JPH0421282Y2 -

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【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は靴中敷用部材、更に詳細には靴内部の
乾・湿状態の如何を問わず常に優れた脱臭・消臭
機能を有する靴中敷用新規部材に関する。

〔従来の技術及び問題点〕

従来より脱臭・消臭を目的とした靴中敷あるい
は靴中敷用部材としては種々のものが報告せられ
ている。

然しながら、これらは何れも靴内部が乾燥状態
の場合には効果はあるものの、汗等により湿気が
生じた場合には効果の著しい低減を免れなかつた
のが実状であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、本考案者は斯かる従来の問題点を解消
すべく種々検討を重ねた結果、セラミツクと活性
炭の積層体を用いれば、乾・湿状態の如何を問わ
ず、常に優れた脱臭・消臭作用が得られることを
見い出し、本考案を案出したものである。

すなわち、本考案はセラミツク層と活性炭層の
積層体から成ることを特徴とする靴中敷用部材で
ある。

〔実施例〕

以下実施例を示す図面と共に本考案を更に説明
する。

１はセラミツク層で、セラミツク粉末又は顆粒
を厚さ0.5mm程度の薄層に成形したものである。

ここに、セラミツク層１の具体的成形法として
は、紙、布等の通気性基材シートにセラミツク粉
末や顆粒を分散支持せしめる方法、あるいは適宜
バインダーを介してセラミツクそのものの薄層を
形成する方法等が挙げられる。

また、セラミツクはMg、Al、Si、Na、Ca等
の無機物を主成分とするもので、例えば、Al、
Mg、Siの組成より成るドーソナイト系合成セラ
ミツクを初めとする各種合成セラミツクや天然セ
ラミツクを適宜選択組み合せて用いることができ
る。

因に、セラミツク層１の好ましい組み合せ配合
例としては、例えば次のものが挙げられる。

カチオン交換機能を有するドーソナイト系セラミツク粉末 20〜40重量％アンモニア吸着機能を有するゼオライト系セラミツク粉末 10〜20重量％木材パルプ 40〜70重量％顔料・染料必要に応じて適宜量２は活性炭層で、活性炭粉末又は顆粒を厚さ
0.5mm程度の薄層に成形したものである。

ここに活性炭層２の具体的成形法としては、
紙、布等の通気性基材シートに活性炭粉末や顆粒
を分散支持せしめる方法、あるいは適宜バインダ
ーを介して活性炭そのものの薄層を形成する方法
等が挙げられる。

因に、活性炭層２の具体的組成例としては、例
えば活性炭を10〜40重量％、木材パルプを60〜90
重量％配合したもの、あるいは更にこれに塩化カ
ルシウム、吸水性ポリマー等の吸湿剤を適宜量配
合したものが好ましいものとして挙げられる。

また、セラミツク層１と活性炭層２には、必要
に応じてラテツクス、ポリビニールアルコール繊
維等を用いることにより、両層間の密着強度の増
大や表面の耐摩耗強度の増大を図ることができ
る。

本考案は斯かるセラミツク層１と活性炭層２の
積層体より構成せられるものであるが、該活性炭
層２の下層に更にアルミニウム箔層３を形成せし
めたり、あるいは紙層４及び合成樹脂フイルム層
５を形成せしめることにより、断熱効果や強度の
増大を図ることができると共に活性炭による汚損
を防止することができる。

〔作用〕

本考案は以上の如く構成されているので、乾燥
状態のみならず湿気のある状態でも優れた脱臭・
消臭作用を奏する。

〔考案の効果〕

以上従つて、本考案靴中敷用部材を用いれば、
靴内部の乾・湿状態の如何に拘らず、常に優れた
脱臭・消臭機能を有する靴中敷を得ることができ
る。

また、本考案部材は厚さ１mm程度でも充分なる
脱臭・消臭作用を奏するため、靴の中に挿置して
も足がきつくなることがなく、極めてはき心地の
良い靴中敷を提供することができる。

更にまた、本考案部材による靴中敷は、保温性
に優れると共に、靴の内部がじめじめせずさわや
かに保持され、抗菌効果も期待されるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図はそれぞれ本考案の実施例を示す靴
中敷用部材の断面説明図である。