JPH0421772Y2 -

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【考案の詳細な説明】 (1) 医薬品、食品、化粧品、フイルム、セラミツ
ク等の製造、電子機器、精密機械の組立又はそ
の操作において、微細粉塵の存在、静電気の発
生が重大な障害となることが多い。

本考案の手袋は、それ等の作業の際に着用す
ることを目的とするもので、手袋自体より粉塵
の発生することなく、且作業室内に於て人体、
衣服等より発生する粉塵を防止し、或いは除去
し、それに伴いて発生する静電気を抑制し、又
作業中に発汗を放散させて作業を容易且快適に
するために作られた手袋である。

(2) 従来の作業手袋には編手袋と縫製手袋とがあ
るが、編手袋は殆どが綿糸等の短繊維で作られ
ており、糸自体より糸屑、毛羽等の粉塵が発生
する。

縫製手袋は織、編生地を裁断、縫製するの
で、縫糸、縫目より糸屑、粉塵が発生し且伸縮
性、フイツト性に欠ける。

又、防塵手袋としてゴム製、樹脂製等がある
が、通気性が悪く、短時間の使用で汗ばむの
で、これら前記用途には不適当である。

(3) 本考案の手袋は化合繊フイラメント糸を主材
料としているので、それ自体より粉塵の発生す
ること無く、編手袋であるから通気性、フイツ
ト性、発汗性が良く、長時間の使用に堪える。

又導電性繊維を編込むことによつて静電気の
発生を防止し、それによる諸種の障害を除くこ
とが出来る。

(4) 最近化繊メーカーによつて開発された単糸繊
度0.5デニール以下の超極細合繊糸を主材料と
して、本手袋を形成し、さらに収縮させると高
密度微細構造の編地となり、ミクロン単位の微
粒子を拭き取ることが出来るから、高度のクリ
ーン度を必要とする作業に適している。

(5) 編手袋は本来通気性、フイツト性が良いが、
更にそれを向上するために、前記合繊糸、導電
性繊維に水溶性ビニロン糸を加えて合撚し、之
を以て手袋を形成し、後処理によつて水溶性ビ
ニロンを溶解除去すれば所要の大きさと編目を
作ることが出来、用途により一層適した手袋を
作ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

図１は本手袋に使用する合撚糸の構成を示す。１は合繊フイラメント捲縮加工糸、２は導電性
繊維。図２は水溶性繊維を加えた合撚糸の構成を示
す。１は合繊フイラメント捲縮加工糸、２は導電性
繊維、３は水溶性繊維。図３は本手袋の平面図。

【実用新案登録請求の範囲】

超極細合成繊維の仮撚加工糸を主体とし、之に
有機性導電繊維を合撚した糸、又はそれに更に水
溶性繊維を加えて合撚した糸を用いて、シームレ
スに編んだ手袋で防塵性、制電性を有し、且つ通
気性と伸縮性を具えた特徴のある手袋。