JPH0422546Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 電流開閉を伴なう開閉器類に使用される耐弧メ
タル付チユーリツプ形接触部の構造に関するもの
である。

「従来の技術」 電流開閉を伴なう接触部にチユーリツプ形接触
部を使用する場合の従来例を第２図に示す。

電流開閉時のアークで主接触部が溶損するのを
防止するため、チユーリツプ形接触部２１を構成
するフインガー接触子２２の全素子に対して先端
に耐弧メタル２３を装着してある。

２６はフインガー接触子２２を支持する接触支
え、２４は可動接触子で、電流開閉時のアーク２
５が耐弧メタル２３との間に発生する。

「考案が解決しようとする問題点」 開閉器のチユーリツプ形接触部を構成するフイ
ンガー接触子の個数は、開閉する電流容量で決ま
るのではなく、定格短時間電流容量や、定格電流
の連続通電容量によつて決まる。

従つて電流開閉の観点からは必ずしも全個数の
フインガー接触子に耐弧メタルを装着する必要は
ない。

しかるに従来はフインガー接触子の全素子に高
価な耐弧メタルを装着しており、不経済である。

「問題点を解決するための手段」 フインガー接触子の全素子のうち、一部の素子
のみに耐弧メタルを装着する。また、この耐弧メ
タルはその先端部がフインガー接触子の先端部よ
りも可動接触子側に突出し、かつ可動接触子が接
離するように配設する。

「作用」 耐弧メタルの使用個数が削減される。また電流
開閉時に発生するアークの位置が耐弧メタルの装
着された長いフインガー接触子の部分に限定され
る。

「実施例」 第１図を参照して本考案の実施例を説明する。

１１はチユーリツプ形接触部、１４はチユーリ
ツプ形接触部１１との間を開閉するための可動接
触子、１３はフインガー接触子１２の先端に装着
された耐弧メタルである。図に示すように耐弧メ
タル１３はフインガー接触子１２のみに装着して
あり、他のフインガー接触子２には装着していな
い。また、耐弧メタル１３はその先端部がフイン
ガー接触子２，１２の先端部よりも可動接触子１
４側に突出し、かつ可動接触子１４が接離するよ
うに配設する。従つて、開閉器が開閉動作した場
合、耐弧メタル１３は開路動作時には可動接触子
１４から一番最後に開離し、閉路動作時には可動
接触子１４に一番最初に接触する。

このため電流開閉するときに発生したアーク１
５は可動接触子１４と耐弧メタル１３の間で発生
する。

従つてフインガー接触子１２の主接点部をアー
ク１５で損傷することがなく、また耐弧メタル１
３の無いフインガー接触子２にアーク１５が移行
して損傷させることもない。

「考案の効果」 耐弧メタルをつけるフインガー接触子の数量を
削減出来、経済的である。また電流開閉時に発生
するアークの位置が限定されるため、アーク時
間、開離度などの電流開閉性能のバラツキが少な
くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す図、第２図は従
来例を示す図である。 図において、１１はチユーリツプ形接触部、
２，１２はフインガー接触子、１３は耐弧メタ
ル、１４は可動接触子である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 円周方向に複数個の素子に分割されたフインガ
   ー接触子にて構成されたチユーリツプ形接触部で
   あつて、このチユーリツプ形接触部に対向して配
   設された可動接触子が前記フインガー接触子に接
   離するものにおいて、 前記フインガー接触子の全素子のうち、一部の
   素子のみに耐弧メタルを装着するとともに、 この耐弧メタルはその先端部が前記フインガー
   接触子の先端部よりも前記可動接触子側に突出
   し、かつ前記可動接触子が接離するように配設さ
   れた、 ことを特徴とするチユーリツプ形接触部。