JPH04218809A - 調節計器の異常検出装置 - Google Patents

調節計器の異常検出装置

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JPH04218809A
JPH04218809A JP3080844A JP8084491A JPH04218809A JP H04218809 A JPH04218809 A JP H04218809A JP 3080844 A JP3080844 A JP 3080844A JP 8084491 A JP8084491 A JP 8084491A JP H04218809 A JPH04218809 A JP H04218809A
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加勢田 茂
Koichi Takahashi
宏一 高橋
Toshihiko Araya
利彦 新家
Ryohei Funakoshi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は調節計器の異常検出装置
に係り、プロセス制御による自動運転を行う石油、化学
、原子力などのプラント等に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、化学プラント等においては、塔
槽類や配管類を含むプロセス系を予め設定された状態に
維持するプロセス制御が行われている。通常のプロセス
制御においては、多数の調節計器を用いて各部の状態値
(流量、レベル、温度、圧力等)を計測し、所定の設定
値に一致するように各部の調節弁等を調節する。しかし
、このような制御系の一部に不良あるいは異常が発生す
ると系全体の適切な制御が困難になる。
【0003】例えば、調節計器には指示値と状態値との
間に狂い(誤指示)を生じることがある。誤指示は即座
に致命的な障害ではないが、設定値と照合する状態値が
不正確になることで、系全体を正しく調整することが困
難になる。
【0004】つまり、設定値がA であれば状態値およ
び指示値もAになるのが正常であるが、調節計器に誤指
示が生じて指示値がA’=A+aになったとすると、制
御系は指示値を設定値A に戻すべく誤差a だけ絞る
ように働く。 このように指示値を機械的に一定に保とうとする動作を
繰り返すと、最後には調節弁が完全に閉じられるという
ような異常が発生する可能性もある。さらに、先の絞り
により調節計器の指示値はA=A’−aに戻るが、実際
の状態値はA”=A−aとなって本来の設定値A とは
逆に偏差a が生じた状態で維持されることになる。こ
のような偏差a が継続されると、系全体に異常が及ぶ
可能性もある。
【0005】これらの異常を回避するために、プラント
等では各部の調節計器を運転時にも監視する必要がある
。監視には作業員の目視による検査も行われているが、
前述した誤指示などは一見しただけでは判別しにくいた
め、異常検出装置による自動監視が行われている。 このような異常検出装置としては、設定値と実際の状態
値との偏差を検出し、この偏差が予め設定しておいた判
定値を超えた時点で警報を出すもの等が用いられている
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のような
異常検出装置においては、監視動作毎に設定値と状態値
との偏差を計算し、判定値と比較していたため、偏差が
ある程度大きくなるまで異常として検出されないという
問題や、大きな変動があった場合に誤発報するという問
題があった。
【0007】また、偏差の計算には、物質の出入り差(
物質収支)や熱量の出入り差(熱収支)が多く用いられ
るが、塔槽類のレベル計のように少しの誤差が積算され
ていく場合、物質収支差では異常の検出が遅れるという
問題があった。
【0008】本発明の目的は、調節計器の異常を迅速か
つ適確に検出できる調節計器の異常検出装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、調節計器の設
定値と実際の状態値との偏差を積分し、得られた積分値
を予め設定された判定値と比較して異常を検出すること
で調節計器の異常検出を行うものである。
【0010】ここで、偏差の積分にあたっては、一般に
多用される近似的な積分方式を利用すればよく、簡単な
累積方式あるいは各時点での偏差の状態に応じて偏差を
積算する方式等を用いてもよい。
【0011】また、一定周期で調節計器の設定値を監視
し、現在の設定値が前周期の設定値に対して変動した際
には前記積分ないし比較を省略し、変動に対する過剰反
応を回避できるようにすることが望ましい。
【0012】さらに、現在の偏差が前周期の偏差よりも
減少した際には前記積分を省略し、変動時の回復の際な
どの不必要な異常検出を回避し、確実性や精度を向上で
きるようにすることが望ましい。
【0013】
【作  用】このような本発明においては、状態値と設
定値とが一致していれば各時点での偏差は零であり、偏
差の積分値も零のままであるが、調節計器に誤指示等の
異常が発生して状態値が設定値から変化すると、各々の
偏差が順次積分される。
【0014】ここで、偏差が一過性の場合には積分値は
当該偏差の値で維持されるが、継続的な偏差が生じた場
合には積分値は時間の経過に伴って急速に増大する。従
って、偏差の積分値が予め設定された判定値を超えた時
点で異常と判定することにより、微小な偏差であっても
継続すれば確実かつ迅速に検出される。また、一過性の
変動等は検出されないことになり、適切な異常判定を行
うことが可能となり、これにより前記目的が達成される
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1において、化学プラントの反応槽10には
入口側配管11が接続され、この配管11には流量調整
弁12が配置されている。また、反応槽10には出口側
配管13が接続され、この配管13には吐出ポンプ14
および流量調整弁15が配置されている。流量調整弁1
5には PID(比例積分微分制御)式のコントローラ
16が接続され、コントローラ16は流量計17の検出
値に応じて調節弁15の開度を加減し、出口側配管13
における流量を一定に維持する。
【0016】一方、反応槽10にはレベル計18が配置
され、その出力はPID 式のコントローラ19に接続
されている。コントローラ19は、レベル計18で検出
した状態値PV(指示値)が外部設定された設定値SV
に一致するような操作量MVを出力して流量調整弁12
の開度を加減し、入口側配管11からの流入量を調節し
て反応槽10の内部液面を一定に維持する。なお、コン
トローラ19の設定はP=30, I=2000s, 
D=0s となっている。ここで、コントローラ19に
は設定値SVを外部設定するための操作卓20が接続さ
れるとともに、これらには本発明に基づく異常検出装置
21が接続されている。
【0017】図2に示すように、異常検出装置21は変
動監視手段30および異常検出手段40とから構成され
ている。変動監視手段30はサンプリングクロックタイ
マ31に設定された一定周期(例えば10秒間隔)で変
動判定部32を繰返し起動する。
【0018】変動判定部32は起動に伴って設定値入力
部33からコントローラ19の設定値SVを読み込むと
ともに、前設定値メモリ34から前設定値SVold 
を読み込み、SV=SVoldの比較を行う。ここで、
前設定値メモリ34は変動判定部32の動作終了毎に入
力部33の出力が記録されるものであり、前設定値SV
old は一周期前の設定値SVを表す。 従って、設定値SVが前設定値SVold と異れば設
定に変更があったとしてそのまま動作を終了してサンプ
リング周期の待機に戻るが、各々が等しければ変更がな
いとして異常検出手段40を起動する。
【0019】異常検出手段40は偏差演算部41を有し
、偏差演算部41は起動に伴って状態値入力部42から
レベル計18の状態値PVを読み込み、偏差E =PV
−SVを演算し、この値E を条件積分演算部43に送
る。
【0020】条件積分演算部43は前偏差メモリ44か
ら前偏差Eoldを読み込むとともに、前積分値メモリ
45から前積分値Soldを読み込む。ここで、前偏差
メモリ44および前積分値メモリ45は条件積分演算部
43の動作終了毎にそれぞれ演算部41, 43の出力
が記録されるものであり、前偏差Eoldおよび前積分
値Soldはそれぞれ一周期前の偏差E および積分値
S を表す。
【0021】このうち、偏差E および前偏差Eold
に基づいて、条件積分演算部43はEold×E ≦0
 の比較を行う。 そして、Eold×E ≦0 つまり偏差E と前偏差
Eoldとで符号が異れば、偏差が非定常的であるとし
て積分値S =0 にリセットする。しかし、Eold
×E >0 つまり偏差E と前偏差Eoldとの符号
が同じであれば、同じ傾向の偏差が継続して発生したと
して積分値S の演算を行う。
【0022】すなわち、同じ偏差E および前偏差Eo
ldを用い、条件積分演算部43は|E |≧|Eol
d|の比較を行う。そして、|E |≧|Eold|で
あれば偏差が増大傾向にあるとして前積分値Soldに
偏差E を積算して積分値S とする。しかし、|E 
|≧|Eold|であれば偏差が減少傾向にあるとして
前積分値Soldをそのまま積分値S とし、各々の処
理により設定された積分値S を偏差E とともに異常
判定部46に送る。
【0023】異常判定部46は判定値メモリ47から判
定値D を読み込むとともに、送られた積分値S およ
び偏差E の積の絶対値|E × S|を求め、この絶
対値|E × S|と判定値D とを比較し、絶対値|
E × S|が判定値D と同じか超えていたら異常告
知手段48を起動する。なお、異常告知手段48として
は反応槽10の周辺の警報器あるいは操作卓20の表示
器の表示等が用いられている。
【0024】このような本実施例の異常検出装置では次
のような処理を行う。図3に示すように、異常検出装置
21は通常、変動監視手段30により一定周期で設定値
の変動監視を行う。すなわち、一定のサンプリング時間
を待機した後(処理P1)、設定値SVを読み込み(処
理P2)、SVとSVold とを比較し(処理P3)
、その結果、設定値SVに変更があれば待機(処理P1
)に戻る。
【0025】そして、設定値に変更がなければ異常検出
手段40により偏差の積分値に基づく異常検出を行う。 すなわち、偏差E =PV−SVを求め(処理P4)、
Eold×E ≦0 により偏差E の継続を検査し(
処理P5)、継続していなければ積分値S=0 とする
(処理P6)。一方、継続していれば|E |≧|Eo
ld|により偏差の増加または減少を検査し(処理P7
)、偏差が増加していれば積分値S=Sold+E を
求め(処理P8)、偏差が減少していれば積分値S=S
oldを設定する(処理P9)。続いて、積分値S と
偏差E の積の絶対値|E × S|を求めたうえ判定
値D と比較し(処理P10 )、絶対値|E × S
|が判定値D より小さければ待機(処理P1)に戻る
が、絶対値|E × S|が判定値D より大きくなっ
た時点で異常発生を告知する(処理P11 )。
【0026】次に、図4〜図8により本実施例において
レベル計18に誤指示が生じた際の異常検出について説
明する。正常な状態では、レベル計18における状態値
および指示値は一致しており、コントローラ19により
設定値SVに対応した値PVに維持されている(図4参
照)。
【0027】ここで、時刻t においてレベル計18に
誤指示が発生し、指示値が PV’<PVになったとす
ると、見掛け上の反応槽10内のレベルPVがPV’ 
まで低下したことになり、低下したレベルをPVまで復
元するためにコントローラ19は誤差PV’−PVの分
だけ入口側の流量を増す。
【0028】すなわち、調整弁12は時刻t まで開度
VAであるが、時刻t を過ぎるとコントローラ19に
より開度VA’ まで開かれる(図5参照)。このため
、入口側配管11からの時間あたり流入量VIは時刻t
 まで略一定であるが、調整弁12の開度に応じて段差
状に増加し、時刻t を過ぎると流入量VI’ となる
(図6参照)。その結果、反応槽10を通過する物質収
支VB(%=出入口流量差/出入口流量平均)は時刻t
 まで略一定であるが、流入量の増加分に応じて順次上
昇し、時刻t を過ぎると収支VB’ は単調増加を始
めることになる(図7参照)。
【0029】これらの誤指示に基づく異常を検出するた
めに、本実施例の異常検出装置21は、指示値の変化P
V→PV’ による偏差の変化E=PV−SV →E’
=PV’−SV に基づいて前述した図3のような処理
を行う。図8に示すように、時刻t までは、指示値P
V≒設定値SVより正負に振れるが偏差E=PV−SV
 ≒0 であり、積分値S は偏差E の符号反転毎に
0 となり正負に振れるが略0 であり、積分値S に
基づく絶対値ISI も0 付近の値である。一方、時
刻t を過ぎると、指示値PV’ <設定値SVより偏
差E’=PV’−SV <0 となり、積分値S は負
の偏差E’が順次積算されたものとなり、以降の絶対値
IS’Iは急激に単調増加する。従って、この値が判定
値D を超えた時点t’において警報が行われることに
なる。
【0030】このような本実施例によれば、以下に示す
ような効果がある。すなわち、誤指示による変化PV→
PV’ に対し、設定値SVとの偏差E を求め、さら
に偏差の積分値S を求めることにより、指示値PVが
微小かつ一定であっても積分値S は顕著な変化を示す
ことになり、この積分値S と判定値D との比較によ
り異常検出を迅速かつ確実に行うことができる。
【0031】特に、単なる偏差E の検出および比較を
行う場合には、前述のような誤指示による偏差E=PV
’−SVは略一定で検出しにくいのに対し、本実施例で
は積分を行うことで確実な検出が行える。
【0032】また、前述のような誤指示の検出としては
、指示値の変化PV→PV’ の他に、開度の変化VA
→VA’ 、流入量の変化VI→VI’ 、物質収支の
変化VB→VB’ の検査を行うことが考えられる。こ
のような各種の検査においては、異常部位であるレベル
計18と検出部位の間の相関が大きく、検出精度が低下
するほか異常部位の特定が難しいことがある。また、前
述した他の検査方式では開度や流量等を正確に検出する
ことが難しいうえ、検出を行うために別途計器を用いる
必要がある。これに対し、本実施例ではレベル計18の
指示値PVとコントローラ19の設定値SVとを直接用
いるため、前述のような各種の検査においても確実な異
常検出を行うことができる。
【0033】一方、変動監視手段30により一定周期で
設定値SVを監視し、現在の値が前周期の値に対して変
動した際には以降の処理を省略するため、一過性の変動
に対する過剰反応や設定値SVの変更に伴う不必要な反
応を回避することができ、確実な異常検出が行える。
【0034】また、異常検出手段40においては、条件
積分演算部43により連続する同符号の偏差E のみを
積算するようにしたため、偏差E が一過性の場合や単
なる変動等は検出しないようにでき、確実な異常検出が
行える。
【0035】さらに、本実施例では、条件積分演算部4
3において、同符号の偏差E が連続する場合であって
も、|E |≧|Eold|により偏差の増加または減
少を検査して積分の実行を切り換えているため、変動が
回復する際などの積分値S の不必要な累積に起因する
誤発報を回避することができる。
【0036】すなわち、偏差の増加または減少による切
替えを行わない場合、設定値SVに対して指示値PVが
許容しうる範囲内で変動したとすると(図9(A) 参
照)、その変動が略0 に戻る時点T11 まで積分値
S の累積が続けられる(図9(B) 参照)。従って
、このような変動による発報を防止するためには、先の
変動による積分値S の最大値Smaxより大きな値D
1を判定値D とする必要がある。
【0037】しかし、このように設定された判定値D1
を用いた場合、本来検出すべき誤指示による継続的な偏
差E (図10(A) 参照)が発生しても、この偏差
E が積分値S に累積されて判定値D1に達する時点
T12 までに時間がかかり(図10(B) 参照)、
警報が遅くならざるを得ない。
【0038】これに対し、本実施例では、|E |≧|
Eold|により偏差の増加または減少を検査し、偏差
E が増加していれば積分値S を累積するが、減少し
ていれば累積を行わないため、同様な変動があっても積
分値S の累積は変動の増加が止まる時点T21 まで
に限られ(図11(A) 参照)、この時点T21 で
の積分値S が最大値Smaxとなるため、十分小さな
値D2<D1を判定値D とすればよくなる。
【0039】従って、このような判定値D2を用いれば
、本来の継続的な偏差E (図12(A) 参照)が発
生しても、早い時点T22 で警報を発することができ
る。つまり、本実施例では、偏差の増加または減少を検
査して積分の実行を切り換えることにより、変動が回復
する際などの誤発報の可能性を低減し、かつ検出時の感
度を高め、迅速な異常検出が行えるようにできる。
【0040】なお、変動に起因する誤発報の防止手段と
して、偏差E が増加傾向の際に積分値S に累積し、
減少傾向となった際に積分値S からその時点の偏差e
 を差し引いてゆくことも考えられるが、本来の指示誤
差が有る場合でも、連続的な細かな振れを伴う場合など
、積分値S の累積が十分に行われにくくなり、やはり
異常検出が遅れることになる。従って、異常検出の安定
性、確実さ、迅速さを考慮すれば、本実施例のように構
成することが望ましい。
【0041】加えて、本実施例では、異常判定部46に
おいて、積分値Sと偏差E との積の絶対値|E × 
S|を求め、積分値S 自体ではなく、この絶対値|E
 × S|と判定値D との比較を行って警報を出すよ
うにしているため、変動の挙動が複雑な場合などの積分
値S の不必要な累積に起因する誤発報を回避すること
ができる。
【0042】すなわち、設定値SVに対する指示値PV
の変動のピーク(時点T31 )が許容範囲内であるが
、その後に小さな振れ(時点T33 )を伴うもの(図
13(A) 参照)であったとする。
【0043】このような場合、本実施例の条件積分演算
部43は、変動の増加傾向の間(時点T30 〜T31
 の間および時点T32 〜T33 の間)において積
分値S の累積を行うことになる(図13(B) 参照
)。ここで、異常判定部46が積分値S 自体を判定す
るものであり、かつ判定値D がピークのみで振れのな
い変動に基づいて設定された値D3であったとすると、
その後の振れに伴う積分値S の増加によって誤発報が
生じることがある。
【0044】しかし、本実施例の異常判定部46では、
積分値S と偏差E との積の絶対値|E × S|を
用いており、この絶対値|E × S|は各時点での偏
差E を反映し、変動のピークの時点T31 が最大と
なり、その後の振れはその時点T33 での偏差E が
小さい分、先のピーク時点での値より小さくなることに
なる(図13(C) 参照)。
【0045】従って、本実施例では、異常判定にあたっ
て積分値S と偏差E との積の絶対値|E × S|
を用い、これに対応した値D4を判定値D として用い
ることにより、変動の挙動が複雑な場合などでも誤発報
の可能性を低減することができ、確実な異常検出を行う
ことができる。
【0046】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、以下に示すような変形をも含むものである
。すなわち、異常検出手段40においては偏差演算部4
1からの偏差E に対し、条件積分演算部43で符号に
応じた積分演算を行い、特に符号反転の際には積分値S
 を0 にするという処理を行ったが、単純な積分演算
あるいは他の積算方式等を採用してもよく、前偏差メモ
リ44や前積分値メモリ45等の付随構成も実施の際に
適宜変更すればよい。
【0047】また、変動監視手段30により異常検出手
段40を設定値SVに変更がない場合に限り一定周期毎
に起動させるように構成したが、変動監視手段30は適
宜省略してもよい。この場合、異常検出手段40を一定
周期毎に自動起動させ、かつ設定値SVに変更があった
際のみ判定動作を省略する機能をもたせ、設定値SVの
変更による不必要な検出を避けるように構成することが
望ましい。
【0048】さらに、異常検出手段40の条件積分演算
部43においては、積分値S の累積にあたって、Eo
ld×E >0 により偏差の正負を判定するとともに
、|E |≧|Eold|により偏差の増減を判定した
が、本考案はこれに限らず、偏差の増減は適宜省略して
もよい。
【0049】また、異常検出手段40の異常判定部46
においては、異常の判定にあたって、現時点での積分値
S と偏差E との積の絶対値|E × S|を用い、
これに対応して設定された判定値D との比較を行った
が、本考案はこれに限らず、現時点での積分値S と対
応する判定値D とを比較するようにしてもよい。
【0050】図14には、本考案の他の実施例が示され
ている。本実施例の異常検出手段40A は、基本的に
前記実施例の異常検出手段40と同様な構成を備えてい
るが、条件積分演算部43A および異常判定部46A
 が異なる。すなわち、本実施例の条件積分演算部43
A では、与えられた偏差E および前偏差Eoldか
ら、各々の正負が同じであればそのまま積分値S に累
積を行う。また、本実施例の異常判定部46A では、
与えられた積分値S を直接、判定値D と比較して異
常判定を行う。
【0051】このような本実施例においては、基本的に
前記実施例と同様な処理が行われ、その処理による効果
も同様なものである。ただし、前記実施例の処理を示す
図3に対し、本実施例では条件積分演算部43A であ
るため処理P7, P9が省略され、異常判定部46A
 であるため処理P10 の内容が変わるため、この点
に関しては前記実施例と同じ効果は望めない。しかし、
積分値S を利用した異常判定により従来装置よりは確
実かつ正確な異常検出が行えることになり、構成が簡略
になる点を考慮すれば、このような形態での利用も有効
なものである。
【0052】また、前記実施例においてはレベル計18
を監視する異常検出装置21について説明したが、本発
明は各種の調節計器の異常検出に適用できるものである
。例えば、前記実施例における出口側の流量計17の異
常検出に適用してもよく、この場合、流量計17の検出
値とコントローラ16の設定値との偏差演算および積分
を行い、所定の判定値との比較を行えばよい。さらに、
異常検出装置21は別個に配置されるものに限らず、コ
ントローラ19に内蔵させる等としてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば設
定値と状態値との偏差の積分値により異常に基づく変化
を顕著化して検出することができ、かつ変動等による影
響を適宜回避することが可能となるため、調節計器の異
常を迅速かつ適確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図。
【図2】同実施例の要部構成を示すブロック図。
【図3
同実施例の処理を示すフローチャート。 【図4】同実施例での誤指示を示すグラフ。
【図5】同実施例での前記誤指示に対応した開度調整を
示すグラフ。
【図6】同実施例での前記開度調整に対応した流量変化
を示すグラフ。
【図7】同実施例での前記開度調整に対応した物質収支
変化を示すグラフ。
【図8】同実施例での異常判定における偏差の累積を示
すグラフ。
【図9】同実施例で偏差増減判定を行わない場合の動作
を示すグラフ。
【図10】同実施例で偏差増減判定を行わない場合の動
作を示すグラフ。
【図11】同実施例で偏差増減判定を行う場合の動作を
示すグラフ。
【図12】同実施例で偏差増減判定を行う場合の動作を
示すグラフ。
【図13】同実施例での異常判定における方式毎の動作
を示すグラフ。
【図14】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【符号の説明】
18  調整計器であるレベル計 21  異常検出装置 30  変動監視手段 40  異常検出手段 SV  設定値 PV, PV’ 状態値および指示値 E   偏差 Eold  前周期の偏差 S   積分値 Sold  前周期の積分値 D   判定値

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  調節計器の設定値と実際の状態値との
    偏差を積分し、得られた積分値を予め設定された判定値
    と比較して異常を検出することを特徴とする調節計器の
    異常検出装置。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の調節計器の異常検出装
    置において、一定周期で調節計器の設定値を監視し、現
    在の設定値が前周期の設定値に対して変動した際には前
    記積分ないし比較を省略することを特徴とする調節計器
    の異常検出装置。
  3. 【請求項3】  請求項1または請求項2記載の調節計
    器の異常検出装置において、現在の偏差が前周期の偏差
    よりも減少した際には前記積分を省略することを特徴と
    する調節計器の異常検出装置。
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