JPH04212020A - 磁性被膜を有するセンサー及びその製造方法 - Google Patents

磁性被膜を有するセンサー及びその製造方法

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Publication number
JPH04212020A
JPH04212020A JP3066873A JP6687391A JPH04212020A JP H04212020 A JPH04212020 A JP H04212020A JP 3066873 A JP3066873 A JP 3066873A JP 6687391 A JP6687391 A JP 6687391A JP H04212020 A JPH04212020 A JP H04212020A
Authority
JP
Japan
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magnetic
coating
magnetic coating
base material
sensor
Prior art date
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Pending
Application number
JP3066873A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Kawato
川戸 康史
Tsutomu Shimizu
勉 清水
Hideji Iwakuni
秀治 岩国
Yoshio Tanida
芳夫 谷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Priority to DE4120984A priority patent/DE4120984A1/de
Priority to KR1019910010697A priority patent/KR940001874B1/ko
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性被膜を有するセン
サー及びその製造方法に関するものであり、さらに詳細
には、例えば、磁性材料からなる軸状部材に加わるトル
ク、軸状部材の回転速度、回転角などを、高精度で測定
することのできる磁性被膜を有するセンサー及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性材料からなる軸状部材に、磁性被膜
を形成し、磁気特性を利用して、加わるトルクを測定す
る方法が知られている。例えば、特公昭62−6129
号公報には、回転体シャフトに磁歪金属を線爆溶射する
ことによって形成した磁歪膜と、この磁歪膜に生ずる磁
歪を検出する磁歪検出回路を備えたトルクセンサーが記
載されている。
【0003】しかしながら、かかるトルクセンサーにお
いては、磁歪材料自体が、センサー特性に大きな影響を
与えるため、たとえば、温度依存性や経時変化が問題と
なり、十分精度良く、トルクを検出することができない
という問題があった。
【0004】また、軸状部材の表面に磁性被膜を設け、
この磁性被膜に、磁気信号記録手段によって、たとえば
、矩形パルス状の信号を磁気的に記録し、磁気信号読取
り手段によって、記録された信号を読み取ることにより
、軸状部材に加わるトルクを検出するようにしたねじれ
角法に基づくセンサーもまた知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
ねじれ角法に基づくセンサーにおいては、軸状部材が、
磁性材料により形成されているため、磁気信号記録手段
によって、磁気信号を記録するとき、磁束が磁性被膜内
で終端せずに、軸状部材内にまで入りこみ、その結果、
磁性被膜に記録される信号強度を十分に高めることが困
難であり、測定時に、磁気信号読取り手段により検出さ
れる再生出力が低くなって、測定精度を十分に向上させ
ることができないという問題があった。
【0006】すなわち、本発明の第1の課題は、磁気特
性を利用して、例えば、軸状部材に加わるトルク、軸状
部材の回転速度、回転角などを、高精度で測定できるよ
うにするにあたり、上述の磁束の洩れを防止することが
できる磁性被膜を有するセンサーを提供することにある
【0007】本発明の第2の課題は、上記磁束洩れを防
止するための手段の耐久性を向上せしめた磁性被膜を有
するセンサーを提供することにある。
【0008】本発明の第3の課題は、磁性被膜の磁気特
性を向上せしめた磁性被膜を有するセンサーを提供する
ことにある。
【0009】本発明の第4の課題は、上記磁束洩れを防
止しながら、センサ−の機械的強度の向上を図れるよう
にした磁性被膜を有するセンサーを提供することにある
【0010】本発明の第5の課題は、上述の如き優れた
特性を有するセンサーの製造方法を提供することにある
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題は、磁性
材料からなる基材の表面に、非磁性被膜を形成し、該非
磁性被膜の表面に、センシング用の磁性被膜を形成する
ことによって達成される。以下、これを第1の手段とい
う。
【0012】本発明において、基材としては軸状のもの
であっても、板状のものであってもよく、その形状は問
わない。
【0013】また、磁性被膜を形成する磁性材料として
は、例えば、Fe、Co、Ni、γ−Fe2 O3 、
CrO2 、Fe3 O4 、バリウムフェライト、パ
ーマロイ等を用いることができ、特に、Fe3 O4 
、Co、γ−Fe2 O3 が好ましく使用し得る。
【0014】また、磁性粒子間の結合力を増大させ、磁
性被膜の強度を向上させるために、上記磁性材料粒子の
表面の全部または一部を、ニッケルまたはニッケル合金
により、被覆することが望ましい。被覆の方法は、特に
限定されず、メッキ法、CVD法、PVD法、造粒法な
どが利用し得る。
【0015】また、本発明において、非磁性被膜を形成
する非磁性材料としては、例えば、Al、Ti、Zn、
Cu、Al2 O3 などを用いることができ、特に、
製造のし易さの観点からは、Alが好ましく使用し得る
【0016】また、上記磁性被膜、非磁性被膜の形成方
法は、特に限定されないが、溶射法、メッキ法、スプレ
ー塗布法などが好ましく使用し得る。
【0017】本発明において、磁性被膜、非磁性被膜の
厚みは、特に限定されないが、通常は、50ないし10
0μ程度が選ばれる。
【0018】上記第2の課題は、上記非磁性被膜を、そ
の端部においても、外部に露出しないように形成するこ
とによって達成される。以下、これを第2の手段という
【0019】上記第3の課題は、上記軸状部材を回転し
つつ、該軸状部材の表面に形成された上記非磁性被膜の
表面に、磁性材料、バインダー及び溶媒からなる磁性塗
布液を塗布して、磁性被膜を形成することによって達成
される。以下、これを第3の手段という。
【0020】この場合、上記バインダーとしては、例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラーメル、
ポリエチレングリコール、メチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、エチルセルロース、ワックス、アクリル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂など
が挙げられる。
【0021】また、上記溶媒としては、バインダーの種
類に応じて、例えば、アルコール系溶媒、エステル系溶
媒、ケトン系溶媒、芳香族系溶媒などが挙げられる。
【0022】上記第4の課題は、上記非磁性被膜をTi
系金属材料で形成することによって達成される。以下、
これを第4の手段という。
【0023】また、上記第4の課題は、上記基材に、上
記非磁性被膜を構成する非磁性材料の濃度が高くなった
表面濃化層を形成することによって達成される。以下、
これを第5の手段という。
【0024】上記第5の課題を解決する製造方法の一つ
は、磁性を有する鉄系金属材料よりなり表面硬化層を有
する基材の最表面部に焼なまし処理を施す工程と、上記
軸上部材の表面を粗くする表面処理工程と、上記軸上部
材の表面に非磁性材料を溶射して非磁性被膜を形成する
工程と、上記非磁性被膜の表面に、センシング用の磁性
被膜を形成する工程とを順に行なうことを特徴とするも
のである。以下、これを第6の手段という。
【0025】上記基材の表面や後述する非磁性被膜の表
面を粗くするための表面処理には、例えば、サンドブラ
スト、ショットブラスト等の機械的表面処理が好ましく
使用し得る。
【0026】また、上記第5の課題を解決する他の一つ
は、磁性を有する鉄系金属材料よりなる基材の表面に、
この基材よりも表面硬度が低い非磁性被膜を形成する工
程と、上記非磁性被膜の表面を粗くする表面処理工程と
、上記非磁性被膜の表面に、センシング用の磁性被膜を
形成する工程とを順に行なうことを特徴とするものであ
る。以下、これを第7の手段という。
【0027】上記他の一つの製造方法における好ましい
態様は、非磁性被膜を形成する工程において、基材の表
面に、非磁性材料を固着した後に若しくは非磁性材料を
供給しながら、この非磁性材料と上記基材の表面とに、
この基材の一部を溶融させるような高エネルギーを供給
することにより行なうものである。以下、これを第8の
手段という。
【0028】この場合、高エネルギーの供給源としては
、TIG(タングステンイナートガス)トーチによるア
ーク、PTA(プラズマ  トランスファアーク)、レ
ーザー等が好ましく使用し得る。
【0029】上記他の一つの製造方法における他の好ま
しい態様は、基材は表面部に浸炭層を有するものとし、
非磁性被膜を形成する工程において、上記基材の表面に
非磁性材料としてのTi系金属材料を溶射するものであ
る。以下、これを第9の手段という。
【0030】さらに他の好ましい実施態様においては、
磁性被膜を溶射法により形成し、その表層部のみが、磁
性材料とフッ素樹脂の混合物を溶射し、さらに、基材と
しての軸状部材を回転させつつ、200℃ないし400
℃で加熱して、形成される。以下、これを第10の手段
という。
【0031】
【作用】上記第1の手段においては、磁気信号を記録す
べき磁性被膜と、磁性材料からなる基材との間に、非磁
性被膜が形成されているので、磁気信号記録手段によっ
て、磁気信号を記録するとき、磁束は、非磁性被膜によ
り遮断され、磁性被膜内で終端するから、磁性被膜に記
録される信号強度を十分に高めることができるものであ
る。
【0032】従って、測定時に、磁気信号読取り手段に
より検出される再生出力も十分に高めることができるか
ら、基材としての例えば軸状部材に加わるトルク、軸状
部材の回転速度、回転角などを、高精度で測定すること
が可能になる。
【0033】さらには、信号強度の大きい磁気信号を、
磁性被膜内に記録することが可能になるから、PVD法
やCVD法などにより、磁性被膜の厚みを均一に高精度
に制御する必要がなく、溶射法やメッキ法など、大気中
で実施し得る被膜形成方法により、磁性被膜を形成して
も、十分高精度の測定で可能であり、従って、簡易にか
つ短時間に、磁性被膜を形成することができる。
【0034】上記第2の手段においては、非磁性被膜の
表面に磁性被膜が形成され、且つ、非磁性被膜が、その
端部においても外部に露出しないように形成されている
から、上記非磁性被膜が、電気化学的に腐食することを
効果的に防止することが可能になる。
【0035】上記第3の手段においては、磁性被膜形成
後に、表面平滑化処理を施すことなく、表面が平滑な磁
性被膜を備えたセンサーを得ることが可能になり、S/
N値を向上させることができる。
【0036】上記第4の手段においては、非磁性被膜が
Ti系金属材料で形成されているから、Tiと炭素との
親和力が高いことを利用して非磁性被膜と基材との密着
性(耐剥離性)の向上を図ることができる。すなわち、
上記基材は機械的強度を高める場合、表面に浸炭層を形
成することが好ましいが、かかる浸炭層の上に上記Ti
系金属材料による非磁性被膜を形成すると、例えば溶射
法を用いればその形成過程で、あるいはその後の熱処理
で、上記浸炭層の炭素を非磁性被膜に拡散せしめてTi
の炭化物を形成し基材と非磁性被膜との密着強度を高め
ることができる。よって、センサーは、その機械的強度
が高まることになる。
【0037】第5の手段においては、基材に、非磁性被
膜を構成する非磁性材料の濃度が高くなった表面濃化層
が形成されているから、基材と非磁性被膜と間で組成が
連続的に変化することになり、この両者の密着強度が高
くなる。
【0038】第6の手段においては、基材の表面硬化層
は、焼なまし処理により最表面部が軟化する。これによ
り、次の表面処理工程によって上記表面硬化層に微小凹
凸を形成し易くなり、所望の表面粗さを得ることが容易
になるものである。よって、次工程の溶射により形成さ
れる非磁性被膜は基材との密着強度が高くなり、その次
の工程で形成される磁性被膜を基材に強固に密着せしめ
ることができる。
【0039】また、上記焼なまし処理をすることなく、
基材の表面粗さを大きくすると、それによって切欠き感
度が高くなり、例えば基材としての軸状部材の回転曲げ
強度が低下するが、上記手段の場合、焼なまし処理によ
り軸状部材の表面硬度が下がるため、この軸状部材の表
面粗さを大きくしても軸状部材の回転曲げ強度は低下し
ない。
【0040】第7の手段においては、基材の表面にこの
基材よりも表面硬度が低い非磁性被膜を形成して表面を
粗くする表面処理を行なうようにしたから、この非磁性
被膜に所望の表面粗さを得ることが容易になり、この非
磁性被膜と次工程で形成される磁性被膜との密着強度を
高めることができる。
【0041】また、この手段の場合、表面粗さが粗くさ
れるのは軟質の非磁性被膜であるから、上記第6の手段
と同様に切欠き感度の増大による回転曲げ強度の低下の
問題はない。
【0042】第8の手段においては、非磁性被膜を形成
するにあたり、基材の表面に、非磁性材料を固着した後
に若しくは非磁性材料を供給しながら高エネルギーを照
射するようにしたから、上記基材にその表面から非磁性
材料を拡散せしめて、あるいは基材の表面の溶融した鉄
系金属材料と上記非磁性材料とを合金化してなる表面合
金化層(基材を基準に考えれば、上記非磁性材料の濃度
が高くなった表面濃化層ということができる)を上記基
材と非磁性被膜との間に形成することができるものであ
る。
【0043】この場合、基材と非磁性被膜との間では上
記表面合金化層により組成が連続的に変化しており、こ
の表面合金化層により基材と非磁性被膜との密着強度が
高まることになる。
【0044】第9の手段においては、基材の浸炭層の表
面にTi系金属材料を溶射して非磁性被膜を形成するよ
うにしたから、上記浸炭層の炭素をTi系金属材料によ
る非磁性被膜中に拡散せしめ、上記基材と非磁性被膜と
の密着強度を高めることができる。
【0045】上記第10の手段においては、フッ素樹脂
が溶融することにより、平滑や表面を有する磁性被膜を
得ることが可能になる。
【0046】
【発明の効果】第1の手段によれば、磁性材料からなる
基材の表面に非磁性被膜が形成され、該非磁性被膜の表
面に磁性被膜が形成されているから、上記磁性被膜に磁
束洩れを生ずることなく磁気信号を記録することができ
、上記基材としての例えは軸状部材に加わるトルク、軸
状部材の回転速度、回転角等を高精度で測定することが
可能になる。
【0047】第2の手段によれば、非磁性被膜がその端
部においても外部に露出しないように形成されているか
ら、この非磁性被膜の腐食を防止し、センサーの耐久性
を向上させることができる。
【0048】第3の手段によれば、軸状部材を回転させ
ながら非磁性被膜の上に磁性塗布液を塗布するようにし
たから、磁性被膜の表面平滑度を高めてS/N値を高く
し、センサーの精度を高めることができる。
【0049】第4の手段によれば、非磁性被膜をTi系
金属材料で形成したから、基材と非磁性被膜との密着強
度を高めてセンサーの機械的強度を向上せしめることが
できる。
【0050】第5の手段によれば、基材に非磁性材料の
濃度が高くなった表面濃化層を形成したから、上記基材
と非磁性被膜との密着強度を高めてセンサーの機械的強
度を向上せしめることができる。
【0051】第6の手段によれば、鉄系金属材料よりな
る基材の表面硬化層の最表面部を焼なましてから、表面
処理により上記基材の表面を粗くし、しかる後にこの基
材の表面に非磁性材料を溶射して非磁性被膜を形成する
ようにしたから、表面硬化層を有する基材に所望の表面
粗さを得ることができ、軸状部材であっても回転曲げ強
度を損なうことなく、溶射による非磁性被膜と基材との
密着強度を高めて、センサーの機械的強度を向上せしめ
ることができる。
【0052】第7の手段によれば、鉄系金属材料よりな
る基材の表面に、この基材よりも表面硬度が低い非磁性
被膜を形成し、しかる後にこの非磁性被膜の表面を粗く
する表面処理を行なうようにしたから、軸状部材であっ
ても回転曲げ強度を損なうことなく、非磁性被膜に所望
の表面粗さを得てこの非磁性被膜と磁性被膜との密着強
度を高め、センサーの機械的強度を向上せしめることが
できる。
【0053】第8の手段によれば、基材の表面に、非磁
性材料を固着した後に若しくは非磁性材料を供給しなが
ら高エネルギーを照射するようにしたから、表面合金化
層(表面濃化層)を上記基材の表面に形成して基材と非
磁性被膜との密着強度を高め、センサーの機械的強度を
向上せしめることができる。
【0054】第9の手段によれば、基材の浸炭層の表面
にTi系金属材料を溶射して非磁性被膜を形成するよう
にしたから、基材と非磁性被膜との密着強度を高め、セ
ンサーの機械的強度を向上せしめることができる。
【0055】第10の手段によれば、第3の手段と同様
に磁性被膜表面の平滑化によりS/N値を高めてセンサ
ーの精度を高めることができる。
【0056】
【実施例】以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例
を詳細に説明する。
【0057】図1は、磁性被膜1および非磁性被膜2が
形成された基材としての軸状部材3からなる本発明の実
施例に係るセンサー4の一部切欠略断面図、図2は、磁
性被膜1および非磁性被膜2の一方の端部の部分拡大略
断面図であり、図3は、一対の磁気信号記録ヘッド5に
より、磁性被膜1に記録された磁気信号を示す図面てあ
る。
【0058】図1において、鉄などの磁性材料からなる
軸状部材3の表面には、形成されるべき磁性被膜1およ
び非磁性被膜2の厚みの和にほぼ等しい深さを有する切
り込み部6が形成され、その切り込み部6に、溶射法あ
るいはメッキ法により、非磁性被膜2が形成され、しか
る後、非磁性被膜2上に磁性被膜1が形成されているも
のである。
【0059】図2に示されるように、非磁性被膜2の端
部は、軸状部材3に形成された切り込み部6の内側面に
接しており、また、その上部表面には、磁性被膜1が形
成され、非磁性被膜2は、軸状部材3及び磁性被膜1に
より、外部から遮断され、外部に露出しないように形成
されている。図2においては、磁性被膜1及び非磁性被
膜2の一方の端部のみが図示されているが、他方の端部
も同様に形成されている。従って、非磁性材料からなる
非磁性被膜2が、磁性材料からなる磁性被膜1と接した
状態で、外部に露出してはいないから、非磁性被膜2が
、電気化学的に腐食することが防止される。
【0060】上記非磁性被膜2及び磁性被膜1が形成さ
れた軸状部材3よりなるセンサー4の磁性被膜1には、
一対の磁気信号記録ヘッド5により、図3に示すような
矩形パルス信号が、円周方向に沿って、それぞれ、全周
にわたって記録される。ここに、磁性被膜1と磁性材料
からなる軸状部材3の間には、磁束を通さない非磁性被
膜2が形成されているから、一対の磁気信号記録ヘッド
5から発せられた磁気信号を記録するための磁束は、非
磁性被膜2によって遮断され、磁性被膜1内において終
端する。従って、信号強度の十分に大きい磁気信号を、
磁性被膜1内に記録することが可能になる。
【0061】そうして、磁気信号が記録されたセンサー
4に、トルクが作用すると、図4に示すように、一対の
磁気信号記録ヘッド5によって記録された矩形パルス状
の磁気信号間の位相にずれΔtが生ずる。従って、磁気
信号記録ヘッド5を取り除いて、その位置に、図示しな
い一対の磁気信号読取りヘッドを配置して、図4に示す
磁気信号を読み取ることにより、軸状部材3に加わった
トルクを測定することができる。ここに、上述のように
、磁束を通さない非磁性被膜2が、磁性被膜1と磁性材
料からなる軸状部材3の間に形成されているため、磁性
被膜1内に記録された磁気信号の信号強度は十分に大き
く、従って、一対の磁気信号読取りヘッドにより読み取
られる出力信号強度も十分に大きいから、高精度で、軸
状部材3に加わったトルクを検出することが可能になる
【0062】また、磁気信号読取りヘッドにより、矩形
パルス数を測定することによって、軸状部材3の回転角
を、さらに、所定時間内に検出された矩形パルス数から
、軸状部材3の回転速度を測定することもできる。この
場合には、単一の磁気信号記録ヘッド5により、パルス
状の磁気信号を記録し、単一の磁気信号読取りヘッドに
より、磁気信号を読み取るようにしてもよいことはもと
よりである。
【0063】以下、本発明の効果をより一層明瞭なもの
にするため、実施例の掲げる。
【0064】実施例1 径が30mmのS45Cよりなる軸状部材を、回転速度
150rpm で回転させつつ、溶射ガンを1.5m/
min で移動させて、軸状部材の表面にアルミニウム
被膜をプラズマ溶射により形成した後、このアルミニウ
ム被膜の表面に、コバルト被膜をプラズマ溶射により形
成してサンプル#1及び#2を得る一方、上記アルミニ
ウム被膜の表面に、パーマロイ被膜をプラズマ溶射によ
り形成してサンプル#3を得た。
【0065】また、軸状部材の表面に、まず、ニッケル
−アルミニウム合金をプラズマ溶射して、30μのニッ
ケル−アルミニウム合金被膜を形成し、その表面に、ア
ルミニウム被膜をプラズマ溶射によって形成し、さらに
、その上にコバルト被膜をプラズマ溶射により形成して
、サンプル#4を得た。ここに、軸状部材表面とコバル
ト被膜の間に、ニッケル−アルミニウム合金被膜を設け
たのは、軸状部材と被膜の間、被膜間の密着性を向上さ
せるためである。他方、アルミニウム被膜を形成するこ
となく、軸状部材の表面に、コバルト被膜をプラズマ溶
射により形成してサンプル#5を得、軸状部材の表面に
、パーマロイ被膜を、プラズマ溶射により形成して、サ
ンプル#6を得た。溶射条件は、表1に示すとおりであ
る。
【0066】
【表1】
【0067】こうして、得られたサンプル#1ないし#
6を、600rpm で回転させつつ、ファンクション
ジェネレータを用いて、103 Hz の周波数の矩形
パルスからなる磁気信号を、磁性被膜に記録し、その後
、マンガンジンクフェライトよりなるVTR用消去ヘッ
ド(3.5Ω)を用いて、磁気信号を読み取り、増幅器
によって50倍に増幅し、さらに、50〜100Hz 
のローパスフィルタにより、5倍増幅して、得られた再
生出力を求めた。その結果は、表2に示されている。
【0068】
【表2】
【0069】表2より明らかなように、非磁性被膜を、
軸状部材と磁性被膜との間に形成した本発明の実施例に
係るサンプル#1ないし#4は、非磁性被膜を設けない
サンプル#5及び#6に比して、大幅に再生出力が向上
している。
【0070】従って、本発明によれば、一対のファンク
ションジェネレータにより、信号強度の大きい磁気信号
を、磁性被膜に記録することができ、再生出力も、これ
に対応して、大きくなるから、所定の周波数の矩形パル
スからなる磁気信号を、磁性被膜に記録し、VTR用消
去ヘッドを用いて、一対のファンクションジェネレータ
により記録された矩形パルス信号間の位相差を検出する
ことにより、軸状部材に加わったトルクを、高精度で測
定することが可能になるし、また、矩形パルスの数を検
出することにより、軸状部材の回転角を、所定時間内に
検出された矩形パルスの数に基づき、軸状部材の回転速
度を、高精度で測定することが可能になる。
【0071】実施例2 図5,図6に示すに、径が30mmのS45Cよりなる
軸状部材7の表面に、深さ250μの切り込み部を形成
し、実施例1と同様にして、軸状部材7の表面の切り込
み部6に、アルミニウム被膜8を溶射により形成し、さ
らに、アルミニウム被膜8の表面に、コバルト被膜9を
溶射によって形成して、サンプル#7及び#8を得た。 アルミニウム被膜8の厚みは100μ、コバルト被膜9
の厚みは150μであった。
【0072】サンプル#7は、図5に示すように、アル
ミニウム被膜の端部は切り込み部の内側面に接し、アル
ミニウム被膜の表面はコバルト被膜により覆われて、外
部に露出することがないように形成したが、サンプル#
8は、図6に示すように、アルミニウム被膜の端部は1
00μの幅で外部に露出するように形成した。
【0073】こうして得られたサンプル#7及び#8に
対して、JISZ2371Sに従って、1000時間に
わたり、塩水を噴霧した。アルミニウム被膜の電気化学
的な腐食深さを測定したところ、図7に示す結果が得ら
れた。
【0074】図7のグラフから明らかなように、発明の
実施例に係るサンプル#7では、腐食深さは約0.6m
mであったのに対し、サンプル#8では、腐食深さは約
1.1mmであり、本発明の実施例に係るサンプル#7
は、サンプル#8に比して、大幅に、電気化学的な腐食
が減少している。
【0075】実施例3 実施例1と同一の軸状部材の表面に、表3に示す溶射条
件で、表面粗さRa が5〜10μ、厚みが100μの
アルミニウム被膜を形成した。
【0076】
【表3】
【0077】他方、パーマロイ30g 、ポリビニルア
ルコール30mlならびにイソプロピルアルコール20
mlを混合して、磁性塗布液Iを調製し、また、γ−酸
化鉄30g 、ポリビニルアルコール30mlならびに
イソプロピルアルコール20mlを混合して、磁性塗布
液IIを調製した。ここに、パーマロイ及びγ−酸化鉄
の粒径は、それぞれ、145μ以下であった。
【0078】その後、アルミニウム被膜が形成された軸
状部材を50〜300rpm の範囲で回転しつつ、磁
性塗布液I、磁性塗布液IIを、それぞれ、アルミニム
被膜上に滴下して、80℃で、乾燥したところ、表面粗
さがRa が2〜4μの、表面が十分に平滑な磁性被膜
を有するセンサーが得られた。
【0079】また、磁性被膜の厚みと、軸状部材の回転
速度との関係は、図8に示されるようになり、従って、
軸状部材の回転速度を調整することにより、所望厚みを
有し、表面が十分に平滑な磁性被膜を形成し得ることが
判明した。
【0080】さらに、コバルト30g 、フェノール樹
脂30ml及びイソプロピルアルコール20mlを混合
して、磁性塗布液III を調製するとともに、ニッケ
ル30g 、フェノール樹脂30ml及びイソプロピル
アルコール20mlを混合して、磁性塗布液IVを調製
した。ここに、コバルト及びニッケルの粒径は、それぞ
れ、145μ以下であった。
【0081】その後、アルミニウム被膜が形成された軸
状部材を、50〜300rpm の範囲で回転しつつ、
磁性塗布液III 、磁性塗布液IVを、それぞれ、ア
ルミニウム被膜上に滴下して、80℃で乾燥した後、大
気中で150℃で焼成したところ、表面が十分に平滑な
磁性被膜を有するセンサーが得られた。
【0082】また、磁性被膜の厚みと軸状部材の回転速
度との関係は、図9に示されるようになり、従って、軸
状部材の回転速度を調整することにより、所望厚みを有
し、表面が十分に平滑な磁性被膜を形成し得ることが判
明した。
【0083】実施例4 図10に示す直径が25mmの浸炭焼入れ軸状部材(材
質JIS  SCM420,表面かたさHRc60,浸
炭深さ1.0mm,表面粗さRa2.5強)11の表面
に、センサー用被膜12を形成した。すなわち、このセ
ンサー用被膜12は図11に示すようにTi被膜(非磁
性被膜)13と酸化鉄被膜(磁性被膜)14とからなる
。上記センサー被膜12は以下のようにして形成した。
【0084】まず、上記軸状部材11の表面のセンサー
用被膜を形成する部分に、表1に示す条件で、Tiをプ
ラズマ溶射してTi被膜13を形成した。被膜厚さは2
50μである。次に、このTi被膜13の表面に、次の
条件でブラスト処理を行ない表面粗さをRa4.0とし
た。
【0085】−ブラスト条件− ノズル径;直径5mm,ブラスト材;アルミナ#60,
圧力3.0kg/cm2 ,ブラスト距離150mm,
時間10秒しかる後、上記Ti被膜13の表面に、表1
に示す条件で、酸化鉄系溶射材料(Fe3 O4 とF
eOとの混合物で粒径は10〜65μ)をプラズマ溶射
して酸化鉄被膜14を形成した。この場合、上記Ti被
膜13には軸状部材11の浸炭層からの炭素の拡散層1
3aが形成される。
【0086】上記酸化鉄被膜14の密着力は1.5kg
/mm2 、回転曲げ応力は42kg/mm2 であっ
た。
【0087】上記密着力は、直径40mmの第1円柱体
の端面に上記センサー用被膜を上記例と同一条件で形成
し、この被膜に直径40mmの第2円柱体の端面を接着
剤で接着し、両円柱体を逆方向に引っ張ることにより測
定した。また、上記回転曲げ応力は、小野式回転曲げ疲
れ試験機によって求めた。この場合、応力δの計算式は
次の通りである。
【0088】δ=101.86W/100d3 (kg
/mm2 ) W;試験片に与える荷重 d;試験片の直径 また、上記回転曲げ応力は、107 サイクル域まで被
膜にクラックや剥離を生じなくなった耐久限の値である
【0089】実施例5 図12に示すように、実施例4と同様の軸状部材15の
表面の磁性被膜を形成する部分に、TIGトーチ16の
ノズル16aを向け、イナートガス雰囲気中でトーチ1
6の電極16bと上記軸状部材15との間にアークを発
生させ、このアーク中にCu線17を供給することによ
り、上記軸状部材15の表面にCu被膜(非磁性被膜)
を形成した。この場合、軸状部材15の表面は上記アー
クにより溶融状態になり、軸状部材15の構成金属であ
るFeと上記Cuとが合金化してなる合金化層が軸状部
材15とCu被膜との間に形成される。この合金化層を
含めたCu被膜の厚さは3.0mmであった。
【0090】そうして、上記Cu被膜の表面を1.0〜
1.5mm切削することにより均した後、このCu被膜
の表面に、次の条件でブラスト処理を施して表面粗さを
Ra7.0強とした。
【0091】−ブラスト条件− ノズル径;直径5mm,ブラスト材;アルミナ#60,
圧力3.0kg/cm2 ,ブラスト距離100mm,
時間10秒しかる後、上記Cu被膜の表面に、表1に示
す条件で、実施例4と同様の酸化鉄系溶射材料をプラズ
マ溶射して酸化鉄被膜を形成した。
【0092】この実施例における酸化鉄被膜の密着力は
2.0kg/mm2 、回転曲げ応力は45kg/mm
2 であった。
【0093】実施例6 実施例4と同様の軸状部材表面の磁性被膜を形成する部
分に、Cuメッキを施してCu被膜を約250mmの厚
さで形成した後に、このCu被膜の表面に実施例4と同
一条件でブラスト処理を施して表面粗さを約Ra4.0
とした。
【0094】しかる後、上記Cu被膜の表面に、表1に
示す条件で、実施例4と同様の酸化鉄系溶射材料をプラ
ズマ溶射して酸化鉄被膜を形成した。
【0095】この実施例における酸化鉄被膜の密着力は
1.7kg/mm2 、回転曲げ応力は42kg/mm
2 であった。
【0096】実施例7 実施例4と同様の軸状部材の表面の磁性被膜を形成する
部分に、レーザービームを照射して表面から0.1mm
程度の深さまで焼なまし処理を行なった後に、この軸状
部材の表面に実施例4と同一条件でブラスト処理を施し
て表面粗さを約Ra4.0とした。
【0097】しかる後、上記軸状部材の表面に、表1に
示す条件でAl合金をプラズマ溶射してAl被膜(非磁
性被膜)を形成し、このAl被膜の表面に、表1に示す
条件で、実施例4と同様の酸化鉄系溶射材料をプラズマ
溶射して酸化鉄被膜を形成した。
【0098】この実施例においても、上記軸状部材に対
する上記Al被膜及び酸化鉄被膜の密着力、並びに回転
曲げ応力は実施例4乃至実施例6のものと同様に高いも
のであった。
【0099】比較例 上記実施例4と同様の浸炭焼入れ試験片の表面粗さをR
a1.0に調整して、その表面に実施例4と同様の酸化
鉄系溶射材料を同一の条件でプラズマ溶射して酸化鉄被
膜を形成した。そして、この酸化鉄被膜の密着力及び回
転曲げ応力を測定した。結果を上記実施例4〜6のもの
共に表4に示す。
【0100】
【表4】
【0101】上記表4から、実施例の如き表面粗さの調
整が被膜の密着力及び回転曲げ応力の向上に大きく寄与
していることがわかる。
【0102】また、上記比較例において、軸状部材の表
面粗さを実施例の如く大きくすれば、酸化鉄被膜自体の
密着強度は高くなるが、試験片自体の表面硬度が高いか
ら、表面粗さを大きくするには大きなエネルギーが必要
であるとともに、切欠き感度が高くなり、軸状部材自体
の回転曲げ強度が低下する。これに対して、上記実施例
4〜7の場合、軟質の非磁性被膜の表面あるいは焼なま
しした軸状部材の表面の表面粗さを大きくするものであ
るから、上記切欠き感度の増大はなく、従って、表面粗
さは、上記非磁性被膜の場合、Ra18程度まで可能に
なる。
【0103】なお、本発明は、以上の実施例に限定され
ることなく特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で
種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包
含されるものであることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示す。
【図1】磁性被膜及び非磁性被膜が形成された軸状部材
からなるセンサーの一部切欠略断面図
【図2】磁性被膜及び非磁性被膜の一方の端部部分の部
分拡大略断面図
【図3】一対の磁気信号記録手段によって、磁性被膜に
記録された磁気信号を示す図
【図4】軸状部材にトルクが加わったときの磁気信号を
示す図
【図5】実施例2における非磁性被膜が外部に露出して
いないセンサーの部分略断面図
【図6】実施例2における非磁性被膜の端部が外部に露
出したセンサーの部分略断面図
【図7】実施例2における塩水噴霧後の電気化学的腐食
の実験結果を示すグラフ図
【図8】実施例3の磁性塗布液I,IIによる磁性被膜
と軸状部材の回転速度との関係を示すグラフ図
【図9】
実施例3の磁性塗布液III ,IVによる磁性被膜と
軸状部材の回転速度との関係を示すグラフ図
【図10】
実施例4のセンサーの斜視図
【図11】実施例4のセン
サーの部分略断面図
【図12】実施例5の非磁性被膜を
形成する様子を示す斜視図
【符号の説明】
1  磁性被膜 2  非磁性被膜 3,7,11,15  軸状部材(基材)4  センサ
ー 5  磁気信号記録手段 6  切り込み部 13  Ti被膜(非磁性被膜) 14  酸化鉄被膜(磁性被膜) 16  TIGトーチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性材料からなる基材の表面に、非磁性被
    膜が形成され、該非磁性被膜の表面に、センシング用の
    磁性被膜が形成されたことを特徴とする磁性被膜を有す
    るセンサー。
  2. 【請求項2】非磁性被膜が、その端部においても、外部
    に露出しないように形成されたことを特徴とする請求項
    1に記載の磁性被膜を有するセンサー。
  3. 【請求項3】基材が軸状部材であり、該軸状部材を回転
    しつつ、該軸状部材の表面に形成された上記磁性被膜の
    表面に、磁性材料、バインダーおよび溶媒からなる磁性
    塗布液を塗布して、磁性被膜を形成してなる請求項1ま
    たは請求項2に記載の磁性被膜を有するセンサー。
  4. 【請求項4】非磁性被膜は、Ti系金属である請求項1
    乃至請求項3のいずれか一に記載の磁性被膜を有するセ
    ンサー。
  5. 【請求項5】基材は、非磁性被膜を構成する非磁性材料
    の濃度が高くなった表面濃化層を有する請求項1乃至請
    求項4のいずれか一に記載の磁性被膜を有するセンサー
  6. 【請求項6】磁性を有する鉄系金属材料よりなり表面硬
    化層を有する基材の最表面部に焼なまし処理を施す工程
    と、上記基材の表面を粗くする表面処理工程と、上記基
    材の表面に非磁性材料を溶射して非磁性被膜を形成する
    工程と、上記非磁性被膜の表面に、センシング用の磁性
    被膜を形成する工程とを順に行なうことを特徴とする磁
    性被膜を有するセンサーの製造方法。
  7. 【請求項7】磁性を有する鉄系金属材料よりなる基材の
    表面に、この基材よりも表面硬度が低い非磁性被膜を形
    成する工程と、上記非磁性被膜の表面を粗くする表面処
    理工程と、上記非磁性被膜の表面に、センシング用の磁
    性被膜を形成する工程とを順に行なうことを特徴とする
    磁性被膜を有するセンサーの製造方法。
  8. 【請求項8】非磁性被膜を形成する工程は、基材の表面
    に非磁性材料を固着した後に若しくは非磁性材料を供給
    しながら、この非磁性材料と上記基材の表面とに、この
    基材の一部を溶融させるような高エネルギーを供給する
    ことにより行なうものである請求項7に記載の磁性被膜
    を有するセンサーの製造方法。
  9. 【請求項9】基材は表面部に浸炭層を有するものであり
    、非磁性被膜を形成する工程は、上記基材の表面に非磁
    性材料としてのTi系金属材料を溶射するものである請
    求項7に記載の磁性被膜を有するセンサーの製造方法。
JP3066873A 1990-06-26 1991-03-29 磁性被膜を有するセンサー及びその製造方法 Pending JPH04212020A (ja)

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JP3066873A JPH04212020A (ja) 1990-06-26 1991-03-29 磁性被膜を有するセンサー及びその製造方法
DE4120984A DE4120984A1 (de) 1990-06-26 1991-06-25 Sensor mit einem magnetfilm und verfahren zu dessen herstellung
KR1019910010697A KR940001874B1 (ko) 1990-06-26 1991-06-26 자성피막을 가진 센서 및 그의 제조방법

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JP16778590 1990-06-26
JP2-167785 1990-06-26
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019002751A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 日本電産サンキョー株式会社 磁気スケールおよび磁気式エンコーダ
JP2019211352A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 ブリヂストンサイクル株式会社 トルクセンサ軸の製造方法
JP2022140742A (ja) * 2018-06-05 2022-09-27 ブリヂストンサイクル株式会社 電動アシスト自転車用トルクセンサ軸の製造方法

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