JPH0421642B2

JPH0421642B2 -

Info

Publication number: JPH0421642B2
Application number: JP60076326A
Authority: JP
Inventors: Jan Edoaaru Banzoni Andore
Original assignee: Unilever NV
Current assignee: Unilever NV
Priority date: 1984-04-11
Filing date: 1985-04-10
Publication date: 1992-04-13
Also published as: EP0160430A2; ZA852708B; ATE58291T1; DE3580510D1; JPS60228405A; AU565628B2; AU4087985A; EP0160430B1; EP0160430A3

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は人間の皮膚への局所的適用に適した乳
液に係る。より詳細には本発明は、皮膚の全般的
な状態を改善、及び乾燥やあかぎれ等の疾患ある
いは乾癬や魚鱗癬等の疾病の予防、軽減、治療の
ために皮膚に適用できる油中水型乳液に係る。柔らかでしなやかで柔軟な皮膚は重要な美容上
の要求であり、上皮の健全な機能によるものであ
る。しかしながら上皮の外層、即ち表皮角質層
は、悪い気候条件にさらされたりあるいは皮膚の
潤いを損ねる洗剤や溶媒と過度に接触することに
より皮膚の潤いが失なわれ、その結果皮膚の柔ら
かでしなやかで柔軟な特徴が失なわれる。乾燥し
た皮膚を柔かくするため脂肪、リン脂質及びステ
ロール等が軟化剤として過去使用されてきたが、
これ等の軟化剤はこの型の疾患の治療法としては
ほんの部分的にしか効果がないようである。また従来の湿潤剤を皮膚に局所適用してもこの
問題は軽減されにくい。というのはこれ等は特に
皮膚物質ではなく、また一般に洗浄時に洗い流さ
れてしまうからである。油中水型の乳液は、化粧品及び医薬軟膏、湿潤
剤、ローシヨン等の製造に使用されている。しか
しながら、このような乳液は皮膚に望ましい防水
性を与え、脂肪、油脂及びワツクスを人間の皮膚
に吸収させる手段となるが、その一方でその毒
性、肌を荒すこと、過剰な油性等の理由によりそ
の使用をさけられることがある。貯蔵中の不安定
性という問題も起り、これは特に高内部相化粧品
及び医薬用油中水型乳液の場合問題となる。 “高内部相乳液”とは内部相容量が乳液の全容
量の少くとも75％を占るものを示すものである。欧州特許公開48 153号（ユニリーバー）におい
て、分岐鎖非極性油、１〜７のHLB値を持つた
非イオン性液体乳化剤、マグネシウムの可溶塩、
及びフツ化リソケイ酸ナトリウムマグネシウムト
リオクタヘドラルモンモリロナイト粘土（sodiun
magnesiun fluorolithosilicate trioctahedral
montmorillonite clay）と第４アンモニウム塩と
の反応生成物より成る高内部相油中水型乳液が開
示されている。また米国特許第4385049号（Ｋ−Ｖフアーマ
シユーテイカル Co.）もまた、内部相が非脂肪
性で乳液の少くとも75％を占め、外部相が脂肪性
である局所適用用の乳液を開示している。脂肪性
相は例えばひまわりの種油のような植物性油と例
えばオレイン酸ポリグリセロールあるいはモノイ
ソステアリン酸グリセロールのような１分子に少
くとも２つの水素結合を有する乳化剤から形成す
ることができる。技術的実施例はシリコンフルイ
ド200（100mm²s^-1）、不揮発性ポリジメチルシロキ
サンの併用を示している。他の先行技術によれば、Yu＆Van Scottの米
国特許4197316号は分子中に６個までの炭素原子
を持ちトリエタノールアミンでバツフアライズさ
れたヒドロキシアルカン酸より成る乾燥した皮膚
のための生成物を開示し、ユニリーバーの欧州特
許公開7785号は水酸化ナトリウムの添加によりPH
値を3.5に調整された２−ハイドロオキシオクタ
ン酸を含むスキントリートメント用組成物を記載
している。この２つの先行技術は乳液、特に高内
部相乳液を、示した活性成分の担体として使用す
ることは記載していない。従つて乾燥した剥離しやすい皮膚に対して、そ
の全般的な状態を改善し、乾燥した剥離しやすい
皮膚に起る疾患の進展を軽減あるいは防止できる
簡単で効果的な処置に対する要請が存在すること
は明らかである。今回、油性相が非常に高いレベルの必須脂肪酸
（essential fatty acid）成分を持つ油脂より成
り、保存性がよく比較的非油性の油中水型乳液の
局所適用により、乾いた剥離しやすいあるいはあ
かぎれの皮膚を通常の柔らかでしなやかで柔軟な
状態に保つために非常に良好に処置できることが
知見された。従つて本発明は、２〜25容量％の油性相と75〜
98容量％の水性相より成り、油性相が、ａアザミ（C.tinctorius）、サフランアザミ、サ
フラワー、アザミ（C.carduncalus）、グレー
プ、亜麻仁、ケシ（P.somniferum）、ヒマワ
リ、アサ、大豆から選択された、その脂肪酸成
分が少なくとも55重量％の必須脂肪酸を含む植
物性種子油又はその混合物１〜３重量％、ｂポリオキシプロピレン及び／又はポリオキシ
エチレン側鎖を有し、10000〜50000の分子量を
持ち且つ下記式［式中、Ｒは

【式】であり、ａは９〜115であり、ｂは０〜50であり、ｘは133〜673であり、ｙは25〜0.25である］で示される構造を持つジメチルポリシロキサン
ポリマーを揮発性シロキサン中に分散させた分
散物より成るシリコーン油成分５〜25重量％、ｃ５〜350mm²／ｓの粘度を持つ非揮発生シリコ
ーン油２〜７重量％、及びｄ１〜７のHLB値を有する非イオン性液体乳
化剤0.5〜10重量％、より成ることを特徴とする人間の皮膚への局所適
用に適した高内部相油中水型乳液を提供するもの
である。乳液の一成分となる植物油はその脂肪酸成分の
少くとも55重量％が必須脂肪酸であるものであ
る。好ましくは、油中の脂肪酸成分の少くとも60
％、最も好ましくは少くとも70重量％が必須脂肪
酸である。通常、必須脂肪酸成分の大部分はリノール酸で
ある。本発明による乳液に使用するのに適した植物油
の例を、それぞれの必須脂肪酸含量と共に下記に
示す。通常、必須脂肪酸は油中にモノ，ジあるい
はトリグリセライドエステルとして存在する。植物実油必須脂肪酸（％）アザミ（C.tinctorius） 76 サフランアザミ 70 サフラワー 67 アザミC.carduncalus） 65 グレープ 60 亜麻仁７ケシ（P.somniferum） 62 ヒマワリ 59 アサ 84 大豆 63 上記のリストは使用できる油脂の好ましいもの
であり本発明に使用され得るものはこれ等の油脂
に限定されるものではないことは理解されなけれ
ばならない。これ等の油脂の２種以上の混合物も
使用できる。特に選択された油脂の量、すなわち大部分が必
須脂肪酸からなる油脂の量は、乳液の１〜３重量
％、好ましくは１〜２重量％である。もし３重量％以上のそのような油脂を使用した
場合、高内部相乳液を調製することは困難であ
り、20〜55℃の温度で貯蔵した場合の安定性は貧
弱である。この温度範囲は本願発明の乳液が工
場、倉庫、店舗、家底で通常保存される温度範囲
を含むものである。もしそのような油脂が１重量
％以下しか含まれないと、このような油脂中で大
部分が必須脂肪酸であることによる利点が、乳液
を皮膚に局所的に適用した時の、皮膚に対する顕
著な有効性を示しにくくなる。乳液の１成分となるシリコン油成分は、ポリオ
キシエチレン及び／又はポリオキシプロピレン側
鎖を有し、下記式〔式中Ｒは

【式】であり、ａは９〜115であり、ｂは０〜50であり、ｘは133〜673であり、ｙは25〜0.25である。〕で示されるジメチルポリシロキサンポリマーの10
％拡散物より成る。好ましくはジメチルポリシロキサンポリマーがａが10〜114であり、ｂが０〜49であり、ｘが388〜402であり、ｙが15〜0.75であり、基Ｒが1000〜5000の分子量を持つものである。特に好ましくは、ジメチルポリシロキサンポリ
マーがａが14であり、ｂが13であり、ｘが249であり、ｙが1.25であるものである。ジメチルポリシロキサンポリマーは通常揮発性
シロキサンに分散させて調製する。従つてシリコ
ーンオイル成分はポリマー１〜20容量％と揮発性
シロキサン80〜99容量％とを含む。理想的なシリ
コーンオイル成分はポリマーが揮発性シリコーン
中に分散した10％分散物から成る。揮発性シロキサンの例としては、５mm²／sec未
満の粘度を有するような揮発性ポリジメチルシク
ロシロキサン、たとえばDOW
CORNING344Fluid，および0.65mm²／sec以下の
粘度を有する揮発性ヘキサメチルジシロキサン，
たとえばDOW CORNING 200 Fluid（0.65mm²／
sec）がある。特に好ましいシリコーンオイル成分はシクロメ
チコーン（cyclomethicone）およびメチコーン
コポリオール（dimethicone copolyol）、例えば
DOW CORNING Q2−3225C調合助剤
（Formulation Aid）である（DOW CORNING
は商標である）。本発明の乳液は、５mm²／sec〜350mm²／secの粘
度を持つポリジメチルシロキサンコポリマーのよ
うな非揮発性のシリコーンオイル、たとえば
DOW CORNING 200 Fluid（100mm²／sec以上）
を含む。通常本発明の乳液は前記のシリコーンオイル成
分を５〜25重量％、好ましくは８〜20重量％、理
想的は10〜18重量％含む。また、本発明の乳液は乳化剤を含み、この乳化
剤は通常HLB値が１〜７の非イオン性液体乳化
剤であろう。好ましい乳化剤はHLB値が２〜６
のものであろう。至適な乳化剤を以下に例示する。 HLB値 ARLACEL 987（ソルビタンイソステアレー
ト），Atlas 4.3 HOSTAPHAT KO 300N（オレイン酸のモノ，
ジ，およびトリリン酸エステル），Hoechst 2.3 IMWITOR 780K（グリセロールモノイソステ
アレート），Witco 3.7 BRIJ 92（ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテ
ル），，Atlas 4.9 トリグリセロールモノオレエート，RVO
International 4.0 ARLACEL 80（ソルビタンモノオレエート），
Atlas 4.3 ARLACEL 83（ソルビタンセスキオレエー
ト），Atlas 3.7 ARLACEL 85（ソルビタントリオレエート），
Atlas 1.8 デカグリセロールテトラオレエート，RVO
International 6.0 デカグリセロールオクタオレエート，PVO
International 4.0 AMEROXまたはSIMULSOL ２（ポリエトキシ
ル化(2)オレイルアルコール），Produits
Chimiques de la Montagne Noire 6.7 HOECHST 2721（ポリグリセロールセキオレ
エート） 4.0 乳液中の乳化剤の量は乳液重量の0.5〜10％、
好ましくは１〜５％である。乳液が乳化剤を0.5％未満しか含有していない
ならば、乳液が得られたとしてもそれは貯蔵中安
定に保たれないであろう。一方、乳液中に10％よ
り多い乳化剤を入れた場合、高内部相乳液は得ら
れないし、また乳液の安定性がそれ以上に改善さ
れることはなかろう。乳液はまた水を含有する。乳液中の水の量は乳
液に対し0.1〜97.9重量％、好ましくは１〜97、
最も好ましくは60〜95重量％である。乳液が97.9重量％を超える水を含有している
と、貯蔵時の乳液の安定性が悪化しやすく、難液
が起り得る。本発明の乳液は更に、乳液の安定性や有効性を
損うことがなく一般的に化粧品上許容し得るその
他の成分を適宜含むことができる。これらのその
他の成分としては、顔化粧料中に使用される、皮
膚軟化剤、溶剤、湿潤剤，濃厚剤，モイスチヤラ
イザー，抗酸化剤，界面活性剤，抗炎症剤，他の
治療剤、保存剤、緩衝剤、防腐剤，抗菌性化合
物，抗生物質，殺菌剤，角質溶解剤，研摩剤，香
料もしくは皮膚着色剤を含む。本発明の乳液が空気にさらされやすい場合は、
例えば存在し得るシリコンのような何かの揮発性
成分の蒸発による損失が起りやすく、このような
損失を防ぐためには例えばAEROSIL 812のよう
な細かく粉砕したシリカを乳液の組成に加えるこ
とが有利である。以上でその他の成分の全ての例を記述した訳で
はなく、その他にも多くのものが使用され得る。
その他の例としてはマツクカツチエオン
（McCutcheon）による“作用物質（Functional
Materials）”（1976年刊 MC Publishing Co.，
New Jersey出版）に記載されている。一般的には、適宜使用され得る前述のその他の
成分の量は製造者もしくは供給者によつて推奨さ
れる量または当業者によつて慣用的に用いられる
量であるが、乳液の性質や機能に有害な影響を及
ぼす量であつてはならない。本発明の油中水型乳液は、下記のステツプより
成る製造方法に従つて製造され得る。 (i) 水と水溶性成分より成る水性相を作成する。 (ii) シリコン油成分、乳化剤、及び香料以外のそ
の他の油溶性成分より成る油成相を作成する。 (iii) 30゜〜50℃、好ましくは約40℃で乳液を作る
ために激しく撹拌しながら水性相を油性相に
徐々に加える。 (iv) 最後に香料をシリコン油成分以外の他の揮発
成分と共に加える。本発明の乳液は、皮膚の患部に指であるいは適
当な塗布具で局所的に塗布されうる、通常白色の
不透明なクリームである。ただし、着色剤を添加
して意図的に着色させることも可能である。例えば１日に２回というように繰り返し乾いた
剥離しやすいあるいはあかぎれの皮膚に使用する
ことで、そのような状態の辛苦を消滅させるかま
たは少なくとも軽減させることが充分にできる。本発明の乳液は通常、圧縮チユーブ、ふた付び
んまたはポツトのような適当な容器に包装され
る。本発明を以下の実施例で説明する。実施例１〜３下記の成分から、本発明による３つの高内部相
油中水型乳液を調製した。

【表】ム

【表】成分１２３

Claims

【特許請求の範囲】１２〜25容量％の油性相と75〜98容量％の水性
相より成り、人間の皮膚への局所適用に適した高
内部相油中水型乳液であつて、前記乳液の油性相
がａアザミ（C.tinctorius）、サフランアザミ、サ
フラワー、アザミ（C.carduncalus）、グレー
プ、亜麻仁、ケシ（P.somniferum）、ヒマワ
リ、アサ、大豆から選択された、その脂肪酸成
分が少なくとも55重量％の必須脂肪酸を含む植
物性種子油又はその混合物１〜３重量％、ｂポリオキシプロピレン及び／又はポリオキシ
エチレン側鎖を有し、10000〜50000の分子量を
持ち且つ下記式［式中、Ｒは【式】であり、ａは９〜115であり、ｂは０〜50であり、ｘは133〜673であり、ｙは25〜0.25である］で示される構造を持つジメチルポリシロキサン
ポリマーを揮発性シロキサン中に分散させた分
散物より成るシリコーン油成分５〜25重量％、ｃ５〜350mm²／ｓの粘度を持つ非揮発生シリコ
ーン油２〜７重量％、及びｄ１〜７のHLB値を有する非イオン性液体乳
化剤0.5〜10重量％、より成ることを特徴とする乳液。２ジメチルポリシロキサンポリマーの構造式
中、ａは10〜114であり、ｂは０〜49であり、ｘは388〜402であり、ｙは15〜0.75であり、基Ｒが1000〜5000の分子量を持つ、特許請求の範囲第１項に記載の乳液。３ジメチルポリシキロサンポリマーの構造式
中、ａは14あり、ｂは13であり、ｘは249であり、ｙは1.25である、特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の乳
液。４揮発性シロキサンが0.65〜５mm²／ｓの粘度を
持つ特許請求の範囲第１項〜第３項のいずれかに
記載の乳液。５更に香料を含有する特許請求の範囲第１項〜
第４項のいずれかに記載の乳液。６水が乳液の0.1〜97.9重量％を占める特許請
求の範囲第１項〜第５項のいずれかに記載の乳
液。