JPH04207703A - 平面アンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、円偏波信号をそのまま受信することのできる
円板型導体を用いた平面アンテナに関するものである。

〔従来の技術〕

最近は、衛星を利用したテレビジョン放送が普及して来
ている。このような衛星放送は１０．９５〜１２．７５
　ＧＨｚの高周波帯の円偏波を利用して行われている。

ところが、円偏波をそのまま信号処理することはできず
、円偏波を直線偏波に変換した後、テレビチューナーで
信号処理し、映像及び音声を出力するようにしている。

このような円偏波信号を受信する従来のアンテナの一つ
として、第９図及び第１０図に示す平面アンテナ１があ
る。この平面アンテナ１は、上下二枚の円板型導体２及
び３を所定間隔を以て対向配設し、中央にプローブ４を
設置するための空洞部５を形成し、前記上下の円板型導
体２及び３間に発泡プラスチック等の誘電体６を充填し
ている。

そして、プローブ４を同軸ケーブル７を介してローノイ
ズプロ、クコンハータ（以下は、ＬＮＢという）へ接続
し、更にテレビチューナー（図示せず）等の信号処理回
路へ接続している。

また上部側の円板型導体２には、Ｔ字状に直交する方向
の二種類のスリット８ａ、　８ｂを一組とするスロット
ペア８が、アンテナ中心から螺旋状に配設されている。

このスロットペア８の配設は、所定周波数の円偏波信号
を受信した場合に、各スロットペア８を通ってプローブ
４へ伝播される電波が同位相で受信されるように、所定
の計算式に基づいて行われている。

衛星から発信された円偏波信号は、各スロー／　）ペア
８のスリン）８ａ、　８ｂから誘電体６内へ侵入する。

そして、そのとき各−組のスリン）８ａ及び８ｂにおい
て、それぞれの垂直成分及び水平成分のベクトル和とし
て取り出され、直線偏波信号となる。

また各スロットペア８で直線偏波信号に変換された衛星
からの信号は、各スロットペア８が所定の計算式に基づ
いて螺旋状に配設されていることから、各スロットペア
８で得られる直ｌｆＡｍ波信号は全て同位相となる。つ
まり、誘電体６内へは同位相の直線偏波信号が伝播され
ることになる。この同位相の直線偏波信号は、プローブ
４へ収束され、同軸ケーブル７を通じてＬＮＢ及びテレ
ビジョンチューナー等へ伝達される。そして、所定の映
像及び音声信号処理が行われる。

〔発明が解決しようとする課題〕

このように従来の平面アンテナ１にあっては、アンテナ
自体の構造に基づいて円偏波信号を直線偏波信号に変換
して衛星放送を受信している。ところが、前記スロット
ペア８を所定の数式に基づいてＩ！Ｉｌ旋状に配設する
ことは、極めて困難であり、製作に手間取るという欠点
があった。スロットペア８の配設位置に誤差が生じれば
、受信能力の低下となることは言うまでもないことであ
る。また所定の受信周波数に対応する螺旋状のスケール
が無いため、製作後のスロットペア８の位置精度をチエ
ツクすること自体が困難であった。

更に、−組のスロットペア８を螺旋状に配設して円偏波
信号を直線偏波信号に変換するものであるため、スロッ
トペア８の配置数が平面アンテナ１の全体において対称
でなくなる。そのため、平面アンテナ１の全体において
、部分的に受信レベルが高くなったり、低くなったりし
、均一な受信が得られなくなるという欠点があった。つ
まり、受信能力が低下するという欠点があった。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、従来の平面アンテナの前記課題に鑑みてこれ
を改良除去したものであって、製造及び精度チエツクが
簡単で且つ平面アンテナの全体に亘って均一な受信レベ
ルが得られアンテナを提供せんとするものである。

而して、前記課題を解決するために本発明が採用した手
段は、上下二枚の円板型導体を等間隔で対向配設した平
面アンテナにおいて、上部側の円板型導体の表面に同心
円状のスリットをアンテナ中心から管内波長の数倍ごと
に多数設置し、アンテナ中央に設けた空洞部に円形導波
管を接続したことを特徴とする平面アンテナである。

〔実施例〕

以下に、本発明の構成を図面に示す実施例に基づいて説
明すると次の通りである。

第１図乃至第３図は本発明の一実施例に係る平面アンテ
ナ９を示すものであり、第１図は平面アンテナ９の半縦
断面斜視図、第２図は平面アンテナ９の平面図、第３図
は平面アンテナ９の縦断面図である。

同図に示す如く、平面アンテナ９は、アルミ等の成形性
が良く且つ導電性に優れた上下二枚の円板型導体１０及
び１１を所定間隔を置いて対向配設し、中央に空洞部１
２を形成している。そして、空洞部１２の周囲の円板型
導体１０及び１１間に、発泡ポリエチレン等の誘電体１
３を充填している。前記空洞部１２における上部側の円
板型導体ｌＯの下面側には、インピーダンスマツチング
を行うための円錐状の導電体１４が取り付けられている
。また前記空洞部１２には、筒状の円形導波管１５の一
端側が接続されている。

而して、本実施例にあっては、上部側の円板型導体１０
に、同心円状のスリ・ノド１６を多数設置している。ス
リ７）１６の設置間隔は、アンテナ中心から管内波長λ
ｇの数倍ごとに設けられている。ここにおいて、管内波
長λｇとは、誘電率εｒの平方根を受信周波数の波長λ
で割った数値のことを言う。

このように構成された平面アンテナ９は、例えば第４図
に示すように、円形導波管１５の後端側に円偏波を直線
偏波に変換する偏波変換器１７が接続され、更に該偏波
変換器１７の後端側にＬＮＢ　１８が接続されて使用に
供される。ＬＮＢ　１Ｂは、偏波変換器１７に連続する
空間１９に臨んで突設されたピン２０を有している。該
ピン２０は、高周波信号を低周波信号に変換する電気回
路基板２１の受信側に接続されている。

衛星からの円偏波信号は、平面アンテナ９の各スリソ目
６を通過して誘電体１３内へ入り込む。このとき、前記
各スリット１６が管内波長λｇの整数倍ごとに設置され
ているので、各スリッ目６で受信された円偏波信号は全
てが同位相となる。そして、この円偏波信号は、誘電体
１３内からアンテナ中央の空洞部１２へ収束され、更に
導波管１５を伝播し、偏波変換器１７へ達する。この偏
波変換器１７では、円偏波信号が直線偏波信号に変換さ
れる。変換された直線偏波信号は、ＬＮＢ　１８のピン
２０に受信され、電流信号として取り出される。更にこ
の電流信号は、電気回路基板２１で所定の信号処理が行
われ、テレビチューナーで映像信号及び音声信号として
取り出される。

また本実施例の平面アンテナ９は、第５図に示すように
、銀等の回路部分を形成する導体２２を用いてプリント
等により゛形成したプローブ２３及び２４をλ／４だけ
ズラせて配置し、これを第４図に示す電気回路基板２１
のピン２０の代わりに用いることにより、偏波変換器１
７を省略することも可能である。ここにおいて、λ／４
だけズラせて配置するということは、各プローブ２３及
び２４の先１２３ａ及び２４ａの長さの寸法差をλ／４
にするということである。この場合には、導波管１５内
を伝播する円偏波信号は、直接に前記プローブ２３及び
２４によって受信され、このプローブ２３及び２４のヘ
クトル和によって円偏波信号が直線偏波信号に変換され
る。

その後の信号処理は、第４図に示す場合と同しである。

また本発明にあっては、第６図の実線で示すように、管
内波長λｇで設計したスリ・ント１６をアンテナ中心か
ら所定の距離の領域に配設し、また同図の破線で示すよ
うに、管内波長λｇ′で設計したスリ７目６をアンテナ
の前記領域から外側の領域に配設するようにしてもよい
。更に、第７図に示すように、管内波長λｇで設計した
スリット１６（同図の実線参照）と、管内波長λｇ′で
設計したスリッ目６（同図の破線参照）とを交互に配設
するようにしてもよい。このように異なる管内波長に基
づくスリット１６を混合して設けることにより、ある値
以上の受信利得の周波数帯域を拡げることが可能である
。

すなわち、第８図に示すように、管内波長λｇに基づく
スリンＨ６のみを単独で設けた場合に得られる受信利得
の特性曲線はＡとなり、これにおけるある値以上の受信
利得の帯域は、ａ　−ｂの範囲である。また管内波長λ
ｇ′に基づくスリ・ノド１６を設けた場合に得られる受
信利得の特性曲線はＢとなり、これにおけるある値以上
の受信利得の帯域は、（−、−ｄの範囲である。ところ
が、第６図及び第７図に示すように、管内波長λｇとλ
ｇ′とに基づく二種類のスリット１６を混合して配設し
た場合に得られる受信利得の特性曲線はＣとなり、これ
におけるある値以上の受信利得の帯域は、ｅ〜ｆの範囲
となる。このｅ　−ｆの範囲が、前記ａ〜ｂ又はＣ〜ｄ
の範囲の場合に比較して拡大していることは明らかであ
る。つまり、受信可能な周波数帯域を拡大させることが
可能である。

またこのように管内波長λｇと管内波長λｇ′とに基づ
く二種類のスリット１６を混合して設置する場合は、そ
の設置数の割合を３０〜７０％の範囲で変更すれば、充
分な受信利得が得られることが実験によって明らかとな
っている。更に、前記ある値以上の受信利得の周波数帯
域ｅ　−ｆを３００　Ｍ　ｔｌ　ｚ以上にしたい場合は
、管内波長の種類を二つ以上にすればよ＜　、８００Ｍ
）Ｉｚ以上にしたい場合は、管内波長の種類は四つ以下
でも充分であることが実験によって明らかとなっている
。

ところで、本発明は上述した実施例に限定されるもので
はなく、適宜の変更が可能である。例えば、平面アンテ
ナ１の空洞部１２に設けたインピーダンスマツチング用
の導電体１４は必ずしも必要ではなく、空洞部１２の孔
径を変更することによりインピーダンスマツチングを行
うことも可能である。

また上下の円板型導体１０及び１１や誘電体１３の材料
等は、その他の金属材料や誘電材料を使用することが可
能である。更に、平面アンテナ９に設けた同心円状のス
リット１６の幅や数及び設置間隔等は、受信周波数やあ
る値以上の受信利得の帯域周波数によって適宜変更する
ことが可能である。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明にあっては、上部側の円板型
導体に同心円状のスリットを管内波長に基づいて多数設
置し、アンテナ中央の空洞部に円形導波管を接続してい
る。従って、平面アンテナの表面には同心円状のスリッ
トが形成されるだけであり、平面アンテナの製造及び製
造後の精度チエ、りが極めて容易である。またアンテナ
表面のスリットの配置が全体において対称形であるため
、アンテナの全体に亘ってその受信能力の最大レベルの
受信ができ、しかもアンテナ全体に亘って均一な受信利
得が得られる。それ故、本発明の平面アンテナにあって
は、受信性能においても優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第８図は本発明に係るものであり、第１図は
平面アンテナ・の半縦断面斜視図、第２図は平面アンテ
ナの平面図、第３図は平面アンテナの縦断面図、第４図
は平面アンテナとローノイズブロックコンバータとの接
続構造を示す部分縦断面図、第５図はローノイズブロッ
クコンバータの電気回路基板に形成したプローブを示す
平面図、第６図及び第７図はそれぞれスリットの配置例
を示す平面アンテナの機略平面図、第８図は第６図及び
第７図に示す平面アンテナの受信利得の特性曲線を示す
図面、第９図及び第１０図は従来技術に係るものであり
、第９図は平面アンテナの平面図、第１Ｏ図は平面アン
テナの部分縦断面図である。 ９・・・平面アンテナ １０・・・上部側円板型導体 １１・・・下部側円板型導体 １２・・・空洞部 １３・・・誘電体 １５・・・導波管 １６・・・スリット 特許出願人　　株式会社イナックス 代　理　人　　弁理士　内田敏彦 第１図 第２図 第５図 第８図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. １．上下二枚の円板型導体を等間隔で対向配設した平面
   アンテナにおいて、上部側の円板型導体の表面に同心円
   状のスリットをアンテナ中心から管内波長の数倍ごとに
   多数設置し、アンテナ中央に設けた空洞部に円形導波管
   を接続したことを特徴とする平面アンテナ。
2. ２．前記スリットは、複数種類の管内波長のものが混合
   して設置されていることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の平面アンテナ。
3. ３．前記スリットは、アンテナ中心から所定距離ごとに
   区画された領域に、それぞれの管内波長に基づくものが
   設置されていることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   に記載の平面アンテナ。
4. ４．前記スリットは、各管内波長に基づくものが交互に
   設けられていることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   に記載の平面アンテナ。