JPH04229115A - プランター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水耕栽培に適用される
プランターに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、プランターでの植物の栽培は、プ
ランターへ培土を盛り、この土の中へ植物の種子を植え
込み、所定量の水を供給して育成するようにしている。 ところで、プランターに盛られた培土は、定期的に交換
するかあるいは栄養分を供給する必要があり、オフイス
ビル等で植物の育成するには、メンテナンス性が悪い。 また、このように、プランターは床等の平面への据え置
きのみに適用可能であり、例えば、オフイスビルの壁面
や天井面に設置するのは、不可能であった。

【０００３】これを解消するため、プランターを網目状
として、この網目に培土を詰め込んで、栽培することが
提案されている。このような、構造のプランターによれ
ば、網目に根を張るために培土の量を少なくすることが
でき、メンテナンス性を向上することができる。また、
この網目状のプランターは、吊り金具によって、壁面等
にも設置することができ、植物栽培のための場所が平面
に限らず垂直、傾斜面等に拡大され、オフイスビルでの
栽培が容易となる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造のプランターでは、供給された水は垂れ流しとな
るため、この垂れ流された水を回収するための設備が必
要となる。また、プランター全体が網目状であるため、
供給された水が蒸発しやすく、給水に無駄が多くなる。 さらに、培土が少量ではあるが必要であり、メンテナン
スのための専属の管理者が必要となり、オフイスビル等
には適さない。

【０００５】本発明は上記事実を考慮し、効率よく水の
供給を行ってメンテナンス性を向上することができるプ
ランターを得ることが目的である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係るプランター
は、底部に水溜部が形成されこの水溜部よりも上方壁面
が通気性を備えた材質で形成されかつ開口部が酸素富加
膜によって閉塞された箱体と、前記箱体内へ充填され植
物を保持するための充填材と、を有し、前記充填材は、
粒状充填材又は繊維状充填材の少なくとも一方で形成さ
れていることを特徴としている。

【０００７】

【作用】本発明によれば、箱体の底部には、水溜部があ
るので、供給された水はこの水溜部へ貯留される。この
ため、プランターから水が垂れ流されることはなく、水
回収のための設備等は不要となる。また、培土は不要で
粒状充填材及び繊維状充填材の少なくとも一方で植物を
育成する、水耕栽培であるので、メンテナンス性が向上
すると共に平面に限らず垂直、傾斜面や天井から逆さ吊
りにして栽培することも可能となる。

【０００８】さらに、箱体の水溜部よりも上方は、通気
性の備えた材質で形成しているため、粒状充填材は空気
の循環がよく、植物の育成に適した環境を得ることがで
きる。

【０００９】また、箱体の開口部は酸素富加膜によって
閉塞されているので、箱体内を負圧とすることにより、
空気中の酸素が通過でき、窒素の通過を阻止することが
できるので、有効に酸素の供給を行うことができる。

【００１０】

【実施例】図１には、本実施例に係るプランター１０が
示されている。プランター１０は、床面１２に対して平
行な面を持つ物置台１４の上に載置されている。プラン
ター１０は、その外観が箱型のケーシング１６によって
構成されている。

【００１１】ケーシング１６は、その材質が通気性を備
えており、上方に開口部１８が設けられている。開口部
１８には、蓋体２０が取付けられている。

【００１２】蓋体２０は、図４に示される如く、酸素富
加膜によって形成されている。この酸素富加膜は、酸素
富加膜を境として、負圧側に空気中の酸素を通過させる
と共に窒素の通過を阻止する機能を有している。すなわ
ち、酸素の大きさは２９オングストロームであり、窒素
の大きさは３２オングストロームであるため、この間の
大きさの孔（３０オングストローム）を設けておくこと
により、酸素を選択吸収することができる。従って、ケ
ーシング１６内の負圧とすることにより、蓋体２０から
は酸素のみが取り入れることができる。なお、ケーシン
グ１６内の負圧は、後述するパイプ５４からの水の吐出
によって水が流下するときに生じる。

【００１３】このケーシング１６及び蓋体２０周りには
、必要に応じて断熱材２２が貼付けられ、保温効果が向
上されている。なお、断熱材２２は、通気性を備えた材
質が好ましい。

【００１４】また、ケーシング１６の底板２４の中央に
は、孔２６が設けられ、この孔２６の周縁からは、上方
へ向けて筒体２８が突出形成されている。この筒体２８
の突出高さ寸法は、ケーシング１６の全体の高さ寸法の
約１／４程度とされている。

【００１５】筒体２８の突出方向先端部からは、ケーシ
ング１６の縦壁３０に向けて前記底板２４と平行な中間
底板３２が形成されている。なお、中間底板３２の周端
部と縦壁３０との間は所定の間隔があけられている。

【００１６】ここで、ケーシング１６における前記筒体
２８の高さ寸法と同位置よりも下側には、通気をカツト
する遮蔽部材３４が貼付けられている。すなわち、ケー
シング１６の底板２４、筒体２８及び中間底板３２の全
面と、縦壁３０の底板２４から１／４までの部分に遮蔽
部材３４が貼付けられており、水溜部３６を構成してい
る。従って、プランター１０の上方向から流れ落ちてく
る水は、この水溜部３６によって貯留されることになる
。

【００１７】水溜部３６を構成する縦壁３０には、貫通
孔３８が形成され、排水管４０の一端が取付けられてい
る。排水管４０の他端は、貯水タンク４２へ配設されて
いる。このため、水溜部３６に貯留された水位が前記貫
通孔３８を越えると、貯留された水は、排水管４０によ
って貯水タンク４２へと案内されるようになっている。

【００１８】貯水タンク４２には、ポンプ４４が配設さ
れている。ポンプ４４は、タイマ回路４６を介して電力
が供給されるようになっている。

【００１９】タイマ回路４６は、一定時間毎に一定時間
ポンプ４４へ給電するようになっている。ポンプ４４の
吐出口４８には、給水管５０の一端が取付けられている
。この給水管５０の他端は、ケーシング１６の縦壁３０
の上端部近傍に設けられた貫通孔５２へ嵌入されている
。このため、ポンプ４４が駆動されると、貯水タンク４
２内の水が、ケーシング１６内へ案内されることになる
。

【００２０】ケーシング１６の開口部１８近傍には、輪
状のパイプ５４が取付けられている。この輪状のパイプ
５４の下方に向けられた周面には、複数の孔（図示省略
）が設けられている。また、前記貫通孔５２と対応する
位置には、貫通孔５２と同軸とされた孔５６が設けられ
、前記給水管５０の管路と連通している。

【００２１】すなわち、給水管５０によって貯水タンク
４２から案内された水は、輪状のパイプ５４内へ送り込
まれ、前記複数の孔が吐出される構成となっている。

【００２２】ケーシング１６内には、充填材としてのハ
イドロボール５８とロツクウール６０との混合充填材６
１が充填されている。なお、ハイドロボール５８は、粒
状の充填材であり、ロツクウール６０は、繊維状の充填
材である。

【００２３】混合充填材６１には、植物の種子が植え込
まれている。ここで、前記ハイドロボール５８によって
、複数の連通空間が形成されており、この連通空間を介
して前記水溜部３６に貯留された水が毛細管現象によっ
て送り込まれると共に縦壁３０を通り抜けた空気が流通
されようになっており、種子は養分を充分に吸収できる
構成となっている。また、ロツクウール６０には、植物
の根が張られるようになっており、ハイドロボール５８
とロツクウール６０とによって、培土の役目を有してい
る。

【００２４】以下に本実施例の作用を説明する。まず、
ハイドロボール５８とロツクウール６０と混合し、ケー
シング１６内へ充填する。

【００２５】次に、種子を植えつけて開口部１８へ蓋体
２０を取付けることにより、プランター１０への植付け
は完了する。

【００２６】このようにして構成されたプランター１０
を物置台１４へ載置し、貫通孔３８へ排水管４０を取付
け、また貫通孔５２へ給水管５０を取付け、ポンプ４４
へ電源を投入すると、ポンプ４４と電源との間に介在さ
れているタイマ回路４６が作動する。タイマ回路４６で
は、一定時間ポンプ４４へ給電し、一定時間給電を遮断
する。このため、ポンプ４４は間欠駆動されることにな
る。

【００２７】ポンプ４４が駆動されると、貯水タンク４
２内の水が給水管５０を介してケーシング１６内の輪状
のパイプ５４へと送り込まれる。このため、輪状のパイ
プ５４からは、混合充填材６１へ水が吐出される。水は
、ハイドロボール５８の連通空間を通過して、その殆ど
が水溜部３６へと移動し、貯留される。また、輪状のパ
イプ５４から吐出された水は、前記連通空間を介して種
子やロツクウール６０に張られる根の周囲にも浸漬され
る。

【００２８】ここで、水が根の周囲に案内されることに
より、種子や根から発生し、滞留していたガスを移動さ
せることになるので、種子や根周りの環境を適正な状態
に維持することができる。

【００２９】また、このパイプ５４からの水の吐出によ
って、水が流下して前記ガスと共にケーシング１６内の
空気が流出されるので、ケーシング１６内が外部に対し
て負圧となる。このため、蓋体２０に適用された酸素富
加膜からは、酸素のみが通過してケーシング１６内へ送
りこまれ、窒素の通過は阻止される。これにより、効率
良く酸素の供給を行うことができる。

【００３０】一方、水溜部３６に貯留された水の水位が
貫通孔３８を越えると、その分はオーバフローとして、
排水管４０によって貯水タンク４２へ戻される。このた
め、ポンプ４４の間欠駆動によって供給される水は、常
に一定量水溜部３６に貯留され、毛細管現象によって種
子の養分として吸い上げられる。

【００３１】このように、根はロツクウール６０に張ら
れるため、本実施例にプランター１０には、培土が不要
となり、メンテンナス性が良いため、オフイスビル等に
載置することができる。また、水分の供給もポンプ４４
の間欠駆動によって自動的に行うことができ、供給され
た水が垂れ流されることなく、水溜部３６へ貯留される
ので、専属の管理者も不要となる。

【００３２】さらに、水溜部３６には、排水管４０の設
置によって、常に一定の量の水が貯留されるため、過不
足なく水を与えることができ、管理が容易である。

【００３３】種子の植え替えが必要となった場合でも、
ロツクウール６０のみを交換すればよく、効率よく作業
を行うことができる。

【００３４】なお、本実施例では、床面と平行な物置台
にプランター１０を載置した場合について説明したが、
図２に示される如くビルの壁面６４に据えつけたり、図
３に示される如く天井面６６に逆さ吊りにして据えつけ
ることも可能である。なお、壁面６４に据えつける場合
、天井面６６に据えつける場合によってケーシング１６
の構造が若干異なるため、以下、それぞれの構造につい
て詳細に説明する。なお、図１に示したプランター１０
と同一構成部分については同一符号を付して構成の説明
を省略する。

【００３５】まず、図２に示される如く、ビル等の壁面
６４に据えつけるためのプランター６８のケーシング７
０は、壁面６４に取付けられた略Ｌ字型のアングル７２
の上に載置されている。また、開口部７４が壁面６４と
平行な面に形成されており、この開口部７４に対応して
、室内照明７６から光が照射されるようになっている。 このため、植物は、水平方向に成長されることになる。

【００３６】水溜部３６の構成は前記物置台１４に載置
した場合と同様であるので、その構成の説明は省略する
。また、排水管４０及び給水管５０は、壁面６４を貫通
して貯水タンク４２へと配管されている。

【００３７】次に、図３に示される如く、ビル等の天井
面６６に据えつけるためのプランター７８のケーシング
８０は、天井面６６の上部に載置されている。天井面６
６には、孔２６と同軸の貫通孔８４が形成されている。

【００３８】ケーシング８０には、上述のような開口部
が存在せず、植物の茎は水溜部３６を形成する筒体２８
の内方を通って、天井面６６から下方向に向けて成長さ
れることになる。

【００３９】なお、壁面６４及び天井面６６にプランタ
ー６８、７８を据えつける場合には、植物の根が重力を
受ける方向へ生える習性のため、ある程度成長してから
据えつけることが好ましい。

【００４０】また、本実施例では単一のプランター１０
、６８、７８を適用して説明したが、共通の貯水タンク
から水を供給する複数のプランターを連設してもよい。

【００４１】なお、本実施例では、充填材としてハイド
ボール５８とロツクウール６０との混合充填材６１を適
用したが、前記ハイドロボール５８等の粒状充填材のみ
であってもよい。また、ロツクウール６０の如き繊維状
充填材のみであってもよい。

【００４２】

【発明の効果】以上説明した如く本発明に係るプランタ
ーは、効率よく水の供給を行ってメンテナンス性を向上
することができるという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例に係るプランターを物置台へ載置した
場合の断面図である。

【図２】プランターを壁面へ据えつけた場合の断面図で
ある。

【図３】プランターを天井面へ据えつけた場合の断面図
である。

【図４】蓋体からの酸素供給の状態を示す概略図である
。

【符号の説明】

１０　　　　プランター １６　　　　ケーシング １８　　　　開口部 ３６　　　　水溜部 ５８　　　　ハイドロボール（粒状充填材）６０　　　
　ロツクウール（繊維状充填材）６１　　　　混合充填
材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　底部に水溜部が形成されこの水溜部よ
   りも上方壁面が通気性を備えた材質で形成されかつ開口
   部が酸素富加膜によって閉塞された箱体と、前記箱体内
   へ充填され植物を保持するための充填材と、を有し、前
   記充填材は、粒状充填材又は繊維状充填材の少なくとも
   一方で形成されていることを特徴とするプランター。