JPH04219101A - コンピュータ制御式噴霧乾燥法 - Google Patents

コンピュータ制御式噴霧乾燥法

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JPH04219101A
JPH04219101A JP3072617A JP7261791A JPH04219101A JP H04219101 A JPH04219101 A JP H04219101A JP 3072617 A JP3072617 A JP 3072617A JP 7261791 A JP7261791 A JP 7261791A JP H04219101 A JPH04219101 A JP H04219101A
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    • F26B3/02Drying solid materials or objects by processes involving the application of heat by convection, i.e. heat being conveyed from a heat source to the materials or objects to be dried by a gas or vapour, e.g. air
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    • B01DSEPARATION
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は噴霧乾燥法に関する。本
発明は中でも特に、乾燥用空気の流量及び/又は空気温
度を調整して、得られる粉末の含水率を自動的に所定の
値に維持するコンピュータ制御式噴霧乾燥法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業界ではスラリ又は溶液を多量に処理
して粉末を生成するために噴霧乾燥塔が使用されている
。例えば洗剤業界では、洗剤粉末用基礎粉末を製造する
ためにこれらの噴霧乾燥塔が使用されている。他に例え
ば酪農業界では、粉乳の製造にこの噴霧乾燥塔が使用さ
れている。
【0003】洗剤業界での通常の噴霧乾燥法では、噴霧
乾燥塔の上部に配置されている1つ以上のノズルに、洗
剤化合物の濃縮溶液又はスラリを注入する。溶液又はス
ラリは小液滴状となってノズルから離れ、重力の影響下
で下方方向に加速し始める。同時に乾燥用熱風流が塔の
底部に供給される。小液滴は塔内を下降するにつれて徐
々に乾燥し、塔の底部で粉末が収集される。
【0004】含水率、嵩密度又は粒子の多孔度のような
粉末の物理的特性は、塔内の条件(例えば乾燥用空気の
温度、空気流量、スラリ流量)並びに塔及びそのノズル
の寸法に大きく影響される。一旦最適な噴霧乾燥条件が
見つかれば、生成した粉末の品質を一定するためにこれ
らの条件を一定に保持することが重要である。しかしな
がら全ての変数を直接同時に調整することはできないの
で、このことが不可能であることがわかる。
【0005】従って噴霧乾燥設備のオペレータは通常、
1つのプロセスパラメータ、例えば塔内の熱風流量を変
えて、粉末特性(例えば含水率)の変動を補正している
。経験を積んだオペレータであれば、それによって含水
率を何時間もかなり一定に保持することができる。
【0006】しかしながら、一定の含水率を得ることだ
けが重要なのではない。得られた粉末は更に、絶対的に
言ってできるだけ所望の値に近い含水率を有するべきで
ある。特に噴霧乾燥後に他の処理段階、例えば1回以上
の高密度化(densification)段階を実施
するときには、含水率が僅かに変化するだけでかなり不
都合となり得る。何故ならば、このような段階は出発材
料の含水率に対して非常に感受性があり得るからである
【0007】更には、塔内の空気流量を手動調整するだ
けでは、噴霧乾燥法開始後の短時間の内に含水率の設定
値に達することは困難である。従って、必要な規格に完
全には適合せず、廃棄せねばならない基礎粉末がかなり
の量生成される。
【0008】噴霧乾燥法を自動制御するための種々の試
みがなされている。ソビエト特許第827924号は、
湿気変換器及び嵩密度変換器からの入力を誘導して、ス
ラリ流量及び乾燥用空気のための燃料消費速度に作用す
る調整器による噴霧乾燥プロセスの自動制御法を開示し
ている。この型の制御法では、出力変数を即座に制御す
るために、測定した入力パラメータの現在値のみを使用
している。このようなフィードバックループの遅延は顕
著となり得るので、この型の制御はあまり満足には機能
しない。
【0009】英国特許明細書第2  004  393
号は、粉乳のような材料の粉末の含水率を乾燥工程中に
熱入力に応じて自動制御する同様の乾燥法を開示してい
る。粉末の含水率は短時間で大幅に変動するので、乾燥
工程を制御することは困難である。含水率を何度も測定
して、測定の平均値を求め、この平均値を粉末の含水率
の実測値として扱えば、この問題は克服される。
【0010】
【課題を解決するための手段】さて本発明の目的は、改
良された自動制御式噴霧乾燥法、特に上述した欠点のな
い方法を提供することである。
【0011】粉末の含水率の現在値を測定し、乾燥用空
気の流量及び/又は空気温度の過去値に応じて、また含
水率の現在値及び過去値に応じて、乾燥用空気の流量及
び/又は空気温度を少なくとも制御しているコンピュー
タに測定した現在値を入力することにより、得られた粉
末の含水率を自動的に予設定のレベルに維持する本発明
の噴霧乾燥法によりこの目的が達成され得ることが判明
した。
【0012】乾燥用空気の流量及び/又は空気温度が更
に、スラリ流量の現在値及び過去値に応じて制御される
ことが好ましい。
【0013】好ましくは、コンピュータは現在値と過去
値との線形の組み合わせから乾燥用空気の流量及び/又
は空気温度を計算する。
【0014】本発明の方法では、噴霧乾燥した粉末の含
水率を連続的に又は少なくとも周期的に測定する。現在
の含水率は多数の方法で測定することができる。含水率
を赤外分光法により絶えずオンライン方式で測定するこ
とが特に適していることが判明した。市販されている赤
外線センサ、例えば英国のInfrared  Eng
ineering  Ltd.,製センサをこのために
使用することができる。
【0015】次に含水率に関する情報をコンピュータに
入力すると、コンピュータは、含水率を一定に維持する
か又は所望の値にするのに必要な制御作用を計算する。 コンピュータの型に関して特別な要件はない。一般に任
意の適切な型のコンピュータ、例えばDEC  PDP
−11のようなミニコンピュータ、更にはマイクロコン
ピュータを使用することができる。コンピュータは、い
わゆる制御装置を構成するプログラムを記憶・実行する
ことができねばならない。またアルゴリズムは、特定の
出力変数を所望の値に調整するために、測定した1つ以
上のプロセス変数に応じてプロセスアクチュエータ用出
力を定義する。
【0016】制御装置は、現在プロセスパラメータ及び
過去プロセスパラメータと、プロセスアクチュエータと
の間の単なる経験的関係を構成する。この制御装置は最
も簡単な形態では、このような変数の線形組み合わせで
あり得る。この装置は特定の噴霧乾燥設備に特有であり
、従って、本発明の方法が適用される全ての設備のため
に新規制御装置を設計せねばならない。
【0017】噴霧乾燥法を制御するために使用したのと
同一のコンピュータで、特定噴霧乾燥法のための制御装
置を設計してもよい。制御装置を設計するには、以下の
手順で行う。最初に1時間〜8時間噴霧乾燥法を実行し
、乾燥用空気の流量及び/又は空気温度を定常状態の動
作レベル周辺で変動させる。この変動(perturb
ation)が測定した含水率の信号と相関関係にない
ことが重要である。この信号は、コンピュータプログラ
ムにより生じる疑似ランダム2進シーケンス(PRBS
)を使用して有利に作動し得る。フィードフォワード制
御装置を設計するためには、同様の変動配列をスラリ流
量に適用する。
【0018】変動が適用されている間に、粉末の含水率
、冷却ファン速度及び/又は乾燥用空気の温度並びにス
ラリ流量を測定し、将来の分析のために一定の間隔で記
憶させる。記憶された全てのデータを共通時間基準に同
期させることが重要である。
【0019】制御装置設計の第2段階は、乾燥用空気の
流量及び/又は空気温度の変化並びにスラリ流量の変化
と測定した粉末の含水率との経験数学的関係(又はモデ
ル)を設定することからなる。この関係は、線形モデル
のパラメータを識別するための再帰的最小自乗識別技術
を使用して得ることができる。
【0020】制御装置設計手順の第3段階では、このよ
うにして得られた数学的モデルを最適な制御装置を設計
するために使用する。自乗した誤差と増分制御作用の自
乗との和に基づく加重費用関数を最小限にするために、
ダイナミックプログラミング技術を使用する。それから
噴霧乾燥法における粉末の含水率を自動制御するために
、最適な制御装置がオンライン方式で開発され得る。
【0021】当業者は、本発明の方法に適用される適切
なコンピュータプログラムを難なく作成する。多数のプ
ログラム又はソフトウェアパッケージを使用することが
有利であることが判明した。理想的には、このパッケー
ジにより、設備から運転記録されたデータを使用する最
適なフィードバック及びフィードフォワード制御装置を
設計することができ、またこれらのデータの収集・記憶
及び制御装置の開発用設備が提供されるはずである。全
体的な適用の可能性、例えば単一ループ産業プロセス用
及び(場合によっては多変性の)複雑な設備用制御装置
の設計の支援能力を有するようなソフトウェアパッケー
ジを作成することが可能であり、またこのことが特に好
ましい。複雑性の異なる多様なループからなる設備全体
を制御する能力を組み込むことも可能である。必要とあ
れば、自己同調設備を使用して、制御装置のパラメータ
を再度オンライン同調させることができる。
【0022】本発明のコンピュータ制御式噴霧乾燥法は
、含水率が、良好な粉末特性を有する洗剤粉末を得るた
めの重要な要素となっている洗剤の(基礎)粉末の製造
に特に使用されることが判明した。
【0023】
【実施例】以下の実施例及び添付図面により、本発明方
法を更に説明する。
【0024】実施例1 図1は、本発明方法が適用され得る洗剤の基礎粉末製造
用噴霧乾燥設備の1例を示している。図1は更に、この
設備を使用するためのコンピュータシステムと設備との
インタフェースの方法を示している。塔は標準的な向流
式の設計であった。塔から放出される基礎粉末の含水率
を、Infrared  Engineering(登
録商標)の赤外分光計を使用して連続的に測定した。ヒ
ータヘの冷却ファンの速度を変えて塔内への乾燥用熱風
の流量を調整した。またヒータへの燃料流量に作用する
調整器を使用して入力空気温度を制御した。排気用ダン
パに作用する調整器により、塔内の真空状態を自動制御
した。
【0025】最初に、冷却ファン速度を処理済み変数と
みなす粉末の含水率用フィードバック制御装置を設計し
た。オンライン同調の後に、以下の数式1:
【0026
【数1】 (式中、Ytはt秒時での含水率測定値、Wtはt秒時
での含水率の設定値、Utはt秒時での冷却ファン速度
である。)で表される制御装置(E1)が得られた。
【0027】数式1を検討すると、過去制御増分の最終
的な制御作用Utに寄与する最下位項(last  s
ignificant  term)が0.24*(U
t−448−Ut−512)であることがわかる。この
ことは、冷却ファン速度が変化すると、約7.5分(4
48秒)間粉末の含水率に作用し続けることを示してい
る。
【0028】粉末の含水率、スラリ流量及び冷却ファン
速度の11時間の経時変動を示す図2に、この制御装置
(E1)の操作を示す。何度か負荷が変動している(1
回又は2回の急激な変化)にもかかわらず、良好な調整
挙動が得られたことがわかる。図2に示す操作時間につ
いての統計を表Iに示す。
【0029】 実施例2 負荷変化が図2に示す時間中に認められる負荷変化より
大きい場合、即ち負荷変化が約2回より多い場合、制御
装置は冷却ファン速度を十分高速に調整することができ
ないので、フィードバック含水率制御装置(E1)の性
能が低下することが判明した。冷却ファン速度を処理済
み変数とみなして、スラリ流量からのフィードフォワー
ド情報を使用するフィードバック・フィードフォワード
制御装置を使用すれば、この問題を克服することができ
る。図1はこのフィードバックとフィードフォワードと
を組み合わせた制御を概略的に示している。
【0030】フィードバックとフィードフォワードとを
組み合わせた制御装置を開発して、オンラインで試験し
た。単純化して、オンライン同調した後に、数式2:

0031】
【数2】 (式中、Ytはt秒時での含水率測定値、Wtはt秒時
での含水率設定値、Utはt秒時での冷却ファン速度、
Vtはt秒時でのスラリ流量である)で表される制御装
置(E2)が得られた。
【0032】図3を図4と比較すれば、フィードバック
のみの制御装置(E1)の代わりにこの制御装置(E2
)を使用すると制御性能が改善されることがわかる。 図3は図2に示すフィードバックのみの制御試験中の2
回の負荷変化が認められた1時間の部分を示している。 図4は、フィードバック・フィードフォワード制御装置
の操作中での同一時間の状態を示している。フィードフ
ォワード補正が作動すると、含水率の設定値からの偏差
がかなり小さいことがわかる。フィードバックとフィー
ドフォワードとを組み合わせたこの制御システムが、多
くの任意の制御変数を考慮して実際にこのように一定の
含水率を提供することができるとは驚くべきことである
【0033】制御装置のパラメータの構造及び数は、処
理上の力学の複雑性、処理時間の遅延及び制御間隔に依
存している。この処理では時間の遅延が比較的長いので
、96秒の制御間隔を選択して、フィードバック・フィ
ードフォワード制御装置(E2)の構造を単純化した。 得られた制御装置は、数式3:
【0034】
【数3】 (式中、Ytはt秒時での含水率測定値、Wtはt秒時
での含水率の設定値、Utはt秒時での冷却ファン速度
、Vtはt秒時でのスラリ流量で示す)で表される
【0
035】実施例 オペレータにより手動制御される従来の噴霧乾燥法と、
更に良好な含水率制御のための本発明方法とを比較した
。ここでは以下の操作条件を考慮した。
【0036】(i)  定常状態−大きな負荷変化のな
い操作時間を意味する。
【0037】(ii)  過渡的−大きな負荷変化があ
る操作時間を意味する。
【0038】塔の基本的含水率についての定常状態での
自動制御装置の性能と従来の手動制御との比較を図5〜
図7に示す。これらの図は3つの異なる4時間の操作時
間での含水率とスラリ流量とを示している。冷却ファン
速度も示している図5は、スラリ流量が約1.5t/時
(1回の急激な変化に相当する)ほど増加している図2
の最初の4時間の含水率制御装置の操作を示している。 図6及び図7は2つの異なる4時間の状態を示している
が、含水率は手動制御されており、スラリ流量にそれほ
ど変化はない。図5〜図7のデータの統計を以下の表I
Iに示す。
【0039】 表IIに示した各操作時間での含水率の標準偏差は同等
であるが、コンピュータ制御法は負荷変化があったにも
かかわらず、実際に含水率の標準偏差が0.91と最小
であった。しかしながら驚くベきことに、手動制御時間
でのそれぞれ16.48%及び17.96%と比較して
16.92%の平均含水率が得られるコンピュータ制御
法により、17%の含水率設定値が非常にうまく得られ
た。この結果の主な相違点は、手動制御下では平均含水
率が変動する、即ち一方の場合で設定値を0.52%ほ
ど下回り、他方の場合で設定値を0.96%ほど上回っ
ていることである。従って長期標準偏差は、手動制御下
よりも自動制御下での方がかなり良好である。
【0040】図8を図9と比較することにより、設備の
現在の手動操作と、フィードバック・フィードフォワー
ド含水率制御装置を使用する操作との過渡的性能の相違
がわかる。図8は塔へのスラリ供給量がかなり変化する
2時間の状態を示している。この場合、オペレータが負
荷変化を予期して(上昇している入力空気温度により示
されているように)温度の設定値を上げると、最初の時
期に過剰乾燥が起こり、その後約15分間含水率が設定
値よりかなり高くなった。この挙動は、図2に示す本発
明の含水率制御装置の作動中の挙動と対照的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法が実施され得る噴霧乾燥用設備の
概略図である。
【図2】制御装置E1を11時間使用する本発明方法の
操作を示すグラフである。
【図3】フィードバックのみの含水率制御装置の1時間
の応答を示すグラフである。
【図4】フィードバック及びフィードフォワード制御装
置の1時間の操作を示すグラフである。
【図5】制御装置E1の4時間の動作を示す図2より詳
細なグラフである。
【図6】4時間の手動操作を示すグラフである。
【図7】他の4時間の手動操作を示すグラフである。
【図8】2時間の手動制御を示すグラフである。
【図9】フィードバック及びフィードフォワード制御装
置の動作の応答を示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  粉末の含水率の現在値を測定し、乾燥
    用空気の流量及び/又は空気温度の過去値に応じて、ま
    た含水率の現在値及び過去値に応じて、乾燥用空気の流
    量及び/又は空気温度を少なくとも制御しているコンピ
    ュータに測定した現在値を入力することにより、得られ
    た粉末の含水率を自動的に予設定のレベルに維持するこ
    とを特徴とする噴霧乾燥法。
  2. 【請求項2】  乾燥用空気の流量及び/又は空気温度
    が更に、スラリ流量の現在値及び過去値に応じて調整さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】  コンピュータが、前記の現在値と過去
    値との線形組み合わせから乾燥用空気の流量及び/又は
    空気温度を計算することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】  得られた粉末の含水率を赤外分光法に
    より測定することを特徴とする請求項1から3のいずれ
    か一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】  洗剤粉末又は粉末成分を製造すること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方
    法。
JP3072617A 1990-01-16 1991-01-16 コンピュータ制御式噴霧乾燥法 Expired - Fee Related JPH0751202B2 (ja)

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