し:
    該水溶液中に眼科的に許容される酵素を約50蛋白分解
    活性単位/mlに等しいか、またはそれ以下の濃度をあ
    たえるような量を供給し;そして得られる水溶液にレン
    ズの洗浄および殺菌に充分な時間コンタクトレンズを浸
    漬することを特徴とするコンタクトレンズ洗浄および殺
    菌する方法。
  17. 【請求項17】  重合体型抗菌剤が第4級アンモニウ
    ム化合物重合体、ビグアニド重合体及び医薬として許容
    されるこれらの塩類からなる群から選択されることを特
    徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】  重合体型抗菌剤が a)約2,000〜約30,000の範囲の数平均分子
    量を有し次の構造式で表わされる第4級アンモニウム化
    合物重合体: 【化3】 Xは医薬として許容されるアニオン;m=0、1または
    2;及び b)約500〜約120000の範囲の数平均分子量を
    有する次の構造式のビグアニド重合体、または医薬とし
    て許容されるこれらの塩類: 【化4】 とからなる群より選ばれることを特徴とする請求項17
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】  該重合体型抗菌剤の濃度が約0.0
    00001〜約0.01重量/容量%の範囲であること
    を特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】  重合体型抗菌剤が式(I)の第4級
    アンモニウム化合物重合体であることを特徴とする請求
    項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】  X=クロリドであることを特徴とす
    る請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】  該重合体型抗菌剤が式(I)の第4
    級アンモニウム化合物重合体の混合物であることを特徴
    とする請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】  該第二成分が更に脂質分解活性、粘
    質物分解活性またはアミロース分解活性を有する眼科的
    に許容される酵素であることを特徴とする請求項16に
    記載の方法。
  24. 【請求項24】  該酵素がパンクレアチン、パパイン
    、及びズブチリシンからなる群より選ばれることを特徴
    とする請求項16に記載の方法。
  25. 【請求項25】  該酵素の濃度が溶液中約26蛋白分
    解活性単位/mlに等しいかまたはそれ以下であること
    を特徴とする請求項16に記載の方法。
  26. 【請求項26】  該酵素の濃度が溶液中約13蛋白分
    解活性単位/mlに等しいかまたはそれ以下であること
    を特徴とする請求項24に記載の方法。
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