JPH0420834Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、連続的に搬送される容器等の物品
を、所定の間隔に位置を調整して、これらの物品
を処理する処理機に供給し、また排出するスター
ホイール装置に関するものである。

［従来の技術］ ラベラー、フイラー（充填機）等の容器処理機
では、コンベアによつて連続的に搬送される容器
を、それぞれが所定の間隔を有するように位置決
めをして処理機内に供給し、また排出しなければ
ならない。そこで、回転板の外周に等間隔で複数
の切欠きを設けたスターホイールを各処理機の入
口側と出口側に配設し、これを回転させることに
よりコンベア上を搬送される容器を各切欠き内に
１個づつ受入れて、各容器間の間隔を設定してい
る。

［考案が解決しようとする問題点］ 容器等の処理機として、異なるサイズ、形状の
容器を処理することができる異種容器兼用機が一
般に用いられており、従来は、処理する容器を変
更する毎に、スターホイール装置の切欠きが形成
されている回転板等の部品を、それぞれの容器の
専用部品に交換しなければならなかつた。

本考案は以上の欠点を除くためになされたもの
で、部品の交換をすることなく、多種の容器に対
応することができるスターホイール装置を提供す
ることを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本考案に係るスターホイール装置は、容器等の
物品を受入れる切欠きが外周に等間隔で形成さ
れ、同一の回転軸に支持された複数の回転板と、
上記複数の回転板を相対的に回転変位させる相対
回転機構と、これら回転板の相対的な回転変位に
より拡縮変動される上記各回転板の切欠き重合部
によつて画成された物品受入部に設けられ、その
最奥部に当接されて軸心方向に弾支されたローラ
ガイドとを備えるようにしたものである。

［作用］ 本考案に係るスターホイール装置では、相対回
転機構によつて各回転板を相対的に回転変位させ
各回転板に形成された切欠きの位置を互にずらす
ことにより、各回転板の切欠きによつて区画形成
される物品受入れ部の大きさを変化させ、かつこ
の物品受入れ部の最奥部に弾支させたローラガイ
ドと該物品受入れ部の外周側両側縁とにより容器
等の物品を安定して受入れ搬送させることができ
る。

［実施例］ 以下図示実施例に基づいて本考案を説明する。
第１図は本考案の一実施例に係るスターホイール
装置の平面図、第２図は縦断面図である。図にお
いて、２はスターホイール軸４の上部に延長して
設けられた回転軸であり、その下端部に円板６が
固定されている。この円板６の外周縁上に、円周
方向等間隔でほぼＶ字状の切欠き１０ａ，１２
ａ，１４ａ，１６ａが形成された４枚の環状の回
転板１０，１２，１４，１６が配置されている。
これら回転板は最上部の１枚１０と最下部の１枚
１６がスペーサ１８を介して、また中間の２枚１
２，１４がスペーサ２０を介してそれぞれ連結さ
れ、上方の２枚１０，１２と下方の２枚１４，１
６がそれぞれ当接している。回転軸２の上部に
は、ほぼ長方形のガイドプレート２２がキー２４
により円周方向の位置決めをされ、ナツト２６に
よつて締結されており、このガイドプレート２２
と上記円板６との間に上記回転板１０，１２，１
４，１６が挟持されている。

これらの回転板１０，１２，１４，１６を相対
的に回転させる相対回転機構１７は以下の如く構
成されている。すなわち、ガイドプレート２２に
は、半径方向に延びるガイド孔２８が穿設され、
このガイド孔２８内にガイドピン３０が配設され
ている。ガイドピン３０は、下部３０ａがガイド
孔２８を貫通して下方へ突出しており、上部に設
けられたナツト３０ｂを締めることによりガイド
プレート２２に固定され、ナツト３０ｂを緩めた
ときにはガイド孔２８に沿つて半径方向に移動し
うるようになつている。

上記環状回転板の上方の２枚１０，１２の下面
には、それぞれレバー３２，３４がビス止めされ
ている。これら両レバー３２，３４には、上記ガ
イド孔２８に対してそれぞれ異なる方向へ等角度
傾斜した長穴３６，３８が形成されており、ガイ
ド孔２８を貫通したガイドピン３０の下部３０ａ
がこれら長穴３６，３８内に嵌合している。従つ
て、ガイドピン３０をガイド孔２８に沿つて移動
させると、このガイドピン３０に係合している長
穴３６，３８は互に逆方向に回転変位され、回転
板１０，１２も相対的に回転される。なお、本実
施例では、ガイドピン３０が両長穴３６，３８の
最も半径方向内方に位置したとき（第１図に示す
状態）に回転板１０，１２，１４，１６の切欠き
１０ａ，１２ａ，１４ａ，１６ａの位置が一致す
るように構成されている。

さらに、上方の２枚の回転板１０，１２の各切
欠き１０ａ，１２ａが形成されている部分の半径
方向内方に、それぞれピン４０，４２が取付けら
れ（第３図参照）、これら両ピン４０，４２に設
けたスプリング４４，４６を介して、切欠き１０
ａ，１２ａ内に配置されたローラガイド４８が支
持されている。

以上の如く構成されたスターホイール装置で
は、第１図の如く、各回転板１０，１２，１４，
１６の切欠き１０ａ，１２ａ，１４ａ，１６ａの
位置を一致させたときには、個々の切欠き１０
ａ，１２ａ，１４ａ，１６ａの大きさに対応する
サイズの容器５０を移送することができる。ま
た、より小型の容器５２を扱う場合には、ガイド
ピン３０のナツト３０ｂを緩めた後、ガイドピン
３０がガイド孔２８に沿つて半径方向外方へ移動
させる。すると、それぞれ対をなしている上下の
外側の回転板１０，１６と内側の回転板１２，１
４とが相対的に回転し、第４図に示す如く、切欠
き１０ａ，１２ａ，１４ａ，１６ａの位置がず
れ、一方の側面１０，１６の切欠き１０ａ，１６
ａの一方の側面１０ｂ，１６ｂと他方の回転板１
２，１４の切欠き１２ａ，１４ａの他方の側面１
２ｃ，１４ｃとの間に容器５２の受入れ部５３が
形成される。このように容器の受入れ部が狭めら
れたときには、上方の２枚の回転板１０，１２の
切欠き１０ａ，１２ａの半径方向内方側に保持さ
れていたローラガイド４８が、両側面１０ｂ，１
２ｃによつて半径方向外方へ押出され、その結果
容器５２は、両側面１０ｂ，１２ｃによつて円周
方向両側を、そしてローラガイド４８によつて半
径方向内方側を支持されて安定した状態で搬送さ
れる。なお、ローラガイド４８は切欠き１０ａ，
１２ａによつて形成される容器受入れ部５３が拡
大したときには、スプリング４４，４６によつて
元の位置の方向へ復帰される。

以上の如く、回転板を相対回転させることによ
り、容器を受入れる部分の大きさを変化させるよ
うにしたので、容器のサイズ、形状が異なる毎に
部品を交換する必要がなく、しかも受入れ部の大
きさを無段階に変化させることができるので、多
種類の容器に対応することが容易であり、またこ
の受入れ部の最奥部に当接させてローラガイドを
弾支しているので、このローラガイドと受入れ部
の外周側両側縁とで容器等を安定して支承搬送さ
せることができる。

なお、上記両レバー３２，３４の長穴３６，３
８は、第１図に示す位置に形成されたものに限ら
ず、互にその角度をずらして形成され、ガイドピ
ン３０の移動に伴なつて両回転板１０，１２が相
対的に回転しうるものでありば良い。また、回転
板の数も上述のものに限らず、例えば上方の２枚
だけ或は一方が２枚１組で他方が１枚等種々の組
合せが可能である。

［考案の効果］ 以上述べたように本考案によれば、部品を交換
することなく、しかも、無段階に調整することが
できるので、極めて多種の物品に適合しうるスタ
ーホイール装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の一実施例に係るスタ
ーホイール装置を示すもので、第１図は平面図、
第２図は縦断面図、第３図は第１図の−線に
沿う断面図、第４図は作動時の一部を示す平面図
である。 ２……回転軸、１０，１２，１４，１６……回
転板、１０ａ，１２ａ，１４ａ，１６ａ……回転
板の切欠き、１７……相対回転機構、４８……ロ
ーラガイド、５０，５２……物品（容器）、５３
……物品受入れ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 容器等の物品を受入れる切欠きが外周に等間
   隔で形成され、同一の回転軸に支持された複数
   の回転板と、上記複数の回転板を相対的に回転
   変位させる相対回転機構と、これら回転板の相
   対的な回転変位により拡縮変動される上記各回
   転板の切欠き重合部によつて画成された物品受
   入れ部に設けられ、その最奥部に当接されて軸
   心方向に弾支されたローラガイドとを備えたこ
   とを特徴とするスターホイール装置。 (2) 相対回転機構は、回転軸に固定され、半径方
   向に延びるガイド孔が形成されたガイドプレー
   トと、各回転板にそれぞれ固定され、互い異な
   る角度に向けて穿設された長穴を有するレバー
   と、上記ガイド孔および各長穴に係合し、ガイ
   ド孔に沿つて進退可能なガイドピンとから構成
   されていることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のスターホイール装置。