JPH042168Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はレールのふく進防止及び枕木の移動
を防止のために用いられるアンチクリーパをレー
ルに固定するときに用いるくさびの保持部材とし
ての緩衝ゴムに関するものである。

従来の技術 レールは枕木に対し、また枕木は路盤に対して
軌道方向に移動するいわゆるふく進が起るとレー
ル継目部の開きが狭くなつたり広くなつたり、枕
木の配置が乱れたり軌道が狂つてきて困るので、
これを防がねばならない。それには枕木が路盤に
対して動かぬよう留めぐいを打つたり切張りをか
つたりするだけでなく、レールが枕木に対し移動
するのを止めるためにレールの底にとりつけ移動
の進む先方の枕木の側面にふんばらせるための金
具アンチクリーパを枕木に固定するためのくさび
Ａとしては、第４図に示す如く枕木Ｂの木端面Ｃ
に圧接する圧接部片A₂とアンチクリーパＤに差
し込まれる差込部片A₃とを垂直形状に形成した
木枕木用と、第５図に示す如く枕木Ｂの木端面Ｃ
への圧接部片A₂とアンチクリーパＤへの差込部
片A₃とをＬ字形状に形成したPCコンクリート枕
木用に夫々形成されている。

考案が解決しようとする問題点 木枕木は木口面がほぼ正角であるのに比して
PCコンクリート枕木は木口面が台形に形成され
ているので、PCコンクリート枕木に第４図に示
す木枕木用のくさびを使用することは不可能で、
従つて、木枕木からPCコンクリート枕木に変換
するときには、枕木の外にアンチクリーパ、くさ
びの変換も必要となる問題点がある。

問題点を解決するための手段 この考案は木枕木をコンクリート枕木に変換す
るときにアンチクリーパ、くさびも変換すること
なくコンクリート枕木を変換することのみによつ
て工事のできるアンチクリーパのくさび用緩衝ゴ
ムを提供することを目的とするものである。

この考案は、弾性材にて断面Ｕ字状の基体を形
成し、該基体の一側面をPCコンクリート枕木の
木端面への圧接部片に、また他側をくさび保持片
に形成したアンチクリーパのくさび用緩衝ゴムで
ある。

作 用 コンクリート枕木のテーパー状に形成されてい
る木端面に緩衝ゴムの一側面を形成せる圧接部片
を面接触せしめ、アンチクリーパ、くさびの圧接
部片（脚部）を緩衝ゴムの凹溝に挿入しくさびの
差込部片（腕部）をレールの底部に取り付けたア
ンチクリーパに挿入しアンチクリーパをレールに
固定することによつて、列車の走行時の反作用と
して生ずるレールのふく進を防止し、また振動に
よる枕木の移動を防止することができる。

実施例 この考案の一実施例を図面により説明すると、
第１図はこの考案の緩衝ゴムの斜視図で、１は合
成ゴムの如き弾性材にて形成された断面Ｕ字の基
体で、該基体１の一側面はコンクリート枕木の木
端面の斜面にほぼ合致するテーパー面を有する圧
接部片２に形成し、また断面Ｕ字の基体１の他側
面をくさび保持片３に形成する。なお４はくさび
Ａの圧接部片A₂の挿入凹溝である。また図中Ｅ
はレールである。

効 果 この考案は上述の様な構成にしたので、緩衝ゴ
ムの凹溝４にくさびＡの枕木の木端面に圧接する
圧接部片A₂を挿入して保持部片３にて支持し、
一方くさびＡの差込部片A₃をレールＥに取付け
たアンチクリーパＤに差込んでレールのふく進を
防止すると共に枕木の移動を防止するのである
が、第４図及び第６図に示す木枕木用のくさびを
コンクリート枕木に使用するには形状が異なる為
に使用不可能であつたのを、この考案の緩衝ゴム
を使用することによつて使用が可能なために従来
枕木の耐用年数向上のためにコンクリート枕木化
が進み、従つて枕木の変換の節アンチクリーパ、
くさびの変換が必要であつたのを、この考案のア
ンチクリーパのくさび用緩衝ゴムを使用すること
によつて木枕木用のアンチクリーパ及びくさびを
使用することができ便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のアンチクリーパのくさび用
緩衝ゴムの斜視図、第２図は同上の−線部の
断面図、第３図は使用状態を示す図、第４図乃至
第５図は従来のくさびの正面図にして第４図は木
枕木用、第５図はコンクリート枕木用のくさびを
示す図、第６図乃至第７図は使用状態を示す図で
ある。 １……断面Ｕ字の基体、２……圧接部片、３…
…くさび保持部片、４……凹溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弾性材にて断面Ｕ字状の基体を形成し、該基体
   の一側面をコンクリート枕木の木端面への圧接部
   片に、また他側をくさび保持片に形成したことを
   特徴とするアンチクリーパのくさび用緩衝ゴム。