JPH0422412Y2 - - Google Patents

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JPH0422412Y2
JPH0422412Y2 JP1984063794U JP6379484U JPH0422412Y2 JP H0422412 Y2 JPH0422412 Y2 JP H0422412Y2 JP 1984063794 U JP1984063794 U JP 1984063794U JP 6379484 U JP6379484 U JP 6379484U JP H0422412 Y2 JPH0422412 Y2 JP H0422412Y2
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objective lens
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optical
actuator
center
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、デイジタル・オーデイオ・デイス
クプレーヤ(以下、DADと称す)で代表される
光デイスクプレーヤに用いられる光ピツクアツプ
の傾き調整装置に関し、特に光ピツクアツプに適
用される対物レンズの傾き調整装置に関する。
従来の技術 周知のように、光デイスクプレーヤの要となる
のは光ピツクアツプである。これは半導体レーザ
のビームをコリメータレンズを通して平行ビーム
にし、対物レンズを通してデイスク面に照射し、
その反射したビームをフオトセンサで受光するま
での部分をいう。特に、反射した光ビームの光強
度の変化によつて、情報量の変移をフオトセンサ
で検出している。すなわち、レーザ素子から発射
されたレーザビームは、光デイスク面で反射さ
れ、4分割されたフオトセンサ上に結像し、ここ
で光電変換されて電気信号となる。この場合、デ
イスク面に形成されているピツトは、DADの場
合、横幅が0.4μm、長さは一番短いもので0.9μm
程度、またトラツクピツチは1.6μm、ピツチの深
さは0.11μmとなつており、この部分にレーザビ
ームがあたり、反射したものを読み取つて行くわ
けである。更に、デイスクの回転時における縦横
方向の振れなどがあり、これらに影響されずに正
確に情報を読み取れることが光ピツクアツプには
必要不可欠なこととして要求される。そのため、
デイスクの再生時においては、レーザビームがト
ラツク上を正確にトレースするようトラツキン
グ・サーボ・コントロールが採用され、またレー
ザビームがトラツク面に対して正確に焦点を合わ
せるべくフオーカス・サーボ・コントロールが採
り入れられ、自動的にサーボ制御されている。し
かし、これらのサーボ制御系が正常に動作するた
めには、光ピツクアツプの構成要素の各部が所定
の精度で予め組立てられ、調整されていなければ
ならない。特に、サーボアクチユエータに支えら
れた対物レンズの基準に対する傾き調整、つまり
対物レンズ中心とレーザビームのデイスク面に対
する入射光軸との間の相対的な傾き調整は極めて
重要事である。
例えば、対物レンズとデイスクとが互いに平行
であり、入射光軸が対物レンズ中心を通り、デイ
スク面に直角に入射しているとき、最良の状態で
ある。これに対し、対物レンズとデイスクとが平
行にならず、一定角度以上で相互に傾き、かつ入
射光軸が対物レンズ中心を通らず、デイスク面に
傾いて入射しているとき、最悪の状態である。こ
のような傾きが生じていると、波面収差に影響を
及ぼすコマ収差が生じ、光学特性の悪化により再
生RF信号のアイパターンに乱れが生じ、1本1
本の線幅が広がつたり、重なり合つたりして不鮮
明になる。その結果、正常な信号再生が行えなく
なる。
いま、対物レンズ中心の入射光軸に対する傾き
をθとすると、傾き角θは、光ピツクアツプのリ
ニア送り駆動系の取付基準に対する傾きθ1、デイ
スク自体の面振れ角θ2、光ピツクアツプの取付誤
差による傾きθ3、デイスク駆動モータの基準面に
対する傾きθ4を加算したものとして表わされる。
すなわち、(θ=θ1+θ2+θ3+θ4)となる。また、
この傾きθは、対物レンズの焦点距離をf、有効
像円径をφで示すと、θ=tan-1/2fで表わされ
る。この傾きθは、波面収差をλ/14γms(ルー
ト・ミーン・スクエア)に収めようとすれば、f
=4.5mm,φ=0.15mmとすると、0.9°まで許容され
る。したがつて、上述のように各部の傾きが加算
されたとしても、傾きθを許容角度0.9°以内に収
める必要がある。これを実現するには、光ピツク
アツプの構成部品の機械的精度を上げて行く方法
と、傾きθをラジアルとジツターの直交2次元方
向について調整する方法の2法がある。しかし、
前者は各部品にミクロンオーダーの極めて高い加
工精度が要求されるため、加工工数ならびに加工
コストが嵩み、コスト高となり、到底採用できな
い。そこで、通常は傾きを調整する方法が採用さ
れる。
この傾き調整系は、従来第2図に示すように、
リニア送り駆動系を構成する平行なガイドシヤフ
トA,Bに軸受を介してリニア送りベース1を装
架し、このリニア送りベース1の所定位置3個所
にフオーカス位置調整ネジ2、ラジアル方向の傾
き調整ネジ(図示せず)、ジツター方向の傾き調
整ネジ3を上下に貫通させて設ける。さらに、こ
れらの調整ネジ2,3上に側面視L状の板金ベー
ス5をネジ外周に取付けたコイルバネ6,7を介
してリニア送りベース1から一定高さ浮上した位
置に螺嵌支持し、板金ベース5上に光ピツクアツ
プ9全体を搭載したものであつた。そして、傾き
調整ネジ3を夫々所要量だけ螺回操作することに
より、光ピツクアツプ全体を動かして、対物レン
ズ中心を光学系の入射光軸に対してラジアルとジ
ツターの直交2次元方向に傾き調整するようにし
ていた。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような従来の傾き調整構
造によると、光ピツクアツプ全体を動かさなけれ
ばならないため、重量物の移動調整となる。した
がつて、運動方程式F=mαにおける質量mが大
きくなり、光ピツクアツプを支える傾き調整系を
強固なものに構成しないと、振動が加わつた場合
に調整ネジが緩んだり、外れたりすることにな
る。その結果、振動が激しく耐振性が要求される
使用状件の下では適用できなくなる。特に車載用
光ピツクアツプのように耐振性が強く要求される
ところでは使用できなくなる。そこで、これを避
けるために、いつたん傾き調整した後、ねじ止め
部分を接着剤を用いて接着固定するなどの緩み止
め対策が講じられているが、量産機器にとつては
調整工数が多くなり、適当な方法とは考えられな
い。
また、光ピツクアツプの高さに、これを支える
傾き調整系の高さHが必要となるため、光ピツク
アツプの全高さが高くなり、薄型、小型化の要求
に十分応えられなくなる。
問題点を解決するための手段 この考案は、上記のような光ピツクアツプの薄
型、小型化を図りつつ傾き調整、特に対物レンズ
の傾き調整が対物レンズ・アクチユエータ部分を
動かすのみの簡単な構成で確実簡単に行えかつ、
耐振性にも優れた傾き調整装置を提供することを
目的としている。
上記の目的を達成するために、この考案におい
ては、上面に半球面体と、この半球面体を中心と
する少なくとも3箇所に貫通孔とが一体形成さ
れ、且つリニア送り系を構成する2本の平行なガ
イドシヤフトにリニア送り可能に装着されたオプ
トベースと、 対物レンズと、この対物レンズを駆動する制御
コイルとが配置され、且つ前記対物レンズ中心の
延長線上に前記半球面体と嵌合する円形穴と、前
記貫通孔に対向して設けられたネジ孔とが形成さ
れたアクチユエータベースとを具備し、 前記円形穴を前記半球面体に嵌合し、且つ調整
ネジを前記貫通孔を通して前記ネジ孔にネジ込ん
でアクチユエータベースの傾きを調整して成る構
成を備えたものである。
作 用 この考案に係る傾き調整装置は、傾き調整ネジ
の螺回操作によりアクチユエータベースのタワミ
変形を利用して対物レンズアクチユエータのみを
ベースの球面状軸受け部分を中心として動かし、
対物レンズを直交2軸方向に傾き調整する構成で
あるので、従来の光ピツクアツプ全体を動かすも
のに比べて調整重量が軽くなり、調整ネジの緩み
止めやメカ系のガタ防止などを別途講じる必要が
なく、振動に強い構造にすることができる。した
がつて、耐振性を高めることができる。しかも、
傾き調整が確実簡単に行える。よつて、振動の激
しい車載用光ピツクアツプにも支障なく組込むこ
とができ、実用上極めて好適である。
実施例 以下、この考案の実施例を第1図および第3図
〜第5図を参照して詳細に説明する。
第1図および第3図〜第5図はこの考案が適用
される光ピツクアツプを示すもので、符号10は
光ピツクアツプ全体を支えるオプトベースであ
る。オプトベース10の短手方向一側部に立上り
壁部110が長手方向に沿つて形成されている。
オプトベース10の長手方向の略中央を挟んで一
方側は他方側に比べて幅狭の長方形平板状になつ
ており、その上に後述する対物レンズのサーボア
クチユエータが傾き調整機構を介して搭載されて
いる。その他方側に中空ブロツク状をなす光学系
部品の取付枠111が形成されている。また、そ
の中央寄り端部に逆L状をなす載置棚112が一
方側に延出して設けられている。
オプトベース10は互いに平行に配設された2
本のガイドシヤフト11,12によつて各一対の
軸受13,13および14,14を介し支持され
ている。ガイドシヤフト11は軸受13,13を
介して取付枠111の下部に短手方向に沿つて挿
通されている。また、ガイドシヤフト12はオプ
トベース10の一方側下面に軸受14,14を通
して短手方向に沿い配設されている。これによ
り、オプトベースはリニア送り系(図示せず)の
駆動で2本のガイドシヤフト11,12に沿いデ
イスクDの径方向にリニア送りされる。リニア送
り系としては、例えばリニア送りモータの駆動力
をワイヤ・ロープ機構、ラツクピニオン機構など
を介して光ピツクアツプに伝える形式のものが採
用される。
取付枠111の内部に光学系を構成する各部品
が配設されている。光学系は、取付枠111の一
方側内壁の上部に取付けられたレーザダイオード
21、その前方に所定の順序で配列された回折格
子22、偏向ビームスプリツタ23、コリメータ
レンズ24、1/4波長板25、90°プリズムミラー
26および偏向ビームスプリツタ23の後方にあ
つて、光軸Lと直交する方向に沿つて配列された
凹レンズ27、円筒レンズ28、取付枠111の
内壁上部に取付けられたフオトセンサ29により
構成されている。
レーザダイオード21から発射されたレーザビ
ームは回折格子22、偏向ビームスプリツタ23
を直進し、コリメータレンズ24で平行光束とな
り、1/4波長板25を経て90°偏向プリズムミラー
26で90°偏向された後、対物レンズ37に至る。
対物レンズ37を透過したビームはデイスクDの
ピツト面に微少なスポツトとなつて収束される。
ピツトで変調を受けたスポツトの反射光は上述と
逆の経路を通り、偏向ビームスプリツタ23まで
戻され、90°偏向された後、凹レンズ27、円筒
レンズ28を通してフオトセンサ29上に結像
し、ここで光電変換され電気信号なる。この電気
信号はフオーカス自動制御用信号(フオーカス誤
差信号)と映像・音声復調用信号、すなわち、再
生RF信号となる。フオトセンサ29上の結像は、
完全なフオーカス状態が得られているとき、4分
割パターン上で真円となり、また光デイスク面に
近付き過ぎている場合および遠過ぎる場合には楕
円となる。フオトセンサ29の出力を差動増幅器
を介して取り出した検波出力はフオーカス誤差信
号と呼ばれる。
オプトベース10の長手方向一方側の平板部分
上方に対物レンズアクチユエータを構成するアク
チユエータベース30が、後述する傾き調整機構
を介して設置されている。アクチユエータベース
30の一方側端部に取付ブロツク31が設けら
れ、その上下面にフオーカス用平行板バネ32,
32の一端が取付けられている。平行板バネ3
2,32はアクチユエータベース30のベース面
と平行に他方側の光学系光軸方向に延びており、
その延長端部に枠状の中継フレーム33が片持ち
状に取付けられている。
中継フレーム33は、光学系光軸側に開口する
枠状に形成され、その上下部に一対の折曲片33
0,330が内方に90°の角度で折り曲げ形成さ
れている。中継フレーム33は、この折曲片33
0,330の部分で上記平行板バネ32,32に
取付けられている。中継フレーム33は、両側が
内方、すなわち平行板バネ32,32と反対側に
夫々L字の形状で折り曲げられた上面視略コ字状
に形成されている。その下端部両側に一対のバネ
取付片331,331がベース面と平行かつ光学
系光軸Lを両側から囲うように側面視L状をなし
て延長形成されている。中継フレーム33の下端
部内壁にコ字状に形成された補強枠34が取付け
られている。中継フレーム33の下端内部にオプ
トベース10上に設けた載置棚112の一端部が
延出されている。この載置棚112上に上記光学
系の90°プリズムミラー26および1/4波長板25
が設置されている。90°プリズムミラー26は中
継フレーム33の下端側内部にあつて、その両側
に形成された上記バネ取付片331,331によ
つて両側から囲われている。これで、光学系を構
成する各部品がアクチユエータベース30のベー
ス面よりも上方で、かつ対物レンズ中心L1を挟
んで対物レンズアクチユエータの反対側に上記板
バネ32,32や中継フレーム33と略同一高さ
で並列状に配置される。
中継フレーム33のバネ取付片331,331
の端部外壁にラジアル用平行板バネ35,35の
基端部が接着等により取付けられている。平行板
バネ35,35は対物レンズ中心L1と平行にフ
オーカス軸に沿い上方に延び、その端部に対物レ
ンズホルダ36の両側壁上部が片持ち状に支持さ
れている。レンズホルダ36は略矩形ブロツク状
に形成されており、その上部中央に対物レンズ3
7が装着されている。レンズホルダ36はラジア
ル用平行板バネ35,35、中継フレーム33お
よびフオーカス用平行板バネ32,32を介して
アクチユエータベース30の取付ブロツク31に
浮動状態で片持ち支持されている。これにより、
レンズホルダ36は各平行板バネ32,32およ
び平行板バネ35,35の取付基端を支点とする
変位によつてフオーカスおよびラジアル方向に平
行移動し得るようになつている。
アクチユエータベース30の短手方向一側部に
取付壁部300が立上り形成されていて、この取
付壁部300のレンズホルダ近くにスタンド38
が取付けられている。スタンド38の上部はレン
ズホルダ36を囲うようにコ字状に形成され、そ
のラジアル方向に沿う両側板片380,380の
内壁端部に磁気ヨークとマグネツトからなる一対
のフオーカス方向制御用の磁気回路40,40が
装着されている。この磁気回路40,40の各ギ
ヤツプにレンズホルダ36の周壁に設けたフオー
カス方向制御用コイル41の対向二辺が装入され
ている。
スタンド38の上部コ字状基部のレンズホルダ
36との対向部位に磁気ヨークとマグネツトから
なるラジアル方向制御用の磁気回路42が装着さ
れている。その磁気ギヤツプにレンズホルダ36
の一面に取付けられたラジアル方向制御用コイル
43の両側対向二辺が介在されている。
フオーカス制御用コイル41とラジアル制御用
コイル43は互いに直交して配置されている。
磁気回路40,40とコイル41とによつて対
物レンズ37のフオーカス方向サーボ制御系が構
成され、また磁気回路42とコイル43とによつ
て対物レンズ37のラジアル方向サーボ制御系が
構成されている。これらのサーボ制御系は、上記
フオトセンサ29から取り出された電気信号を信
号処理して得られるフオーカスおよびラジアル誤
差信号によつて駆動される。これで、レンズホル
ダ36が平行板バネ32,32または平行板バネ
35,35の取付基端を支点とする変位によりフ
オーカス方向またはラジアル方向に平行に移動制
御される。これにより対物レンズ37がデイスク
Dの情報トラツクに対しフオーカスサーボおよび
トラツキングサーボされ、トラツク・ピツト列に
対しフオーカスおよびトラツキング方向に正しく
追従制御される。
オプトベース10の上面にあつて、対物レンズ
中心L1の延長線上に球面体50が所定高さでド
ーム状に膨出形成されている。球面体50は中心
軸を対物レンズ中心L1すなわち光軸L1と同軸に
して設けられている。この球面体50はオプトベ
ース製作の際、上方にドーム状に盛り上がらせて
一体成形される。
オプトベース10の光学系光軸Lを挟み、かつ
球面体50を挟む一方側と他方側の各2個所に、
調整ネジ挿通用の貫通孔51…が上下に貫通形成
されている。
一方、アクチユエータベース30の球面体50
と対応する位置に円形の穴52が設けられてお
り、この円穴52が球面体50の上部に摺動可能
に係合されている。アクチユエータベース30は
球面体50と円穴52との係合を介してオプトベ
ース10の上方に球面軸受状に載置支持されてい
る。これで、対物レンズアクチユエータ全体がオ
プトベース10の上方の一定高さ浮上した位置
に、球面体50を支点にかつ対物レンズ中心L1
を中心としてラジアル方向とジツター方向との直
交2軸方向に傾き調整可能に支持されている。
アクチユエータベース30の上記貫通孔51…
と対応する位置4個所に傾き調整用のネジ孔53
…が設けられている。このネジ孔53…に傾き調
整ネジ54がねじ込まれている。傾き調整ネジ5
4はオプトベース10の下方から貫通孔51…に
差し込まれ、ネジ孔53…にねじ込まれる。対物
レンズ37は傾き調整ネジ54…を適宜螺回操作
することにより、光学系光軸に対して傾き調整さ
れる。
その傾き調整は次のような手順で行われる。
本光ピツクアツプで用いられる光学系は周知の
非点収差光学系である。デイスクDのピツトに入
射した光は回折、干渉効果を生じる上に、ピツト
の上面と下面で反射した光は位相が1/2波長だけ
違うので互いに打ち消し合う。つまり、ピツトに
入射したレーザー光は、他の場所に入射した光に
比べて、レンズに戻つてくる光量が極めて少な
い。この光量変化を示す反射光は、上記光学系を
介してフオトセンサ29に結像し、電気信号に変
換される。この場合、デイスクDのピツト面への
フオーカスは対物レンズ37を調整することによ
つて決められる。通常、プレーヤとして組込まれ
た状態では、フオトセンサ29の出力からフオー
カス状態を示すフオーカス誤差信号およびトラツ
キング状態を示すトラツキング誤差信号を検出
し、対物レンズ37を自動的に調節して再生動作
を、デイスクDの面振れや偏心にかかわらず正確
にコントロールしている。光ピツクアツプの組立
て時においては、対物レンズ37が、先ず、フオ
ーカスサーボがかかる範囲内にセツトされる。
その状態において、フオトセンサ29の出力か
ら制御信号を信号処理系を通して取り出し、サー
ボモータ等を駆動してフオーカスが最良の状態と
なるとき、最大の再生RF信号が得られるようプ
リセツトする。この再生RF信号の波形は、通称
アイパターンと呼ばれる。
このアイパターンは対物レンズ中心が基準光軸
上にあり、対物レンズ37に傾きがなくデイスク
Dのピツト面に正対しているとき、最も鮮明な像
が得られ、良好な信号再生が行える。一方、対物
レンズ中心L1が基準光軸上になく、トラツキン
グとジツターの直交2軸方向に傾いているとき
は、アイパターンの隣り合う一本一本の線が重な
り合つたり、線幅が拡がつたりして不鮮明とな
り、コマ収差の影響で光学特性が悪化し、良好な
信号再生が行えなくなる。
その場合は、先ず、アイパターンの像を見なが
ら4本の傾き調整ネジ54…のうち、いずれか3
本の調整ネジ54を選択し、各ネジを所要の方向
に所要量ずつ螺回操作する。すると、アクチユエ
ータベース30が各調整ネジ54の締め付け、締
め戻しにより球面体50と円穴52との係合部分
を中心にタワミ変形する。それに伴い対物レンズ
を支えるアクチユエータ全体が上記の球面体50
と円穴52との係合部分である軸受部分を中心と
して直交2軸方向に光学系光軸に対し所要量ずつ
傾き変位する。これにより、対物レンズ37の中
心L1が光軸上に一致させられると同時に、デイ
スクDのピツト面に正対させられる。かくて、対
物レンズ37がトラツキングおよびジツターの直
交2軸方向に傾き調整される。したがつて、鮮明
で良好なアイパターンが得られる。その結果、良
好な信号再生が行える。
考案の効果 以上のように、本実施例によると、対物レンズ
アクチユエータ部分だけを動かして対物レンズの
傾き調整を行う構成であるので、従来の光ピツク
アツプ全体を動かすものに比べて傾き調整重量を
軽くすることができる。したがつて、従来のよう
に調整系を強固に構成したり、調整ネジの緩め止
め手段を講じたりする必要がなく、振動に強い傾
き調整系を構成することができる。よつて、車載
用などの振動の激しいところで使用される光ピツ
クアツプに適用して極めて好適である。
また、球面体50と円穴52との係合部分であ
る球面軸受部分を中心として対物レンズアクチユ
エータを動かせるため、対物レンズを中心とした
小範囲の傾き調整が可能になる。更に、光学系各
部品がアクチユエータと略同一高さで、その反対
側に並列状に配列され、しかも、従来のようなリ
ニア送りベースが不要となり、光学系を内蔵した
オプトベースそのものがリニア送り系を構成する
ガイドシヤフトに支持され、リニア送りベースの
役割を果すと同時に、このオプトベースとアクチ
ユエータベースとの間に傾き調整系が設けられて
いるため、第2図に示す従来のリニア送りベース
の高さと傾き調整系の高さとの和である高さHを
キヤンセルすることができる。したがつて、光ピ
ツクアツプの全高さを低くすることができる。
なお、上記実施例では球面体50をオプトベー
ス10の上面に一体に形成するようにしてある
が、これを別体で構成した後、一体に組付けるよ
うにしても良い。また、上記実施例では球面体5
0がドーム状をなすように説明したが、この考案
はこれに限定されるものではなく、完全球体のも
のをオプトベース上面に装着し、これにアクチユ
エータベースに設けた円穴52を係合させるよう
にしても良い。第6図はその一例を示すもので、
上記実施例と同一部分には同一符号を付してあ
る。
第6図において、オプトベース10の対物レン
ズ中心L1の延長線上の上面に円形の凹部61が
設けられ、この凹部61に球体60が嵌め合わさ
れている。球体60の上部に上記同様のアクチユ
エータベース30に設けた円穴52が係合されて
いる。これで対物レンズアクチユエータが、上述
と同様にオプトベース上方に直交2軸方向に対し
て傾き変位可能に支えられている。これにあつて
も、上述と同様の手順により傾き調整可能である
ことは勿論である。なお、上記のような球面体を
アクチユエータベース30に、また円孔52をオ
プトベース10に設けるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る光ピツクアツプの分解斜
視図、第2図は従来の光ピツクアツプの傾き調整
構造を示す斜視図、第3図は第1図の組立て状態
を示す斜視図、第4図は同じく正面断面図、第5
図は同じく横断面図、第6図は本考案の他の実施
例を示す要部断面図である。 11,12……ガイドシヤフト、10……オプ
トベース、37……対物レンズ、L1……レンズ
中心、30……アクチユエータベース、50,6
0……球面体、52……円穴、51……貫通孔、
53……ネジ孔、54……傾き調整ネジ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面に半球面体と、この半球面体を中心とする
    少なくとも3箇所に貫通孔とが一体形成され、且
    つリニア送り系を構成する2本の平行なガイドシ
    ヤフトにリニア送り可能に装着されたオプトベー
    スと、 対物レンズと、この対物レンズを駆動する制御
    コイルとが配置され、且つ前記対物レンズ中心の
    延長線上に前記半球面体と嵌合する円形穴と、前
    記貫通孔に対向して設けられたネジ孔とが形成さ
    れたアクチユエータベースとを具備し、 前記円形穴を前記半球面体に嵌合し、且つ調整
    ネジを前記貫通孔を通して前記ネジ孔にネジ込ん
    でアクチユエータベースの傾きを調整して成る光
    ピツクアツプの傾き調整装置。
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