JPH04223360A - 電子部品用パッケージ - Google Patents

電子部品用パッケージ

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JPH04223360A
JPH04223360A JP41440090A JP41440090A JPH04223360A JP H04223360 A JPH04223360 A JP H04223360A JP 41440090 A JP41440090 A JP 41440090A JP 41440090 A JP41440090 A JP 41440090A JP H04223360 A JPH04223360 A JP H04223360A
Authority
JP
Japan
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layer
iron
peripheral wall
cobalt
package
Prior art date
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Pending
Application number
JP41440090A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaharu Miyamoto
隆春 宮本
Fumio Miyagawa
文雄 宮川
Keiichi Ichikawa
市川 圭一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Industries Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shinko Electric Industries Co Ltd filed Critical Shinko Electric Industries Co Ltd
Priority to JP41440090A priority Critical patent/JPH04223360A/ja
Publication of JPH04223360A publication Critical patent/JPH04223360A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周壁の少なくとも一部
を金属で形成した、高周波用半導体チップ等の電子部品
を収容する、高気密性、高熱放散性のパッケージに関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記パッケージとして、信号線路、電源
線路用等の接続線路を備えたセラミック端子、またはセ
ラミック端子と接続線路用のリードとを、金属からなる
周壁に気密に封着してなる、パッケージがある。
【0003】このパッケージでは、その周壁に、接続線
路を備えたセラミック端子を気密に封着するのに、次の
ようにしている。金属からなる周壁に、セラミック端子
封着用の溝状等をした嵌挿穴を透設して、その嵌挿穴に
、セラミック端子を、その周囲に備えためっきを施した
タングステン等からなるメタライズ層を介して、銀ろう
等を用いて気密にろう付けしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして、セラミック端子をパッケージの周壁に透設
した嵌挿穴に封着した場合には、セラミック端子周囲に
めっきを施したメタライズ層を備える際に、多大な手数
と時間を要した。
【0005】その理由は、セラミック端子周囲に備える
メタライズ層のうちの、セラミック端子の上下面のメタ
ライズ層は、セラミック端子焼成用のグリーンシートの
上下面にメタライズペーストをスクリーン印刷等により
塗布することにより比較的容易に形成可能であるが、セ
ラミック端子の左右面のメタライズ層は、セラミック端
子焼成用の複数枚積層したグリーンシートを裁断した後
に、そのグリーンシートの左右の裁断面等に、改めてメ
タライズペーストを塗布して焼成しなければならないか
らである。
【0006】さらに、上記パッケージには、その周壁に
、セラミック端子の外に、接続線路用のリードをガラス
を介して気密に封着してなるパッケージがあり、そうし
たパッケージでは、リードをパッケージの周壁に気密に
ガラスを用いて封着する際のパッケージ周壁を晒す雰囲
気やその加熱温度が、セラミック端子をパッケージの周
壁にろう付けにより封着する際のパッケージ周壁を晒す
雰囲気やその加熱温度と大きく異なっていて、それらの
リードとセラミック端子のパッケージ周壁への封着作業
をそれぞれ別々に行う必要があり、その製造に多大な手
数を要した。
【0007】本発明は、このような課題を解消した、金
属からなる周壁にセラミック端子、またはセラミック端
子とリードとを手数を掛けずに容易に封着可能な電子部
品用パッケージ(以下、パッケージという)を提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的のために、本発
明の第1のパッケージは、周壁の少なくとも一部を金属
で形成した電子部品用パッケージにおいて、前記金属か
らなる周壁を、ニッケル2〜12重量%、銅1.5〜8
重量%を含み、残部がモリブデンおよび不可避的不純物
の組成の第1モリブデン基合金から形成して、その第1
モリブデン基合金から形成した周壁に設けた嵌挿穴内周
面にニッケル層またはコバルト層またはロジウム層など
のバリヤ層、鉄層、コバルト層を順次積層した状態に備
えると共に、前記鉄層からその直上の前記コバルト層に
拡散させた鉄を用いて、前記コバルト層表面に酸化膜を
形成し、その酸化膜を介して、前記嵌挿穴に周囲にセラ
ミック素地が露出したセラミック端子をホウケイ酸系ガ
ラスを用いて気密に封着したことを特徴としている。
【0009】本発明の第2のパッケージは、周壁の少な
くとも一部を金属で形成した電子部品用パッケージにお
いて、前記金属からなる周壁を、ニッケル2〜12重量
%、鉄1.5〜8重量%を含み、残部がモリブデンおよ
び不可避的不純物の組成の第2モリブデン基合金から形
成して、その第2モリブデン基合金から形成した周壁に
設けた嵌挿穴内周面にニッケル層またはコバルト層また
はロジウム層などのバリヤ層、鉄層、コバルト層を順次
積層した状態に備えると共に、前記鉄層からその直上の
前記コバルト層に拡散させた鉄を用いて、前記コバルト
層表面に酸化膜を形成し、その酸化膜を介して、前記嵌
挿穴に周囲にセラミック素地が露出したセラミック端子
をホウケイ酸系ガラスを用いて気密に封着したことを特
徴としている。
【0010】本発明の第3のパッケージは、周壁の少な
くとも一部を金属で形成した電子部品用パッケージにお
いて、前記金属からなる周壁を、ニッケル2〜12重量
%、鉄1.5〜8重量%、タングステン2〜12重量%
を含み、残部がモリブデンおよび不可避的不純物の組成
の第3モリブデン基合金から形成して、その第3モリブ
デン基合金から形成した周壁に設けた嵌挿穴内周面にニ
ッケル層またはコバルト層またはロジウム層などのバリ
ヤ層、鉄層、コバルト層を順次積層した状態に備えると
共に、前記鉄層からその直上の前記コバルト層に拡散さ
せた鉄を用いて、前記コバルト層表面に酸化膜を形成し
、その酸化膜を介して、前記嵌挿穴に周囲にセラミック
素地が露出したセラミック端子をホウケイ酸系ガラスを
用いて気密に封着したことを特徴としている。
【0011】本発明の第4のパッケージは、上記本発明
の第1、第2、第3のパッケージにおいて、その第1、
第2、第3モリブデン基合金のいずれかから形成した周
壁に嵌挿穴とは別に設けた挿通穴内周面に、ニッケル層
またはコバルト層またはロジウム層などのバリヤ層、鉄
層、コバルト層を順次積層した状態に備えると共に、前
記鉄層からその直上の前記コバルト層に拡散させた鉄を
用いて、前記コバルト層表面に酸化膜を形成し、その酸
化膜を介して、前記挿通穴に周囲に酸化膜を形成した鉄
−ニッケル−コバルト合金からなるリードをホウケイ酸
系ガラスを用いて気密に封着したことを特徴としている
【0012】
【作用】上記構成の第1、第2、第3、第4のパッケー
ジにおいては、その第1、第2、第3モリブデン基合金
のいずれかから形成した周壁をアニール(加熱処理)等
して、その周壁に設けた嵌挿穴または挿通穴内周面に積
層した状態に備えた鉄層からその直上のコバルト層に鉄
を拡散させた際に、鉄層直下に備えたバリヤ層が、上記
周壁を形成している下地金属がバリヤ層を通してその上
方の鉄層やコバルト層に拡散するのを防ぐ。それと共に
、バリヤ層が、その直上の鉄層の鉄がバリヤ層を通して
その下方の第1、第2、第3モリブデン基合金のいずれ
かから形成した周壁の下地金属に拡散、消失するのを防
ぐ。
【0013】また、パッケージ周壁をアニール等して鉄
層からその直上のコバルト層に鉄を拡散させた際に、そ
のコバルト層に拡散させた鉄がコバルト層表面周辺に鉄
合金を作ることとなって、コバルト層表面が酸化膜が形
成されやすい状態となる。次に、上記周壁をウエットガ
ス等を充満させた高温炉内等に入れる等して、コバルト
層表面に酸化膜を形成した際に、コバルト層が、その直
下の鉄層がウエットガス等に直接に触れるのを防ぐ。そ
のため、上記周壁を高温炉内に入れる等して、コバルト
層に拡散させた鉄を用いてコバルト層表面に酸化膜を形
成した際に、コバルト層表面に、密着性が悪くて脆いF
e2 O3 やFeOを主成分とする酸化膜が形成され
ずに、密着性が良くて頑強なスピネル型構造をしたFe
3 O4 やCoFe2 O4 等を主成分とする酸化
膜が形成される。
【0014】また、パッケージ周壁をアニール等して、
鉄層からその直上のコバルト層に鉄を拡散させた際に、
鉄層が他の金属を含まないので、コバルト層に鉄が充分
に拡散し、次に、パッケージ周壁を高温炉内に入れる等
して、コバルト層に拡散させた鉄を用いてコバルト層表
面に酸化膜を形成した際に、コバルト層表面に密着性が
良くて頑強なスピネル型構造をしたFe3 O4 やC
oFe2 O4 等を主成分とする酸化膜が確実に形成
される。
【0015】また、第1、第2、第3モリブデン基合金
のいずれかから形成したパッケージ周壁は、アルミナセ
ラミックなどからなるセラミック端子やホウケイ酸系ガ
ラスやコバール(鉄−ニッケル−コバルト合金)からな
るリードに近似する熱膨張係数を持っている。それと共
に、ホウケイ酸系ガラスも、第1、第2、第3モリブデ
ン基合金のいずれかから形成したパッケージ周壁に近似
する熱膨張係数を持っている。そのため、上記嵌挿穴や
挿通穴にセラミック端子やリードをホウケイ酸系ガラス
を用いて封着した際に、その嵌挿穴または挿通穴に、そ
の内周面に備えたコバルト層表面に形成した密着性が良
くて頑強なFe3 O4 やCoFe2 O4 等を主
成分とする上記酸化膜を介して、セラミック端子やリー
ドが、マッチドシール法により、ホウケイ酸系ガラスを
介して気密性高く強固に封着される。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に従い説明する
。図1ないし図4は本発明の第1、第2、第3のパッケ
ージの好適な実施例を示し、図1はそれらのパッケージ
の斜視図、図2はそれらのパッケージのセラミック端子
周辺の拡大斜視図、図3はそれらのパッケージのセラミ
ック端子周辺の拡大側面断面図、図4はそれらのパッケ
ージのセラミック端子の封着工程説明図である。以下、
これらの図中の実施例を説明する。
【0017】図において、10は、その周壁12全体を
金属で形成してなる、メタルウオールタイプのパッケー
ジである。
【0018】第1のパッケージでは、その周壁12を形
成している金属に、ニッケル2〜12重量%、銅1.5
〜8重量%を含み、残部がモリブデンおよび不可避的不
純物の組成の第1モリブデン基合金を用いている。
【0019】この第1モリブデン基合金は、近時開発さ
れたもので、その詳細は特願平2−232792号明細
書に記載されている。この第1モリブデン基合金は、そ
の熱膨張係数が4.6〜8.3×10−6/℃前後と、
ホウケイ酸系ガラスの熱膨張係数の4.8×10−6/
℃に近く、その熱伝導率が0.45cal/cm・se
c・℃と高い。また、その引張強さが約80kg/mm
2 以上あり、その比重が約10であって、この合金を
用いてパッケージ周壁12を形成すれば、その周壁12
を薄肉軽量化できる。この第1モリブデン基合金に含ま
れるニッケルおよび銅は、第1モリブデン基合金の焼結
時に、1290〜1380℃で結合して液相を形成し、
第1モリブデン基合金の引張強さと伸びを向上させる。 この第1モリブデン基合金においては、ニッケルの含有
量が2重量%未満、銅の含有量が1.5重量%未満であ
ると、上記液相発生量が不足して、その引張強さと伸び
が低下し、ニッケルの含有量が12重量%を越え、銅の
含有量が8重量%を越えると、その熱膨張係数が急激に
増大してシリコンからなる半導体素子等の熱膨張係数か
ら大幅に離隔してしまうため、ニッケルおよび銅の含有
量を上記のように規制している。
【0020】第2のパッケージ10では、その周壁12
を形成している金属に、ニッケル2〜12重量%、鉄1
.5〜8重量%を含み、残部がモリブデンおよび不可避
的不純物の組成の第2モリブデン基合金を用いている。
【0021】この第2モリブデン基合金は、近時開発さ
れたもので、その詳細は特願平2−232791号明細
書に記載されている。この第2モリブデン基合金は、そ
の熱膨張係数が4.5〜8.2×10−6/℃前後と、
ホウケイ酸系ガラスの熱膨張係数の4.8×10−6/
℃に近く、その熱伝導率が0.45cal/cm・se
c・℃と高い。また、その引張強さが約80kg/mm
2 以上あり、その比重が約10であって、この合金を
用いてパッケージ周壁12を形成すれば、その周壁12
を薄肉軽量化できる。この第2モリブデン基合金に含ま
れるニッケルおよび鉄は、第2モリブデン基合金の焼結
時に、1430℃で結合して液相を形成し、第2モリブ
デン基合金の引張強さと伸びを向上させる。この第2モ
リブデン基合金においては、ニッケルの含有量が2重量
%未満、鉄の含有量が1.5重量%未満であると、上記
液相発生量が不足して、その引張強さと伸びが低下し、
ニッケルの含有量が12重量%を越え、鉄の含有量が8
重量%を越えると、その熱膨張係数が急激に増大してシ
リコンからなる半導体素子等の熱膨張係数から大幅に離
隔してしまうため、ニッケルおよび鉄の含有量を上記の
ように規制している。
【0022】第3のパッケージ10では、その周壁12
を形成している金属に、ニッケル2〜12重量%、鉄1
.5〜8重量%、タングステン2〜12重量%を含み、
残部がモリブデンおよび不可避的不純物の組成の第3モ
リブデン基合金を用いている。
【0023】この第3モリブデン基合金は、近時開発さ
れたもので、その詳細は特願平2−232791号明細
書に記載されている。この第3モリブデン基合金は、そ
の熱膨張係数が7.2〜7.3×10−6/℃前後と、
ホウケイ酸系ガラスの熱膨張係数の4.8×10−6/
℃に近く、その熱伝導率が0.45cal/cm・se
c・℃と高い。また、その引張強さが約80kg/mm
2 以上あり、その比重が約10であって、この合金を
用いてパッケージ周壁12を形成すれば、その周壁12
を薄肉軽量化できる。この第3モリブデン基合金に含ま
れるニッケルおよび鉄は、前述の第2モリブデン基合金
と同様に、第3モリブデン基合金の引張強さと伸びを向
上させる。この第3モリブデン基合金においては、前述
の第2モリブデン基合金と同様な理由により、ニッケル
および鉄の含有量を上記のように規制している。この第
3モリブデン基合金において、タングステンを2〜12
重量%含有させているのは、タングステンが第3モリブ
デン基合金の引張強さと伸びをさらに向上させるからで
ある。 また、タングステンの含有量を上記のように規制してい
るのは、タングステンの含有量が2重量%未満であった
り、12重量%を越えると、タングステンが第3モリブ
デン基合金の引張強さと伸びを向上させなくなるからで
ある。
【0024】これらの第1、第2、第3モリブデン基合
金のいずれかからなるパッケージ周壁12は、粉末成形
法により直接に形成したり、その粉末成形法により形成
した第1、第2、第3モリブデン基合金のブロックを切
削加工して形成したりして、手数を掛けずに容易に形成
可能である。
【0025】これらの第1、第2、第3モリブデン基合
金のいずれかから形成したパッケージ周壁12には、ほ
ぼ方形状をした嵌挿穴20を透設している。
【0026】嵌挿穴20内周面を含むパッケージ周壁1
2表面には、図3に示したように、ニッケルめっき層ま
たはコバルトめっき層またはロジウムめっき層などから
なるバリヤ層30、鉄めっき層からなる鉄層32、コバ
ルトめっき層からなるコバルト層34を、順次積層した
状態に備えている。なお、これらのバリヤ層30、鉄層
32、コバルト層34は、スパッタリング、CVD(気
相成長法)などにより備えても良い。また、バリヤ層3
0は、ニッケル−コバルト合金等から形成しても良い。
【0027】コバルト層34には、その直下の鉄層32
から鉄を拡散させて、そのコバルト層34に拡散させた
鉄を用いて、コバルト層34表面に密着性が良くて頑強
なスピネル型構造をしたFe3 O4 やCoFe2 
O4 等を主成分とするガラスに濡れやすい酸化膜40
を形成している。
【0028】嵌挿穴20には、その内周面に備えたコバ
ルト層34表面に形成した上記酸化膜40を介して、周
囲にメタライズ層が備えられずにセラミック素地が露出
したセラミック端子50であって、タングステンメタラ
イズ等からなる接続線路52を備えたセラミック端子5
0を、マッチドシール法により、ホウケイ酸系ガラス6
0を用いて気密に封着している。ここで、マッチドシー
ル法とは、嵌挿穴20を設けたパッケージ周壁12とセ
ラミック端子50とを、それぞれ熱膨張係数の近似する
部材から形成して、嵌挿穴20にセラミック端子50を
、それらと熱膨張係数の近似するホウケイ酸系ガラス6
0を用いて、気密に封着する方法をいう。ちなみに、パ
ッケージ周壁12を形成している第1、第2、第3モリ
ブデン基合金の熱膨張係数はいずれも4.5〜8.3×
10−6/℃の範囲内にあって、セラミック端子50を
形成している例えばアルミナセラミックの熱膨張係数の
7×10−6/℃やホウケイ酸系ガラス60の熱膨張係
数の4.8×10−6/℃に近似している。
【0029】以下に、このセラミック端子50の封着工
程例を詳述する。前述第1、第2、第3モリブデン基合
金のいずれかから形成したパッケージ周壁12を、約9
00℃の高温炉内に約30分間入れて、アニール(加熱
処理)している。そして、嵌挿穴20内周面に順次積層
した状態に備えたバリヤ層30、鉄層32、コバルト層
34のうちの、鉄層32からその直上のコバルト層34
に鉄を拡散させている。次に、パッケージ周壁12をウ
エットガスを充満させた高温炉内に入れて、コバルト層
34に拡散させた鉄を用いて、コバルト層34表面にF
e3 O4 やCoFe2 O4 等を主成分とする酸
化膜40を形成している。また、図4に示したように、
嵌挿穴20の形状に合わせて、方形リング状等をしたホ
ウケイ酸系ガラス60からなるタブレット62を仮焼結
形成している。次に、嵌挿穴20に、周囲にセラミック
素地が露出しているセラミック端子50を嵌入している
と共に、そのセラミック端子50周囲と嵌挿穴20内周
面との間に、上記タブレット62を挿入している。そし
て、それらのパッケージ周壁12、セラミック端子50
、タブレット62を共に約1000℃に加熱して、タブ
レット62を溶融させた後、そのタブレット62を冷却
、固化させている。その際には、パッケージ周壁12、
セラミック端子50、タブレット62を共にカーボン治
具(図示せず)内に入れて、それらをカーボン治具内に
位置決め保持している。そして、図2および図3に示し
たように、嵌挿穴20に、その内周面のコバルト層34
表面に形成した酸化膜40を介して、周囲にセラミック
素地が露出したセラミック端子50を、ホウケイ酸系ガ
ラス60を用いて気密に封着している。なお、セラミッ
クはガラスに濡れやすく、上記セラミック端子50周囲
に露出しているセラミック素地にホウケイ酸系ガラス6
0を直接に気密に接合することは容易である。
【0030】図1ないし図3に示した第1、第2、第3
のパッケージは、それぞれ以上のように構成している。
【0031】図5ないし図7は本発明の第4のパッケー
ジの好適な実施例を示し、図5はその斜視図、図6はそ
のリード周辺の拡大側面断面図、図7はそのリードの封
着工程説明図である。以下、この図中の実施例を説明す
る。
【0032】図のパッケージ10aでは、前述と同様な
第1、第2、第3のパッケージ10において、それらの
パッケージの第1、第2、第3モリブデン基合金のいず
れかから形成した周壁12aに、前記嵌挿穴20とは別
に、円形状等をした挿通穴22を透設している。
【0033】挿通穴22には、図6に示したように、前
述の嵌挿穴20内周面に備えたものと同様な、バリヤ層
30、鉄層32、コバルト層34を順次積層した状態に
備えている。そして、前述と同様にして、鉄層32から
その直上のコバルト層34に鉄を拡散させて、そのコバ
ルト層34に拡散させた鉄を用いて、コバルト層34表
面にスピネル型構造をしたFe3 O4 やCoFe2
 O4 等を主成分とするガラスに濡れやすい酸化膜4
0を形成している。
【0034】また、コバール(鉄−ニッケル−コバルト
合金)からなる線状をしたリード70を設けて、そのリ
ード70をウエットガスを充満させた高温炉内に入れて
、リード70周囲に、密着性が良くて頑強なスピネル型
構造をしたFe3 O4 やCoFe2 O4 等を主
成分とする酸化膜42を形成している。この酸化膜42
は、リード70を晒す上記ウエットガスやその加熱温度
等を調整することにより、リード70周囲に容易に形成
可能である。
【0035】挿通穴22には、図5および図6に示した
ように、その内周面に備えたコバルト層34表面に形成
した酸化膜40とリード70周囲に形成した上記酸化膜
42とを介して、リード70を、マッチドシール法によ
り、挿通穴22に挿通した状態で、ホウケイ酸系ガラス
60を用いて気密に封着している。ここで、マッチドシ
ール法とは、前述と同様に、挿通穴22を設けたパッケ
ージ周壁12aとリード70とを、それぞれ熱膨張係数
の近似する部材から形成して、挿通穴22にリード70
を、それらと熱膨張係数の近似するホウケイ酸系ガラス
60を用いて気密に封着する方法をいう。ちなみに、コ
バールおよびホウケイ酸系ガラス60は、その熱膨張係
数がそれぞれ4.8×10−6/℃であって、パッケー
ジ周壁12aを形成している第1、第2、第3モリブデ
ン基合金の熱膨張係数の4.5〜8.3×10−6/℃
に近似している。
【0036】以下に、このリード70の封着工程例を詳
述する。図7に示したように、挿通穴22の形状に合わ
せて、円形リング状等をしたホウケイ酸系ガラス60か
らなるタブレット64を仮焼結形成している。そして、
そのタブレット64を挿通穴22に嵌入していると共に
、タブレット64内側に周囲に酸化膜42を形成したリ
ード70を挿通している。次に、それらのパッケージ周
壁12a、リード70、タブレット64を共に約100
0℃に加熱して、上記タブレット64を溶融させた後、
冷却、固化させている。その際には、パッケージ周壁1
2a、タブレット64、リード70を共にカーボン治具
(図示せず)内に入れて、それらをカーボン治具内に位
置決め保持している。そして、図5および図6に示した
ように、挿通穴22にリード70を、ホウケイ酸系ガラ
ス60を用いて気密に封着している。
【0037】その他は、前述第1、第2、第3のパッケ
ージ10と同様に構成していて、その同一部材には、同
一符号を付し、その説明を省略する。
【0038】これらのパッケージ10aでは、前述第1
、第2、第3のパッケージ10の場合と同様にして、そ
の周壁の嵌挿穴20にセラミック端子50をホウケイ酸
系ガラス60を用いて封着する際に、同時に、その周壁
の挿通穴22にホウケイ酸系ガラス60を用いてリード
70を封着することができる。これは、セラミック端子
50とリード70とをそれぞれパッケージ周壁の嵌挿穴
20と挿通穴22とに、融点等の異なるろう材とガラス
とでなく、同じホウケイ酸系ガラス60を用いて封着し
ているからであって、パッケージ周壁12a、セラミッ
ク端子50、リード70、ホウケイ酸系ガラス60から
なるタブレット62,64を、同じカーボン治具内に位
置決め保持して、それらをカーボン治具と共に約100
0℃に加熱された高温炉内等に入れ、同一雰囲気中で、
パッケージ周壁の嵌挿穴20と挿通穴22とにセラミッ
ク端子50とリード70とをそれぞれホウケイ酸系ガラ
ス60を介して同時に封着可能なためである。
【0039】なお、図のパッケージ10,10aでは、
いずれもその周壁12,12a全体を第1、第2、第3
モリブデン基合金のいずれかから形成しているが、本発
明は、セラミック端子50、リード70を封着する必要
のない、その側壁の一部、底壁等を金属でないセラミッ
ク等から形成しているパッケージにも利用可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1、第
2、第3のパッケージによれば、多大な手数と時間をか
けて、セラミック端子周囲にメタライズ層を備えること
なく、周囲にセラミック素地が露出したセラミック端子
を、それらのパッケージの第1、第2、第3モリブデン
基合金のいずれかから形成した周壁に、ホウケイ酸系ガ
ラスを用いて容易かつ迅速に気密に封着できる。
【0041】本発明の第4のパッケージによれば、パッ
ケージ周壁を同一温度に加熱する等して、同一雰囲気中
で、その周壁の嵌挿穴と挿通穴とにそれぞれセラミック
端子とリードとを、同時に、ホウケイ酸系ガラスを介し
て手数をかけずに容易かつ迅速に封着できる。
【0042】そのため、本発明の第1、第2、第3、第
4のパッケージによれば、その周壁にセラミック端子、
またはセラミック端子とリードとを手数をかけずに容易
かつ迅速に気密に封着可能なパッケージを提供できる。
【0043】また、パッケージ周壁を高熱伝導性の第1
、第2、第3モリブデン基合金のいずれかを用いて形成
しているので、近時の高集積化した半導体素子などの電
子部品を収容可能な、高熱放散性のパッケージを提供で
きる。
【0044】また、パッケージ周壁を、アルミナセラミ
ックなどからなるセラミック端子、コバールからなるリ
ードの熱膨張率に近い、低熱膨張率の第1、第2、第3
モリブデン基合金のいずれかを用いて形成しているので
、その周壁の嵌挿穴や挿通穴にセラミック端子やリード
を、マッチドシール法により、高耐熱気密性を持たせて
封着して、高信頼性のパッケージを提供できる。
【0045】また、パッケージ周壁を、機械的強度が高
く比重の小さい第1、第2、第3モリブデン基合金のい
ずれかを用いて形成しているので、その周壁を薄肉化し
て、小型軽量化してなるパッケージを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2、第3のパッケージの斜視
図である。
【図2】本発明の第1、第2、第3のパッケージのセラ
ミック端子周辺の拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1、第2、第3のパッケージのセラ
ミック端子周辺の拡大側面断面図である。
【図4】本発明の第1、第2、第3のパッケージのセラ
ミック端子の封着工程説明図である。
【図5】本発明の第4のパッケージの斜視図である。
【図6】本発明の第4のパッケージのリード周辺の拡大
側面断面図である。
【図7】本発明の第4のパッケージのリードの封着工程
説明図である。
【符号の説明】
10  パッケージ 10a  パッケージ 12  周壁 12a  周壁 20  嵌挿穴 22  挿通穴 30  バリヤ層 32  鉄層 34  コバルト層 40  酸化膜 42  酸化膜 50  セラミック端子 60  ホウケイ酸系ガラス 70  リード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  周壁の少なくとも一部を金属で形成し
    た電子部品用パッケージにおいて、前記金属からなる周
    壁を、ニッケル2〜12重量%、銅1.5〜8重量%を
    含み、残部がモリブデンおよび不可避的不純物の組成の
    第1モリブデン基合金から形成して、その第1モリブデ
    ン基合金から形成した周壁に設けた嵌挿穴内周面にニッ
    ケル層またはコバルト層またはロジウム層などのバリヤ
    層、鉄層、コバルト層を順次積層した状態に備えると共
    に、前記鉄層からその直上の前記コバルト層に拡散させ
    た鉄を用いて、前記コバルト層表面に酸化膜を形成し、
    その酸化膜を介して、前記嵌挿穴に周囲にセラミック素
    地が露出したセラミック端子をホウケイ酸系ガラスを用
    いて気密に封着したことを特徴とする電子部品用パッケ
    ージ。
  2. 【請求項2】  周壁の少なくとも一部を金属で形成し
    た電子部品用パッケージにおいて、前記金属からなる周
    壁を、ニッケル2〜12重量%、鉄1.5〜8重量%を
    含み、残部がモリブデンおよび不可避的不純物の組成の
    第2モリブデン基合金から形成して、その第2モリブデ
    ン基合金から形成した周壁に設けた嵌挿穴内周面にニッ
    ケル層またはコバルト層またはロジウム層などのバリヤ
    層、鉄層、コバルト層を順次積層した状態に備えると共
    に、前記鉄層からその直上の前記コバルト層に拡散させ
    た鉄を用いて、前記コバルト層表面に酸化膜を形成し、
    その酸化膜を介して、前記嵌挿穴に周囲にセラミック素
    地が露出したセラミック端子をホウケイ酸系ガラスを用
    いて気密に封着したことを特徴とする電子部品用パッケ
    ージ。
  3. 【請求項3】  周壁の少なくとも一部を金属で形成し
    た電子部品用パッケージにおいて、前記金属からなる周
    壁を、ニッケル2〜12重量%、鉄1.5〜8重量%、
    タングステン2〜12重量%を含み、残部がモリブデン
    および不可避的不純物の組成の第3モリブデン基合金か
    ら形成して、その第3モリブデン基合金から形成した周
    壁に設けた嵌挿穴内周面にニッケル層またはコバルト層
    またはロジウム層などのバリヤ層、鉄層、コバルト層を
    順次積層した状態に備えると共に、前記鉄層からその直
    上の前記コバルト層に拡散させた鉄を用いて、前記コバ
    ルト層表面に酸化膜を形成し、その酸化膜を介して、前
    記嵌挿穴に周囲にセラミック素地が露出したセラミック
    端子をホウケイ酸系ガラスを用いて気密に封着したこと
    を特徴とする電子部品用パッケージ。
  4. 【請求項4】  請求項1、2または3記載の電子部品
    用パッケージにおいて、その第1、第2、第3モリブデ
    ン基合金のいずれかから形成した周壁に嵌挿穴とは別に
    設けた挿通穴内周面に、ニッケル層またはコバルト層ま
    たはロジウム層などのバリヤ層、鉄層、コバルト層を順
    次積層した状態に備えると共に、前記鉄層からその直上
    の前記コバルト層に拡散させた鉄を用いて、前記コバル
    ト層表面に酸化膜を形成し、その酸化膜を介して、前記
    挿通穴に周囲に酸化膜を形成した鉄−ニッケル−コバル
    ト合金からなるリードをホウケイ酸系ガラスを用いて気
    密に封着したことを特徴とする電子部品用パッケージ。
JP41440090A 1990-12-25 1990-12-25 電子部品用パッケージ Pending JPH04223360A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100673938B1 (ko) * 2000-04-26 2007-01-24 삼성테크윈 주식회사 반도체 패키지 및 이의 제조방법

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