JPH04222373A - 製氷装置 - Google Patents

製氷装置

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Publication number
JPH04222373A
JPH04222373A JP8420991A JP8420991A JPH04222373A JP H04222373 A JPH04222373 A JP H04222373A JP 8420991 A JP8420991 A JP 8420991A JP 8420991 A JP8420991 A JP 8420991A JP H04222373 A JPH04222373 A JP H04222373A
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JP
Japan
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heat exchanger
water
ice
main heat
ice making
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Pending
Application number
JP8420991A
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English (en)
Inventor
Isao Kondo
功 近藤
Koji Matsuoka
弘二 松岡
Shinji Matsuura
松浦 伸二
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄氷槽の水等を熱交換
器で過冷却して氷化するようにした製氷装置に係り、特
に性能の向上対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、蓄氷槽の水を循環させる水循
環路を設け、熱交換器で水を過冷却させてスラリ―状の
氷化物を生成するようにした製氷装置として、例えば特
開昭63―217171号公報に開示される如く、水循
環路の出口側を上流側で下方に向かいかつ出口端が蓄氷
槽の水面より一定高さだけ上方で開口するように形成さ
れた傾斜樋とし、熱交換器を該樋間に介設して、水循環
路で熱交換器により冷却された水を樋の出口で過冷却状
態を解消させてスラリ―状に氷化するとともに、この氷
化物を蓄氷槽に落下させることにより、水の氷化の進行
による水循環路の凍結を防止しようとするものは公知の
技術である。
【0003】また、実開平1―112345号公報に開
示される如く、水循環路の出口端を蓄氷槽の上方に開口
させ、その前方に邪魔板を有する傾斜樋を設置して、熱
交換器で過冷却された水を大気中に放出して邪魔板に衝
突させることにより、水の過冷却状態を解消させて水を
氷化させ、樋を介して蓄氷槽内に落下させることにより
、より確実に水循環路の凍結を防止しようとするものも
公知の技術である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のもののうち後者のものでは、蓄氷槽の上方に過冷却
解消部が設けられているために、熱交換器と過冷却解消
部までの距離が長いとその間の配管で過冷却状態が解消
してしまう虞れがある。したがって、熱交換器を蓄氷槽
の近くに設けなければならないので、水配管を曲げる等
の加工が困難となる等、設計上の制約が大きいという問
題がある。
【0005】一方、上記従来のもののうち前者のもので
は、過冷却解消部として、蓄氷槽の上方に相当の高低差
を持った樋を設置する必要があり、やはり設計上の制約
が大きい。また、大気に晒される時間が長いので大気と
の熱交換による熱の浪費が大きいという問題がある。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その主たる目的は、蓄氷槽の水等を循環させる水
循環路に熱交換器を設け、水等を過冷却するとともに、
その下流側に過冷却解消の核となる氷核を導入する手段
を講ずることにより、水循環路の途中で製氷を行って、
そのままスラリ―状で閉管内を蓄氷槽まで送給して、設
計上の制約や熱損失のない効率のよい製氷装置を提供す
ることにある。
【0007】また、本発明の第2の目的は、氷核の導入
により過冷却された水等の過冷却状態を解消させる部位
からの凍結の進展を防止する手段を講ずることにより、
連続的な製氷を確保することにある。
【0008】さらに、本発明の第3の目的は、水循環路
の水等を過冷却する熱交換器に供給される水等内の氷核
を除去する手段を講ずることにより、上流側での凍結の
発生を防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、請求項1の発明の講じた手段は、図1に示すように(
破線部分及び点線部分を含まず)、製氷装置として、水
又は水溶液のスラリ―状の氷化物を貯溜するための蓄氷
槽(5)と、冷却装置に接続され、水又は水溶液を過冷
却するための主熱交換器(22)と、該主熱交換器(2
2)と蓄熱槽(5)との間で水又は水溶液を強制循環さ
せるための水循環路(51)と、該水循環路(51)の
上記主熱交換器(22)上流側と下流側とを該主熱交換
器(22)をバイパスして接続し、主熱交換器(22)
上流側の水又は水容液の一部を分流させたのち主熱交換
器(22)下流側で合流させるためのバイパス路(54
)とを設ける構成としたものである。
【0010】請求項2の発明の講じた手段は、図1に示
すように(破線部分を含む)、上記請求項1の発明にお
いて、バイパス路(54)の水循環路との合流部(MP
)付近に、氷化物の管壁への付着を解離する凍結進展防
止部(55)を設けたものである。
【0011】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項2の発明における凍結進展防止部(55)をバイパス
路(54)と水循環路(51)の合流部(MP)から主
熱交換器(22)側に延設して、主熱交換器(22)へ
の凍結の進展を防止するように構成したものである。
【0012】請求項4の発明の講じた手段は、図1に示
すように(点線部分を含む)、上記請求項1,2又は3
の発明において、水循環路(51)の主熱交換器(22
)上流側に水又は水溶液中の氷片等の氷核を除去するた
めのストレ―ナ(53)を介設する。
【0013】そして、バイパス路(54)と水循環路(
51)との分岐部(SP)を上記ストレ―ナ(53)よ
りも上流側に設けたものである。
【0014】請求項5の発明の講じた手段は、図5に示
すように、上記請求項4の発明において、ストレ―ナ(
53)の濾過部材(53b)を加熱する加熱手段(53
c)を設けたものである。
【0015】請求項6の発明の講じた手段は、上記請求
項1,2又は3の発明において、水循環路(51)の主
熱交換器(22)上流側かつバイパス路(54)との分
岐部(SP)下流側に、水又は水溶液中を予熱する予熱
熱交換器(6)を設ける構成としたものである。
【0016】請求項7の発明の講じた手段は、上記請求
項6の発明における予熱熱交換器(6)を、水又は水溶
液中の氷核を濾過するための濾過部材と該濾過部材を加
熱する加熱手段とで構成したものである。
【0017】請求項8の発明の講じた手段は、上記請求
項6の発明における濾過部材をストレ―ナ(53)のメ
ッシュ(53b)により、加熱手段を上記メッシュ(5
3b)を加熱する電気ヒ―タ(53c)によりそれぞれ
構成し、予熱熱交換器(6)をストレ―ナ(53)と一
体化させたたものである。
【0018】請求項9の発明の講じた手段は上記請求項
6の発明における予熱熱交換器(6)を、熱交換媒体と
の熱交換により水循環路(51)の水又は水溶液を予熱
するもので構成し、水循環路(51)の配管内に予熱熱
交換器(6)により加熱されるテ―パ付き円筒状メッシ
ュ(53b)を配設したものである。
【0019】請求項10の発明の講じた手段は、上記請
求項6の発明において、予熱熱交換器(6)の濾過部材
を主熱交換器(22)のケ―シング内の入口側に配置し
、予熱熱交換器(6)を主熱交換器(22)と一体化す
る構成としたものである。
【0020】請求項11の発明の講じた手段は、上記請
求項6の発明におけるバイパス路(54)を濾過部材の
直上流部から分岐させる構成としたものである。
【0021】請求項12の発明の講じた手段は、上記請
求項6の発明における水循環路(51)の予熱熱交換器
(6)への入口配管をケ―シングの下部に取付け、濾過
部材を鉛直方向に設けるとともに、バイパス路(54)
を上記ケ―シングの濾過部材直上流側の天井部から分岐
させる構成としたものである。
【0022】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、バイ
パス路(54)を介して主熱交換器(22)上流側の水
等がバイパスされ、主熱交換器(22)下流側で、主熱
交換器(22)により過冷却された水等と合流する。
【0023】その場合、蓄氷槽(5)下部の水等は過冷
却されているので、氷核を含んでいるか、あるいは含ん
でいなくても水循環路(51)からバイパス路(54)
にバイパスされたときに容易に氷核を生じる。そして、
主熱交換器(22)により過冷却された水等にこの氷核
が導入されるので、水等の過冷却状態が解消されてスラ
リ―状の氷化物が生成される。したがって、設計上の制
約や熱損失を招くことなく、連続的にスラリ―状の氷化
物が生成され、蓄氷槽(5)に貯蔵されて、製氷装置の
性能が向上することになる。
【0024】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、水循環路(51)との合流部(MP)付近に
設けられた凍結進展防止部(55)により、バイパス路
(54)管壁への氷化物の付着が解離されるので、バイ
パス路(54)の凍結が防止され、請求項1の発明にお
ける製氷作用が良好に維持されることになる。
【0025】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
において、凍結進展防止部(55)により、合流部(M
P)から主熱交換器(22)に至る管路の凍結が防止さ
れるので、主熱交換器(22)の凍結による熱交換率の
低下が防止され、製氷作用が良好に維持されることにな
る。
【0026】請求項4の発明では、上記請求項1,2又
は3の発明において、水循環路(51)の主熱交換器(
22)上流側に配置されたストレ―ナ(53)の上流側
にバイパス路(54)との分岐部(SP)が設けられて
いるので、製氷が進行して水等に氷核が生じてくると、
氷核濃度の濃い水等がバイパス路(54)を介して水循
環路(51)の合流部(MP)に導入される。したがっ
て、過冷却状態の解消作用が促進され、製氷能力が向上
することになる。
【0027】請求項5の発明では、上記請求項4の発明
に加えて、ストレ―ナ(53)の濾過部材(53b)が
加熱手段(53c)により加熱されるので、濾過部材(
53b)に詰まった氷核が溶かされてストレ―ナ(53
)の目詰まりが抑制され、主熱交換器(22)への水循
環量が良好に維持される。
【0028】請求項6の発明では、水循環路(51)の
バイパス路(54)との分岐部(SP)の下流側で、予
熱熱交換器(6)により、主熱交換器(22)に供給さ
れる水等が予熱されるので、水等の過冷却解消の芽とな
る氷核が融解され、主熱交換器(22)及びその上流側
における凍結の発生が防止されることになる。
【0029】請求項7の発明では、水循環路(51)の
バイパス路(54)との分岐部(SP)の下流側で、予
熱熱交換器(6)の加熱手段により加熱される濾過部材
に掛かった氷核が融解するので、主熱交換器(22)に
供給される水等からは氷核が除去され、主熱交換器(2
2)及びその上流側における凍結の開始が防止される。 一方、バイパス路(54)には、氷核を含んだ水等がバ
イパスされるので、過冷却の解消作用はそのまま維持さ
れる。したがって、円滑な製氷が行われることになる。
【0030】請求項8の発明では、ストレ―ナ(53)
のメッシュ(53b)と電気ヒ―タ(53c)とにより
、既存のストレ―ナ(53)を利用しながら上記請求項
7の発明の作用が得られることになる。
【0031】請求項9の発明では、予熱熱交換器(6)
の内部で、水等と共にテ―パ付き円筒状メッシュ(53
b)が加熱されるので、主熱交換器(22)に供給され
る水等から氷核が除かれ、主熱交換器(22)及びその
上流側における凍結防止作用が顕著となる。
【0032】請求項10の発明では、予熱熱交換器(6
)の濾過部材が主熱交換器(22)のケ―シング内に配
置され、予熱熱交換器(6)は主熱交換器(22)と一
体化されているので、より簡素な構成で主熱交換器(2
2)における凍結防止作用が得られることになる。
【0033】請求項11の発明では、氷核を多く含んだ
水等は予熱熱交換器(6)の濾過部材の直上流側からバ
イパス路(54)側にバイパスされ、主熱交換器(22
)で過冷却された水等の過冷却を解消する作用が顕著と
なる。
【0034】請求項12の発明では、予熱熱交換器(6
)内部の濾過部材上流側で、入口配管から流入した水等
が鉛直上方向に流れ、水よりも軽い氷核が鉛直上方向の
流れに乗り、バイパス路(54)側の氷核濃度が特に濃
くなる。したがって、水循環路(51)のバイパス路(
54)との合流部における過冷却解消作用が顕著となる
とともに、水循環路(51)側では、濾過部材に掛かる
氷核数の減少により主熱交換器(22)の凍結防止に要
する加熱量が減少し、製氷効率が向上することになる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図2以下の
図面に基づき説明する。
【0036】図2は請求項1及び2の発明に係る第1実
施例の空気調和装置の冷媒回路(1)の構成を示し、(
11)は第1圧縮機、(12)は該第1圧縮機(11)
の吐出側に配置され、冷媒と室外空気との熱交換を行う
室外熱交換器、(13)は該室外熱交換器(12)の冷
媒流量を調節し、又は減圧を行う室外電動膨張弁であっ
て、上記各機器(11)〜(13)は第1管路(14)
中で直列に接続されている。
【0037】また、(21)は第2圧縮機、(22)は
該第2圧縮機(21)の吐出側に配置され、後述の蓄氷
槽(5)の水又は水溶液を過冷却するための主熱交換器
である水熱交換器、(23)は該水熱交換器(22)が
凝縮器として機能するときには冷媒流量を調節し、蒸発
器として機能するときには冷媒の減圧を行う水側電動膨
張弁であって、上記各機器(21)〜(23)は第2管
路(24)中で直列に接続されている。
【0038】なお、(SD1 ),(SD2 )はそれ
ぞれ各圧縮機(11),(21)の吐出管に設けられた
油分離器、(C1 ),(C2 )は該各油分離器(S
D1 ),(SD2 )から各圧縮機(11),(21
)の吸入側にそれぞれ設けられた油戻し管(RT1 )
,(RT2 )にそれぞれ介設された減圧用キャピラリ
チュ―ブである。
【0039】さらに、(32),(32)は各室内に配
置される室内熱交換器、(33),(33)は冷媒を減
圧する減圧弁としての室内電動膨張弁であって、上記各
機器(32),(33)は各々直列に接続され、かつそ
の各組が第3管路(34)中で並列に接続されている。
【0040】そして、上記第1管路(14)及び第2管
路(24)は第3管路(34)に対して並列に接続され
ている。なお、(Ac)は各圧縮機(11),(21)
の吸入側となる第3管路(34)に設けられたアキュム
レ―タである。
【0041】また、(2)は室外熱交換器(12)のガ
ス管と室内熱交換器(32),(32)のガス管とを各
圧縮機(11),(21)の吐出側又は吸入側に交互に
連通させるよう切換える四路切換弁(2)であって、該
四路切換弁(2)が図中実線側に切換わったときには室
外熱交換器(12)が凝縮器、室内熱交換器(32),
(32)が蒸発器として機能して室内で冷房運転を行う
一方、四路切換弁(2)が図中破線側に切換わったとき
には室外熱交換器(12)が蒸発器、室内熱交換器(3
2),(32)が凝縮器として機能して室内で暖房運転
を行うようになされている。
【0042】さらに、該水熱交換器(22)のガス管と
各圧縮機(11),(21)の吸入管とをバイパス接続
する分岐路(25)と、水熱交換器(22)のガス管を
上記第2圧縮機(21)の吐出管と分岐路(25)とに
交互に連通させる水側切換弁(26)とが設けられてい
る。該水側切換弁(26)は四路切換弁のうちの3つの
ポ―トを利用しており、水側切換弁(26)が図中実線
側に切換わったときには水熱交換器(22)のガス管が
分岐路(25)側つまり各圧縮機(11),(21)の
吸入側に連通し、水熱交換器(22)が蒸発器として機
能する一方、水側切換弁(26)が図中破線側に切換わ
ったときには水熱交換器(22)のガス管が第2圧縮機
(21)の吐出管に連通し、水熱交換器(22)が凝縮
器として機能するようになされている。なお、(C3 
)は水側切換弁(26)のデッドポ―ト側の配管に介設
されたキャピラリチュ―ブである。
【0043】また、第1圧縮機(11)及び第2圧縮機
(21)の吐出管同士を接続するバイパス路(3)が設
けられていて、該バイパス路(3)には第2圧縮機(2
1)の吐出管側から第1圧縮機(11)の吐出管側への
冷媒流通のみを許容する逆止弁(4)が介設されている
【0044】すなわち、室外熱交換器(12)及び水熱
交換器(22)が凝縮器として機能する際、水熱交換器
(22)における凝縮温度が高く圧力が高くなった場合
、第2圧縮機(21)の吐出ガスを室外熱交換器(12
)側に逃がすことにより、放熱量を分配しうるようにな
されている。
【0045】ここで、空気調和装置には、蓄熱媒体とし
ての水又は水溶液のスラリ―状の氷化物を貯溜するため
の蓄氷槽(5)が配置されていて、該蓄氷槽(5)と水
熱交換器(22)との間は、水循環路(51)により水
又は水溶液の循環可能に接続されている。該水循環路(
51)は、蓄氷槽(5)の底部から水熱交換器(22)
に水等を供給する往管路(51A)と、水熱交換器(2
2)から蓄氷槽(5)の上部に水等のスラリ―状の氷化
物を戻す復管路(51B)とからなっており、往管路(
51A)に介設されたポンプ(52)により、水循環路
(51)内で蓄氷槽(5)の水又は水溶液を強制循環さ
せるようになされている。
【0046】そして、水循環路(51)の往管路(51
A)のポンプ(52)の下流側には、水循環路(51)
の水又は水溶液中の氷結物やゴミ等の固体物を除去する
ストレ―ナ(53)が介設され、さらに、該ストレ―ナ
(53)の下流側には、水熱交換器(22)に供給され
る水等を予熱する予熱熱交換器(6)が介設されている
。一方、冷媒回路(1)の液ラインには、液冷媒の一部
を水側電動膨張弁(23)をバイパスさせて予熱熱交換
器(6)に流通させる予熱バイパス路(61)が設けら
れいて、該予熱バイパス路(61)の予熱熱交換器(6
)の下流側には、冷媒の減圧機能及び流量制御機能を有
する予熱電動膨張弁(62)が介設されている。該予熱
電動膨張弁(62)と水側電動膨張弁(23)とにより
、予熱バイパス路(61)の冷媒流量を調節するととも
に、水熱交換器(22)の製氷運転時における冷媒の減
圧をも行うようになされている。
【0047】さらに、本発明の特徴として、上記ストレ
―ナ(53)上流の往管路(51A)の分岐点(SP)
と水熱交換器(22)下流の復管路(51B)の合流点
(MP)とは氷核バイパス路(54)により接続されて
いて、蓄氷槽(5)から流出した直後の水等を水熱交換
器(22)下流の復管路(51B)にバイパスさせるよ
うになされている。
【0048】すなわち、蓄氷槽(5)下部の過冷却され
た水等を氷核バイパス路(54)にバイパスさせること
により氷核を生じさせて、あるいは製氷が進行してきた
ときには水等に含まれる氷核(例えば0.5〜1mm程
度の大きさのもの)を水等と共にバイパスさせて、これ
らの氷核を含む水等を合流点(MP)で水熱交換器(2
2)で過冷却された水等に合流させることにより、水等
の過冷却状態を解消させてスラリ―状の氷化物を生ぜし
めるようになされている。
【0049】また、上記水熱交換器(22)と合流点(
MP)との間の復管路(51B)には、合流点(MP)
等で生じた氷化物の管壁への付着を解離させるよう復管
路(51B)を加熱する保温熱交換器(7)が介設され
る一方、上記氷核バイパス路(54)の途中にも、氷化
物の管壁への付着を解離させるためのバイパス保温熱交
換器(55)が介設されている。そして冷媒回路(1)
の液ラインには、液冷媒をいったん保温熱交換器(7)
側にバイパスさせる保温バイパス路(71)が設けられ
ていて、該保温バイパス路(71)は、比較的高温の冷
媒を保温熱交換器(7)を経てバイパス保温熱交換器(
55)に流通させた後、再び液ラインに戻すように接続
されている。
【0050】すなわち、各熱交換器(7),(55)で
液冷媒との熱交換により管路を加熱して氷化物の管壁へ
の付着を解離し、水熱交換器(22)及び氷核バイパス
路(54)への凍結の進展を防止するようになされてい
る。
【0051】空気調和装置の運転時、室内で冷房運転を
行うときには、四路切換弁(2)が図中実線側に切換え
られる。そして、水側切換弁(26)が図中実線側に切
換えられているときには、各圧縮機(11),(21)
からの吐出冷媒がいずれも室外熱交換器(12)で凝縮
された後、各室内熱交換器(32),(32)で蒸発す
ることにより、室内の冷房を行う。また、水側切換弁(
26)が図中破線側に切換えられているときには、第1
圧縮機(11)の吐出冷媒が室外熱交換器(12)に流
れる一方、第2圧縮機(21)の吐出冷媒は水熱交換器
(22)に流れ、それぞれ凝縮された後各室内熱交換器
(32),(32)で蒸発するように循環する。
【0052】また、夜間等の電力が安価なときには、蓄
氷槽(5)に冷熱を蓄える蓄冷熱運転が行われる。すな
わち、四路切換弁(2)及び水側切換弁(26)を図中
実線側に切換え、各室内電動膨張弁(33),(33)
を閉じて、各圧縮機(11),(21)の吐出冷媒を室
外熱交換器(12)で凝縮させた後水側電動膨張弁(2
3)(又は予熱電動膨張弁(62))で減圧して水熱交
換器(22)で蒸発させることにより、蓄氷槽(5)の
水又は水溶液を過冷却して蓄氷槽(5)の水等を氷化し
、冷熱を蓄えるようになされている。
【0053】ここで、請求項1の発明では、水熱交換器
(22)下流側の復管路(51B)において、氷核バイ
パス路(54)との合流点(MP)で、水熱交換器(2
2)で過冷却された水等と、水熱交換器(22)上流か
らバイパスされた水等が合流する。その場合、水熱交換
器(22)上流側からバイパスされる水等は蓄氷槽(5
)内から氷核を伴って流出するものであって、蓄氷槽(
5)には水等のスラリ―状の氷化物が貯溜されているの
で、微細な氷核が混入している。また、蓄氷槽(5)内
の水等も多少過冷却状態にあるので、水循環路(51)
に入ってからも過冷却状態の解消によりこのような氷核
が生じうる。したがって、氷核バイパス路(54)から
復管路(51B)にバイパスされる水等には氷核が混入
しており、この氷核の存在により、水熱交換器(22)
で大きな過冷却度を付与された水等の氷化が促進される
。すなわち、一般に過冷却状態にある溶液から結晶が生
じる場合、自由エネルギが負となって成長するか、或い
は再び融解して液状態に戻るかは、結晶の芽の大きさが
所定の臨界径以上に達するかどうかにより決定される。 したがって、すでに所定の大きさに達した氷核の導入に
より、水等の過冷却状態が容易に解消され、氷核が成長
して、スラリ―状の氷化物(例えば2〜5mm程度の大
きさ)が生成され、蓄氷槽(5)に送られて貯溜される
。よって、上記従来のもののような設計上の制約や熱損
失を招くことなく、スラリ―状の氷化物を生成すること
ができ、性能の向上を図ることができる。
【0054】請求項2の発明では、上記実施例に示すよ
うに、氷核バイパス路(54)の合流点(MP)付近に
設けられたバイパス保温熱交換器(55)により管路が
加熱される。特に、水等の過冷却度が高くなっている場
合には、氷核バイパス路(54)の管壁に沿って氷が成
長する可能性があるが、本発明では、バイパス保温熱交
換器(凍結進展防止部)(55)により管路が加熱され
るので、合流点(MP)で生じた氷化物が管壁に付着し
ようとしても、すぐに解離され、凍結の進展を有効に防
止することができる。よって、氷核バイパス路(54)
への水等のバイパス量を確保して、製氷能力の低下を有
効に防止することができる。
【0055】次に、請求項3の発明に係る第2実施例に
ついて説明する。図3は第2実施例における復管路(5
1B)の構成を示し、本実施例では、バイパス保温熱交
換器(55A)が合流点(MP)にまで延び、さらに水
熱交換器(22)の近くまで延設されていて、保温熱交
換器(7)はこのバイパス保温熱交換器(55A)に一
体化されている。冷媒回路(1)の構成は上記第1実施
例と同様である。
【0056】すなわち、バイパス保温熱交換器(55A
)において、液ラインの冷媒との熱交換により、氷核バ
イパス路(54)だけでなく、復管路(51B)をも加
熱するようになされている。
【0057】したがって、請求項3の発明では、上記請
求項2の発明において、バイパス保温熱交換器(凍結進
展防止部)(55A)により、復管路(51B)の管路
も加熱され、氷化物の管壁への付着が解離されるので、
水熱交換器(22)への凍結の進展が防止され、よって
、上記請求項2の発明の効果に加えて、水熱交換器(2
2)における熱交換効率の低下をも有効に防止すること
ができる。
【0058】なお、上記実施例では、凍結進展防止部と
して管路を加熱する保温熱交換器(55)を設けたが、
本発明の凍結進展防止部は管路を加熱するものに限定さ
れるものではなく、管路を保温する保温材料を管路に巻
き付けたり、氷化物を付着し難い材料(フロン樹脂等)
で管壁を構成するような手段も可能である。
【0059】次に、請求項4の発明に係る第3実施例に
ついて説明する。図4は第3実施例のストレ―ナ(53
)付近の構成を示し、該ストレ―ナ(53)はそのケ―
シング(53a)内に所定の粗さのメッシュ(53b)
(例えば0.5mm程度以上のものを濾過する粗さ)を
備えており、該メッシュ(53b)は下流側を頂部とす
る略円錐状に形成されていて、その頂部付近から上記第
1実施例における氷核バイパス路(54)が分岐するよ
うになされている。
【0060】すなわち、ストレ―ナ(53)のメッシュ
(53b)で濾過された残留部分の水等を氷核バイパス
路(54)側にバイパスさせるようになされている。冷
媒回路(1)及び水循環路(51)の構成は上記第1実
施例と同様である。
【0061】したがって、請求項4の発明では、水循環
路(51)の水熱交換器(22)上流側に氷片,ゴミ等
の氷核となるものを除去するストレ―ナ(53)が設け
られ、このストレ―ナ(53)の上流側に、水循環路(
51)と氷核バイパス路(54)との分岐点(SP)が
設けられているので、製氷が進行して水等に氷核が含ま
れる状態となったときには、ストレ―ナ(53)により
濾過される前の氷核を混入した状態の水等が氷核バイパ
ス路(54)にバイパスされる。したがって、合流点(
MP)における過冷却状態の解消作用が良好に維持され
ることになる。
【0062】特に、上記第3実施例のように、ストレ―
ナ(53)のメッシュ(53b)の非通過側から直接氷
核バイパス路(54)を分岐させるようにした場合、メ
ッシュ(53b)で濾過された残留部分である氷核濃度
の濃い水等が氷核バイパス路(54)にバイパスされ、
合流点(MP)における過冷却の解消効果を顕著に発揮
しうるとともに、ストレ―ナ(53)のメッシュ(53
b)の目詰まりが抑制され、水循環路(51)における
流れの停滞を有効に防止することができる。
【0063】次に、請求項5の発明に係る第4実施例に
ついて説明する。図5は第4実施例におけるストレ―ナ
(53)のメッシュ(53b)部分の構成のみを示し、
本実施例では、メッシュ(53b)は矩形状に形成され
、円筒状のケ―シング(53a)の軸方向に平行に取付
けられている。そして、図中、メッシュ(53b)を通
過して下方に向かう水等は水循環路(51)に、メッシ
ュ(53b)を通過せずにケ―シング(53a)軸方向
に向かう水等は氷核バイパス路(54)に流通するよう
になされている。ここで、上記メッシュ(53b)には
、メッシュ(53b)を加熱するヒ―タ(53c)が付
設されていて、該ヒ―タ(53c)により、メッシュ(
53b)を加熱するようになされている。冷媒回路(1
)の構成は上記第1実施例と同様である。
【0064】したがって、請求項5の発明では、上記請
求項4の発明の効果に加えて、ストレ―ナ(53)のメ
ッシュ(53b)がヒ―タ(加熱手段)(53c)によ
り加熱される。したがって、通常、氷核バイパス路(5
4)側よりも水循環路(51)側に流れる水量が多いの
で、メッシュ(53b)に氷片が詰まる虞れが生じるが
、ヒ―タ(53c)により、メッシュ(53b)に詰ま
った氷片が溶かされ、メッシュ(53b)の目詰まりを
より確実に防止することができる。よって、水熱交換器
(22)への水循環量を良好に確保することができる。
【0065】また、上記第1実施例に示すように(図2
参照)、請求項6の発明では、水循環路(51)のバイ
パス路(54)との分岐部(SP)の下流側で、水循環
路(51)の水等を予熱する予熱熱交換器(6)が設け
られているので、水等の過冷却解消の芽となる氷核が融
解される。したがって、主熱交換器(22)及びその上
流側における凍結の発生が防止されることになる。
【0066】次に、請求項7の発明に係る第5実施例に
ついて、図6〜図9に基づき説明する。
【0067】図6及び図7は、それぞれ本実施例におけ
る予熱熱交換器(6A)付近の構造を示し、水循環路(
51)の水熱交換器(22)上流側の供給管(51A)
には、管内を貫通する複数個(本実施例では4個)の伝
熱管(63),(63),…と、該各伝熱管(63),
(63),…に接触して一体的に設けられた氷核等を濾
過するための濾過部材であるメッシュ状フィン(64A
)とが設けられている。上記各伝熱管(63),(63
),…はいずれも上記予熱バイパス路(61)に対して
並列に接続されていて、各伝熱管(63),(63),
…に上記冷媒回路(1)の冷媒を流通させて、メッシュ
状フィン(64A)を介して、減圧前の液冷媒と水又は
水溶液との熱交換を行わせるようにしている。ここで、
このメッシュ状フィン(64A)の目の大きさは氷核が
成長する臨界径以上に設定されていて、フィン(64A
)を通過せずに掛かった氷核,氷片等を融解するように
なされている。
【0068】したがって、請求項7の発明では、予熱熱
交換器(6A)が氷核を濾過するメッシュ状フィン(濾
過部材)(64A)と該メッシュ状フィン(64A)を
加熱する伝熱管(加熱手段)(63),(63),…と
で構成されており、メッシュ状フィン(64A)に掛か
った氷核を冷媒との熱交換により融解させるようになさ
れているので、濾過部材を目詰まりさせることなく、し
かも効率よく氷核を融解させることができる。すなわち
、上記第1実施例(図2参照)のような単に水循環路(
51)の配管を加熱するだけの場合には、配管中央部ま
で加熱して氷核をほぼ融解させようとするとかなりの熱
量が必要となり、その管壁付近は必要以上に高温に加熱
する必要があるので、水熱交換器(22)で過冷却量を
大きく設定しなければならないことになる。
【0069】それに対して、濾過部材(メッシュ状フィ
ン)(64A)を設け、このフィン(64A)を介して
加熱する場合には、通過する水等はほとんど加熱する必
要がなく、フィン(64A)に掛かった大きな氷核のみ
をフィン(64A)を通過しうる程度の大きさに融解し
て通過させればよい。しかも、管内全体に亘って均一に
加熱されるので、ごくわずかな熱量で氷核を融解するこ
とができ、その結果、製氷効率が特に向上することにな
る。
【0070】なお、上記第5実施例では、濾過部材とし
てメッシュ状フィン(64A)を利用したが、本発明の
濾過部材はこの実施例に限定されるものではない。ここ
で、フィン(64A)は例えば1枚の平板をメッシュ状
に加工したものであるが、その代わりに、例えば金属線
を縦横に編んだフィルタを利用してもよい。その場合、
フィン(64A)よりはフィルタの方がより微細な目の
ものを製造しうる一方、熱伝導率はフィン(64A)の
方が良好である。
【0071】図8及び図9は上記第5実施例の変形例を
示し、濾過部材としてのフィルタ(64B)と、該フィ
ルタ(64B)を加熱するための電気ヒ―タ(65)と
からなる予熱熱交換器(6B)の構造を示すものである
【0072】一方、請求項8の発明では、予熱熱交換器
(6)は、上記第4実施例(図5参照)に示すストレ―
ナ(53)と同一の構成であって、予熱熱交換器(6)
の濾過部材はストレ―ナ(5)のメッシュ(53b)に
より、加熱手段は電気ヒ―タ(53c)によりそれぞれ
構成されている。つまり、上記第4実施例における空気
調和装置の配管構成(図2参照)では、ストレ―ナ(5
3)は予熱熱交換器(6)の上流側に別途設けられてい
るが、本発明では、予熱熱交換器(6)はストレ―ナ(
53)と一体化されている。
【0073】したがって、請求項8の発明では、ストレ
―ナ(53)のメッシュ(53b)と電気ヒ―タ(53
c)とにより、既存のストレ―ナ(53)を利用しなが
ら上記請求項7の発明の作用が得られることになる。
【0074】次に、請求項9の発明に係る第6実施例に
ついて、図10に基づき説明する。本実施例では、冷媒
回路(1)の構成は上記第1実施例(図2)と同様であ
る。ここで、ストレ―ナ(53)は円筒状に形成された
ケ―シング(53a)と、該ケ―シング(53a)の内
部でその壁面に沿ってテ―パ付き円筒状に設けられたメ
ッシュ(53b)とを備え、このメッシュ(53b)の
下流側が小径に絞られて氷核バイパス路(54)に接続
するようになされている。そして、上記ストレ―ナ(5
3)の外壁面に沿って、上記第1実施例に示す予熱熱交
換器(6)のケ―シングが配設されていて、冷媒回路(
1)から予熱バイパス路(61)側にバイパスされた熱
交換用媒体としての冷媒との熱交換により、水循環路(
51)の水等だけでなくメッシュ(53b)をも加熱す
るようになされている。
【0075】したがって、請求項9の発明では、予熱熱
交換器(6)の内部で、水等と共にテ―パ付き円筒状メ
ッシュ(53b)が加熱されるので、主熱交換器(22
)に供給される水等から氷核が除かれ、主熱交換器(2
2)及びその上流側における凍結防止作用が顕著となる
【0076】次に、請求項10の発明に係る第7実施例
について、図11及び図12に基づき説明する。図11
は第8実施例における水循環路(51)の配管系統を示
し、水循環路(51)において、水熱交換器(22)内
に予熱熱交換器(6B)が一体化されている。なお、冷
媒回路(1)の構成は上記第2実施例と同様である。こ
こで、図12は水熱交換器(22)の構造を示し、円筒
状ケ―シング(22a)内は1対の管板(22b),(
22b)により中央部と両端部との3つに仕切られてい
る。ここで、ケ―シング(22a)内の両端部はそれぞ
れ水循環路(51)の供給管(51A)と戻し管(51
B)とに接続されるとともに、両者間は多数の伝熱管(
22c),(22c),…により連通されている。一方
、中央部は冷媒回路(1)に接続されて蒸発器として機
能するようになされている。すなわち、各伝熱管(22
c),(22c),…で冷媒との熱交換により水循環路
(51)の水等を過冷却するようになされている。
【0077】ここで、上記水熱交換器(22)のケ―シ
ング(22a)の上流側端部において、濾過部材として
のメッシュ状フィン(64A)と該フィン(64A)を
加熱する加熱手段としての伝熱管(63)〜(63)と
からなる予熱熱交換器(6A)(上記図6及び図7の構
造とほぼ同様)が設けられている。つまり、主熱交換器
(22)の各伝熱管(22c),(22c),…で過冷
却される前の水等を予熱して、フィン(64A)に掛か
った氷核を融解するようになされている。また、メッシ
ュ状フィン(64A)は、水平方向に対してやや傾斜す
るように取付けられていて、メッシュ状フィン(64A
)の直上流側の最上部に相当する部位から氷核バイパス
路(54)が分岐されている。
【0078】したがって、請求項10の発明では、基本
的には上記請求項7の発明と同様の効果を得ることがで
きるとともに、特に予熱熱交換器(6)を水熱交換器(
22)内に組み込んで一体化しているので、配管構成が
簡素化される利点がある。
【0079】なお、予熱熱交換器(6)の構成は上記第
8実施例に限定されるものではなく、上記第5実施例の
変形例におけるフィルタ(64B)及び電気ヒ―タ(6
5)(図8及び図9参照)からなる予熱熱交換器(6B
)を配設してもよい。
【0080】また、請求項11の発明では、上記各実施
例に示すように(図4,図10及び図12参照)、予熱
熱交換器(6)の濾過部材の直上流側から氷核バイパス
路(54)が分岐しているので、バイパス路(54)側
に氷核を多く含んだ水等が流れ、水循環路(51)の主
熱交換器(22)下流側との合流部(MP)における過
冷却解消効果が顕著となる。
【0081】次に、請求項12の発明に係る第8実施例
について説明する。図13は本実施例における水循環路
(51)の配管系統のみを示し、主熱交換器(22)の
上流側には予熱熱交換器(6A)が設けられ、該予熱熱
交換器(6A)から上記バイパス路(53)が分岐して
いる。なお、冷媒回路(1)の構成は上記第1実施例と
同様である。また、図14は第8実施例における予熱熱
交換器(6A)の構造を示し、ほぼ直方体状のケ―シン
グ内には、4本の伝熱管(63)〜(63)が下方から
上方にケ―シングを貫通した後折り曲げられて再び下方
までケ―シングを貫通するよう設けられており、この2
箇所の貫通部で各伝熱管(63)〜(63)に跨るメッ
シュ状フィン(64A),(64A)がそれぞれ付設さ
れている。また、水循環路(51)の予熱熱交換器(6
A)への入口配管は、ケ―シングのメッシュ状フィン(
64A)上流側の底部から鉛直上向にやや突出して取付
けられており、さらに、ケ―シングのメッシュ状フィン
(64A)上流側の底面にはゴミの排出管(67)が設
けられ、該排出管(67)にゴミ溜め部(68)が脱着
可能に設けられている。さらに、ケ―シングのメッシュ
状フィン(64A)の直上流側の天井部から氷核バイパ
ス路(54)が分岐されている。
【0082】すなわち、予熱熱交換器(6A)内のメッ
シュ状フィン(64A)上流側で下方から鉛直上方に向
かう水流を生ぜしめ、立設されたメッシュ状フィン(6
4A)の全面に水等よりも軽い氷化物を分散させて、そ
の多くを氷核バイパス路(54)にバイパスさせ残りを
メッシュ状フィン(64A)で濾過する一方、水等より
も重い塵埃を下方に沈澱させて、排出管(67)からゴ
ミ溜め部(68)に排除して貯留するようになされてい
る。
【0083】なお、水循環路(51)の予熱熱交換器(
6A)の出口配管は、やはりケ―シングの底部に設けら
れており、しかもケ―シングを縦に長い矩形断面を有す
る形状とすることにより、各メッシュ状フィン(64A
),(64A)の面積を大きくし、水流の速度を弱める
ようになされている。
【0084】したがって、請求項12の発明では、水循
環路(51)の予熱熱交換器(6A)への入口配管が予
熱熱交換器(6A)のケ―シングの下部に取付けられて
いるので、メッシュ状フィン(濾過部材)(64A)上
流側で、鉛直上方に向かう水流が生じ、しかもメッシュ
状フィン(64A)が鉛直方向に設けられているので、
水流がメッシュ状フィン(64A)に沿った流れとなり
、水等よりも軽い氷化物が下方から上方に分散して、メ
ッシュ状フィン(64A)の全面に氷核が分散して融解
濾過されることになり、氷核の融解効果が顕著になる。 また、メッシュ状フィン(64A)の直上流側の天井部
から氷核バイパス路(54)が分岐しているので、水等
よりも軽い氷核が鉛直上方向の流れに乗って、氷核バイ
パス路(54)に多く流れることになり、過冷却解消効
果が特に大きい。さらに、その分、フィン(64A)に
掛かる氷核数が減少する。よって、著効を発揮するもの
である。
【0085】なお、請求項12の発明においても、濾過
部材としてメッシュ状フィン(64A)を有する予熱熱
交換器(64A)の代わりに電気ヒ―タ(65)で加熱
されるフィルタ(64B)を有する予熱熱交換器(6B
)を設けても同じ効果が得られることはいうまでもない
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、蓄氷槽の水又は水溶液を循環させるための水循
環路に水等を過冷却するための主熱交換器を介設した製
氷装置において、主熱交換器上流側と下流側とをバイパ
ス路で接続し、主熱交換器上流側の水等の一部をバイパ
ス路にバイパスさせて、水循環路の主熱交換器で過冷却
された水等に合流させるようにしたので、バイパス路或
いは蓄氷槽で生じた氷核を含む水等の合流部への導入に
より、主熱交換器で過冷却された水等の過冷却状態を解
消させてスラリ―状の氷化物を生成することができ、設
計上の制約や熱損失をなくし、製氷装置の性能の向上を
図ることができる。
【0087】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明において、合流部付近のバイパス路に管壁への氷化
物の付着を解離させる凍結進展防止部を設けたので、バ
イパス路の凍結を有効に防止することができ、よって、
製氷能力の低下を防止することができる。
【0088】請求項3の発明によれば、上記請求項2の
発明において、凍結進展防止部を合流部から主熱交換器
付近にまで延設して主熱交換器への凍結の進展を防止す
るようにしたので、主熱交換器の熱交換効率の低下を有
効に防止することができ、よって、製氷能力を良好に確
保することができる。
【0089】請求項4の発明によれば、上記請求項1,
2又は3の発明において、水循環路の主熱交換器上流側
に、水等の氷核を除去するためのストレ―ナを設け、ス
トレ―ナの上流側にバイパス路との分岐部を設けたので
、氷核濃度の濃い水等を水循環路のとの合流部にバイパ
スさせることができ、よって、主熱交換器への水循環量
を良好に維持することができる。
【0090】請求項5の発明によれば、上記請求項4の
発明に加えて、ストレ―ナの濾過部材を加熱するように
したので、ストレ―ナ目詰まりを防止することができ、
よって、製氷能力の向上を図ることができる。
【0091】請求項6の発明によれば、上記請求項1,
2又は3の発明において、水循環路の主熱交換器上流側
かつバイパス路との分岐部下流側に、水等を予熱するた
めの予熱熱交換器を設けたので、水等の中の氷核を融解
させることができ、よって、主熱交換器及びその上流側
における凍結を有効に防止することができる。
【0092】請求項7の発明によれば、上記請求項6発
明における予熱熱交換器を濾過部材と加熱手段とで構成
し、水循環路のバイパス路との分岐部下流側で、濾過部
材に掛かった氷核を加熱して融解させるようにしたので
、主熱交換器に供給される水等から氷核を少ない加熱量
で効率よく除去することができ、よって、主熱交換器及
びその下流側における凍結の開始を防止することができ
る。
【0093】請求項8の発明によれば、上記請求項7の
発明における予熱熱交換器の濾過部材をストレ―ナのメ
ッシュにより、加熱手段を電気ヒ―タによりそれぞれ構
成したので、既存のストレ―ナを利用しながら上記請求
項7の発明の効果を得ることができる。
【0094】請求項9の発明によれば、上記請求項6の
発明における予熱熱交換器を熱交換用媒体との熱交換に
より水等を予熱するものとし、その配管内部に予熱熱交
換器により加熱されるテ―パ付き円筒状メッシュを設け
たので、水等と共にメッシュが加熱され、メッシュに掛
かった氷核の融解により、主熱交換器及びその上流側に
おける凍結を有効に防止することができる。
【0095】請求項10の発明によれば、上記請求項7
の発明において、予熱熱交換器の濾過部材を主熱交換器
のケ―シング内の入口側に配設し、予熱熱交換器を主熱
交換器と一体化されているので、より簡素な構成で主熱
交換器における凍結防止効果を得ることができる。
【0096】請求項11の発明によれば、上記請求項7
の発明において、バイパス路を濾過部材の直上流部から
分岐させるようにしたので、氷核濃度の濃い水等のバイ
パスにより水循環路における水等の過冷却解消効果が顕
著となる。
【0097】請求項12の発明によれば、上記請求項7
の発明において、水循環路の予熱熱交換器への入口配管
をケ―シング下部に取付け、ケ―シングの濾過部材上流
側の天井部からバイパス路を分岐させる構造としたので
、予熱熱交換器内部の濾過部材上流側で、水よりも軽い
氷核が鉛直上方向の水等の流れに乗り、バイパス路側の
氷核濃度が特に濃くなることにより、水循環路のバイパ
ス路との合流部における過冷却解消効果を顕著とできる
とともに、濾過部材に掛かる氷核数の減少により主熱交
換器の凍結防止に要する加熱量を減少させることができ
、よって、著効を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2,3及び4の発明の構成を示す配
管構成図である。
【図2】第1実施例に係る空気調和装置の配管構成図で
ある。
【図3】第2実施例に係る復管路の要部を一部を破断し
て示す側面図である。
【図4】第3実施例におけるストレ―ナ付近の構成を示
す断面図である。
【図5】第4実施例におけるストレ―ナ内部の構成を概
略的に示す斜視図である。
【図6】第5実施例における予熱熱交換器の付近の構成
を示す断面図である。
【図7】第5実施例のフィンの構造を示す上記図6のV
II −VII 線断面図である。
【図8】第5実施例の変形例の予熱熱交換器付近の構成
を示す断面図である。
【図9】第5実施例の変形例のフィルタの構造を示す上
記図8のIX−IX線断面図である。
【図10】第6実施例の予熱熱交換器の構造を示す断面
図である。
【図11】第7実施例の水循環路の配管系統図である。
【図12】第7実施例の主熱交換器及び予熱熱交換器の
構造を示す断面図である。
【図13】第8実施例の水循環路の配管系統図である。
【図14】第8実施例の予熱熱交換器の構造を示す断面
図である。
【符号の説明】
1      冷媒回路 5      蓄氷槽 6      予熱熱交換器 22    水熱交換器(主熱交換器)51    水
循環路 53    ストレ―ナ 53b  メッシュ(濾過部材) 53c  電気ヒ―タ(加熱手段) 54    氷核バイパス路 55    バイパス保温熱交換器(凍結進展防止部)
MP    合流部 SP    分岐部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  水又は水溶液のスラリ―状の氷化物を
    貯溜するための蓄氷槽(5)と、冷却装置に接続され、
    水又は水溶液を過冷却するための主熱交換器(22)と
    、該主熱交換器(22)と蓄熱槽(5)との間で水又は
    水溶液を強制循環させるための水循環路(51)と、該
    水循環路(51)の上記主熱交換器(22)上流側と下
    流側とを該主熱交換器(22)をバイパスして接続し、
    主熱交換器(22)上流側の水又は水容液の一部を分流
    させたのち主熱交換器(22)下流側で合流させるため
    のバイパス路(54)とを備えたことを特徴とする製氷
    装置。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の製氷装置において、バ
    イパス路(54)の水循環路との合流部(MP)付近に
    、氷化物の管壁への付着を解離する凍結進展防止部(5
    5)を備えたことを特徴とする製氷装置。
  3. 【請求項3】  請求項2記載の製氷装置において、凍
    結進展防止部(55)はバイパス路(54)と水循環路
    (51)の合流部(MP)から主熱交換器(22)側に
    延設されていて、主熱交換器(22)への凍結の進展を
    防止するものであることを特徴とする製氷装置。
  4. 【請求項4】  請求項1,2又は3記載の製氷装置に
    おいて、水循環路(51)の主熱交換器(22)上流側
    には水又は水溶液中の氷片等の氷核を除去するメッシュ
    (53b)を備えたストレ―ナ(53)が介設されてい
    て、バイパス路(54)と水循環路(51)との分岐部
    (SP)は上記ストレ―ナ(53)のメッシュ(53b
    )よりも上流側に設けられていることを特徴とする製氷
    装置。
  5. 【請求項5】  請求項4記載の製氷装置において、ス
    トレ―ナ(53)のメッシュ(53b)を加熱する電気
    ヒ―タを備えたことを特徴とする製氷装置。
  6. 【請求項6】  請求項1,2又は3記載の製氷装置に
    おいて、水循環路(51)の主熱交換器(22)の上流
    側かつバイパス路(54)との分岐部(SP)下流側に
    は、水又は水溶液を予熱する予熱熱交換器(6)が介設
    されていることを特徴とする製氷装置。
  7. 【請求項7】  請求項6記載の製氷装置において、予
    熱熱交換器(6)は、水又は水溶液中の氷核を濾過する
    ための濾過部材と該濾過部材を加熱する加熱手段とから
    なることを特徴とする製氷装置。
  8. 【請求項8】  請求項7記載の製氷装置において、予
    熱熱交換器(6)の濾過部材はストレ―ナ(53)のメ
    ッシュ(53b)であり、加熱手段は上記メッシュ(5
    3b)を加熱する電気ヒ―タ(53c)であって、予熱
    熱交換器(6)はストレ―ナ(53)に一体化されてい
    ることを特徴とする製氷装置。
  9. 【請求項9】  請求項6記載の製氷装置において、予
    熱熱交換器(6)は、熱交換用媒体との熱交換により水
    循環路(51)の水又は水溶液を予熱するものであり、
    水循環路(51)の配管内に予熱熱交換器(6)により
    加熱されるテ―パ付き円筒状メッシュ(53b)を備え
    たことを特徴とする製氷装置。
  10. 【請求項10】  請求項7記載の製氷装置において、
    予熱熱交換器(6)の加熱手段は熱交換用媒体が流通す
    る伝熱管(63)であり、濾過部材は上記伝熱管(63
    )に付設されたメッシュ状フィン(64)であることを
    特徴とする製氷装置。
  11. 【請求項11】  請求項7記載の製氷装置において、
    予熱熱交換器(6)の濾過部材は主熱交換器(22)の
    ケ―シング内の入口側に配置されており、予熱熱交換器
    (6)は主熱交換器(22)と一体化されていることを
    特徴とする製氷装置。
  12. 【請求項12】  請求項7記載の製氷装置において、
    バイパス路(54)は濾過部材の直上流部から分岐して
    いることを特徴とする製氷装置。
  13. 【請求項13】  請求項6記載の製氷装置において、
    水循環路(51)の予熱熱交換器(6)への入口配管は
    ケ―シングの下部に取付けられており、濾過部材は鉛直
    方向に設けられているとともに、バイパス路(54)は
    上記ケ―シングの濾過部材直上流側の天井部から分岐し
    ていることを水循環路(51)の主熱交換器(22)の
    上流側かつバイパス路(54)との特徴とする製氷装置
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6153105A (en) * 1999-04-05 2000-11-28 United States Filter Corporation Ice-maker treatment system

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