JPH04203549A - ボールねじ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、工作機械を初め、半導体製造装置、産業用ロ
ボット等の各種産業機器に用いられるボールねじに関す
る。

［従来の技術］ ボールねじは、外周面に螺旋状の内側軌道面が形成され
たねじ軸に、内周面に螺旋状の外側軌道面が形成された
ナツトを複数のボールを介して螺合させた構成をもち、
ねじ軸の回転運動をナツトの軸方向の直線運動に変換す
る機能をもつ。複数のボールは、内・外側軌道面間に形
成される螺旋状の循環路に配され、ねじ軸の回転に伴っ
て該循環路内を転動しながら循環する。

［発明が解決（７ようとする課題］ 上述したように、ボールは、螺旋状の循環路を転動しな
がら循環するが、循環路の方向とボールの転勤方向とに
は必然的にずれが生じるため、ボールは転勤方向に対し
て直角方向のすべりを伴いながら転動することになる。

一般に、転がり軸受等の転勤疲労寿命は、軌道面下のあ
る深さで生じるくり返し剪断応力に起因するが、ボール
ねじの場合は、この剪断応力に加えさらに上記すへす成
分による軌道面の表面疲労が加わるため、その構造上、
転勤疲労寿命が軸受等に比べて短くなる。

そこで本考案の目的は、すべり成分による表面疲労を減
少させ、ボールねじの転勤疲労寿命を向」ニさせること
にある。

［課題を解決するための手段］ 本発明では、ねじ軸の内側軌道面とナツトの外側軌道面
との内、少なくとも一方の軌道面にブラスト処理あるい
はショットピーニング処理を施した。

［作用］ 軌道面の転勤疲労は、ボールとの接触面に繰り返し作用
する局部的剪断応力によるものであるが、第３図に示す
ように、このうち転がり成分による剪断応力の分布は表
面からある深さの位置で最大となり、すべり成分による
剪断応力の分布は軌道面上で最大となる。

一方、ブラスト処理あるいはショットピーニング処理を
施した軌道面には圧縮応力が残留するが、軌道面に残留
した圧縮応力は、このすべり成分による剪断応力を打ち
消す方向に働き、軌道面の表面疲労を減少させる作用を
なす。

一般にブラスト処理は、加工面に固体金属、鉱物性また
は植物性の研磨剤を高速度で吹きつけ、その表面を清浄
化、摩耗または表面硬化させる処理方法であり、インペ
ラの外周より遠心力で研磨剤を加工面にたたきつけるシ
ョツトブラスト、圧縮空気の噴射エネルギーを利用して
研磨剤を加工面にたたきつけるサンドブラスト等が広く
用いられている。また、ショットピーニング処理は、小
さな鋼球ショットを加工面に高速度でたたきつけ、表面
の応力の均一化、清浄化を行なう処理方法である。

［実施例コ 以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。

第１図は、ボールねじの一般的構成を示す。このボール
ねじは、外周面に螺旋状の内側軌道面１ａが形成された
ねじ軸１、内周面に螺旋状の外側軌道面２ａが形成され
たナツト２、内・外側軌道面１ａ・２Ｂ間に形成される
螺旋状の循環路に配された複数のボール３で構成される
。ねじ軸１が回転すると、ボール３を介してねじ軸１に
螺合したナツト２が軸方向に移動する。このときボール
３は、循環路をねじ軸１の回転方向に進み、循環路の先
端まで進むと、リターンチューブ２ｂを通って再び循環
路の後端まで戻る。

本実施例のボールねじは、第１図に例示したボールねじ
の内・外側軌道面１ａ・２ａにマルチングリッドのブラ
スト処理を施したものである。本実施例では、焼入れ・
研削加工後、軌道面にＪＩＳ規格Ｇ−５０のマルチング
リッドを１０分間吹きつけるようにした。従来の焼き入
れ・研削仕上のみの場合では、軌道面に残留する圧縮応
力は−４０〜−５０ｋｇｆ／　ｍｍ２程度であるが、上
記ブラスト処理を施した軌道面には−１２０〜−１３０
ｋｇｆ／　ｍｍ２程度の圧縮応力が残留する。内側軌道
面１ａのブラスト処理は、第２Ａ図に示すように、焼入
れ・研削加工を終えたねじ軸１の外周面から一定距離Ｙ
１離れた位置にノズル５をセットし、ねじ軸１を回転さ
せ、ノズル５を一定距離Ｙ１保持下に左右方向移動させ
ながら、マルチングリッド６をねじ軸１の外周面に向け
て吹きつけることにより行なう。

また、外側軌道面２ａのブラスト処理は、第２Ｂ図に示
すように、焼入れ・研削加工を終えたナツト２の端面か
ら一定距離Ｙ２離れた位置にノズル５をセットし、ノズ
ル５の位置を固定したまま、マルチングリッド６をナツ
ト２の内周面に向けて吹きつけることにより行なう。軌
道面に圧縮応力を残留させる手段としては、上記ブラス
ト処理の他、高周波焼入れ等の表面焼入れ、ショットピ
ーニング等の手段が考えられる。

［発明の効果コ 本発明は、軌道面にブラスト処理あるいはショットピー
ニング処理を施すことにより、軌道面に積極的に圧縮応
力を残留させるようにした。したがって、本発明によれ
ば、この残留させた圧縮応力により、すべり成分に起因
する軌道面の表面疲労が減少するためボールねじの転勤
疲労寿命が向上する。例えば、実施例に示すように、軌
道面に−１２０〜−１３０ｋｇｆ／　ｍｍ２程度の圧縮
応力を残留させた場合、従来の研削仕上のボールねじに
比べて、転勤疲労寿命は約２・３倍になることが実験に
より確認されている。この寿命向上の要因として、残留
圧縮応力による作用の他、軌道面の硬度アップ、さらに
は上記処理により軌道面に微小な凹部が形成され、この
凹部が潤滑油膜形成に有利に作用するためと考えられる
。

特に、セラミ・２．クボールを使用したボールねじにお
いては、軌道面の早期寿命が問題となるが、本発明はこ
の種のボールねじに適用された場合、特に顕苔な効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はボルルねじの一般的構成を示す斜視図、第２Ａ
図および第２Ｂ図は軌道面のブラスト処理方法を示す側
面図、 第３図は軌道面の剪断応力分布を示す図である。 １：ねじ軸　　　　　　２：ナット １ａ：内側軌道面　　　２ａ：外側軌道面３：ボルル 特　　許　　出　　願　人　　工ヌティエヌ株式会社代
　　　　　理　　　　　人　　江　　　原　　　省　　
　吾巳 第１図 ｂ ン 第２Ａ図 第２８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）外周面に螺旋状の内側軌道面が形成されたねじ軸
   と、内周面に螺旋状の外側軌道面が形成されたナットと
   、内・外側軌道面間に介在する複数のボールとで構成さ
   れたボールねじにおいて、上記内・外側軌道面の内、少
   なくとも一方の軌道面にブラスト処理あるいはショット
   ピーニング処理を施したボールねじ。