JPH0793002A - フィードバック制御装置 - Google Patents
フィードバック制御装置Info
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- JPH0793002A JPH0793002A JP23437493A JP23437493A JPH0793002A JP H0793002 A JPH0793002 A JP H0793002A JP 23437493 A JP23437493 A JP 23437493A JP 23437493 A JP23437493 A JP 23437493A JP H0793002 A JPH0793002 A JP H0793002A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】検出手段2はプロセス量を検出してプロセス検
出信号を出力する。目標値設定手段4は目標値を設定し
て目標値信号を出力する。比較手段3はプロセス検出信
号と目標値信号とを比較して偏差信号を出力する。PI
D演算手段5は設定された所定の制御演算定数によって
前記偏差信号に演算を施して得られる操作信号を操作手
段6へ出力する。ハンチング検出手段7はプロセス検出
信号と操作信号と取り込んでハンチング現象の検出をす
る。ハンチング特徴抽出手段8は検出されたハンチング
現象の特徴を抽出して、ハンチング現象の原因を推定す
る。PID設定手段9は推定されたハンチング現象の原
因に応じて最適な制御演算定数を決定し、決定された制
御演算定数をPID演算手段へ設定する。 【効果】ハンチングが迅速に解消されて、安定制御状態
に戻ることができる。
出信号を出力する。目標値設定手段4は目標値を設定し
て目標値信号を出力する。比較手段3はプロセス検出信
号と目標値信号とを比較して偏差信号を出力する。PI
D演算手段5は設定された所定の制御演算定数によって
前記偏差信号に演算を施して得られる操作信号を操作手
段6へ出力する。ハンチング検出手段7はプロセス検出
信号と操作信号と取り込んでハンチング現象の検出をす
る。ハンチング特徴抽出手段8は検出されたハンチング
現象の特徴を抽出して、ハンチング現象の原因を推定す
る。PID設定手段9は推定されたハンチング現象の原
因に応じて最適な制御演算定数を決定し、決定された制
御演算定数をPID演算手段へ設定する。 【効果】ハンチングが迅速に解消されて、安定制御状態
に戻ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プログラマブルコント
ローラや調節計等を含むフィードバック制御装置に関す
る。
ローラや調節計等を含むフィードバック制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図9は、一般的なフィードバック制御装
置を示すブロック構成図である。プロセス1のプロセス
量は、検出手段2により検出され、プロセス検出信号P
Vとして比較手段3へ出力され、この比較手段3では、
目標値設定手段4が出力する目標値信号SVと比較さ
れ、偏差信号ΔVが積分や微分を含む定数を設定したP
ID演算手段5へ入力される。
置を示すブロック構成図である。プロセス1のプロセス
量は、検出手段2により検出され、プロセス検出信号P
Vとして比較手段3へ出力され、この比較手段3では、
目標値設定手段4が出力する目標値信号SVと比較さ
れ、偏差信号ΔVが積分や微分を含む定数を設定したP
ID演算手段5へ入力される。
【0003】PID演算手段5は、偏差信号ΔVを所定
のゲインや積分、微分による演算をして得られる操作信
号MVを操作手段6へ出力する。このようにプロセス検
出信号PVと目標値信号SVとによる偏差信号ΔVが少
なくなるようにフィードバック制御がされる。
のゲインや積分、微分による演算をして得られる操作信
号MVを操作手段6へ出力する。このようにプロセス検
出信号PVと目標値信号SVとによる偏差信号ΔVが少
なくなるようにフィードバック制御がされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9で説明
したフィードバック制御装置では、制御性、応答性とを
良くするために、一般的に、PID演算手段5の制御定
数の限界付近で調整が行われることから、制御系への外
乱等を契機としてハンチング現象が発生することが多い
という問題がある。
したフィードバック制御装置では、制御性、応答性とを
良くするために、一般的に、PID演算手段5の制御定
数の限界付近で調整が行われることから、制御系への外
乱等を契機としてハンチング現象が発生することが多い
という問題がある。
【0005】例えば、図10に示すようにプラント総括
制御装置10による制御フィードバックループとガバナ
制御装置11による開度フィードバックループからな
り、加減弁12によってタービン13を回転させ、発電
機14を制御する制御系では、二つのフィードバックル
ープ間で相互に干渉してハンチング発生時の原因の究明
が容易でなく、PIDの設定調整が困難である。さら
に、プラント総括制御装置10には、その他燃料制御系
や給水制御系等の多数の制御ループが形成されており、
複雑に相互干渉をするためハンチングの原因究明が容易
でない。
制御装置10による制御フィードバックループとガバナ
制御装置11による開度フィードバックループからな
り、加減弁12によってタービン13を回転させ、発電
機14を制御する制御系では、二つのフィードバックル
ープ間で相互に干渉してハンチング発生時の原因の究明
が容易でなく、PIDの設定調整が困難である。さら
に、プラント総括制御装置10には、その他燃料制御系
や給水制御系等の多数の制御ループが形成されており、
複雑に相互干渉をするためハンチングの原因究明が容易
でない。
【0006】これを解決するために、十分に長い調整期
間を確保し種々の運転状況下における最適な制御演算定
数となるように調整が行われることもあるが、通常は、
工程上の余裕もないことから調整に十分時間を費やすこ
とができずに短期間の調整によって運転が開始されてい
る。
間を確保し種々の運転状況下における最適な制御演算定
数となるように調整が行われることもあるが、通常は、
工程上の余裕もないことから調整に十分時間を費やすこ
とができずに短期間の調整によって運転が開始されてい
る。
【0007】また、調整期間が比較的確保されたとして
も予想し得なかったような状況での運転が行われた場
合、ハンチング現象の発生は避け難いのが実情である。
も予想し得なかったような状況での運転が行われた場
合、ハンチング現象の発生は避け難いのが実情である。
【0008】このような実情から従来のフィードバック
制御系では、ハンチング現象発生のリスクをある程度覚
悟しながら制御性、応答性を優先したPID定数の調整
が行われている。
制御系では、ハンチング現象発生のリスクをある程度覚
悟しながら制御性、応答性を優先したPID定数の調整
が行われている。
【0009】そこで、本発明は、ハンチング現象が発生
したとき、ハンチング現象を迅速に抑えて安定した制御
をするフィードバック制御装置を提供することを目的と
する。
したとき、ハンチング現象を迅速に抑えて安定した制御
をするフィードバック制御装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、検出
手段が出力するプロセス検出信号と目標値設定手段が出
力する目標値信号との偏差信号を制御演算手段によって
制御演算を施して得られる操作信号を操作手段へ出力し
てプラントを制御するフィードバック制御装置におい
て、前記プロセス検出信号と前記操作信号とを取り込ん
でハンチング現象の検出をするハンチング検出手段と、
このハンチング検出手段によって検出されたハンチング
現象の特徴を抽出して、ハンチング現象の原因を推定す
るハンチング特徴抽出手段と、このハンチング特徴抽出
手段により推定されたハンチング現象の原因に応じて最
適な制御演算定数を決定し、決定された制御演算定数を
前記制御演算手段へ設定する設定手段とを設けるように
したものである。
手段が出力するプロセス検出信号と目標値設定手段が出
力する目標値信号との偏差信号を制御演算手段によって
制御演算を施して得られる操作信号を操作手段へ出力し
てプラントを制御するフィードバック制御装置におい
て、前記プロセス検出信号と前記操作信号とを取り込ん
でハンチング現象の検出をするハンチング検出手段と、
このハンチング検出手段によって検出されたハンチング
現象の特徴を抽出して、ハンチング現象の原因を推定す
るハンチング特徴抽出手段と、このハンチング特徴抽出
手段により推定されたハンチング現象の原因に応じて最
適な制御演算定数を決定し、決定された制御演算定数を
前記制御演算手段へ設定する設定手段とを設けるように
したものである。
【0011】請求項2の発明は、検出手段が出力するプ
ロセス検出信号と目標値設定手段が出力する目標値信号
との偏差信号を制御演算手段によって制御演算を施して
得られる操作信号を操作手段へ出力してプラントを制御
するフィードバック制御装置において、前記プロセス検
出信号と前記操作信号とを取り込んでハンチング現象の
検出をするハンチング検出手段と、このハンチング検出
手段によって検出されたハンチング現象の特徴を抽出し
て、ハンチング現象の原因を推定するハンチング特徴抽
出手段と、このハンチング特徴抽出手段により推定され
たハンチング現象の原因に応じて最適な制御演算定数と
目標値とを決定し、決定された制御演算定数と目標値と
をそれぞれ前記制御演算手段と目標値設定手段とに設定
する設定手段とを設けるようにしたものである。
ロセス検出信号と目標値設定手段が出力する目標値信号
との偏差信号を制御演算手段によって制御演算を施して
得られる操作信号を操作手段へ出力してプラントを制御
するフィードバック制御装置において、前記プロセス検
出信号と前記操作信号とを取り込んでハンチング現象の
検出をするハンチング検出手段と、このハンチング検出
手段によって検出されたハンチング現象の特徴を抽出し
て、ハンチング現象の原因を推定するハンチング特徴抽
出手段と、このハンチング特徴抽出手段により推定され
たハンチング現象の原因に応じて最適な制御演算定数と
目標値とを決定し、決定された制御演算定数と目標値と
をそれぞれ前記制御演算手段と目標値設定手段とに設定
する設定手段とを設けるようにしたものである。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2記載のハンチング特徴抽出手段に、周波数分析に基づ
く知識ベースよる推論、あるいは、ニューラルネットワ
ークの手法による推論、あるいは、ファジイ推論の手法
を適用するようにしたものである。
2記載のハンチング特徴抽出手段に、周波数分析に基づ
く知識ベースよる推論、あるいは、ニューラルネットワ
ークの手法による推論、あるいは、ファジイ推論の手法
を適用するようにしたものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明では、プロセス検出信号と操作
信号とを取り込んだハンチング検出手段によってハンチ
ング現象の検出がされると、ハンチング特徴抽出手段が
検出されたハンチング現象の特徴を抽出して、ハンチン
グ現象の原因を推定する。設定手段では、推定されたハ
ンチング現象の原因に応じて最適な制御演算定数を決定
し、決定された制御演算定数を制御演算手段へ設定す
る。従って、制御性、応答性を優先した制御演算定数を
設定したために、ハンチングが発生しても、ハンチング
現象の原因に応じて最適な制御演算定数が変更して設定
され、ハンチングが迅速に解消される。
信号とを取り込んだハンチング検出手段によってハンチ
ング現象の検出がされると、ハンチング特徴抽出手段が
検出されたハンチング現象の特徴を抽出して、ハンチン
グ現象の原因を推定する。設定手段では、推定されたハ
ンチング現象の原因に応じて最適な制御演算定数を決定
し、決定された制御演算定数を制御演算手段へ設定す
る。従って、制御性、応答性を優先した制御演算定数を
設定したために、ハンチングが発生しても、ハンチング
現象の原因に応じて最適な制御演算定数が変更して設定
され、ハンチングが迅速に解消される。
【0014】請求項2の発明では、プロセス検出信号と
操作信号とを取り込んだハンチング検出手段によってハ
ンチング現象の検出がされると、ハンチング特徴抽出手
段が検出されたハンチング現象の特徴を抽出して、ハン
チング現象の原因を推定する。設定手段では、推定され
たハンチング現象の原因に応じて最適な制御演算定数と
目標値を決定し、決定された制御演算定数を制御演算手
段へ設定すると共に、目標値設定手段の目標値を変更す
る。従って、制御性、応答性を優先した制御演算定数を
設定したために、ハンチングが発生しても、ハンチング
現象の原因に応じて最適な制御演算定数を変更設定して
ハンチングを抑制することができる。また、目標値をハ
ンチング現象の原因に応じて変更できるためにハンチン
グが迅速に解消されて、安定した制御状態に戻ることが
できる。
操作信号とを取り込んだハンチング検出手段によってハ
ンチング現象の検出がされると、ハンチング特徴抽出手
段が検出されたハンチング現象の特徴を抽出して、ハン
チング現象の原因を推定する。設定手段では、推定され
たハンチング現象の原因に応じて最適な制御演算定数と
目標値を決定し、決定された制御演算定数を制御演算手
段へ設定すると共に、目標値設定手段の目標値を変更す
る。従って、制御性、応答性を優先した制御演算定数を
設定したために、ハンチングが発生しても、ハンチング
現象の原因に応じて最適な制御演算定数を変更設定して
ハンチングを抑制することができる。また、目標値をハ
ンチング現象の原因に応じて変更できるためにハンチン
グが迅速に解消されて、安定した制御状態に戻ることが
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0016】図1は、本発明の第1実施例を示すフィー
ドバック制御装置のブロック構成図である。従来例を示
す図9と同一符号は、同一符号または相当部分を示し、
図1が図9と異なる点は、ハンチング検出手段7とハン
チング特徴抽出手段8とPID設定手段9とを追設する
と共に、PID演算手段5の構成を異にし、PID演算
手段5Aとしたことである。
ドバック制御装置のブロック構成図である。従来例を示
す図9と同一符号は、同一符号または相当部分を示し、
図1が図9と異なる点は、ハンチング検出手段7とハン
チング特徴抽出手段8とPID設定手段9とを追設する
と共に、PID演算手段5の構成を異にし、PID演算
手段5Aとしたことである。
【0017】ここで、ハンチング検出手段7は、プロセ
ス検出信号PVと操作信号MVとを取り込んで、FFT
(高速フーリエ変換)処理により、周波数分析を行って
特定周波数成分が卓越しているか否かによってハンチン
グ現象を検出するものである。
ス検出信号PVと操作信号MVとを取り込んで、FFT
(高速フーリエ変換)処理により、周波数分析を行って
特定周波数成分が卓越しているか否かによってハンチン
グ現象を検出するものである。
【0018】ハンチング特徴抽出手段8は、ハンチング
検出手段7からハンチング卓越周波数とその強度とを入
力し、さらに、プロセス検出信号PVと目標値信号SV
と操作信号MVを参照してハンチング現象の原因の推定
をして推定結果を出力するものである。
検出手段7からハンチング卓越周波数とその強度とを入
力し、さらに、プロセス検出信号PVと目標値信号SV
と操作信号MVを参照してハンチング現象の原因の推定
をして推定結果を出力するものである。
【0019】PID設定手段9は、推定結果に対応して
最適なPIDをPID演算手段5Aへ設定するものであ
る。
最適なPIDをPID演算手段5Aへ設定するものであ
る。
【0020】PID演算手段5Aは、PID設定手段9
によつて設定されたPIDによって偏差信号ΔVを演算
して操作信号MVを出力するものである。
によつて設定されたPIDによって偏差信号ΔVを演算
して操作信号MVを出力するものである。
【0021】以上の構成で、検出手段2により検出され
たプロセス1のプロセス検出信号PVが目標値設定手段
4により設定された目標値信号SVと比較手段3におい
て比較演算され、偏差信号ΔVがPID演算手段5Aへ
入力される。PID演算手段5Aでは、後述するPID
設定手段9によって設定されたPIDの定数で偏差信号
ΔVを演算処理して操作信号MVを操作手段6に対し出
力する。操作手段6は、操作信号MVに応じた量だけ操
作対象を駆動しプロセス1を目標値信号SVに一致する
ように制御する。
たプロセス1のプロセス検出信号PVが目標値設定手段
4により設定された目標値信号SVと比較手段3におい
て比較演算され、偏差信号ΔVがPID演算手段5Aへ
入力される。PID演算手段5Aでは、後述するPID
設定手段9によって設定されたPIDの定数で偏差信号
ΔVを演算処理して操作信号MVを操作手段6に対し出
力する。操作手段6は、操作信号MVに応じた量だけ操
作対象を駆動しプロセス1を目標値信号SVに一致する
ように制御する。
【0022】一方、PID演算手段5Aの出力である操
作信号MVおよび検出手段2の出力であるプロセス検出
信号PVとは、ハンチング検出手段7へ入力される。ハ
ンチング検出手段7では、プロセス検出信号PVおよび
操作信号MVを、例えば、FFT(高速フーリエ変換)
処理し、周波数分析を行い、特定周波数成分が卓越して
いるか否かによりハンチング現象の発生を検出する。
作信号MVおよび検出手段2の出力であるプロセス検出
信号PVとは、ハンチング検出手段7へ入力される。ハ
ンチング検出手段7では、プロセス検出信号PVおよび
操作信号MVを、例えば、FFT(高速フーリエ変換)
処理し、周波数分析を行い、特定周波数成分が卓越して
いるか否かによりハンチング現象の発生を検出する。
【0023】例えば、図9に示すフィードバック制御装
置において、プロセス検出信号PVまたは操作信号MV
を周波数分析をすると、周波数f(Hz)に対する成分
量が図2に示すようになる。この場合、ハンチング発生
時には、系の周波数特性に応じた成分X1が著しく増加
する。
置において、プロセス検出信号PVまたは操作信号MV
を周波数分析をすると、周波数f(Hz)に対する成分
量が図2に示すようになる。この場合、ハンチング発生
時には、系の周波数特性に応じた成分X1が著しく増加
する。
【0024】また、周波数分析をすると、図3に示すよ
うにX2の部分が図10の負荷制御ループに起因するハ
ンチング、Y2の部分が開度制御ループに起因するハン
チングであることが判明する。
うにX2の部分が図10の負荷制御ループに起因するハ
ンチング、Y2の部分が開度制御ループに起因するハン
チングであることが判明する。
【0025】ここで、具体的にハンチング検出手段7に
よるハンチング検出は、まず、正常時の操作信号MVま
たはプロセス検出信号PVの周波数特性を記憶してお
き、ハンチング時の操作信号MVまたはプロセス検出信
号PVの周波数特性と比較してハンチング等の特定周波
数の増加からハンチングを検出する。この場合、通常時
の周波数特性が図4に示すように一定であれば、周波数
に対応して図4のように予め設定値を設けて、この設定
値を越えたときハンチングと判定する。
よるハンチング検出は、まず、正常時の操作信号MVま
たはプロセス検出信号PVの周波数特性を記憶してお
き、ハンチング時の操作信号MVまたはプロセス検出信
号PVの周波数特性と比較してハンチング等の特定周波
数の増加からハンチングを検出する。この場合、通常時
の周波数特性が図4に示すように一定であれば、周波数
に対応して図4のように予め設定値を設けて、この設定
値を越えたときハンチングと判定する。
【0026】ハンチング現象の発生が検出されると、ハ
ンチング特徴抽出手段8では、ハンチング卓越周波数と
その強度を用いて、プロセス検出信号PVと目標値信号
SVと操作信号MV等を加味しながら予め設定された手
段によりハンチング現象の原因を推定し、PID設定手
段9に通知する。
ンチング特徴抽出手段8では、ハンチング卓越周波数と
その強度を用いて、プロセス検出信号PVと目標値信号
SVと操作信号MV等を加味しながら予め設定された手
段によりハンチング現象の原因を推定し、PID設定手
段9に通知する。
【0027】ここで、具体的にハンチング特徴抽出につ
いて説明する。
いて説明する。
【0028】例えば、図10で説明した制御系では、制
御系を図5に示す構成要素に分解することができる。こ
の図5に示す各々の構成要素には、固有の周波数特性を
有しており、どの要因によりハンチングが発生したか、
そのハンチングの周波数成分のうちどの周波数のものが
多いかによって判明できる。
御系を図5に示す構成要素に分解することができる。こ
の図5に示す各々の構成要素には、固有の周波数特性を
有しており、どの要因によりハンチングが発生したか、
そのハンチングの周波数成分のうちどの周波数のものが
多いかによって判明できる。
【0029】このような手法によってハンチング特徴抽
出手段8では、各々の構成要素の固有周波数を予め知識
データとして蓄積しており、この知識データと周波数分
析との比較結果により、どの要素に関連したハンチング
かの推定をする。
出手段8では、各々の構成要素の固有周波数を予め知識
データとして蓄積しており、この知識データと周波数分
析との比較結果により、どの要素に関連したハンチング
かの推定をする。
【0030】例えば、図5において、ガバナの開度セン
サが、途中開度で可動部に当たりが生じ、図6に示す開
度と出力の関係がリニヤでなくなると、可動部の当たり
の近辺で、ガバナ制御装置11から指令がハンチングす
るが、このような場合には、ガバナ制御装置11の操作
量の変動を知識データとして蓄積していれば、ガバナの
開度センサの異常と判定することができる。
サが、途中開度で可動部に当たりが生じ、図6に示す開
度と出力の関係がリニヤでなくなると、可動部の当たり
の近辺で、ガバナ制御装置11から指令がハンチングす
るが、このような場合には、ガバナ制御装置11の操作
量の変動を知識データとして蓄積していれば、ガバナの
開度センサの異常と判定することができる。
【0031】PID設定手段9では、推定された原因に
対応するPIDの組合せを予め記憶しており、対応する
PIDをPID演算手段5Aに対し設定する。
対応するPIDの組合せを予め記憶しており、対応する
PIDをPID演算手段5Aに対し設定する。
【0032】このように、ハンチング現象の発生を捕ら
えてその原因に応じたPIDをPID演算手段5Aへ設
定するためハンチングを効果的に抑制することができ
る。
えてその原因に応じたPIDをPID演算手段5Aへ設
定するためハンチングを効果的に抑制することができ
る。
【0033】なお、ハンチングが解消した後のPID設
定は、本実施例では詳細には示していないが、ハンチン
グ原因に従って自動リセット/手動リセットを使い分け
る方法とするのが運用者にとって最も好ましいが、その
他に一律に自動リセットまたは手動リセット設定するこ
とも可能である。
定は、本実施例では詳細には示していないが、ハンチン
グ原因に従って自動リセット/手動リセットを使い分け
る方法とするのが運用者にとって最も好ましいが、その
他に一律に自動リセットまたは手動リセット設定するこ
とも可能である。
【0034】図7は、本発明に係るフィードバック制御
装置の第2実施例を示すものである。図7において、図
1と同一部分については同一符号を付して説明を省略す
る。本実施例では、目標値設定手段4AをPID演算手
段5Aと同様に可変とし、より柔軟な制御装置の構築を
可能としている。
装置の第2実施例を示すものである。図7において、図
1と同一部分については同一符号を付して説明を省略す
る。本実施例では、目標値設定手段4AをPID演算手
段5Aと同様に可変とし、より柔軟な制御装置の構築を
可能としている。
【0035】ハンチングの原因がプロセスの過渡的変動
に伴うものであって制御系としては何ら異常ない場合
は、一時的に制御目標値を変えることによりハンチング
を回避することができる。
に伴うものであって制御系としては何ら異常ない場合
は、一時的に制御目標値を変えることによりハンチング
を回避することができる。
【0036】なお、本発明の他の実施例としては、第1
および第2の実施例のハンチング特徴抽出手段8にニュ
ーラルネットを組み込み、ハンチング現象の原因推定を
することができる。
および第2の実施例のハンチング特徴抽出手段8にニュ
ーラルネットを組み込み、ハンチング現象の原因推定を
することができる。
【0037】すなわち、図8に示すようにハンチング検
出時の卓越周波数の分布をニューラルネットに取り込み
原因を出力するものである。まず、予め判明しているハ
ンチングの卓越周波数とその原因を入力しておけば、ニ
ューラルネットの作用によって原因の推定の精度が向上
して出力される。
出時の卓越周波数の分布をニューラルネットに取り込み
原因を出力するものである。まず、予め判明しているハ
ンチングの卓越周波数とその原因を入力しておけば、ニ
ューラルネットの作用によって原因の推定の精度が向上
して出力される。
【0038】また、同じくハンチング特徴抽出手段8に
ファジイ回路を組み込んだもの等が有効である。この場
合も、ルールとメンバーシップ関数を予め判明している
データから定めておくことによってニューラルネットワ
ークと同様に実施することができる。
ファジイ回路を組み込んだもの等が有効である。この場
合も、ルールとメンバーシップ関数を予め判明している
データから定めておくことによってニューラルネットワ
ークと同様に実施することができる。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明では、推定されたハンチ
ング現象の原因に応じて最適な制御演算定数を決定し、
決定された制御演算定数を制御演算手段へ設定する。従
って、制御性、応答性を優先した制御演算定数を設定し
たために、ハンチングが発生しても、ハンチング現象の
原因に応じて最適な制御演算定数が変更して設定され、
ハンチングが迅速に解消される。
ング現象の原因に応じて最適な制御演算定数を決定し、
決定された制御演算定数を制御演算手段へ設定する。従
って、制御性、応答性を優先した制御演算定数を設定し
たために、ハンチングが発生しても、ハンチング現象の
原因に応じて最適な制御演算定数が変更して設定され、
ハンチングが迅速に解消される。
【0040】請求項2の発明では、推定されたハンチン
グ現象の原因に応じて最適な制御演算定数と目標値を決
定し、決定された制御演算定数を制御演算手段へ設定す
ると共に、目標値を変更する。従って、制御性、応答性
を優先した制御演算定数を設定したために、ハンチング
が発生しても、ハンチング現象の原因に応じて最適な制
御演算定数を変更設定し、目標値をハンチング現象の原
因に応じて変更できるためにハンチングが迅速に解消さ
れて、安定した制御状態に戻ることができる。
グ現象の原因に応じて最適な制御演算定数と目標値を決
定し、決定された制御演算定数を制御演算手段へ設定す
ると共に、目標値を変更する。従って、制御性、応答性
を優先した制御演算定数を設定したために、ハンチング
が発生しても、ハンチング現象の原因に応じて最適な制
御演算定数を変更設定し、目標値をハンチング現象の原
因に応じて変更できるためにハンチングが迅速に解消さ
れて、安定した制御状態に戻ることができる。
【図1】本発明の第1実施例を示すフィードバック制御
装置のブロック構成図である。
装置のブロック構成図である。
【図2】ハンチング発生時の周波数特性の1例を示す説
明図である。
明図である。
【図3】ハンチング発生時の周波数特性の他の例を示す
説明図である。
説明図である。
【図4】図1のハンチング検出手段によるハンチング検
出の1例を示す説明図である。
出の1例を示す説明図である。
【図5】図1のハンチング特徴抽出手段の原因究明の1
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図6】図1のハンチング特徴抽出手段の原因究明の他
の例を示す説明図である。
の例を示す説明図である。
【図7】本発明の第2実施例を示すフィードバック制御
装置のブロック構成図である。
装置のブロック構成図である。
【図8】図1または図7のハンチング特徴抽出手段にニ
ューラルネットを適用した例を示す説明図である。
ューラルネットを適用した例を示す説明図である。
【図9】従来例を示すフィードバック制御装置のブロッ
ク構成図である。
ク構成図である。
【図10】従来例を示す他のフィードバック制御装置の
ブロック構成図である。
ブロック構成図である。
1 プロセス 2 検出手段 3 比較手段 4 目標値設定手段 5A PID演算手段 6 操作手段 7 ハンチング検出手段 8 ハンチング特徴抽出手段 9 PID設定手段 10 プラント総括制御装置 11 ガバナ制御装置 12 加減弁 13 タービン 14 発電機
Claims (3)
- 【請求項1】 検出手段が出力するプロセス検出信号と
目標値設定手段が出力する目標値信号との偏差信号を制
御演算手段によって制御演算を施して得られる操作信号
を操作手段へ出力してプラントを制御するフィードバッ
ク制御装置において、 前記プロセス検出信号と前記操作信号とを取り込んでハ
ンチング現象の検出をするハンチング検出手段と、 このハンチング検出手段によって検出されたハンチング
現象の特徴を抽出して、ハンチング現象の原因を推定す
るハンチング特徴抽出手段と、 このハンチング特徴抽出手段により推定されたハンチン
グ現象の原因に応じて最適な制御演算定数を決定し、決
定された制御演算定数を前記制御演算手段へ設定する設
定手段とを備えたことを特徴とするフィードバック制御
装置。 - 【請求項2】 検出手段が出力するプロセス検出信号と
目標値設定手段が出力する目標値信号との偏差信号を制
御演算手段によって制御演算を施して得られる操作信号
を操作手段へ出力してプラントを制御するフィードバッ
ク制御装置において、 前記プロセス検出信号と前記操作信号とを取り込んでハ
ンチング現象の検出をするハンチング検出手段と、 このハンチング検出手段によって検出されたハンチング
現象の特徴を抽出して、ハンチング現象の原因を推定す
るハンチング特徴抽出手段と、 このハンチング特徴抽出手段により推定されたハンチン
グ現象の原因に応じて最適な制御演算定数と目標値とを
決定し、決定された制御演算定数と目標値とをそれぞれ
前記制御演算手段と目標値設定手段とに設定する設定手
段とを備えたことを特徴とするフィードバック制御装
置。 - 【請求項3】 前記ハンチング特徴抽出手段は、高速フ
ーリエ変換処理の周波数分析に基づく知識ベースによる
推論、あるいは、ニューラルネットワークの手法による
推論、あるいは、ファジイ推論の手法による推論をする
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のフィー
ドバック制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23437493A JPH0793002A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | フィードバック制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23437493A JPH0793002A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | フィードバック制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0793002A true JPH0793002A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=16970008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23437493A Pending JPH0793002A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | フィードバック制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0793002A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-09-21 JP JP23437493A patent/JPH0793002A/ja active Pending
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