JPH0422446Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案を以下の順序で説明する。

Ａ 産業上の利用分野 Ｂ 考案の概要 Ｃ 従来の技術 Ｄ 考案が解決しようとする問題点 Ｅ 問題点を解決するための手段 Ｆ 作用 Ｇ 実施例 Ｇ−１ 構成（第１図〜第４図） Ｇ−２ デイスクトレイの収納及び引出し （第１図、第５図、第６図） Ｈ 考案の効果 Ａ 産業上の利用分野 本考案は、開口部が設けられた匣体内に夫々デ
イスクが載置される複数のデイスクトレイが収納
されるとともに、収納された各デイスクトレイが
開口部から匣体外に引き出され得るようにされる
デイスクカートリツジに関する。

Ｂ 考案の概要 本考案は、開口部が設けられた匣体内に夫々デ
イスクが載置されるものとなされた複数のデイス
クトレイが収納されるとともに、収納された複数
のデイスクトレイの夫々が開口部を通じて匣体外
に引き出され得るものとされるデイスクカートリ
ツジにおいて、デイスクトレイを、対向端縁部の
夫々に、載置されたデイスクの厚み方向の中央部
が存する平面に関して非対称とされた摺動係合部
を有するものとなすとともに、匣体内部に、デイ
スクトレイの摺動係合部に係合してその摺動に対
する案内を行うためのデイスクトレイ案内溝と、
このデイスクトレイ案内溝が存する平面とは異な
る平面内に存するものとされた、デイスクトレイ
に載置されたデイスクに係合するためのデイスク
案内溝とを設け、デイスクトレイが摺動係合部を
デイスクトレイ案内溝に適正に係合せしめたもと
で匣体内に挿入されるとき、デイスクトレイに載
置されたデイスクがデイスク案内溝に係合するも
のとなすことにより、デイスクトレイが匣体内に
誤挿入された場合に、それが所定の収納位置に収
納されることを阻止できるようにしたものであ
る。

Ｃ 従来の技術 デイジタル情報信号等が記録される円盤状記録
媒体としてのデイスクを用いて情報信号の記録も
しくは再生を行うデイスクプレーヤにおいて、複
数のデイスクが収納されたデイスクカートリツジ
がカートリツジ挿入部から挿入されるものとさ
れ、挿入されたデイスクカートリツジをカートリ
ツジ装着部に装着する動作、即ち、デイスクカー
トリツジのローデイングを行つて、カートリツジ
装着部に装着されたデイスクカートリツジからデ
イスク装着部にデイスクを選択供給し、さらに、
デイスクカートリツジをカートリツジ装着部から
離脱せしめてカートリツジ挿入部に導出する動
作、即ち、デイスクカートリツジのアンローデイ
ングを行うデイスクチエンジヤ機構を備えるもの
が提案されている。

このようなデイスクチエンジヤ機構を備えるデ
イスクプレーヤに用いられるデイスクカートリツ
ジは、開口部が設けられた匣体内に、夫々にデイ
スクが載置される複数のデイスクトレイが互いに
略平行に収納されたものとされる。そして、斯か
るデイスクカートリツジは、その使用時において
は、デイスクプレーヤに設けられたカートリツジ
挿入部から挿入されてカートリツジ装着部に装着
され、各デイスクトレイが選択的に開口部から匣
体外に引き出されて、それに載置されたデイスク
がデイスク装着部に装着されるようになされると
ともに、匣体外に引き出された各デイスクトレイ
が、デイスク装着部から離脱されたデイスクを伴
い、開口部を通じて再度匣体内に収納されるもの
となされる。

このように、デイスクカートリツジの匣体内に
デイスクを伴う複数のデイスクトレイが収納され
るにあたつては、匣体内に案内溝が設けられると
ともに複数のデイスクトレイの夫々にその案内溝
に係合する係合部が設けられ、各デイスクトレイ
は、その係合部が対応する案内溝に係合せしめら
れて案内溝による案内を受ける状態とされたもと
で、匣体に設けられた開口部から匣体内に挿入さ
れ、匣体内の所定の収納位置に収納されるものと
なされる。

Ｄ 考案が解決しようとする問題点 上述の如くに、デイスクが載置され、デイスク
カートリツジの匣体内にその係合部を案内溝に係
合せしめて挿入されるものとされる各デイスクト
レイは、デイスクが載置された状態で全体として
平板状をなすものとなり、誤つてその表裏面ある
いは上下面が反転された状態で、あるいは、案内
溝に対して傾斜せしめられた状態で、その係合部
が案内溝に係合せしめられて匣体内に挿入される
場合にも、デイスクカートリツジの匣体内におけ
る所定の収納位置に収納されてしまう虞がある。
即ち、デイスクカートリツジの匣体内に誤挿入さ
れても、匣体内の正規の収納位置に置かれること
になつてしまうのである。

そして、デイスクカートリツジの匣体内にデイ
スクトレイが誤挿入されて収納されると、例え
ば、匣体内において他のデイスクトレイとの接触
を生じ、デイスクが損傷を受けることになる虞が
あり、また、デイスクカートリツジがデイスクプ
レーヤに装着され、デイスクチエンジヤ機構によ
りデイスクカートリツジ内のデイスクがデイスク
装着部に装着される動作が行われるに際して、デ
イスクチエンジヤ機構によるデイスクカートリツ
ジからのデイスクトレイの引出しがなされなくな
る、あるいは、デイスクトレイの引出しはなされ
ても、デイスクのデイスク装着部に対する装着が
行われなくなつてしまう、さらには、デイスクが
損傷を受ける等の不都合が生じることになる。

斯かる点に鑑み、本考案は、開口部が設けられ
た匣体内に夫々デイスクが載置されるものとされ
た複数のデイスクトレイが収納され、収納された
各デイスクトレイが開口部から匣体外へ引き出さ
れ得るものとされるとともに、比較的簡単な構成
のもとに、デイスクトレイが匣体内に開口部を通
じて誤挿入される場合には、それが匣体内の所定
の収納位置に収納される状態となることを阻止で
きるようにされたデイスクカートリツジを提供す
ることを目的とする。

Ｅ 問題点を解決するための手段 上述の目的を達成すべく、本考案に係るデイス
クカートリツジは、開口部が設けられた匣体内
に、デイスクが載置されるものとされて、対向端
縁部の夫々に、載置されたデイスクの厚み方向の
中央部が存する平面に関して非対称とされた摺動
係合部が設けられたデイスクトレイが、所定の収
納位置に配されるとともに開口部から匣体外に引
き出され得るよう収容されるものとされ、匣体の
内部に、デイスクトレイの摺動係合部に係合して
その摺動に対する案内を行うためのデイスクトレ
イ案内溝を形成する第１の案内溝形成部と、デイ
スクトレイに載置されたデイスクに係合するため
のデイスク案内溝をデイスクトレイ案内溝が存す
る平面とは異なる平面内に存するものとして形成
する第２の案内溝形成部とを備えて構成される。
そして、第１及び第２の案内溝形成部は、デイス
クトレイがその摺動係合部をデイスクトレイ案内
溝に適正に係合せしめたもとで匣体内に挿入され
るとき、当該デイスクトレイに載置されたデイス
クがデイスク案内溝に係合する状態が得られるよ
うにするものとされる。

Ｆ 作用 このように構成される本考案に係るデイスクカ
ートリツジにおいては、デイスクトレイがその摺
動係合部をデイスクトレイ案内溝に適正に係合せ
しめたもとで匣体内に挿入されるときには、デイ
スクトレイ案内溝により案内されたデイスクトレ
イに載置されたデイスクが対応するデイスク案内
溝に係合する状態となり、デイスクトレイが匣体
内の所定の収納位置に収納される状態がとられ
る。

一方、デイスクトレイが匣体内に誤挿入され
て、その摺動係合部をデイスクトレイ案内溝に係
合せしめるものとされる場合には、デイスク案内
溝がデイスクトレイ案内溝が存する平面とは異な
る平面内に存するものとされ、かつ、デイスクト
レイの摺動係合部が、載置されたデイスクの厚み
方向の中央部が存する平面に関して非対称とされ
ていることにより、誤挿入されたデイスクトレイ
に載置されたデイスクとデイスク案内溝との位置
が一致しなくなり、デイスクがデイスク案内溝に
係合できなくなる。このため、誤挿入されたデイ
スクトレイは、匣体内の所定の収納位置をとるこ
とができないものとされ、例えば、その一部が開
口部から匣体外に突出して、誤挿入されたことが
容易に認識される状態におかれる。

Ｇ 実施例 Ｇ−１ 構成（第１図〜第４図） 第１図は、本考案に係るデイスクカートリツジ
の一例を全体的に示す。

この例は、匣体１０を有し、この匣体１０は、
その一側面部に開口部１１が設けられるととも
に、開口部１１を開閉する回動蓋１２が取り付け
られたものとされている。そして、開口部１１側
の側面を表す第２図に示される如く、匣体１０内
には、第１図においては１個を残して匣体１０外
に取り出されて示される複数の、例えば、５個の
デイスクトレイ２０が略互いに平行に収納され
る。

これらデイスクトレイ２０の夫々には、デイス
クＤが、その周縁端面部の一部分において位置規
制されて載置される。このため、各デイスクトレ
イ２０は、デイスクＤの載置される面を有し、そ
れに載置されたデイスクＤの周縁端面部の一部に
当接する一対の係止部２１が一端縁部に設けられ
たデイスク支持板２２と、このデイスク支持板２
２の両側部の夫々においてピン２３ａ及び２３ｂ
により回動可能に支持され、デイスクＤの外周縁
部における相対向する２個所に係合する溝状部と
されたデイスク挾持部２４ａ及び２４ｂを夫々有
するデイスク保持部材２５ａ及び２５ｂと、これ
らデイスク保持部材２５ａ及び２５ｂの夫々を、
それらのデイスク挾持部２４ａ及び２４ｂがデイ
スク支持板２２上に置かれたデイスクＤの外周縁
部における相対向する２個所に係合する方向に付
勢するばね部材２６ａ及び２６ｂとを備えて構成
される。

デイスク支持板２２の一対の係止部２１が設け
られた端縁部の両側端部には、デイスクトレイ２
０がデイスクチエンジヤ機構により匣体１０の開
口部１１を通じて匣体１０外へ引き出される際
に、デイスクチエンジヤ機構の一部に係合する切
欠部２７ａ及び２７ｂが形成されている。また、
デイスク保持部材２５ａ及び２５ｂは、夫々の端
部が、デイスク支持板２２に形成された切欠部２
７ａ及び２７ｂの一部に設けられた突起部２７′
ａ及び２７′ｂに当接して回動規制されるように
なされており、これらデイスク保持部材２５ａ及
び２５ｂのデイスク挾持部２４ａ及び２４ｂの
夫々から更に伸びる先端部には、鉤状に形成され
た被係合部２８ａ及び２８ｂが夫々設けられてい
る。被係合部２８ａ及び２８ｂは、デイスクＤが
デイスク挾持部２４ａ及び２４ｂに係合せしめら
れてデイスク支持板２２上に載置される状態とさ
れるべく導入されるとき、デイスクＤを、その外
周縁部を支持して、デイスク挾持部２４ａ及び２
４ｂに案内するデイスク導入部としての役目も果
たすものとされている。さらに、デイスク支持板
２２の一方の側縁部とデイスク保持部材２５ａの
外側縁部とに摺動係合部２９ａが形成されるとと
もに、デイスク支持板２２の他方の側縁部とデイ
スク保持部材２５ｂの外側縁部とに摺動係合部２
９ｂが形成されている。

第３図に示される如く、摺動係合部２９ａ及び
２９ｂの夫々は、デイスク支持板２２上に載置さ
れたデイスクＤの厚み方向の中央部が存する平面
Pcに対して非対称なものとされている。即ち、
摺動係合部２９ａにおいては、平面Pcからその
上面３０auまでの距離Luが平面Pcからその下面
３０adまでの距離Ldより小とされ、また、摺動
係合部２９ｂにおいては、平面Pcからその上面
３０buまでの距離Luが平面Pcからその下面３０
bdまでの距離Ldより小とされている。従つて、
デイスク支持板２２上に載置されたデイスクＤ
の、デイスクトレイの厚み方向の位置は、摺動係
合部２９ａ及び２９ｂの夫々の上面３０au及び
３０bu側に片寄つていることになる。

そして、これらデイスク支持板２２及びデイス
ク保持部材２５ａ及び２５ｂは、夫々、例えば、
合成樹脂材で形成される。

一方、匣体１０の開口部１１に対向する側壁部
１０ａの内面側には、一対の支持部材３０ａ及び
３０ｂが側壁部１０ａの中央に関して対称的な位
置に固定されている。支持部材３０ａ及び３０ｂ
は、例えば、金属板材で形成され、夫々、匣体１
０の天板部１０ｂ及び底板部１０ｃの内面に沿う
ように両端部が折り曲げられたコ字状部３１ａ及
び３１ｂを備えるものとされており、それらコ字
状部３１ａ及び３１ｂの夫々に、支軸３２ａ及び
３２ｂを介して、ロツク部材３３ａ及び３３ｂが
回動可能に支持されている。

ロツク部材３３ａは、例えば、合成樹脂で形成
されて、支持部材３０ａのコ字状部３１ａの両端
部の間に配された支軸３２ａが貫通する部分を中
心にして互いに異なる方向に突出する、匣体１０
内に開口部１１から挿入されたデイスクトレイ２
０のデイスク保持部材２５ａに設けられた被係合
部２８ａに係合して、デイスクトレイ２０の匣体
１０内での保持を行うための係合爪部３４ａと、
係止板部３５ａと、被押圧部３６ａとを有するも
のとされ、ばね部材３７ａによつて、係合爪部３
４ａが匣体１０内に挿入されたデイスクトレイ２
０のデイスク保持部材２５ａに設けられた被係合
部２８ａに係合する方向に回動すべく付勢されて
いる。また、ロツク部材３３ｂも、例えば、合成
樹脂材で形成されて、支持部材３０ｂのコ字状部
３１ｂの両端部の間に配された支軸３２ｂが貫通
する部分を中心にして互いに異なる方向に突出す
る、匣体１０内に開口部１１から挿入されたデイ
スクトレイ２０のデイスク保持部材２５ｂに設け
られた被係合部２８ｂに係合して、デイスクトレ
イ２０の匣体１０内での保持を行うための係合爪
部３４ｂと、係止板部３５ｂと、被押圧部３６ｂ
とを有するものとされ、ばね部材３７ｂによつ
て、係合爪部３４ｂが匣体１０内に挿入されたデ
イスクトレイ２０のデイスク保持部材２５ｂに設
けられた被係合部２８ｂに係合する方向に回動す
べく付勢されている。

このようにばね部材３７ａによつて付勢された
ロツク部材３３ａは、その係止板部３５ａの両端
部が支持部材３０ａのコ字状部３１ａの両端部の
端面に当接して回動が規制され、また、ばね部材
３７ｂによつて付勢されたロツク部材３３ｂは、
その係止板部３５ｂの両端部が支持部材３０ｂの
コ字状部３１ｂの両端部の端面に当接して回動が
規制される。

そして、ロツク部材３３ａの係止板部３５ａ及
びロツク部材３３ｂの係止板部３５ｂは、匣体１
０内に開口部１１から挿入されたデイスクトレイ
２０が、そのデイスク保持部材２５ａ及び２５ｂ
に夫々設けられた被係合部２８ａ及び２８ｂがロ
ツク部材３３ａの係合爪部３４ａ及びロツク部材
３３ｂの係合爪部３４ｂに係合する位置を越えて
さらに入り込むとき、その被係合部２８ａ及び２
８ｂの夫々の先端部が当接するものとされてい
る。

さらに、支持部材３０ａ及び３０ｂには、回動
板３８ａ及び３８ｂが夫々支点部３９ａ及び３９
ｂを中心にして回動し得るように取り付けられて
いる。回動板３８ａ及び３８ｂの夫々の一端に
は、ロツク部材３３ａの被押圧部３６ａ及びロツ
ク部材３３ｂの被押圧部３６ｂに当接すべく形成
された突出押圧部４０ａ及び４０ｂが設けられ、
また、夫々の他端は、匣体１０の天板部１０ｂに
形成された透孔４３を覆つて摺動可能に取り付け
られた手動操作部材４４から透孔４３を通じて匣
体１０内に突出する突起部４５ａ及び４５ｂに係
合している。

手動操作部材４４は、天板部１０ｂの外面側に
おける透孔４３の周囲に形成された凹部４６に嵌
合されており、凹部４６の範囲内で移動可能とさ
れている。そして、手動操作部材４４が、匣体１
０の側壁部１０ａ側から矢印Ａで示される方向に
移動せしめられるとき、それに伴う突起部４５ａ
及び４５ｂの移動により回動板３８ａ及び３８ｂ
が回動せしめられ、回動板３８ａ及び３８ｂに設
けられた突出押圧部４０ａ及び４０ｂが、夫々、
ロツク部材３３ａの被押圧部３６ａ及びロツク部
材３３ｂの被押圧部３６ｂに当接してそれらを押
圧する。その結果、ロツク部材３３ａ及び３３ｂ
がばね部材３７ａ及び３７ｂの付勢力に抗して回
動せしめられ、ロツク部材３３ａの係合爪部３４
ａ及びロツク部材３３ｂの係合爪部３４ｂが、
夫々、デイスクトレイ２０のデイスク保持部材２
５ａ及び２５ｂに設けられた被係合部２８ａ及び
２８ｂとの係合を解除する方向に移動せしめられ
る。

匣体１０の開口部１１に対向する側壁部１０ａ
の内面側には、さらに、デイスクＤを伴つたデイ
スクトレイ２０が匣体１０内に正規に挿入された
とき、デイスクトレイ２０に載置されたデイスク
Ｄの先端部に係合する複数のデイスク案内溝４７
ａを有し、内面にデイスクＤの先端部の周縁端面
が当接するものとされたデイスク係止部材４７が
固定されている。デイスク案内溝４７ａは、デイ
スク係止部材４７の内面から突出する複数の突出
部４７ｂの間に同一間隔をもつて形成されてい
る。斯かる複数のデイスク案内溝４７ａを有した
デイスク係止部材４７は、その一対が側壁部１０
ａの中央に関して対称に固定されている（第１図
においては、そのうちの一方が省略図示されてい
る）。

また、匣体１０の開口部１１の両側における側
壁部１０ｄ及び１０ｅ夫々の内面側には、第２図
に示される如く、天板部１０ｂ及び底板部１０ｃ
に平行に伸びる複数のデイスクトレイ案内溝１３
ａ及び１３ｂが、同一間隔をもつて形成されてい
る。そして、相対向するデイスクトレイ案内溝１
３ａ及び１３ｂの組の夫々により、デイスクトレ
イ２０が、その摺動係合部２９ａ及び２９ｂをデ
イスクトレイ案内溝１３ａ及び１３ｂに夫々係合
させた状態で支持され、複数のデイスクトレイ２
０が匣体１０内に略互いに平行に収納された状態
がとられる。

第４図に示される如く、匣体１０の側壁部１０
ｄの内面側に設けられたデイスクトレイ案内溝１
３ａの夫々と、デイスク係止部材４７の内面側に
設けられたデイスク案内溝４７ａのうちの対応す
るものとは、上下方向に所定の差ｈを伴つて位置
せしめられている。即ち、各デイスク案内溝４７
ａは、対応するデイスクトレイ案内溝１３ａが存
する平面とは異なるそれに平行な平面内に存する
ものとされているのである。ここで、上述の差ｈ
は、各デイスクトレイ２０の摺動係合部２９ａに
おける上面３０auと下面３０adとの中央部が存
する面と上述の平面Pcとの間の間隔に応じたも
のに選定されている。

また、図示されていないが、同様にして、匣体
１０の側壁部１０ｅの内面側に設けられたデイス
クトレイ案内溝１３ｂの夫々と、デイスク係止部
材４７の内面側に設けられたデイスク案内溝４７
ａのうちの対応するものとが、上下方向に所定の
差ｈを伴つて位置せしめられており、各デイスク
案内溝４７ａは、対応するデイスクトレイ案内溝
１３ｂが存する平面とは異なるそれに平行な平面
内に存するものとされているのである。そして、
差ｈは、各デイスクトレイ２０の摺動係合部２９
ｂにおける上面３０buと下面３０bdとの中央部
が存する面と上述の平面Pcとの間の間隔に応じ
たものに選定されている。

さらに、匣体１０の天板部１０ｂの略中央部に
おける、匣体１０内の正規の収納位置に置かれた
デイスクトレイ２０に載置されたデイスクＤの中
央孔の位置に対応する位置には、透明板が嵌め込
まれた窓部４８が設けられており、この窓部４８
を通して外光が匣体１０内に導入される。

Ｇ−２ デイスクトレイの収納及び引出し （第１図、第５図、第６図） 上述の如くの構成のもとに、デイスクＤが載置
されたデイスクトレイ２０が、デイスクＤが上面
側に位置するものとなる正しい状態とされ、その
摺動係合部２９ａ及び２９ｂをデイスクトレイ案
内溝１３ａ及び１３ｂに夫々適正に係合させた状
態で、匣体１０内に開口部１１を通じて挿入され
るときには、摺動係合部２９ａ及び２９ｂが夫々
デイスクトレイ案内溝１３ａ及び１３ｂによる案
内を受けたもとで摺動せしめられて、デイスクト
レイ２０が側壁部１０ａに向かつて押し込まれ
る。そして、前述の如く、デイスクトレイ案内溝
１３ａ及び１３ｂの夫々と対応するデイスク案内
溝４７ａとの間の上下方向の差ｈが、各デイスク
トレイ２０の摺動係合部２９ａにおける上面３０
auと下面３０adとの中央部が存する面と上述の
平面Pcとの間の間隔に応じたものに選定されて
いるので、第５図に示される如く、デイスクトレ
イ案内溝１３ａ及び１３ｂに案内されたデイスク
トレイ２０に載置されたデイスクＤの先端部が、
デイスク係止部材４７に設けられたデイスク案内
溝４７ａに係合するとともに、その周縁端面がデ
イスク係止部材４７の内面に当接する状態とされ
てデイスクトレイ２０が停止せしめられ、デイス
クトレイ２０はデイスクＤを介して位置規制され
て匣体１０内における適正な収納位置に収納され
た状態とされる。

このようにデイスクトレイ２０が、第５図に示
される如くの、匣体１０内における適正な収納位
置において停止せしめられた状態においては、ロ
ツク部材３３ａの係合爪部３４ａ及びロツク部材
３３ｂの係合爪部３４ｂが、デイスクトレイ２０
のデイスク保持部材２５ａ及び２５ｂに設けられ
た被係合部２８ａ及び２８ｂに夫々係合するもの
となり、それによつて、デイスクトレイ２０が匣
体１０内における適正な収納位置に保持される状
態がとられる。

一方、デイスクＤが載置されたデイスクトレイ
２０が、デイスクＤが下面側に位置するものとな
る正しくない状態とされ、その摺動係合部２９ａ
及び２９ｂを、それらの上面３０au及び３０bu
を下方にし、下面３０ad及び３０bdを上方にし
て、デイスクトレイ案内溝１３ａ及び１３ｂの
夫々に不適正に係合させた状態で、匣体１０内に
開口部１１を通じて挿入されるとき、即ち、匣体
１０内に誤挿入されるときには、摺動係合部２９
ａがデイスクトレイ案内溝１３ｂによる案内を受
け、また、摺動係合部２９ｂがデイスクトレイ案
内溝１３ａによる案内を受けたもとで摺動せしめ
られて、デイスクトレイ２０が側壁部１０ａに向
かつて押し込まれる。

従つて、斯かる場合には、デイスクトレイ案内
溝１３ａ及び１３ｂの夫々と対応するデイスク案
内溝４７ａとの間の上下方向の差ｈが、各デイス
クトレイ２０の摺動係合部２９ａにおける上面３
０auと下面３０adとの中央部が存する面と上述
の平面Pcとの間の間隔に応じたものに選定され
ていることにより、第６図に示される如く、デイ
スクトレイ案内溝１３ａ及び１３ｂに案内された
デイスクトレイ２０に載置されたデイスクＤの先
端部が、デイスク係止部材４７に設けられた突出
部４７ｂに当接し、デイスク案内溝４７ａには係
合しないものとされて、デイスクトレイ２０が停
止せしめられる。このため、デイスクトレイ２０
は、匣体１０内における適正な収納位置には到達
できず、所定の収納位置で保持される状態とはさ
れない。そして、斯かる場合には、デイスクトレ
イ２０の一部が開口部１１から匣体外に突出し、
回動蓋１２が開口部１１を閉状態にすることがで
きない状態とされる。

また、デイスクＤが載置されたデイスクトレイ
２０が、その摺動係合部２９ａ及び２９ｂを互い
に対応しないデイスクトレイ案内溝１３ａ及び１
３ｂに不適正に係合させて傾斜した状態で、匣体
１０内に開口部１１から誤挿入される場合にも、
デイスクトレイ２０に載置されたデイスクＤの先
端部が、デイスク係止部材４７に設けられた突出
部４７ｂに当接し、デイスク案内溝４７ａには係
合しないものとされて、デイスクトレイ２０が停
止せしめられる。このため、デイスクトレイ２０
は、匣体１０内における適正な収納位置には到達
できず、所定の収納位置で保持される状態とはさ
れない。

なお、上述の如くにして、匣体１０内に正しく
挿入され、匣体１０内の所定の収納位置に収納さ
れるものとされた各デイスクトレイ２０は、手動
により、あるいは、デイスクプレーヤに備えられ
たデイスクチエンジヤ機構により匣体１０外に引
き出される。

匣体１０からのデイスクトレイ２０の手動によ
る引出しは、第１図に示される匣体１０に配され
た手動操作部材４４の操作により行われ、また、
デイスクプレーヤに装着されてなされるデイスク
チエンジヤ機構による匣体１０からのデイスクト
レイ２０のうちの選択されたものの引出しは、選
択されたデイスクトレイ２０に、その切欠部２７
ａ及び２７ｂに係合したデイスクチエンジヤ機構
の一部により引張力が加えられて行われる。

Ｈ 考案の効果 以上の説明から明らかな如く、本考案に係るデ
イスクカートリツジにおいては、デイスクが載置
されて匣体内に収納されるとともに匣体に設けら
れた開口部から引き出され得るものとされるデイ
スクトレイが、誤つてその表裏面あるいは上下面
が反転された状態で、あるいは、傾斜した状態で
その係合部が案内溝に対して不適正に係合せしめ
られて匣体内に挿入される場合、即ち、デイスク
カートリツジが匣体内に誤挿入される場合には、
それが匣体内における適正な収納位置に収納され
る状態となることが、比較的簡単な構成にもとに
確実に阻止され、例えば、その一部が開口部から
匣体外に突出するものとされて、デイスクカート
リツジが誤挿入されたことを容易に認識できる状
態とされる。

従つて、本考案に係るデイスクカートリツジに
よれば、匣体に対するデイスクトレイの誤挿入に
起因して生じるデイスクが損傷を受けることにな
る事態、さらには、デイスクプレーヤに装備され
たデイスクチエンジヤ機構によりデイスクがデイ
スク装着部に装着されるに際して、デイスクチエ
ンジヤ機構によるデイスクトレイの引出しがなさ
れなくなる、あるいは、デイスクトレイの引出し
はなされても、デイスクのデイスク装着部に対す
る装着が行われなくなる事態が回避されることに
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るデイスクカートリツジの
一例を全体的に示す斜視図、第２図は第１図に示
される例の開口部側における側面図、第３図は第
１図に示される例に用いられるデイスクトレイの
側面図、第４図は第１図に示される例の部分断面
図、第５図及び第６図は第１図に示される例にお
けるデイスクトレイの適正な挿入及び誤挿入の説
明に供される部分断面図である。 図中、１０は匣体、１１は開口部、１３ａ及び
１３ｂはデイスクトレイ案内溝、２０はデイスク
トレイ、２５ａ及び２５ｂはデイスク保持部材、
２９ａ及び２９ｂは摺動係合部、４７はデイスク
係止部材、４７ａはデイスク案内溝である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 開口部が設けられた匣体と、 デイスクが載置されるものとなされ、対向端縁
   部の夫々に、載置されたデイスクの厚み方向の中
   央部が存する平面に関して非対称とされた摺動係
   合部が設けられて、上記匣体内の所定の収納位置
   に収納されるとともに上記開口部から上記匣体外
   に引き出され得るものとされたデイスクトレイ
   と、 上記匣体の内部に設けられ、上記デイスクトレ
   イに設けられた摺動係合部に係合してその摺動に
   対する案内を行うためのデイスクトレイ案内溝を
   形成する第１の案内溝形成部と、 上記匣体の内部に設けられ、上記デイスクトレ
   イに載置されたデイスクに係合するためのデイス
   ク案内溝を、上記デイスクトレイ案内溝が存する
   平面とは異なる平面内に存するものとして形成す
   る第２の案内溝形成部とを備え、 上記デイスクトレイが上記摺動係合部を上記デ
   イスクトレイ案内溝に適正に係合せしめたもとで
   上記匣体内に挿入されるとき、該デイスクトレイ
   に載置されたデイスクが上記デイスク案内溝に係
   合するものとされたデイスクカートリツジ。