JPH04208304A - 流動床式廃棄物焼却炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、流動床式廃棄物焼却炉、特に、優れた不燃
物排出機能を有し、且つ、廃棄物の不完全燃焼を招く虞
れかない流動床式廃棄物焼却炉に関するものである。

〔従来の技術〕

流動床式廃棄物焼却炉は、硅砂等の流動媒体を炉床上に
充填し、炉床に配置した空気ノズルから空気を噴出させ
て炉床に流動層を形成し、これによって高温に保たれた
流動床内に廃棄物を投入し、焼却する形式の炉である。

しかし、廃棄物中に金属片や土砂等の不燃物が含まれて
いると、この不燃物が炉床上に沈降堆積して、流動床の
形成を阻害し、良好な燃焼状態を維持できなくなる。こ
のため、従来から不燃物を炉外に排出するための炉床構
造や排出機構に関して種々の提案がなされてきた。

その−例として、特開昭６３−２７１０６１号公報に、
以下に述べる流動床式廃棄物焼却炉が開示されている。

この焼却炉は、第５図およびｔＪ６図に示すような構造
をしている。

即ち、複数本の空気ノズル３が取り付けられた炉床２は
、炉本体１の対向する壁面の双方から炉心部に向けて下
方に連続的に傾斜している。炉床２の中央谷部には、長
孔形状の不燃物排出口４が形成されている。さらに、炉
本体ｌの下部に設けられた風箱５は、仕切壁６によって
複数個の区画に仕切られている。

適切な量の空気を、空気ノズル３から風箱５の各区画に
流入させて、炉本体１内の流動媒体６を流動させると、
炉床２付近の流動媒体６は、廃棄物７中に含まれる不燃
物８を不燃物排出口４に送るように動く。これによって
、炉内には、不燃物８が沈降堆積しないような流動層が
形成される。

特公昭５９−２２１２３号公報には、別の流動床式廃棄
物焼却炉が開示されている。この焼却炉は、第７図およ
び第８図に示すような構造をしている。

即ち、炉本体９と風箱１０との間に漏斗状の炉床１１が
設けられている。炉床１１には、複数本の空気ノズル１
５が取り付けられている。炉床１１の上方部には、炉床
１１と同形状の不燃物落下防止部材１２か設けられてい
る。さらに、炉床１１の中央部には、不燃物落下防止部
材１２と接合している、不燃物１３を排出させるための
円形状の不燃物排出口１４が形成されている。

空気ノズル１５に供給する空気量を、炉心部がら半径方
向に段階的に少なくし、これによって、流動層の上昇流
は、炉心部が強く、外周部が弱くなり、流動媒体１６は
、炉心部に向けて強制的に移動させられる。これによっ
て、不燃物１３は、炉外周部から炉心部に向かって移動
し、不燃物排出口１４から排出される。

Ｃ発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上述した従来の流動床式廃棄物焼却炉は
、次のような問題を有している。

従来の、流動床式廃棄物焼却炉は、流動層が炉床全体に
亘って良好に形成されるために、炉内への廃棄物の投入
量が急激に増大すると、燃焼用の空気量が不足して不完
全燃焼を招く虞れがあった。

この問題を解決するには、炉内に投入される廃棄物の燃
焼速度を遅くすればよいが、現在のところ、このような
機能を有する流動床式廃棄物焼却炉は未だ提案されてい
ない。

従って、この発明の目的は、優れた不燃物排出機能を有
し、且つ、廃棄物の不完全燃焼を招く虞れない流動床式
廃棄物焼却炉を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

第１の発明は、炉本体が角筒状に形状され、前記炉本体
の対向する壁面の双方から炉心部に向けて下方に連続的
に傾斜している炉床を有し、前記炉床の中央谷部に長孔
形状の不燃物ＩＵ出口が形成されている、都市ごみ、産
業廃棄物等の廃棄物を焼却し、そして、前記不燃物排出
口から前記廃棄物中に含まれる不燃物を炉外に排出する
流動床式廃棄物焼却炉において、前記不燃物排出口の幅
を、６００から１０００ｍの範囲内に限定したことに特
徴を有し、 第２の発明は、炉本体が円筒状に形成され、漏斗状の炉
床を有し、前記炉床の中央部に円形状の不燃物排出口が
形成されている、都市ごみ、産業ＩＩ棄物等の廃棄物を
焼却し、そして、前記不燃物排出口から前記廃棄物中に
含まれる不燃物を炉外に排出する流動床式廃棄物焼却炉
において、前記不燃物排出口の面積を、０．５から１．
２ｍ”の範囲に限定することに特徴を有するものである
。

次に、第１の発明の流動床式廃棄物焼却炉において、不
燃物排出口の幅を、６００から１０００ｍの範囲内に限
定した理白について説明する。

第１図、第２図および第８図に示すように、流動床式廃
棄物焼却炉の不燃物排出口の幅を種々変え、このときの
流動媒体の挙動を調べた。

第１図の流動床式廃棄物焼却炉は、第５図および第６図
に示した、炉本体が角筒状に形成されたものであって、
第５図および第６図と同一番号は同一物を示し、説明は
省略する。

第１図に示すように、不燃物排出口４の幅（Ｌ）を２０
０１に設定したときは、不燃物排出口４の上方部の移動
層Ａの形成領域は小さく、流動層Ｂ内の流動媒体の流れ
にほとんど影響を及ぼさないことが分かった。

ここで、移動唐人とは、炉床２からの空気を余り含まな
い状態で、流動媒体が上から下に落下するような層をい
う。移動層Ａ上の投入された廃棄物７は、流動層Ｂ上に
投入された場合のように、瞬時に燃焼せず、ある程度の
時間をかけて燃焼を開始する。従って、このような移動
唐人が形成された炉によって廃棄物を燃焼させると、炉
床２からの空気不足によるＣＯ濃度の増加を抑制するこ
とができる。

次に、第２図に示すように、不燃物排出口４のぎて、廃
棄物７の燃焼に長時間を要し、廃棄物７０安定燃焼を維
持できなくなることがかった。

従って、第１の発明においては、不燃物排出口４の幅を
、６００から１０００ｏｎの範囲内に限定した。

次に、第７図および第８図に示した、炉本体力く円筒状
に形成され流動床式廃棄物焼却炉にお０て、不燃物排出
口１４の面積を種々変えて、このときの流動媒体の挙動
を調べた。この結果、上述しｔコ、炉本体が角筒状に形
成された流動床式廃棄物焼却炉におけると同様な流動媒
体の挙動力Ｘ認められた。

即ち、不燃物排出ロ１４０面積が０．５Ｃ未満で（±、
廃棄物７の燃焼を低下させる程の移動層Ａの形成が認め
られなかった。一方、不燃物排出口１４の面積が１．２
ｍ２を超えると、移動層の形成領域力え大きくなりすぎ
て、廃棄物７の燃焼に長時間を要し、廃棄物７０安定燃
焼を維持できなくなること力くわかった。

従って、第２の発明においては、不燃物１１出口１４の
面積を、０．５から１．２ｍ”の範囲内番こ限定した。

輻（Ｌ）・を４００　ｗｍに広げると、移動層Ａの形成
領域は、不燃物排出口４の上方部に広がるが、移動層Ａ
の高さの占める割合は、流動層Ｂの高さの約５０％程度
であり、廃棄物７を不燃物排出口４の上方部に投入して
も、廃棄物７の燃焼速度を低下させるには至らないこと
がわかった。

次に、第３図に示すように、不燃物排出口４０輻（Ｌ）
を６００　ｍに広げると、移動層Ａは、不燃物排出口４
の上部からラッパ状に大きく広がって形成され、移動要
人の高さは、流動層Ｂの高さとほぼ等しくなることがわ
かった。

このように、移動層Ａが流動層Ｂの上方部に大きく広が
って形成されると、移動層Ａ上の投入された廃棄物７は
、流動層Ｂ上に投入された場合のように、瞬時に燃焼せ
ず、ある程度の時間をかけて燃焼し、この結果、炉内へ
の廃棄物の投入量が急激に増大しても、燃焼用の空気量
が不足して不完全燃焼を招く虞れがな（なることがわか
った。

一方、不燃物排出口４０幅（Ｌ）を１０００ｍを超えて
広げると、移動層Ａの形成領域が大きくなりす次に、第
５図および第６図に示した、炉本体か角筒状に形成され
た流動床式廃棄物焼却炉によって、２６ｔ／ｄの都市ご
みを焼却したときの、排ガス中のＣＯ濃度を測定した。

この結果を、第４図（Ａ）　、（Ｂ）に示す。第４図（
Ａ）は、不燃物排出口１４の幅を４００　ｔｎｒｎに設
定したときのＣＯ濃度の測定結果であり、第４図（Ｂ）
は、不燃物排出口１４０幅を６００　ｔｍに設定したと
きの、排ガス中のＣＯ＃！度の測定結果である。

第４図（Ａ）　、（Ｂ）から明らかなように、不燃物排
出口１４の幅を、この発明の範囲内に設定した場合、排
ガス中のＣＯ濃度は、不燃物排出口４の幅が、この発明
の範囲外である場合に比べて大幅に減少することがわか
った。

なお、第７図および第８図に示した、炉本体が円筒状に
形成された流動床式廃棄物焼却炉においても、不燃物排
出口１４の面積を、この発明の範囲内に設定することに
よって、上述した炉本体が角筒状に形成された流動床式
廃棄物焼却炉におけると同様に、排ガス中のＣＯ濃度の
大幅な低減効果が得られることがわかった。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、炉床の不燃物
排出口上部の流動層内に、廃棄物の燃焼速度を抑制でき
る移動層を形成することによりて、優れた不燃物排出機
能を有し、且つ、廃棄物の不完全燃焼を招く虞れない流
動床式廃棄物焼却炉を得ることができるといった有用な
効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は、炉本体が角筒状に形成された流動
床式廃棄物焼却炉における流動媒体の挙動を示す概略断
面図、第４図（Ａ）は、炉本体が角筒状に形成され、不
燃物排出口の幅が本発明範囲外の流動床式廃棄物焼却炉
における排ガス中のＣＯ濃度の測定結果を示すグラフ、
第４図（Ｂ）は、炉本体が角筒状に形成され、不燃物排
出口の幅が本発明範囲内の流動床式廃棄物焼却炉におけ
る排ガス中のＣＯ濃度の測定結果を示すグラフ、第５図
は、炉本体が角筒状に形成された流動床式廃棄物焼却炉
の概略断面図、第６図は、同、概略斜視図、第７ｒｇは
、炉本体が１円筒状に形成された流動床式廃棄物焼却炉
の概略断面図、第８図は、同、概略斜視図である。図面
において、 １．９−炉本体、　　　　　　２・・−炉床、３．１５
−・・空気ノズル、　　　４．１４−・−不燃物排出口
、５．１０−・−風箱、　　　　　　６．１６−・−流
動媒体、７−・−廃棄物、　　　　　８．１３−・・不
燃物、１２−不燃物落下防止部材。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）炉本体が角筒状に形状され、前記炉本体の対向す
   る壁面の双方から炉心部に向けて下方に連続的に傾斜し
   ている炉床を有し、前記炉床の中央谷部に長孔形状の不
   燃物排出口が形成されている、都市ごみ、産業廃棄物等
   の廃棄物を焼却し、そして、前記不燃物排出口から前記
   廃棄物中に含まれる不燃物を炉外に排出する流動床式廃
   棄物焼却炉において、 前記不燃物排出口の幅を、６００から１０００ｍｍの範
   囲内に限定したことを特徴とする流動床式廃棄物焼却炉
   。
2. （２）炉本体が円筒状に形成され、漏斗状の炉床を有し
   、前記炉床の中央部に円形状の不燃物排出口が形成され
   ている、都市ごみ、産業廃棄物等の廃棄物を焼却し、そ
   して、前記不燃物排出口から前記廃棄物中に含まれる不
   燃物を炉外に排出する流動床式廃棄物焼却炉において、 前記不燃物排出口の面積を、０．５から１．２ｍ＾２の
   範囲に限定することを特徴とする流動床式廃棄物焼却炉
   。