JPH0422831B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、例えば食肉スライサーが切り落し
たスライス食肉片を所定の容器内に自動的に収容
する場合などに、容器へ向けて食肉片を搬送する
過程で容器の長さに合わせて折り畳むようにした
スライス食肉片の搬送装置に関する。

スライサーが切り落す食肉片を自動的に受け取
る受取り装置の落下位置に間欠的に駆動されるコ
ンベアを具えた搬送装置を付設し、該コンベア上
に載せた食肉片を両側から折り畳んだのちに所定
の容器内へ移し替えるようにした搬送装置には、
例えば本出願人の先願に、昭和57年特許出願第
218045号の装置がある。上記先願の装置は、幅の
狭いコンベアの外側に食肉片の端部を垂れ下げさ
せ、コンベアの下方に付設した折畳み装置により
上記端部を上方に反転させることによつて容器の
長さに応じた幅に折り畳むようにしたものであ
る。また、例えば昭和57年実用新案公告第48384
号のように、スライスした食肉片を運ぶ部分を幅
広に、それに続く折り畳み部分を狭小に形成した
コンベアを用い、幅広部分の直後に、幅の差に等
しい幅の折り畳み板を搬送面と高さを揃えて回転
自在に設けたものもある。前者は、折畳み角度が
ほぼ270゜に近い行程を有するために、軟く長い食
肉片の場合には折り畳む端部の形状を損ねる場合
が生じ易く、後者には、コンベアの幅広部分から
同一高さに静止している折り畳み板の上に食肉片
が移し替えられるときに、該板との摩擦によつて
同じく折り畳む端部の形状が損なわれ易い欠点が
ある。

本発明は、上記従来の欠点を除去するために、
スライスした食肉片を搬送するコンベアのスラツ
トの外端部をそれぞれ搬送面の上方から内側へ向
けて開閉自在に具えるとともに、所定位置で上記
外端部を開閉する開閉装置を設けることにより、
軟いスライス食肉片の場合でも形状を損ねること
なく折り畳めるようにしたスライス食肉片の搬送
装置を提供したものである。

以下に本発明の実施例を図面について説明す
る。

図において、１は図示省略の食肉スライサーの
丸刃の側方に付設されてスライスされた食肉片を
受け取り、背面に搬送して叩き棒２の揺動動作に
より所定位置へ食肉片扁平状態のまま落下させる
公知のスライス片受取り装置、Ｃは上記食肉片の
落下位置にくし状の折り畳み片３を具えた反転軸
５を位置させるとともに、受取り装置１から供給
される食肉片ｍを一方方向（図示右手）へ搬送す
るコンベアである。このコンベアＣは、上記反転
軸５の裏面に、搬送面C′を第１図に示すように形
成して、互いに平行に長さを揃えて並べた多数の
スラツト６と、各スラツト６の内端部裏面を取り
付けた２条のチエン７₁，７₂と、同チエン７₁，
７₂を張設するスプロケツト８を軸支する一対の
プレートフレーム９₁，９₂と、このプレートフレ
ーム９₁，９₂の間に設けた固定プレート９₃の一
側面と両外側に立設した固定プレート９₄，９₅の
前端部（図示右手）間に横架した回転軸１０とに
掛け渡されて前記搬送面C′と高さを揃えて張設し
た細幅のコンベアベルト１１₀と、上記プレート
フレーム９₁，９₂の前方に沿つてコンベアベルト
１１₀の両側に２条ずつ張り渡した受け取り用の
コンベアベルト１１₁および固定プレート９₄，９
_５の前端部に横架した反転軸１２ａにそれぞれの
基部を固定して各コンベアベルト１１の間に配置
したくし片１２ｂを有する反転装置１２とを備え
ている。

前記各スラツト６は、ヒンジ部６′を支点とし
て外端部６″が第３図に示すようにスラツトの上
面から内側へ向けて折り畳まれるように開閉自在
になつている。１３は上記外端部６″を所定位置
で開閉する開閉装置である。この実施例において
開閉装置１３は、水平に移動して来るスラツトの
外端部６″を裏面から押し上げて内側へ倒伏させ
る左右一対の折畳み用バー１３₁と、倒伏した外
端部６″に接してコンベアＣの進行とともに順次
起立、復位させる左右一対のガイドレール１３₂
とからなり、折畳み用バー１３₁は、第３図に示
すようにプレートフレーム９₁，９₂の上部外側面
に設けたブラケツト１３ａに揺動自在に支承され
るレバー１３ｂによつて保持されており、同レバ
ー１３ｂの先端にロツド１３ｃを連結したシリン
ダ１３ｄの作動により、ほぼ90゜以上の往復を行
う。またガイドレール１３₂は、第４図に示すよ
うに折り畳まれた外端部６″の先端に接して、コ
ンベアＣと共に移動する該先端を第５図に示すよ
うに次第に高い位置へ誘導して90゜以上起立させ
ることにより、自重で搬送面C′とほぼ平行する状
態に復位させるように設けられている。１４はコ
ンベアＣの始端（図示左手）から上記開閉装置１
３の設置位置までの間で外端部６″を支承するガ
イドバーである。

なお、このコンベアＣは、受取り装置１の叩き
棒２の作動に連動して、開閉装置１３の折畳み用
バー１３₁に連らなるシリンダ１３ｄと、前後の
反転軸５，１２ａの軸端に連らなるシリンダ１
５，１６がそれぞれ作動して、折畳み用バー１３
_１と折り畳み片３とくし片１２ｂをそれぞれ揺動
往復せしめた後、スプロケツト８を駆動する軸１
７とそれにチエン伝動機構１８を介して連らなる
コンベアベルト１１₀，１１₁の回転軸１０とが回
転して、チエン７₁，７₂とコンベアベルト１１₀，
１１₁を所定長移動せしめるように構成されてい
る。なお第１図中、１９は所定枚数の食肉片ｍを
収容した容器２０を自動計量包装装置へ搬送する
搬出コンベアである。

上記のように構成したこの搬送装置は、受取り
装置１の叩き棒２が落す食肉片ｍを折り畳み片３
とスラツト６の上面で受け取り、その後縁を上方
へ折り返したのち、開閉装置１３の位置へ送り、
両側を上面内側へ折り畳み、次いで受け取り用コ
ンベアベルト１１₁に移し替え、反転装置１２の
くし片１２ｂによつて搬出コンベア１９上に待機
している容器２０内へ移し替える動作を反覆して
行う。

なお本発明の実施例に際し、コンベアＣの搬送
面C′が下向きにその位置を変えることによつて、
折り畳みの食肉片ｍを反転して容器２０内へ移し
替えるようにする場合には、スラツト６は第６図
に示すように中間に隙間のない１本物を使用する
ことも可能である。また同図に示すように、スラ
ツト６を例えば合成樹脂で成形して、外端部６″
とのヒンジ部６′を薄肉に形成したり、あるいは
復元ばねをヒンジ部６′に付設するなどして、該
外端部６″に自力による復元力を付勢せしめた場
合には、本考案に係る開閉装置１３は、例えば実
施例における折畳み用バー１３₁と該バー１３₁を
適期に往復せしめる往復機構のみを付設し、実施
例におけるガイドレール１３₂の付設を省くこと
もできる。

以上のようにして、食肉片を搬送するコンベア
のスラツトの外端部を搬送面の上方から内側へ向
けて折り畳めるように設けるとともに、この外端
部を所定位置で開閉装置を設けた本発明によれ
ば、スライスした食肉片の全長を上記スラツトが
形成する搬送面全幅で受け取り、次いでその搬送
面の端縁となる外端部の折り畳み動作によつて、
自動的に端部を折り畳むことができるので、折り
畳むまでにおけるスライス食肉片の形くずれを防
止することができ、長く軟い食肉片の場合でも所
定の折り畳み状態を保持できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
その使用状態とともに示す立面図、第２図は平面
図、第３図は第１図のＸ−X′線に沿つた断面図、
第４図はＹ−Y′線に沿うスラツトの折畳み状態
を示す断面図、第５図は同上のスラツトの開放動
作を示す断面図、第６図はスラツトの形状を変更
した別の実施例の要部を示す断面図である。 １……受取り装置、２……叩き棒、Ｃ……コン
ベア、C′……搬送面、３……折り畳み片、５……
反転軸、６……スラツト、６′……ヒンジ部、
６″……外端部、７₁，７₂……チエン、８……ス
プロケツト、９₁，９₂……プレートフレーム、９
_３，９₄，９₅……固定フレーム、１０……回転軸、
１１₀，１１₁……コンベアベルト、１２……反転
装置、１２ａ……反転軸、１２ｂ……くし片、１
３……開閉装置、１３₁……折畳み用バー、１３₂
……ガイドレール、１３ａ……ブラケツト、１３
ｂ……レバー、１３ｃ……ロツド、１３ｄ……シ
リンダ、１４……ガイドバー、１５，１６……シ
リンダ、１７……軸、１８……チエン伝動機構、
１９……搬出コンベア、２０……容器、ｍ……食
肉片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スライスした食肉片ｍを搬送するコンベアＣ
   のスラツト６の外端部６″をそれぞれ搬送面C′の
   上方から内側へ向けて開閉自在に具えるととも
   に、所定位置で上記外端部６″を開閉する開閉装
   置１３を設けたことを特徴とするスライス食肉片
   の搬送装置。