JPH04219981A - 光起電力装置 - Google Patents

光起電力装置

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JPH04219981A
JPH04219981A JP2411867A JP41186790A JPH04219981A JP H04219981 A JPH04219981 A JP H04219981A JP 2411867 A JP2411867 A JP 2411867A JP 41186790 A JP41186790 A JP 41186790A JP H04219981 A JPH04219981 A JP H04219981A
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cell
semiconductor layer
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photovoltaic device
photovoltaic
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Masafumi Sano
政史 佐野
Tsutomu Murakami
勉 村上
Koichi Matsuda
高一 松田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光起電力装置に関し、特
に初期光電変換効率が高く、かつ低光劣化で長期に渡っ
て安定性の高い太陽電池として用いられる光起電力装置
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
各種機器において、駆動エネルギー源として太陽電池が
利用されている。特に、電卓、時計、ラジオなど民生機
器用電源としてアモルファスシリコン太陽電池は順調に
普及してきた。
【0003】これら民生用太陽電池が室内で使用される
ことが多いのに対して、電力用太陽電池は、雨、風、光
、温度変化等の厳しい屋外に主に設置される。このため
、電力用太陽電池には、厳しい自然環境に耐え、かつ長
い年月の間、発電し続けることが必要であり、民生用に
比べて性能や価格に対する要求水準も一段ときびしい。
【0004】そのため、電力用アモルファスシリコン太
陽電池の実用化のためには、民生用に対して数段高度な
技術を開発する必要がある。
【0005】こうした性能改善要求の中でも、特に、光
電気変換効率の改善のために、太陽光線のスペクトルの
各部分を更に効率よく収集するように、異なる光学的バ
ンドギャップを有する積層型太陽電池が提案されている
【0006】例えば米国特許番号4,253,882 
号明細書に開示されているような、光入射側第1のセル
に非晶質半導体、第2のセルに結晶質半導体を積層して
成る積層型太陽電池や、米国特許番号4,377,72
3 号明細書、特公昭62−26196号明細書に開示
されているような異種材料によるアモルファス半導体積
層型太陽電池等がある。これらはいずれも光入射側にあ
る第1のセルの光学的バンドギャップが、第2のセルの
光学的バンドギャップより大きく、第1のセルを通過し
た光を第2のセルで効率よく吸収するように構成されて
成る積層型太陽電池であり、これによって光電変換効率
の改善を行なおうとするものである。
【0007】しかし、いずれも使用環境のもとでの長期
的な安定性、特に低光劣化の点からは十分な技術とはい
えないのが現状である。
【0008】また、前記記載の積層型太陽電池と同様な
層構成を有する積層型太陽電池において、長期的な安定
性を有する低光劣化太陽電池として、例えば、「新エネ
ルギー・産業技術総合開発機構、研究成果年報[II]
 ,9110、昭和63年度」等において、各セルの光
活性領域の薄膜化が提案されている。
【0009】しかしながら、初期光電変換効率を考慮す
ると、各セルの光活性領域の薄膜化にも限度があり、十
分な光電変換効率及び長期安定性という点からは満足で
きる技術とはならなかった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記従来技術の課題点、すな
わち、高光電変換効率かつ使用環境のもとでの長期的な
安定性の優れた光起電力装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明は、光活性のi型半導体層を含み積層された光
起電力セルを複数有する光起電力装置において、光入射
側の第1の前記光起電力セルのi型半導体層の光学的バ
ンドギャップが、該第1の光起電力セルを透過した光を
受光する第2の前記光起電力セルのi型半導体層の光学
的バンドギャップよりも小さいことを特徴とする光起電
力装置を提供するものである。
【0012】また前記光入射側の第1の光起電力セルに
用いられるi型半導体層の光学的バンドギャップが1.
44〜1.52eV、膜厚が200〜450Åであり、
前記光入射側でない第2の光起電力セルに用いられるi
型半導体層の光学的バンドギャップが1.70〜1.7
5eV、膜厚3000〜6000Åである光起電力装置
により、前記課題を解決してもよい。
【0013】また前記光入射側の第1の光起電力セルに
用いられるi型半導体層の光学的バンドギャップが1.
44〜1.52eV、膜厚が350〜650Åであり、
前記光入射側でない第2の光起電力セルに用いられるi
型半導体層の光学的バンドギャップが1.60〜1.6
7eV、膜厚が1500〜4500Åである光起電力装
置により、前記課題を解決してもよい。
【0014】
【作用】本発明の上述した手段は、少なくとも2つの光
起電力セルが積み重ねられてなる光起電力装置において
、光入射側にある第1のセルの光活性領域の光学的バン
ドギャップが、第2のセルの光活性領域の光学的バンド
ギャップよりも小さいことによって、第1のセルの光活
性領域を超薄膜化することが可能となる。このため、照
射光によって内部に生成された荷電キャリアをドリフト
させる内部電界がより強くなるため、残留荷重キャリア
による光劣化作用が小さくなり、低光劣化の光起電力装
置が作成できたものと考えられる。
【0015】[実施態様例]以下に本発明の光起電力装
置の層構成の例を示すが、本発明の光起電力装置はこれ
により何ら限定されるものではない。
【0016】図1(A)及び(B)は、本発明の光起電
力装置としての層構成の典型的な例を模式的に示す断面
図である。
【0017】図1(A)に示す例は、支持体101上に
下部電極102、n型半導体層103、i型半導体層1
04、p型半導体層105、n型半導体層106、i型
半導体層107、p型半導体層108、透明電極109
、及び集電電極110を順に堆積形成した光起電力装置
120である。なお、本例の光起電力装置では透明電極
109側より光130の入射が行なわれる。また光入射
側pin接合型光起電力セル111を第1のセルとし、
光入射側でないpin接合型光起電力セル112を第2
のセルとする。
【0018】図1(B)に示す例は、透光性の支持体1
01 上に透明電極109、p型半導体層108、i型
半導体層107、n型半導体層106、p型半導体層1
05、i型半導体層104、n型半導体層103及び下
部電極102をこの順に堆積形成した光起電力装置12
0である。本光起電力装置では、透光性の支持体101
の側より光の入射が行われることを前提としている。ま
た光入射側pin接合型光起電力セル111を第1のセ
ルとし、光入射側でないpin接合型光起電力セル11
2を第2のセルとする。
【0019】以下、本発明におけるこのような構成を構
成要素毎に順を追って具体的に説明する。
【0020】(支持体)本発明に於いて用いられる支持
体101は、単結晶質、もしくは非単結晶質のものであ
ってもよく、さらにそれらは導電性のものであっても、
また電気絶縁性のものであってもよい。更には、それら
は透光性のものであっても、また非透光性のものであっ
てもよいが、支持台101の側より光入射が行われる場
合には、勿論透光性であることが必要である。
【0021】それらの具体例として、Fe,Ni,Cr
,Al,Mo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,P
b等の金属又はこれらの合金、例えば真ちゅう、ステン
レス鋼等が挙げられる。
【0022】またこれらの他、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リスチレン、ポリアミド、ポリイミド等の合成樹脂のフ
ィルム又はシート、ガラス、セラミックス等も挙げられ
る。
【0023】また、単結晶性支持体としてはSi,Ge
,C,NaCl, KCl,LiF,GaSb,InA
s,InSb,GaP,MgO,CaF2,BaF2,
 α−Al2O3 等の単結晶体よりスライスしてウエ
ハー状等に加工したもの、及びこれらの上に同物質もし
くは格子定数の近い物質をエピタキシャル成長させたも
のが挙げられる。
【0024】また支持体の形状は、目的、用途により平
滑表面、或いは凹凸表面の板状、長尺ベルト状、円筒状
等であることができ、その厚さは、所望通りの光起電力
装置を形成しうる様に適宜決定するが、光起電力装置と
して可撓性が要求される場合、又は支持体の側より光入
射がなされる場合には、支持体としての機能が充分発揮
される範囲内で可能な限り薄くすることができる。しか
しながら、支持体の製造上及び取扱い上、機械的強度等
の点から、通常は、10μmとされる。
【0025】(電極)本発明の光起電力装置においては
、当該装置の構成形態により適宜の電極が選択使用され
る。それら電極としては、下部電極、上部電極透明電極
、集電電極を挙げることができる。(ただし、ここで言
う上部電極とは光の入射側に設けられたものを示し、下
部電極とは半導体層をはさんで上部電極に対向して設け
られたものを示すこととする。)これらの電極について
、以下に詳しく説明する。
【0026】(i)下部電極 本発明に於いて用いられる下部電極102としては、上
述した支持体101の材料が透光性であるか否かによっ
て、光起電力発生用の光を照射する面が異なるため(た
とえば支持体101が金属等の非透光性の材料である場
合には、図1(A)で示したごとく透明電極109側か
ら光起電力発生用の光を照射する。)、その設置される
場所が異なる。
【0027】具体的には、図1(A)の様な層構成の場
合には、支持体101とn型半導体層103との間に設
けられる。しかし、支持体101が導電性である場合に
は、該支持体が下部電極を兼ねることができる。ただし
、支持体101が導電性であってもシート抵抗値が高い
場合には、電流取り出し用の低抵抗の電極として、ある
いは支持体面での反射率を高め入射光の有効利用を図る
目的で電極102を設置してもよい。
【0028】図1(B)の場合には透光性の支持体10
1が用いられており、支持体101の側から光が入射さ
れるので、電流取り出し及び当該電極での光反射用の目
的で、下部電極102が支持体101と対向して半導体
層をはさんで設けられている。
【0029】また、支持体101として電気絶縁性のも
のを用いる場合には、電流取り出し用の電極として、支
持体101とn型半導体層103との間に下部電極10
2が設けられる。
【0030】電極材料としては、Ag,Au,Pt,N
i,Cr,Cu,Al,Ti,Zn,Mo,W 等の金
属、又はこれらの合金が挙げられ、これ等の金属の薄膜
を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング等で形成
する。また、形成された金属薄膜は、光起電力装置の出
力に対して抵抗成分とならぬ様に配慮されねばならず、
そのためシート抵抗値として、好ましくは50Ω以下、
より好ましくは10Ω以下であることが望ましい。
【0031】下部電極102とn型半導体層103との
間に、図中には示されていないが、例えば導電性酸化亜
鉛等の拡散防止層を設けても良い。該拡散防止層の効果
としては電極102を構成する金属元素がn型半導体層
中へ拡散するのを防止するのみならず、若干の抵抗値を
もたせることで半導体層をはさんで設けられた下部電極
102と透明電極106との間にピンホール等の欠陥で
発生するショートを防止すること、及び薄膜による多重
干渉を発生させ、入射された光を光起電力素子内に閉じ
込める等の効果を挙げることができる。
【0032】(ii)上部電極(透明電極)本発明に於
いて用いられる透明電極109としては、太陽や白色蛍
光灯等からの光を半導体層内に効率良く吸収させるため
に、光の透過率が85%以上であることが望ましく、更
に電気的には光起電力素子の出力に対して抵抗成分とな
らぬ様に、シート抵抗値は100Ω以下であることが望
ましい。このような特性を備えた材料としては、SnO
2, In2O3,ZnO,CdO,Cd2SnO4,
ITO(In2O3 +SnO2)、などの金属酸化物
や、Au,Al,Cu等の金属を極めて薄く半透明状に
成膜した金属薄膜等が挙げられる。透明電極は図1(A
)に於いてはp型半導体層108層の上に積層され、図
1(B)に於いては基板101の上に積層されるもので
あるため、互いの密着性の良いものを選ぶことが必要で
ある。またこれらの作製方法としては、抵抗加熱蒸着法
、電子ビーム加熱蒸着法、スパッタリング法、スプレー
法等を用いることができ所望に応じて適宜選択される。
【0033】(iii) 集電電極 本発明に於いて用いられる集電電極110は、透明電極
109の表面抵抗値を低減させる目的で透明電極109
上に設けられる。電極材料としてはAg,Cr,Ni,
Al,Ag,Au,Ti,Pt,Cu,Mo,W 等の
金属又はこれらの合金の薄膜が挙げられる。これらの薄
膜は積層させて用いることができる。また、半導体層へ
の光入射光量が十分に確保される様、その形状及び面積
が適宜設計される。
【0034】たとえば、その形状は光起電力装置の受光
面に対して一様に広がり、かつ受光面積に対してその面
積は、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以
下であることが望ましい。
【0035】またシート抵抗値としては、好ましくは5
0Ω以下、より好ましくは10Ω以下であることが望ま
しい。
【0036】(i型半導体層)本発明に於いて好適に用
いられるi型半導体層を構成する半導体材料としては、
A−Si:H,A−Si:F,A−Si:H:F,A−
SiC:H,A−SiC:F,A−SiC:H:F,A
−SiGe:H,A−SiGe:F,A−SiGe:H
:F,poly−Si:H,poly−Si:F,po
ly−Si:H:F 等が挙げられる。
【0037】本発明に於いて好適に用いられるi型半導
体層は、該i型半導体層は光入射側第1のセル111に
用いられる場合と、光入射側でない第2のセル112に
用いられる場合により適宜決定される。  また、後述
する実施例の評価結果に示されるように、本発明の効果
の得られるi型半導体層の光学的バンドギャップ及び膜
厚の組み合わせとして、以下、1),2)の2つの組み
合わせが考えられる。
【0038】1)光入射側第1のセル111に用いられ
るi型半導体層107の光学的バンドギャップが1.4
4〜1.52eVであり、その膜厚は好ましくは、20
0Å〜450Åであり、最適には250Å〜400Åで
ある。
【0039】また光入射側でない第2のセル112に用
いられるi型半導体層104の光学的バンドギャップが
1.70〜1.75eVであり、その膜厚は、好ましく
は3000Å〜6000Åであり、最適には3500Å
〜5500Åである。
【0040】以下、理由を述べる。
【0041】第1のセル111に用いられるi型半導体
層107の層厚が200Å未満であると該半導体層が薄
いために太陽電池の出力電流が低下し、光電変換効率が
著しく低下してしまうという欠点が生じ、該半導体の層
厚が450Åを越えると、該半導体層が厚いために、第
2のセル112への透過光量が減少し、第2のセルにお
ける太陽電池出力電流が低下し、光電変換効率が著しく
低下してしまうという欠点が生じる。
【0042】また第2のセル112に用いられるi型半
導体層104の層厚が3000Å未満であると、該半導
体層が薄いために太陽電池の出力電流が低下し、光電変
換効率が低下してしまうという欠点が生じ、該半導体層
の層厚が6000Åを越えると該半導体層が厚いために
、太陽電池の曲線因子(Fi11−Factor )の
低下が起こり、光電変換効率が低下してしまうという欠
点が生じる。
【0043】2)光入射側第1のセル111に用いられ
るi型半導体層107の光学的バンドギャップが1.4
4〜1.52eVであり、その膜厚は、好ましくは35
0Å〜650Åであり、最適には400Å〜600Åで
ある。
【0044】また光入射側でない第2のセル112に用
いられるi型半導体層104の光学的バンドギャップは
1.60〜1.67eV、その膜厚は、好ましくは15
00Å〜4500Åであり、最適には2000Å〜40
00Åである。
【0045】以下、理由を述べる。
【0046】第1のセル111に用いられるi型半導体
層107の層厚が350Å未満であると、該半導体層が
薄いために太陽電池の出力電流が低下し、光電変換効率
が著しく低下してしまうという欠点が生じ、該半導体の
層厚が650Åを越えると、該半導体層が厚いために、
第2のセル112への透過光量が減少し、第2のセルに
おける太陽電池出力電流が低下し、光電変換効率が著し
く低下してしまうという欠点が生じる。
【0047】また第2のセル112に用いられるi型半
導体層104の層厚が1500Å未満であると、該半導
体層が薄いために太陽電池の出力電流が低下し、光電変
換効率が低下してしまうという欠点が生じ、また該半導
体層の層厚が4500Åを越えると、該半導体層が厚い
ために太陽電池の曲線因子(Fi11−Factor 
)の低下が起こり、光電変換効率が低下してしまうとい
う欠点が生じる。
【0048】なお、前記i型半導体層の光学的バンドギ
ャップは、図3に示すように光吸収スペクトルを
【00
49】
【数1】 のようにプロットし、E0 を求めることにより得た。
【0050】(i型半導体層形成方法)本発明のi型半
導体層を形成するのに適した堆積膜形成装置、及び堆積
膜形成方法について説明する。
【0051】本方法では、成膜室内にSi系原料ガス、
Ge系原料ガス、C系原料ガス、H2 ガス、F2 ガ
ス等の原料ガスを導入し、前記成膜室内に設置されたカ
ソード電極に高周波電力を印加して前記成膜室内にグロ
ー放電によるプラズマを形成せしめて、前記成膜室内に
加熱保持された基板上にi型半導体層を形成する。
【0052】又原料ガスの分解に用いられるエネルギー
源は、高周波電力に何ら限定されるものではなく、マイ
クロ波エネルギー、熱エネルギー、光エネルギーであっ
てもよい。
【0053】また前記Si系原料ガスとしては、SiH
4, Si2H6,Si3H8, SiF4, Si2
F6などのSi系のガスが利用できる。
【0054】また前記Ge系原料ガスとしては、GeH
4, GeF4, Ge2H6,Ge2F2 等が利用
できる。
【0055】また前記C系原料ガスとしては、CH4,
 C2H6, C3H8,C2H4, C2H2, C
3H6, C6H6,CF4 等が利用できる。
【0056】具体的に、図2に示す堆積膜形成装置の模
式的略図を用いて詳しく説明する。
【0057】まず、図2において、201は本発明方法
を実施する手段を有する成膜室であり、基板203は基
板保持用カセット202上に保持され、基板搬送治具2
06上を移動することが出来る。204は熱電対であり
、基板203の温度をヒーター205で加熱保持すると
きのモニター用に用いられる。213はロードロック室
であり、基板搬送治具206が内蔵され、ゲートバルブ
207を介して基板を真空搬送することができる。
【0058】又、216は成膜室201で形成されるの
とは異なる材料で構成される半導体層を積層形成する場
合に有効に用いられる成膜室であり、成膜室201に設
けられたのと同様の、または他の異なる成膜手段が設け
られている(不図示)。
【0059】212はカソード電極であり、マッチング
ボックス211を介して高周波電源210より高周波電
力が供給され、ガス導入管208,209より導入され
た原料ガスはプラズマ化される。該プラズマ中で生成し
た各種ラジカル、及び各種イオン等が化学的相互反応を
起こしながら基板203上に到達し、所望の特性を有す
るi型半導体層が形成される。215は排気ポンプであ
り、スロットルバルブ214の開度を調整することによ
り、圧力計217でモニターされる成膜室201内の圧
力が制御される。
【0060】以下、本発明者らの行なった実験結果につ
き、図2を参照しながら詳述する。
【0061】[実験1]2インチ×2インチ、厚さ0.
8mm のコーニング社製#7059ガラス基板203
を基板保持用カセット202上にセットし、第1表に示
す成膜条件でa−SiGe:H膜試料No1〜8を作製
した。
【0062】なお、原料ガスとして、不図示のボンベよ
りSi2H6ガス、H2 ガスをガス導入管208より
、成膜室201内へ導入し、原料ガスとして不図示のボ
ンベよりGeH4ガスを導入管209より成膜室201
内へ導入した。
【0063】得られた試料は、前記記載の方法により光
学的エネルギーバンドギャップを求めた。又、各々にC
rのくし形電極(ギャップ長巾250μm、長さ5cm
)を蒸着し、5mWのHe−Ne レーザーを用いて電
気伝導率を求めた。
【0064】これらの結果より、導入GeH4ガス流量
を変化させることにより、所望の特性(光学的バンドギ
ャップ)を有する堆積膜を形成可能であることがわかっ
た。
【0065】
【表1】 [実験2]2インチ×2インチ、厚さ0.8mm のコ
ーニング社製#7059ガラス基板203を基板保持用
カセット202上にセットし、表2に示す成膜条件でa
−Si:H膜試料No11〜16を作製した。
【0066】なお、原料ガスとして、不図示のボンベよ
りSi2H6ガスを、ガス導入管208より成膜室20
1内へ導入した。
【0067】得られた試料は、前記[実験1]と同様に
して光学的エネルギーバンドギャップEgopt及び光
導電率を求めた。
【0068】これらの結果より、基板温度を変化させる
ことにより、所望の光学的バンドギャップを有する半導
体層を形成可能であることが分かった。
【0069】
【表2】 (n型及びp型半導体層形成方法) (1)n型半導体層 前記i型半導体層形成装置と同様の形成装置を用い、n
型の価電子制御原子であるPを含む原料ガスとしてPH
3/H21%を用いて、以下の条件で成膜し、結果を表
3に示した。
【0070】
【表3】   なお原料ガスとしてPH3 以外にも、PF5, 
PCl3,PF3 等を用いてもよい。 (2)p型半導体層 前記i型半導体層形成装置と同様の形成装置を用い、p
型の価電子制御原子であるBを含む原料ガスとしてBF
3/H22%を用いて、以下の条件で成膜し、結果を表
4に示した。
【0071】
【表4】 なお原料ガスとしてBF3 以外にも、B2H6,BC
l3,BBr3等を用いてもよい。 (p−i−n接合の形成方法)本発明において良好なp
in接合を形成させる手段としては、n型半導体層の形
成とi型半導体層の形成とp型半導体層の形成は、真空
中にて連続して行われるのが望ましい。具体的には、同
一の体積膜形成装置において連続して形成するか、もし
くは、それぞれの半導体層を異なる装置を用いて形成す
る場合には、各堆積膜形成装置をゲートバルブ等を介し
て連結し、例えば第1の堆積膜形成装置にてn型半導体
層を形成後、第2の堆積膜形成装置へ該n型半導体層の
形成された基板を真空条件下にて搬送し、第2の堆積膜
形成装置にてi型半導体層を形成し、さらに第3の堆積
膜形成装置へ該i型半導体層まで形成された基板を真空
条件下にて搬送し、第3の堆積膜形成装置にてp型半導
体層を形成し、更にこれを繰り返して積層型光起電力装
置を形成するようにすればよい。
【0072】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の積層型光起電
力装置について更に詳しく説明するが、本発明はこれら
の実施例によりなんら限定されるものではない。
【0073】(実施例1)図1(A)に示すpin接合
型積層光起電力装置を、図2に示す構成の堆積膜形成装
置を用いて、前述の本発明実験例1及び実験例2の成膜
方法により以下の手順で作製した。
【0074】50mm×50mmの大きさのステンレス
製基板101を、不図示のスパッタリング装置内に入れ
、10−5Torr以下に真空排気した後、Arをスパ
ッタ用ガスとして用い、前記基板101上に下部電極1
02となる約1000ÅのAg薄膜を堆積した。
【0075】この基板101を取り出し、ロードロック
室213内にある基板搬送治具206上の基板保持用カ
セット202上に下部電極102の堆積された面を図中
下側に向けて固定し、ロードロック室213内の不図示
の排気ポンプ215により10−5Torr以下の圧力
に排気されている。両室の圧力がほぼ等しくなった時点
でゲートバルブ207を開け、基板搬送治具206を用
いて、基板保持用カセット202を成膜室201内に移
動し、再びゲートバルブ207を閉じた。
【0076】次にヒーター205にて基板203の表面
温度が350℃となるように加熱を行なった。基板温度
が安定した時点で不図示のボンベに貯蔵されたSi2H
6 ガス10sccmとH2 ガス440sccmを混
合しつつ、ガス供給パイプ208より成膜室201内へ
導入した。同時に、不図示のボンベに貯蔵されたPH3
(H2 にて1%希釈)を50sccmの流量でガス供
給パイプ209より成膜室201内へ導入した。次いで
排気バルブ214の開度を調節し、成膜室201の内圧
を1.2Torr に保ちつつ、13.56MHzの高
周波電源210より15wの電力を成膜室201内へ投
入した。
【0077】以上の操作によりn型半導体としてのa−
Si:H膜103が形成された(以上はn型半導体層形
成方法である表3の成膜条件に順じた。)。
【0078】250Åのn型a−Si:H膜形成後、ガ
スの導入及び高周波電力の投入を止めて、排気ポンプ2
15により成膜室201内を10−5Torr以下に排
気した。
【0079】次いで、成膜室201と全く同じ構成で、
10−5Torrに真空排気されている成膜室216へ
n型半導体層103まで形成された基板203を基板搬
送治具206を用いて移動させた。
【0080】以下成膜室216内の構成は成膜室201
と同じ故、図2に示したものと同じ図面番号にて説明す
る。
【0081】次にヒーター205にて、n型半導体層ま
で堆積した基板203の表面温度が350℃となるよう
に加熱を行なった。基板温度が安定した時点で、不図示
のボンベに貯蔵されたSi2H6 ガス11sccmと
H2 ガス560sccmを混合しつつ、ガス供給パイ
プ208より成膜室201内へ導入した。
【0082】次いで排気バルブ214の開度を調節し、
成膜室201の内圧を1.15Torrに保ちつつ、1
3.56MHzの高周波電源210より14wを成膜室
201内へ投入した。
【0083】以上の操作により、i型半導体としてa−
Si:H膜104が形成された(以上はi型半導体層形
成方法である表2の成膜条件に順じた。)。
【0084】次に、4000Åのi型a−Si:H膜形
成後、ガスの導入及び高周波電力の投入を止めて、排気
ポンプ215により成膜室201内を10−5Torr
以下に排気した。
【0085】次いでi型半導体層104まで形成された
基板203を前述と同様の操作で成膜室201,216
と同じ構成の成膜室218へ搬送した。以下成膜室21
6内の構成は成膜室201と同じ故図2に示したものと
同じ図面番号にて説明する。
【0086】次にヒーター205にて、i型半導体層ま
で堆積した基板203の表面温度が250℃となるよう
に加熱を行なった。基板温度が安定した時点で、不図示
のボンベに貯蔵されたSiH4(H2 にて希釈5%)
ガス5sccmと、H2 ガス355sccmを混合し
つつ、ガス供給パイプ208より成膜室218内へ導入
した。同時に、不図示のボンベに貯蔵されたBF3(H
2 にて2%希釈)を5sccmの流量でガス供給パイ
プ209より成膜室218内へ導入した。次いで排気バ
ルブ214の開度を調節し、成膜室218の内圧を2.
0Torr に保ちつつ、13.56MHzの高周波電
源210より330wの電力を成膜室218内へ投入し
た。
【0087】以上の操作により、p型半導体として微結
晶シリコン半導体105(言うまでもないが微結晶シリ
コンはアモルファスシリコン半導体の範中に入る。)が
形成された(以上はp型半導体層形成方法である表4の
成膜条件に順じた。)。
【0088】次に100Åのp型微結晶シリコン膜を形
成後ガス導入及び高周波電力の投入を止めて排気ポンプ
215により成膜室218内を10−5Torr以下に
排気した。
【0089】以上により、第2のセル112が作製され
た。
【0090】次いで、第2のセル112が形成された基
板を前記成膜室201に真空搬送後、ひき続き前記n型
半導体層形成方法において、基板温度を250℃にした
以外は全く同様の操作及び方法で、100Åのn型半導
体106を形成した。
【0091】次いで前記同様の操作により、成膜室20
1と同様に成膜室216内に真空搬送後、ヒーター20
5にて、第2のセル112上にn型半導体層まで堆積し
た基板203の表面温度が250℃となるよう加熱を行
なった。
【0092】基板温度が安定した時点で、不図示のボン
ベに貯蔵されたSi2H6 ガス12sccmと、H2
 ガス550sccmを混合しつつガス供給パイプ20
8より成膜室216内へ導入した。同時に、不図示のボ
ンベに貯蔵されたGeH4ガス4.5sccm をガス
供給パイプ209より成膜室216内へ導入した。
【0093】次いで排気バルブ214の開度を調節し、
成膜室216の内圧を1.1Torr に保ちつつ、1
3.56MHzの高周波電源210より15wの電力を
成膜室218内へ投入した。
【0094】以上の操作により、i型半導体としてa−
SiGe:H膜107が形成された(以上はi型半導体
層形成方法である表1の成膜条件に順じた。)。
【0095】次に、350Åのi型a−SiGe:H膜
を形成後、ガスの導入及び高周波電力の投入を止めて排
気ポンプ215により成膜室216内を10−5Tor
r排気した。
【0096】次いでi型半導体層107まで形成された
基板203を、前述と同様の操作で成膜室218へ真空
搬送後、前記p型半導体層形成方法において、基板温度
を200℃にした以外は全く同様の操作及び方法で、8
0Åのp型半導体108を形成した。
【0097】以上により第2のセル112上に第1のセ
ル111が作製された。
【0098】次いで基板搬送治具206にて基板保持用
カセット202を、ゲートバルブ207を介して取り出
し用ロードロック室(不図示)に移動させ、冷却後第1
のセル111と第2のセル112を積み重ねて堆積した
基板203を取り出した。
【0099】該基板203をInとSnの金属粒が重量
比1:1で充填された蒸着用ボードがセットされた真空
蒸着装置に入れ、10−5Torr以下に真空排気した
後、抵抗加熱法により1×10−3Torr程度の酸素
雰囲気中で透明電極109としてのITO薄膜を約70
0Å蒸着した。 この時の基板加熱温度は170℃とした。
【0100】冷却後、該基板203を取り出し、透明電
極109の上面に集電電極パターン形成用のパーマロイ
製マスクを密着させ真空蒸着装置に入れ、1×10−5
Torr以下に真空排気した後、抵抗加熱法によりAg
を厚み約0.8 μm蒸着し、くし歯状の集電電極11
0を作製した。
【0101】以上の操作及び方法により図1(A)に示
す積層型光起電力装置を作製した。
【0102】本実施例では、第1セルは表1に示したサ
ンプルNo.4の光学的バンドギャップEgopt=1
.48eVのものとし、第2セルとしては表2に示した
サンプルNo.15 の光学的バンドギャップEgop
t=1.70のものとし、光学的バンドギャップは、(
第1セル)<(第2セル)とした。
【0103】また、比較例として、以下に述べる比較例
1の光起電力装置を作製した。 (比較例1)本比較例では、実施例1に於ける第1のセ
ル111と第2のセル112のi型半導体層である各1
07と104とを各々独立に変化させながら積層型光起
電力装置を作製した。
【0104】本比較例の積層型光起電力装置の作製条件
を表7に示す。表に示すように本例では、第1のセルと
して、表2に示したサンプルNo.14 の光学的バン
ドギャップEgopt=1.73eV とし、第2セル
としては表1に示したサンプルNo.4の光学的バンド
ギャップEgopt=1.48eV とし、光学的バン
ドギャップが、(第1セル)>(第2セル)とした。
【0105】
【表5】
【0106】
【表6】
【0107】
【表7】 (結果)上述した実施例1と比較例1の積層型光起電力
装置の特性を以下のようにして評価した。
【0108】透明電極109側よりAM−1.5の光(
100mW/cm2)を照射した時の実施例1の初期光
電変換効率は、比較例1に示した従来技術並みの値であ
った。
【0109】次に実施例1の積層型光起電力装置を、A
M−1.5項(100mW/cm2) の照射光に設置
し、最適負荷状態かつ装置温度41℃に保持しながら、
1500時間光照射を行ない、光劣化特性を評価した。 初期光電変換効率に対する *劣化率を以下のように定
義して、測定したところ、実施例1の劣化率は、比較例
1に示す従来技術に比べて約6%改善された。
【0110】
【数2】           初期光電変換効率−1500時間
後の光電変換効率*劣化率=────────────
───────────×100          
           初期光電変換効率      
            (実施例2)本実施例では、
実施例1に於ける第1セル111と第2セル112のi
型半導体層である各107と104の光学的バンドギャ
ップを各々独立に変化させながら積層型光起電力装置を
作製し、実施例1と同様の評価を行なった。
【0111】評価結果を図4に示す(評価結果は、実施
例1と同様、従来技術を1.0 とした相対比で示した
)。
【0112】図4において、例えば、▽点は第2セルの
光学的バンドギャップを1.68eVとして、横軸に示
す第1セルのそれぞれの光学的バンドギャップ値と組み
合わせた場合の初期光電変換効率と、劣化率を縦軸に表
わしたものである。
【0113】図中P点の▽では、第1セルの光学的バン
ドギャップが1.68eVであり、第1セルの光学的バ
ンドギャップは第2セルの光学的バンドギャップに等し
い。またP点からA方向では光学的バンドギャップに関
しては、(第1セル)<(第2セル)となっている。図
に示されるように、A方向に示される(第1セルの光学
的バンドギャップ)<(第2セルの光学的バンドギャッ
プ)の領域で、劣化率は低く、初期光電変換効率は高く
なり、光起電力装置として、好ましい特性となる。これ
は他のサンプル○□△×の測定結果にも、同様に示され
ている。
【0114】すなわち、光入射側第1セルのi型半導体
の光学的バンドギャップが、第2セルのi型半導体の光
学的バンドギャップより小さいところで特性が優れてい
ることがわかった。
【0115】また、最も劣化率が低く、初期光電変換効
率が高い値となるのは、第1セルの光学的バンドギャッ
プが1.44〜1.52eV、かつ第2セルの光学的バ
ンドギャップが1.70〜1.75eVの領域(図中点
線で囲んだ領域)であることがわかった。
【0116】(実施例3)本実施例では、実施例1に於
ける第1セルと第2セルのi型半導体層107、104
の光学的バンドギャップを1.48eV(サンプルNo
.4) と、1.70eV( サンプルNo.15)に
固定して、膜厚を各々独立に変えて積層型光起電力装置
を作製し、実施例1と同様の評価を行なった。
【0117】評価結果を表5に示す(評価結果は実施例
1と同様に、従来技術を1.0 とした相対比で示した
)。
【0118】表5に示されるように、試料No.S−2
〜S−5 の第1セルの膜厚300 Å、第2セルの膜
厚3000〜6000Åの光起電力装置で、初期光電変
換効率が1.0 〜 1.01 と高く、劣化率が0.
93〜 0.97 と低く、良好な特性を示している。 また、同様に試料No.S−8〜S−11においても、
良好な特性が示されている。
【0119】すなわち、第1セルの膜厚としては 20
0〜450 Å、 第2セルの膜厚としては3000〜
6000Åの範囲で良好な特性が得られることが分かっ
た。(実施例4)本実施例では、第1セルと第2セルの
i型半導体層107、104の光学的バンドギャップを
1.48eV(サンプルNo.4) と、1.60eV
( サンプルNo.2) に固定して、膜厚を各々独立
に変えて積層型光起電力装置を作製し、実施例1と同様
の評価を行なった。
【0120】評価結果を表6に示す(評価結果は実施例
1と同様に、従来技術を1.0 とした相対比で示した
)。
【0121】表6に示されるように、試料No.S−1
4 〜S−17の第1セルの膜厚450 Å、第2セル
の膜厚1500〜4500Åの光起電力装置で、初期光
電変換効率が 1.0〜1.01と高く、劣化率が0.
94〜0.98と低く、良好な特性を示している。また
、同様に試料No.S−20 〜S−23においても、
良好な特性が示されている。
【0122】すなわち、第1セルの膜厚が 350〜6
50 Å、第2セルの膜厚が1500〜4500Åの範
囲で良好な特性が得られることが分かった。
【0123】このように、表5、表6から、光入射側第
1のセル111のi型半導体107と第2のセル112
のi型半導体104の最適な層厚バランスが存在するこ
とがわかった。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光起電力
装置は少なくとも2つの光起電力セルを有し、光入射側
の第1セルの光学的バンドギャップを光入射側でない第
2セルの光学的バンドギャップより小さくすることによ
って、初期光電変換効率を高い値に保ったまま、劣化率
が低く長期間に渡って安定的な光起電力装置を実現でき
る効果が得られる。
【0125】そのため、電力用の太陽電池として実用性
の高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光起電力装置の層構成の実施例を示す
模式的断面図である。
【図2】本発明の光起電力装置を作製するためのプラズ
マCVD法による堆積膜形成装置の一例を示す模式的概
略図である。
【図3】
【図4】第1のセル111のi型半導体層107の光学
的バンドギャップと初期光電変換効率、および劣化率の
相対比を示すグラフ。
【符号の説明】
101  支持体 102  下部電極 103,106  n型半導体層 104,107  i型半導体層 105,108  p型半導体層 109  透明電極 110  集電電極 111  第1のセル 112  第2のセル 120  光起電力装置 130  光 201,216,217,218  成膜室202  
基板保持用カセット 203  基板 204  熱電対 205  ヒーター 206  基板搬送治具 207  ゲートバルブ 208,209  ガス導入管 210  高周波電源 211  マッチングボックス 212  励起エネルギー発生装置 213  ロードロック室 214  バルブ 215  排気ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  光活性のi型半導体層を含み積層され
    た光起電力セルを複数有する光起電力装置において、光
    入射側の第1の前記光起電力セルのi型半導体層の光学
    的バンドギャップが、該第1の光起電力セルを透過した
    光を受光する第2の前記光起電力セルのi型半導体層の
    光学的バンドギャップよりも小さいことを特徴とする光
    起電力装置。
  2. 【請求項2】  前記光入射側の第1の光起電力セルに
    用いられるi型半導体層の光学的バンドギャップが1.
    44〜1.52eV、膜厚が200〜450Åであり、
    前記光入射側でない第2の光起電力セルに用いられるi
    型半導体層の光学的バンドギャップが1.70〜1.7
    5eV、膜厚3000〜6000Åであることを特徴と
    する請求項1に記載の光起電力装置。
  3. 【請求項3】  前記光入射側の第1の光起電力セルに
    用いられるi型半導体層の光学的バンドギャップが1.
    44〜1.52eV、膜厚が350〜650Åであり、
    前記光入射側でない第2の光起電力セルに用いられるi
    型半導体層の光学的バンドギャップが1.60〜1.6
    7eV、膜厚が1500〜4500Åであることを特徴
    とする請求項1に記載の光起電力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04230081A (ja) * 1990-12-27 1992-08-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 光電変換装置
JP2004172460A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 太陽電池デバイス

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