JPH04224600A - 細胞毒性成分を有する黄体形成ホルモン放出ホルモン類似体 - Google Patents

細胞毒性成分を有する黄体形成ホルモン放出ホルモン類似体

Info

Publication number
JPH04224600A
JPH04224600A JP3072936A JP7293691A JPH04224600A JP H04224600 A JPH04224600 A JP H04224600A JP 3072936 A JP3072936 A JP 3072936A JP 7293691 A JP7293691 A JP 7293691A JP H04224600 A JPH04224600 A JP H04224600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lys
peptide
trp
arg
lhrh
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3072936A
Other languages
English (en)
Inventor
Andrew V Schally
アンドリュー ブイ シャリー
Tamas Janaky
タマス ジャナキー
Atilla Juhasz
アティラ ジュハツ
Sandor Bajusz
サンドー バジュツ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JPH04224600A publication Critical patent/JPH04224600A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/02Bacterial antigens
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • C07K7/23Luteinising hormone-releasing hormone [LHRH]; Related peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/04Peptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【LHRH類似体】本発明は、N.C.I.(NIH)
によって認められた、付与番号40003および400
04で政府の支持の元で作成されたものである。アメリ
カ合衆国政府は、本出願に特定の権利を有している。
【0002】
【発明の背景】本発明は、細胞毒性部分を含み、性腺刺
激ホルモンを哺乳類の下垂体より放出させることに影響
を及ぼしており、抗腫瘍化効果(antineopla
stic effect) を有する新規なペプチドに
関するものである。さらに詳しく述べると、本発明は、
pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−
Leu−Arg−Pro−Gly−NH2 、の構造を
有する黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)の類
似体、およびそれらの塩、およびこれらの類似体を使用
した薬組成物および方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】視床下部の黄体形成ホルモン放出ホルモ
ン(LHRH)は、生殖腺における性ステロイドの合成
を刺激する性腺刺激ホルモン(LHおよびFSH)の下
垂体放出を制御している。
【0004】ホルモン感受性腫瘍の新しい治療方法が、
LHRHの作用薬および拮抗薬を使用することによって
発達してきた(エー  ブイ  シャリー(A.V.S
chally) およびエー  エム  コマル−シャ
リー(A.M.Comaru−Schally)、セム
  エンドクリノル(Sem. Endocrinol
.)、第5巻、ページ389〜398、1987)。あ
るLHRH作用薬は、6、10、または両方の位置を置
換すると、LHRHよりかなり活性化され、また、活性
期間も長くなる。以下に示す超作用薬は、臨床で使用さ
れているものである:[D−Leu6 ,NH−Et1
0]LHRH   (ロイプロライド(Leuprol
ide); ジェー  エーヴィルチェツ−マルティネ
ツ(J.A.Vilchez−Martinez)ら、
バイオケミカル  バイオフィジカル  レサーチ  
コムニケーション(Biocem.Biophys.R
es.Commun.)、第59巻、ページ1226〜
1232、1974)[D−Trp6 ]LHRH  
 (デカペプチル(Decapeptyl)、ディー 
 エッチ  コイ(D.H.Coy) ら、ジャーナル
  オブ  メディカル  ケミストリー(J.Med
.Chem.) 、第19巻、ページ423〜425,
1976)[D−Ser(tBu)6 ,NH−Et1
0]LHRH   (ブセレリン(Buserelin
) 、ダブル  コエニック(W.Koenig)ら、
イン(In:) 、アール  ウォルター(R.Wal
ter)およびジェーマイエンホファー(J.Meie
nhofer)(著)、ペプチド:化学、構造および生
物学(Chemistry,Structure an
d Biology) .プロシーディングス  オブ
  ザ  フォース  アメリカン  ペプチド  シ
ンポジウム(Proceedings of the 
Fourth American Peptides 
Symposium) .アン  アーボー  サイエ
ンス(Ann Arbor Science) 、アン
  アーボー(Ann Arbor) 、MI、197
5、ページ883〜888)[D−Ser(tBu)6
 ,NH−NH−CO−NH2 10]LHRH   
(ゾラデックス(Zoladex) 、エーエス  ダ
ッタ(A.S.Dutta) ら、ジャーナル  オブ
  メディカル  ケミストリー(J.Med.Che
m.) 、第21巻、ページ1018〜1024,19
78)[D−Nal(2)6 ]LHRH   (ナフ
ァレリン(Nafarelin)、ジェー  ジェー 
 ネストー(J.J.Nestor)ら、ジャーナル 
 オブ  メディカル  ケミストリー(J.Med.
Chem.) 、第25巻、ページ795〜801,1
982)。
【0005】LHRH分子の1、2、3、6の位置およ
び必要に応じて5および10の位置で置換を行うことに
よって、下垂体からLHおよびFSHが放出することを
阻害し、ホルモン依存性の癌(前立腺、胸部および膵臓
)の処置における治療剤としての潜在力を有する(エー
  ブイ  シャリー(A.V.Schally) 、
イン  ジェネラルギネコロジー(in Genera
l Gynecology) 、第6巻、パルテノン 
 プレス(Parthenon Press) 、カー
ンフォース(Carnforth) 、イングランド、
1989、ページ1〜20)強力な拮抗薬を作製するこ
とができる(エム  ジェー  カルテン(M.J.K
arten)およびジェー  イー  リヴィエル(J
.E.Rivier)、エンドクライン  レビュー(
Endocrine Review)、第7巻、ページ
44〜66、1986;エス  バジュスツ(S.Ba
jusz)ら、イント  ジェー  ペプチ  プロト
  リス(Int. J. Pept. Prot. 
Res.)、第32巻、ページ425〜435、198
8)。
【0006】理想とする抗癌剤は、理論的には、正常な
細胞を傷つけずに癌細胞を根絶するものである。抗腫瘍
化剤を含むホルモンは、レセプター含有腫瘍をターゲッ
トにした化学療法を効率的に行うことによって問題を解
決する。ホルモン−薬複合体の理想的な作用メカニズム
は、上記複合体が細胞膜のレセプターに結合した後、ハ
イブリッド分子のインターナリゼーションがおこり、薬
または生化学的に活性化された誘導体がエンドソームま
たは二次リソソーム中の担体ホルモンから放出されるも
のである。さらに、このように放出された物質は、小胞
膜を通ってサイトゾルにいき、最終的なターゲット部位
に到達する。このようなメカニズムによって効果のある
複合体では、薬とホルモン間の結合は、ターゲットとす
る腫瘍細胞中への複合体のインターナリゼーション前は
安定でなければならないが、このインターナリゼーショ
ン後は効果的に切断されなければならない。
【0007】多くのヒトの腫瘍は、ホルモン依存性ある
いはホルモン応答性であり、ホルモンレセプターを含ん
でいる。これらの腫瘍のうちあるものは、性ホルモンあ
るいは成長因子に依存性あるいは応答性であるか、また
は、非常に依存性の強いあるいは応答性の強い成分を含
んでいる。残りの腫瘍または腫瘍成分は、あまり依存性
が強くない。乳腺癌腫は、エストロゲン、プロゲステロ
ン、グルココルチコイド、LHRH、EGF、IGF−
I、およびソマトスタチンレセプターを含んでいる。ペ
プチドホルモンレセプターは、また急性白血病、前立腺
−、胸部−、膵臓−、卵巣−、子宮−癌、結腸癌および
脳腫瘍において検出されていた(エムエヌ  ポラク(
M.N.Pollak)ら、カンサー  レット(Ca
ncer Lett.)、第38巻、ページ223〜2
30、1987;エフ  ペコネン(F.Pekone
n) ら、カンサー  リサーチ(Cancer Re
s.) 、第48巻、ページ1343〜1347,19
88;エムフェケテ(M.Fekete)ら、ジェー 
 クリン  ラボ  アナル(J. Clin. La
b. Anal.) 第3巻、ページ137〜147,
1989;ジー  エモンス(G.Emons) ら、
ユーロ  ジェー  カンサー  オンコロ(Eur.
 J. Cancer Oncol.) 、第25巻、
ページ215〜221,1989)。 また、LHRHの作用類似体および拮抗類似体は、とも
に、ヒトの胸部癌細胞膜に結合し、さらに膵臓癌の細胞
膜にも結合するが、後者の腫瘍はホルモン非依存性であ
ることが知られている(エム  フェケテ(M.Fek
ete)ら、エンドクリノロジー(Endocrino
logy) 、第124巻、ページ946〜955,1
989;エム  フェケテ(M.Fekete)ら、パ
ンクレアズ(Pancreas)、第4巻、ページ52
1〜528,1989)。また、色素胞刺激ホルモン(
MSH)、上皮増殖因子、インシュリン、およびLHR
Hの作用類似体および拮抗類似体等の生化学的に活性な
ペプチド(エル  ジェネス(L.Jennes)ら、
ペプチド(Peptides)、第5巻、ページ215
〜220,1984)はターゲット細胞にエンドサイト
ーシスによって取り込まれていることが報告された。
【0008】癌治療において使用されているアルキル化
剤は、基本的に非選択的作用メカニズムを示す。これら
のアルキル化剤は、アルキル基を種々の細胞構成成分に
運搬することによって細胞毒性効果を発揮することによ
って作用するものである。核内におけるDNAのアルキ
ル化は、細胞を死滅させるような主要な相互作用を生じ
させていると考えられる。しかし、物理学的条件下では
、1つのアルキル化剤がイオン化されたカルボキシル基
およびリン酸基、ヒドロキシル基、チオールおよび電荷
されていない窒素部分等のすべての細胞求核性試薬をア
ルキル化することができる。ナイトロジェンマスタード
(クロラムブシル、シクロホスファミド、およびメルフ
ァラン)は、臨床に使用されている最も古い抗癌剤であ
る。これらは、すべて、分子内環化によって環状のアジ
リジニウム(エチレニモニウム(ethylenimo
nium))のカチオン誘導体を形成しており、直接あ
るいはカルボニウムイオンの形成を通じて、アルキル基
を細胞求核性試薬に運んでいる。チオ−TEPA様の薬
を含んでいるアジリジン部分は、同様のメカニズムによ
って作用している。
【0009】シクロプロパンもアルキル化剤である。非
常に歪んでいる環は、細胞求核性試薬によって切断され
やすい。上記環は、エピマー化反応において一重項のビ
ラジカル転位および双性イオン転位状態に切断されるた
め、DNAの細胞求核性塩基との相互作用に対してアル
キル化剤として作用できる。シクロプロピル基をジスタ
マイシン(distamycin)(天然の抗ウィルス
性抗腫瘍剤)に導入することによって、細胞増殖抑制活
性が4倍増加する(ケー  クロウィッキー(K. K
rowicki) ら、ジャーナル  オブ  メディ
カル  ケミストリー(J. Med. Chem.)
 、第31巻、ページ341〜345、1988)。
【0010】すべての臨床に使用されているアルキル化
剤のほとんどは、二価性であり、2つの別個の分子を架
橋し、または1分子の2か所の別の細胞求核部位をアル
キル化することができる。このDNAとの架橋は、タン
パク質等の1本鎖内、2本の相補的鎖間、またはDNA
および他の分子間にある。アルキル化剤の細胞毒性は架
橋効果と相関性があると考えられている(ジェー  ジ
ェー  ロバート(J.J.Roberts) ら、ア
ドバ  ラジアト  バイオロ(Adv. Radia
t. Biol.)、第7巻、ページ211〜435、
1978)。
【0011】シスプラチン(シス−ジアミンジクロロプ
ラチナム(cis−diaminedichlorop
latinum) )は、長い間癌の治療に用いられて
きた物質である。側鎖の構造に関するシスプラチンとの
LHRHの類似体は、ラットの下垂体およびヒトの胸部
癌細胞の膜レセプターと高い親和性を有する(エス  
バジャスツ(S.Bajusz)ら、プロシーディング
  オブ  ナショナル  アカデミー  オブ  サ
イエンス(Proc. Natl. Acad. Ac
ad. Sci.)  U.S.A.、第86巻、ペー
ジ6313〜6317,1989)。細胞毒性のある銅
(II)およびニッケル(II)錯体を適当に修飾され
たLHRHの類似体に導入することによって、高いホル
モン活性およびヒトの胸部癌細胞膜上のLHRHレセプ
ターとの親和性を有する化合物となる。多くのこれらの
金属ペプチドは、ヒトの胸部および前立腺細胞株に対す
るインヴィトロ(in  vitro)の細胞毒性活性
を有する。具体的には、 pGlu−His−Trp−
Ser−Tyr−D−Lys[Ahx− A2 bu(
SAL) 2 (Cu)]−Leu−Arg−Pro−
Gly− NH 2 は、 [3 H]チミジンのヒト
乳腺細胞株MDA−MB−231への導入を10μgの
投与量で87%阻害する。
【0012】癌の化学療法において使用される多くの薬
はその構造中にキノン基を含んでいる。アドリアマイシ
ン、ダウノルビシン、マイトマイシンCおよびマイトキ
サントロン等のアントラサイクリン抗腫瘍抗体は、特定
の塩基間に挿入することによってDNAに結合し、新し
いRNAまたはDNA(または両方)の合成を阻害し、
DNA鎖を切断し、細胞の複製を阻害する。キノン基の
生化学的還元反応によって、DNA鎖の切断を誘導する
フリーのラジカル(スーパーオキシドおよびヒドロキシ
ラジカル)が形成される(バチャー(Bachur)ら
、カンサー  リサーチ(Cancer Resear
ch) 、第38巻、ページ1745〜1750,19
78)。その他の経路としては、キノンをハイドロキノ
ンに還元した後、アルキル化中間体、キノンメチドに変
化する(ムア(Moore) ら、ドラッグ  エクッ
スペ  クリニ  レス(Drug Exp. Cli
n. Res.)、第12巻、ページ475〜494,
1986)。 ダウノルビシンはペプチド担体色素胞刺激ホルモン(M
SH)に連結され、このような複合体は、薬を用いない
場合に比べてマウスのメラノーマ細胞に対する毒性が強
いことが分かった(ジェー  エム  ヴァルガ(J.
M.Varga) 、メタボリック  エンザイモロジ
ー(Meth. Enzymol.)、第112巻、ペ
ージ259〜269、1985)。2−メチルアントラ
キノン誘導体は、低酸素の腫瘍化細胞に対して細胞毒性
活性を有している(ティーエス  リン(T.S.Li
n) ら、ジャーナル  オブ  メディカル  ケミ
ストリー(J. Med. Chem.) 、第23巻
、ページ1237〜1242,1980)。
【0013】多くの代謝拮抗剤は、細胞葉酸塩代謝にお
いて重要であるため、潜在的に化学治療のためには有効
である(イー  ディー  ゴールドマン(E.D.G
oldman) ら、著、フォリル  アンド  アン
チフォイル  ポリグルタメイト(Folyl and
 AntifolylPolyglutamates.
) 、プレナム  プレス(Plenum press
)、ニューヨーク、1983)。メトトレキセート  
{N−[p[[(2,4−diamino−6−pte
ridinyl)methyl]methylamin
o]benzoyl]}−glutamic acid
 は、ジヒドロ葉酸レダクターゼの機能を阻害する葉酸
拮抗剤であり、このようにしてチミジル酸、プリン塩基
、およびセリン、メチオニンのアミノ酸の合成を阻害し
、これによってDNA、RNA、およびタンパク質の形
成を阻害する。
【0014】まず、アルキル化剤、クロラムブシル  
{4−[4−(bis[2−chloroethyl]
amino)phenyl}−butylic aci
d をLHRH作用剤および拮抗剤に導入することによ
って、活性の低いもしくは活性のない化合物を生じさせ
る(ケー  チャンナバサヴァイア(K.Channa
basavaiah) およびジェー  エム  スチ
ュワート(J.M.Stewart) 、バイオケム 
 バイオフィズ  リサーチ  コミュニ(Bioch
em. Biophys. Res. Commun.
)、第86巻、ページ1266〜1273(1979)
、シー  ワイ  ボワーズ(C.Y.Bowers)
ら、バイオケム  バイオフィズ  リサーチ  コミ
ュニ(Biochem. Biophys. Res.
 Commun.)、第61巻、ページ698〜703
(1974)、ケー  チャンナバサヴァイア(K.C
hannabasavaiah) ら、イー  グロス
(E.Gross) およびジェー  マイエンホファ
ー(J.Meienhofer)(著)、ペプチド(P
eptides)、プロシーディングス  オブ  ザ
  シックスス  アメリカン  ペプチド  シンポ
ジウム(Proceedings of the Si
xth American Peptide Symp
osium) 、ピアース  ケム  コーポレーショ
ン  ロックフォード(Pierce Chem. C
o. Rockford) 、イリノイ(IL)、19
79、ページ803〜807中)。
【0015】LHRH類似体を含むD−メルファラン(
ナイトロジェンマスタード型アルキル化剤、4−[bi
s{2−chloroethyl}amino]−D−
phenylalanine )は、高い作用および拮
抗活性を持ち、ラットの下垂体、ヒトの胸部および前立
腺の癌細胞膜に高い親和性をもって結合する(エス  
バジャスツ(S.Bajusz)ら、プロシーディング
オブナショナル  アカデミー  オブ  サイエンス
(Proc. Natl. Acad. Acad. 
Sci.)U.S.A.、第86巻、ページ6318〜
6322,1989)。この結合は、可逆的であり、L
HRHレセプターのアルキル化は起きない。ヒトの胸部
癌細胞株T−47Dおよびラット乳腺癌細胞株MT−4
およびMT−5の培養において、高い毒性活性( [3
 H]チミジン導入阻害)が検出された。
【0016】
【発明の概要】癌および癌成分に依存性のある性ホルモ
ンおよび成長因子は、患者のシステムにおけるこれらの
因子の量を減らすことによって抑制される。しかしなが
ら、このことは、残存する非依存性の癌または癌成分の
問題を解決するわけではない。フェケテら(上記参照)
に示されるように、LHRHレセプターは、性ホルモン
または成長因子に依存しない癌および癌成分中に存在ま
たは出現している。
【0017】このように、細胞毒性部分を含むLHRH
類似体は、化学治療剤の担体として作用する。このよう
なペプチドは、LHRHレセプターに結合し、レセプタ
ー部位を破壊しないため、このように修飾された細胞毒
性LHRH類似体にターゲットの選択性を供給し、「細
胞特異性」となれる。インターナリゼーション後、これ
らのハイブリッド化合物の細胞毒性成分は、細胞内の諸
反応を阻害し、癌細胞を死滅させる。
【0018】担体ペプチド分子に連結することができる
臨床に使用されている抗癌剤の中には多くの化合物が存
在する。連結は、細胞毒性部分の官能基およびペプチド
の遊離アミノまたはカルボキシル基の修飾によって行わ
れる。
【0019】本発明には、高い作用または拮抗活性を有
し、キノン構造を有する部分(ナフトキノン類およびア
ンオトラキノン類をこれらの部分が誘導されるさらに低
級のアルキルで適当に置換する)等の細胞毒性側鎖、ナ
イトロジェンマスタード等のアルキル化剤、シクロプロ
ピル、アジリジニル、およびエポシキ等の三角環をもつ
物質、抗腫瘍抗体およびメトトレキシオイル(meth
otrexoyl)等の代謝拮抗剤を含んでいるような
LHRH類似体の問題を解決するものである。ほとんど
の化合物は、細胞培養において様々なヒトの胸部癌の細
胞株の成長をかなり阻害する。
【0020】本発明の化合物は、式Iに表されるもの、
ならびにそれらの薬学上許容できる酸および塩基添加塩
である。
【0021】X− R1 −R2 −R3 −Ser−
R5 −R6 (Q)−Leu−Arg−Pro− R
10−NH2       Iただし、R1はpGlu
または D−Nal(2) であり、R2はHis ま
たは D−Phe(4Cl) であり、R3はTrp 
、D−Trp または D−Pal(3) であり、R
5はTyr またはArg であり、R6はD−Lys
 または D−Ornであり、R10はGly または
 D−Alaであり、Xは水素または炭素数2〜5の低
級アルカノイル基であり、Qは下記の式で表される構造
を有する細胞毒性物質である。
【0022】       −Q4 または−A(Q3 ) または−
B(Q1 ) 2 または −B(AQ2 ) 2  
      II        III      
      IV(a)            IV
(b)   ただし、 Aは −NH−(CH2 ) n −C
O−または −OC−(CH2 ) n −CO−( 
nは2〜6)であり、Bは−HN−CH2 −(CH2
 ) m −CH(NH)− (CH2 ) n −C
O−( mは0または1、nは0または1)であり、R
6 のアミノ基に結合するA−またはB−の −CO部
分、および −B(AQ2 ) 2 基において、 B
のアミノ基に結合するA−の −CO部分は、Q1 が
 DまたはL−Mel 、シクロプロパンカルボニル(
cyclopropanecalbonyl)、アジリ
ジン−2−カルボキシル(aziridine−2−c
arboxyl)、エポキシアルキルまたは1,4−ナ
フトキノン−5−オキシカルボニル−エチル(1,4−
naphthoquinone−5−oxycarbo
nyl−ethyl)であり、Q2 が Q1 、アン
トラキノニルアルコキシ(anthraquinony
lalkoxy)またはドキソルビシニル(doxor
ubicinyl) であり、Q3 が Q2 、マイ
トマイシニル(mitomicinyl) 、エスペラ
マイシニル(esperamicinyl) またはメ
トトレキソイル(methotrexoyl)であり、
Q4 が Q1 またはメトトレキソイル(metho
trexoyl)である。
【0023】式Iの化合物は、固相法および古典(cl
assical) (溶液)合成との組み合わせによっ
て調製することができる。
【0024】式Iの化合物は、式VIの中間ペプチドよ
り調製されることが好ましい。
【0025】
【化1】
【0026】ただし、R1、R2、R3、R5、R6お
よびR10は上記した通りであり、X1は炭素数2〜5
のアシル基または、R1がpGluであるときは水素で
あり、X2は0またはHis のイミダゾル  ニトロ
ゲンの保護基であり、X4は水素またはSer のヒド
ロキシ基の保護基であり、X5は水素またはTyr の
フェノール性ヒドロキシル基の保護基、またはArg 
のグアニジノ基の保護基であり、X6は水素またはLy
s 、Orn の保護基であり、X8は水素またはAr
g のグアニジノ基の保護基であり、X10は水素また
は樹脂中に導入されるベンズヒドリル基である。
【0027】式VIのペプチドは固相法によって合成さ
れることが好ましい。
【0028】式VIIの中間ペプチドは、Aでアシル化
されることによって、式VI(X2、X4、X5、X6
、X8およびX10は水素である)のペプチドより得ら
れるものである。
【0029】
【化2】
【0030】ただし、X1、R1、R2、R3、R5、
R6、R10およびAは上記した通りである。
【0031】適当に保護されたBを有する式VI(X2
、X4、X5、X6、X8およびX10は水素である)
のペプチドのアシル化によって、脱保護後、式VIII
の中間ペプチドが生ずる。
【0032】
【化3】
【0033】ただし、X1、R1、R2、R3、R5、
R6、R10およびBは上記した通りである。
【0034】さらに適当な方法によると、式VIIIの
中間ペプチドは、式VIIIAの中間ペプチドの脱保護
し、さらに適当に保護されたR6 [B(X6 )2 
]を保護されたR6 (X6 )の代わりに6の部位に
導入する以外は、式VIの中間ペプチドのときと同様の
固相法によって調製することによって得られるものであ
る。
【0035】
【化4】
【0036】ただし、X6は水素またはヂアミノ酸側鎖
の保護基であり、R1、R2、R3、R5、R6、R1
0、A、X1、X2、X4、X5、X6、X8およびX
10は上記した通りである。
【0037】QがB(Q1 )2 である式Iの化合物
を生産するために、式VIIIのペプチドを、例えば、
N末−保護アミノ酸、例えばBoc−D−またはBoc
−L−Mel 、Trt−Azy、エピブロモヒドリン
、5(3−クロロプロピオニルオキシ)−1,4−ナフ
トキノン(5(3−choloropropionyl
oxy)−1,4−naphthoquinone) 
またはシクロプロパンカルボニル−クロライド等のアル
キルまたはアルカノイルハロゲン化物と反応させた。ま
たは、式VIの化合物を、BおよびQが上記したもので
ある前形成されたB(Q1 )2 と連結した式Iのペ
プチドより生産してもよい。
【0038】QがB(AQ2 )2 である式Iの化合
物を生産するために、式VIIIのペプチドを、Aおよ
びQ2 は上記したものである前形成された(AQ2 
)と連結した。または、QがB(AQ2 )2 である
式Iの化合物を、まず式VIIIのペプチドをA部分の
アシル化剤と反応させ、次に、例えばBoc−D−また
はBoc−L−Mel 、Trt−Azy 、エピブロ
モヒドリン、2−ヒドロキシメチルアントラキノン、2
−ヒドロキシメチルナフトキノン、またはドキソルビシ
ンと反応させることによって調整しても良い。
【0039】QがA(Q3 )である式Iの化合物の合
成は、Ω−アミノアルカノイック酸(Ω−aminoa
lkanoic acid)またはα,Ω−ジカルボン
酸 (α,Ω−dicarboxylicacid)を
用いて式VIのペプチドのD−Lys の側鎖を伸長さ
せ、例えば、2−ヒドロキシメチル  アントラキノン
、ドキソルビシン、マイトマシンCまたはメトトレキセ
ートと連結させることによって行われた。この際、Qが
A(Q3 )である式Iの化合物を、式VIのペプチド
をAおよびQが上記したものである前形成されたA(Q
3 )と反応させることによっても調製できる。
【0040】QがQ4 である式Iの化合物の調製方法
は、例えば、式VIのペプチドをD−Mel 、Boc
−D−またはBoc−L−Mel 、Trt−Azy 
、シクロプロパンカルボニル−クロライド、エピブロモ
ヒドリン、5(3−クロロプロピオニルオキシ)−1,
4−ナフトキノン(5(3−chloropropio
nyloxy)1−4−naphthoquinone
) またはメトトレキサートと反応させることよりなる
。適当には、この反応は、X1 が水素または炭素数2
〜5の低級アルカノイル基であり、さらに他のすべての
Xが水素であるときに行われる。
【0041】薬組成物は、式Iの化合物を、長期間注入
できるように、ポリ(DL−ラクタイド−コ−グリコラ
イド)(poly(DL−lactide−co−gl
ycolide)) から形成されたマイクロカプセル
(微粒子(microspheres))またはマイク
ログラニュール(微粒子(microparticle
s))を含む薬学上使用可能な担体と混合することによ
って調製される。
【0042】
【好ましい実施態様の記載】本発明を簡単に記載するた
めに、通常ペプチド技術として使用されていたり、IU
PAC−IUB  コミッション  オン  バイオケ
ミカル  ノーメンクラチャー(IUPAC−IUB 
Commission on Biochemical
 Nomenclature)によって推奨されている
[ヨーロピアン  ジャーナル  オブ  バイオケミ
ストリー(European. J. Biochem
.) 、第138巻、ページ3〜37(1984)]ア
ミノ酸、ペプチド、およびこれらの誘導体の従来技術は
省略する。
【0043】個々のアミノ酸残基は、アミノ酸の普通名
称、例えば、pGluはピログルタミン酸、His は
ヒスチジン、Trp はトリプトファン、Ser はセ
リン、Tyr はチロシン、Lys はリシン、Orn
 はオルニチン、Leu はロイシン、Arg はアル
ギニン、Proはプロリン、Gly はグリシン、Al
a はアラニン、Phe はフェニルアラニンというよ
うに省略する。アミノ酸残基が同質異性体である際には
、特に記載のない限りL−体のアミノ酸を表している。
【0044】本発明において通常使用されないアミノ酸
については、以下のようにして省略する:D−Mel 
は、4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]−D−フ
ェニルアラニン(4−[bis(2−chloroet
hyl)amino]−D−phenylalanin
e )、 A2 prは、2,3−ジアミノプロピオニ
ン酸(2,3−diaminopropionic a
cid) 、D−Nal(2)は、3−(2−ナフチル
)−D−アラニン(3−(2−naphthyl)−D
−alanine)、D−Pal(3)は、3−(3−
ピリジル)−D−アラニン(3−(3−pyridyl
)−D−alanine) 、D−Phe(4Cl)は
、4−クロロ−D−フェニルアラニン(4−chlor
o−D−phenylalanine)である。
【0045】ペプチド配列は、N−末のアミノ酸が左側
にあり、C−末のアミノ酸が右側にあるという従来に方
法によって記載されている。
【0046】他の省略事項に関しては、以下の通りであ
る AcOH          酢酸 Ac2 O          無水酢酸Ahx   
         6−アミノヘキサノイル(6−am
inohexanoyl) Azy         
   アジリジン−2−カルボニル(aziridin
−2−carbonyl) Boc         
   t−ブトキシカルボニル(tert.butox
ycarbonyl) Bzl           
 ベンジル(benzyl)CPC         
   シクロプロパンカルボニル(cycloprop
anecarbonyl)DCB          
  2,6−ジクロロベンジル(2,6−dichlo
robenzyl)DCC            N
,N´−ジシクロヘキシルカルボジイミド      
            (N,N, −dicycl
ohexylcarbodiimide)DCM   
         ジクロロメタンDIC      
      N,N´−ジイソプロピルカルボジイミド
                  (N,N, −
diisopropylcarbodiimide) 
DMF            ジメチルホルムアミド
DOX            ドキソルビシン(アド
リアマイシン)EPP            エポキ
シ−プロピルESP            エスペラ
マイシン(Esperamycin) Glt    
        グルタロイルHMAQG      
  アントラキノン−2−メチルグルタレート    
              (anthraquin
one−2−methylglutarate) HO
Bt          1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール                  (1−h
ydroxybenzotriazole)HOPCP
        ペンタクロロフェノールHPLC  
        高速液体クロマトグラフィーMeCN
          アセトニトリルMeOH    
      メタノールMIT           
 マイトマイシンCMTX            メ
トトレキセート(アメトプテリン(amethopte
rin))NQCE          1,4−ナフ
トキノン−5−オキシカルボニルエチル       
           (1,4−naphthoqu
inone−5−oxycarbonylethyl)
 TEA            トリエチルアミンT
FA            トリフルオロ酢酸THF
            テトラヒドロフランTos 
           4−トルエンスルフォニル(4
−toluenesulfonyl) Z(2−Cl)
    2−クロロ−ベンジルオキシカルボニル   
               (2−chloro−
benzyloxycarbonyl)Z      
          ベンジルオキシカルボニル式Iの
LHRH類似体が特に好ましい。
【0047】
【化5】
【0048】ただし、R1はD−Nal(2)であり、
R2はD−Phe(4Cl)であり、R3はD−Trp
 または D−Pal(3) であり、R5はTyr 
またはArg であり、R6はD−Lys であり、R
10はD−Ala であり、Xはアセチルであるのと同
様に、以下のペプチド類、R1はpGluであり、R2
はHis であり、R3はTrp であり、R5はTy
r であり、R6はD−Lys または D−Ornで
あり、R10はGly であり、Xは水素である。
【0049】Qは、以下の式によって表せる細胞毒性を
有する物質である。
【0050】
【化6】
【0051】Aは6−アミノヘキサン酸またはグルタル
酸残基であり、BはA2 prQ2 はQ1、アントラ
キノン−2−メトキシ(anthraquinone−
2−methoxy) またはドキソルビシニルであり
、Q3 はQ2、マイトマイシン−C−イル、エスペラ
マイシニルまたはメトトレキソイルであり、Q4はQ1
またはメトトレキソイルである。
【0052】特に、最も好ましい実施態様を表1および
表2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】本発明のペプチドは、酸を添加した塩等の
薬学上使用でき、毒性のない塩の状態で投与される。酸
を添加した塩の例としては、ハイドロクロライド、ハイ
ドロブロマイド、硫酸塩、リン酸塩、フマル酸塩、グル
コン酸塩、タンニン酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエ
ン酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、アルギン酸塩、パー
モエート(pamorate)、リンゴ酸塩、アスコル
ビン酸塩、酒石酸塩等が挙げられる。
【0056】ポリ(DL−ラクタイド−コ−グリコライ
ド)(poly(DL−lactide−co−gly
colide)) より形成されるこれらのペプチドの
マイクロカプセルまたは微粒子は、長期配合システムで
あり、好ましい。また、等張食塩水、リン酸バッファー
溶液等で薄めて血管内に投与することによっても使用で
きる。
【0057】薬組成物は、通常、公知の薬学上使用でき
る担体と複合化したペプチドを含むものである。また、
ほとんどの場合、投与量は、血管内投与の場合、患者の
体重のkg当たり約1〜100マイクログラムである。 全体的に、これらのペプチドを用いた治療は、通常、L
HRHの他の作用剤および拮抗剤を用いた治療方法と同
様にして行われる。
【0058】これらのペプチドは、抗腫瘍効果を得るた
めに、血管内に、皮下に、筋肉内に、鼻腔内に、または
腟内に投与される。効果的な投与量は、投与形態および
処理対象によって変化する。典型的な投与形態の例とし
て、ペプチドを含んだ生理食塩水を体重kg当たり約0
.1〜2.5mg、投与できるように調製し、投与する
ことが挙げられる。
【0059】本発明は好ましい実施態様について記載さ
れているが、本明細書に添付した請求項に記載した本発
明の趣旨を損なわない限り、当業者にとって明白である
変更や修飾を防ぐものではないと解する。効果を余り損
なわないような公知の置換もまた、本発明において用い
ることができる。
【0060】
【アッセイ方法】本発明の化合物は、強い下垂体からの
性腺刺激ホルモンの放出効果を示し、腫瘍細胞膜に結合
し、細胞培養時の[ 3H]チミジンのDNAへの取り
込みを阻害する。
【0061】(a)LH放出およびLH−RH阻害活性
インビトロ(in vitro)のLH放出に対する化
合物の効果は、超融合(superfused)したラ
ットの下垂体細胞システムを用いることによってアッセ
イされる[エスヴァイ(S.Vigh)およびエー  
ブイ  シャリー(A.V.Schally) 、ペプ
チド(Peptides)、第5版、第1巻、ページ2
41〜247(1984);ブイ  サーナム(V.C
sernus) およびエー  ブイ  シャリー(A
.V.Schally) 、イン  ニューロエンドク
ライン  リサーチ  メソッド(Neuroendo
crine Reseach Methods)、著.
ビーグリーンスタイン(B.Greenstein)、
ハーウッド  アカデミック  パブリシャーズ(Ha
rwood Academic Publishers
)、ロンドン(1990)]。
【0062】化合物のLH放出効果は以下のようにして
測定される:それぞれのペプチドを、20〜100pM
で3分間(1ml灌流液)、細胞を通じて灌流し、収集
した分画の1ml中のLHの含量をラジオイムノアッセ
イ(放射線免疫検定法)(RIA)によって測定する。 ペプチド量を同様にして灌流された3nMのLHRHの
量と比較する。
【0063】ペプチドのLH−RH阻害効果は以下のよ
うにして測定される:それぞれのペプチドを1nMで9
分間(3ml灌流液)、細胞を通じて灌流した直後に、
同濃度のペプチドおよび3nMLHRHを含んでいる混
合物を3分間投与する。次に、30間隔で(30、60
、90、120分)3分間(1ml灌流液)、3nMの
LHRHを4回連続して注入する。収集した分画の1m
l中のLHの含量をRIAによって測定する。
【0064】(b)インビボ(in vivo) の抗
排卵活性ペプチドの活性は、[エー  コルビン(A.
Corbin)およびシー  ダブル  ビーティー(
C.W.Beattie) 、エンドクル  リス  
コムニ(Endocr. Res. Commun.)
、第2巻、ページ1〜23(1975)]に記載されて
いるようにして、4日周期のラットで測定した。
【0065】(c)レセプター結合性 ペプチドのヒトの胸部癌細胞膜との親和性は、標識され
たLHRHおよび[D−Trp6 ] LHRHを用い
て測定する。アッセイは、ティー  カダー(T.Ka
dar) ら、プロシーディング  オブ  ナショナ
ル  アカデミー  オブ  サイエンス(Proc.
 Natl. Acad. Sci.)  U.S.A
.、第85巻、ページ890〜894(1988)およ
びエム  フェケテ(M.Fekete)ら、エンドク
リノロジー(Endocrinology) 、第12
4巻、ページ946〜955(1989)に記載されて
いるのと同様にして行う。
【0066】(d)細胞毒性テスト 式Iのペプチドの[ 3H]チミジンの単層の培養物、
ヒトの乳腺腫瘍細胞株MCF−7のDNAへの取り込み
阻害能を、[ブイ  ケー  ソンダック(V.K.S
ondak)ら、カンサー  リサーチ(Cancer
 Research) 、第44巻、ページ1725〜
1728(1984);エフホルチェル(F.Holz
el)ら、ジェー  カンサー  リスクリニ  オン
コル(J. Cancer Res. Clin. O
ncol.) 、第109巻、ページ217〜226(
1985);エム  アルバート(M.Albert)
ら、ジェー  カンサーリス  クリニ  オンコル(
J. Cancer Res. Clin. Onco
l.) 、第109巻、ページ210〜216(198
5)]に記載されているようにして、測定する。
【0067】
【ペプチドの合成】本発明のペプチドは、ペプチドの技
術における当業者によってよく知られている方法によっ
て調製される。よく利用される技術の要旨は、エム  
ボダンスキー(M.Bodanszky) 、プリンプ
ル  オブ  ペプチド  シンテシス(Princi
ples of Peptide Synthesis
) 、スプリンガー−バーラグ(Springer−V
erlag) 、ハイデルベルグ、1984に記載され
ている。古典(classical) 溶液合成は、論
文、「メソデン  デル  オルガニシュ  ケミー(
Methoden der Organische C
hemie)」(ホウベン−ウェイル(Houben−
Weyl) )第15巻、シンテス  フォン  ペプ
チデン(Synthese von Peptiden
) 、第1および第2部、ジョージ  ティエメ  フ
ァーラグ(Georg Thieme Verlag)
 、シュツトガルト(Stuttgart) 、197
4に詳細に記載されている。その他の固相合成技術は、
ジェー  エム  スチュワート(J.M.Stewa
rt)およびジェー  ディー  ヤング(J.D.Y
oung) 、ソリッド  フェイズ  ペプチドシン
テシス(Solid Phase Peptide S
ynthesis) 、ピアス  ケム  コーポレー
ション(Pierce Chem Co.) 、ロック
フォード、アイエル(IL)、1984(2版)の本お
よびジー  バラニー(G.Barany)ら、イント
  ジェー  ペプチド  プロテインレス(Int.
J.Peptide Protein Res.)、第
30巻、ページ705〜739,1987の雑誌に記載
されている。
【0068】本発明の基礎的なペプチドは、固相法によ
って合成され、細胞毒性の側鎖のみが「古典(clas
sical) 」方法によって導入された。固相合成に
おいて、C末のアミノ酸を不活性固体支持体(樹脂)に
おおよそ接触(連結)させた後、適当な保護アミノ酸(
または時には保護ペプチド)を段階的にC−−>N方向
に添加する。連結工程が終了した後、N末の保護基を新
たに添加されたアミノ酸残基より取り除き、さらに、次
の新しいアミノ酸(適当に保護されている)を添加して
いく。これらすべての目的とするアミノ酸が適当な配列
に連結された後、ペプチドを支持体より切断し、配列中
の残基をなるべく壊さないようにして、残りの保護基よ
り取り外していく。さらに、注意深く精製し、目的とす
る構造が本当に目的とするものなのかを確認するために
、合成生成物の特性を調べなければならない。
【0069】
【好ましい合成の実施態様】本発明の化合物を調製する
特に好ましい方法は、固相合成である;細胞毒性の側鎖
の導入は、溶液中で行われる。R6 がD−Lys ま
たはD−Orn である式Iのペプチドは、好ましくは
式VIの中間ペプチドから調製される:
【0070】
【化7】
【0071】ただし、R1、R2、R3、R5、R6、
R10およびX1は上記した通りであり、X2はR2が
His のときはp−トルエンスルホニル(p−tol
uenesulfonyl) または2,4−ジニトロ
フェニル保護基であり、R2がD−Phe(4Cl)の
ときは0であり、X4はベンジル(Bzl)または2,
6−ジクロロベンジル(DCB)のようなSer のヒ
ドロキシル基の保護基であり、保護基はBzlが好まし
い、X5は、R5がTyr である際にはフェノール性
ヒドロキシル基を保護するためのベンジル、2−Br−
ベンジルオキシカルボニル基(2−Br−benzyl
oxycarbonyl)またはDCB(好ましい)で
あり、またはR5がArg である際にはグアニジノ基
を保護するためのTos (好ましい)、ニトロ基、ま
たはメチル−(t−ブチルベンゼン)−スルホニル基(
2−methyl−(t−butylbenzene)
−sulfonyl)であり、          X
6はZ、Z(2−Cl)(好ましい)等のLys また
はOrn の側鎖アミノ基の保護基であり、X8はAr
g を保護する適当な基、つまりニトロ基、メチル−(
t−ブチルベンゼン)−スルフォニル基またはTos 
(好ましい)であり、X10は樹脂の支持体に導入され
たベンゾヒドリル基またはメチルベンゾヒドリル基を保
護するアミド基であり、ペプチドアミドの合成には市販
されているベンゾヒドリルアミノ−ポリスチレン−2%
ジビニルベンゼン  コポリマー(benzhydry
lamino−polystyrene−2%divi
nylbenzene copolymer)が好まし
い。
【0072】式VIのペプチドの固相合成は、Boc−
保護Gly またはD−Ala をCH2 Cl2 中
のベンゾヒドリルアミン樹脂に接触することによって行
われる。連結は、DICまたはDIC/HOBtを適度
な温度で用いて行われる。Boc 基を除去した後、連
続して保護したアミノ酸(それぞれ3モル以上添加)の
連結をCH2 Cl2 中であるいはBoc−アミノ酸
の溶解性に依存したDMF/CH2 Cl2 中で行わ
れる。各合成段階での連続した連結反応は、カイザー(
Kiser) ら[アナル  バイオケム(Anal.
 Biochem.)、第34巻、ページ595(19
70)]に記載されたニンヒドリンテストによって検出
するのが好ましい。連結が不完全な場合、連結工程は次
のアミノ酸との反応の前のアルファ−アミノ保護基を除
去する前に繰り返す。
【0073】式VIの中間ペプチドの目的とするアミノ
酸配列が得られた後、必要とあれば、N−末のアセチル
化をAc2 O/イミダゾルを用いて行い、次に、X2
、X4、X5、X6、X8およびX10が水素である式
VIのペプチドを産生するために、ペプチド−樹脂をア
ニゾール(anisole) の存在下で液状HFで処
理する。
【0074】式VIIのペプチドは、グルタル酸無水物
を用いて式VIのペプチドをアシル化する、もしくはB
oc−6−アミノヘキサン酸で連結し、さらに脱保護す
ることによって得られる:
【0075】
【化8】
【0076】ただし、X1、R1、R2、R3、R5、
R6、およびR10は上記した通りであり、Aはグルタ
リル基または6−アミノヘキサノイル基である。
【0077】脱保護後のおおよそBoc−で保護された
ジアミノアルカノイド酸(diamino alkan
oic acid) 、適当には2,3−ジアミノ  
プロピオン酸を用いた式VIのペプチド構造物のアシル
化によって、式VIIIのペプチドが生じる:
【0078】
【化9】
【0079】ただし、X1、R1、R2、R3、R5、
R6、およびR10は上記した通りであり、Bはジアミ
ノアルカノイル基(diamino alkanoic
 acid) 、適当には2,3−ジアミノ  プロピ
オニル基である。
【0080】他の合成としては、式VIIIのペプチド
は、適当に保護されたR6 (B)残基、好ましくはB
oc−R 6 [B(Z) 2 ] がBoc−R6 
X6 の代わりに6の部位に導入されている以外、式V
Iの構造を有する中間ペプチドの時と同様の固相法によ
って調製された式VIIIAの中間ペプチドの脱保護に
よっても得られる。
【0081】残基QがB(Q1 )2 である式Iの特
定の化合物は、Boc−D−またはBoc−L−Mel
−OPCP、またはTrt−Azy でアシル化するこ
とによって生成する式VIIIの中間ペプチドより調製
される。シクロプロパン  アルカノイルハロゲン化物
、好ましくは、シクロプロパンカルボニル−クロライド
を、類似体を含む(CPC)2を得るために用いた。エ
ピブロモヒドリンまたは5(3−クロロプロピオニルオ
キシ)−1,4−ナフトキノン(5(3−cholor
opropionyloxy)−1,4−naphth
oquinone) を用いた式VIIIのペプチドの
アルキル化によって、類似体を含む(EPP)2 また
は(NQCE)2 が生じる。
【0082】また、QがB(Q1 )2 である式Iの
化合物は、例えばカルボジイミド反応によってBおよび
Qが上記したものである前形成されたB(Q1 )2 
で連結することによって得られる式VIのペプチドを連
結することによって調製しても良い。
【0083】また、QがB(AQ2 )2 である式I
の化合物は、式VIIIの中間ペプチドおよび2−ヘミ
グルタロイル−オキシメチル−アントラキノン(2−h
emiglutaroyl−−oxymethyl−a
nthraquinone)をカルボジイミドとの反応
においてこれらを一緒に連結するより調製されることが
好ましい。
【0084】QがA(Q3 )である式Iの化合物を生
産するために、マイトマイシンC、MTX、またはドキ
ソルビシンをカルボジイミド反応によって式VIIの中
間ペプチドに結合させる。また、QがA(Q3 )であ
る式Iのペプチドの他の基は、カルボジイミド反応によ
って前形成されたA(Q2 )(例えば、2−ヘミグル
タロイル−オキシメチル−アントラキノン(2−hem
iglutaroyl−oxymethyl−anth
raquinone) またはヘミグルトアロイル−エ
スペラマイシン(hemiglutoaroyl−es
peramycin))を式VIの中間ペプチドと連結
させることによって合成される。
【0085】式VIのペプチドは、1.1 倍等量のT
rt−Azy 、MTXを用いて、またはBoc−D−
またはBoc−L−Mel−OPCPと反応させること
によるカルボジイミド連結法によって、QがQ4である
式Iのペプチドに変換される。式VIのペプチドをシク
ロプロパンカルボニル−クロライドでアシル化すること
によって、CPC部分を有する類似体が得られる。エピ
ブロモヒドリンまたは5(3−クロロプロピオニルオキ
シ)−1,4−ナフトキノン(5(3−chlorop
ropionyloxy)1−4−naphthoqu
inone) を用いた式Iのペプチドのアルキル化に
よって、類似体を含むEPPまたはNQCEが生じる。
【0086】
【ペプチドの精製】未精製の合成生成物(>500mg
)を、球状のC18シリカゲル(ポアサイズ:300オ
ングストローム、粒子サイズ:12μm)(ライニン 
 インク  コーポレーション(RAININ Inc
., Co.,) 社製、ウォバーン(Woburn)
、MA)が充填されたダイナマックスマクロ(DYNA
MAX  MACRO)カラム(41.4×250mm
)(カラムA)を備えたベックマン(BECKMAN)
  Prep−350の予備HPLCシステムによって
精製した。少量(<250mg)のペプチドの精製は、
上記と同様の媒体を充填したダイナマックス  マクロ
(DYNAMAX  MACRO)カラム(21.2×
250mm)(カラムB)を用いたベックマン(BEC
KMAN)HPLCシステム(モデル142)によって
行った。50mg未満のペプチドを精製するためには、
逆相、10×250mmバイダック  プロテイン  
アンド  ペプチド(VYDAC Protein &
 Peptide) C18カラム(ポアサイズ:30
0オングストローム、粒子サイズ:5μm)(アルテッ
ク(ALTECH)社製、ディーフィールド(Deef
ield)、IL)(カラムC)または10×250m
mダブル−ポレックス(W−POREX) C18カラ
ム(ポアサイズ:300オングストローム、粒子サイズ
:5μm)(フェノメネックス(Phenomenex
)社製、ランチョ  パロス  ヴァーデス(Ranc
ho Palos Verdes) 、CA)(カラム
D)を用いた。これらのカラムは、(A) 0.1%T
FA水溶液および(B) 0.1%TFA/70%アセ
トニトリル水溶液からなる溶媒システムi、または(A
) 0.2%酢酸水溶液および(B) 0.2%酢酸/
70%アセトニトリル水溶液からなる溶媒システムii
で、通常濃度勾配をつけて溶出した。カラムの遊離部分
は230または280nmでのUV検出器によって検出
した。クロマトグラフィーは、適当な温度で行った。
【0087】
【HPLC分析】未精製および精製したペプチドの分析
は、220および280nmにセットされたダイオード
捕獲検出器および逆相4.6×250mmダブル−ポレ
ックス(W−POREX) C18カラム(ポアサイズ
:300オングストローム、粒子サイズ:5μm)(カ
ラムE)を備えたヒューレット−パッカード(Hewl
ett−Pckard)  モデル1090液体クロマ
トグラフを用いて行った。溶媒システムiの流速を1.
2ml/分に維持し、室温で分離を行った。
【0088】
【アミノ酸分析】ペプチドサンプルを、4Mメタン−硫
酸を含んだ真空密閉チューブ中で110℃、20時間、
加水分解した。ベックマン(BECKMAN)6300
アミノ酸分析器で分析を行った。
【0089】
【調製1】Boc−D−Mel−OPCPD−4−[ビ
ス−(2−クロロエチル)アミノ]フェニルアラニン(
D−4−[bis−(2−chloroethyl)a
mino]phenylalanine) 、D−Me
l、(5ミリモル)を、ジ−t−ブチル  ジカルボネ
ートをBoc−azideの代わりにアシル化剤として
使用する以外は、L異性体(L isomer)[エッ
チ  クンワ(H.Kun−hwa) およびジーアー
ル  マーシャル(J.R.Marshall)、ジェ
ー  メド  ケム(J.Med.Chem.) 、第
24巻、ページ1304〜1310(1981)]に記
載されているようにしてBoc誘導体に変換した。油性
の生成物、Boc−D−Mel をTHF(10ml)
に溶解し、0℃に冷却した。攪拌した溶液に、ペンタク
ロロフェノール(pentachlorophenol
) (5.25ミリモル)およびDIC(6.5ミリモ
ル)を加えた。10分間攪拌後、反応混合物を瀘過し、
ケークをTHF(2×5ml)で洗浄し、瀘過物を少量
(5ml)になるまで真空に蒸発させた。10mlのエ
タノールを加え、2時間冷却(0℃)後、結晶を分離し
た。このようにして得られたBoc−D−Mel−OP
CP(約3.4ミリモル)は、融点が138〜140℃
であった。
【0090】
【調製2】    pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D
−Lys−Leu−Arg−Pro−Gly−NH2 
(IIA)                   および   p
Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Orn
−Leu−Arg−Pro−Gly−NH2 (IIB
)    [D−Lys]6 LHRH[エヌ  シー  
ニコラス(N.C.Nicolas) ら、ジェー  
メドケム(J.Med.Chem.)、第19巻、ペー
ジ937〜941(1976)]および[D−Orn]
6 LHRHを、以下に示す方法に従って、Boc−G
ly より出発して固相合成マニュアルの反応容器に段
階的に約1meq NH2 /g(アドバンスド  ケ
ム  テック、(Advanced Chem. Te
ch.)、ルイスヴィル(Louisville)、K
Y)を含むベンゾヒドリルアミン(benzhydry
lamine) HCl 樹脂上に形成させた。
【0091】ベンゾヒドリルアミン(benzhydr
ylamine) HCl 樹脂(1g、約1ミリモル
)を、CH2 Cl2 の10%TEAで中和後、以下
に示すスケジュールに従って3モル以上の保護アミノ酸
と順次連結した。
【0092】
【表3】
【0093】このように、樹脂をBoc−Gly 、B
oc−Pro 、Boc−Arg(Tos)、Boc−
Leu 、Boc−D−Lys[Z(2−Cl)]、B
oc−Tyr(Bzl)、Boc−Ser(Bzl)、
Boc−Trp 、Boc−His(Tos)、および
pGluと連続して連結サイクル処理を行い、pGlu
−His(Tos)−Trp−Ser(Bzl)−Ty
l(DCB)−D−Lys[Z(2−Cl)]−Leu
−Arg(Tos)−Pro−Gly−NH−RESI
Nの構造を有するペプチドを産生した。Boc−D−O
rn(Z)をBoc−D−Lys[Z(2−Cl)]の
代わりに使用することによって、pGlu−His(T
os)−Trp−Ser(Bzl)−Tyl(DCB)
−D−Orn(Z)−Leu−Arg(Tos)−Pr
o−Gly−NH−RESINの構造を有するペプチド
樹脂が生じる。
【0094】このようにして得られたペプチド−樹脂を
2mlのアニゾール(anisole) および20m
lのHFを用いて0℃、45分間処理した。真空下でH
Fを除去した後、ペプチド−樹脂の残りを乾燥ジエチル
エーテルで洗浄した。さらに、ペプチドを50%酢酸水
溶液で抽出し、瀘過によって樹脂を分離し、凍結乾燥し
た。
【0095】未精製のペプチド(860mg、725m
g)を、流速30ml/分、230nmで、60分間で
10〜40%の直線的な濃度勾配を用いた溶媒システム
iを用いてカラムAで精製した。
【0096】精製したペプチドは、直線的な濃度勾配(
20分間で15〜35%溶媒B)で溶媒システムiを用
いることによるHPLC分析でほとんど(>96%)精
製されていることがわかった。保持時間は、それぞれ1
1.3分および10.4分であった。アミノ酸分析は予
想された結果であった。
【0097】
【調製3】    pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D
−Lys( A2 pr)−Leu−Arg−Pro−
Gly−NH2 (IIIA)                   および   p
Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Orn
( A2 pr)−Leu−Arg−Pro−Gly−
NH2 (IIIB)   DMF(1ml)に溶解した Boc2  A2 
pr(60.6mg)の溶液を0℃に冷却し、ペンタク
ロロフェノール(pentachlorophenol
) (60mg)および35μlのDICを加え、この
混合物を1時間攪拌した。DMF(0.5ml)に溶解
した [D−Lys]6 LHRH(319mgのTF
A塩)をTEA(84μl)で中和し、上記の調製した
活性エステル溶液に注入した。反応混合物を、0℃で2
時間攪拌した。真空下で濃縮した後、油性の残存物を0
.1%TFAおよびジエチルエーテルに溶解し、水相を
、直線的な濃度勾配(60分間で20〜60%溶媒B)
で溶媒システムiを用いることによるカラムBによるH
PLC分析にかけた。さらに、精製Boc−保護ペプチ
ドをDCMに溶解した30%TFAで処理し、[D−L
ys( A 2 pr) 6 ] LHRH(IIIA
)(251mg)のTFA塩を産生した。
【0098】出発材料として[D−Orn] 6 LH
RHのTFA塩を用いる以外は同様にして行い、調製物
 IIIB (202mg)を生成した。
【0099】ペプチド IIIA および IIIB 
のHPLC保持時間は、直線的な濃度勾配(20分間で
15〜35%溶媒B)で溶媒システムiを用いた場合、
それぞれ12.2分および  11.2分であった。
【0100】
【調製4】Ac−D−Nal(2)−D−Phe(4C
l)−D−Trp−Ser−Arg−D−Lys−Le
u−Arg−Pro−D−Ala−NH2 (IV)I
Vの調製を、調製2のスケジュールに記載した方法にし
たがって固相法によって行った。約1.0 meqNH
2 を含む1gのベンゾヒドリルアミン(benzhy
drylamine) 樹脂にBoc−D−Ala を
連結することによって合成した。Boc−Pro 、B
oc−Leu、Boc−Arg(Tos)、Boc−L
ys[Z(2−Cl] 、Boc−Tyr(DCB)、
Boc−Ser(Bzl)、Boc−Trp 、Boc
−D−Phe(4Cl)、Boc−D−Nal(2)を
用いて9回連続して連結を行うことによって、デカペプ
チドを形成した。N−末のアセチル化は、30分間、C
H2 Cl2 に溶解した容積50倍以上の無水酢酸を
用いて行った。1.5mlのm−クレゾールの存在下で
0℃、30分間、さらに室温で30分間、15mlHF
で処理することによってペプチドを樹脂より切り離した
。HFを除去した後、樹脂とペプチドの混合物をジエチ
ルエーテルで洗浄し、ペプチドをDMFで抽出した。こ
のDMF溶液を高真空下で少量に濃縮し、ジエチルエー
テルで破砕した。このようにして得られた未精製物を、
60分で40〜70%溶媒Bの直線的濃度勾配を用いて
、調製2で記載した方法と同様にして予備HPLCで精
製した。精製ペプチド(837mg)の保持時間は、直
線的な濃度勾配(30分間で30〜60%溶媒B)で溶
媒システムiを用いた場合、25.5分であった。
【0101】
【調製5】 Ac−D−Nal(2)−D−Phe(4Cl)−D−
Pal(3)−Ser−Arg−D−Lys−Leu−
Arg−Pro−D−Ala−NH2 (VA)                          
 および   Ac−Nal(2)−D−Phe(4C
l)−D−Trp−Ser−Arg−D−Lys−Le
u−Arg−Pro−D−Ala−NH2 (VB)   VAおよびVBのペプチドを、調製2のスケジュー
ルに記載した方法にしたがって固相法によってベンゾヒ
ドリルアミン(benzhydrylamine) H
Cl 樹脂上に調製した。
【0102】樹脂(約0.5ミリモルNH2を含む0.
5g)を、Boc−D−Ala 、Boc−Pro 、
Boc−Leu 、Boc−Arg(Tos)、Boc
−Lys[Z(C−Cl)]、Boc−Arg(Tos
)、Boc−Ser(Bzl)、Boc−D−Pal(
3)、Boc−D−Phe(4Cl)、Boc−D−N
al(2)を用いて10回連続して連結処理し、さらに
最終的にAc2 O/イミダゾルで処理することによっ
て、ペプチド−樹脂を産生させ、さらに、HFおよびア
ニゾール(anisole) で処理することによって
,VAの遊離 D−Lys−含有デカペプチド(540
mg)を得た。
【0103】Boc−D−Pal(3)の代わりにBo
c−D−Trp を3の部位に導入する以外は同様にし
て、VBの遊離 D−Lys−含有デカペプチド(50
0mg)を調製した。濃度勾配(80分間で20〜60
%溶媒B)の溶媒システムiを用いてカラムAでペプチ
ドを精製した。VAおよびVBのHPLC保持時間は、
直線的な濃度勾配(分間で30〜50%溶媒B)で溶媒
システムiを用いた場合、それぞれ11.4分および1
8.8分であった。
【0104】
【調製6】Boc−D−Lys(Z2 −A2 pr)
DMF(4ml)中に溶解したTEA(0.28ml)
溶液存在下で Z2 −A2 pr(0.72g)から
調製された無水物およびエチルクロロホルム(0.2m
l)の混合物に、Boc−D−Lys (0.5g)お
よび50%DMF水溶液に溶解したTEA(0.3ml
)を0℃で攪拌しながら加えた。0℃で2時間攪拌した
後、反応混合物を減圧下で油にまで濃縮し、水と酢酸エ
チルに溶解し、1MKHSO4 で酸性化した。有機相
を水で洗浄し、Na2 SO4 で乾燥し、真空乾燥し
、 Boc−D−Lys(Z2 −A2 pr) を得
た。
【0105】
【調製7】Ac−D−Nal(2)−D−Phe(4C
l)−D−Pal(3)−Ser−Arg−D−Lys
 (A2 pr)−Leu−Arg−Pro−D−Al
a−NH2 (VIIA) および Ac−D−Nal(2)−D−Phe(4Cl)−D−
Trp−Ser−Arg−D−Lys (A 2 pr
)−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH2 (
VIIB)VIIAおよびVIIBの化合物を、下記に
示す方法に従って、Boc−D−Ala より出発して
固相合成マニュアルの反応容器に段階的に約1meq 
NH2 /g(アドバンスド  ケム  テック、(A
dvanced Chem. Tech.)、ルイスヴ
ィル(Louisville)、KY)を含むベンゾヒ
ドリルアミン(benzhydrylamine) H
Cl 樹脂上に形成させた。
【0106】ベンゾヒドリルアミン(benzhydr
ylamine) HCl 樹脂(1g、約1ミリモル
)を、CH2 Cl2 の10%TEA溶液で中和後、
調製2に示すスケジュールに従って3モル以上の保護ア
ミノ酸と順次連結した。
【0107】次いで、樹脂をBoc−D−Ala 、B
oc−Pro 、Boc−Arg(Tos)、Boc−
Leu 、 Boc−D−Lys(Z2 −A2 pr
) (調製物6)、Boc−Arg(Tos)、Boc
−Ser(Bzl)、Boc−D−Pal(3)、Bo
c−D−Phe(4Cl)、Boc−D−Nal(2)
で処理した。デカペプチドのアミノ酸配列を完成させた
後、末端の Boc基を除去し、10倍以上のAC2 
Oおよびイミダゾルを用いることによってN−末をアセ
チル化し、Ac−D−Nal(2)−D−Phe(4C
l)−D−Pal(3)−Ser(Bzl)−Arg(
Tos)−D−Lys (Z2 A 2 pr)−Le
u−Arg−Pro−D−Ala−NH−RESINの
構造を有するペプチド−樹脂を得た。Boc−D−Tr
p をBoc−D−Pal(3)の代わりに導入する以
外は同様にして、 Ac−Nal(2)−D−Phe(
4Cl)−D−Trp−Ser(Bzl)−Arg(T
os)−D−Lys (Z2 A 2 pr)−Leu
−Arg−Pro−D−Ala−NH−RESINの構
造を有するペプチド−樹脂を調製した。
【0108】このようにして得られたペプチド−樹脂を
アニゾール(anisole) およびHFで処理し、
調製4に記載したのと同様にして未精製の遊離ペプチド
を単離した。その後、未精製のペプチド(1.3g)を
、直線的な濃度勾配(60分間で20〜50%溶媒B)
で溶媒システムiを用いてカラムAのHPLCで精製し
た。
【0109】このようにして得られたペプチドVIIA
およびVIIB(705mgおよび780mg)は、直
線的な濃度勾配(20分間で30〜50%溶媒B)で溶
媒システムiを用いることによってほとんど(>95%
)精製されていることがわかった。保持時間は、それぞ
れ10.1分および17.5分であった。
【0110】また、調製物VIIAおよびVIIBは、
調製物VAおよびVBを調製3で示したように Boc
2 −A2 prによるアシル化によって得てもよい。 精製後、Boc−保護ペプチドをDCMの50%TFA
溶液で処理し、HPLCで再精製した(上記参照)。
【0111】
【調製8】pGlu−His−Trp−Ser−Tyr
−D−Lys(Ahx)−Leu−Arg−Pro−G
ly−NH2 160mgの [D−Lys]6 LH
RHをDMF(0.5ml)に溶解し、3eqのTEA
(42μl)で中和し、さらにBoc−Ahx (28
mg)、DIC(20μl)およびHOBt(19mg
)を加え、0℃、2時間攪拌した。Boc−保護ペプチ
ドをジエテルエーテルで沈殿させることによって単離し
、溶媒システムiの濃度勾配(60分間で20〜50%
溶媒B)を用いてカラムBのHPLCで精製した。保護
ペプチドを含んだ分画をDCMの30%TFAで処理し
、溶媒システムiの濃度勾配(60分間で10〜30%
溶媒B)を用いたカラムBによる再精製によって、79
mgの [D−Lys−Ahx]6 LHRHを得た。 調製物VIIIのHPLC保持時間は、直線的な濃度勾
配(20分間で20〜40%溶媒B)で溶媒システムi
を用いた場合、9.0分であった。
【0112】
【調製9】pGlu−His−Trp−Ser−Tyr
−D−Lys(Glt)−Leu−Arg−Pro−G
ly−NH2 ペプチドIXは、 [D−Lys]6 
LHRH(調製物IIIA、160mg)を室温で2時
間TEA(42μl)の存在下、500μlDMFに溶
解したグルタル酸無水物(57mg)でアシル化するこ
とによって調製した。未精製の[D−Lys(Glt)
]6 LHRHを、濃度勾配(20分間で20〜40%
溶媒B)の溶媒システムiを用いてカラムBのHPLC
で精製した。精製した調製物IX(120mg)のHP
LC保持時間は、直線的な濃度勾配(20分間で20〜
40%溶媒B)で溶媒システムiを用いた場合、12.
4分であった。
【0113】
【調製10】アントラキノン−2−メチル−ヘミグルタ
レート (anthraquinone−2−methyl−h
emiglutarate)576mg(2ミリモル)
の2−(ヒドロキシメチル)−アントラキノン(2−(
hydroxymethyl)−anthraquin
one) を6mlの無水ピリジンに懸濁し、456m
g(4ミリモル)のグルタミン酸無水物を用いて24時
間還流した。ピリジンを真空下で除去し、残存物を酸性
化し、酢酸エチルで抽出した。黄色の生成物を酢酸エチ
ル−ヘキサン(580mg、融点:150〜151℃)
から再結晶化した。調製物VlllのHPLC保持時間
は、直線的な濃度勾配(30分間で30〜60%溶媒B
)で溶媒システムiを用いた場合、19.7分であった
【0114】
【調製11】5(3−クロロ−プロピオニルオキシ−1
,4−ナフトキノン)(5(3−chloro−pro
pionyloxy−1,4−naphthoquin
one) )トリエチルアミン溶液(1.4ml)およ
び5mlのDCNMに溶解した1.27gの3−クロロ
プロピオニルクロライド(3−chloropropi
onylchloride) を1.73gの5−ヒド
ロキシ−1,4−ナフトキノン(5−hydroxy−
1,4−naphthoquinone)溶液に加えた
。反応混合物を室温で2時間攪拌した。さらに、溶液を
瀘過し、少量に濃縮し、シリカゲルカラム(エチルアセ
テート−シクロヘキサン−DCM)でクラマトグラフに
かけ、741mgの目的とする精製物を得た。
【0115】
【実施例1】pGlu−His−Trp−Ser−Ty
r−D−Lys(D−Mel)−Leu−Arg−Pr
o−Gly−NH2  (1)ペプチド  pGlu−
His−Trp−Ser−Tyr−D−Lys(D−M
el)−Leu−Arg−Pro−Gly−NH2  
(1)を0.5mlのDMFに溶解した [D−Lys
]6 LHRH(調製物IIA 、31.9mg(20
μモル)のTFA塩)を4 meqのTEAの存在下で
200μlのMeCNに溶解したBoc−D−Mel−
OPCP(調製物I、26mg)と反応させることによ
って調製した。混合物を連続して10時間室温で攪拌し
た。反応混合物をジエチルエーテルで沈殿させ、瀘過し
、3回同じ溶媒で洗浄した。このようにして得られたB
oc−保護ペプチドを5.0mlのCH2 Cl2 に
溶解した50%TFAで10分間室温で処理し、蒸発さ
せ、溶媒システムiiを用いたカラムCのHPLCにか
けた。精製ペプチドを含む凍結乾燥分画は、14.3m
gの1を産生していた。
【0116】ペプチドpGlu−His−Trp−Se
r−Tyr−D−Orn(D−Mel)−Leu−Ar
g−Pro−Gly−NH2  (8) (15.1m
g) 、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4Cl
)−D−Trp−Ser−Tyr−D−Lys(D−M
el)−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH2
 ](15) (16mg)、 [Ac−Nal(2)
−D−Phe(4Cl)−D−Trp−Ser−Arg
−D−Lys(D−Mel)−Leu−Arg−Pro
−D−Ala−NH2 ](19) (13.6mg)
、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4Cl)−D
−Pal(3)−Ser−Arg−D−Lys(D−M
el)−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH 
2 ](26) (12.1mg)を、[D−Orn]
6 LHRH(調製物IIB 、31.6mg)、[A
c−Nal(2)1 , D−Phe(4Cl)2 ,
D−Trp3 ,D−Lys6 ,D−Ala10]L
HRH (調製物IV、33.4mg)、[Ac−Na
l(2)1, D−Phe(4Cl)2 ,D−Trp
3 ,Arg5 ,D−Lys6 ,D−Ala10]
LHRH (調製物VA、35.6mg)、および[A
c−Nal(2)1 , D−Phe(4Cl)2 ,
 D−Pal(3)3 ,Arg5 ,D−Lys6 
,D−Ala10]LHRH (調製物VB、34.8
mg)をそれぞれ使用すること以外は同様にして得た。
【0117】
【表4】
【0118】
【実施例2】pGlu−His−Trp−Ser−Ty
r−D−Lys(CPC)−Leu−Arg−Pro−
Gly−NH2  (2)pGlu−His−Trp−
Ser−Tyr−D−Lys(CPC)−Leu−Ar
g−Pro−Gly−NH2  (2)を、 [D−L
ys]6 LHRH(調製物IIA 、31.9mgの
TFA塩)をシクロプロパン−カルボニルクロライドと
アシル化反応させることによって調製した。ペプチドを
0.2mlのDMFに溶解して、TEAを加えて中和し
、−30℃にまで冷却した。10μl(umol)のM
eCNに溶解した20%シクロプロパン−カルボニルク
ロライド溶液を生じた。この操作を2回繰り返し、反応
混合物を0℃、1晩放置した。さらに、反応混合物を少
量の水で希釈し、カラムCに注入して溶媒システムiで
精製した。精製したペプチドを含む凍結乾燥した分画は
、8.3mgの2を産生していた。
【0119】[D−Orn]6 LHRH(調製物II
B 、31.6mg)、[Ac−Nal(2)1 , 
D−Phe(4Cl)2 ,D−Trp3 ,D−Ly
s6 ,D−Ala10]LHRH (調製物IV、3
3.4mg)、[Ac−Nal(2)1 , D−Ph
e(4Cl)2 ,D−Trp3 ,Arg5 ,D−
Lys6 ,D−Ala10]LHRH (調製物VA
、35.6mg)、および[Ac−Nal(2)1 ,
 D−Phe(4Cl)2 , D−Pal(3)3 
,Arg5 ,D−Lys6 ,D−Ala10]LH
RH (調製物VB、34.8mg)をそれぞれ使用す
ること以外は同様にして、以下のペプチドを調製した:
pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Or
n(CPC)−Leu−Arg−Pro−Gly−NH
2  (9) (12.1mg) 、 [Ac−Nal
(2)−D−Phe(4Cl)−D−Trp−Ser−
Tyr−D−Lys(CPC)−Leu−Arg−Pr
o−D−Ala−NH2 ](16)(24.4mg)
、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4Cl)−D
−Trp−Ser−Arg−D−Lys(CPC)−L
eu−Arg−Pro−D−Ala−NH2 ](20
) (10.6mg)、 [Ac−Nal(2)−D−
Phe(4Cl)−D−Pal(3)−Ser−Arg
−D−Lys(CPC)−Leu−Arg−Pro−D
−Ala−NH 2 ](27) (8.4mg) 。
【0120】
【表5】
【0121】
【実施例3】pGlu−His−Trp−Ser−Ty
r−D−Lys(HMAQG)−Leu−Arg−Pr
o−Gly−NH2  (3)pGlu−His−Tr
p−Ser−Tyr−D−Lys(HMAQG)−Le
u−Arg−Pro−Gly−NH2  (3)の合成
を、 [D−Lys]6 LHRH(調製物IIA 、
31.9mgのTFA塩)およびアントラキノン−2−
メチル−ヘミグルタレート(anthraquinin
e−2−methyl−hemiglutarate)
(X)をカルボジイミドを用いて連結することによって
完了した。10.6mgのアントラキノン−2−メチル
−ヘミグルタレート(anthraquinine−2
−methyl−hemiglutarate)溶液(
200μlDMF)および4.6mgのHOBtを0℃
まで冷却し、さらに、3.5μlのDICと反応した。 15分後、この溶液を、冷却した31.9mg [D−
Lys]6 LHRH(調製IIA )溶液(200μ
l)(TEAで中和)と混合し、0℃で24時間放置し
た。反応が完全に終了していないときは、連結反応を半
量のDICで繰り返した。反応混合物を水で希釈し、実
施例1に記載された方法と同様にして、精製を行ったと
ころ、21.6mgのペプチド3を産生していた。
【0122】ペプチド  pGlu−His−Trp−
Ser−Tyr−D−Orn(HMAQG)−Leu−
Arg−Pro−Gly−NH2  (10)(15.
4mg)、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4C
l)−D−Trp−Ser−Tyr−D−Lys(HM
AQG)−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH
2 ](17) (18.2mg)、 [Ac−Nal
(2)−D−Phe(4Cl)−D−Trp−Ser−
Arg−D−Lys(HMAQG)−Leu−Arg−
Pro−D−Ala−NH2 ](21) (20.6
mg)、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4Cl
)−D−Pal(3)−Ser−Arg−D−Lys(
HMAQG)−Leu−Arg−Pro−D−Ala−
NH 2 ](28) (14.7mg)を、 [D−
Orn]6 LHRH(調製物IIB 、31.6mg
)、[Ac−Nal(2)1 , D−Phe(4Cl
)2,D−Trp3 ,D−Lys6 ,D−Ala1
0]LHRH (調製物IV、33.4mg)、[Ac
−Nal(2)1 , D−Phe(4Cl)2 ,D
−Trp3 ,Arg5 ,D−Lys6 ,D−Al
a10]LHRH (調製物VA、35.6mg)、お
よび[Ac−Nal(2)1 , D−Phe(4Cl
)2 , D−Pal(3)3 ,Arg5 ,D−L
ys6 ,D−Ala10]LHRH (調製物VB、
34.8mg)を出発材料として使用すること以外は同
様にして、調製した。
【0123】
【表6】
【0124】
【実施例4】pGlu−His−Trp−Ser−Ty
r−D−Lys(MTX)−Leu−Arg−Pro−
Gly−NH2  (4)pGlu−His−Trp−
Ser−Tyr−D−Lys(MTX)−Leu−Ar
g−Pro−Gly−NH2  (4)を、 [D−L
ys]6 LHRHをメトトレキセート(アメトプテリ
ン)とアシル化反応させることによって調製した。10
0μDMFに溶解した12.0mgのメトトレキセート
溶液に、当量のDICを0℃で添加した。15分後、3
1.9mgの [D−Lys]6 LHRH(調製物I
IA )の中和溶液(TEA)と混合し、0℃、1番放
置した。その後、反応混合物を水で希釈し、実施例2と
同様にしてHPLCにかけた。若干保持時間の違う2つ
の主要な精製物を単離した(a:5.2mg、b:5.
5mg)。
【0125】[D−Orn]6 LHRH(調製物II
B 、31.6mg)、[Ac−Nal(2)1 , 
D−Phe(4Cl)2 ,D−Trp3 ,D−Ly
s6 ,D−Ala10]LHRH (調製物IV、3
3.4mg)、[Ac−Nal(2)1 , D−Ph
e(4Cl)2 ,D−Trp3 ,Arg5 ,D−
Lys6 ,D−Ala10]LHRH (調製物VA
、35.6mg)、[Ac−Nal(2)1,D−Ph
e(4Cl)2 , D−Pal(3)3 ,Arg5
 ,D−Lys6 ,D−Ala10]LHRH (調
製物VB、34.8mg)、および [D−Lys(A
hx)] 6 LHRH(調製物VIII、35mg)
を使用すること以外は同様にして、以下のペプチドを調
製した:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−
D−Orn(MTX)−Leu−Arg−Pro−Gl
y−NH2  (11) (4.3mg) 、 [Ac
−Nal(2)−D−Phe(4Cl)−D−Trp−
Ser−Tyr−D−Lys(MTX)−Leu−Ar
g−Pro−D−Ala−NH2 ](18) (8.
4mg) 、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4
Cl)−D−Trp−Ser−Arg−D−Lys(M
TX)−Leu−Arg−Pro−D−Ala−NH2
 ](22) (11.8mg)、 [Ac−Nal(
2)−D−Phe(4Cl)−D−Pal(3)−Se
r−Arg−D−Lys(MTX)−Leu−Arg−
Pro−D−Ala−NH 2 ](29) (11.
6mg)およびpGlu−His−Trp−Ser−T
yr−D−Orn[Ahx(MTX)]−Leu−Ar
g−Pro−Gly−NH 2  (34)(24mg
)。
【0126】
【表7】
【0127】
【実施例5】他のペプチド pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ly
s[A2 pr (D−Mel)2 ]−Leu−Ar
g−Pro−Gly−NH2  (5) (12.4m
g) 、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−
D−Orn[A2 pr (D−Mel)2 ]−Le
u−Arg−Pro−Gly−NH2 (12) (1
1.1mg) 、 [Ac−Nal(2)−D−Phe
(4Cl)−D−Trp−Ser−Arg−D−Lys
[A2 pr (D−Mel)2 ]−Leu−Arg
−Pro−D−Ala−NH2 ](23) (5.8
mg) 、および [Ac−Nal(2)−D−Phe
(4Cl)−D−Pal(3)−Ser−Arg−D−
Lys [A2 pr (D−Mel)2 ]−Leu
−Arg−Pro−D−Ala−NH2 ](30) 
(10.0mg)を、 [D−Lys (A2 pr)
]6 LHRH(調製物IIIA、35.9mg)、 
[D−Orn( A2 pr)]6 LHRH(調製物
IIIB、35.6mg)、[Ac−Nal(2)1 
, D−Phe(4Cl)2 ,D−Trp3 ,Ar
g5 ,D−Lys(A 2 pr) 6 ,D−Al
a10]LHRH (調製物VIIA、39.6mg)
および[Ac−Nal(2)1 ,D−Phe(4Cl
)2 , D−Pal(3)3 ,Arg5 ,D−L
ys(A2 pr) 6 ,D−Ala10]LHRH
 (調製物VIIB、38.8mg)をアミノ成分とし
て使用し、アシルBoc−D−Mel−OPCO量を倍
にしたこと以外は実施例1と同様にして、調製した。
【0128】
【表8】
【0129】
【実施例6】他のペプチド pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ly
s[A2 pr (CPC)2 ]−Leu−Arg−
Pro−Gly−NH2  (6) (8.4mg)、
pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Or
n[A2 pr (CPC)2 ]−Leu−Arg−
Pro−Gly−NH2  (13) (9.6mg)
 、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4Cl)−
D−Trp−Ser−Arg−D−Lys[A2 pr
 (CPC)2 ]−Leu−Arg−Pro−D−A
la−NH2 ](24) (7.6mg) 、および
 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4Cl)−D−
Pal(3)−Ser−Arg−D−Lys [A2 
pr (CPC)2 ]−Leu−Arg−Pro−D
−Ala−NH2 ](31) (6.8mg) を、
[D−Lys (A2 pr)]6 LHRH(調製物
IIIA、35.9mg)、[D−Orn( A2 p
r)]6 LHRH(調製物IIIB、35.6mg)
、[Ac−Nal(2)1 , D−Phe(4Cl)
2 ,D−Trp3 ,Arg5 , D−Lys(A
 2 pr) 6 ,D−Ala10]LHRH (調
製物VIIA、39.6mg)、および[Ac−Nal
(2)1, D−Phe(4Cl)2 , D−Pal
(3)3 ,Arg5 ,D−Lys(A2 pr) 
6 ,D−Ala10]LHRH (調製物VIIB、
38.8mg)を2倍量のシクリプロパン−カルボニル
クロライドによってアシル化した以外は、実施例2と同
様にして、調製した。
【0130】
【表9】
【0131】
【実施例7】他のペプチド pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ly
s[A2 pr (HMAQG)2 ]−Leu−Ar
g−Pro−Gly−NH2  (7) (4.3mg
)、pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−D−
Orn[A2 pr (HMAQG)2 ]−Leu−
Arg−Pro−Gly−NH2 (14) (8.9
mg) 、 [Ac−Nal(2)−D−Phe(4C
l)−D−Trp−Ser−Arg−D−Lys[A2
 pr (HMAQG)2 ]−Leu−Arg−Pr
o−D−Ala−NH2 ](25) (10.7mg
)、および [Ac−Nal(2)−D−Phe(4C
l)−D−Pal(3)−Ser−Arg−D−Lys
 [A2 pr (HMAQG)2 ]−Leu−Ar
g−Pro−D−Ala−NH2 ](32) (9.
1mg) を、 [D−Lys (A2 pr)]6 
LHRH(調製物IIIA、35.9mg)、 [D−
Orn( A2 pr)]6 LHRH(調製物III
B、35.6mg)、[Ac−Nal(2)1 , D
−Phe(4Cl)2 ,D−Trp3 ,Arg5,
 D−Lys(A 2 pr) 6 ,D−Ala10
]LHRH (調製物VIIA、39.6mg)、およ
び[Ac−Nal(2)1 ,D−Phe(4Cl)2
 , D−Pal(3)3 ,Arg5 ,D−Lys
(A2 pr) 6 ,D−Ala10]LHRH (
調製物VIIB、38.8mg)にカルボジイミドの連
結反応を行い、2倍量以上のアントラキノン−2−メチ
ル−ヘミグルタレート(anthraquinone−
2−methyl−hemiglutarate)、D
ICおよびHOBtを用いた以外は、実施例3と同様に
して、合成した。
【0132】
【表10】
【0133】
【実施例8】pGlu−His−Trp−Ser−D−
Lys(Glt−DOX)−Leu−Arg−Pro−
Gly−NH2  (33)pGlu−His−Trp
−Ser−D−Lys(Glt−DOX)−Leu−A
rg−Pro−Gly−NH2  (33) を、ドキ
ソルビシンのアミノ糖部分を [D−Lys(Glt)
] 6 LHRHのグルタロイル側鎖に連結することに
よって合成した。29.6mgの調製物IXを200μ
lのDMFに溶解し、6.2μlのTEAおよび3.3
mgのHOBtの存在下で0℃、1晩、14mgのドキ
ソルビシンおよび4μlのDICと反応させた。反応混
合物を、溶媒システムi(60分間で20〜50%溶媒
B)を用いてカラムDのHPLCにかけた。 [D−L
ys(Glt−DOX)] 6 LHRH(20mg)
のHPLC保持時間は、直線的な濃度勾配(20分間で
30〜50%溶媒B)で溶媒システムiを用いた場合、
10.5分であった。
【0134】
【実施例9】pGlu−His−Trp−Ser−Ty
r−D−Lys(NQCE)−Leu−Arg−Pro
−Gly−NH 2 を、 [D−Lys]6 LHR
H(調製物IIA )を5(3−クロロ−プロピオニル
オキシ)−1,4−ナフトキノン(5(3−chlor
opropionyloxy)−1,4−naphth
oquinone)を用いてアルキル化することによっ
て合成した。200μlのDMFに溶解した [D−L
ys]6 LHRH(31.9mg)溶液に、1.2倍
等量の5(3−クロロ−プロピオニルオキシ)−1,4
−ナフトキノン(5(3−chloropropion
yloxy)−1,4−naphthoquinone
)を、等量の固体K2 CO3 の存在下で加えた。2
4時間後、反応混合物を少量にまで蒸発させ、溶媒ソス
テムiを用いたカラムDのHPLCにかけた。
【0135】
【実施例10】pGlu−His−Trp−Ser−D
−Lys(Azy)−Leu−Arg−Pro−Gly
−NH2  (3)を、 [D−Lys]6 LHRH
およびTry−Azy をカルボジイミドと連結するこ
とによって合成した。 10.6mgのをTry−Azy および4.6mgH
OBt溶液(200μlアセトニトリル)を0℃に冷却
し、3.5μlのDICと反応させた。15分後、この
ようにして得られた溶液を、冷却した31.9mgの 
[D−Lys]6 LHRH(調製物IIA )溶液(
200μl)(TEAによって中和)と混合し、0℃で
24時間放置した。Trt−保護ペプチドを、カラムD
のHPLCによって単離し、80%酢酸水溶液で脱トリ
チル化し、溶媒システムiiを用いて同じカラムで再精
製した。
【0136】
【実施例11】pGlu−His−Trp−Ser−D
−Lys(EPP)−Leu−Arg−Pro−Gly
−NH2 (2) を、マイトマイシンCを [D−L
ys(Glt)] 6 LHRHとアシル化反応するこ
とによって調製した。29.6mgの調製物IXを20
0μlのDMFに溶解し、0℃、1晩6,2μlのTE
Aおよび3.3mgのHOBtの存在下で、7mgのマ
イトマイシンCおよび5μlのDICとを反応させた。 その後、反応混合物を水で希釈し、溶媒システムiiを
用いたカラムDのHPLCにかけて精製した。
【0137】
【実施例12】pGlu−His−Trp−Ser−D
−Lys(MTX)−Leu−Arg−Pro−Gly
−NH2   を、 [D−Lys(Glt)] 6 
LHRH(調製物IIA 、31.9mgのTEA塩)
をエピブロモヒドリン(epibromohydrin
)でアルキル化反応することによって調製した。200
μlのペプチドDMF溶液に、4倍等量のTEAおよび
3mgのエピブロモヒドリン(epibromohyd
rin)を加えた。反応混合物を室温で24時間攪拌し
、カラムDのHPLCにかけて精製した。
【0138】
【実施例13】pGlu−His−Trp−Ser−D
−Lys(Glt−ESP)−Leu−Arg−Pro
−Gly−NH2 を、 [D−Lys]6 LHRH
を前形成されたヘミグルタロイル−エスペラマイシン(
hemiglutaroyl−esperamycin
) (アシル化部位は特定されていない)と連結させる
ことによって合成した。2mgのヘミグルタロイル−エ
スペラマイシン(hemiglutaroyl−esp
eramycin) および1.3mgのHOBt溶液
(100μlDMF)を0℃に冷却し、1μlのDIC
と反応させた。10分後、16mgの [D−Lys]
6 LHRHを100μlの中和されたDMFに加え、
この反応混合物を0℃、24時間放置した。様々な生成
物がHPLC(カラムC、溶媒システムii)によって
単離された。
【0139】
【実施例14】生物学的効果、レセプター結合特性、お
よび細胞毒性活性特許請求の範囲に記載された化合物の
生物学的効果、レセプター結合特性、および細胞毒性活
性を、表11から表15に要約した。
【0140】表11は、インビトロ(in vitro
)の分散したラットの前立腺細胞の超融合システム(s
uperfusion system)[エス  ヴァ
イ(S.Vigh)およびエー  ブイ  シャリー(
A.V.Schally) 、ペプチド(Peptid
es)、第5巻、ページ241〜247(1984)]
におけるLHRHのものと比較した、LHRH類似体の
特性を有する本発明の化合物のホルモン活性を示す。ペ
プチドは、3分間様々な濃度で注入され、LH放出量を
3nMのLHRHによって放出された量と比較した。ま
た、表1は、ヒト胸部癌細胞膜に対するこれらの化合物
のレセプター結合親和性に関するデータをも示している
【0141】表12は、LHRH−阻害特性を有する特
許請求の範囲に記載された化合物の抗ウィルス活性およ
びヒト胸部癌細胞膜レセプター結合親和性を表している
。阻害作用を、[エー  コルビン(A.Corbin
)およびシー  ダブル  ビーティー(C.W.Be
attie) 、エンドクル  レス  コミュニ(E
ndocr. Res. Commun.)、第2巻、
ページ1〜23,(1975)]に記載されている方法
と同様にして、4日周齢のラットでインビボ(in v
ivo) で測定した。
【0142】表13、表14および表15は、MCF−
7、T47D、MDA−MB−231のヒト乳腺癌細胞
株における細胞毒性類似体のDNAへの 3H−チミジ
ンの取り込みの阻害に関するデータを示すものである。 200μlのRPMI−160培地に2%CFBSを加
えた培地で培養した200,000個の細胞に、1、5
、10μgの細胞毒性類似体を加え、3時間または23
時間培養した後、1μCiの 3H−チミジンを加え、
さらに60分間培養した。DNAを1Nの過塩素酸で抽
出し、放射線活性を測定した。
【0143】
【表11】
【0144】
【表12】
【0145】
【表13】
【0146】
【表14】
【0147】
【表15】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  以下の式に示される構造を有するペプ
    チドおよびその薬学上許容できる塩の群より選ばれたペ
    プチド。 X− R1 −R2 −R3 −Ser−R5 −R6
     (Q)−Leu−Arg−Pro− R10− NH
    2 ただし、 R1 はpGluまたはD−Nal(2
    )であり、R2 はHis またはD−Phe(4Cl
    )であり、R3 はTrp 、D−Trp またはD−
    Pal(3)であり、R5 はTyr またはArg 
    であり、R6 はD−Lys またはD−Orn であ
    り、R10はGly またはD−Ala であり、Xは
    水素または炭素数2〜5の低級アルカノイル基であり、
    Qは以下の式に示される構造を有する細胞毒性部分であ
    り、−Q4 または−A(Q3 ) または−B(Q1
     ) 2 または −B(AQ2 ) 2 ただし、 
    Aは −NH−(CH2 ) n −CO−または −
    OC−(CH2 ) n −CO−( nは2〜6)で
    あり、Bは−HN−CH2 −(CH2 ) m −C
    H(NH)− (CH2 ) n −CO−( mは0
    または1、 nは0または1)、R6 のアミノ基に結
    合するA−またはB−の −CO部分、および −B(
    AQ2 ) 2 基において、 Bのアミノ基に結合す
    るA−の −CO部分は、Q1 が DまたはL−Me
    l 、シクロプロパンアルカノイル(cyclopro
    panealkanoyl)、アジリジン−2−カルボ
    ニル(aziridine−2−carbonyl)、
    エポキシアルキルまたは1,4−ナフトキノン−5−オ
    キシカルボニル−エチル(1,4−naphthoqu
    inone−5−oxycarbonyl−ethyl
    )であり、Q2 が Q1 、アントラキノニルアルコ
    キシ(anthraquinonylalkoxy)ま
    たはドキソルビシニル(doxorubicinyl)
     であり、Q3 が Q2 、マイトマイシニル(mi
    tomicinyl) 、エスペラマイシニル(esp
    eramicinyl) またはメトトレキソイル(m
    ethotrexoyl)であり、Q4 が Q1 ま
    たはメトトレキソイル(methotrexoyl)で
    ある。
  2. 【請求項2】   Qが Q4 である請求項1記載の
    ペプチド。
  3. 【請求項3】   R1 がpGluであり、 R2 
    がHis であり、 R3 がTrp であり、R5 
    がTyr であり、 R6 がD−Lys またはD−
    Orn であり、 R10がGly であり、 Xが水
    素である請求項2記載のペプチド。
  4. 【請求項4】   R1 がD−Nal(2)、 R2
     がD−Phe(4Cl)、 R3 がD−Trp ま
    たはD−Pal(3)、 R5 がTyr またはAr
    g 、 R6 がD−Lys またはD−Orn 、 
    R10がD−Ala であり、 Xが炭素数2〜5の低
    級アルカノイル基である請求項2記載のペプチド。
  5. 【請求項5】   Qが A (Q)3 である請求項
    1記載のペプチド。
  6. 【請求項6】   R1 がpGluであり、 R2 
    がHis であり、 R3 がTrp であり、R5 
    がTyr であり、 R6 がD−Lys またはD−
    Orn であり、 R10がGly であり、 Xが水
    素である請求項5記載のペプチド。
  7. 【請求項7】   R1 がD−Nal(2)、 R2
     がD−Phe(4Cl)、 R3 がD−Trp ま
    たはD−Pal(3)、 R5 がTyr またはAr
    g 、 R6 がD−Lys またはD−Orn 、 
    R10がD−Ala であり、 Xが炭素数2〜5の低
    級アルカノイル基である請求項6記載のペプチド。
  8. 【請求項8】   Qが B(Q1  )2 である請
    求項1記載のペプチド。
  9. 【請求項9】   R1 がpGluであり、 R2 
    がHis であり、 R3 がTrp であり、R5 
    がTyr であり、 R6 がD−Lys またはD−
    Orn であり、 R10がGly であり、 Xが水
    素である請求項8記載のペプチド。
  10. 【請求項10】   R1 がD−Nal(2)、 R
    2 がD−Phe(4Cl)、 R3 がD−Trp 
    またはD−Pal(3)、 R5 がTyr またはA
    rg 、 R6 がD−Lys またはD−Orn 、
     R10がD−Ala であり、 Xが炭素数2〜5の
    低級アルカノイル基である請求項8記載のペプチド。
JP3072936A 1990-04-06 1991-04-05 細胞毒性成分を有する黄体形成ホルモン放出ホルモン類似体 Pending JPH04224600A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US50551790A 1990-04-06 1990-04-06
US505517 1990-04-06

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04224600A true JPH04224600A (ja) 1992-08-13

Family

ID=24010633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3072936A Pending JPH04224600A (ja) 1990-04-06 1991-04-05 細胞毒性成分を有する黄体形成ホルモン放出ホルモン類似体

Country Status (17)

Country Link
EP (1) EP0450461B1 (ja)
JP (1) JPH04224600A (ja)
KR (1) KR940701270A (ja)
AT (1) ATE127476T1 (ja)
AU (1) AU638319B2 (ja)
CA (1) CA2039908A1 (ja)
DE (1) DE69112684T2 (ja)
DK (1) DK0450461T3 (ja)
ES (1) ES2076393T3 (ja)
HR (1) HRP921273A2 (ja)
HU (1) HU208159B (ja)
IE (1) IE63278B1 (ja)
MC (1) MC2265A1 (ja)
NZ (1) NZ237705A (ja)
WO (1) WO1992022322A1 (ja)
YU (1) YU61991A (ja)
ZA (1) ZA914552B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101346262B1 (ko) * 2013-06-19 2014-01-03 엘아이지넥스원 주식회사 다단 분리형 수중 운동체 및 이의 동작 방법
KR101355886B1 (ko) * 2013-11-19 2014-01-27 엘아이지넥스원 주식회사 다단 분리형 수중 운동체 및 이의 동작 방법
JP2020529457A (ja) * 2017-08-09 2020-10-08 ヘルムホルツ−ツェントルン フュル インフェクティオンスフォルシュング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新たな標的化された細胞傷害性ラトジャドン誘導体及びそのコンジュゲート

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6326467B1 (en) 1989-02-23 2001-12-04 Colorado State University Research Foundation Hormone-recombinant toxin compounds and methods for using same
US6419655B1 (en) 1998-07-16 2002-07-16 Gonex, Inc. Method for controlling animal populations utilizing a sterilant projectile
US5502035A (en) * 1993-08-06 1996-03-26 Tap Holdings Inc. N-terminus modified analogs of LHRH
US5413990A (en) * 1993-08-06 1995-05-09 Tap Pharmaceuticals Inc. N-terminus modified analogs of LHRH
DE4338015A1 (de) * 1993-11-08 1995-05-11 Asta Medica Ag Verwendung von D-glucopyranuronsäuren und deren Derivaten zum Einbau in pharmakologisch wirksame Peptide und deren Salze
US5677184A (en) * 1994-04-19 1997-10-14 Takeda Chemical Industries, Ltd. CHO cells that express human LH-RH receptor
US5753206A (en) * 1995-06-07 1998-05-19 Immunomedics, Inc. Radiometal-binding analogues of luteinizing hormone releasing hormone
US5843903A (en) * 1995-11-27 1998-12-01 The Administrators Of The Tulane Educational Fund Targeted cytotoxic anthracycline analogs
CN1777439A (zh) 2003-04-22 2006-05-24 研究及应用科学协会股份有限公司 生长抑素的载体
EP2310028B1 (en) 2008-06-12 2016-11-16 Ipsen Bioinnovation Limited Fusion proteins for use in the treatment of acromegaly
GB0820970D0 (en) 2008-11-17 2008-12-24 Syntaxin Ltd Suppression of cancer

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4263279A (en) * 1975-08-19 1981-04-21 Yeda Research & Development Co. Ltd Pharmaceutically active compositions containing adriamycin and daunomycin
US4894443A (en) * 1984-02-08 1990-01-16 Cetus Corporation Toxin conjugates
US4677193A (en) * 1985-02-22 1987-06-30 The Salk Institute For Biological Studies Peptides containing an aliphatic-aromatic ketone side chain
CA1275922C (en) * 1985-11-28 1990-11-06 Harunobu Amagase Treatment of cancer
US4793986A (en) * 1987-02-25 1988-12-27 Johnson Matthey, Inc. Macromolecular platinum antitumor compounds
AU5186090A (en) * 1989-02-23 1990-09-26 Colorado State University Research Foundation Gnrh analogs for destroying gonadotrophs
BR9913040A (pt) * 1998-08-17 2001-05-08 Thermo Black Clawson Inc Processos de extrair um licor rico em açúcar e um componente de açúcar a partir de cana-de-açúcar

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101346262B1 (ko) * 2013-06-19 2014-01-03 엘아이지넥스원 주식회사 다단 분리형 수중 운동체 및 이의 동작 방법
KR101355886B1 (ko) * 2013-11-19 2014-01-27 엘아이지넥스원 주식회사 다단 분리형 수중 운동체 및 이의 동작 방법
JP2020529457A (ja) * 2017-08-09 2020-10-08 ヘルムホルツ−ツェントルン フュル インフェクティオンスフォルシュング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新たな標的化された細胞傷害性ラトジャドン誘導体及びそのコンジュゲート

Also Published As

Publication number Publication date
EP0450461A2 (en) 1991-10-09
YU61991A (sh) 1994-04-05
ZA914552B (en) 1992-06-24
EP0450461B1 (en) 1995-09-06
EP0450461A3 (en) 1992-03-11
WO1992022322A1 (en) 1992-12-23
KR940701270A (ko) 1994-05-28
ATE127476T1 (de) 1995-09-15
HRP921273A2 (en) 1998-06-30
MC2265A1 (fr) 1993-04-26
ES2076393T3 (es) 1995-11-01
IE911134A1 (en) 1991-10-09
HU911116D0 (en) 1991-10-28
DE69112684D1 (de) 1995-10-12
IE63278B1 (en) 1995-04-05
CA2039908A1 (en) 1991-10-07
AU638319B2 (en) 1993-06-24
AU7410691A (en) 1991-10-10
DK0450461T3 (da) 1995-10-23
HU208159B (en) 1993-08-30
NZ237705A (en) 1992-11-25
HUT57235A (en) 1991-11-28
DE69112684T2 (de) 1996-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Janaky et al. Analogues of luteinizing hormone-releasing hormone containing cytotoxic groups.
US5171835A (en) LHRH antagonists
HRP980197A2 (en) GnRH ANTAGONISTS
EP0973801A1 (en) GnRH ANTAGONISTS
AU639310B2 (en) Cyclic gnrh antagonists
JPH04224600A (ja) 細胞毒性成分を有する黄体形成ホルモン放出ホルモン類似体
JP3222050B2 (ja) 人工的アミノ酸
EP0201260A2 (en) GnRH antagonists
US6214969B1 (en) Luteinizing hormone releasing hormone analogs with cytotoxic moiety
Janáky et al. Short-chain analogs of luteinizing hormone-releasing hormone containing cytotoxic moieties.
IE911133A1 (en) Somatostatin analogues
AU2002368261A1 (en) Long-acting gonadotropin-releasing hormone analogs and methods of use thereof
WO1997022622A1 (en) Betide-substituted gnrh antagonists
EP0364819A2 (en) LHRH analogs
HU211932A9 (hu) Az átmeneti oltalom az 1-21. igénypontokra vonatkozik.